JP2004027016A - アルミニウムフタロシアニン顔料組成物及びこれを用いた画像記録物質 - Google Patents

アルミニウムフタロシアニン顔料組成物及びこれを用いた画像記録物質 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、インクジェット印刷用の水性インク組成物に使用するのに特に適した、シアン顔料組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明のシアン顔料は、4色の顔料インクセットに広いカラーガマットを与え、耐光性が良好で、且つオゾンによる褪色の影響を受けにくく、1.5g/cc未満の密度である。
また、本発明のシアン顔料組成物は少なくとも1つのアルミニウムフタロシアニン化合物から成り、アキシアルに結合した低分子量のトリアルキルシランオキシド成分を含んでいる。トリアルキルシランオキシドは、0−Si(CH、0−Si(CH(CHCH)、0−Si(CH)(CHCH、または0−Si(CHCHである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アキシアル結合した低分子量のトリアルキルシランオキシドを含む少なくとも1つのアルミニウムフタロシアニン化合物から成る顔料組成物、およびこれを用いた画像記録物質(以下、「インク」ということもある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット印刷は、プリンタが、一般的にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックインクの4つの個別印刷カートリッジを搭載し、たとえばコンピュータが生成するデジタル信号に応答してインクの液滴を形成する、非インパクト式印刷方式である。インクの液滴は、紙、高分子フィルム、布などの基材に付着させられる。インクジェットプリンタは、印刷品質が高いこと、価格が安いこと、使用時の騒音が比較的少ないこと、グラフィックス描写力が良好であることにより商業的に広く受け入れられている。ドロップ・オン・デマンド・プリンタは特に、市場で大きな成功を収めており、パソコン用プリンタとしてオフィスおよび家庭で広く使用されている。高度の耐久性を有する印刷画像を形成する目的で、染料をベースにしたインクの代わりに、顔料をベースにしたインクの使用がいっそう普及しつつある。ここでの耐久性とは、耐光性、耐水性、耐湿性および耐オゾン性で定義される。
【0003】
いくつかの観点から、顔料をベースにしたインクに使用する顔料の選択が極めて重要である。第1にカラーガマット(色再現性)の観点から、できるだけ広いカラーガマットを与える顔料セットを選択することが重要である。第2に印刷画像の耐光性という耐久性の観点から、高度の耐光性を有する顔料を選択することが重要である。第3に耐オゾン性という耐久性の観点から、高度の耐オゾン性を有する顔料を選択することが重要である。第4に価格の観点から、簡単かつ経済的に調製できる顔料を使用することが重要である。第5に経時的な分散された顔料の沈降を最小限にするという観点から、顔料を分散する媒体の密度にできるだけ近い密度を有する顔料を選択することが重要である。
【0004】
上記の要因をすべて考慮に入れた好ましいマゼンタ顔料の選択は当業者にはよく知られている。具体的に言うと、好ましいマゼンタ顔料は、たとえばC.I.ピグメントレッド122のようなキナクリドン顔料である。この顔料は様々な4色顔料セットに含めると、かなり広いカラーガマットが得られ、1〜8段階評価で7〜8の耐光性レベルで、オゾン処理に対する耐性がある。さらに、手頃な価格で市販されている。しかも、密度が1.45g/ccであり、測定密度値がわずかに1.10g/cc未満の標準的な水性インク溶剤にかなり近い。
【0005】
密度を除く上記の要因をすべて考慮に入れた好ましいブラック顔料の選択は当業者にはよく知られている。具体的に言うと、好ましいブラック顔料は、カーボンブラックで、C.I.ピグメントブラック7として知られている。この顔料は様々な4色顔料セットに含めると、かなり広いカラーガマットが得られ、1〜8段階評価で8の耐光性レベルで、オゾン処理に対する耐性がある。さらに、手頃な価格で市販されている。1つの欠点として、カーボンブラックの密度は1.82g/ccで、標準的な水性インク溶剤の密度に特に近いわけではない。この密度の大きな違いの結果、カーボンブラック顔料インクは一般的に、およそ1年の沈降期間中に10%より大きい光学濃度の減少を示す。カーボンブラックの有用な代替物がないため、分散されたブラック顔料の比較的高い沈降率は、やむを得ない妥協として受け入れられている。
