JP2004025166A - 陰イオンの不溶化方法及び土壌浄化剤並びに土壌又は地下水の浄化方法 - Google Patents

陰イオンの不溶化方法及び土壌浄化剤並びに土壌又は地下水の浄化方法 Download PDF

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Terunobu Maeda
前田 照信
Tsutomu Nosu
野須 勉
Kazunari Oda
小田 一成
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Abstract

【課題】有機ハロゲン化物、ヒ素、6価クロム等の汚染物質により汚染された土壌から、直接、効率よくこの汚染物質を還元することにより無毒化、或いは無毒化後除去することができ、更に二次汚染の恐れのほとんどない土壌浄化剤、及びその製造に好適に利用できる水溶液中の陰イオンの不溶化方法、並びに前記土壌浄化剤を用いて汚染された土壌又は地下水を浄化方法を提供すること。
【解決手段】陰イオン含有水溶液を含む液に、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を加えて、該陰イオンを不溶化することを特徴とする陰イオンの不溶化方法;この方法を用いて得られる土壌浄化剤並びに土壌又は地下水の浄化方法。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機ハロゲン化物、ヒ素、6価クロム等により汚染された土壌又は地下水から該汚染物質を除去するために使用するために好適な土壌浄化剤、その製造に好適に利用できる水溶液中の陰イオンの不溶化方法、並びに前記土壌浄化剤を用いて汚染された土壌又は地下水を浄化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械類の油類除去等の工業的な洗浄には、これまでトリクロロエチレン等の有機ハロゲン化物が大量に使用されてきた。環境汚染の観点から、最近ではこのような有機ハロゲン化物の使用が規制されるようになってきている。しかしながら、既に多量の有機ハロゲン化物が使用されており、このためその土壌汚染あるいは水質汚染も進んでいる。即ち、トリクロロエチレン等の有機ハロゲン化物は、安定で微生物に分解され難く、自然環境に投棄された有機ハロゲン化物は、土壌を汚染するだけでなく、最終的には河川や地下水を汚染し、これが飲料水の原水となることがあり、問題となる。またこのような自然環境の汚染は、金属精錬関係の工場跡地に残されたヒ素あるいは6価クロムによっても同様に起こっていることは知られている。
【0003】
上記有機ハロゲン化物等の揮発性の有機化合物で汚染された土壌を浄化する方法としては、土壌ガス吸引法、地下水揚水法、土壌掘削法等が知られている。土壌ガス吸引法は、不飽和帯に存在する対象物質を強制的に吸引するものであり、ボーリングにより地盤中に吸引用井戸を設置し、真空ポンプによって吸引用井戸内を減圧にし、気化した有機化合物を吸引井戸内に集め、地下に導いて土壌ガス中の有機化合物を活性炭に吸着させるなどの方法によって処理するものである。上記有機化合物による汚染が帯水層にまで及んでいる場合には、吸引用井戸内に水中ポンプを設置し、土壌ガスと同時に揚水して処理する方法が採用される。
【0004】
地下揚水法は、土壌中に揚水井戸を設置し、汚染地下水を揚水して処理する方法である。さらに、土壌掘削法は、汚染土壌を掘削し、掘削した土壌を風力乾燥、加熱処理を施して有機化合物の除去回収を行う方法である。
【0005】
しかしながら、これらの方法は、土壌を直接浄化する方法ではなく、上記土壌ガス吸引法、地下水揚水法等により集められた汚染水、あるいは河川、地下水等の汚染水を浄化する方法であり、対象は極めて大量であり、処理は長期間を要する場合が多い。また処理工程が複雑となる場合が多いのも欠点である。このため、汚染源である土壌を直接簡便に浄化する方法が求められている。
【0006】
上記のように、従来の有機ハロゲン化物で汚染された土壌を浄化する方法は、汚染土壌から汚染水を集め、これを浄化処理するか、土壌そのものを集め浄化処理するものであり、汚染土壌自体を直接、簡便に浄化する方法ではない。
【0007】
WO−01/08825には、鉄粒子を微粒することにより、鉄の表面積を大きくして汚染物質の処理能力を増大させ、また微粒化に加え、粒子の形を球状にすることにより土壌内への鉄の迅速な浸透を可能にした、粒径10μm未満の球状の鉄微粒子スラリーからなる土壌浄化剤が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
WO−01/08825
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記WO−01/08825に記載の鉄微粒子スラリーの土壌浄化剤は、従来の不定形のものに比べて、土壌内への浸透性においても遙かに優れており、有機ハロゲン化物、ヒ素、6価クロム等の汚染物質により汚染された土壌から、直接、効率よくこの汚染物質を還元することにより無毒化、或いは無毒化後除去することができる。しかしながら、鉄微粒子スラリーは、上記公報では転炉から排出される製鋼ダストを利用しているが、このような製鋼ダストは、原料の鉄鉱石等に含まれるフッ素原子、或いは製鉄原料に混合されるホタル石(CaF)等に基因するフッ素イオン等のフッ素原子含有イオンを含んでおり、これが環境汚染(二次汚染)の原因になる場合があることが、本発明者等の検討により明らかとなった。例えば、汚染物質が有機ハロゲン化物の場合、フッ素イオンとの反応によりフロン物質が形成される可能性がある。
【0010】
本発明の目的は、有機ハロゲン化物、フッ素イオン、ヒ素、6価クロム、シアン等の汚染物質により汚染された土壌から、直接、効率よくこの汚染物質を還元することにより無毒化、或いは無毒化後除去することができ、更に二次汚染の恐れのほとんどない土壌浄化剤、及びその製造に好適に利用できる水溶液中の陰イオンの不溶化方法、並びに前記土壌浄化剤を用いて汚染された土壌又は地下水を浄化方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、フッ素等の有害陰イオンによる二次汚染の恐れのない鉄微粒子スラリーの土壌浄化剤を得るために鋭意研究を重ねてきた。多くの研究の中から、鉄微粒子スラリー(例、製鋼ダストスラリー)に含まれる微量の少なくともフッ素原子を含むイオン(以下フッ素原子含有イオンとも言う)を除去するために、MgO等の「水と反応して難溶性化合物を生成することができる化合物」を使用することが極めて有効であることを見出し、本発明に到達したものである。即ち、例えば、製鋼の原料となる鉄鋼石等にはフッ素原子が含まれており、これが製鋼ダストスラリー中に溶解性フッ素(即ちフッ素イオン等のフッ素原子含有イオン)と不溶性のフッ素化合物との相平衡状態の形で含まれることとなるが、これを上記難溶性化合物生成化合物にとりこませることが可能であり、これにより製鋼ダストスラリー中にフッ素原子含有イオンを除去することができる。また、このようなフッ素原子含有イオンを除去方法は、陰イオンを含む水溶液から、陰イオンを捕捉(不溶化)する種々の用途に利用することができる。例えば、反応工程における陰イオンの捕捉等に利用することができ、有用な技術である。
