JP2004025058A - 基板処理システムおよび基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板処理装置100の基板処理環境を制御する制御指令値として使用される基準指令値を、装置サーバ300からネットワーク600d、600fを介して基板処理装置200に送信する。次に、基板処理装置200の基板処理環境の状況を示す実測値と上記基準指令値とから、基板処理装置100および基板処理装置200の基板処理環境を略同一にする補正量を演算して、補正量データベース320に格納する。基板処理を実施する際、基板処理装置100の基板処理環境は、基準指令値によって、また、基板処理装置200は、基準指令値を補正量によって補正した値によってそれぞれ制御される。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、「基板」と称する)に所定の処理を行う基板処理装置を複数含む基板処理システムと、基板処理方法とに関するもので、特に、複数の基板処理装置の基板処理環境を略同一にするための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板処理装置では、種々の薬液や純水(以下、「処理液」とも呼ぶ)による薬液処理や洗浄処理等の表面処理が順次実施される。その処理の1つとしてドライエッチング後のポリマ除去処理が知られている。例えば、基板1枚ずつに対して基板処理を施すいわゆる枚葉式の基板処理装置において、ポリマ除去処理では、(1)レジストの一部が配線パターンの底や側壁に付着したポリマー残渣に対して、基板を回転しつつ基板に薬液を供給することによって、ポリマー残渣を改質し、続いて、(2)基板を回転させつつ基板に純水を供給することにより改質したポリマー残渣を洗い流すことによって、基板からポリマー残渣を除去する。このように枚葉式でのポリマ除去処理は、基板1枚ずつに対して処理が実施されるため、基板の生産量をさらに向上させるためには、新たに基板処理装置を購入し、基板処理装置の台数を増加させて対応することとなる。
【0003】
この場合、これまで半導体工場内で稼動している基板処理装置(以下、「従来稼動装置」とも呼ぶ)とハードウェア構成が同一の装置(以下、「新規購入装置」とも呼ぶ)を購入すると、基板処理環境を設定するのに必要となるパラメータ(例えば、基板処理装置内のダウンフローを形成するフィルタファンユニットの設定等)として従来稼動装置のパラメータを使用することが可能である。
【0004】
しかし、従来稼動装置と新規購入装置とは、それぞれの基板処理装置の構成が基本的には同一であっても、それぞれの基板処理装置の設置環境は完全には同一でないことに起因して、それらの具体的な構成や機能は必ずしも同一でなく、そのため、各基板の処理結果にバラツキが生じる場合がある。例えば、半導体工場内に設置された共通の薬液供給源から従来稼動装置および新規購入装置のそれぞれに薬液を供給する配管に着目すると、薬液供給源からそれぞれの基板処理装置までの配管長は必ずしも同一でない。そのため、従来稼動装置と新規購入装置とで薬液供給源から供給される薬液の配管内での圧力値が異なる場合が生じ、その結果、各基板処理装置での基板の処理条件が相違してしまい、処理結果にバラツキが生じてしまう。
【0005】
そのため、従来は、基板処理装置のオペレータ(以下、単に「オペレータ」と呼ぶ)が、従来稼動装置のパラメータを基にして従来稼動装置と新規購入装置との基板処理環境を略同一にする補正量を実験等により算出して、従来稼動装置と新規購入装置との基板処理環境を略同一にし、基板の処理結果のバラツキを抑制している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年のさらなる配線パターンの微細化、配線の多層化のため、基板処理では、従来以上に処理条件の正確な制御が求められており、オペレータは、さらに正確な補正量を算出することが要求されるため、オペレータの作業工数が増加し、その結果、基板製造コストの増加に繋がっている。
【0007】
そして、各基板処理装置における基板処理環境が相違することに起因する上記の問題は、ポリマ除去処理に限らず、基板処理一般に生じる問題である。
【0008】
そこで、本発明では、複数の基板処理装置によって同一の基板処理を実施する基板システムにおいて、複数の基板処理装置のそれぞれの基板処理環境を略同一にすることができる技術を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1に記載の発明は、基板処理システムであって、第1の基板処理装置と、前記第1の基板処理装置とネットワークを介して接続された第2の基板処理装置と、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置とネットワークを介して接続され、前記第1の基板処理装置の基板処理環境を制御する制御指令値として基準値を格納する第1のデータベースと、前記第2の基板処理装置の基板処理環境を制御する制御指令値として、前記第1のデータベースに格納された基準値を送信する第1の送信手段と、前記第1の送信手段によって送信された前記基準値に従って前記第2の基板処理装置が制御された際の、前記第2の基板処理装置における基板処理環境を表現した実測値を、前記第2の基板処理装置から受信する受信手段と、前記第1の送信手段によって送信された前記基準値と前記実測値とから、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置の基板処理環境を略同一にする補正量を演算する演算手段と、前記第1の送信手段によって送信された前記基準値と対応付けて前記補正量を格納する第2のデータベースと、を有する情報処理装置と、を備え、前記第2の基板処理装置は、前記情報処理装置から送信される前記制御指令値に基づいて、当該第2の基板処理装置における制御対象を制御する制御手段と、前記実測値を得る測定手段と、前記実測値を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理システムであって、前記情報処理装置は、前記基準値として前記第1のデータベースから選択される選択基準値に対応する前記補正量を前記第2のデータベースから対応補正値として抽出する抽出手段、をさらに有し、前記第1の送信手段は、前記対応補正量によって前記選択基準値を補正した値を前記制御指令値として前記第2の基板処理装置に送信することを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の基板処理システムであって、前記第2の基板処理装置における前記制御対象が前記第2の基板処理装置の基板処理環境を調整する環境調整ユニットを含んでおり、前記制御手段は、前記情報処理装置から送信される前記制御指令値に基づいて、前記環境調整ユニットを制御することを特徴とする基板処理システム。