【0006】
イエロー顔料の選択については、好ましい顔料の明確な選択肢は未だ存在しない。しかしながら、使用可能ないつくかのイエロー顔料が当業者にはよく知られている。これらのイエロー顔料は手頃な価格で市販されており、オゾン処理に対して比較的耐性があり、密度は1.4と1.5g/ccの間である。様々な4色顔料セットに含めると、かなり広いカラーガマットを与える好ましいイエロー顔料は、1〜8段階評価で5〜6の耐光性レベルを有するので、トレードオフが生じる。一方、よりよい耐光性レベル(1〜8段階評価で7)の好ましいイエロー顔料は、様々な4色顔料セットに含めると、より狭いカラーガマットをもたらす。それにもかかわらず、カラーガマット対耐光性のどちらのトレードオフを優先しても、イエロー顔料の選択上、ごく許容範囲の妥協に至ることができる。
【0007】
上記3つの顔料選択と対照的に、シアン顔料の選択にはさらに多くの問題がある。以下に記載する問題にもかかわらず、シアン顔料の好ましい選択は当業者にはよく知られている。具体的に言うと、好ましいシアン顔料は、たとえばC.I.ピグメントブルー15のような銅フタロシアニン顔料である。銅フタロシアニンが好まれる2つの要因は、(1)手頃な価格で市販されている、また(2)1〜8段階評価で7〜8レベルを示す高度の耐光性を有していることである。
【0008】
他の3つの要因、具体的にはカラーガマット、耐オゾン性、および密度に関して、銅フタロシアニンは残りの3つの顔料の好ましい選択に比べて、著しく不完全である。第1にカラーガマットに関して、銅フタロシアニンの色相はシアンよりもっと青い。したがって、様々な4色顔料セットに含めると、できる限りの広いカラーガマットが得られない。第2に耐オゾン性に関して、銅フタロシアニンはオゾンによる褪色の影響を極めて受けやすい。この感受性はオゾンにさらされた印刷サンプルのシアン濃度の高い部分が、オゾンにさらされていないオリジナルサンプルに比べて、明らかに退化しているほどである。この退化は青空が傑出した写真画像で、特に顕著である。第3に密度に関して、銅フタロシアニンは1.60〜1.65g/ccの範囲の密度を有する。この範囲の密度は、カーボンブラックほど不都合ではないものの、マゼンタおよびイエロー顔料の密度より著しく高い。銅フタロシアニンと従来の水性インク溶剤との密度の大きな違いの結果、銅フタロシアニン顔料インクは一般的に、およそ1年半の沈降期間中に10%より大きい光学濃度の減少を示す。
【0009】
銅フタロシアニン顔料特有の問題のために、特にカラーガマット、耐オゾン性、および密度に関して、有望なアプローチで、いろいろな角度から進められているのが、銅フタロシアニンの銅をアルミニウムに置き換えることである。このアプローチに関連する具体例を、以下にさらに詳細に記載する。
【0010】
単純なアルミニウムフタロシアニン誘導体が、次の出版物で1936年に始めて報告された:P. A. Barrett, C. E Dent, およびR. P. Linstead, J. Chem. Soc.、1936年、1719−1736。その論文では、クロロアルミニウムフタロシアニン、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、およびアルミニウムフタロシアニンオキシドの合成と特性評価が記載されている。その後、M. E. Kenneyと同僚が同一および類似の化合物生成法を再調査し、その結果が次の出版物で報告されている:M. E. Kenney, J. Inorg. および Nucl. Chem.、1959年、167−169;J. E. OwenおよびM. E. Kenney, Inorg. Chem.、1962年、1, 331−333;並びにJ. E. OwenおよびM. E. Kenney, Inorg. Chem.、1962年、1, 334−336。上記化合物は当初、シアン顔料として使用するという観点からの調査はされなかったが、それに続くいくつかの報告書が、これら単純な化合物はシアン顔料として使用する上で、好ましくない欠点があることを明らかにしている。
【0011】