【0012】
従って、上記目的は、陰イオン含有水溶液を含む液に、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を加えて、該陰イオンを不溶化することを特徴とする水溶液中の陰イオンの不溶化方法により達成することができる。
【0013】
即ち、例えば、陰イオン含有水溶液を含む液として、製鋼時に排出されるスラリー状の製鋼ダスト等の、有害陰イオン含有鉄微粒子分散液を用いて、上記不溶化方法を実施することにより、二次汚染のない土壌浄化剤を得ることができる。しかしながら、本発明の不溶化方法は、陰イオンを含む水溶液から、陰イオンを捕捉(不溶化)するものであれば、前述のようにどのような用途にも使用することができる。
【0014】
さらに、本発明に方法により、未溶解のフッ素化合物等の陰イオン化合物も、その陰イオンのカルシウム或いはマグネシウム塩が難溶性化合物と共沈させられため、除去することができる。
【0015】
本発明における陰イオンとは、一般にハロゲンイオン(ハロゲン原子を含む陰イオン)、ヒ素イオン(As−3)等であり、特にフッ素イオンが好ましい。フッ素イオンは、本発明では、フッ素原子を含む全てのイオンを包含している。即ち、フッ素イオン、ClF 、IF 等のあらゆるフッ素原子を含むイオンを包含するものである。
【0016】
本発明の不溶化方法において、難溶性化合物が結晶水を有する無機化合物であることが好ましい。難溶性化合物が、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム2水塩、ポルトランドセメント水和物、エトエリンガイト、フリーデル氏塩、或いはエトエリンガイト又はフリーデル氏塩の陰イオンが他の陰イオンに置換した化合物であることが特に好ましい。このよう難溶性化合物を生成する化合物は、結晶水を持たない無機化合物、結晶水を持つ無機化合物或いは潮解性の無機化合物であることが好ましく、特に結晶水を持たない無機化合物が好ましい。特に、難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム半水塩(例、α−石膏、β−石膏)、普通ポルトランドセメント、早急ポルトランドセメント、アルミナセメント、アルミン酸三カルシウムと陰イオンのカルシウム塩との化合物であることが好ましい。これらの化合物を使用することにより陰イオンを効率良く捕捉することができる。
【0017】
本発明における難溶性化合物とは、水に対する溶解度が3.9g/1L(20℃)以下の化合物を意味する。
【0018】
また、該難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種、及び/又は酸化アルミニウムと酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種とからなる金属酸化物混合物、及び/又はこれらの金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体であることも好ましい。
【0019】
さらに難溶性化合物を生成する化合物が、式(1):
2+ 1−xAl(OH)(An−x/n・mH
(式中、0<x≦0.5を満足し、MがMg及びCaから選択される少なくとも1種を表し、An−がn価のアニオンを表し、nが1又は2を表し、mが0〜2の数を表す。)
で表される複合金属酸化物又はこれらの混合物を300〜1000℃の範囲で焼成したものであることも好ましい。この焼成化合物は、一般にMg及び/又はCa及びAlの複合酸化物である。
【0020】
これらの化合物により、陰イオンを効率良く捕捉することができる。
【0021】
また、難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウムであることが特に好ましい。陰イオンを特に効率良く捕捉することができる。
【0022】
また、難溶性化合物を生成する化合物(陰イオン除去剤)を焼成して作製する場合、一部をガラス化させることにより、水和反応を制御することができる。ガラス化するほど水和を遅くすることができ、汚染した地盤等にスラリー状にして注入することができる。
【0023】
本発明の不溶化方法において、陰イオン含有水溶液を含む液に、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を加えた後、水溶液中で分散させることが好ましい。陰イオンの捕捉を促進することができる。
【0024】
難溶性化合物を生成する化合物が、粉末状であることが好ましい。その平均粒径が、一般に0.1〜100μm、0.1〜50μmが好ましく、特に0.1〜10μm好ましく、中でも0.3〜10μmが好ましい。陰イオンを特に効率良く除去することができる。
【0025】
陰イオンが、ハロゲンイオン、特にフッ素イオンであることが好ましい。
【0026】
本発明において、上記陰イオン含有水溶液を含む液が、金属系還元剤を含む液であることが好ましい。特にフッ素イオン、及び金属鉄微粒子及び酸化鉄微粒子から選択される少なくとも1種を含む液であることが好ましい。還元性を維持するため還元性電解水(pH7〜13の範囲)を用いた液であることが好ましい。
【0027】
本発明において、陰イオン含有水溶液を含む液が、製鋼時に排出される水性スラリー状の製鋼ダストであることが中でも好ましい。この製鋼時に排出されるスラリー状の製鋼ダストは、一般に製鋼用の酸素吹転炉から、精錬中に発生する排ガスを集塵し、ガスを除去して得られるものである。前記集塵を湿式集塵により行うことが好ましい。前記集塵後、シックナーにより製鋼ダストを沈降収集させることが好ましい。
【0028】
本発明は、汚染された土壌又は地下水を浄化するための土壌浄化剤であって、前記の不溶化方法により得られる液(前記金属系還元剤を含む液、フッ素イオン及び金属鉄微粒子及び酸化鉄微粒子から選択される少なくとも1種を含む液から不溶化方法により得られる)からなる土壌浄化剤にもある。
【0029】
