JP2004027082A - 燃料電池システム用燃料 - Google Patents

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斎藤 健一郎
Osamu Sadakane
定兼 修
Manabu Watanabe
渡邊 学
Koji Oyama
尾山 宏次
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
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Abstract

【課題】改質の際に水素を効率よく発生させ、且つ改質触媒への悪影響も少なく、長期間安定に水素を発生させることができる燃料電池システムに適した燃料を提供する。
【解決手段】全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値が100kJ/モル以下で、25℃におけるギブス自由エネルギーが30kJ/モル以下の成分が30モル%以上、かつ25℃におけるギブス自由エネルギーが100kJ/モル以上の成分が40モル%以下である燃料電池システム用燃料。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システム用燃料に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、将来の地球環境に対する危機感の高まりから、地球にやさしいエネルギー供給システムの開発が求められ、エネルギー効率が高いこと及び排出ガスがクリーンである点から、燃料電池、水素エンジン等の水素を燃料とするシステムが脚光を浴びている。燃料電池システムにおいては、水素の供給方法として、例えば、圧縮あるいは液化といった形で直接水素を供給する方法の他、メタノール等の含酸素燃料、ナフサ等の炭化水素系燃料の改質による供給方法が知られている。このうち、直接水素を供給する方法は、そのまま燃料として利用できる利点はあるが、常温で気体のため貯蔵性並びに車両等に用いた場合の搭載性に問題がある。また、メタノールはシステム内での改質、水素製造が比較的容易であるが、重量当たりのエネルギー効率が低く、有毒かつ腐食性を持つために、取り扱い性、貯蔵性にも難点がある。一方、ナフサ等の炭化水素系燃料の改質による水素の製造は、既存の燃料供給インフラが使用できること、トータルでのエネルギー効率が高いこと等により注目を集めている。こうした炭化水素燃料は水素発生のために燃料電池システム内での改質工程が必要であると共に、システム各部の劣化を防ぐためにシステム内あるいはシステム外にて脱硫が必要となる。しかしながら、炭化水素系燃料によっては、必ずしも改質工程において高い水素発生効率は得られず、更に改質触媒の耐久性にも問題が生じる場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑み、改質の際に水素を効率よく発生させ、且つ改質触媒への悪影響も少なく、長期間安定に水素を発生させることができる燃料電池システムに適した燃料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定のギブス自由エネルギーを有する燃料が燃料電池システムに適していることを見出した。
【0005】
本発明は、全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値が100kJ/モル以下で、25℃におけるギブス自由エネルギーが30kJ/モル以下の成分が30モル%以上、かつ25℃におけるギブス自由エネルギーが100kJ/モル以上の成分が40モル%以下である燃料電池システム用燃料にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の燃料電池システム用燃料(以下、本発明の燃料)は、その全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値が100kJ/モル以下である。全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値は、燃料電池システム全体としての燃費・エネルギー効率が良いこと、排出ガス中の未反応物(例えば、HC)が少ない、システムの起動時間が短い、改質触媒の劣化が少なく初期性能が維持できるなどの点から、好ましくは80kJ/モル以下、より好ましくは50kJ/モル以下、さらに好ましくは20kJ/モル以下、最も好ましくは−10kJ/モル以下である。
【0007】
本発明の燃料において、25℃におけるギブス自由エネルギーが30kJ/モル以下の成分は、30モル%以上であり、好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%以上、最も好ましくは90モル%以上である。また、25℃におけるギブス自由エネルギーが100kJ/モル以上の成分は40モル%以下であり、好ましくは30モル%以下、より好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下、最も好ましくは5モル%以下である。
【0008】