U.S.P. 4,535,046号には、未処理のクロロアルミニウムフタロシアニンは、500−600nmの領域で好ましくない吸収をすることが報告されている。この好ましくない吸収の結果、顔料が赤みがかった青色になる。U.S.P. 4,535,046号によると、ビス[4−N−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジル]アルカンから誘導される循環ユニットを含む特定重合体または共重合体で複合体を形成することによって、好ましくない吸収がやや低減される。結果として得られる複合体は、非水溶媒中で分散するものの、水性顔料分散に使用することはできそうにない。しかも、複合体の改善された吸収特性が、未処理のクロロアルミニウムフタロシアニンの吸収特性より優れているとはいえ、顔料をベースにした4色インクセットのカラーガマットの広さを最大にするという観点から理想的ではない。
【0012】
特開平6−100787号公報には、フタロシアニン環上の8箇所で置換されるまで、フタロシアニン環が部分的にハロゲン化されるアルミニウムフタロシアニンが記載されている。これら化合物は、その他のアルミニウムフタロシアニン化合物よりいっそう緑色であることが特許請求されている。顔料をベースにした4色インクセットのカラーガマットの広さを最大にするという観点から、特開平6−100787号公報の顔料は従来の銅フタロシアニン顔料に比べて好ましい。しかしながら、ハロゲン化フタロシアニンの使用は、中心金属が銅ではなくアルミニウムであるにもかかわらず、1.60〜1.65g/ccの範囲の密度を有する非ハロゲン化フタロシアニンより高い顔料密度となることが予想される。上述したように、この範囲またはそれより高い範囲の密度は、マゼンタおよびイエロー顔料の密度より著しく高く、対応するマゼンタおよびイエロー顔料分散より、シアン顔料分散の沈降がより大きくなるという結果になる。
【0013】
特開平9−328621号公報には、アルミニウムフタロシアニンオキシド、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニンから成る少なくとも1つを酸で溶かすことで得られる顔料、およびその後で大量の水に沈殿させることが特許請求されている。この調製法は特有の粉末X線回折スペクトルを有する固形顔料を生成する。固形顔料は、同じ未処理のアルミニウムフタロシアニン化合物よりいっそう赤いことが特許請求されている。顔料をベースにした4色インクセットのカラーガマットの広さを最大にするという観点から、特開平9−328621号公報の赤みがかった青色顔料は、銅フタロシアニンの置換としては好ましくない。
【0014】
特開平11−241032号公報には、40〜95モルパーセントのアルミニウムフタロシアニンオキシドおよび1つ以上のアルミニウムフタロシアニン誘導体から成る混合物が記載されている。具体的な実施例では、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニン、クロロアルミニウムフタロシアニン、およびイソシアネートアルミニウムフタロシアニンが、その他のアルミニウムフタロシアニン誘導体として使用されている。固形顔料の混合物は、その他のアルミニウムフタロシアニン化合物よりいっそう緑色であることが特許請求されている。顔料をベースにした4色インクセットのカラーガマットの広さを最大にするという観点から、額面通りでは特開平11−241032号公報の緑がかった青色顔料は、従来の銅フタロシアニン顔料に比べて好ましい。しかしながら、1つの別個の化合物の代わりに、固体化合物の混合物を使用することは、純粋なシアンカラー用に得られる彩度を制限し、最終的に4色の顔料インクセットのカラーガマットの広さを制限する。
【0015】
U.S.P. 4,311,775号には、新しいアルミニウムフタロシアニン顔料で、アキシアル位が −O−[Si(R)(R)−O−]−AlPc、−O−P(=O)(R)−O−AlPc、または−O−C(=O)(R)であるものが特許請求され、電子写真トナーでの使用が記載されている。上記の式中、nは1、2、3、または1、2、3の任意の組み合わせを表している。R、R、R、Rはアルキル、アルキルアリール、アルコキシ、アルコキシアリール、シクロアルキル、アリール、アラルキルまたはアリールオキシを表している。またAlPcはアルミニウムフタロシアニンを表している。これら緑がかった青色顔料は、従来の銅フタロシアニン顔料を使用して得られるカラーガマットに比べて、顔料をベースにした4色インクセットのカラーガマットを広げることになる。これら顔料の唯一明らかな懸念は、水性インクの調合および印刷サンプルのいずれにおいても、加水分解に関して十分に安定しないことである。そのような不安定さは、時間が経てばインクまた印刷サンプルの一方、あるいは両方で容認できない色の変化が生じる可能性がある。
【0016】