また、本発明は、汚染された土壌又は地下水を浄化するための土壌浄化剤であって、前記の不溶化方法により得られる液(前記製鋼時に排出される水性スラリー状の製鋼ダストから不溶化方法により得られる)からなる土壌浄化剤にもある。
【0030】
また本発明は、金属系還元剤及び、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種、及び/又は酸化アルミニウムと酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種とからなる金属酸化物混合物、及び/又はこれらの金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体からなる土壌浄化剤にもある。
【0031】
更に本発明は、汚染された土壌又は地下水に、前記の土壌浄化剤を付与することを特徴とする汚染された土壌又は地下水の浄化方法にもある。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の不溶化方法は、陰イオン含有水溶液を含む液に、特定の化合物を加えて陰イオンを不溶化する工程を基本構成として有する。特定の化合物として、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を使用することに特徴がある。そして、この不溶化方法は、汚染土壌又は地下水を浄化するために使用される土壌浄化剤の製造に有利に使用することができる。即ち、陰イオン含有水溶液を含む液が、土壌浄化に一般に使用される鉄微粒子分散液を用いた場合、鉄微粒子等に含まれる有害な陰イオン(フッ素イオン)が、二次汚染を引き起こす可能性が高いため、このような鉄微粒子分散液からこのような陰イオンを不溶化する必要があり、この処理に本発明の不溶化方法を有利に使用することができる。実際的には、不溶化方法を実施して得られる不溶化処理された陰イオンを含む化合物と上記鉄微粒子の混合物をそのまま土壌浄化剤として使用することが有利である。また、不溶化処理された陰イオンを含む化合物も土壌浄化の機能を有するため、これのみで使用しても良い。
【0033】
陰イオン含有水溶液を含む液に、特定の化合物を加えて陰イオンを不溶化する工程は、例えばタンクに陰イオン含有水溶液を含む液を満たし、撹拌しながら(撹拌しなくても良い)上記特定の化合物を加えることにより行われる。その後もしばらく撹拌して分散させることが好ましい。撹拌は、一般に常温〜40℃の範囲で、0.1〜2時間、特に0.1〜0.5時間行われる。これらの条件は、陰イオン含有水溶液を含む液の組成、粘度等、及び特定の化合物の組成、形状等により異なるが、一般に上記範囲で行われる。後に詳述する。
【0034】
本発明における陰イオンとは、一般にハロゲンイオン(ハロゲン原子を含む陰イオン)、ヒ素イオン(As−3)であり、特にフッ素イオンが好ましい。フッ素イオンは、本発明では、フッ素原子を含む全てのイオンを包含している。即ち、フッ素イオン、ClF 、IF 等のあらゆるフッ素原子を含むイオンを包含するものである。
【0035】
本発明の不溶化方法において使用される、水と反応して難溶性化合物を生成する化合物としては、酸化マグネシウム及び酸化カルシウム(特に硫酸カルシウム半水塩)からなる金属酸化物の少なくとも1種、及び/又は酸化アルミニウムと酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種とからなる金属酸化物混合物及び/又はこれらの金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体を挙げることができる。
【0036】
上記酸化マグネシウム、硫酸カルシウム半水塩(例、α−石膏、β−石膏)、酸化アルミニウムに加えて、普通ポルトランドセメント、早急ポルトランドセメント、アルミナセメント、アルミン酸三カルシウムと陰イオンのカルシウム塩との化合物を挙げることができる。特に酸化マグネシウム、硫酸カルシウム半水塩(例、α−石膏、β−石膏;α−石膏の方が好ましい)、普通ポルトランドセメント、早急ポルトランドセメントが好ましい。
【0037】
さらに難溶性化合物を生成することができる化合物における金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体は、式(1):
2+ 1−xAl(OH)(An−x/n・mH
(式中、0<x≦0.5、好ましくは0.2≦x≦0.4を満足し、MがMg及びCaから選択される少なくとも1種を表し、An−がn価のアニオン(好ましくは、Cl、NO 、OH、CO 2−)を表し、nは1又は2であり、mが0〜2の数を表す。)
で表される複合金属水酸化物又はこれらの混合物を300〜1000℃の範囲で焼成したものであることも好ましい。例えば、上記化合物は、ハイドロタルサイト又はカルシウムアルミネート系水和物であることが好ましい。、ハイドロタルサイトについては、特公昭46−2280号公報、特公昭47−32198号公報、特公昭50−30039号公報等に記載されており、カルシウムアルミネート系水和物については、特許公報第2820592号公報に記載されている。この焼成化合物は、Mg及び/又はCa、及びAlの複合酸化物であることが好ましい。
【0038】
水との反応により生成する難溶性化合物としては、水酸化マグネシウム(溶解度:1.9mg/L(18℃))、硫酸カルシウム2水塩(溶解度:2.08g/L(20℃))、水酸化アルミニウム、ポルトランドセメント水和物、エトエリンガイト、フリーデル氏塩、或いはエトエリンガイト又はフリーデル氏塩の陰イオンが他の陰イオンに置換した化合物を挙げることができる。エトエリンガイトは、一般に(CaO)・CaSO・nHO(n=6〜24)の構造式を有する。フリーデル氏塩は、一般にCaCl/mHO(m=6〜24)の構造式を有する。
【0039】
本発明では、前記難溶性化合物を生成する化合物としては、酸化マグネシウムであることが特に好ましい。これにより陰イオンを特に効率良く捕捉することができる。
【0040】
難溶性化合物を生成する化合物は、粉末状であることが好ましい。その平均粒径は、一般に0.1〜100μm、0.1〜50μmが好ましく、特に0.1〜10μm好ましく、中でも0.3〜10μmが好ましい。この範囲が、陰イオンを特に効率良く除去することができる。また比表面積(BET法)は10〜300m/g、50〜200m/gが好ましく、特に90〜180m/gが好ましい。
【0041】
