JP2004024066A - コンバインにおける刈取部横回動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】刈取部を横方向に回動するとき、昇降手段の取り付けを取り外す必要があるため、作業能率の低下を生じる問題がある。
【解決手段】伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、前記昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設ける。
【選択図】 図5
【解決手段】伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、前記昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設ける。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、機体を移動しながら、例えば、圃場の穀稈(稲、麦、大豆、そば等の作物)を刈り取って脱穀処理するコンバインにおける刈取部横回動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインの刈取部を横方向に移動する手段として、例えば、 特開2001−30号等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成では刈取部を昇降する昇降手段を車体フレームの下部に取り付けているので、例えば刈取部を横回動するときは昇降手段の取り付けを取り外す必要があり、その後刈取部を元の位置に戻して作業用に組みなおす場合は反対に昇降手段を連結する手間と労力を必要とするため、作業能率が低下する問題がある。
【0004】
本発明の課題は、上記問題点を解決し作業能率を向上することができるコンバインにおける刈取部横回動装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の解決手段により達成できる。
すなわち、請求項1に記載した発明は、伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたコンバインにおける刈取部横回動装置である。
【0006】
したがって、収穫作業を行なう時、まず、運転者は運転操作部7の座席6に坐り、スイッチを操作して原動機10を起動すると、原動機10から出力した回転動力は伝動手段を介して、無段変速装置等に伝動して駆動する。 つぎに、運転者は、スロットルレバ−の操作によって原動機10を所定回転数にする操作や刈取部4や脱穀部8のクラッチの入り操作を行なうと、原動機10の出力回転数は作業に合った回転まで上がり、出力された回転動力はベルトのような伝動手段を介して刈取部4や脱穀部8の入力部に伝動しそれぞれの回転各部を駆動する。また、変速操作レバ−5を操作して所望の走行速を選択操作すると、この操作に連動して無段変速装置が所定の回転数を出力するので、出力軸から出力された回転動力は走行ケ−ス1の伝動機構を介して走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2及び走行装置3を回転する。なお、変速操作レバ−5を前側に向けて回動操作すると機体は前進し、後側に向けて回動操作すると、機体は反対に後進する。
【0007】
運転者は上記のように各操作レバ−を操作して刈取部4や脱穀部8等の機体の回転各部を駆動すると共に昇降手段を作動して刈取部4の刈り高さを選択し、機体を前進させて作業を開始する。すると、刈取部4で刈り取られて後方に搬送された穀稈は、脱穀部8で脱穀処理され、そして、脱粒した脱穀物は脱穀部8からタンク9に送られて貯留され、その後、排出装置によって機外に排出される。
【0008】
このような作業時において、作業の前後あるいは途中で刈取部4の点検や調整等のメンテナンスを行うことがあるが、この場合、固定個所を外し、あるいは緩めるなどの操作を行い、そして、刈取部4を横方向に回動する。すなわち、運転操作部7とは反対側に向けて回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、機体のメンテナンスを終えると、刈取部4を縦軸回りに回動して元の場所に位置させ、所定位置に取り付ければよい。このように、刈取部4を開閉するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でないので、この開閉作業を容易に行うことができ、作業能率が向上する。
【0009】
請求項2の発明は、伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し、機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、刈取部4の回動メタル12を走行ケース1に着脱自在に設けるとともに昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム12とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたコンバインにおける刈取部横回動装置である。
【0010】
したがって、収穫作業を行なう時、まず、運転者は運転操作部7の座席6に坐り、スイッチを操作して原動機10を起動すると、原動機10から出力した回転動力は伝動手段を介して、無段変速装置等に伝動して駆動する。 つぎに、運転者は、スロットルレバ−の操作によって原動機10を所定回転数にする操作や刈取部4や脱穀部8のクラッチの入り操作を行なうと、原動機10の出力回転数は作業に合った回転まで上がり、そして、出力された回転動力はベルトのような伝動手段を介して刈取部4や脱穀部8の入力部に伝動しそれぞれの回転各部を駆動する。また、変速操作レバ−5を操作して所望の走行速を選択操作すると、この操作に連動して無段変速装置が所定の回転数を出力するので、出力軸から出力された回転動力は走行ケ−ス1の伝動機構を介して走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2及び走行装置3を回転する。なお、変速操作レバ−5を前側に向けて回動操作すると機体は前進し、後側に向けて回動操作すると、機体は反対に後進する。
【0011】
運転者は上記のように各操作レバ−を操作して刈取部4や脱穀部8等の機体の回転各部を駆動すると共に昇降手段を作動して刈取部4の刈り高さを選択し、機体を前進させて作業を開始する。すると、刈取部4で刈り取られて後方に搬送された穀稈は、脱穀部8で脱穀処理され、そして、脱粒した脱穀物は脱穀部8からタンク9に送られて貯留され、その後、排出装置によって機外に排出される。
【0012】
このような作業時において、作業の前後あるいは途中で刈取部4の点検や調整等のメンテナンスを行うことがあるが、この場合、走行ケース1と回動メタル側部の固定個所を外し、あるいは緩めるなどの操作を行い、そして、刈取部4を横方向に回動する。すなわち、運転操作部7とは反対側に向けて回動すると、刈取部4と取り外す必要のない昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、機体のメンテナンスを終えると、刈取部4を縦軸回りに回動して元の場所に位置させ、回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付ける。このように、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でなく、さらに回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付けるので、作業時には刈取部4を安定姿勢に保持できるとともに刈取部4の回動作業を容易に行うことができ、しかも、作業能率を向上することができる。
【0013】