−O−P(=O)(R)−O−AlPcおよび−O−C(=O)(R)中のフタロシアニンAl−O結合は、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンおよびHO−P(=O)(R)−OHまたはHO−C(=O)(R)の好ましい構成に関して、加水分解的に不安定であると予想される。AlPc−O−[Si(R)(R)−O−]−AlPc(N = 1、2、または3)のフタロシアニンAl−O結合は、対応する−O−P(=O)(R)−O−AlPcおよび−O−C(=O)(R)誘導体の結合より大きな安定性があると予想される。しかしながら、二重体、三重体、四重体のSi−O−Si結合での加水分解は、かなり容易であることが予想される。この二重体、三重体、四重体での加水分解は、フタロシアニンAl−Oがかなり加水分解しやすい1つ以上の中間種が形成される結果となる。ある特定の実施例では、AlPc−O−Si(R)(R)−O−Si(R)(R)−O−AlPcのSi−O−Si結合での加水分解は、結果的に2つのAlPc−O−Si(R)(R)−OH同等物となり、それから順次、加水分解されてヒドロキシアルミニウムフタロシアニンおよびHO−Si(R)(R)−OHとなる。この加水分解の不安定さの証拠が、U.S.P. 6,153,000号で報告されている。そこでは、AlPc−O−Si(R)(R)−O−Si(R)(R)−O−AlPc(RおよびRがフェニル基)を含むシアンインクが、銅フタロシアニンを含む類似のシアンインクより、散水、結露、および露光に対する耐候性が劣ることが示されている。耐候性試験で水がない場合、2つのインクセットの耐候性はほぼ同じであった。関連するオリゴシロキサン架橋三重体と四重体、およびフェニル基RとRがその他のアルキル基、アルキルアリール基、アルコキシ基、アルコキシアリール基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基またはアリールオキシ基と置換される関連誘導体に関して、同様の結果が予想される。
【0017】
WO 92/01753号公報には、アキシアル配位子が−O−Si(CH(CHN(CHまたは、−O−Si(CH(CHN(CH であるアルミニウムフタロシアニンが特許請求され、光化学治療での利用が記載されている。U.S.P. 4,311,775号で特許請求されているオリゴシロキサン架橋アルミニウムフタロシアニン化合物 AlPc−O−[Si(R)(R)−O−]−AlPcとは対照的に、WO 92/01753号公報の化合物は癌細胞に浸透できるので、光増感剤としての用途で、加水分解に極めて大きな安定性があることが予想される。この加水分解の大きな安定性はおそらく、ジアルキルシランオキシド基を有するAlPc−O−Si(R)(R)−O−Si(R)(R)−O−AlPcと比べて、トリアルキルシランオキシド基を有するAlPc−O−Si(R(R)のより大きな安定性に起因すると考えることができる。この加水分解の安定性という利点にもかかわらず、WO 92/01753号公報の化合物は、水を含むすべての溶媒に極めて容易に溶けやすいので、優れた顔料となることは予想されない。
【0018】
J.Am.Chem.Soc,1990年、112、8064−8070には、アルミニウムを含む多様な中心金属を混合したオクタブトキシフタロシアニンの光化学的性質が記載されている。この論文で報告されているアルミニウム誘導体は、AlPc(OBu)−O−Si(CHCHである。WO 92/01753号公報の説明で上述した理由により、この化合物は加水分解の十分な安定性を有していると予想される。しかしながら、化合物の溶液が深紅であるような化合物スペクトルで、フタロシアニン環オクタブトキシ置換がシフトする結果となるので、これらの化合物はシアン顔料として有用であることは期待できない。その上、これらの化合物は、水を除くほとんどの溶媒に極めて容易に溶けやすいので、優れた顔料となることは予想されない。
【0019】
上記実施例からわかるように、銅フタロシアニンの銅をアルミニウムと置換することが、さまざまな角度から追求されてきた。アルミニウムフタロシアニン誘導体を使用して、所望の吸収と安定性の特性を有するようなシアン顔料を生成するのは、極めて困難であることは明白である。このことは、Andre Puginが1965年7月、Offical Digest第37巻の782ページに述べていることに照らして、それほど驚くべきことではない。具体的には、顔料などの結晶物質の化学的変形、色、およびその他の特性との関係は知られていないと、Puginは述べている。そういう次第で、先行技術は本当に有用なバックラウンドという点では、多くを提供していない。言い換えれば、具体的な所望特性を有する有用な顔料の調製は、行き当たりばったりの製法のままである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