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理システムであって、前記第1の基板処理装置および第2の基板処理装置は、清浄空気のダウンフローを形成するダウンフロー形成部を含み、前記補正手段は、前記第1の基板処理装置のダウンフロー形成部における前記基準値と前記実測値とから補正量を求めることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理システムであって、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置は、自装置内の雰囲気を排気する排気ユニットを含み、前記補正手段は、前記第1の基板処理装置の前記排気ユニットにおける前記基準値と前記実測値とから前記補正量を求めることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理システムであって、前記第1の基板処理装置には、流体供給源から供給される流体を前記第1の基板処理装置に導入する第1の配管と、前記第1の配管における基板処理環境として前記第1の配管内の流体の圧力値を測定する圧力測定手段と、が設けられている一方、前記第2の基板処理装置には、前記環境調整ユニットと連通接続され、前記流体供給源から供給される流体を前記第2の基板処理装置に導入する第2の配管、が設けられており、前記第1の送信手段は、前記制御指令値として前記流体の圧力値を送信し、前記測定手段は、前記第2の配管内の流体の圧力値を測定し、また、前記補正手段は、前記流体の前記圧力値と前記実測値とから前記補正量を求めることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の基板処理システムであって、前記流体は基板の処理液であることを特徴とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の基板処理システムであって、前記流体は基板処理中に使用されるガスであることを特徴とする。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の基板処理システムであって、前記環境調整ユニットは、前記流体の圧力を制御するポンプであることを特徴とする。
【0018】
請求項10に記載の発明は、基板処理方法であって、第1の基板処理装置に制御指令値として送信される基準値を、第2の基板処理装置にも送信して、前記第2の基板処理装置における基板処理環境を設定する第1の処理環境設定工程と、前記基準値を用いて制御を行った際の前記第2の基板処理装置の基板処理環境を表現する実測値を取得する実測値取得工程と、前記基準値と前記実測値とから、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置の基板処理環境を略同一にするための前記基準値の補正量を演算する演算工程と、を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の基板処理方法であって、前記演算工程の後に、前記補正量によって前記基準値を補正した値を前記第2の基板処理装置に送信し、前記第2の基板処理装置の基板処理環境を設定する第2の処理環境設定工程、をさらに備えることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0021】
<1.基板処理システムの概略構成>
図1は、本発明の実施形態における基板処理システム800の構成を示すブロック図である。図1に示すように、基板処理システム800は、主として、ポリマー除去処理を実施する複数の基板処理装置100、200と、基板処理装置100、200で処理される各基板の処理状況や基板処理装置100、200の使用状況を保存して解析する保守サーバ400と、基板処理装置100、200のそれぞれの基板処理環境を略同一にするための補正量の演算等を行う装置サーバ300と、基板処理装置100、200と装置サーバ300と保守サーバ400とを接続するネットワーク600とから構成されており、これらは同一の半導体製造工場(以下、単に「工場」と略称)650内に設置されている。
【0022】
ここで、基板処理環境とは、基板処理装置内の雰囲気状態(例えば、後述するフィルタファンユニットFFUによる雰囲気のクリーン度、フィルタファンユニットFFUによって形成されるダウンフロー状態、排気ユニットVCによる雰囲気の強制排気)や、工場650内に設置された流体共通供給源(例えば、後述する窒素ガス共通供給源612や純水共通供給源622)から共通配管を介して基板処理装置に含まれる個別配管に供給される流体(例えば、窒素ガスや純水)の当該個別配管内における流体の圧力状態のことであり、これら雰囲気状態や流体の圧力が変動することにより、基板処理装置で実施される基板処理結果にバラツキが生じたり、良好な基板処理結果を得ることができなくなる。そのため、雰囲気状態を示す値や流体の圧力値等は、基板処理結果に影響を及ぼす重要なパラメータである。
【0023】
保守サーバ400のハードウェアとしての構成は、一般的なコンピュータと同様であり、基板処理装置100、200で種々の処理を施された基板の処理状況を示すデータ(以下、「処理状況データ」と呼ぶ)を保守データベース410に格納し、そのデータを基に基板の処理状況や処理結果を解析するサーバである。基板処理装置100、200で処理された基板の処理状況データ(例えば、基板に供給される薬液の吐出圧力履歴等)は、ネットワーク600および装置サーバ300を介して保守サーバ400の保守データベース410に格納される。
【0024】
