JP2004027429A - ポリエステル系捲縮フィラメント - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリエステルの優れた機械的特性を失うことなく、かつ容易に製造することができ、顕在捲縮及び潜在捲縮性能ともに優れたポリエステル系捲縮フィラメントを提供する。
【解決手段】2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維であって、連続ヤング率曲線で一次降伏点にいたる前のヤング率が上昇することがなく、顕在捲縮率が8%以上であることを特徴とするポリエステル系捲縮フィラメント。
【選択図】 図4
【解決手段】2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維であって、連続ヤング率曲線で一次降伏点にいたる前のヤング率が上昇することがなく、顕在捲縮率が8%以上であることを特徴とするポリエステル系捲縮フィラメント。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型複合繊維であって、優れた捲縮性を有するポリエステル系捲縮フィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルにおいて、互いに粘度の異なるポリマーや第三成分の共重合により性質の異なるポリマーを、サイドバイサイド型に貼り合わせた繊維であって、顕在及び潜在捲縮性能を有するポリエステル系繊維については従来から提案されている。
【0003】
そこで、より優れた捲縮性を有する繊維とするために、ポリマー間の粘度差を大きくすると、ニーリング現象が発生し、糸条が大きく曲がり、糸切れが多発したり、得られた糸条の品質がばらついたりするという問題が発生する。
この問題を解決するためには低粘度側のポリマーに増粘剤を、高粘度側ポリマーに減粘剤を配合する方法、さらに紡糸時、ポリマーをノズル孔に対して斜め方向に吐出する方法等の対策がとられているが、品質の面での管理が難しかったり、設備面の面で多額の費用がかかり、かつ、メンテナンスの面でも各種問題が発生してくる。
【0004】
また、共重合ポリマーを用いることによって収縮差を大きくする場合においても、優れた捲縮性を有する繊維にする場合、共重合量を多くしなければならず、その結果、得られる繊維の機械的性質が劣るようになり、ポリエステル独特の優れた性能が失われるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであって、ポリエステルの優れた機械的特性を失うことなく、かつ容易に製造することができ、顕在捲縮及び潜在捲縮性能ともに優れたポリエステル系捲縮フィラメントを提供することを技術的な課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維であって、連続ヤング率曲線で一次降伏点にいたる前のヤング率が上昇することがなく、顕在捲縮率が8%以上であることを特徴とするポリエステル系捲縮フィラメントを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で用いる2種類のポリエステルは、特に限定するものではないが、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート等があるが、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が好ましく用いられ、中でもPETが好ましい。
【0008】
ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキレンナフタレートは、ポリエステル特有の性能を損なわない範囲であれば、共重合成分を含有していてもよく、共重合成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−シクロヘキシルジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等のグリコール成分、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸成分等が挙げられる。
また、必要に応じて艶消し剤、難燃剤、抗酸化剤等として無機微粒子や有機化合物を添加することもできる。
【0009】
2種類のポリエステルは、捲縮性能を付与するために、重合度を異ならせたり、共重合成分の種類や量を異ならせることが好ましい。2種類のポリエステル間で重合度や共重合成分の種類や量が異なると、紡糸延伸後の弾性回復性や熱収縮特性が異なり、これにより捲縮糸とすることができる。
【0010】
本発明においては、後述するように、延伸後、再延伸することにより捲縮性能を向上させることができるので、両成分における重合度や共重合量の差は、操業性や糸質物性値の低下がない範囲とすることができる。