請求項3の発明は、機体の側面視において、昇降手段を走行装置3よりも上方に位置してなる請求項1又は請求項2に記載したコンバインにおける刈取部横回動装置としたものであるから、上記と同様の作業を行うことができるとともに刈取部4を回動するにあたって昇降手段はコンバインの側面視において走行装置3の上方に位置するように設けたことにより回動時に走行装置3が障害物になることがなく、回動作業を円滑に行い得る。
【0014】
請求項4の発明は、刈取部4は引き起こし部13と切断部14と搬送部15とを備え、該搬送部15を構成する供給搬送装置16を着脱自在に設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載したコンバインにおける刈取部横回動装置としたものであるから、上記と同様の作業を行うことができる上、供給搬送装置16を取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、運転操作部7とは反対側に向けて刈取部4を回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でないので、この開閉作業を容易に行うことができ、作業能率が向上する。
【0016】
請求項2記載の発明は、運転操作部7とは反対側に向けて刈取部4を回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。さらに、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要としないので、作業能率を向上するとともに回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付けるので、作業時には刈取部4を安定姿勢に保持できる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1及び2記載の発明における効果を奏する上に、刈取部4を回動するにあたって昇降手段はコンバインの側面視において走行装置3の上方に位置するように設けたことにより回動時に走行装置3が障害物になることがなく、回動作業を円滑に行い得る。
【0018】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1又は請求項2又は請求項3に記載した発明の効果を奏するとともに供給搬送装置16を取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、その構成について説明すると、コンバイン17は、走行装置3と機体の前後に配置した刈取部4及び脱穀部8と脱穀部8の横側方に配置したタンク9と該タンク9の前方で機体の前部に配置した運転操作部7を、前後及び左右方向に配置した枠体を一体に枠組み構成した車体フレ−ム18に直接あるいは間接的に取り付け、前記脱穀部8の後部に排藁等の排出物を処理する処理装置(例えば、カッタ等)19を着脱自在に取り付けている。
【0020】
走行装置3はオイルやギヤ・軸等により構成した伝動機構を内装すると共にボルト、ナット等の固定具を取り除くことにより左右方向に分離可能な複数個のケ−ス(実施例では2個)で形成した走行ケ−ス1をボルト・ナット等の取り付け具でもって前記車体フレーム18に着脱自在に取付け、該走行ケ−ス1の下部に機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出し回転可能に設けた左右一対の駆動軸2のそれぞれの軸端部にスプロケット20、20を着脱自在に取り付けている。
【0021】
左右のスプロケット20、20と機体の進行方向に長く形成して車体フレーム18の下部に一体に設けた左右の転輪フレ−ム21、22には、機体の進行方向に所定間隔置きに配置して回転可能に取り付けるとともに左右のそれぞれの転輪23、24にクロ−ラ25、26を巻き掛けて適正に張設し、左右一対の走行装置3を構成している。なお、ここでいう左側及び右側とはコンバイン17が前進する方向に向かっての位置を言い、以下、同様の呼び方とする。
【0022】
なお、前記伝動機構は走行ケ−ス1における伝動経路下手側から操向伝動部と中間伝動部と副変速部とカウンタ−部と入出力部とを設け、回転動力を入出力部からカウンタ−部、副変速部及び中間伝動部を経由して操向伝動部に伝動する構成しており、該操向伝動部を切り替え操作することにより機体の進行方向を右側又は左側に旋回させることができる構成である。
【0023】
油圧無段変速装置27はケースの右側方に突出している油圧入力軸の軸端部に入力プーリ28を着脱自在に取り付けているとともにケースの中に油圧ポンプや回転可能に設けている出力軸を有する油圧モータ等を設けており、前記走行ケース1の右側部の上面と左側部の右横側面との間に形成された空間部に位置させて走行ケース1の左側部の右側面に着脱自在に取り付けている。そして、該入力プーリ28は運転操作部7の下方の車体フレーム18に着脱自在に設置している原動機10の出力側の端部に取り付けた原動機出力プーリ30との間にベルト31を巻きかけている。そして、該ベルト31に対し、ベルトテンション29を用いて適宜の荷重を与え、常時伝動可能に設けている。
【0024】
なお、該油圧無段変速装置27から出力される回転動力は前記入出力部に伝動する構成としており、油圧無段変速装置27の斜板の角度を操作することにより出力軸の回転数を変速し得るとともに回転方向を正逆回転、すなわち、機体を前進又は後進切り替え可能に設けている。
【0025】
刈取部4は地面側に近い前端部に刈取フレームを一体に取り付けるとともに前端よりも上方に位置する後端部に左右方向に軸芯する中空の回動体34を一体に取り付けた前後方向に軸芯を有する刈取主フレーム35を設けている。そして、該刈取主フレーム35は左右横方向に複数個配置した分草体32と、後方斜め上方に向けて移動する引き起こしラグ33を有するとともに横方向に複数個配置した引き起こし装置13と、バリカン型の刈刃装置(切断部)14と、刈取った穀稈を脱穀部8に向かって後方上方に搬送するとともに脱穀部8への供給深さを調節する供給搬送装置16を有する刈取穀稈搬送装置(搬送部)15を取り付けている。なお、供給搬送装置16を有する刈取穀稈搬送装置15は、回転可能に設けた複数個の輪体に巻きかけた無端のチェンと該無端チェンに対向して沿わせて設けたバネ(実施例ではコイル型であるが、板や弾力性を有するものであればよい)の弾性力を介して可動するレール等で構成し、刈り取った穀稈を搬送する構成である。
【0026】
そして、該回動体34はこの右端から右側方に突出した刈取入力軸36に刈取入力プ−リ37を着脱自在に取り付けていると共に反対側の軸端側部に供給搬送装置16を駆動する伝動機構部Dを設け、さらに、該伝動機構部Dに対して供給搬送装置16を着脱自在にワンタッチ型の取り付け具Tでもってワンタッチ着脱自在に取り付けている。また、該刈取入力プ−リ37と走行ケース1の右側外方に突出している前記伝動機構の副変速部における副変速軸38の軸端部に着脱自在に取り付けた刈取駆動プ−リ39との間にベルト40を巻きかけ、運転操作部7に設けた刈取入切操作レバ−41の操作によってテンションップ−リ42を作動し、このベルト40を張圧又は解除し、回転動力の伝動を入り切りするテンションクラッチを構成している。
【0027】
なお、側面視において、走行ケース1の上部に形成した略平面部は前後2本のボルト43を介して着脱自在の刈取懸架44を設けており、さらに、該刈取懸架44は回動体34を前後及び左右方向への移動を規制するとともに横軸回りに回動可能に支持する回動メタル12をボルトやナット等の取り付け具45でもって着脱自在に取り付けている。
【0028】
回動支持フレーム46は縦長の柱47と後端部を縦長の柱47の上端面と下部前面のそれぞれに一体に取り付けた平面視矩形状の回動案内体48、49とで形成している。そして、該柱47は、機体正面視において、左側のクローラ26の左右幅と重なる位置(実施例では柱47がクローラの左右幅内)に設けているとともにこの下端部前面は下側に位置する回動支持体49の下面を脱穀部8の前方に位置する車体フレーム18の横枠50の上面よりも上側に位置するように横枠50の後面に固定している。なお、コンバイン17の側面視において、回動案内体48、49の前端縁が横枠50の前端縁よりも前方に位置する大きさに設けているとともに平面視において横枠50の上方における両回動案内体48、49の中心部に略同一の縦軸芯を有する略同径の円形の回動案内孔51、52を切り欠いている。