保守データベース410において、処理状況データは、基板処理装置100、200で処理された各基板を一意に識別するために設定された基板識別子が付加されて保存されている。そして、保守サーバ400に組み込まれた基板処理状況解析ソフトを使用することにより、オペレータは、保守データベース410から基板識別子により指定される特定基板の処理状況データを抽出し、当該特定基板の現在の処理状況を確認したり、また、基板で処理不良が発生した場合には、保守データベース410から抽出した処理状況データにより、どの工程で処理不良の原因が発生したかを解析することができる。
【0025】
遠隔診断装置500は、工場650と別の場所に設置されており、ローカルなネットワーク700と、広域ネットワークであるインターネット750と、工場内ネットワーク600とを介して、工場650の基板処理装置100、200と装置サーバ300と保守サーバ400とに接続されている。また、遠隔診断装置500には、保守サーバ400と同様な基板処理状況解析ソフトが組み込まれている。そのため、遠隔診断装置500から、工場650の基板処理装置100、200で処理された基板の処理状況を確認したり処理結果を解析することができる。
【0026】
<2.基板処理装置および装置サーバの構成>
図2は、基板処理装置100、200と装置サーバ300との構成を示す図である。ここでは、まず、ポリマ除去処理を行う基板処理装置100、200の構成について説明し、続いて、基板処理装置100および基板処理装置200の基板処理環境を略同一にする補正量を演算し保存等する装置サーバ300について説明する。
【0027】
(1) 基板処理装置の構成
ここでは、基板処理装置100、200の構成について説明する。なお、基板処理装置100は、基板処理装置200と同様な内部構成となるため、ここでは基板処理装置100のみについて説明するが、後述する窒素ガス共通供給源612や純水共通供給源622等から基板処理装置100、200のそれぞれへ供給される窒素ガスや純水等の供給配管の長さなどは異なっており、それに起因して機能上の数値的相違が存在する(これについては後に詳述)。
【0028】
基板処理装置100は、レジスト膜をマスクとして使用するドライエッチング処理において、レジスト膜の一部が飛散し、配線パターンの底や側壁に付着して硬化したポリマー残渣を除去するポリマー除去処理を行うものである。図2に示すように、基板処理装置100は、主として、複数の回転処理ユニットSR1〜SR4、インデクサIDおよび搬送ロボットTRから構成される。
【0029】
インデクサIDは、複数枚の基板を収納可能なキャリア(図示省略)を載置するとともに移動ロボットを備え、未処理基板を当該キャリアから搬送ロボットTRに払い出すとともに処理済み基板を搬送ロボットTRから受け取ってキャリアに格納する。
【0030】
図3は、基板処理装置100の回転処理ユニットSR1の構成を示す図である。なお、回転処理ユニットSR1は回転処理ユニットSR2〜SR4と同様な内部構成となるため、ここでは回転処理ユニットSR1のみについて説明する。
【0031】
回転処理ユニットSR1は、基板を回転させつつ処理液を供給してポリマー残渣を除去するユニットである。保持部131は、基板Wを略水平姿勢で吸引保持する。また、保持部131の下面はモータ133の回転軸132の上端部に固定されており、基板Wを鉛直方向の軸周りで回転可能に構成されている。
【0032】
保持部131の周囲には、基板Wに供給される処理液が、回転処理ユニットSR1外に飛散するのを防止するため、基板Wを取り囲むように円形のカップ141が上下自在に設けられている。
【0033】
除去液吐出ノズル114は、図示しない配管を介して除去液供給源(図示省略)に連通接続されており、保持部131を回転させつつ吐出口115から基板Wに除去液が供給される。ここで、除去液とは、ポリマー除去液のことであり、基板上に形成された配線パターンの底や側壁に付着したポリマー残渣のみを選択的に除去する。
【0034】
また、除去液吐出ノズル114は、配管113(113a、113c)、ポンプ151および共通配管613(図2参照)を介して窒素ガス共通供給源612に連通接続されており、吐出口115から基板W上に向けて窒素ガスが供給される。この窒素ガス共通供給源612は、工場650内の所定の場所に設置されたものであり、工場650内に配設された共通配管613を介して工場650内に配置された各基板処理装置に窒素ガスを供給する。
【0035】
ポンプ151は、図2に示すように、配管613c、113aと連通接続されており、センサ151aによって配管113内を流れる窒素ガスの圧力値を検出する検出部と、後述する制御ユニット160から送信される指令値に基づいて配管113bを流れる窒素ガスの圧力値を制御する制御部とから構成されている。そのため、配管113aを流れる窒素ガスは、ポンプ151の検出部によって測定された圧力値に基づき、所定の圧力値に調整することができる。
【0036】
純水吐出ノズル124は、図3に示すように、配管123、ポンプ152および共通配管623を介して純水共通供給源622に連通接続されており、保持部131を回転させつつ吐出口125から基板Wに純水が供給される。この純水共通供給源622は、窒素ガス共通供給源612と同様に工場650内の所定の場所に設置されたものであり、工場650内に配設された共通配管623を介して工場650内に配置された各基板処理装置に純水を供給する。
【0037】
ポンプ152は、配管623c、123aと連通接続されており、センサ152aによって配管123内を流れる純水の圧力値を検出する検出部と、後述する制御ユニット160から送信される指令値に基づいて配管123aを流れる純水の圧力値を制御する制御部とから構成されている。そのため、配管123aを流れる純水は、ポンプ152の検出部によって測定された圧力値に基づき、所定の圧力値に調整することができる。
【0038】
また、純水吐出ノズル124は、配管113(113a、113b)、ポンプ151および共通配管613を介して窒素ガス共通供給源612に連通接続されており、吐出口125から基板W上に向けて窒素ガスが供給される。
【0039】