まず、重合度の異なる2種類のポリマーを用いる場合では、紡糸時、ノズル直下において、糸曲がり(ニーリング現象)が激しくなり、紡糸時糸切れが多発するようになるため、安定生産を可能とするため、高粘度側のポリマーの〔η〕Hと低粘度側の〔η〕Lの比は概ね1.5以下にすることが好ましい。また、共重合等によって熱収縮特性を変える場合も同様のことがいえ、安定生産を可能とするため、両者の粘度差はなるべく小さくすることが好ましく、紡糸時の溶融粘度で述べるならば、高粘度側の溶融粘度ηmHと低粘度側の溶融粘度ηmLの比は2.5以下にすることが好ましい。
【0011】
本発明のポリエステル系捲縮フィラメントにおける顕在捲縮率について述べる。顕在捲縮率とは周知の如く、染色等の処理前に現れている捲縮性能であって、原糸の捲縮性能である。原糸の捲縮は、貼り合わせたポリマーを紡糸後、延伸熱処理を施し、その後、フリー状態に戻すとポリマーの弾性回復率の差によって発現するものである。この弾性回復率は通常の糸条の場合(複合糸でない場合)、延伸時の延伸倍率が高い方が大きく、熱処理により繊維の構造が固定されない方が大きい。
【0012】
次に、顕在捲縮率の測定法について述べる。まず、パーンもしくはチーズに捲かれた延伸糸を1/11(cN/dtex)の張力をかけつつ、検尺機を用い、10回かせ取りし、糸の両端を縛る。そのかせに1/600(cN/dtex)の荷重をかけ、30分間放置した後の長さを測定する(L1)。次いで1/11(cN/dtex)の荷重をかけ、長さを測定する(L0)。そして、次式によって算出する。
顕在捲縮率(%)=〔(L0−L1)/L0〕×100
【0013】
本発明のフィラメントにおいては、顕在捲縮率は8%以上とし、好ましくは10%以上とする。顕在捲縮率が8%未満であると、潜在捲縮率も小さく、最終製品の伸縮性が劣るようになる。また、顕在捲縮率の上限は特に限定するものではないが、製編織工程等の工程通過性を考慮すると、20%以下とすることが好ましい。
【0014】
次に、本発明の要件である連続ヤング率曲線について説明する。オリエンティック社製テンシロンを用い、試料長50cm、引張速度50cm/分にて強伸度曲線を描き、伸度0.5%毎に強度を読み、次式によって各伸度での変化率(ヤング率)を求める。そして、横軸に伸度をとり、たて軸にヤング率をとり、伸度0.5%毎にYXの値をプロットしてグラフ化した曲線を連続ヤング率曲線という。
YX=[〔FX−F(X−0.5)〕/0.5] ×100
ただし、YX:伸度X%の時のヤング率
FX:伸度X%の時の強度
【0015】
通常、強伸度曲線は図1に示したように、降伏点が二個所現れる(一次降伏点と二次降伏点)。そして、この強伸度曲線から、上記したようにして連続ヤング率曲線を描くと、図3に示したように、低下してゆくヤング率が一次降伏点の手前でヤング率が再び高くなる個所(二次降伏点)が現れる。
【0016】
一方、本発明のフィラメントの強伸度曲線は図2に示すように二次降伏点が明確に現れず、この強伸度曲線から上記したように連続ヤング率曲線を描くと、図4に示したように、一次降伏点にいたる手前で変化率(ヤング率)が再び高くなる個所が現れないものとなる。
本発明者らの研究によれば、連続ヤング率曲線で一次降伏点の手前でヤング率が再び高くなる個所が現れないものは顕在捲縮率が高いことが分かり、かつ潜在捲縮率も高く、最終製品のストレッチ性に優れていることがわかった。
【0017】
次に、本発明のフィラメントの製造方法について述べる。
まず、同種のポリマーを用いる場合は重合度の異なったものや、第3成分を共重合し、熱収縮特性を異ならせたものを用い、通常の複合溶融紡糸装置を用いて紡糸を行う。
そして、サイドバイサイド型複合糸の場合、貼り合わされた糸の弾性回復率の差によって顕在捲縮は現れるのであるが、通常ポリエステル繊維は熱収縮率を調整するため延伸時に熱処理を施す。熱処理を行うと繊維の構造が固定されてしまい、貼り合わされた糸の弾性回復率の差が小さくなり、捲縮率は低くなってしまう。
【0018】
そこで、本発明のフィラメントにおいては、再延伸することにより、歪みをもたせ、弾性回復率の差を大きくして顕在捲縮率を高くするのである。
次に延伸方法であるが、一旦、通常の延伸熱処理を施した後、その延伸糸の強伸度曲線より、一次降伏点伸度(E1)を求め、一次降伏点×3の伸度(E1×3)を算出する。そして、(1+E1/100)以上、〔1+(E1×3/100)〕以下の延伸倍率で再延伸することが好ましい。
【0019】
一次降伏点伸度の算出方法及び再延伸時の延伸倍率の算出方法について具体的に述べる。まず、通常の延伸を行った糸の強伸度曲線を図1のように描く。図1より一次降伏点の両側の直線部より接線を引き、交わった直線の角の二等分線より、一次降伏点を決定し、それより、一次降伏点伸度(E1)を読み取る。