【0029】
回動フレーム11は前記回動案内孔51、52よりも若干小径で縦軸芯を有する縦長の回動フレーム体53と、基部を回動フレーム体53に固定するとともに中間部を機体の進行方向に向かって右側に略90度折り曲げた回動フレーム連結体54と、この回動フレーム連結体54の先端部に固定した前記刈取懸架44とで形成しており、回動フレーム体53は下面を横枠50の上面に位置し、縦軸部を回動案内孔51、52に貫通している。
【0030】
刈取部4の昇降手段は、基部を回動フレーム体53に揺動自在に枢着したシリンダ55と、先端部を刈取主フレ−ム35に一体に取り付けた横フレーム35aに揺動自在に枢着してシリンダ55に対して前後方向に摺動するピストン56からなる刈取部昇降装置57を構成するとともに軸芯を前後方向に位置するように配置している。すなわち、該刈取部昇降装置57のシリンダ55やピストン56は、機体の正面視において、左側のクローラ26の左右幅と重なる位置(実施例では柱47がクローラの左右幅内)に設け、さらに、刈取部昇降装置57のシリンダ55やピストン56を、機体の側面視において、クローラ25、26の上面よりも上方に位置している。
【0031】
したがって、刈取部4が左側に回動する時、シリンダ55やピストン56を刈取主フレーム35や回動フレーム体53から取り外す必要がなく、しかも左側のクローラ26に衝突することがないので、刈取部4の回動における分解などの手間を省力化することができるとともに円滑で容易に回動することができる。
【0032】
脱穀部8は機体の進行方向に回転する穀稈自動送り込み装置58を一側部に有し、前記刈取部4の刈取穀稈搬送装置15が搬送してきた穀稈の株元部を挟持搬送して穂先部を扱室内に送り込んで脱穀する自脱型の構成であって、前記車体フレーム18に搭載してボルトやナット等の取り付け具でもって着脱自在に取り付けている。なお、脱穀部8は自脱型に限定されるものでなく、刈り取った穀稈を脱穀内に供給して処理する構成の普通型の刈取部および脱穀部でもよい。
【0033】
タンク9は脱穀部8の右側方に位置し、底部に下部螺旋(図示せず)を有し、前記脱穀部8の揚穀装置64によって上方に搬送された穀粒を一時収容すると共に横側方に向けて回動自在に設けている。そして、該下部螺旋の搬送終端部はタンク9の後方に軸芯を縦方向に位置した縦揚穀装置59の下端部に連し、また、該縦揚穀装置59の上端部は、排出口が上下及び左右方向に回動する排出オ−ガ60に連通している。
【0034】
なお、脱穀部8の回転各部と縦揚穀装置59や排出オ−ガ60は、原動機10から出力される回転動力を、図示していないが、プ−リ、ベルト、ベルトテンションクラッチ、ベベルギヤ、軸、継ぎ手等の伝動機構を介して伝動する構成としている。
【0035】
運転操作部7はタンク9の前方に設けた座席6と、機体の進行方向に向かって操作パネル61を座席6の左側方と前方にかけて逆L状に配置し、右側から乗り降りする構成としている。そして、該座席の前方に位置する操作パネル62の左側部にブザ−停止スイッチ、表示切り替えスイッチ、作業灯スイッチ等を設け、中間部にウインカ及びホ−ンスイッチ、キ−スイッチ等を設け、右端寄りにパワステレバ−63を設けている。該パワステレバー63は後側又は前側に傾倒すると入りになって刈取昇降弁を切り替えるスイッチを設けており、左側又は右側に傾倒すると入りになって操向電磁弁を切り替えるスイッチをそれぞれパワステレバー63の下部近くに設けている。
【0036】
したがって、パワステレバー63を前側又は後側に傾倒してスイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた刈取昇降弁を通ってシリンダ55の中に入り又はシリンダ55から出て行くオイルの圧力の増減作用により、シリンダ先端からのピストン56の突出長さが伸縮して、刈取部4を昇降する構成である。また、パワステレバー63を左側又は右側に傾倒してスイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた操向電磁弁を通って左側又は右側の操向シリンダの中に入り又は操向シリンダから出て行くオイルの圧力の増減作用により、操向シリンダ先端からのピストンの突出長さが伸縮して、操向部の操向クラッチを入り切りし、機体の進行方向を左側又は右側に旋回する構成である。
【0037】
また、操作パネル61の前側部と左側部との角部には座席6に対向するように計器パネルを斜めに設け、そして、該計器パネルには、燃料量を表示する燃料計、方向指示器の点滅を表示するウインカパイロット原動機10の回転数を表示する回転計、運転時間を表示するアワメ−タ、コンバインの運転状態(エンジン運転状態、刈取部脱穀部詰り警報、自動装置異常表示、操作スイッチ切換表示、籾タンクレベル表示、車体水平運転状態表示)を表示するマルチアイを設けている。
【0038】
左側に位置する操作パネル65は、変速操作レバ−5、副変速レバ−、原動機10から出力される刈取部4及び脱穀部8(タンク部を含む)への回転動力の伝動を入り切りする刈取入切操作レバ−41、スロットルレバ−等を設けている。なお、該各レバ−5,41・・・は横軸を介して前後方向に回動可能に構成しておりさらに、刈取入切操作レバ−41は1本のレバ−でもって刈取部4と脱穀部8への伝動を入り切り操作を構成しているが、刈取部4への伝動を入り切り操作する操作バ−と脱穀部8への伝動を入り切り操作する操作バ−をそれぞれ別個に設けることもできる。
【0039】
該変速操作レバ−5は連繋機構を介して油圧無段変速装置27の斜板(図示せず)に連結し、他端部を油圧無段変速装置27の外方に突出して回動可能に設けた斜板操作軸(トラニオン軸)の軸端部に連動連結しているので、変速操作レバ−5を前後方向に回動操作すると、連繋機構を介して斜板操作軸及び斜板を回動する構成としている。
【0040】
原動機10は前記操作パネル62に設けたキ−スイッチを操作することにより起動・停止する構成であって、出力軸29の軸端部に前記した油圧無段変速装置27の入力プ−リ28や脱穀部8等の複数箇所にベルト等の伝動機構を介して回転動力を伝動することができる原動機出力プ−リ30を着脱自在に取り付けている。原動機10の起動に関連して駆動するギヤポンプは、受け入れ口をホ−ス等の連通部材を介して走行ケ−ス1の下端部に設けた開口部に連通しており、ギヤポンプが駆動すると、走行ケ−ス内のオイルはホ−スやオイルを浄化するフィルタ−を通ってギヤポンプ内に吸い込まれる構成である。また、該ギヤポンプの排出口と走行ケ−ス1の左側部に着脱自在に取り付けた前記刈取昇降弁とは、ホ−スを介して連通しシリンダ55にオイルを供給することができる。
【0041】
上記の構成において、運転者はコンバイン17の運転操作部7の右側から座席6に座って駐車ブレ−キペダルを踏み込んで安全かを確認してからキ−をキ−スイッチに入れて原動機10を起動すると、出力軸29及び原動機出力プ−リ30の回転によって出力される回転動力は、ベルト等の伝動機構を介してギヤポンプを駆動すると共に入力プ−リ28及び入力軸を回転して油圧無段変速装置27の油圧ポンプを駆動する。
【0042】
その後、踏み込んでいた駐車ブレ−キペダルへの踏み込みを解除すると、ギヤポンプのサクション機能により、走行ケ−ス1の内部に貯溜しているオイルは、走行ケ−ス1の下端部からそれぞれ連通しているホ−ス、刈取昇降弁、オイルを案内する案内管、操向電磁弁、操向シリンダ、操向用のオイル案内管等を通って油圧無段変速装置27に送り込まれる。そして、オイルの一部は油圧ポンプ、油圧モ−タ、各種弁等を設けた油圧回路を所定の圧力(実施例では約5kgに設定)がかかった状態で流れるが、残りの多くのオイルは油圧無段変速装置27のケ−スに貯溜される。
【0043】