フィルタファンユニットFFUは、図4に示すようにインデクサIDおよび回転処理ユニットSR1〜SR4のそれぞれの上部に配置され(回転処理ユニットSR3、SR4上部のフィルタファンユニットFFUは図示省略)、主としてファン部171、フィルタ部172およびセンサ173とから構成されている。
【0040】
基板処理装置100が配置されるクリーンルーム内から取り込まれた空気は、ファン部171のファン(図示省略)を回転させることによって下向きの空気流となり、続いて、ファン部171の下部に配置されたフィルタ部172において当該空気流に含まれるパーティクルが除去されることにより清浄な空気流となる。そのため、インデクサIDおよび回転処理ユニットSR1〜SR4では、フィルタファンユニットFFUによって、清浄空気のダウンフローが形成される。また、フィルタファンユニットFFUには、ファン部171の動作状態を検出するセンサ173が設置されている。そのため、インデクサIDおよび回転処理ユニットSR1〜SR4において形成される清浄空気のダウンフローの状態は、センサ173で測定された検出値に基づいて設定された指令値をファン部171に送信し、当該ファン部171を所定状態に制御することにより調整することができる。
【0041】
排気ユニットVCは、基板処理装置100内のインデクサIDおよび回転処理ユニットSR1〜SR4の下部に配置されており、フィルタファンユニットFFUによってインデクサIDおよび回転処理ユニットSR1〜SR4に供給された清浄空気を基板処理装置100の外部に排気するユニットである。排気ユニットVCは、センサ183によって清浄空気を基板処理装置100外に排気する排気圧を検出する検出部と、制御ユニット160から送信される指令値に基づいて排気圧を制御する制御部とから構成されている。そのため、基板処理装置100外に排気される清浄空気の排気圧は、センサ183によって測定された排気圧に基づき、所定の値に調整することができる。
【0042】
制御ユニット160は、図3に示すように、プログラムや変数等を格納するメモリ161と、メモリ161に格納されたプログラムに従った制御を実行するCPU162とを備えている。CPU162は、メモリ161に格納されているプログラムに従って、モータ133の回転数制御、各ポンプの圧力制御、フィルタファンユニットFFUのファン部制御、排気ユニットVCの排気圧制御やネットワーク600を介して接続された装置・サーバとの通信制御等を所定のタイミングで行う。
【0043】
(2) 装置サーバの構成
装置サーバ300のハードウェアとしての構成は、一般的なコンピュータと同様であり、図2に示すように、基板処理装置100および基板処理装置200の基板処理環境を略同一にするための補正量の演算等を行う制御ユニット360と、基板処理装置100の基板処理環境を制御する制御指令値として使用される基準指令値を格納した基準指令値データベース310と、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100と略同一する補正量を格納する補正量データベース320とから主として構成されている。
【0044】
基準指令値データベース310は、基板処理装置100において基板処理を実施する際の、その処理結果に影響を及ぼす基板処理環境に関するデータを格納したデータベースである。図5に基準指令値データベース310の構成の一例を示す。図5に示すように、基準指令値データベース310は、複数のフィールド(「項目ID」、「装置No.」、「項目名」、「基準指令値」)を有している。
【0045】
「項目ID」は、基準指令値データベース310に格納されている複数のレコード(行方向のデータ集合)から所定のレコードを一意に識別するのに使用される値であり、新規レコードが追加された際に自動的に割り振られる。「項目名」は「項目ID」によって指定されるレコードについて基板処理環境の説明が格納される。
【0046】
「基準指令値」は、各「項目ID」で指定される基板処理環境を設定するパラメータ(以下、「環境パラメータ」とも呼ぶ)であり、具体的に言うと、後述する基板処理環境を制御する機器(例えば、ポンプ251、252、フィルタファンユニットFFU、排気ユニットVC等:図3、図4参照)(以下、「環境制御機器」とも呼ぶ)の動作パラメータである。例えば、「項目ID」=3の場合、フィルタファンユニットFFUによるダウンフロー状態を「30」に設定することを意味する。
【0047】
「装置No.」は、「項目ID」によって指定される基板処理環境が適用される基板処理装置を識別するための値である。なお、本実施形態において、基準指令値データベース310に格納されているデータは、基板処理装置100の基板処理環境のみに使用されるため、「装置No.」には基板処理装置100を示す「100」(一定)が格納される。
【0048】
補正量データベース320は、図5に示す「基準指令値」と、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100の基板処理環境と略同一にする補正量とを関連付けて格納するデータベースである。図6に装置サーバに格納される補正量データベースの構成の一例を示す。図6に示すように、補正量データベース320は複数のフィールド(「補正量ID」、「装置No.」、「項目ID」、および「補正量」)を有している。「補正量ID」は、補正量データベース320に格納されている複数のレコード(行方向のデータ集合)から所定のレコードを一意に識別するのに使用される値であり、新規レコードが追加された際に自動的に割り振られる。
【0049】
「項目ID」は、基準指令値データベース310に含まれるものと同様であり、「項目ID」には、各基板処理環境を識別する値が格納される。したがって、基準指令値データベース310に格納されている「項目ID」と、補正量データベース320に格納されている「項目ID」とが同一の場合、同一の基板処理環境を示している。例えば、補正量データベース320において、「補正量ID」=「10104」の場合、「項目ID」=「4」(図6参照)であるため、「補正量」には、ポンプ152における純水圧力の補正量が格納されている。
【0050】