ここで再延伸時の延伸倍率が(1+E1/100)未満の場合、再延伸しても弾性回復限界内であるため、歪みを持たせる効果に乏しくなる。一方、延伸倍率が〔1+(E1×3/100)〕を超えると、糸に無理な力がかかり、糸切れとなったり、得られた糸の捲縮率や染色にバラツキが発生するようになるので好ましくない。
【0020】
再延伸の方法としては、一旦、通常の延伸を行った後、連続して延伸してもよいし、通常の延伸後、一旦、捲き取った後、再度延伸する方法でもよい。これについて図5、6を用いて説明する。
まず、図5に示した延伸撚糸機に未延伸糸を供給し、第1ローラ1(加熱ローラ)と第2ローラ3間にホットプレート2(加熱)を設置し、延伸する。この延伸糸を再度、図5に示した延伸機を用い、第1ローラ1と第2ローラ3間でホットプレート2の温度を室温程度として、前記のような一次降伏点から求めた延伸倍率で再延伸を行う。
【0021】
次に、図6に示す多段延伸機を用いる場合は、未延伸糸を第1ローラ1(加熱ローラ)と第2ローラ3間にホットプレート2(加熱)を設置し、ここで通常の延伸を行い、さらに、第2ローラ3と第3ローラ4との間で再延伸を行う。この再延伸を前記のような一次降伏点から求めた延伸倍率で行う。
【0022】
以上のように再延伸を行うことにより、通常の延伸を行っただけの繊維においては、図1に示すように強伸度曲線の降伏点が二つ現れる(前述した一次降伏点と二次降伏点)。しかし、再延伸後の強伸度曲線を描くと図2のようになり、二次降伏点が消滅する。これは、再延伸することにより、糸に歪みが生じ、その歪みが元に戻ろうとする性質(弾性回復性能)が貼り合わされた二つのポリマーによって異なり、二次降伏点の位置がポリマーによって異なるため、平均化され、消滅すると思われる。この現象を明確に表す指標として、本発明のフィラメントにおいては連続ヤング率曲線を求めるものであり、二次降伏点が平均化され消えることによって、一次降伏点に至る前のヤング率が上昇しないものとなる。
【0023】
なお、本発明のフィラメントの製造方法として、延伸した後に再延伸する方法について説明したが、これ以外の方法として、延伸撚糸機でトラベラの重量を重くしたり、スピンドルの回転数を高くすることによって捲取張力を高くするなどして糸を伸長することで再延伸と同様の効果を与え、顕在捲縮率を高くする方法を採用してもよい。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明する。なお、例中の特性値は下記のように測定した。
1)極限粘度〔η〕
フェノール、四塩化エタン等量混合物を溶媒とし、20℃で測定した。
2)溶融粘度
島津製作所製フロテスターを用い、280℃、シェアーレート1000sec−1で測定した。
3)強伸度曲線
オリエンティック社製テンシロンを用い、試料長50cm、引張速度50cm/分にて測定した。
4)連続ヤング率
前述の方法でグラフ化し、一次降伏点にいたる前のヤング率の上昇の有無を示した。
5)顕在捲縮率
前述の方法で算出した。
6)ストレッチ性
得られたフィラメントを筒編みし、精練後、130℃で30分間染色したものを10人で手触り判定した。判定基準は以下のようにし、○を合格とした。
ストレッチ性 ○ :ストレッチ性があると判定した人 8人以上
ストレッチ性 △ :ストレッチ性があると判定した人 5〜7人
ストレッチ性 × :ストレッチ性があると判定した人 4人以下
【0025】
実施例1
二酸化チタンを0.4質量%含有した極限粘度〔η〕0.69と0.48のPETを複合紡糸型溶融押出機にて、サイドバイサイド型で複合比1/1、紡糸温度295℃で溶融紡糸した。紡糸後、冷却工程を経て、油剤付与を行い、表面速度3000m/分の引き取りローラを介して捲き取った。なお、ノズル孔数は12、捲取後の繊度は80dtexになるように吐出量を調整した。
この未延伸糸を図5に示した延伸撚糸機に供給し、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度150℃、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.45で延伸した。
ここで得られた延伸糸の降伏点伸度は5.8%であった。
この延伸糸を再度、図5に示した延伸機を用い、第1ローラ1およびホットプレート2の温度25℃(室温)とし、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.08で再延伸を行った。
【0026】
実施例2
実施例1と同様にして溶融紡糸して得られた未延伸糸を用い、図6に示した多段延伸機を用い、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度150℃とし、第2ローラ3と第1ローラ1の間で延伸倍率1.45として延伸し(このときの延伸糸の降伏点伸度は、実施例1の繊維と同じ)、さらに第3ローラ4と第2ローラ3(周速800m/分)の間で延伸倍率1.07として再延伸を行った。