本発明の燃料の各成分の25℃におけるギブス自由エネルギーは、例えば、下記の方法で求めることができる。まず燃料の全成分の重量割合をJIS K2536「燃料油炭化水素成分試験方法」に準拠してガスクロマトグラフを利用して測定し、次いで求めた重量割合を各成分の分子量を用いてモル割合に換算する。次いで、得られた各成分のモル割合に基づいて、全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値、25℃におけるギブス自由エネルギー30kJ/モル以下の成分の割合、25℃におけるギブス自由エネルギー100kJ/モル以上の成分の割合を、「API  ”Technical  Data  Book−Petroleum  Refining”の”Vol.1 Chap.1 General  Data, Table1 C”」に記載の25℃におけるギブス自由エネルギー(Free Energy of Formation)を用いて求める。
【0009】
本発明の燃料中のオレフィン分および芳香族分の各含有量にはなんら制限はないが、オレフィン分は30容量%以下、芳香族分は40容量%以下であることが好ましい。
燃料電池システム全体としての燃費・エネルギー効率が良いこと、排出ガス中の未反応物が少ない、システムの起動時間が短い、改質触媒の劣化が少なく初期性能が維持できるなどの点から、オレフィン分は20容量%以下がより好ましく、10容量%以下が更に好ましく、5容量%以下が最も好ましい。同様な点から、芳香族分は30容量%以下がより好ましく、20容量%以下がさらに好ましく、さらに好ましくは10容量%以下であり、5容量%以下が最も好ましい。上記のオレフィン分および芳香族分とはJIS K2536「石油製品−炭化水素タイプ試験方法」の蛍光指示薬吸着法により測定される値である。
【0010】
本発明の燃料において、その飽和分中のパラフィン分およびパラフィン分中の分岐パラフィン分の各含有量にはなんら制限はないが、パラフィン分は60容量%以上、パラフィン分中の分岐パラフィン分は30容量%以上であることが好ましい。燃料電池システム全体としての燃費・エネルギー効率が良いこと、排出ガス中の未反応物が少ない、システムの起動時間が短い、改質触媒の劣化が少なく初期性能が維持できるなどの点からパラフィン分は80容量%がより好ましく、90容量%以上であることがさらに好ましく、最も好ましくは95容量%以上である。
【0011】
またパラフィン分中の分岐パラフィン分は50容量%以上がより好ましく、70容量%以上がさらに好ましく、80容量%以上が最も好ましい。ここでいう飽和分およびパラフィン分はJIS K2536「燃料油炭化水素成分試験方法」に準拠してガスクロマトグラフを利用して測定した値である。
【0012】
本発明において、燃料のジエン価になんらの制限はないが、燃料電池システム全体としての燃費・エネルギー効率が良いこと、排出ガス中の未反応物が少ない、システムの起動時間が短い、改質触媒の劣化が少なく初期性能が維持できるなどの点から2.0以下であることが好ましく、1.0以下であることがより好ましく、0.5以下であることが最も好ましい。ここでジエン価とは、UOP−326試験法に準拠して求められる値を意味する。
【0013】
本発明の燃料は、その50容量%留出温度および90容量%留出温度には何らの制限はないが、燃料電池システム全体としての燃費・エネルギー効率が良いこと、排出ガス中の未反応物が少ない、システムの起動時間が短い、改質触媒の劣化が少なく初期性能が維持できるなどの点から50容量%留出温度は120℃以下であることが好ましく、より好ましくは110℃以下であり、さらに好ましくは100℃以下であり、一方、50容量%留出温度は、50℃以上であり、より好ましくは60℃以上である。また上記と同様な理由から、90容量%留出温度は180℃以下であることが好ましく、より好ましくは160℃以下であり、さらに好ましくは150℃以下である。一方、90容量%留出温度は、60℃以上であることが好ましく、より好ましくは70℃以上である。上記の50%留出温度および90%留出温度は、JIS K2254「石油製品−蒸留試験方法」によって測定された値である。
【0014】
本発明の燃料は、その硫黄分が50質量ppm以下であることが好ましい。50質量ppmを越えた場合、システム内の脱硫工程において充分な低硫黄化が図れずに結果として改質触媒の耐久性が低下する、あるいは充分な低硫黄化を達成するために脱硫システムの負荷が増大するまたは耐久性が低下するといった問題が生じるため好ましくない。燃料の硫黄分は、改質触媒の耐久性、脱硫システムの負荷及び耐久性の点から30質量ppm以下がより好ましく、10質量ppm以下がさらに好ましく、1質量ppm以下がさらに好ましく、0.1質量ppm以下が最も好ましい。ここで、硫黄分とは、1質量ppm以上の場合、JIS K2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」により測定される硫黄分であり、1質量ppm未満の場合、ASTM D4045−96「Standard Test Method for Sulfur in Petroleum Products by Hydrogenolysis and Rateometric Colorimetry」により測定される硫黄分である。
【0015】
本発明の燃料は主成分である炭化水素のほかに、エーテル、アルコール、ケトン、エステル、及びグリコールなどの含酸素化合物を含有していてもよい。含酸素化合物としては例えば、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)、エチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)、ターシャリーアミルメチルエーテル(TAME)、及びターシャリーアミルエチルエーテル等が挙げられる。含酸素化合物の含有量は、システムの起動時間や水素発生量の点から、50容量%以下であることが好ましく、燃料全量基準で酸素元素換算(酸素含有量)で20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、3質量%以下が最も好ましい。