「装置No.」は、「項目ID」および「補正量」によって特定される基板処理環境の補正量が適用される基板処理装置を識別するための値である。なお、本実施形態において、補正量データベース320に格納されているデータは、基板処理装置200のみに使用されるため、「装置No.」には、基板処理装置200を示す「200」(一定)が格納される。また、基準指令値データベース310に格納されている「装置No.」と、補正量データベース320に格納されている「装置No.」とが等しい場合、同一の基板処理装置を特定する。
【0051】
「補正量」には、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100の基板処理環境と略同一にするための補正量が格納される。ところで、複数の基板処理装置のそれぞれにおいて基板Wの処理を実施する場合、各基板処理装置の設置環境が異なるため基板処理環境が相違し、その結果、各基板処理装置における基板Wの処理結果にバラツキが生じる場合がある。例えば、図2に示すように、純水共通供給源622から供給される純水は、共通配管623を介して基板処理装置100、200に到達する。しかし、純水共通供給源622から基板処理装置100のポンプ152までの共通配管623(623a、623c)の配管長と、純水共通供給源622から基板処理装置200のポンプ252までの共通配管623(623a、623b)の配管長とは異なっている。そのため、センサ152aで検出される配管123a内の純水の圧力値と、センサ252aで検出される配管223a内の純水の圧力値とは相違し、その結果、基板処理装置100で処理される基板Wと基板処理装置200で処理される基板Wとの処理結果にバラツキが生じてしまう。
【0052】
そこで、補正量データベース320の「補正量ID」で特定されるレコートにつき、「項目ID」の欄に設定されている値(以下、特定「項目ID」と呼ぶ)と、「装置No.」の欄に設定されている値(以下、特定「装置No.」と呼ぶ)と、予め実験等によって求めた「補正量」(以下、特定「補正量」と呼ぶ)とを補正量データベース320から抽出する。続いて、基準指令値データベース310から特定「項目ID」値と一致するレコードを選択し、「基準指令値」の欄に設定されている値(以下、特定「基準指令値」と呼ぶ)を補正量データベース320から抽出する。そして、特定「基準指令値」に特定「補正量」を加算したものを制御指令値とし、特定「装置No.」で指定される基板処理装置(ここでは、基板処理装置200)にその制御指令値を送信し、基板処理装置200において特定「項目ID」で指定される基板処理環境が、基板処理装置100の基板処理環境と略同一(つまり、特定「基準指令値」と中心として許容範囲内)となるようにしている。
【0053】
例えば、「補正量ID」=「10103」の場合、窒素ガス共通供給源612から供給され、基板処理装置100に到達する窒素ガスの圧力値を示す「基準指令値」=「20」に対応させるため、基板処理装置200には、制御指令値として「20.5」が送信される。ここで、制御指令値とは、「項目ID」で指定される基板処理環境を設定する際に、その基板処理環境を設定するパラメータの値として基板処理装置100、200に送信される値であり、制御指令値として基準指令値のみを送信する場合も含まれる。
【0054】
制御ユニット360は、プログラムや変数等を格納するメモリ361と、メモリ361に格納されたプログラムに従った制御を実行するCPU362とを備えている。CPU362は、メモリ361に格納されているプログラムに従って、ネットワーク600を介して接続された装置・サーバとの通信制御、基準指令値データベース310および補正量データベース320へのアクセス制御等を所定のタイミングで行う。
【0055】
また、制御ユニット360には、ディスプレイ351、キーボード352およびマウス353が接続されている。オペレータは、ディスプレイ151に表示される内容にしたがって、キーボード352やマウス353から必要な情報を制御ユニット160に入力することができる。
【0056】
<3.補正量の演算>
ここでは、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100の基板処理環境と略同一にして各基板処理装置での基板Wの処理結果のバラツキを抑制するための補正量を演算する手順について説明する。図7および図8に基板処理環境を略同一にする補正量の演算手順を示すフローチャートを示す。
【0057】
補正量の演算手順において、オペレータがディスプレイ351に表示された内容に従って、キーボード352またはマウス353によって補正量演算処理の開始指示を与えると、制御ユニット360は、まず、メモリ361に変数nおよび補正量ΔRの領域を確保し、それぞれ、n=1、ΔR=0に初期化する(S101)。ここで、変数nは、基準指令値データベース310の「項目ID」に対応する値で、基準指令値データベース310から変数nの値と一致する「項目ID」によって特定されるレコードを選択するのに使用される。また、補正量ΔRは、後述するステップS103〜S107において補正量演算を行う際に、演算値を一時的に格納する変数である。続いて、変数nと一致する「項目ID」を有するレコードを基準指令値データベース310から選択し、当該レコードに含まれる「基準指令値」の値をメモリ361に格納する(S102)。
【0058】
続いて、制御ユニット360は、メモリ361に格納された基準指令値に補正量ΔRを加算することによって前者を補正したものを制御指令値とし(S103)、当該制御指令値とメモリ361に格納された「項目ID」とをネットワーク600d、600fを介して基板処理装置200に送信することにより、「項目ID」で指定される環境制御機器を制御指令値で指定されるパラメータで動作させる(S104)。
【0059】
続いて、「項目ID」で指定される環境制御機器が動作中に、当該環境制御機器に設けられたセンサ(例えば、ポンプ251のセンサ251a、ポンプ252のセンサ252a、フィルタファンユニットFFUのセンサ173、排気ユニットVCのセンサ183等)によって、環境制御機器の実際の動作状況を示す実測値を検出し、当該実測値を装置サーバ300に送信する(S105)。そして、制御ユニット360は、当該センサによって検出された実測値が、メモリ361に格納された「基準指令値」を中心とする所定の許容範囲内となるかどうかを調べる(S106)。実測値が所定の許容範囲外の場合、実測値が基準指令値と略同一になっていないと判断し、補正量ΔRの演算を行い(S107)、ステップS103に戻る。ここで、補正量ΔRの演算方法は種々考えられ、例えば、メモリ361に格納された「基準指令値」をS、実測値をPとした場合、(S−P+ΔR)によって演算される値を新たな補正量ΔRとして補正量ΔRに格納することによって求めてもよい。