【0027】
比較例1
実施例1と同様にして延伸糸を得、再延伸を行わなかった以外は実施例1と同様にした。
【0028】
比較例2
延伸倍率を1.57に変更して延伸糸を得、再延伸を行わなかった以外は実施例1と同様にした。
【0029】
実施例1〜2、比較例1〜2で得られたフィラメントの顕在捲縮率、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率上昇の有無、筒編染色後のストレッチ性の評価結果を表1に示した。
【0030】
実施例3
280℃における溶融粘度が100Pa・sのPETと酸成分に対し5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2モル%共重合した溶融粘度が200Pa・sのPETを複合紡糸型溶融押出機にて、サイドバイサイド型で複合比1/1、紡糸温度295℃で溶融紡糸した。紡糸後、冷却工程を経て、油剤付与を行い、表面速度3200m/分の引き取りローラを介して捲き取った。なお、ノズル孔数は24、捲取後の繊度は160dtexになるように吐出量を調整した。
次にこの未延伸糸を図6に示した多段延伸機を用い、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度155℃とし、第2ローラ3と第1ローラ1の間で延伸倍率1.40とし、延伸を行い、続いて、第3ローラ4と第2ローラ3の間で延伸倍率1.11として再延伸を行った。
なお、このとき、延伸糸の降伏点伸度は第2ローラ3通過後の繊維を取り出して求めたところ、降伏点伸度5.4%であった。
【0031】
比較例3
実施例3と同様にして得られた未延伸糸を、図5に示した延伸撚糸機に供給し、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度155℃、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.40で延伸を行った。
【0032】
実施例4、比較例4
第3ローラ4と第2ローラ3の間の延伸倍率を、1.70(実施例4)、1.05(比較例4)に変更した以外は、実施例3と同様に行った。
【0033】
実施例3、4、比較例3、4で得られたフィラメントの顕在捲縮率、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率上昇の有無、筒編染色後のストレッチ性の評価結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
表1から明らかなように、実施例1〜4のフィラメントは、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率の上昇がなく、顕在捲縮率が高く、ストレッチ性にも優れたものであった。なお、実施例4のフィラメントは再延伸時の延伸倍率が高かったため、延伸時に無理な力がかかるため、糸切れが発生したり、筒編染色地に多少の斑が発生した。
一方、比較例1〜3のフィラメントは通常の延伸を行ったものであったため、比較例4のフィラメントは再延伸時の延伸倍率が低すぎたため、連続ヤング率で一次降伏点に至る前のヤング率の上昇があり、顕在捲縮率も低く、ストレッチ性にも乏しいものであった。
【0036】
【発明の効果】
本発明の捲縮フィラメントは、ポリエステルの優れた機械的特性を失うことなく、かつ容易に製造することができ、顕在捲縮及び潜在捲縮性能ともに優れ、ストレッチ性に優れた織編物を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサイドバイサイド型複合糸の強伸度曲線である。
【図2】本発明のフィラメントの強伸度曲線である。
【図3】図1の従来のサイドバイサイド型複合糸の連続ヤング率曲線である。
【図4】図2の本発明のフィラメントの連続ヤング率曲線である。
【図5】本発明のフィラメントの製造工程の一実施態様を示す概略工程図である。
【図6】本発明のフィラメントの製造工程の他の実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
1 第1ローラ
2 ホットプレート
3 第2ローラ
4 第3ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型複合繊維であって、優れた捲縮性を有するポリエステル系捲縮フィラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレートに代表されるポリエステルにおいて、互いに粘度の異なるポリマーや第三成分の共重合により性質の異なるポリマーを、サイドバイサイド型に貼り合わせた繊維であって、顕在及び潜在捲縮性能を有するポリエステル系繊維については従来から提案されている。