そして、該ケ−スからの戻りオイルはオイル案内管を通って走行ケ−ス1の伝動機構部に入り、その後、再び走行ケ−ス1の下部からホ−ス、フィルタ−等を介してギヤポンプに入り、上記と同様の作用を行なう。このように、オイルはギヤポンプを介して走行ケ−ス1と油圧無段変速装置27との間を循環するので、オイルの共用化を図ることができると共にこの循環作用時に複数設けたオイルフィルタ−により浄化することができる。
【0044】
そして、原動機10の回転数を選択操作するには、スロットルレバ−を前後方向に回動すれば所定の回転数に選択することができ、また、副変速レバ−を所望位置まで前後方向に回動操作することにより、副変速を選択することができる。
【0045】
つぎに、パワステレバ−63を後側に倒して刈取昇降弁を切り替えると、油圧オイルは刈取昇降弁から刈取部昇降装置57のシリンダ55に送り込まれてピストン56を伸ばして横フレーム35aと刈取主フレーム35を押し上げるので、回動メタル12に設けている回動体34が横軸芯を中心に回動し刈取部4を上側に向けて移動(上昇)し、反対に、パワステレバ−63を前側に倒して刈取昇降弁を切り替えると、シリンダ内のオイルは案内管・刈取上下弁14を介して排出されるので、刈取部4を下側に向けて移動(下降)する。
【0046】
そして、運転者は変速操作レバ−5を前側に傾倒すると、これに連動して斜操作軸は回動して斜板を回動するので、変速操作レバ−5の位置に対応した出力回転数を油圧無段変速装置27の出力部から走行ケース1の伝動機構の入出力部に伝動する。さらに、該回転動力はカウンタ−部、副変速部、中間伝動部、操向伝動部を経由して左・右の駆動軸2に伝動し、両駆動軸2の軸端部に設けたスプロケットを回転させて左右のクロ−ラ25、26を回転させ、機体を前進させる。
【0047】
この前進時において、クローラ25、26が圃場の穀稈を踏み倒さないようにするために、機体の前進方向を左側又は右側に修正して刈取部4の分草体32を刈取る穀稈列の適正な所に位置する必要がある。例えば、パワステレバ−63を左側に傾倒して操向電磁弁を切り替えると、ギヤポンプ等によって操向電磁弁を通って左側の操向シリンダの中に送り込まれたオイルは左側の操向ピストンを伸長して操向部のクラッチを切り、機体を左側に旋回する。反対に、パワステレバ−63を右側に傾倒して操向電磁弁を切り替えると、ギヤポンプ等によって操向電磁弁を通って右側の操向シリンダの中に送り込まれたオイルは右側の操向ピストンを伸長して操向部のクラッチを切り、機体を右側に旋回する。
【0048】
なお、パワステレバー63がスイッチを入り操作しない中立位置に復帰した場合、刈取昇降弁、操向電磁弁は元の位置に戻り、刈取部4は昇降動作を停止し、機体は直進する。また、機体の後進時においても、パワステレバ−63を左側又は右側に傾倒することにより機体の後進方向を変更することができる。
【0049】
さらに、刈取入切操作レバ−41を入り側に操作すると、刈取部4のテンションップ−リ42は刈取駆動プーリ39と刈取入力プ−リ37とに巻かけたベルト40を張圧し、回転動力を刈取駆動プーリ39から刈取入力プ−リ37に伝動して刈取部4の引き起こし装置13、刈刃装置14及び刈取穀稈搬送装置15等を回転し、また、プ−リ、ギヤ等の伝動機構を介して脱穀部8の回転各部を駆動する。
【0050】
このように、機体を穀稈の前方あるいは近くに移動したとき、運転者は機体の作業部分の回転数の調節、穀稈列に対する機体位置、穀稈に対する刈取部4の高さ位置等を適正に選択していることを再確認してから、変速操作レバ−5を前側に倒して所望する作業速度を選択し、作業を開始する。
【0051】
すると、引き起こし装置13の引き起こしケ−スに沿って斜め後方上方に移動する引き起こしラグ33に引き起こされた穀稈の株元部は、刈刃装置14で切断されたあと、刈取穀稈搬送装置15や供給搬送装置16に引き継がれてさらに後方上方に搬送される。そして、搬送終端部に到達した穀稈は穀稈自動送り込み装置58に挟持されて後方に搬送され、カッタ−等の排稈処理装置19に送り込まれて排稈等の処理をされるが、一方、穀稈の穂部は扱室内に送り込まれて脱穀処理される。これによって生じた穀粒などの処理物は風選されて穀粒とわら屑に分離され、穀粒は搬送装置によってタンク9に送り込まれ収容される。その後、タンク内の穀粒が満杯になると、運転者は収穫作業を中断して穀粒の排出操作をすれば、穀粒は縦揚穀装置59及び排出オ−ガ60を取ってこの排出口から機外に排出されるので、トラック等の運搬車に移し換えればよい。
【0052】
このような収穫作業の開始前あるいは作業を終えてから、走行ケース周辺、刈取部4、運転操作部7に設けている各種操作レバーとの連繋手段、ベルト等の伝動手段あるいは昇降手段等の配管や各機器類を点検、調整、交換、清掃などの作業を行うことがある。しかし、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前側部における狭い空間部に刈取部4を設けているので、刈取部4は勿論、他の機器類の点検等の作業がたいへん行い難いものである。
【0053】
この場合、まず、走行ケース1に設けている2本のボルト43を取り外す。このとき、共締めになっている回動メタル12の一部分と刈取懸架44とは走行ケース1から分離するが、刈取主フレーム35と一体構成している回動メタル12は別の取り付け具45によって刈取懸架44に固定されているので、結局、一体となった刈取懸架44と刈取部4と刈取懸架44に固定した回動フレーム11が走行ケース1からフリーの状態になる。このように、回動作業を行うにあたって、刈取懸架44と走行ケース1との取り外し作業をすればよいので、作業能率を向上する。
【0054】
つぎに、刈取部4の前部を運転操作部7とは反対側、すなわち左側に向けて移動動作を与えると、回動フレーム体53は、刈取懸架44に固定している回動フレーム連結体54を介して、底面を下側に位置する回動案内体49の上面を摺動し、上部は回動案内体48の回動案内孔51に沿って左回りに回動し、下部は回動案内体49の回動案内孔52に沿って左回りに回動するので、刈取部4も左回りに回動して運転操作部7の横側方と脱穀部8の前方を開放することができる。
【0055】
そして、刈取部4の回動時において、シリンダ55等の刈取部昇降装置57も一体で回動するので、シリンダ55をいちいち取り外す作業を必要とせず、メンテナンス等の作業性を高め、作業能率の向上を図れる。また、機体の側面視及び正面視において、刈取部昇降装置57を左側のクローラ26の上方に位置するように設けているので、刈取部4を回動するときに、刈取部昇降装置57とクローラとの衝突がなく刈取部4を円滑に回動することができる。そして、刈取部4の回動軸芯は機体の側面視及び正面視のいずれも左側のクローラ26の上方に位置しているので、機体の正面視において、回動メタル12を取り付けている刈取懸架44の固定位置と刈取部4の回動軸芯との左右間隔を大きく取ることができ、刈取部4の支持を堅固に構成することができる。さらに、刈取部4の刈取入力プーリ37と走行ケース1の外方に設けた刈取駆動プーリ39は機体の進行方向に向かって右側に設け、そして、該両プーリ37,39に巻きかけたベルト40に張力を与える構成であるので、ベルト40に張力を与えたときは回動メタル12及び刈取懸架44は走行ケース側に押し下げられた状態になり、回動メタル12及び刈取懸架44の取り付け強度を高め得る。
【0056】
そして、回動体34はこの右端から右側方に突出した刈取入力軸36に刈取入力プ−リ37を着脱自在に取り付けていると共に反対側の軸端側部に供給搬送装置16を駆動する伝動機構部Dを設け、さらに、該伝動機構部Dに対して供給搬送装置16を着脱自在にワンタッチ型の取り付け具Tでもってワンタッチ着脱自在に取り付けているので、取り付け具Tを操作することによって、供給搬送装置16をワンタッチで取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる。また、供給搬送装置16や刈取部4の他部の点検等のメンテナンスを終えると、取り付け具Tを操作することによって、供給搬送装置16を伝動機構部D、すなわち、刈取部4の本体側にワンタッチで取り付けることができ、作業能率の向上を図れる。
【0057】
【別実施例】