このように、銅フタロシアニン顔料の問題を有さないシアン顔料が依然として必要である。具体的には、様々な4色顔料セットに用いる場合、できるだけ広いカラーガマットが得られるシアン顔料が依然必要である。しかも、オゾン酸化による褪色の影響を受けないで且つ耐候性のあるシアン顔料が引き続き必要である。さらに、1.4〜1.5g/ccの範囲の密度を有する標準的な有色顔料に近い密度を有するシアン顔料の必要性が依然としてある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、インクジェット印刷用の水性インク組成物に使用するのに特に適した、新規シアン顔料を提供することにある。この新規シアン顔料は、4色の顔料インクセットに広いカラーガマットを与え、耐光性があり、オゾンによる褪色の影響を受けにくく、1.5g/cc未満の密度である。
【0022】
本発明によれば、次の一般式で表されるアルミニウムフタロシアニン化合物群から選択された少なくとも1つのアルミニウムフタロシアニン化合物から成る顔料組成物が提供される。
【0023】
【化2】
Figure 2004027016
【0024】
式中、Xは0−Si(CH、0−Si(CH(CHCH)、0−Si(CH)(CHCH、または0−Si(CHCHである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、インクジェット印刷用の水性インク組成物に使用するのに特に適した、新規シアン顔料を提供する。本発明の顔料はまた、塗料、エレクトログラフィックトナー、およびシアン着色剤が所望されるその他の材料に有用である。顔料は次の一般式で表される構造を有している。
【0026】
【化3】
Figure 2004027016
【0027】
式中、Xは0−Si(CH、0−Si(CH(CHCH)、0−Si(CH)(CHCH、または0−Si(CHCHである。
【0028】
本発明の顔料は公知のいかなる方法によっても調製することができる。最も簡単には、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを出発物質として使用して、上記化合物が得られる。上述したように、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンの調製は、P. A. Barrett、C. E Dentで1936年に最初に報告され、またR. P. Linstead、J. Chem. Soc.、1936年、1719−1736でも報告されている。本方法または関連方法を使用しなくても、かなり純度の高いヒドロキシアルミニウムフタロシアニンが、山陽色素株式会社( 兵庫県、日本)から市販されている。
【0029】
本発明の顔料の調製に適した実現可能な1つの方法では、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを無水塩基溶媒中で、大量の適切なトリアルキルシリルハロゲン化物、またはトリフルオロメタンスルホン酸トリアルキルシリルを用いて処理する。有用な無水塩基溶媒は、ピリジン、アリキル置換ピリジン、キノリンを含んでいる。本発明の顔料の調製に適した市販されているトリアルキルシリルハロゲン化合物には、トリメチルシリルクロライドおよびトリエチルシリルクロライド等があり、信越化学工業株式会社(東京都、日本)から入手できる。混合メチルエチルトリアルキルシリルハロゲン化物は、グリニャード試薬またはリチウム試薬、および適切なシリコンハロゲン化出発物質またはアルキルシリコンハロゲン化出発物質を使用して、実に簡単に調製できる。本発明の顔料の調製に適した市販されているトリフルオロメタンスルホン酸トリアルキルシリル化合物は、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチル等であり、同様に信越化学工業株式会社から入手できる。
【0030】
