JP2004026095A - 車両用前照灯の配光制御装置 - Google Patents

車両用前照灯の配光制御装置 Download PDF

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市川 茂基
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Abstract

【課題】ステッピングモータの断線による不具合を防止し得る車両用前照灯の配光制御装置を提供する。
【解決手段】車両1の本体の正面の左右に配置された前照灯2、3を構成する各灯具ユニット11による照射方向をハンドル操舵角に応じて変更するために各灯具ユニット11を回動させる各ステッピングモータ17と、該ステッピングモータの断線を検出する断線検出回路26とを備える配光制御装置10。断線検出回路26が断線を検出したとき、この断線により制御不能に陥ったステッピングモータ17により動作される灯具ユニット11の回動が停止され、あるいは当該灯具ユニット11が消灯される。これにより、この灯具ユニット11の不規則な首振りにより引き起こされるグレア現象の発生が防止される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のハンドル操作に応じて前照灯の照射方向を変える車両用前照灯の配光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両が曲がりくねった道路をカーブ走行する際に前方の視界が暗いと運転に不利なことから、ハンドルの舵角からカーブ走行を検出し、カーブ走行に沿った前方を適正に照射するように前照灯の照射方向をハンドル舵角に応じて制御する車両用前照灯の配光制御装置が知られている。
【0003】
この従来の車両用前照灯の配光制御装置では、例えば左右の各ヘッドランプを構成する灯具ユニットは、制御回路の制御を受けるステッピングモータにより回転される。
【0004】
制御回路は、操舵角検出手段からハンドルの操舵角に応じた検出信号を受け、この検出信号に応じた多相のパルス信号をワイヤハーネスを経て各ステッピングモータに供給する。各ステッピングモータは、その多相の各巻き線に順次供給される多相のパルス信号に応じた所望の回転角で正確に動作することから、閉ループ制御を採用することなく、各灯具ユニットをハンドル操舵に応じた方向へ適正に回転させることができ、これによりハンドル操舵角に応じて照射方向を適正に追従させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この従来の配光制御装置では、ステッピングモータの多相の巻き線の一つに断線が生じると、この巻き線に供給されたパルスが当該巻き線に流れないので、ステッピングモータの正確な回転制御が不可能となり、制御不能に陥る。ステッピングモータが制御不能に陥ると、このステッピングモータにより動作される灯具ユニットは、不規則な首振り運動を生じるので、照射方向が定まらず、他の車両や歩行者を混乱に陥れるという不具合が生じる。しかも、この灯具ユニットからの照射光は、対向車や歩道の歩行者を不要に照らして、これらを眩惑させるグレア現象を引き起こしてしまう。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、ステッピングモータに断線が生じても走行中の安全を確保し得る配光制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車両進行方向前方を照明する配光手段が車両前面でかつ車幅方向に間隔を開けて設けられている車両用前照灯の配光制御装置において、前記配光手段から照射される照明光束の照射方向を変更するための左右のステッピングモータと、ハンドルの操作に基づき検出信号を出力するハンドル操舵角検出部と、ハンドル操舵角に応じて前記各前照灯の照射方向を変更するために前記各ステッピングモータを駆動するパルス信号を該ステッピングモータに供給する制御回路と、前記ステッピングモータの断線を検出する断線検出回路とを備え、該断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記断線検出回路からの信号に基づき、断線が検出された前記ステッピングモータを停止させることを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明では、前記断線検出回路が前記ステッピングモータの各巻き線あるいはこの巻き線に前記制御回路からのパルス信号を供給するワイヤハーネスの断線を検出すると、前記制御回路は、例えばこの断線が検出されたステッピングモータへのパルス信号の供給を停止することにより、該ステッピングモータの作動を停止させるので、停止されたステッピングモータに係る、すなわち該ステッピングモータにより照射方向が決められる一方の前記前照灯の照射方向は、断線検出時の方向に保持される。そのため、制御不能による照射方向の不規則な振れが防止される。