【0003】
そこで、より優れた捲縮性を有する繊維とするために、ポリマー間の粘度差を大きくすると、ニーリング現象が発生し、糸条が大きく曲がり、糸切れが多発したり、得られた糸条の品質がばらついたりするという問題が発生する。
この問題を解決するためには低粘度側のポリマーに増粘剤を、高粘度側ポリマーに減粘剤を配合する方法、さらに紡糸時、ポリマーをノズル孔に対して斜め方向に吐出する方法等の対策がとられているが、品質の面での管理が難しかったり、設備面の面で多額の費用がかかり、かつ、メンテナンスの面でも各種問題が発生してくる。
【0004】
また、共重合ポリマーを用いることによって収縮差を大きくする場合においても、優れた捲縮性を有する繊維にする場合、共重合量を多くしなければならず、その結果、得られる繊維の機械的性質が劣るようになり、ポリエステル独特の優れた性能が失われるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような問題点を解決するものであって、ポリエステルの優れた機械的特性を失うことなく、かつ容易に製造することができ、顕在捲縮及び潜在捲縮性能ともに優れたポリエステル系捲縮フィラメントを提供することを技術的な課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維であって、連続ヤング率曲線で一次降伏点にいたる前のヤング率が上昇することがなく、顕在捲縮率が8%以上であることを特徴とするポリエステル系捲縮フィラメントを要旨とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で用いる2種類のポリエステルは、特に限定するものではないが、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート等があるが、具体的にはポリエチレンテレフタレート(PET)やポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)が好ましく用いられ、中でもPETが好ましい。
【0008】
ポリアルキレンテレフタレートおよびポリアルキレンナフタレートは、ポリエステル特有の性能を損なわない範囲であれば、共重合成分を含有していてもよく、共重合成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸成分、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸成分、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−シクロヘキシルジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等のグリコール成分、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等のヒドロキシカルボン酸成分等が挙げられる。
また、必要に応じて艶消し剤、難燃剤、抗酸化剤等として無機微粒子や有機化合物を添加することもできる。
【0009】
2種類のポリエステルは、捲縮性能を付与するために、重合度を異ならせたり、共重合成分の種類や量を異ならせることが好ましい。2種類のポリエステル間で重合度や共重合成分の種類や量が異なると、紡糸延伸後の弾性回復性や熱収縮特性が異なり、これにより捲縮糸とすることができる。
【0010】
本発明においては、後述するように、延伸後、再延伸することにより捲縮性能を向上させることができるので、両成分における重合度や共重合量の差は、操業性や糸質物性値の低下がない範囲とすることができる。
まず、重合度の異なる2種類のポリマーを用いる場合では、紡糸時、ノズル直下において、糸曲がり(ニーリング現象)が激しくなり、紡糸時糸切れが多発するようになるため、安定生産を可能とするため、高粘度側のポリマーの〔η〕Hと低粘度側の〔η〕Lの比は概ね1.5以下にすることが好ましい。また、共重合等によって熱収縮特性を変える場合も同様のことがいえ、安定生産を可能とするため、両者の粘度差はなるべく小さくすることが好ましく、紡糸時の溶融粘度で述べるならば、高粘度側の溶融粘度ηmHと低粘度側の溶融粘度ηmLの比は2.5以下にすることが好ましい。
【0011】
本発明のポリエステル系捲縮フィラメントにおける顕在捲縮率について述べる。顕在捲縮率とは周知の如く、染色等の処理前に現れている捲縮性能であって、原糸の捲縮性能である。原糸の捲縮は、貼り合わせたポリマーを紡糸後、延伸熱処理を施し、その後、フリー状態に戻すとポリマーの弾性回復率の差によって発現するものである。この弾性回復率は通常の糸条の場合(複合糸でない場合)、延伸時の延伸倍率が高い方が大きく、熱処理により繊維の構造が固定されない方が大きい。
【0012】