本発明では、以上に述べた水と反応して難溶性化合物を生成することができる化合物により、陰イオンを効率良く不溶化することができる。この不溶化の機構は以下のように推測される。例えば、陰イオン含有水溶液を含む液に、MgO粒子を加えると、MgOは難溶性のMg(OH)となるが、この時可溶性のMgF、CAF(製鋼スラグ由来)、即ちフッ素イオンをMg(OH)の結晶構造内に吸蔵(コンタミネーション)すると考えられる。またハイドロタルサイト焼成物等の酸化物固溶体では、一部又は全部が層状複水酸化物になり、フッ素イオンを層間に取り込み、固定化されると考えられる。このため、例えば、有害重金属等が雨水で溶出した場合も、上記と同様に吸着固定化されると推定される。従って、本発明の不溶化方法を利用して得られる土壌浄化剤は、簡便且つ経済的に土壌、地下水の浄化を行うことができる。
【0042】
従って、陰イオン含有水溶液を含む液として、例えば製鋼ダストスラリーを用い、これを本発明の不溶化方法により処理して得られる製鋼スラリーは、フッ素原子含有イオンをほとんど含まない鉄微粒子スラリーであり、この不溶化処理後の鉄微粒子と上記特定の難溶性化合物を含む混合物は土壌浄化剤として有利に使用できるものである。
【0043】
上処理前の製鋼ダストスラリーは、一般に製鋼用の酸素吹転炉から、精錬中に発生する排ガス中の製鋼ダストを集塵(好ましくは湿式集塵)し、炭酸ガス等のガスを除去することにより得られる製鋼ダストからなるスラリーである。
【0044】
通常、前記精製前の製鋼ダストスラリーは、集塵後、上記製鋼ダストをシックナーにより鉄粉スラッジのスラリーとされたものである。所望により、得られた製鋼ダストにさらに特定用途(例、トナー用)向けの高品位鉄粉を加えて、スラリーとすることもできる。
【0045】
前記処理前の製鋼ダストスラリーの製法を、図1を参照しながら説明する。
【0046】
製鋼用の酸素吹転炉内において、C、Si、P、F等の不純物を含有する銑鉄等が投入され、攪拌されながら、酸素が上部から急速に吹き込まれる。この状態で不純物含有銑鉄と酸素との間で反応が起こり、C、Si、P等は酸化物となりホタル石のカルシウムとスラグを形成し、この時一部のフッ素化合物は銑鉄に取り込まれる(このような反応は銑鉄製造時の高炉内でも起こっていると考えられる)。この間における、酸素を吹き込むことにより発生する微粒子の鉄粉を含む排ガスは、ガス回収フードを通って、湿式集塵で集められる。湿式集塵では、CO等の気体はガス回収タンクに送られる。排ガスを集塵して得た製鋼ダストは、水性スラリー状であり、このスラリーは粗粒分別(60μmで)され、粗いものは粗粒鉄粉として回収され、そして細かいものは、シックナーで濃縮化され、最終的にフィルタープレスにより微粒子のみに選別されて、細粒鉄粉(即ち、鉄微粒子スラリー)を得ることができる。
【0047】
こうして得られる鉄微粒子は、種々の酸化段階の酸化鉄も含むものであるが、このような酸化鉄もガス燃焼状態で捕捉されたダストでは還元状態にあるため、浄化作用に繋がる還元作用を示すと考えられる。従って、金属鉄が30質量%以上占めなくても、上記の鉄微粒子は高い還元作用を示すことができる場合が多い。
【0048】
前記粗粒鉄粉中の97質量%Feの粒度の例は下記の通り。
【0049】
【表1】
Figure 2004025166
【0050】
前記細粒鉄粉の組成例は下記の通り。
【0051】
【表2】
Figure 2004025166
【0052】
前記細粒鉄粉の成分の範囲は下記の通り。
【0053】
【表3】
Figure 2004025166
【0054】
本発明の不溶化方法では、シックナーで濃縮する前の製鋼ダストスラリー、或いはシックナーで濃縮化され、最終的にフィルタープレスにより微粒子のみに選別されて、細粒鉄粉に対して、前記本発明の特定の化合物が添加され、一般に、混合することによりフッ素イオン等が不溶化処理される。特に細粒鉄粉に対して処理することが好ましい。
【0055】
処理される製鋼ダストスラリーにおいて、前記鉄微粒子(製鋼微粒子)は、10μm未満、さらに0.1〜6μm、特に0.1〜3μmの平均粒径を有することが好ましく、その形状は球状であることが好ましい。また、上記スラリーの固形分は20〜70質量%(特に20〜50質量%)が好ましい。更にスラリーは、酸化防止剤を含むことが好ましい。これにより鉄が酸化されないように維持することができる。固形分中、90質量%以上は金属鉄及び鉄含有化合物である。固形分中、金属鉄が30質量%以上占める。
【0056】
上記添加される本発明の特定の化合物の添加量は、製鋼ダストスラリー固形分或いは金属系還元剤固形分に対して一般に0.01〜10質量%であり、0.01〜5質量%が好ましく、特に0.1〜5質量%が好ましい。鉄微粒子の固形分に対しては、その添加量は一般に0.4〜40質量%であり、0.4〜20質量%が好ましく、特に0.4〜20質量%が好ましい。
【0057】
本発明の陰イオン含有水溶液を含む液(例、製鋼ダストスラリー等)と特定の化合物との接触は、前述のように一般にこれらを混合することにより行われる。特定の化合物はそのまま、或いは水に分散したものとして添加される。混合の方法としては、撹拌、ビーズミル、ロール、ホモゲナイザー等によって行うことができる。分散性からは、ビーズミル、ロール、ホモゲナイザーを用いることが好ましい。特定の化合物の添加は、2段階以上に分けて行うことが好まし。
【0058】
混合温度は、一般に4〜95℃、10〜40℃が好ましく、混合時間は一般に0.1〜1時間、0.1〜0.5時間が好ましい。このような条件は、特に陰イオン含有水溶液を含む液として製鋼ダストスラリーを用いた場合に適当である。
【0059】
陰イオン含有水溶液を含む液としての製鋼ダストスラリーと特定の化合物との接触(混合)の際、親水性樹脂を用いることが好ましい、親水性樹脂としては、公知の種々のものを使用することができ、例えば、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩等の水溶性アクリル樹脂(塩としては、一般にナトリウム塩);メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性繊維素系樹脂;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;グアガム;キサンタンガム;アルギン酸ナトリウム;スクロース及びスクロース誘導体等を挙げることができ、特にポリアクリル酸塩、ポリアクリルアミド及びポリビニルアルコールが好ましい。これらの親水性樹脂は、鉄微粒子の分散を安定化させるため高分子量であることが好ましく、数平均分子量100万以上が好ましく、特に100万〜1億の範囲が好ましい。また、その添加量は、製鋼ダストスラリーに対して一般に0.001〜1質量%であり、0.005〜0.1質量%が好ましい。
【0060】