【0009】
請求項2に記載の発明は、断線した方のステッピングモータが断線時の回動位置で停止されたとき、断線していない方のステッピングモータに係る前照灯の照射方向を前記車両の直線走行時の基準照射方向に保持するように断線していない方のステッピングモータの動作を制御することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、断線が検出されていないステッピングモータにより照射方向が決められる前照灯の照射方向が前記車両の直線走行時の基準照射方向になるように、当該ステッピングモータが制御を受けるので、基準照射方向に向けられた前照灯により、確実に前記車両の前方視界が確保される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、前記各前照灯の照射方向に対応する前記各ステッピングモータの回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、前記断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記回転位置検出手段からの検出信号に基づいて、断線が検出されたステッピングモータに係る前照灯の照射方向が前記車両の直線走行時の基準照射方向に向けられた時に当該ステッピングモータの作動を停止させることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明では、制御不能に陥った前記ステッピングモータは前記断線検出手段が断線を検出した時、直ちに停止されることなく、この制御不能に陥った前記ステッピングモータに係る前照灯すなわち当該ステッピングモータにより照射方向が決められる前照灯の照射方向が基準位置に戻った時に停止されるので、配光制御機能をもたない前照灯システムにおけると同様な前方視界が確保される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、車両進行方向前方を照明する配光手段が車両前面でかつ車幅方向に間隔を開けて設けられている車両用前照灯の配光制御装置において、前記配光手段から照射される照明光束の照射方向を変更するための左右のステッピングモータと、ハンドルの操作に基づき検出信号を出力するハンドル操舵角検出部と、ハンドル操舵角に応じて前記各前照灯の照射方向を変更するために前記各ステッピングモータを駆動するパルス信号を該ステッピングモータに供給する制御回路と、前記ステッピングモータの断線を検出する断線検出回路とを備え、該断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記断線検出回路からの信号に基づき、断線が検出された前記ステッピングモータに係る前照灯を消灯させることを特徴とする。
【0014】
請求項4に記載の発明では、制御不能に陥った前記ステッピングモータにより照射方向が決められる前照灯が消灯されるので、この前照灯の照射方向の不規則な振れに拘わらず、不規則な照射光が生じないことから、他の車両や歩行者が不規則な照射光に惑わされることはなく、また、この前照灯からの照射光によるグレア現象の発生が防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
〈実施の形態1〉
図1は、本発明に係る車両用前照灯制御装置10の電気回路を概略的に示す。本発明に係る車両用前照灯制御装置10は、図2に示すように、車両1の配光手段である前照灯として該車両の正面に車幅方向へ相互に間隔を置いて設けられる右ヘッドランプ2および左ヘッドランプ3の照射方向を車両のハンドル操作に応じて変更するために、車両1に組み込まれる。
【0016】
照射方向を可変とするヘッドランプ2、3は、図3に示すような灯具ユニット11で構成することができる。灯具ユニット11はハウジング12を備え、該ハウジング12は、車体(図示せず)に固定された支持フレーム13に垂直な回転軸14を介して、該回転軸14の回りに回動可能に支持されている。ハウジング12内には発光源となるバルブ(図示せず)が収容されており、ハウジング12の背面に設けられたソケット部15を経る給電により前記バルブが発光すると、その光は、ハウジング12の前面に設けられたレンズ16を経て、ハウジング12の回転位置に応じた方向へ所定の拡散角度で照射される。