図8に記載した実施例は、縦軸回りに回動する刈取部4の刈刃装置14を備えたコンバインの実施例であり、基本形態は上記コンバインと略同形態であるので、上記実施例と共用する符号を使用することとし、相違する部材について新たな符号を使用して説明する。
【0058】
刈刃装置14は多数の下刃66と下刃66の上側を摺動可能に取り付けた上刃67を直列状に設けた刈刃本体68と該上刃66を往復移動させる駆動機構69を備えている。そして、該刈刃本体68の長さは左右両端に位置する分草体の間隔と略同じ長さであって、左端部を左端の分草体側の枠体の平面部にピン70を介して回動可能に取り付け、右端部を右端の分草体側の枠体の平面部にボルト71でもって固定している。
【0059】
駆動機構69は曲がり部を枠体72の平面部に軸73でもって回動可能に取り付けた平面視L型のクランクアーム74と原動機10から出力した回転動力によって回転する偏芯カム75を介して前後方向に往復運動をする揺動アーム76等で構成している。 そして、該クランクアーム74は先部に設けた回転ローラ77を刈刃本体68の左寄りに設けた平面視U状の溝78にのぞませるとともに基部は前記揺動アーム77の先端部と縦軸79を介して回動自在に取り付けている。
【0060】
したがって、回転動力によって偏芯カム75が回転すると、揺動アーム76は前後方向に往復移動するので、揺動アーム76と連結しているクランクアーム74も軸73を中心に揺動する。すると、クランクアーム74の回転ローラ77は溝78の壁を左右方向に押圧して、上刃67を下刃66に対して左右方向に摺動させるので、分草体32等によって刈刃装置14に案内された穀稈の株元部を切断する。
【0061】
その後、刈刃本体68を固定しているボルト71を取り除き、ピン70を中心に左側に回動すると、刈刃本体68は機体の前部を通って左側部に位置することができるので、刈刃本体68の刃66,67や他部を点検、調整、交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。そして、メンテナンスを終えると、刈刃本体68はピン70を中心に元の位置に戻し、ボルト71でもって分草体側の枠体の平面部に固定する。
【0062】
図10は、下刃66と上刃67の左右両端間の幅が大きい(長い)刈刃本体68であるが、このような場合では、刈刃本体68の中間部を別のボルト71でもって枠体の平面部に固定している。この構成によって、刈刃本体68を上記と同様に回動して点検等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに刈取作業時には枠体に堅固に支持させることができ、安定した刈取作業を行い得る。
【0063】
図11は、左右に分割した刈刃本体68を設けた構成であり、この構成では、左側に設けた刈刃本体68では右側端部をボルト71でもって枠体の平面部に固定し、右側に設けた刈刃本体68では左側端部をボルト71でもって枠体の平面部に固定する。したがって、左側に位置する刈刃本体68のメンテナンスを行う場合、ボルト71を取り外してから左側の刈刃本体68を左端部に設けたピン70を中心に左側方向へ回動し、右側に位置する刈刃本体68のメンテナンスを行う場合、ボルト71を取り外してから右側の刈刃本体68を右端部に設けたピン70を中心に右側方向へ回動する。すなわち、刈刃装置14を構成する刈刃本体68を平面視観音開きにすることができ、各刈刃本体68の刃66,67や他部を点検、調整、交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のコンバインの左側面図。
【図2】図1の一部切除したコンバインの右側面図。
【図3】図1の一部切除したコンバインの正面図。
【図4】図1の刈取部を作業状態に取り付けている一部切除したコンバインの平面図。
【図5】図1の左側に回動した刈取部を有する一部切除したコンバインの平面図。
【図6】図1のコンバインの供給搬送装置の側断面図。
【図7】図1のコンバインの供給搬送装置を取り外した側断面図。
【図8】図1のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【図9】図1のコンバインの切断部の側面図。
【図10】本発明の別実施例のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【図11】本発明の別実施例のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【符号の説明】
1 走行ケ−ス
2 駆動軸
3 走行装置
4 刈取部
5 変速操作レバ−
6 座席
7 運転操作部
8 脱穀部
9 タンク
10 原動機
11 回動フレーム
12 回動メタル
13 引き起こし部
14 切断部
15 搬送部
16 供給搬送装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、機体を移動しながら、例えば、圃場の穀稈(稲、麦、大豆、そば等の作物)を刈り取って脱穀処理するコンバインにおける刈取部横回動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンバインの刈取部を横方向に移動する手段として、例えば、 特開2001−30号等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成では刈取部を昇降する昇降手段を車体フレームの下部に取り付けているので、例えば刈取部を横回動するときは昇降手段の取り付けを取り外す必要があり、その後刈取部を元の位置に戻して作業用に組みなおす場合は反対に昇降手段を連結する手間と労力を必要とするため、作業能率が低下する問題がある。
【0004】
本発明の課題は、上記問題点を解決し作業能率を向上することができるコンバインにおける刈取部横回動装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の解決手段により達成できる。
すなわち、請求項1に記載した発明は、伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたコンバインにおける刈取部横回動装置である。
【0006】
したがって、収穫作業を行なう時、まず、運転者は運転操作部7の座席6に坐り、スイッチを操作して原動機10を起動すると、原動機10から出力した回転動力は伝動手段を介して、無段変速装置等に伝動して駆動する。 つぎに、運転者は、スロットルレバ−の操作によって原動機10を所定回転数にする操作や刈取部4や脱穀部8のクラッチの入り操作を行なうと、原動機10の出力回転数は作業に合った回転まで上がり、出力された回転動力はベルトのような伝動手段を介して刈取部4や脱穀部8の入力部に伝動しそれぞれの回転各部を駆動する。また、変速操作レバ−5を操作して所望の走行速を選択操作すると、この操作に連動して無段変速装置が所定の回転数を出力するので、出力軸から出力された回転動力は走行ケ−ス1の伝動機構を介して走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2及び走行装置3を回転する。なお、変速操作レバ−5を前側に向けて回動操作すると機体は前進し、後側に向けて回動操作すると、機体は反対に後進する。
【0007】
運転者は上記のように各操作レバ−を操作して刈取部4や脱穀部8等の機体の回転各部を駆動すると共に昇降手段を作動して刈取部4の刈り高さを選択し、機体を前進させて作業を開始する。すると、刈取部4で刈り取られて後方に搬送された穀稈は、脱穀部8で脱穀処理され、そして、脱粒した脱穀物は脱穀部8からタンク9に送られて貯留され、その後、排出装置によって機外に排出される。
【0008】
このような作業時において、作業の前後あるいは途中で刈取部4の点検や調整等のメンテナンスを行うことがあるが、この場合、固定個所を外し、あるいは緩めるなどの操作を行い、そして、刈取部4を横方向に回動する。すなわち、運転操作部7とは反対側に向けて回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、機体のメンテナンスを終えると、刈取部4を縦軸回りに回動して元の場所に位置させ、所定位置に取り付ければよい。このように、刈取部4を開閉するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でないので、この開閉作業を容易に行うことができ、作業能率が向上する。