【0060】
一方、ステップS106で検出した実測値が所定の許容範囲内の場合、補正量データベース320の新しいレコードに移動し、続いて、当該新しいレコードの「項目ID」にはメモリ361に保存されている変数nが、当該新しいレコードの「補正量」にはメモリ361に保存されている補正量ΔRが、また、当該新しいレコードの「補正量」に基板処理装置200の補正量が格納されていることを示すため、「装置No.」には「200」がそれぞれ保存される(S108)。なお、本実施形態において、補正量ΔRの演算は、基板処理装置200についてのみ実施されるため、「装置No.」には、「200」(一定)のみが格納される。また、「補正量ID」には、レコードを追加した際に自動的に重複しない数値が入力されるため、本演算処理では新たな数値の生成や保存は行わない。
【0061】
そして、基準指令値データベース310に含まれるすべての基板処理環境について補正量の演算が完了していない場合は(S109)、変数nに1を加え(S110)、ステップS102に戻って他の「項目ID」で指定される基板処理の補正量の演算処理を実行する。一方、すべての基板処理環境について演算が完了した場合は、補正量の演算処理を終了する。
【0062】
<4.基板処理環境の補正>
例えば、停止状態の基板処理装置200に電源供給されて起動状態になると、制御ユニット360は、回転処理ユニットSR1〜SR4、搬送ロボットTR等を初期状態にするとともに、環境制御機器を制御して、基板処理装置200および基板処理装置100の基板処理環境を略同一に設定する。ここでは、補正量データベース320に格納された補正量を使用して、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100の基板処理環境と略同一にする手順について説明する。図9は、補正量データベース320に格納された補正量による基板処理環境の設定の一例を示す。
【0063】
基板処理環境の設定手順では、基板処理装置200に電源供給が開始されて起動状態になると、まず、メモリ261に変数nおよび補正量ΔR1の領域が確保され、それぞれ、n=1、ΔR1=0に初期化される(S201)。ここで、変数nは、補正量の演算と同様に、基準指令値データベース310の「項目ID」に対応するものであり、基準指令値データベース310から変数nの値と一致する「項目ID」を有するレコードを選択するのに使用される。また、補正量ΔR1は、補正量データベース320に格納されており、後述するステップS203で取得される「補正量」の値を一時的に保存する変数である。そして、変数nと一致する「項目ID」を有するレコードを基準指令値データベース310から選択し、当該レコードに含まれる「基準指令値」の値をメモリ261に格納する(S202)。
【0064】
続いて、制御ユニット260は、ネットワーク600d、600fを介して装置サーバ300に接続し、補正量データベース320(図6参照)に格納されている各レコードを検索し、補正量データベース320の「項目ID」の値とメモリ261に格納されている変数nの値とが一致し、かつ、補正量データベース320の「装置No.」の値が基板処理装置200を示す「200」に一致するレコードを選択する。そして、選択したレコードから「補正量」の値を取得して補正量ΔR1に格納する(S203)。このように、変数nと「装置No.」(=200)とを基に補正量データベース320を検索することにより、メモリ261に格納された「基準指令値」に対応した「補正量」を補正量データベース320から抽出することができる。
【0065】
続いて、制御ユニット260は、ステップS202においてメモリ261に格納した「基準指令値」に、ステップS203で取得した補正量ΔR1を加算することによって前者を補正したものを制御指令値とし(S204)、当該制御指令値を、変数nと一致する「項目ID」で指定される環境制御機器に送信することにより、制御指令値で指定される所定値で当該環境制御機器を動作させる(S205)。
【0066】
以上のステップS202〜S205を繰り返すことにより、各環境制御機器の動作設定が行われ、基板処理環境の設定が順次進行される。基準指令値データベース310に含まれるすべての基板処理環境の設定が完了していない場合は(S206)、変数nに1を加え(S207)、ステップS202に戻って他の「項目ID」で指定される基板処理環境の設定処理が実行される。一方、基板処理環境の設定がすべて完了した場合は、補正処理を終了する。
【0067】
<5.本実施形態の基板処理装置の利点>
以上、本実施の形態では、(1)基準指令値データベース310の「項目ID」で指定されるレコードに含まれる「基準指令値」を、基板処理装置200の当該「項目ID」に対応し、基板処理環境を制御する環境制御機器に送信し、次に、(2)当該環境制御機器を動作させて当該環境制御機器の動作状況を示す実測値を計測し、続いて、(3)「基準指令値」と実測値とから当該環境制御機器の動作状況を基板処理装置100の「項目ID」で指定される環境制御機器と略同一にする補正量の演算を実行する。この補正量演算をすべての「項目ID」について実行することにより、基板処理装置200の基板処理環境を基板処理装置100の基板処理環境と略同一にすることができるため、従来オペレータが実験等により求めていた当該補正量を求めるための作業を削減することができ、基板処理装置100と同様のハードウェア構成を有する基板処理装置を購入した際の基板処理装置の立ち上げ時の時間を低減することができる。
【0068】
また、本実施形態では、基準指令値データベース310と補正量データベース320とを別個の独立したデータベースとすることにより、「基準指令値」と「補正量」とを別々に管理することができるため、基板処理環境を制御する制御指令値の管理効率を向上させることができる。
【0069】