【0016】
本発明の燃料の密度(15℃)は、重量当たりの発電量が多く、燃料電池システム全体として燃費が良いこと、改質触媒の劣化が小さく初期性能が長時間持続できるなどの点から、0.78g/cm以下であることが好ましく、より好ましくは0.77g/cm以下であり、さらに好ましくは0.76g/cm以下であり、一方、その密度は、0.60g/cm以上であることが好ましく、より好ましくは0.62g/cm以上であり、更に好ましくは、0.64g/cm以上である。ここで密度はJIS K2249「原油及び石油製品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」により測定される密度である。
【0017】
本発明の燃料は、具体的には例えば、原油蒸留装置、ナフサ改質装置、アルキレーション装置等から得られるプロパンを中心とした直留系プロパン留分、ブタンを中心とした直留系ブタン留分、それらを脱硫した直留系脱硫プロパン留分、直留系脱硫ブタン留分、接触分解装置等から得られるプロパン・プロピレンを中心とした分解系プロパン留分、ブタン・ブテンを中心とした分解系ブタン留分、原油を常圧蒸留して得られるナフサ留分(フルレンジナフサ)、ナフサの軽質留分(軽質ナフサ)、ナフサの重質留分(重質ナフサ)、フルレンジナフサを脱硫した脱硫フルレンジナフサ、軽質ナフサを脱硫した脱硫軽質ナフサ、重質ナフサを脱硫した脱硫重質ナフサ、軽質ナフサを異性化装置でイソパラフィンに転化して得られる異性化ガソリン、イソブタン等の炭化水素に低級オレフィンを付加(アルキル化)することによって得られるアルキレート、接触改質法で得られる改質ガソリン、改質ガソリンより芳香族分を抽出した残分であるラフィネート、改質ガソリンの軽質留分、改質ガソリンの中重質留分、改質ガソリンの重質留分、接触分解法、水素化分解法等で得られる分解ガソリン、分解ガソリンの軽質留分、分解ガソリンの重質留分、及び天然ガス等を一酸化炭素と水素に分解した後にF−T(Fischer−Tropsch)合成で得られるGTL(Gas to Liquids)の軽質留分等の基材を1種又は2種以上を混合することで製造することができる。本発明の燃料の調製には、軽質ナフサ、脱硫軽質ナフサ、脱硫フルレンジナフサ、アルキレート、スルフォランラフィネート、異性化ガソリン、改質ガソリン、又はGTLの軽質留分等を単独であるいは組み合わせて用いることが好ましい。
【0018】
本発明の燃料は、これを脱硫、改質することで水素を製造することができる。特に本発明の燃料は、改質により水素を効率よく且つ長期間安定に製造することができる。
本発明の燃料を用いて水素を製造するには、一般に燃料電池システムに使用されている水素製造(発生)システム、例えば、脱硫器、改質器、及び一酸化炭素浄化装置等を組み合わせたシステムが用いられる。これらを配置した主なシステムとしては、例えば、(1)脱硫器、改質器、及び一酸化炭素浄化装置からなるシステム、(2)脱硫器、改質器、脱硫器(再脱硫)、及び一酸化炭素浄化装置からなるシステム、及び(3)改質器、脱硫器、及び一酸化炭素浄化装置からなるシステムを挙げることができる。
【0019】
また本発明における燃料電池システムは、上記のような水素製造システムに更に燃料電池が含まれたものである。燃料電池としては、例えば、固体高分子型燃料電池(PEFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、及び固体酸化物型燃料電池(SOFC)を挙げることができる。
【0020】
次に、水素製造システムについて詳述する。
脱硫器は、燃料を接触脱硫する装置であり、脱硫方法としては、例えば、金属触媒の存在下で水素化脱硫する方法、及び酸化亜鉛等により吸着脱硫する方法を挙げることができる。特に本発明の燃料は、水素化脱硫あるいは加圧・加熱下での吸着脱硫に好適である。
【0021】
改質器は、燃料を改質して水素を得るための装置であり、具体的に例えば、下記の改質器を挙げることができる。
(1)加熱気化した燃料と水蒸気とを混合し、銅、ニッケル、白金、ルテニウム等の触媒中で加熱反応させることにより、水素を主成分とする生成物を得る水蒸気改質型改質器
(2)加熱気化した燃料を空気と混合し、銅、ニッケル、白金、ルテニウム等の触媒中又は無触媒で加熱反応させることにより、水素を主成分とする生成物を得る部分酸化型改質器
(3)加熱気化した燃料を水蒸気及び空気と混合し、銅、ニッケル、白金、ルテニウム等の触媒層前段にて、(2)の部分酸化型改質を行い、後段にて部分酸化反応により発生した熱を利用して、(1)の水蒸気改質型改質を行うことにより、水素を主成分とする生成物を得る部分酸化・水蒸気改質型(オートサーマル型)改質器
【0022】
一酸化炭素浄化装置は、上記改質装置で生成したガスに含まれ、燃料電池の触媒毒となる一酸化炭素の除去を行うものであり、具体的には、下記の装置を挙げることができる。これらの装置は単独で又は組み合わせて使用することができる。
(1)改質ガスと加熱気化した水蒸気を混合し、銅、ニッケル、白金、ルテニウム等の触媒中で反応させることにより、一酸化炭素と水蒸気より二酸化炭素と水素を生成物として得る水性ガスシフト反応器