【0009】
請求項2の発明は、伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し、機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、刈取部4の回動メタル12を走行ケース1に着脱自在に設けるとともに昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム12とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたコンバインにおける刈取部横回動装置である。
【0010】
したがって、収穫作業を行なう時、まず、運転者は運転操作部7の座席6に坐り、スイッチを操作して原動機10を起動すると、原動機10から出力した回転動力は伝動手段を介して、無段変速装置等に伝動して駆動する。 つぎに、運転者は、スロットルレバ−の操作によって原動機10を所定回転数にする操作や刈取部4や脱穀部8のクラッチの入り操作を行なうと、原動機10の出力回転数は作業に合った回転まで上がり、そして、出力された回転動力はベルトのような伝動手段を介して刈取部4や脱穀部8の入力部に伝動しそれぞれの回転各部を駆動する。また、変速操作レバ−5を操作して所望の走行速を選択操作すると、この操作に連動して無段変速装置が所定の回転数を出力するので、出力軸から出力された回転動力は走行ケ−ス1の伝動機構を介して走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2及び走行装置3を回転する。なお、変速操作レバ−5を前側に向けて回動操作すると機体は前進し、後側に向けて回動操作すると、機体は反対に後進する。
【0011】
運転者は上記のように各操作レバ−を操作して刈取部4や脱穀部8等の機体の回転各部を駆動すると共に昇降手段を作動して刈取部4の刈り高さを選択し、機体を前進させて作業を開始する。すると、刈取部4で刈り取られて後方に搬送された穀稈は、脱穀部8で脱穀処理され、そして、脱粒した脱穀物は脱穀部8からタンク9に送られて貯留され、その後、排出装置によって機外に排出される。
【0012】
このような作業時において、作業の前後あるいは途中で刈取部4の点検や調整等のメンテナンスを行うことがあるが、この場合、走行ケース1と回動メタル側部の固定個所を外し、あるいは緩めるなどの操作を行い、そして、刈取部4を横方向に回動する。すなわち、運転操作部7とは反対側に向けて回動すると、刈取部4と取り外す必要のない昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、機体のメンテナンスを終えると、刈取部4を縦軸回りに回動して元の場所に位置させ、回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付ける。このように、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でなく、さらに回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付けるので、作業時には刈取部4を安定姿勢に保持できるとともに刈取部4の回動作業を容易に行うことができ、しかも、作業能率を向上することができる。
【0013】
請求項3の発明は、機体の側面視において、昇降手段を走行装置3よりも上方に位置してなる請求項1又は請求項2に記載したコンバインにおける刈取部横回動装置としたものであるから、上記と同様の作業を行うことができるとともに刈取部4を回動するにあたって昇降手段はコンバインの側面視において走行装置3の上方に位置するように設けたことにより回動時に走行装置3が障害物になることがなく、回動作業を円滑に行い得る。
【0014】
請求項4の発明は、刈取部4は引き起こし部13と切断部14と搬送部15とを備え、該搬送部15を構成する供給搬送装置16を着脱自在に設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載したコンバインにおける刈取部横回動装置としたものであるから、上記と同様の作業を行うことができる上、供給搬送装置16を取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、運転操作部7とは反対側に向けて刈取部4を回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。また、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要でないので、この開閉作業を容易に行うことができ、作業能率が向上する。
【0016】
請求項2記載の発明は、運転操作部7とは反対側に向けて刈取部4を回動すると、取り外す必要のない昇降手段と刈取部4と昇降手段と昇降手段を取り付けている回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動して、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前方とを開放することができるので、刈取部4の点検・調整や走行ケース1やその周辺の点検・清掃作業等のメンテナンスを容易に行い得る。さらに、刈取部4を回動するにあたって、昇降手段の着脱作業が必要としないので、作業能率を向上するとともに回動メタル側部を走行ケース1の所定位置に取り付けるので、作業時には刈取部4を安定姿勢に保持できる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1及び2記載の発明における効果を奏する上に、刈取部4を回動するにあたって昇降手段はコンバインの側面視において走行装置3の上方に位置するように設けたことにより回動時に走行装置3が障害物になることがなく、回動作業を円滑に行い得る。
【0018】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1又は請求項2又は請求項3に記載した発明の効果を奏するとともに供給搬送装置16を取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、その構成について説明すると、コンバイン17は、走行装置3と機体の前後に配置した刈取部4及び脱穀部8と脱穀部8の横側方に配置したタンク9と該タンク9の前方で機体の前部に配置した運転操作部7を、前後及び左右方向に配置した枠体を一体に枠組み構成した車体フレ−ム18に直接あるいは間接的に取り付け、前記脱穀部8の後部に排藁等の排出物を処理する処理装置(例えば、カッタ等)19を着脱自在に取り付けている。
【0020】
走行装置3はオイルやギヤ・軸等により構成した伝動機構を内装すると共にボルト、ナット等の固定具を取り除くことにより左右方向に分離可能な複数個のケ−ス(実施例では2個)で形成した走行ケ−ス1をボルト・ナット等の取り付け具でもって前記車体フレーム18に着脱自在に取付け、該走行ケ−ス1の下部に機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出し回転可能に設けた左右一対の駆動軸2のそれぞれの軸端部にスプロケット20、20を着脱自在に取り付けている。
【0021】
左右のスプロケット20、20と機体の進行方向に長く形成して車体フレーム18の下部に一体に設けた左右の転輪フレ−ム21、22には、機体の進行方向に所定間隔置きに配置して回転可能に取り付けるとともに左右のそれぞれの転輪23、24にクロ−ラ25、26を巻き掛けて適正に張設し、左右一対の走行装置3を構成している。なお、ここでいう左側及び右側とはコンバイン17が前進する方向に向かっての位置を言い、以下、同様の呼び方とする。
【0022】
