JP2004027240A - 絶縁用接着剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気絶縁性を損なうことなく、耐トラッキング特性に優れた多層プリント配線板;及びそれに用いるための、内層材の導体層と表面導体層の間の絶縁用接着剤を提供する。
【解決手段】 接着成分に加えて、架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を配合した、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成する絶縁用接着剤;及びそれを用いた多層プリント配線板。
【選択図】 なし
【解決手段】 接着成分に加えて、架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を配合した、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成する絶縁用接着剤;及びそれを用いた多層プリント配線板。
【選択図】 なし
Description
本発明は、配線板用接着剤に関し、更に詳細には、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成するための接着剤に関する。また本発明は、上記絶縁用接着剤を用いて製造された多層プリント配線板に関する。
アディティブ法プリント配線板の製造工程を概略説明する。まず、めっき触媒を含有する絶縁基板上に、めっき触媒を含有する接着剤層を形成し、140〜190℃の温度で20〜90分加熱して硬化させる。次いで、回路形成する部分以外の接着剤表面をめっきレジストでマスクし、酸化力のある酸を用いて、マスクされていない接着剤表面を選択的に化学粗化する。そして、無電解めっき液に浸漬して接着剤上に銅を析出させて、配線パターンを形成する。アディティブ法多層プリント配線板は、絶縁基板に代えて、回路形成済の配線板を内層材とし、この内層材の導体層と表面導体層の間の絶縁層を、同様な接着剤で形成する。
絶縁基板としては、めっき触媒入りの液状熱硬化性樹脂を繊維基材に含浸後、加熱して含浸した熱硬化性樹脂をBステージまで硬化させたプリプレグを所要枚数重ねて加熱加圧して得られる積層板が用いられる。接着剤は、めっきで形成する回路と絶縁基板との密着力を確保するために用いられている。この接着剤は、アディティブ法プリント配線板では極めて重要な役割を持ち、接着性と耐熱性に優れていることが不可欠である。
接着剤の接着成分としては、一般にめっき銅との接着性がよいアクリロニトリルブタジエンゴムを主成分とし、これに、架橋剤としてアルキルフェノール樹脂を、さらに、電気特性を確保するためにエポキシ樹脂を配合したものが用いられている。樹脂成分のほかに、接着剤塗膜の補強や化学粗化時の接着剤表面に凹凸を形成しやすくするために、無機充填剤を配合することもある(特許文献1〜4等参照)。
特公昭45−9843号公報
特公昭48−24250号公報
特公昭55−16391号公報
特公平1−53910号公報
ところで、近年、電子機器が小型化、多機能化するのに伴い、プリント配線板は、より配線密度を増す必要が生じており、配線幅の細線化が急激に進行している。このような背景から、回路導体と直接接する接着剤は、絶縁性が重要な特性となりつつある。このため、一般的には、絶縁性がエポキシ樹脂などより劣るアクリロニトリルブタジエンゴムの配合量を減らし、エポキシ樹脂の配合量を増すことが行われる。しかしながら、アクリロニトリルブタジエンゴムの配合量を減らし、エポキシ樹脂の配合量を増すと、耐トラッキング性が低下する。本発明は、電気絶縁性を損なうことなく、耐トラッキング特性に優れたプリント配線板、及びそれを製造するために、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成するための接着剤を用いた多層プリント配線板を提供することを目的とする。
本発明の絶縁用接着剤は、接着成分に加えて、架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を配合してなることを特徴とする。また、本発明のプリント配線板は、このような絶縁用接着剤を用いて、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成することによって製造されたものである。
本発明で用いる架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子は、乳化重合後のエマルジョン状態でアクリロニトリルブタジエンゴムを架橋した1次平均粒子径約50〜100nmの微小高分子量架橋ゴム粒子である。カルボキシル基で変性の有無は問わない。配合量は、接着剤組成中に2〜50重量%である。2重量%以下では、耐トラッキング性の改善に効果がなく、50重量%以上では、接着剤表面の粘着性が増し、後工程でのごみの付着などの問題が生じてくるためである。
接着剤の基本となる樹脂組成は、アディティブ法プリント配線板用に用いられている接着剤組成であればよく、特に制限はない。耐めっき液性、塗膜形成性、粗化性等を考慮して、エポキシ樹脂、アクリロニトリルブタジエンゴム、レゾール型フェノール樹脂及び無機充填剤の混合物が好ましい。接着剤中に、必要により、無電解銅めっきの析出核となるめっき触媒を含有させる。めっき触媒としては、元素周期表で8族、1B族又は2B族に属する金属の塩又は酸化物がある。例えば、白金、パラジウム、スズなどの化合物が用いられ、固体粒子あるいは有機溶剤に溶解又は他の樹脂とともに溶解分散させた溶液状態として接着剤中に混合する。めっき触媒配合量は、接着剤全量にたいして、2〜15重量%の範囲である。
上記接着剤の各成分は、有機溶媒中で混練り混合され溶液状混合物に調製される。用いる有機溶媒としては、トルエン、メチルエチルケエトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、キシレン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エトキシプロピオン酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の単独又は混合系を用いることができる。本発明に係る接着剤を使用する絶縁基板としては、フェノール樹脂系又はエポキシ樹脂系あるいは無機系又は有機複合物からなる基材等を用いることができる。