次に、顕在捲縮率の測定法について述べる。まず、パーンもしくはチーズに捲かれた延伸糸を1/11(cN/dtex)の張力をかけつつ、検尺機を用い、10回かせ取りし、糸の両端を縛る。そのかせに1/600(cN/dtex)の荷重をかけ、30分間放置した後の長さを測定する(L1)。次いで1/11(cN/dtex)の荷重をかけ、長さを測定する(L0)。そして、次式によって算出する。
顕在捲縮率(%)=〔(L0−L1)/L0〕×100
【0013】
本発明のフィラメントにおいては、顕在捲縮率は8%以上とし、好ましくは10%以上とする。顕在捲縮率が8%未満であると、潜在捲縮率も小さく、最終製品の伸縮性が劣るようになる。また、顕在捲縮率の上限は特に限定するものではないが、製編織工程等の工程通過性を考慮すると、20%以下とすることが好ましい。
【0014】
次に、本発明の要件である連続ヤング率曲線について説明する。オリエンティック社製テンシロンを用い、試料長50cm、引張速度50cm/分にて強伸度曲線を描き、伸度0.5%毎に強度を読み、次式によって各伸度での変化率(ヤング率)を求める。そして、横軸に伸度をとり、たて軸にヤング率をとり、伸度0.5%毎にYXの値をプロットしてグラフ化した曲線を連続ヤング率曲線という。
YX=[〔FX−F(X−0.5)〕/0.5] ×100
ただし、YX:伸度X%の時のヤング率
FX:伸度X%の時の強度
【0015】
通常、強伸度曲線は図1に示したように、降伏点が二個所現れる(一次降伏点と二次降伏点)。そして、この強伸度曲線から、上記したようにして連続ヤング率曲線を描くと、図3に示したように、低下してゆくヤング率が一次降伏点の手前でヤング率が再び高くなる個所(二次降伏点)が現れる。
【0016】
一方、本発明のフィラメントの強伸度曲線は図2に示すように二次降伏点が明確に現れず、この強伸度曲線から上記したように連続ヤング率曲線を描くと、図4に示したように、一次降伏点にいたる手前で変化率(ヤング率)が再び高くなる個所が現れないものとなる。
本発明者らの研究によれば、連続ヤング率曲線で一次降伏点の手前でヤング率が再び高くなる個所が現れないものは顕在捲縮率が高いことが分かり、かつ潜在捲縮率も高く、最終製品のストレッチ性に優れていることがわかった。
【0017】
次に、本発明のフィラメントの製造方法について述べる。
まず、同種のポリマーを用いる場合は重合度の異なったものや、第3成分を共重合し、熱収縮特性を異ならせたものを用い、通常の複合溶融紡糸装置を用いて紡糸を行う。
そして、サイドバイサイド型複合糸の場合、貼り合わされた糸の弾性回復率の差によって顕在捲縮は現れるのであるが、通常ポリエステル繊維は熱収縮率を調整するため延伸時に熱処理を施す。熱処理を行うと繊維の構造が固定されてしまい、貼り合わされた糸の弾性回復率の差が小さくなり、捲縮率は低くなってしまう。
【0018】
そこで、本発明のフィラメントにおいては、再延伸することにより、歪みをもたせ、弾性回復率の差を大きくして顕在捲縮率を高くするのである。
次に延伸方法であるが、一旦、通常の延伸熱処理を施した後、その延伸糸の強伸度曲線より、一次降伏点伸度(E1)を求め、一次降伏点×3の伸度(E1×3)を算出する。そして、(1+E1/100)以上、〔1+(E1×3/100)〕以下の延伸倍率で再延伸することが好ましい。
【0019】
一次降伏点伸度の算出方法及び再延伸時の延伸倍率の算出方法について具体的に述べる。まず、通常の延伸を行った糸の強伸度曲線を図1のように描く。図1より一次降伏点の両側の直線部より接線を引き、交わった直線の角の二等分線より、一次降伏点を決定し、それより、一次降伏点伸度(E1)を読み取る。
ここで再延伸時の延伸倍率が(1+E1/100)未満の場合、再延伸しても弾性回復限界内であるため、歪みを持たせる効果に乏しくなる。一方、延伸倍率が〔1+(E1×3/100)〕を超えると、糸に無理な力がかかり、糸切れとなったり、得られた糸の捲縮率や染色にバラツキが発生するようになるので好ましくない。
【0020】
再延伸の方法としては、一旦、通常の延伸を行った後、連続して延伸してもよいし、通常の延伸後、一旦、捲き取った後、再度延伸する方法でもよい。これについて図5、6を用いて説明する。
まず、図5に示した延伸撚糸機に未延伸糸を供給し、第1ローラ1(加熱ローラ)と第2ローラ3間にホットプレート2(加熱)を設置し、延伸する。この延伸糸を再度、図5に示した延伸機を用い、第1ローラ1と第2ローラ3間でホットプレート2の温度を室温程度として、前記のような一次降伏点から求めた延伸倍率で再延伸を行う。
【0021】
次に、図6に示す多段延伸機を用いる場合は、未延伸糸を第1ローラ1(加熱ローラ)と第2ローラ3間にホットプレート2(加熱)を設置し、ここで通常の延伸を行い、さらに、第2ローラ3と第3ローラ4との間で再延伸を行う。この再延伸を前記のような一次降伏点から求めた延伸倍率で行う。
【0022】