【0017】
灯具ユニット11のハウジング12を回転軸14の回りに回転させることによりレンズ16を通して照射される照射光束の照射方向を変更するために、各灯具ユニット11のハウジング12のそれぞれにはステッピングモータ17(17a、17b)が設けられている。各ステッピングモータ17はその回転軸に設けられた進退ロッド18を備える。進退ロッド18の先端は、ハウジング12からこれと一体的に伸長するアーム部19に、枢動可能に連結されている。ステッピングモータ17は、その回転軸の回転方向および回転量に応じて、進退ロッド18を介してハウジング12のアーム部19を回転軸14の回りに回転させる。このステッピングモータ17(17a、17b)の作動により、それぞれの灯具ユニット11を構成する右ヘッドランプ2および左ヘッドランプ3は、そのハウジング12が各回転軸14の回りに水平方向へ回動されることにより、それぞれの照射方向を変更する。
【0018】
右ヘッドランプ2および左ヘッドランプ3のためのそれぞれの右ステッピングモータ17aおよび左ステッピングモータ17bの動作を制御する車両用前照灯制御装置10は、図1に示すように、ヘッドランプスイッチSW1、ハンドル操舵角検出部20、車速検出部21および車幅を示す車幅灯のためのクリアランススイッチSW2からの各制御信号を受けるマイクロコンピュータからなる演算制御部22を備える。
【0019】
ハンドル操舵角検出部20は、ステアリングホイールが操作されたとき、その操作方向および操作角度についての情報を演算制御部22に出力する。また車速検出部21は、車速に応じた出力信号を演算制御部22に出力する。ヘッドランプスイッチSW1およびクリアランススイッチSW2は、ヘッドランプおよび車幅灯がそれぞれ点灯操作さたか否かの情報を演算制御部22に出力する。演算制御部22は、イグニションスイッチSW3がオン操作されるとバッテリBATから電源回路23に電力が供給されることにより、作動状態におかれる。
【0020】
演算制御部22は、各ヘッドランプ2、3のためのステッピングモータ17a、17bに対応して設けられるモータ駆動部24a、24bとともに、各ステッピングモータ17a、17bのための制御回路25を構成する。各ステッピングモータ17(17a、17b)は、図示の例では、4本の巻き線(X、/X、Y、/Y)を有し、4相パルスにより動作する四相パルスモータである。
【0021】
制御回路25の各モータ駆動部24a、24bからは、これに対応するそれぞれのステッピングモータ17(17a、17b)の各巻き線(X、/X、Y、/Y)にパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)が伸びる。各ステッピングモータ17(17a、17b)は、その巻き線(X、/X、Y、/Y)に順次位相が進むパルス信号の供給を受けることにより、そのパルス数に応じた回転角で時計方向に駆動回転され、また順次位相が遅れるパルス信号の供給を受けることにより、そのパルス数に応じた回転角で反時計方向に駆動回転される。
【0022】
各モータ駆動部24a、24bから対応するそれぞれのステッピングモータ17a、17bに伸びるパルス制御線群からなるワイヤハーネス(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)のそれぞれには、それぞれのパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)の断線を検出するための断線検出回路からなる断線検出部26(26a、26b)が設けられている。各断線検出部26a、26bは、これが接続された各ワイヤハーネスのパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)および該パルス制御線に接続されたそれぞれの巻き線(X、/X、Y、/Y)に断線が生じたとき、その断線を通知する断線信号を演算制御部22に出力する。
【0023】
演算制御部22は、ヘッドランプスイッチSW1およびクリアランススイッチSW2がオン操作されている場合、車速検出部21からの検出信号が所定の車速を示す値を越えた状態で、ハンドル操舵角検出部20から例えば右方向にステアリングが操舵されたときの信号を受けたとき、各断線検出部26a、26bから断線信号を受けない限り、操舵角に応じてそれぞれのヘッドライトの照射角を右方向へ変化させるように、各モータ駆動部24a、24bからそれぞれのパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)を経て、各ステッピングモータ17(17a、17b)の巻き線(X、/X、Y、/Y)に、順次位相が進むパルスを供給する。