本発明の顔料の調製に適した実現可能な別の方法では、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを非水溶媒中で、大量の適切な脱水型トリアルキルシリル試薬を用いて処理する。有用な非水溶媒は、アセトニトリル、N、N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、ピリジン、アルキル置換ピリジン、若しくはキノリンまたはこれらの混合物を含んでいる。本発明の顔料化合物の調製に適した市販されている脱水型トリアルキルシリル試薬は、ヘキサメチルジシラザン、N、N’−ビス(トリメチルシリル)尿素、およびN、O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド等であり、すべて信越化学工業株式会社から入手できる。これら試薬はすべて、本発明のトリメチルシランオキシドの調製に使用できる。トリエチルシランオキシドおよび混合メチルエチルシランオキシド誘導体は、適切な類似の脱水型トリアルキルシリル試薬を使用して、同様に調製できる。
【0031】
本発明の顔料の調製に適した実現可能な第3の方法では、ヒドロキシアルミニウムフタロシアニンを非水溶媒中で、大量の適切なトリアルキルシラノールを用いて処理する。この型の反応を完了させるには、生成水を除去しなければならない。生成水を除去する方法には、共沸蒸留および追加の分子ふるいがある。共沸蒸留の実施に有用な非水溶媒は、ピリジン、アルキル置換ピリジン、キノリン、ベンゼン、若しくはアルキル置換ベンゼンまたはこれらの混合物を含んでいる。
【0032】
上記3つの合成方法のいずれかを使用して、本発明の顔料化合物を調製した後、公知の方法によって、可溶性の低い顔料組成物を反応化合物から分離してもよい。生成物から過剰な反応物および反応溶媒を除去するために、未反応物をトラップできる溶媒で反応混合物を希釈し、顔料組成物からの反応溶媒を前洗いするのが好ましい。この目的のために好ましい希釈溶媒は、1−プロパノール、2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、または2−ブタノールを含んでいる。濾過および遠心分離を含む公知の分離法によって、生成物を分離してもよい。湿潤な生成物を分離後、上に記載した好ましい溶媒で生成物を追加洗浄することを推奨する。分離手順の最終ステップは、本発明の顔料組成物の最終使用態様によって決まる。エレクトログラフィックトナー用途には、生成物は乾燥し粉末状であるのが望ましい。顔料分散用途には、使用する中間溶媒で湿式顔料組成物を分散し、プレスフィルターを用いて湿式プレスケーキとして分離するのが望ましい。あるいは、湿式顔料組成物は適切な分散剤と一緒に中間溶媒に加え、当業者に知られているいずれかの粉砕方法を使用して、機械的に分散してもよい。
【0033】
理論に束縛される意図はないが、本発明の要点の1つは、アルミニウムフタロシアニン誘導体のX成分が低分子量であり、それ自体では可溶性の低い高分子量のアルミニウムフタロシアニン成分の全体的溶解度はほとんど増加しないことである。これらと同様の方向で、本発明の誘導体X成分の小さな立体サイズは、フタロシアニン−フタロシアニン環分子間の相互作用には、わずかな影響しか与えない。そのため、誘導体の全体的溶解度は、ほとんどの一般的溶媒中で低い可溶性しかないヒドロキシアルミニウムフタロシアニンに関して、著しく摂動しない。本発明の別の特徴は、アルミニウムフタロシアニン誘導体のX成分がトリアルキルシランオキシド基であり、立体的に隔離されたアルミニウムフタロシアニン分子内でアルミニウムと結合する場合、加水分解に対してかなり安定していることが予想されることである。本発明の可溶性の低い顔料組成物は、特に水に関して、均一反応の加水分解反応が起こることができないという点で、加水分解の安定性にも寄与している。
【0034】
【実施例】
本発明を以下の具体的な実施例等により、より詳細に説明する。なお、本発明は斯かる実施例等に何ら限定されるものではない。また、作業はすべて十分換気したドラフト内で実施した。
【0035】
<トリメチルシロキシ−アルミニウムフタロシアニン[X = 0−Si(CH]の調製>
磁気撹拌機で激しく撹拌しながら、丸底フラスコに入れたγ−ピコリン(4−メチルピリジン)500mLとヒドロキシアルミニウムフタロシアニン(製品名A−13Y、山陽色素株式会社)50gを乾燥窒素ガスの流れの下で沸騰させた。約50mLの水を含有したγ−ピコリンを蒸留、回収、および廃棄した。オイル気泡管を通じて混合物の上に窒素の流れを保ちながら、混合物を室温まで冷却した。冷却後、クロロトリメチルシラン95gを乾燥窒素の強い逆流の下で混合物に加えた。オイル気泡管を再接続し、混合物を2時間撹拌した。次に、混合物を50℃まで加熱し、さらに6時間撹拌した。混ぜ合わせた混合物を撹拌器で上から機械的に激しく撹拌しながら、2−プロパノールおよび2−ブタノール50:50の混合物を4L入れた5Lビーカーに、暖かい混合物を素早く注いだ。ビーカーを覆い、一晩放置した。放置中、湿潤生成物の沈降が起こった。次に、小さな直径のタイゴンチューブを用いサイホンで、上澄み液を除去した。さらに、2−プロパノール/2−ブタノール混合物4Lを加えて、30分間激しく撹拌した。再び混合物を覆い一晩放置し、上澄み液を再びサイホンで除去した。洗浄およびサイホンのステップを、さらに2回繰り返した。