前記接着剤は、絶縁基板に10〜50μmの厚みに直接塗布され、120〜190℃の温度で30〜60分加熱硬化が行われる。また、耐熱性ベースフィルムに10〜100μmの厚みに塗布され、120〜190℃の温度で3〜15分加熱硬化して、接着剤シート(ドライフィルム)にすることもできる。前記耐熱性ベースフィルムとしては、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート等の有機系;又は銅はく、アルミはく等の金属フィルムの、表面を離型処理したものを用いることができる。この接着剤シートは、所定枚数のプリプレグを重ね、その上の片側又は両側に、接着剤層がプリプレグ側となるように重ね、加熱加圧することによって、アディティブ法プリント配線板用の積層板とする。また、アディティブ法多層プリント配線板とするときには、回路形成済の配線板を内層材とし、この内層材の導体層と表面導体層の間の絶縁層を、前記接着剤で形成する。
無電解めっきを析出させるに際しては、接着剤表面を化学的に粗化して接着に適した形状にする。化学的粗化に用いる粗化液は、クロム−硫酸系、クロム−硫酸−フッ化ナトリウム系、アルカリ−過マンガン酸系、ホウフッ化水素酸−重クロム酸系等が使用できる。また、パターン形成は、めっきレジストをスクリーン印刷、あるいはフォトマスクを紫外線硬化し現像して形成する。上記のめっきレジスト形成は、化学的粗化処理工程の前か、あるいは処理した後に行う。
本発明によれば、絶縁性及びめっき銅接着力を損なうことなく、耐トラッキング性に優れたアディティブ法プリント配線板、並びにその製造に適した絶縁用接着剤を得ることができる。
以下、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する。
接着剤の調製
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)20部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム、(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)20部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム、(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
アディティブ法プリント配線板用積層板の製造
得られた接着剤を、ガラス織布基材エポキシ樹脂積層板に、ディップコート法で塗布し、膜厚25μmの接着剤層を両面に形成し、170℃で60分間加熱した。
得られた接着剤を、ガラス織布基材エポキシ樹脂積層板に、ディップコート法で塗布し、膜厚25μmの接着剤層を両面に形成し、170℃で60分間加熱した。
接着剤の調製
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)20部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)50部、アクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)20部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)50部、アクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
アディティブ法プリント配線板用積層板の製造
得られた接着剤を、離型処理したセパレータフィルム(東京セロファン株式会社製、商品名:トウセロセパレータ)に、厚み50μmに塗布し、150℃で5分間加熱した。めっき触媒入りエポキシ樹脂プリプレグ8枚を重ね、両外側に、接着剤層をプリプレグ側にしてこの接着剤シートを重ね、3MPa、170℃で60分間加熱加圧し、セパレータフィルムを除いた。
得られた接着剤を、離型処理したセパレータフィルム(東京セロファン株式会社製、商品名:トウセロセパレータ)に、厚み50μmに塗布し、150℃で5分間加熱した。めっき触媒入りエポキシ樹脂プリプレグ8枚を重ね、両外側に、接着剤層をプリプレグ側にしてこの接着剤シートを重ね、3MPa、170℃で60分間加熱加圧し、セパレータフィルムを除いた。
接着剤の調製
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)40部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム、(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)40部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム、(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。
アディティブ法プリント配線板用積層板の製造
得られた接着剤を、ガラス織布基材エポキシ樹脂積層板に、ディップコート法で塗布し、膜厚25μmの接着剤層を両面に形成し、170℃で60分間加熱した。
得られた接着剤を、ガラス織布基材エポキシ樹脂積層板に、ディップコート法で塗布し、膜厚25μmの接着剤層を両面に形成し、170℃で60分間加熱した。
比較例1
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例1と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例1と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
比較例2
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例2と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例2と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
比較例3
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例3と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例3と同様にして、アディティブ法プリント配線板用積層板を得た。
得られたアディティブ法プリント配線板用積層板に、めっきレジスト(日立化成工業株式会社製、商品名:SR−3000)をラミネートし、必要なパターンのマスクフィルムを置いて紫外線を照射し、現像した。次に、40℃の、クロム−硫酸−フッ化ナトリウム粗化液に5分間浸漬し、中和水洗した。そして、無電解銅めっき液(日立化成工業株式会社製、商品名:CC−41)中に投入して、厚み35μmのめっき銅を析出させ、160℃で60分間アニーリングした。