【0024】
また、演算制御部22は、ヘッドランプスイッチSW1およびクリアランススイッチSW2がオン操作されている場合、車速検出部21からの検出信号が所定の車速を示す値を越えた状態で、ハンドル操舵角検出部20から例えば左方向にステアリングが操舵されたときの信号を受けたとき、各断線検出部26a、26bから断線信号を受けない限り、操舵角に応じてそれぞれのヘッドライトの照射角を左方向へ変化させるように、各モータ駆動部24a、24bからそれぞれのパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)を経て、各ステッピングモータ17(17a、17b)の巻き線(X、/X、Y、/Y)に位相を順次遅らせたパルスを供給する。
【0025】
従って、ステッピングモータ17(17a、17b)の断線が検出されない限り、すなわち各巻き線(X、/X、Y、/Y)およびこれに接続された各パルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)から断線が検出されない限り、右ヘッドランプ2および左ヘッドランプ3の照射方向は、車両1のハンドル操作方向へ、その操作量に応じたそれぞれの所定量で、従来におけると同様に、適正に変更され、これにより車両1のカーブ走行に沿った走行方向の前方が適正に照射される。
【0026】
各ステッピングモータ17(17a、17b)に設けられたそれぞれの断線検出部26a、26bは、該断線検出部が接続されたステッピングモータ17(17a、17b)の巻き線(X、/X、Y、/Y)あるいはこれに接続されたパルス制御線(φ1r〜φ4r、φ1l〜φ4l)の断線を検出すると、その検出信号を演算制御部22に出力する。
【0027】
演算制御部22が例えばその一方の断線検出部26aからステッピングモータ17aの断線を通知する断線検出信号を受けると、制御回路25は、対応する一方のモータ駆動部24aから一方のステッピングモータ17aへのパルス供給を停止する。このパルス供給の停止により、ステッピングモータ17aの作動が停止され、対応する右ヘッドランプ2である一方のヘッドランプは、断線検出時の回転姿勢で保持されることから、その後のハンドル操作の有無に拘わらず、その停止した照射方向に維持される。
【0028】
そのため、ステッピングモータ17(17a、17b)の断線による従来のような制御不能による不規則なヘッドランプの首振り運動を防止することができることから、不規則な照明光束の振れにより引き起こされる他の車両や歩行者による車両進行方向の予測の困難性および戸惑いを防止することができる。また、この不規則な首振りによるグレア現象の発生が抑制される。
〈実施の形態2〉
実施の形態1で説明したとおり、断線による制御不能の一方のヘッドランプの揺動を直ちに停止させることにより、グレア現象の発生を抑制することができるが、制御不能に陥ったヘッドランプの停止位置すなわち該ヘッドランプの照射方向によっては、ステッピングモータに断線を生じていない他方のヘッドランプの照明領域との関係で、走行方向の照明領域に照明が不十分な領域を生じるおそれがある。
【0029】
このおそれを排除するために、断線を生じた一方のステッピングモータが停止され、これにより揺動されるヘッドライトの照射方向が固定的に維持される場合、制御回路25により、断線を生じていない他方のステッピングモータにより揺動される他方ヘッドライトの照射方向を車両1の直線走行時の基準照射方向に移動させ、この基準照射方向に保持させることができる。
【0030】
基準照射方向は、車両の直線走行時に両ヘッドランプ2、3が最も適正に車両前方を照射し得るように、車両の前後方向に一致するように、あるいはこれに所定の角度をなすように設定されていることから、ハンドル操作の如何に拘わらず、基準照射方向に向けられた前記他方のヘッドライトからの照射光により走行方向を有効に照射することができる。
【0031】
ステッピングモータに断線を生じた前記一方のヘッドランプは制御不能に陥るが、ステッピングモータに断線を生じていない前記他方のヘッドランプは、制御回路25から対応するステッピングモータに供給される制御パルス数を所定の値に設定することにより、ステッピングモータの回転位置を検出するための格別な検出手段を用いることなく、開ループ制御により、前記他方のヘッドライトを正確に基準照射方向に向けて作動させかつその基準照射方向に固定的に保持することができる。
〈実施の形態3〉
また、図4に示すように、断線による制御不能の一方のヘッドランプの揺動を直ちに停止させることなく該ヘッドランプの照射方向が基準照射方向に向いた時にこのヘッドランプの揺動を停止させることができる。