(2)改質ガスを圧縮空気と混合し、白金、ルテニウム等の触媒中で反応させることにより、一酸化炭素を二酸化炭素に変換する選択酸化反応器
【0023】
上記水素製造システムを用いて水素を製造する場合、その脱硫操作を、脱硫後の燃料の硫黄含有量が、好ましくは0.1質量ppm以下、より好ましくは0.05質量ppm以下となるように行うことが好ましい。
また改質操作は、エネルギー効率、実用性の観点から、改質器入口温度で750℃以下、LHSV=3h−1以上の条件で行うことが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例を記載して、本発明を具体的に説明するが本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0025】
表1に示すように本発明の燃料(実施例1〜4)及び比較用の燃料(比較例1〜2)を調製した。
【0026】
得られた各燃料を下記の二つの燃料電池システムに用いて評価した。
(1)水蒸気改質型改質器を含む固体高分子型燃料電池システム(水蒸気改質型システム)を用いた発電のフローチャートを図1に示す。
(2)部分酸化型改質器を含む固体高分子型燃料電池システム(部分酸化型システム)を用いた発電のフローチャートを図2に示す。
【0027】
(1)水蒸気改質型システム
燃料と水を電気加熱によりそれぞれ気化させ、貴金属系触媒を充填し、電気ヒーターで所定の温度に維持した改質器に導き、水素分に富む改質ガスを発生させた。改質器の温度は、試験初期段階において改質が完全に行われる最低の温度(改質ガスにHCが含まれない最低温度)とした。
改質ガスを水蒸気と共に一酸化炭素浄化装置に導き、改質ガスの中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換した後、生成したガスを固体高分子型燃料電池に導き、発電を行った。
【0028】
(2)部分酸化型システム
燃料を電気加熱により気化させ、予熱した空気と共に貴金属系触媒を充填し、電気ヒーターで1100℃に維持した改質器に導き、水素分に富む改質ガスを発生させた。
改質ガスを水蒸気と共に一酸化炭素浄化装置に導き、改質ガスの中の一酸化炭素を二酸化炭素に変換した後、生成したガスを固体高分子型燃料電池に導き、発電を行った。
【0029】
上記二つの燃料電池システムを用いた場合の燃料の性能を下記の方法で評価した。
まず、システムの試験開始直後に改質器から発生する改質ガス中の水素、一酸化炭素、二酸化炭素、及び炭化水素(HC)の各量を測定した。
また、試験開始直後及び開始100時間後の燃料電池における発電量、燃料消費量、及び燃料電池から排出される二酸化炭素量を測定した。
得られた測定値、及び燃料発熱量から、改質触媒の性能劣化割合(試験開始100時間後の発電量/試験開始直後の発電量)、及び熱効率(試験開始直後の電気エネルギー/燃料発熱量)を計算し、評価した。以上の評価結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
Figure 2004027082
【0031】
表1に示す結果から、本発明の燃料(実施例1〜4)を用いた場合には、比較例の燃料に比べて、高い発電量が得られ、しかも長時間安定して高発電量を持続できることがわかる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の燃料電池システム用燃料を用いることで、水素を効率良く発生させることができ、また改質触媒の劣化も少なく、長時間安定して水素を発生させることができる。従って本発明の燃料を用いることで高い発電量を長時間安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水蒸気改質型改質器を含む固体高分子型燃料電池システムを用いた発電のフローチャートである。
【図2】部分酸化型改質器を含む固体高分子型燃料電池システムを用いた発電のフローチャートである。

Claims (6)

  1. 全成分の25℃におけるギブス自由エネルギーのモル平均値が100kJ/モル以下で、25℃におけるギブス自由エネルギーが30kJ/モル以下の成分が30モル%以上、かつ25℃におけるギブス自由エネルギーが100kJ/モル以上の成分が40モル%以下である燃料電池システム用燃料。
  2. 芳香族分が40容量%以下、オレフィン分が30容量%以下である請求項1に記載の燃料電池システム用燃料。
  3. 飽和分中のパラフィン分が60容量%以上である請求項1又は請求項2に記載の燃料電池システム用燃料。
  4. パラフィン中の分岐パラフィン分が30容量%以上である請求項1乃至3項のいずれかの項に記載の燃料電池システム用燃料。
  5. ジエン価が2.0以下である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の燃料電池システム用燃料。
  6. 50容量%留出温度が120℃以下、90容量%留出温度が180℃以下である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の燃料電池システム用燃料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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