得られたプリント配線板について、めっき銅の接着力(単位:kN/m)、85℃−85%RH−100V/75μmにおける耐電食性(単位:h)、及び耐トラッキング性(単位:V/CTI)を調べた。その結果を表1に示す。
接着剤の調製
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)10部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、フェノールノボラック樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:HP−850N)5部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。得られた接着剤を、離型処理したセパレータフィルム(東京セロファン株式会社製、商品名:トウセロセパレータ)に厚み100μmに塗布し、150℃で5分間加熱した。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子(日本合成ゴム株式会社製、商品名:XER−91)10部(重量部、以下同じ)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル株式会社製、商品名:エピコート1001)20部、アクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン株式会社製、商品名:ニポール1031)20部、フェノールノボラック樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:HP−850N)5部、アルキルフェノール樹脂(日立化成工業株式会社製、商品名:ヒタノール2400)5部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1部、ケイ酸ジルコニウム(白水化学株式会社製、商品名:ミクロパックス)10部、及び無電解めっき用触媒(塩化パラジウム付加充填材)(日立化成工業株式会社製、商品名:Cat#11)4部を、溶媒中で混合した。得られた接着剤を、離型処理したセパレータフィルム(東京セロファン株式会社製、商品名:トウセロセパレータ)に厚み100μmに塗布し、150℃で5分間加熱した。
アディティブ法多層プリント配線板の製造
このフィルムを、内層回路を形成した厚み0.8mmのガラス織布基材エポキシ樹脂積層板の両面にロールラミネータでラミネートした。その後、170℃で60分間加熱した。さらに、めっきレジスト(日立化成工業株式会社製、商品名:SR−3000)をラミネートし、紫外線露光し、現像した。次に、40℃に保たれた、クロム−硫酸−フッ化ナトリウム(クロム酸40g/l、濃硫酸300ml/l、フッ化ナトリウム10g/l)粗化液に5分間浸漬して、前記現像によって露出した接着剤表面を選択的に化学粗化し、中和、水洗した。その後、無電解めっき浴(日立化成工業株式会社製、商品名:CC−41)に投入して、厚さ35μmのめっき銅を析出させ、160℃で60分間アニーリングした。
このフィルムを、内層回路を形成した厚み0.8mmのガラス織布基材エポキシ樹脂積層板の両面にロールラミネータでラミネートした。その後、170℃で60分間加熱した。さらに、めっきレジスト(日立化成工業株式会社製、商品名:SR−3000)をラミネートし、紫外線露光し、現像した。次に、40℃に保たれた、クロム−硫酸−フッ化ナトリウム(クロム酸40g/l、濃硫酸300ml/l、フッ化ナトリウム10g/l)粗化液に5分間浸漬して、前記現像によって露出した接着剤表面を選択的に化学粗化し、中和、水洗した。その後、無電解めっき浴(日立化成工業株式会社製、商品名:CC−41)に投入して、厚さ35μmのめっき銅を析出させ、160℃で60分間アニーリングした。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子の量を40部としたほかは、実施例4と同様にした。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の量を50部、フェノールノボラック樹脂の量を13部としたほかは、実施例4と同様にした。
比較例4
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除き、アクリロニトリルブタジエンゴムの量を30部としたほかは、実施例4と同様にした。
架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除き、アクリロニトリルブタジエンゴムの量を30部としたほかは、実施例4と同様にした。
比較例5
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例6と同様にした。
接着剤中の架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を除いたほかは、実施例6と同様にした。
内層回路を形成した厚み0.8mmのガラス織布基材エポキシ樹脂積層板の両面に、めっき触媒入りで厚み0.2mmのエポキシ樹脂プリプレグ(日立化成工業株式会社製、商品名:GEA−168N)を重ね、170℃、3MPaで接着して一体化し、その表面に、実施例4と同じ配合で調製した接着剤をカーテンコート法で塗布した。以下、実施例4と同様にした。
得られた多層プリント配線板について、めっき銅の接着力(単位:kN/m)、85℃−85%RH−100V/75μmの耐電食性(単位:h)、及び耐トラッキング性(単位:V/CTI)を調べた。その結果を表2に示す。
Claims (4)
- 接着成分に加えて、架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を配合した、内層材の導体層と表面導体層の間に絶縁層を形成する絶縁用接着剤。
- 塗布の際に、架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子を2〜50重量%含有する、請求項1記載の接着剤。
- 架橋したアクリロニトリルブタジエンゴム粒子の平均粒子径が、50〜100nmである、請求項1又は2記載の接着剤。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の接着剤を用いて製造された多層プリント配線板。
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