製鋼ダストスラリーの不溶化方法は、特別な方法、装置を用いることなく、鉄精錬の際の副産物を利用して得られる製鋼ダストスラリーを上記にように処理して行うことができ、簡便で経済的である。
【0061】
本発明の土壌浄化剤は、汚染土壌又は地下水から汚染物質を還元等により無毒化、或いは無毒化後除去するために有用であり、更に土壌、地下水中に溶出するフッ素イオン等のフッ素原子含有イオンがほとんどないため二次汚染の心配もない。
【0062】
本発明の浄化の対象となる汚染源として、有機ハロゲン化物、6価クロム、ヒ素、シアン化物を挙げることができ、有機ハロゲン化物、フッ素イオン、ヒ素、6価クロムが適当であり、特に有機ハロゲン化物が適当である。有機ハロゲン化物の例としては、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ジクロロジフルオロエタン等を挙げることができる。これらの有機ハロゲン化物は、鉄の脱ハロゲン化作用(還元作用)により、ハロゲンを失って対応する炭化水素となり、土壌より除去されると考えられる。有機ハロゲン化物としては、有機塩化物(有機塩素置換化合物)に特に有効である。また、6価クロムは、長期間に亘る有効な鉄の還元作用により、効率良く3価クロムに還元することができ、その後必要により土壌より除去することができる。さらに、シアン化物(シアンイオン)は、鉄イオンと錯体を形成して無毒化される。ヒ素イオンやハロゲンイオンは本発明の難溶性化合物内に捕捉されると考えられる。
【0063】
本発明の土壌浄化剤に好適に使用されるスラリーに含まれる鉄微粒子は、一般に極めて微粒子であり、このため直接汚染土壌に付与した場合、土壌内に迅速に浸透する。このような超微粒子の鉄粉を用いることにより大幅な洗浄力の向上が図れる。また、鉄微粒子はこのように超微粒子である上、特にその形状が球である場合は、汚染土壌に付与した際、極めて迅速に土壌内に浸透し、浄化作用を示す。
【0064】
また、上記スラリーの固形分は20〜70質量%(特に30〜50質量%)が好ましい。更にスラリーは、酸化防止剤を含むことが好ましい。これにより鉄が酸化されないように維持することができる。固形分中、90質量%以上は金属鉄及び鉄含有化合物である。固形分中、金属鉄が30質量%以上占める。
【0065】
上記鉄微粒子スラリーを含む本発明の土壌浄化剤は、さらに鉄以外の金属でも、還元作用を有する金属であるMn、Mg、Zn、Al、Ti等を併用することができる。これらの金属も。その平均粒径はできるだけ小さいことが好ましい。
【0066】
微粒子の鉄粉は、表面積が大きく表面に酸化(不働態化)され易いため、本発明ではこれを防止するため親水性バインダー及び/又は金属ハロゲン化物を併用することが好ましい。
【0067】
金属ハロゲン化物は、NaCl、KCl、MgCl、CaCl等を挙げることができ、特にNaClが好ましい。金属ハロゲン化物は、鉄の水酸化物、酸化物を金属鉄に還元する働きがある。その使用量は、固形分に対して0.5〜200質量%が一般的で、0.5〜50質量%が好ましい。
【0068】
本発明の不溶化方法において、親水性樹脂を用いた場合は、本発明の土壌浄化剤にも当然含まれている。
【0069】
更に、本発明の土壌浄化剤は親水性樹脂を含んでいても良い。不溶化方法において親水性樹脂を用いても、用いなくても含むことができる。親水性樹脂は、鉄微粒子の表面を覆い、有機ハロゲン化物を還元作用を示すまでに酸化されないように保護する機能を有する。このような親水性樹脂の例としては、スクロース等の二糖類、スクロース誘導体(例、スクロース高級脂肪酸エステル)、グルコース等の単糖類、アルギン酸;プルラン、PVA(ポリビニルアルコール)、CMC(カルボキシルメチルセルロース)、ポリアクリルアミド、グアガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性樹脂を挙げることができる。プルラン(水溶液にした際の粘度が低く特に好ましい)、ヒドロキシエチルセルロース、スクロース、グルコース、PVAが好ましい。親水性樹脂として生分解性ポリマーを用いると二次的な環境汚染に対して特に有効である。その使用量は、固形分に対して0.01〜200質量%が一般的で、0.01〜100質量%が好ましい。
【0070】
本発明の土壌浄化剤は、上記不溶化処理した製鋼ダストスラリーに、所望により酸化防止剤、金属ハロゲン化物又は親水性樹脂、又は金属ハロゲン化物及び親水性樹脂とを加えて、懸濁、あるいは分散させて得られるものが好ましい。更に適宜水を加えて所望の濃度にすることができる。また必要により分散時に界面活性剤を使用することもできる。上記親水性バインダーの代わりに生分解性ポリマー(例、生分解性ポリカプロラクトン)を用いると二次的な環境汚染に対して特に有効である。
【0071】
上記土壌浄化剤は、さらに還元剤として金属硫酸塩(特に硫酸第一鉄)を含有することが好ましい。これは空気中の酸素と反応するため、金属鉄微粒子の表面の酸化を防ぐことができる。
【0072】
上記土壌浄化剤は、さらに無機炭酸塩又は炭酸塩系鉱物を含有していることが好ましい。これらの例としては、炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珊瑚化石石灰岩、石灰岩、ドロマイトを挙げることができ、特に沈降性炭酸カルシウムが好ましい。本発明の土壌浄化剤は微粒子の鉄を使用しているため、土壌内の土壌粒子の間隙に注入することが可能である。しかしながら、微粒子にすることにより地下水等に溶出する可能性も高くなることから、本発明では上記炭酸塩を用いて、溶出した鉄イオンを固定し、これを防止することが好ましい。
【0073】
本発明の土壌浄化剤は、一般に、前述のように、上記精製した製鋼ダストスラリー、及び所望により親水性樹脂、金属ハロゲン化物又は金属ハロゲン化物及び親水性樹脂を添加して、懸濁、あるいは分散させて得られるものである。その際分散に用いる水としては、鉄の酸化を極力抑制する観点から、還元性電解水(pH=7〜13が好ましい)を用いることが好ましい。分散剤として、ナフタレンスルホン酸系等の界面活性剤を使用しても良い。分散剤の使用量は、固形分に対して0.01〜10質量%が一般的で、0.1〜5質量%が好ましい。また前述の酸化防止剤を前記範囲内にてさらに使用しても良い。
【0074】
本発明の土壌浄化剤を用いて、汚染土壌を以下のように浄化することができる。例えば、有機ハロゲン化物で汚染された土壌(地盤)に上記土壌浄化剤を浸透するように付与することにより行われる。好ましくは、土壌浄化剤の浸透を、土壌浄化剤を散布することにより行う方法(1);あるいは有機ハロゲン化物で汚染された土壌に、上記の土壌浄化剤を供給するための注入管を挿入し、該土壌浄化剤をその注入管に注入することからなる方法(2)を挙げることができる。