【0032】
この制御不能に陥ったヘッドランプの回転位置を検出するために、図4に示す例では、図1に示した構成に加えて、各ヘッドランプ2、3のステッピングモータ17a、17bには、それぞれの回転軸の回転位置を検出するための回転位置検出手段27a、27bが設けられている。
【0033】
各回転位置検出手段27a、27bは、対応するヘッドランプ2、3の照射方向に対応した各ステッピングモータ17a、17bの回転位置情報を演算制御部22に出力する。
【0034】
制御回路25は、演算制御部22が例えば一方の断線検出部26aからステッピングモータ17aの断線を通知する断線検出信号を受けると、断線が検出された前記一方のステッピングモータ17aに設けられた回転位置検出手段27aからの回転位置情報に基づいて、対応する右ヘッドランプ2が基準照射方向に向いた時、前記一方のモータ駆動部24aから一方のステッピングモータ17aへのパルス供給を停止する。このパルス供給の停止により、前記一方のヘッドランプ2は、その照射方向が基準照射方向に向いた状態で保持される。
【0035】
従って、ステッピングモータ17(17a、17b)の断線による従来のような制御不能による不規則なヘッドランプの首振り運動を防止することができ、この不規則な首振りによるグレア現象の発生が抑制されるとともに、制御不能に陥ったヘッドライトを正確に基準照射方向に向けて作動させかつその基準照射方向に固定的に保持することができるので、その後のハンドル操作の如何に拘わらず、両ヘッドランプ2、3の共同により、ハンドル操作に応じて照射方向を可変とする配光制御機能を有しない前照灯システムにおけると同等の照射効果を得ることができる。
【0036】
実施の態様3では、回転位置検出手段27a、27bが、ステッピングモータ17(17a、17b)の回転位置を直接的に検出する手段からなる例を示したが、これに代えて、各ヘッドランプ2、3のハウジング12の回転姿勢を検出する手段のような、前照灯の照射方向を検出する手段を回転位置検出手段とすることができる。
〈実施の形態4〉
実施の形態1〜3は、制御不能に陥ったヘッドランプ2、3の揺動を停止することにより、グレア現象の発生を抑制した例を示した。これらに代えて、制御不能に陥ったヘッドランプ2、3を消灯させることができる。
【0037】
この制御不能に陥ったヘッドランプを消灯するために、図5に示す例では、図1に示した構成に加えて、各ヘッドランプ2、3のバルブ2a、3aへの給電を制御するためのバルブ点灯制御回路28a、28bが設けられている。
【0038】
制御回路25は、ヘッドランプスイッチSW1からの点灯制御信号を受けると、バルブ点灯制御回路28a、28bを経て各ヘッドランプ2、3のバルブ2a、3aに点灯電力を供給する。この給電により、両ヘッドランプ2、3は、点灯状態を保持される。
【0039】
両ヘッドランプ2、3の点灯中、制御回路25が例えば一方の断線検出部26aから断線検出信号を受けると、制御回路25は、断線が検出された前記一方のステッピングモータ17aに対応する一方のヘッドランプ2のバルブ2aへのバルブ点灯制御回路28aからの給電を停止する。この給電の停止により、動作が制御不能に陥ったヘッドランプ2、3が消灯する。
【0040】
従って、ステッピングモータ17(17a、17b)の断線によりいずれか一方のヘッドランプが制御不能に陥ることにより、このヘッドランプに不規則な首振り運動が生じても、この異常動作をするヘッドランプが消灯されることから、このヘッドランプの異常動作による歩行者や対向車へのグレアを確実に防止することができる。
【0041】
この実施の形態4では、断線が検出されたステッピングモータ17の作動を停止させても、あるいは停止させることなく作動させても良い。また、ヘッドランプの消灯については、左側通行の場合、右ヘッドランプ2を消灯することが対向車へのグレア防止に特に有効である。従って、左ヘッドランプ3のステッピングモータ17bに断線が生じた場合、この左ヘッドランプ3を消灯することなく点灯状態を維持させることができる。
【0042】