以上のように再延伸を行うことにより、通常の延伸を行っただけの繊維においては、図1に示すように強伸度曲線の降伏点が二つ現れる(前述した一次降伏点と二次降伏点)。しかし、再延伸後の強伸度曲線を描くと図2のようになり、二次降伏点が消滅する。これは、再延伸することにより、糸に歪みが生じ、その歪みが元に戻ろうとする性質(弾性回復性能)が貼り合わされた二つのポリマーによって異なり、二次降伏点の位置がポリマーによって異なるため、平均化され、消滅すると思われる。この現象を明確に表す指標として、本発明のフィラメントにおいては連続ヤング率曲線を求めるものであり、二次降伏点が平均化され消えることによって、一次降伏点に至る前のヤング率が上昇しないものとなる。
【0023】
なお、本発明のフィラメントの製造方法として、延伸した後に再延伸する方法について説明したが、これ以外の方法として、延伸撚糸機でトラベラの重量を重くしたり、スピンドルの回転数を高くすることによって捲取張力を高くするなどして糸を伸長することで再延伸と同様の効果を与え、顕在捲縮率を高くする方法を採用してもよい。
【0024】
【実施例】
次に、本発明を実施例を用いて具体的に説明する。なお、例中の特性値は下記のように測定した。
1)極限粘度〔η〕
フェノール、四塩化エタン等量混合物を溶媒とし、20℃で測定した。
2)溶融粘度
島津製作所製フロテスターを用い、280℃、シェアーレート1000sec−1で測定した。
3)強伸度曲線
オリエンティック社製テンシロンを用い、試料長50cm、引張速度50cm/分にて測定した。
4)連続ヤング率
前述の方法でグラフ化し、一次降伏点にいたる前のヤング率の上昇の有無を示した。
5)顕在捲縮率
前述の方法で算出した。
6)ストレッチ性
得られたフィラメントを筒編みし、精練後、130℃で30分間染色したものを10人で手触り判定した。判定基準は以下のようにし、○を合格とした。
ストレッチ性 ○ :ストレッチ性があると判定した人 8人以上
ストレッチ性 △ :ストレッチ性があると判定した人 5〜7人
ストレッチ性 × :ストレッチ性があると判定した人 4人以下
【0025】
実施例1
二酸化チタンを0.4質量%含有した極限粘度〔η〕0.69と0.48のPETを複合紡糸型溶融押出機にて、サイドバイサイド型で複合比1/1、紡糸温度295℃で溶融紡糸した。紡糸後、冷却工程を経て、油剤付与を行い、表面速度3000m/分の引き取りローラを介して捲き取った。なお、ノズル孔数は12、捲取後の繊度は80dtexになるように吐出量を調整した。
この未延伸糸を図5に示した延伸撚糸機に供給し、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度150℃、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.45で延伸した。
ここで得られた延伸糸の降伏点伸度は5.8%であった。
この延伸糸を再度、図5に示した延伸機を用い、第1ローラ1およびホットプレート2の温度25℃(室温)とし、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.08で再延伸を行った。
【0026】
実施例2
実施例1と同様にして溶融紡糸して得られた未延伸糸を用い、図6に示した多段延伸機を用い、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度150℃とし、第2ローラ3と第1ローラ1の間で延伸倍率1.45として延伸し(このときの延伸糸の降伏点伸度は、実施例1の繊維と同じ)、さらに第3ローラ4と第2ローラ3(周速800m/分)の間で延伸倍率1.07として再延伸を行った。
【0027】
比較例1
実施例1と同様にして延伸糸を得、再延伸を行わなかった以外は実施例1と同様にした。
【0028】
比較例2
延伸倍率を1.57に変更して延伸糸を得、再延伸を行わなかった以外は実施例1と同様にした。
【0029】
実施例1〜2、比較例1〜2で得られたフィラメントの顕在捲縮率、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率上昇の有無、筒編染色後のストレッチ性の評価結果を表1に示した。
【0030】
実施例3
280℃における溶融粘度が100Pa・sのPETと酸成分に対し5−ナトリウムスルホイソフタル酸を2モル%共重合した溶融粘度が200Pa・sのPETを複合紡糸型溶融押出機にて、サイドバイサイド型で複合比1/1、紡糸温度295℃で溶融紡糸した。紡糸後、冷却工程を経て、油剤付与を行い、表面速度3200m/分の引き取りローラを介して捲き取った。なお、ノズル孔数は24、捲取後の繊度は160dtexになるように吐出量を調整した。
次にこの未延伸糸を図6に示した多段延伸機を用い、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度155℃とし、第2ローラ3と第1ローラ1の間で延伸倍率1.40とし、延伸を行い、続いて、第3ローラ4と第2ローラ3の間で延伸倍率1.11として再延伸を行った。