【0075】
上記方法(2)は、例えば下記のように行うことができる。
【0076】
有機ハロゲン化物で汚染されたの表面にボーリングにより土壌浄化剤を供給するための注入管を設ける。注入管は必要により間隔を隔てて複数設けることができる。土壌浄化剤を供給用注入管に注入する。これにより、汚染土壌内に鉄微粒子等が浸透し、有機ハロゲン化物と徐々に接触し、有機ハロゲン化物を分解除去する。注入管で注入する前に、注入管から地下水を排出し、その後土壌浄化剤を注入しても良い。注入液が土壌表面からあふれ出ないように土壌表面に不透水性シート(例、ベントナイトシート)で覆っても良い。あるいは土壌内にシートを埋め込んでも良い。
【0077】
上記浄化方法を例えば下記のように行っても良い。即ち、図2に示すように、汚染土壌の周囲を、地下の不透水性地盤11に至る不通気層12で遮断し、その内側の土壌中に注入管9、必要により通気性柱状部2及び水平通気層4を設置し、これらの上に不通気性のシート6で覆い、その周縁部を不通気層の外側で糊材を混入させた埋め戻し土砂からなる不通気層7によって遮断することができる。上記水平通気層4内には、通気性材3を透過しない大きさの孔の多数からなる多孔管である吸気管5が埋設されている。
【0078】
そして、浄化処理は、例えば、注水管を通して排水し、注入管から本発明の洗浄剤を注入し、必要により減圧して、洗浄剤の拡散と、鉄による還元作用により発生する物質を除去することができる。
【0079】
上記の方法のように、有機ハロゲン化物で汚染された土壌の表面を、不通気性のシートで覆うこと(一般に、シートの覆いは浄化剤注入後に設置される)が好ましく、必要により通気性柱状部(上記発生物質の除去に有用)を設けることができる。
【0080】
有機ハロゲン化物以外の汚染物質で汚染された土壌も、上記と同様に行うことができる。また、汚染された土壌(特に6価クロムで汚染された土壌)を、土壌掘削法により掘削土壌を反応槽等に投入して本発明の土壌浄化剤で処理することもでき、そして、処理したクロム化合物等を除去することも有利な場合がある。
【0081】
土壌に注入する土壌浄化剤中の製鋼ダストの濃度は一般に0.1〜50質量%であり、1〜30質量%が好ましい。また注入量は、一般に土壌1m当たり鉄微粒子1〜400kgであり、10〜200kgが好ましい。
【0082】
なお、製鋼スラリーを用いた土壌浄化剤では、5倍以上に希釈して使用することが一般的であり、このため実施例では、フッ素イオンの環境基準の0.8mg/Lの5倍の4.0mg/L以下を目標値としている。
【0083】
【実施例】
[実施例1〜10]
(a)製鋼ダストスラリー
前記図1に示す方法を用いて、下記の製造条件で精製前の製鋼ダストスラリーを得た。
【0084】
製造条件:OG(oxygen gas)ガス処理方式を装備した上底吹き転炉にて製造
転炉の容量:350T/回
(T:転炉内の鋼の質量に相当し、容量で示される量)
投入銑鉄:溶銑比率70〜96%
酸素吹き込み量:吹錬時間20分程度
スラリー製造速度:250t/D(日)
上記方法により下記の精製前の製鋼ダストスラリー得た。その組成は下記の通り。
【0085】
【表4】
Figure 2004025166
【0086】
前記細粒鉄粉の成分は下記の通り。
【0087】
【表5】
Figure 2004025166
【0088】
上記フィルタープレス後のスラリーに含まれる鉄微粒子は、電子顕微鏡(20000倍)による観察により球状であることを確認した。またその粒度分布は図3に示す如くであった。平均粒径は1.3μmであった。
【0089】
上記鉄微粒子の粒度分布は、下記の条件で測定した。
【0090】
測定器:SKレーザ・ミクロン・サイザー7000S
分散媒:0.2%NaHMP
分散条件:超音波(U.S.WAVE) 5分
【0091】
図3の粒度分布の各粒径の体積分率を表6に示す。
【0092】
【表6】
Figure 2004025166
【0093】
上記フィルタープレス後のスラリー(固形分65質量%)を攪拌槽で還元性電解水を加えることにより約26質量%(フッ素含有量:30.8mg/L;溶解性フッ素:6.0mg/L)とし、さらに表7に示す特定の化合物をスラリーに対して表7に示す量添加し、常温で30分間攪拌して製鋼ダストスラリーを不溶化処理し、鉄微粒子スラリーの土壌浄化剤を得た。
【0094】
上記で得られた土壌浄化剤の組成及びフッ素原子溶出量を下記の表7に示す。
【0095】
【表7】
Figure 2004025166
【0096】
また、フッ素原子含有量は、JIS−K−0102に記載のランタン−アリザリンコンプレキソン吸光光度法により測定した。
【0097】
上記結果から、MgO等で混合処理することにより、スラリー中のフッ素含有イオンが減少することが分かる。このフッ素イオンはMgO等中吸蔵又は結合しており、土壌中或いは水中においても溶出することはないと考えられる。
【0098】
以下の実施例11〜18についてはフッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液を用いて不溶化処理を行った。
【0099】
[実施例11]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製、キョウワマグ150(MA−150))を2g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.65mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0100】
上記フッ素イオンの定量は、前記実施例1〜10に記載の方法(JIS−K−0102)に従い行った。
【0101】
[実施例12]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製、キョウワマグ150(MA−150))を0.5g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で24時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.75mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0102】
[実施例13]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製、キョウワマグ150(MA−150))を5g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で30分間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.51mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0103】