【0036】
次に、混合物を100mL遠心分離管に移して、卓上遠心分離機を使用して3500rpmで1時間遠心分離することで、洗浄した固体を回収した。回収した固体から上澄み液をデカントし廃棄した。回収した固体の約半分を取りのけておいて自然乾燥させ、恒量となるまでさらに真空乾燥した。乾燥生成物の重さは22.6gであった。小型ペレット乾燥試料を調製し、アルキメデス方式によりその密度を測定した。この顔料組成物の値は1.48g/ccであった。この値は1.4〜1.5g/ccの目標範囲にある。本試料の粉末X線回析スペクトルを測定し、次の回折角度(2θ;Cu−Kα)で回析強度を得た。即ち、 14.16、15.82、19.96、22.30、24.22、26.20、28.26、29.12、30.00、31.66、35.46、36.14、38.24、40.30、41.52、43.42、45.24、45.80、および48.30度であった。この回折スペクトルは図1に示す。
【0037】
湿潤固体の残り半分に、撹拌しながら脱イオン水146.6 gとジョンクリル 57(Johnson Polymer社のアクリル樹脂溶液,米国)31.2 gの溶液を素早く加えた。2時間撹拌した後、Eiger Motormill M250 VSE−EXJ(Eiger Japan,東京都)を使用して混合物を混練した。ガラスビーズ(直径1.0mm)は全体積が175mLあり、粉砕媒体として使用した。4000rpmで4時間粉砕を行った。結果として生じる分散液を3000rpmで20分間遠心分離し、大きな粒子を除いた。それから10ミクロンのステンレス鋼メッシュフィルターを通して濾過した。その結果生じた分散液は、平均粒子サイズ92nmで、約15重量パーセントの固形分であった。
【0038】
インクは顔料分散液40重量部(以下、「部」ということもある。)、グリセリン18部、トリエチレングリコール4部、2−ピロリドン2部、ジエチレングリコール モノ−n−ブチルエーテル1部、Surfynol 465 (Air Products, Inc.)1部、および1,2−ヘキサンジオール3部を含んで調製された。混合物を30分間撹拌した後、10ミクロンのステンレス鋼メッシュフィルターを通して濾過した。
【0039】
<カラーガマットの評価>
Spectroscanテーブルユニットを備えたGretag−Macbeth社のSpectrolinoを使って、CIELAB色測定評価を行うための標準色パッチを、インクジェットプリンタStylus Color 980(セイコーエプソン社製)を使用してPM写真用紙〈半光沢〉(セイコーエプソン社製)に印刷した。イエロー、マゼンタ、およびブラック顔料インクには、Standard Generation Micro−Bright Pigmented Inks(MediaStreet.com社製,米国)を使用した。本発明のシアン顔料を評価するために、上記のとおりに調製したシアン顔料インクを使用した。一方、銅フタロシアニンシアン顔料を含むシアンインクとしてStandard Generation Micro−Bright Pigmented Ink(MediaStreet.com社製)を用い比較用のシアンインクとした。顔料インクからなる2つの4色インクセット、即ち本発明のシアン顔料組成物を含むシアンインクから成るインクセットと、上記銅フタロシアニンシアン顔料を含むシアンインクから成るインクセットを、上記用紙タイプ用のデフォルト設定で印刷した。CIELAB色測定評価に先立って、印刷試料を一晩自然乾燥させた。Gretag−Macbeth社のSpectrolinoに使われるソフトウエアを用いて生成された4色のガマット値を表1に示す。表からわかるように、本発明のシアン顔料を含むインクセットは、従来の銅フタロシアニンシアン顔料を含むインクセットよりカラーガマットが広い。
【0040】
【表1】
Figure 2004027016
【0041】
〈耐光性試験〉