なお、このとき、延伸糸の降伏点伸度は第2ローラ3通過後の繊維を取り出して求めたところ、降伏点伸度5.4%であった。
【0031】
比較例3
実施例3と同様にして得られた未延伸糸を、図5に示した延伸撚糸機に供給し、第1ローラ1の温度80℃、ホットプレート2の温度155℃、第2ローラ3の表面速度750m/分とし、延伸倍率1.40で延伸を行った。
【0032】
実施例4、比較例4
第3ローラ4と第2ローラ3の間の延伸倍率を、1.70(実施例4)、1.05(比較例4)に変更した以外は、実施例3と同様に行った。
【0033】
実施例3、4、比較例3、4で得られたフィラメントの顕在捲縮率、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率上昇の有無、筒編染色後のストレッチ性の評価結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
表1から明らかなように、実施例1〜4のフィラメントは、連続ヤング率曲線における一次降伏点前のヤング率の上昇がなく、顕在捲縮率が高く、ストレッチ性にも優れたものであった。なお、実施例4のフィラメントは再延伸時の延伸倍率が高かったため、延伸時に無理な力がかかるため、糸切れが発生したり、筒編染色地に多少の斑が発生した。
一方、比較例1〜3のフィラメントは通常の延伸を行ったものであったため、比較例4のフィラメントは再延伸時の延伸倍率が低すぎたため、連続ヤング率で一次降伏点に至る前のヤング率の上昇があり、顕在捲縮率も低く、ストレッチ性にも乏しいものであった。
【0036】
【発明の効果】
本発明の捲縮フィラメントは、ポリエステルの優れた機械的特性を失うことなく、かつ容易に製造することができ、顕在捲縮及び潜在捲縮性能ともに優れ、ストレッチ性に優れた織編物を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のサイドバイサイド型複合糸の強伸度曲線である。
【図2】本発明のフィラメントの強伸度曲線である。
【図3】図1の従来のサイドバイサイド型複合糸の連続ヤング率曲線である。
【図4】図2の本発明のフィラメントの連続ヤング率曲線である。
【図5】本発明のフィラメントの製造工程の一実施態様を示す概略工程図である。
【図6】本発明のフィラメントの製造工程の他の実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
1 第1ローラ
2 ホットプレート
3 第2ローラ
4 第3ローラ
Claims (1)
- 2種類のポリエステルを貼り合わせたサイドバイサイド型ポリエステル複合繊維であって、連続ヤング率曲線で一次降伏点にいたる前のヤング率が上昇することがなく、顕在捲縮率が8%以上であることを特徴とするポリエステル系捲縮フィラメント。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002186172A JP2004027429A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | ポリエステル系捲縮フィラメント |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002186172A JP2004027429A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | ポリエステル系捲縮フィラメント |
Publications (1)
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JP2004027429A true JP2004027429A (ja) | 2004-01-29 |
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Family Applications (1)
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JP2002186172A Pending JP2004027429A (ja) | 2002-06-26 | 2002-06-26 | ポリエステル系捲縮フィラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004027429A (ja) |
-
2002
- 2002-06-26 JP JP2002186172A patent/JP2004027429A/ja active Pending
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