[実施例14]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、酸化カルシウムを2g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.60mg/Lで、環境基準を満たしていた。尚、上記酸化カルシウムは、宇部マテリアルズ(株)製の生石灰を水和させて消石灰とした後、700℃で3時間焼成したものである。
【0104】
[実施例15]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、ハイドロタルサイト類化合物であるMg0.7Al0.3(OH)(CO0.15・0.5HO(協和化学工業(株)製、KW1000)を700℃で2時間焼成したものMg0.7Al0.31.15を2g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.47mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0105】
[実施例16]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、ハイドロタルサイト類化合物であるMg0.8Al0.2(OH)(CO0.1・0.7HO(予め合成した)を800℃で2時間焼成したものMg0.8Al0.21.1を2g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.46mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0106】
[実施例17]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL(約113g)中に、カルシウムアルミネート系化合物であるCa0.7Al0.3(OH)2.3・0.7HOを700℃で2時間焼成したものCa0.7Al0.31.05を2g添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時分間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.45mg/Lで、環境基準を満たしていた。尚、上記カルシウムアルミネート化合物は、水酸化カルシウムと水酸化アルミニウムを上記組成にてスラリー混合し、撹拌下に95℃で20時間加熱混合した。不純物として水酸化カルシウムは一部存在した。
【0107】
[実施例18]
フッ素18mg/L含む鉄化合物微粒子懸濁液(pH12.8)100mL中に、酸化マグネシウム(協和化学工業(株)製、キョウワマグ150(MA−150))1.4gと酸化アルミニウム(昭和軽金属(株)製、水酸化アルミニウムH−43Mを400℃で焼成したもの)0.6gの混合酸化物(2g)を添加し、振騰機(120回/分)により、30℃で2時間撹拌した。吸着処理(不溶化処理)後、遠心分離した上澄み液を採取してフッ素イオンの定量を実施例11と同様に行った。その結果、フッ素イオン濃度は、0.57mg/Lで、環境基準を満たしていた。
【0108】
以下の実施例19〜24において、フッ素イオン以外のイオン(ヒ素、塩素、ヨウ素)について本発明の不溶化方法の効果の確認を行った。
【0109】
[実施例19及び20]
ヒ素(亜ヒ酸)の1.0mg/Lの水溶液に、表8に示す特定の化合物を水溶液に対して表8に示す量添加し、常温で30分間攪拌して水溶液を不溶化処理した。
【0110】
[実施例21及び22]
塩素(食塩水)の5.0mg/Lの水溶液に、表8に示す特定の化合物を水溶液に対して表8に示す量添加し、常温で30分間攪拌して水溶液を不溶化処理した。
【0111】
[実施例19及び20]
ヨウ素(ヨウ化カリ)の5.0mg/Lの水溶液に、表8に示す特定の化合物を水溶液に対して表8に示す量添加し、常温で30分間攪拌して水溶液を不溶化処理した。
【0112】
上記で得られた水溶液の組成及びフッ素原子溶出量を下記の表8に示す。
【0113】
【表8】
Figure 2004025166
【0114】
また、各種原子含有量は、JIS−K−0102に記載のランタン−アリザリンコンプレキソン吸光光度法により測定した。
【0115】
上記結果から、フッ素イオン以外の陰イオンに対しても本発明の不要下方が有効であることが分かる。
【0116】
[実施例25]
[浄化試験]
次いで、実施例1で得られた土壌浄化剤を連続的にビーズミル(分散用装置)に導入し、分散後HClを後述するpHメータでpH4になるように添加し、ラインミキサで混合し、混合後pHメータでpHを測定し(これにより前記HClの添加量の調節を行う)、その後NaOHを後述するpHメータでpH7になるように添加し、更に20質量%の硝酸第1鉄及びアスコルビン酸0.1質量%を含む水分散液(前記土壌浄化剤と同量で)を加え、ラインミキサで混合し、混合後pHメータでpHを測定し、分散液を得た。この分散液は連続的に製造し、得られた分散液を、トリクロロエチレンで汚染された土壌に連続的に注入した。
【0117】
汚染土壌は、地面から深さ30cmの砕石の層があり、そこから深さ2mまでがシルトの層、さらに30mまでが粘土の層である土壌で、分散液の注入のため地面の上に床スラブを敷いた。床スラブには左右に3mおきに5個ずつ、合計25個の孔(直径10cm)をあけ、そこから分散液の注入を行った。注入量は4m/時間で、48時間行った。
【0118】
この結果、土壌中の5カ所(ランダムに設定)のトリクロロエチレンの濃度が、注入1ヶ月後に下記のように変化した。
【0119】
シルト層(注入前→1ヶ月後(単位:ppm)):
1)1.85→0.0005未満、2)0.01→0.0005未満、
3)3.22→0.0005未満、4)1.97→0.0005未満、
5)0.08→0.0005未満。
【0120】
粘土層(注入前→1ヶ月後(単位:ppm)):
1)5.06→0.0005未満、2)1.03→0.0005未満、
3)3.08→0.0005未満、4)1.53→0.0005未満、
5)2.93→0.0005未満。
【0121】
また、上記土壌中の5カ所のうち注入口から最も遠い位置が水平距離5m、深さ2mで、この位置でも浄化剤が有効に作用していたことから、本発明の浄化剤は土壌に対して良好な浸透性を有することが分かる。
【0122】
同様に不溶化処理をしていない土壌浄化剤を用いて浄化試験を行ったが、上記実施例1における結果とほぼ同じものが得られた。