なお、前記伝動機構は走行ケ−ス1における伝動経路下手側から操向伝動部と中間伝動部と副変速部とカウンタ−部と入出力部とを設け、回転動力を入出力部からカウンタ−部、副変速部及び中間伝動部を経由して操向伝動部に伝動する構成しており、該操向伝動部を切り替え操作することにより機体の進行方向を右側又は左側に旋回させることができる構成である。
【0023】
油圧無段変速装置27はケースの右側方に突出している油圧入力軸の軸端部に入力プーリ28を着脱自在に取り付けているとともにケースの中に油圧ポンプや回転可能に設けている出力軸を有する油圧モータ等を設けており、前記走行ケース1の右側部の上面と左側部の右横側面との間に形成された空間部に位置させて走行ケース1の左側部の右側面に着脱自在に取り付けている。そして、該入力プーリ28は運転操作部7の下方の車体フレーム18に着脱自在に設置している原動機10の出力側の端部に取り付けた原動機出力プーリ30との間にベルト31を巻きかけている。そして、該ベルト31に対し、ベルトテンション29を用いて適宜の荷重を与え、常時伝動可能に設けている。
【0024】
なお、該油圧無段変速装置27から出力される回転動力は前記入出力部に伝動する構成としており、油圧無段変速装置27の斜板の角度を操作することにより出力軸の回転数を変速し得るとともに回転方向を正逆回転、すなわち、機体を前進又は後進切り替え可能に設けている。
【0025】
刈取部4は地面側に近い前端部に刈取フレームを一体に取り付けるとともに前端よりも上方に位置する後端部に左右方向に軸芯する中空の回動体34を一体に取り付けた前後方向に軸芯を有する刈取主フレーム35を設けている。そして、該刈取主フレーム35は左右横方向に複数個配置した分草体32と、後方斜め上方に向けて移動する引き起こしラグ33を有するとともに横方向に複数個配置した引き起こし装置13と、バリカン型の刈刃装置(切断部)14と、刈取った穀稈を脱穀部8に向かって後方上方に搬送するとともに脱穀部8への供給深さを調節する供給搬送装置16を有する刈取穀稈搬送装置(搬送部)15を取り付けている。なお、供給搬送装置16を有する刈取穀稈搬送装置15は、回転可能に設けた複数個の輪体に巻きかけた無端のチェンと該無端チェンに対向して沿わせて設けたバネ(実施例ではコイル型であるが、板や弾力性を有するものであればよい)の弾性力を介して可動するレール等で構成し、刈り取った穀稈を搬送する構成である。
【0026】
そして、該回動体34はこの右端から右側方に突出した刈取入力軸36に刈取入力プ−リ37を着脱自在に取り付けていると共に反対側の軸端側部に供給搬送装置16を駆動する伝動機構部Dを設け、さらに、該伝動機構部Dに対して供給搬送装置16を着脱自在にワンタッチ型の取り付け具Tでもってワンタッチ着脱自在に取り付けている。また、該刈取入力プ−リ37と走行ケース1の右側外方に突出している前記伝動機構の副変速部における副変速軸38の軸端部に着脱自在に取り付けた刈取駆動プ−リ39との間にベルト40を巻きかけ、運転操作部7に設けた刈取入切操作レバ−41の操作によってテンションップ−リ42を作動し、このベルト40を張圧又は解除し、回転動力の伝動を入り切りするテンションクラッチを構成している。
【0027】
なお、側面視において、走行ケース1の上部に形成した略平面部は前後2本のボルト43を介して着脱自在の刈取懸架44を設けており、さらに、該刈取懸架44は回動体34を前後及び左右方向への移動を規制するとともに横軸回りに回動可能に支持する回動メタル12をボルトやナット等の取り付け具45でもって着脱自在に取り付けている。
【0028】
回動支持フレーム46は縦長の柱47と後端部を縦長の柱47の上端面と下部前面のそれぞれに一体に取り付けた平面視矩形状の回動案内体48、49とで形成している。そして、該柱47は、機体正面視において、左側のクローラ26の左右幅と重なる位置(実施例では柱47がクローラの左右幅内)に設けているとともにこの下端部前面は下側に位置する回動支持体49の下面を脱穀部8の前方に位置する車体フレーム18の横枠50の上面よりも上側に位置するように横枠50の後面に固定している。なお、コンバイン17の側面視において、回動案内体48、49の前端縁が横枠50の前端縁よりも前方に位置する大きさに設けているとともに平面視において横枠50の上方における両回動案内体48、49の中心部に略同一の縦軸芯を有する略同径の円形の回動案内孔51、52を切り欠いている。
【0029】
回動フレーム11は前記回動案内孔51、52よりも若干小径で縦軸芯を有する縦長の回動フレーム体53と、基部を回動フレーム体53に固定するとともに中間部を機体の進行方向に向かって右側に略90度折り曲げた回動フレーム連結体54と、この回動フレーム連結体54の先端部に固定した前記刈取懸架44とで形成しており、回動フレーム体53は下面を横枠50の上面に位置し、縦軸部を回動案内孔51、52に貫通している。
【0030】
刈取部4の昇降手段は、基部を回動フレーム体53に揺動自在に枢着したシリンダ55と、先端部を刈取主フレ−ム35に一体に取り付けた横フレーム35aに揺動自在に枢着してシリンダ55に対して前後方向に摺動するピストン56からなる刈取部昇降装置57を構成するとともに軸芯を前後方向に位置するように配置している。すなわち、該刈取部昇降装置57のシリンダ55やピストン56は、機体の正面視において、左側のクローラ26の左右幅と重なる位置(実施例では柱47がクローラの左右幅内)に設け、さらに、刈取部昇降装置57のシリンダ55やピストン56を、機体の側面視において、クローラ25、26の上面よりも上方に位置している。
【0031】
したがって、刈取部4が左側に回動する時、シリンダ55やピストン56を刈取主フレーム35や回動フレーム体53から取り外す必要がなく、しかも左側のクローラ26に衝突することがないので、刈取部4の回動における分解などの手間を省力化することができるとともに円滑で容易に回動することができる。
【0032】
脱穀部8は機体の進行方向に回転する穀稈自動送り込み装置58を一側部に有し、前記刈取部4の刈取穀稈搬送装置15が搬送してきた穀稈の株元部を挟持搬送して穂先部を扱室内に送り込んで脱穀する自脱型の構成であって、前記車体フレーム18に搭載してボルトやナット等の取り付け具でもって着脱自在に取り付けている。なお、脱穀部8は自脱型に限定されるものでなく、刈り取った穀稈を脱穀内に供給して処理する構成の普通型の刈取部および脱穀部でもよい。
【0033】
タンク9は脱穀部8の右側方に位置し、底部に下部螺旋(図示せず)を有し、前記脱穀部8の揚穀装置64によって上方に搬送された穀粒を一時収容すると共に横側方に向けて回動自在に設けている。そして、該下部螺旋の搬送終端部はタンク9の後方に軸芯を縦方向に位置した縦揚穀装置59の下端部に連し、また、該縦揚穀装置59の上端部は、排出口が上下及び左右方向に回動する排出オ−ガ60に連通している。
【0034】
なお、脱穀部8の回転各部と縦揚穀装置59や排出オ−ガ60は、原動機10から出力される回転動力を、図示していないが、プ−リ、ベルト、ベルトテンションクラッチ、ベベルギヤ、軸、継ぎ手等の伝動機構を介して伝動する構成としている。
【0035】
運転操作部7はタンク9の前方に設けた座席6と、機体の進行方向に向かって操作パネル61を座席6の左側方と前方にかけて逆L状に配置し、右側から乗り降りする構成としている。そして、該座席の前方に位置する操作パネル62の左側部にブザ−停止スイッチ、表示切り替えスイッチ、作業灯スイッチ等を設け、中間部にウインカ及びホ−ンスイッチ、キ−スイッチ等を設け、右端寄りにパワステレバ−63を設けている。該パワステレバー63は後側又は前側に傾倒すると入りになって刈取昇降弁を切り替えるスイッチを設けており、左側又は右側に傾倒すると入りになって操向電磁弁を切り替えるスイッチをそれぞれパワステレバー63の下部近くに設けている。
【0036】