(1)上記のとおりに調製した本発明のシアン顔料を含むインク、および(2)銅フタロシアニンシアン顔料を含むシアンインク(Standard Generation Mico−Bright Pigmented Ink、MediaStreet.com社製)を使って標準色パッチを印刷した。標準色パッチは、インクジェットプリンタStylus Color 980(セイコーエプソン社製)を使用してPM写真用紙〈半光沢〉(セイコーエプソン社製)に、この用紙タイプ用のデフォルト設定で印刷した。一晩乾燥させた後、色パッチをガラスでカバーしたフレームに装着した。次いでフレームに装着した試料を5.4 Kluxの蛍光褪色ユニットに取り付けた。褪色ユニットの環境を24℃、相対湿度60%に設定した。Spectroscanテーブルユニットを備えたGretag−Macbeth社のSpectrolinoを使って、褪色させた色パッチのCIELABで規定される △E値を測定し、露光しなかった色パッチと比較した。4、8、12、16および20週間経過した時点で試料を取り出して、△E値を測定した。双方の試料について、△E対Klux・時間の直線プロットが得られた。△Eカットオフ値を7、そして平均1日露光量を5Klux時間として、両方のインクの推定耐光性を計算した結果、80年以上と出た。この値は、従来のカラー写真で得られる最高の値と同等かそれ以上である。したがって、本発明のシアン顔料は高水準の耐光性を有するものと判定され、銅フタロシアニン顔料の耐光性に匹敵する。
【0042】
<耐オゾン性試験>
(1)上記のとおりに調製した本発明のシアン顔料を含むインク、および(2)銅フタロシアニンシアン顔料を含むシアンインク(Standard Generation Mico−Bright Pigment Ink、MediaStreet.com社製)を使って標準色パッチを印刷した。標準色パッチは、インクジェットプリンタStylus Color 980(セイコーエプソン社製)を使用してPM写真用紙〈半光沢〉(セイコーエプソン社製)に、この用紙タイプ用のデフォルト設定で印刷した。一晩乾燥させた後、色パッチをカバーしていないフレームに装着した。次いでフレームに装着した試料をオゾン曝露室に入れた。オゾン室の環境を24℃、相対湿度60%、オゾン濃度0.400ppmに設定した。Spectroscanテーブルユニットを備えたGretag−Macbeth社のSpectrolinoを使って、褪色させた色パッチのCIELABで規定される △E値を測定し、露光しなかった色パッチと比較した。2、4、6、8、10、および12日間、そして2、3、4、6、8および10週間経過した時点で試料を取り出して、△E値を測定した。双方の試料について、△E対時間のデータが得られた。△E値を時間に対してプロットして得られる曲線は、最初の2、3、4、または5測定点の間は急傾斜で上昇し、それ以降の測定点では次第に直線的な上昇に変化した。本発明のシアン顔料を含むインクで、最終的な△E値は5より小さかった。一方、標準的な銅フタロシアニンシアン顔料を含むシアンインクでは、最終的な△E値は10よりやや小さかった。したがって、本発明の新しいシアン顔料は高水準の耐オゾン性を有するものと判定され、銅フタロシアニンシアン顔料の耐オゾン性より優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の顔料組成物の粉末X線回折スペクトルである。

Claims (6)

  1. 下記一般式で表されるアルミニウムフタロシアニン化合物群から選択される、少なくとも1つのアルミニウムフタロシアニン化合物から成る顔料組成物。
    Figure 2004027016
    式中、Xは0−Si(CH、0−Si(CH(CHCH)、0−Si(CH)(CHCH、または0−Si(CHCHである。
  2. 前記Xが0−Si(CHである請求項1に記載の顔料組成物。
  3. 回折角度(2θ;Cu−Kα)が14.16、15.82、19.96、22.30、24.22、26.20、28.26、29.12、30.00、31.66、35.46、36.14、38.24、40.30、41.52、43.42、45.24、45.80、および48.30度で回析強度を示す粉末X線回折スペクトルを有する請求項2に記載の顔料組成物。
  4. 請求項1に記載の少なくとも1つの顔料組成物、少なくとも1つの分散剤、および顔料組成物を分散させる溶剤との混合物から成る画像記録物質。
  5. 前記顔料組成物および前記分散剤が水性媒体中で分散されてなる請求項4に記載の画像記録物質。
  6. インクジェット印刷に使用される請求項5に記載の画像記録物質。
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