基板処理装置100の基板処理環境は、基準指令値データベース310に格納された「基準指令値」を制御指令値として使用することにより制御される。一方、基板処理装置200の基板処理環境は、基準指令値データベース310に格納された「基準指令値」を、補正量データベース320に格納され、当該「基準指令値」に対応する「補正量」によって補正した値を制御指令値として使用することにより制御される。このように、基板処理装置100および基板処理装置200の基板処理環境を制御する制御指令値は、前記「基準指令値」を共用にしているため、1つの「基準指令値」によって基板処理装置100および基板処理装置200の対応する環境制御機器を制御することができる。
【0070】
<6.変形例>
以上、本発明について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0071】
図6に示す補正量データベース320の「装置No.」は、「装置No.」=200(一定)とし、基板処理装置200の1台のみの基板処理環境の「補正量」を格納しているが、これに限定されるものでなく、基板処理装置100、200と同様なハードウェア構成を有する他の基板処理装置であって、ネットワーク600を介して装置サーバ300と接続されている場合、装置サーバ300は、当該他の基板処理装置の補正量を演算し、補正量データベース320に当該補正量を格納することができる。
【0072】
図5に示す基準指令値データベース310の「装置No.」は、「装置No.」=100(一定)とし、基板処理装置100の1台のみの基板処理環境の「基準指令値」を格納しているが、これに限定されるものでなく、基板処理装置100、200と同様なハードウェア構成を有する他の基板処理装置が、ネットワーク600を介して装置サーバ300と接続されている場合、当該他の基板処理装置の「基準指令値」を基準指令値データベース310に格納し、「装置No.」に当該他の基板処理装置を示す「装置No.」を格納してもよい。
【0073】
また、図5に示すように、基準指令値データベース310の各レコードに含まれる「装置No.」の値はすべて等しく、したがって、「装置No.」には同一の基板処理装置における「基準指令値」のみ格納されているが、これに限定されるものでなく、各「項目ID」ごとに異なった「装置No.」で指定される基板処理装置の「基準指令値」を格納してもよい。
【0074】
【発明の効果】
請求項1から請求項11に記載の発明によれば、第1の基板処理装置の基板処理環境を制御する基準値を情報処理装置から第2の基板処理装置に送信し、第2の基板処理装置の基板処理環境を表現した実測値と、上記基準値とから、第1の基板処理装置および第2の基板処理装置の基板処理環境を略同一にする補正量を演算することにより、オペレータが当該補正量を求める作業を削減することができるため、第2の基板処理装置の立ち上げ時の時間を低減しつつ、第1の基板処理装置と第2の基板処理装置との基板処理環境を略同一にすることができる。
【0075】
特に、請求項1から請求項9に記載の発明によれば、第2の基板処理装置の基板処理環境を第1の基板処理装置の基板処理環境と略同一にする補正量を第2のデータベースに、基準値を第1のデータベースにそれぞれ格納することにより、基準値と補正量とを別々に管理することができるため、基板処理環境を制御する制御指令値の管理効率を向上させることができる。
【0076】
特に、請求項2に記載の発明によれば、第2のデータベースから選択基準値に対応する対応補正量を抽出し、対応補正量によって選択基準値を補正した値を第2の基板処理装置に送信することにより、第2の基板処理装置の基板処理環境を、選択基準値を送信した第1の基板処理装置の基板処理環境と略同一にすることができるため、1つの基準値により第1の基板処理装置および第2の基板処理装置の基板処理環境を制御することができる。
【0077】
特に、請求項3に記載の発明によれば、基準値と補正量とによって環境調整ユニットを制御することにより、第2の基板処理装置の基板処理環境を第1の基板処理装置の基板処理環境と略同一にすることができる。
【0078】
特に、請求項4に記載の発明によれば、ダウンフロー形成部における基準値を第2の基板処理装置に送信し、測定手段によって測定された実測値と当該基準値とから補正量を求めることにより、第1の基板処理装置と第2の基板処理装置とのダウンフロー形成部における基板処理環境を略同一にすることができる。
【0079】
特に、請求項5に記載の発明によれば、排気ユニットにおける基準値を第2の基板処理装置に送信し、測定手段によって測定された実測値と当該基準値とから補正量を求めることにより、第1の基板処理装置と第2の基板処理装置との排気ユニットにおける基板処理環境を略同一にすることができる。
【0080】
特に、請求項6に記載の発明によれば、第1の基板処理装置の第1の配管内の流体の流体の圧力値を制御指令値として情報処理装置から第2の基板処理装置に送信し、第2の配管内の流体の圧力値と制御指令値として送信した第1の配管内の流体の圧力とから補正量を求めることにより、第1の基板処理装置の第1の配管内の流体の圧力と第2の基板処理装置の第2の配管内の流体の圧力とを略同一にすることができる。
【0081】
特に、請求項7に記載の発明によれば、第1の配管内の処理液の圧力値と、第2の配管内の処理液の圧力値とを略同一にすることができる。
【0082】
特に、請求項8に記載の発明によれば、第1の配管内のガスの圧力値と、第2の配管内のガスの圧力値とを略同一にすることができる。
【0083】
特に、請求項9に記載の発明によれば、第1の配管内のガスの圧力値を補正量により補正した値によって第2の基板処理装置のポンプを制御することにより、第1の配管内の流体の圧力値と、第2の配管内の流体の圧力値とを略同一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における基板処理システムの構成を示す図である。
【図2】基板処理装置および装置サーバの構成を示す図である。
【図3】回転処理ユニットSRの構成を示す図である。
【図4】基板処理装置の構成を示す図である。
【図5】装置サーバに格納される基準指令値データベースの構成の一例を示す図である。
【図6】基板処理装置に格納される補正量データベースの構成の一例を示す図である。