【0123】
従って、本発明の土壌浄化剤は、フッ素原子濃度が低減されているにも拘わらず、未処理の鉄微粒子スラリーに劣らない優れた浄化作用を示すものであることが分かった。
【0124】
【発明の効果】
本発明の不溶化方法により、フッ素イオン等の陰イオンを簡便に不溶化することができる。この不溶化方法を、例えば製鋼ダストスラリー等の陰イオンを含む鉄微粒子分散液に適用した場合に得られる土壌浄化剤は、有機ハロゲン化物、ヒ素、6価クロム等の汚染物質により汚染された土壌から、直接、効率よくこの汚染物質を還元することにより無毒化、或いは無毒化後除去することができ、更に二次汚染の恐れのほとんどないものである。この場合、土壌浄化作用は、鉄微粒子だけでなく、水と反応して形成された難溶性化合物にもあるため、本発明の土壌浄化剤は種々の有毒陰イオンに有効と考えられる。
【0125】
従って、本発明の土壌浄化剤は、土壌又は地下水に対して優れた浄化作用を示すと共に、汚染土壌浄化後も環境に優しいものであるということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、製鋼ダストスラリーの製造方法の例を示すフローチャートである。
【図2】図2は、本発明において利用することができる浄化方法の実施形態の例を示す断面図である。
【図3】図3は、実施例で得られた製鋼ダストスラリーの鉄微粒子の粒度分布を示すグラフである。
【符号の説明】
2 通気性柱状部
3 通気性材
4 水平通気層
5 吸気管
6 不通気性のシート
9 注入管
11 地下の不透水性地盤
12 不通気層

Claims (22)

  1. 陰イオン含有水溶液を含む液に、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を加えて、該陰イオンを不溶化することを特徴とする陰イオンの不溶化方法。
  2. 該難溶性化合物が結晶水を有する無機化合物である請求項1に記載の不溶化方法。
  3. 該難溶性化合物が、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム2水塩、ポルトランドセメント水和物、エトエリンガイト、フリーデル氏塩、或いはエトエリンガイト又はフリーデル氏塩の陰イオンが他の陰イオンに置換した化合物である請求項1又は2に記載の不溶化方法。
  4. 該難溶性化合物を生成する化合物が、結晶水を持たない無機化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の不溶化方法。
  5. 該難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種、及び/又は酸化アルミニウムと酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種とからなる金属酸化物混合物、及び/又はこれらの金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体である請求項1〜4のいずれかにに記載の不溶化方法。
  6. 該難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウム、硫酸カルシウム半水塩、普通ポルトランドセメント、早急ポルトランドセメント、アルミナセメント、又はアルミン酸三カルシウムと陰イオンのカルシウム塩との化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の不溶化方法。
  7. 該難溶性化合物を生成する化合物が、式(1):
    2+ 1−xAl(OH)(An−x/n・mH
    (式中、0<x≦0.5を満足し、MがMg及びCaから選択される少なくとも1種を表し、An−がn価のアニオンを表し、nが1又は2を表し、mが0〜2の数を表す。)
    で表される複合金属水酸化物又はこれらの混合物を300〜1000℃の範囲で焼成したものである請求項5に記載の不溶化方法。
  8. 該難溶性化合物を生成する化合物が、酸化マグネシウムである請求項1〜6のいずれかに記載の不溶化方法。
  9. 該難溶性化合物を生成する化合物が、一部がガラス化されている請求項1〜6のいずれかに記載の不溶化方法。
  10. 陰イオン含有水溶液を含む液に、水と反応することにより難溶性化合物を生成する化合物を加えた後、水溶液中で分散させる請求項1に記載の不溶化方法。
  11. 該難溶性化合物を生成する化合物が粉末状であり、その平均粒径が0.1〜50μmの範囲にある請求項1〜10のいずれかに記載の不溶化方法。
  12. 該陰イオンが、ハロゲンイオン又はヒ素イオンである請求項1〜11のいずれかに記載の不溶化方法。
  13. 該陰イオン含有水溶液を含む液が、さらに金属系還元剤を含む液である請求項1〜12のいずれかに記載の不溶化方法。
  14. 該陰イオン含有水溶液を含む液が、フッ素イオン、及び金属鉄微粒子及び酸化鉄微粒子から選択される少なくとも1種を含む液請求項1〜13のいずれかに記載の不溶化方法。
  15. 該陰イオン含有水溶液を含む液が、製鋼時に排出される水性スラリー状の製鋼ダストである請求項1〜14のいずれかに記載の不溶化方法。
  16. 製鋼時に排出されるスラリー状の製鋼ダストが、製鋼用の酸素吹転炉から、精錬中に発生する排ガスを集塵し、ガスを除去して得られるものである請求項15に記載の不溶化方法。
  17. 前記集塵を湿式集塵により行う請求項16に記載の不溶化方法。
  18. 前記集塵後、シックナーにより製鋼ダストを沈降収集させる請求項16又は17に記載の不溶化方法。
  19. 汚染された土壌又は地下水を浄化するための土壌浄化剤であって、請求項13又は14に記載の不溶化方法により得られる液からなる土壌浄化剤。
  20. 汚染された土壌又は地下水を浄化するための土壌浄化剤であって、請求項15〜18のいずれかに記載の不溶化方法により得られる製鋼ダストスラリーからなる土壌浄化剤。
  21. 金属系還元剤及び、酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種、及び/又は酸化アルミニウムと酸化マグネシウム及び酸化カルシウムからなる金属酸化物の少なくとも1種とからなる金属酸化物混合物、及び/又はこれらの金属酸化物又は金属酸化物混合物の固溶体からなる土壌浄化剤。
  22. 汚染された土壌又は地下水に、請求項19〜21のいずれかに記載の土壌浄化剤を付与することを特徴とする汚染された土壌又は地下水の浄化方法。
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