前記したところでは、前照灯として、揺動可能のヘッド灯具ユニットが用いられ、ステッピングモータはこのヘッド灯具ユニットを全体的に揺動させることにより照射方向を可変とする例について説明したが、本発明は、例えば固定されたヘッドランプ内に揺動可能のリフレクタを組み込み、このリフレクタをステッピングモータで揺動させることにより照射方向を可変とする配光手段に適用することができる。また、本発明は、ヘッドライト以外の車幅等あるいはフォグランプ等の補助灯にも適用することができる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、配光手段が制御不能に陥ったとき、その制御不能に陥った前照灯を固定的に保持し、あるいは消灯することにより、他の車両や歩行者が不規則な振れを生じる照明光束で引き起こされる車両進行方向を予測する際の戸惑いを防止することができ、照明光の不規則な振れによって引き起こされる種々の危険性を排除することができる。また、この制御不能の前照灯からの照射光によるグレア現象の発生を抑制することができるので、グレア現象による対向車あるいは歩行者への眩惑を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用前照灯の配光制御装置のブロック回路図である。
【図2】本発明に係る車両の前部に配置される前照灯の配置例を模式的に示す正面図である。
【図3】本発明に係る前照灯のためのユニットランプを示す斜視図である。
【図4】本発明に係る車両用前照灯の配光制御装置の他の実施の形態を示す図1と同様な図面である。
【図5】本発明に係る車両用前照灯の配光制御装置のさらに他の実施の形態を示す図1と同様な図面である。
【符号の説明】
1 車両
2、3 配光手段(前照灯、ヘッドランプ)
10 車両用前照灯の配光制御装置
17(17a、17b)ステッピングモータ
25(22、24a、24b)制御回路
26(26a、26b)断線検出回路(断線検出部)
27(27a、27b)回転位置検出手段

Claims (4)

  1. 車両進行方向前方を照明する配光手段が車両前面でかつ車幅方向に間隔を開けて設けられている車両用前照灯の配光制御装置において、前記配光手段から照射される照明光束の照射方向を変更するための左右のステッピングモータと、ハンドルの操作に基づき検出信号を出力するハンドル操舵角検出部と、ハンドル操舵角に応じて前記各前照灯の照射方向を変更するために前記各ステッピングモータを駆動するパルス信号を該ステッピングモータに供給する制御回路と、前記ステッピングモータの断線を検出する断線検出回路とを備え、該断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記断線検出回路からの信号に基づき、断線が検出された前記ステッピングモータを停止させることを特徴とする車両用前照灯の配光制御装置。
  2. 断線した方のステッピングモータが断線時の回動位置で停止されたとき、断線していない方のステッピングモータに係る前照灯の照射方向を前記車両の直線走行時の基準照射方向に保持するように断線していない方のステッピングモータの動作を制御する請求項1記載の配光制御装置。
  3. 前記各前照灯の照射方向に対応する前記各ステッピングモータの回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、前記断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記回転位置検出手段からの検出信号に基づいて、断線が検出されたステッピングモータに係る前照灯の照射方向が前記車両の直線走行時の基準照射方向に向けられた時に断線が検出されたステッピングモータの作動を停止させることを特徴とする請求項1に記載の配光制御装置。
  4. 車両進行方向前方を照明する配光手段が車両前面でかつ車幅方向に間隔を開けて設けられている車両用前照灯の配光制御装置において、前記配光手段から照射される照明光束の照射方向を変更するための左右のステッピングモータと、ハンドルの操作に基づき検出信号を出力するハンドル操舵角検出部と、ハンドル操舵角に応じて前記各前照灯の照射方向を変更するために前記各ステッピングモータを駆動するパルス信号を該ステッピングモータに供給する制御回路と、前記ステッピングモータの断線を検出する断線検出回路とを備え、該断線検出回路が断線を検出したとき、前記制御回路は、前記断線検出回路からの信号に基づき、断線が検出されたステッピングモータに係る前照灯を消灯させることを特徴とする車両用前照灯制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006044282A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Stanley Electric Co Ltd 可変配光型前照灯の駆動装置
JP2006160119A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Koito Mfg Co Ltd 車両用前照灯

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