【図7】補正量の演算手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】補正量の演算手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】補正量による基板処理環境の設定手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100、200 基板処理装置
300 装置サーバ
310 基準指令値データベース
320 補正量データベース
600 ネットワーク600
800 基板処理システム
W 基板
Claims (11)
- 基板処理システムであって、
(a) 第1の基板処理装置と、
(b) 前記第1の基板処理装置とネットワークを介して接続された第2の基板処理装置と、
(c) 前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置とネットワークを介して接続され、
(c−1) 前記第1の基板処理装置の基板処理環境を制御する制御指令値として基準値を格納する第1のデータベースと、
(c−2) 前記第2の基板処理装置の基板処理環境を制御する制御指令値として、前記第1のデータベースに格納された基準値を送信する第1の送信手段と、
(c−3) 前記第1の送信手段によって送信された前記基準値に従って前記第2の基板処理装置が制御された際の、前記第2の基板処理装置における基板処理環境を表現した実測値を、前記第2の基板処理装置から受信する受信手段と、
(c−4) 前記第1の送信手段によって送信された前記基準値と前記実測値とから、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置の基板処理環境を略同一にする補正量を演算する演算手段と、
(c−5) 前記第1の送信手段によって送信された前記基準値と対応付けて前記補正量を格納する第2のデータベースと、
を有する情報処理装置と、
を備え、
前記第2の基板処理装置は、
(b−1) 前記情報処理装置から送信される前記制御指令値に基づいて、当該第2の基板処理装置における制御対象を制御する制御手段と、
(b−2) 前記実測値を得る測定手段と、
(b−3) 前記実測値を前記情報処理装置に送信する第2の送信手段と、
を有することを特徴とする基板処理システム。 - 請求項1に記載の基板処理システムであって、
前記情報処理装置は、
(c−6) 前記基準値として前記第1のデータベースから選択される選択基準値に対応する前記補正量を前記第2のデータベースから対応補正値として抽出する抽出手段、
をさらに有し、
前記第1の送信手段は、前記対応補正量によって前記選択基準値を補正した値を前記制御指令値として前記第2の基板処理装置に送信することを特徴とする基板処理システム。 - 請求項1または請求項2に記載の基板処理システムであって、
前記第2の基板処理装置における前記制御対象が前記第2の基板処理装置の基板処理環境を調整する環境調整ユニットを含んでおり、前記制御手段は、前記情報処理装置から送信される前記制御指令値に基づいて、前記環境調整ユニットを制御することを特徴とする基板処理システム。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板処理システムであって、
前記第1の基板処理装置および第2の基板処理装置は、清浄空気のダウンフローを形成するダウンフロー形成部を含み、前記補正手段は、前記第1の基板処理装置のダウンフロー形成部における前記基準値と前記実測値とから補正量を求めることを特徴とする基板処理システム。 - 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の基板処理システムであって、
前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置は、自装置内の雰囲気を排気する排気ユニットを含み、前記補正手段は、前記第1の基板処理装置の前記排気ユニットにおける前記基準値と前記実測値とから前記補正量を求めることを特徴とする基板処理システム。 - 請求項3に記載の基板処理システムであって、
前記第1の基板処理装置には、
流体供給源から供給される流体を前記第1の基板処理装置に導入する第1の配管と、
前記第1の配管における基板処理環境として前記第1の配管内の流体の圧力値を測定する圧力測定手段と、
が設けられている一方、
前記第2の基板処理装置には、
前記環境調整ユニットと連通接続され、前記流体供給源から供給される流体を前記第2の基板処理装置に導入する第2の配管、
が設けられており、
前記第1の送信手段は、前記制御指令値として前記流体の圧力値を送信し、前記測定手段は、前記第2の配管内の流体の圧力値を測定し、また、前記補正手段は、前記流体の前記圧力値と前記実測値とから前記補正量を求めることを特徴とする基板処理システム。 - 請求項6に記載の基板処理システムであって、
前記流体は基板の処理液であることを特徴とする基板処理システム。 - 請求項6に記載の基板処理システムであって、
前記流体は基板処理中に使用されるガスであることを特徴とする基板処理システム。 - 請求項6ないし請求項8のいずれかに記載の基板処理システムであって、
前記環境調整ユニットは、前記流体の圧力を制御するポンプであることを特徴とする基板処理システム。 - 基板処理方法であって、
(a) 第1の基板処理装置に制御指令値として送信される基準値を、第2の基板処理装置にも送信して、前記第2の基板処理装置における基板処理環境を設定する第1の処理環境設定工程と、
(b) 前記基準値を用いて制御を行った際の前記第2の基板処理装置の基板処理環境を表現する実測値を取得する実測値取得工程と、
(c) 前記基準値と前記実測値とから、前記第1の基板処理装置および前記第2の基板処理装置の基板処理環境を略同一にするための前記基準値の補正量を演算する演算工程と、
を備えることを特徴とする基板処理方法。 - 請求項10に記載の基板処理方法であって、
(d) 前記演算工程の後に、前記補正量によって前記基準値を補正した値を前記第2の基板処理装置に送信し、前記第2の基板処理装置の基板処理環境を設定する第2の処理環境設定工程、
をさらに備えることを特徴とする基板処理方法。
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