したがって、パワステレバー63を前側又は後側に傾倒してスイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた刈取昇降弁を通ってシリンダ55の中に入り又はシリンダ55から出て行くオイルの圧力の増減作用により、シリンダ先端からのピストン56の突出長さが伸縮して、刈取部4を昇降する構成である。また、パワステレバー63を左側又は右側に傾倒してスイッチを入りにすると、ソレノイドの励磁によって切り替えられた操向電磁弁を通って左側又は右側の操向シリンダの中に入り又は操向シリンダから出て行くオイルの圧力の増減作用により、操向シリンダ先端からのピストンの突出長さが伸縮して、操向部の操向クラッチを入り切りし、機体の進行方向を左側又は右側に旋回する構成である。
【0037】
また、操作パネル61の前側部と左側部との角部には座席6に対向するように計器パネルを斜めに設け、そして、該計器パネルには、燃料量を表示する燃料計、方向指示器の点滅を表示するウインカパイロット原動機10の回転数を表示する回転計、運転時間を表示するアワメ−タ、コンバインの運転状態(エンジン運転状態、刈取部脱穀部詰り警報、自動装置異常表示、操作スイッチ切換表示、籾タンクレベル表示、車体水平運転状態表示)を表示するマルチアイを設けている。
【0038】
左側に位置する操作パネル65は、変速操作レバ−5、副変速レバ−、原動機10から出力される刈取部4及び脱穀部8(タンク部を含む)への回転動力の伝動を入り切りする刈取入切操作レバ−41、スロットルレバ−等を設けている。なお、該各レバ−5,41・・・は横軸を介して前後方向に回動可能に構成しておりさらに、刈取入切操作レバ−41は1本のレバ−でもって刈取部4と脱穀部8への伝動を入り切り操作を構成しているが、刈取部4への伝動を入り切り操作する操作バ−と脱穀部8への伝動を入り切り操作する操作バ−をそれぞれ別個に設けることもできる。
【0039】
該変速操作レバ−5は連繋機構を介して油圧無段変速装置27の斜板(図示せず)に連結し、他端部を油圧無段変速装置27の外方に突出して回動可能に設けた斜板操作軸(トラニオン軸)の軸端部に連動連結しているので、変速操作レバ−5を前後方向に回動操作すると、連繋機構を介して斜板操作軸及び斜板を回動する構成としている。
【0040】
原動機10は前記操作パネル62に設けたキ−スイッチを操作することにより起動・停止する構成であって、出力軸29の軸端部に前記した油圧無段変速装置27の入力プ−リ28や脱穀部8等の複数箇所にベルト等の伝動機構を介して回転動力を伝動することができる原動機出力プ−リ30を着脱自在に取り付けている。原動機10の起動に関連して駆動するギヤポンプは、受け入れ口をホ−ス等の連通部材を介して走行ケ−ス1の下端部に設けた開口部に連通しており、ギヤポンプが駆動すると、走行ケ−ス内のオイルはホ−スやオイルを浄化するフィルタ−を通ってギヤポンプ内に吸い込まれる構成である。また、該ギヤポンプの排出口と走行ケ−ス1の左側部に着脱自在に取り付けた前記刈取昇降弁とは、ホ−スを介して連通しシリンダ55にオイルを供給することができる。
【0041】
上記の構成において、運転者はコンバイン17の運転操作部7の右側から座席6に座って駐車ブレ−キペダルを踏み込んで安全かを確認してからキ−をキ−スイッチに入れて原動機10を起動すると、出力軸29及び原動機出力プ−リ30の回転によって出力される回転動力は、ベルト等の伝動機構を介してギヤポンプを駆動すると共に入力プ−リ28及び入力軸を回転して油圧無段変速装置27の油圧ポンプを駆動する。
【0042】
その後、踏み込んでいた駐車ブレ−キペダルへの踏み込みを解除すると、ギヤポンプのサクション機能により、走行ケ−ス1の内部に貯溜しているオイルは、走行ケ−ス1の下端部からそれぞれ連通しているホ−ス、刈取昇降弁、オイルを案内する案内管、操向電磁弁、操向シリンダ、操向用のオイル案内管等を通って油圧無段変速装置27に送り込まれる。そして、オイルの一部は油圧ポンプ、油圧モ−タ、各種弁等を設けた油圧回路を所定の圧力(実施例では約5kgに設定)がかかった状態で流れるが、残りの多くのオイルは油圧無段変速装置27のケ−スに貯溜される。
【0043】
そして、該ケ−スからの戻りオイルはオイル案内管を通って走行ケ−ス1の伝動機構部に入り、その後、再び走行ケ−ス1の下部からホ−ス、フィルタ−等を介してギヤポンプに入り、上記と同様の作用を行なう。このように、オイルはギヤポンプを介して走行ケ−ス1と油圧無段変速装置27との間を循環するので、オイルの共用化を図ることができると共にこの循環作用時に複数設けたオイルフィルタ−により浄化することができる。
【0044】
そして、原動機10の回転数を選択操作するには、スロットルレバ−を前後方向に回動すれば所定の回転数に選択することができ、また、副変速レバ−を所望位置まで前後方向に回動操作することにより、副変速を選択することができる。
【0045】
つぎに、パワステレバ−63を後側に倒して刈取昇降弁を切り替えると、油圧オイルは刈取昇降弁から刈取部昇降装置57のシリンダ55に送り込まれてピストン56を伸ばして横フレーム35aと刈取主フレーム35を押し上げるので、回動メタル12に設けている回動体34が横軸芯を中心に回動し刈取部4を上側に向けて移動(上昇)し、反対に、パワステレバ−63を前側に倒して刈取昇降弁を切り替えると、シリンダ内のオイルは案内管・刈取上下弁14を介して排出されるので、刈取部4を下側に向けて移動(下降)する。
【0046】
そして、運転者は変速操作レバ−5を前側に傾倒すると、これに連動して斜操作軸は回動して斜板を回動するので、変速操作レバ−5の位置に対応した出力回転数を油圧無段変速装置27の出力部から走行ケース1の伝動機構の入出力部に伝動する。さらに、該回転動力はカウンタ−部、副変速部、中間伝動部、操向伝動部を経由して左・右の駆動軸2に伝動し、両駆動軸2の軸端部に設けたスプロケットを回転させて左右のクロ−ラ25、26を回転させ、機体を前進させる。
【0047】
この前進時において、クローラ25、26が圃場の穀稈を踏み倒さないようにするために、機体の前進方向を左側又は右側に修正して刈取部4の分草体32を刈取る穀稈列の適正な所に位置する必要がある。例えば、パワステレバ−63を左側に傾倒して操向電磁弁を切り替えると、ギヤポンプ等によって操向電磁弁を通って左側の操向シリンダの中に送り込まれたオイルは左側の操向ピストンを伸長して操向部のクラッチを切り、機体を左側に旋回する。反対に、パワステレバ−63を右側に傾倒して操向電磁弁を切り替えると、ギヤポンプ等によって操向電磁弁を通って右側の操向シリンダの中に送り込まれたオイルは右側の操向ピストンを伸長して操向部のクラッチを切り、機体を右側に旋回する。
【0048】
なお、パワステレバー63がスイッチを入り操作しない中立位置に復帰した場合、刈取昇降弁、操向電磁弁は元の位置に戻り、刈取部4は昇降動作を停止し、機体は直進する。また、機体の後進時においても、パワステレバ−63を左側又は右側に傾倒することにより機体の後進方向を変更することができる。
【0049】
さらに、刈取入切操作レバ−41を入り側に操作すると、刈取部4のテンションップ−リ42は刈取駆動プーリ39と刈取入力プ−リ37とに巻かけたベルト40を張圧し、回転動力を刈取駆動プーリ39から刈取入力プ−リ37に伝動して刈取部4の引き起こし装置13、刈刃装置14及び刈取穀稈搬送装置15等を回転し、また、プ−リ、ギヤ等の伝動機構を介して脱穀部8の回転各部を駆動する。
【0050】
このように、機体を穀稈の前方あるいは近くに移動したとき、運転者は機体の作業部分の回転数の調節、穀稈列に対する機体位置、穀稈に対する刈取部4の高さ位置等を適正に選択していることを再確認してから、変速操作レバ−5を前側に倒して所望する作業速度を選択し、作業を開始する。
【0051】
すると、引き起こし装置13の引き起こしケ−スに沿って斜め後方上方に移動する引き起こしラグ33に引き起こされた穀稈の株元部は、刈刃装置14で切断されたあと、刈取穀稈搬送装置15や供給搬送装置16に引き継がれてさらに後方上方に搬送される。そして、搬送終端部に到達した穀稈は穀稈自動送り込み装置58に挟持されて後方に搬送され、カッタ−等の排稈処理装置19に送り込まれて排稈等の処理をされるが、一方、穀稈の穂部は扱室内に送り込まれて脱穀処理される。これによって生じた穀粒などの処理物は風選されて穀粒とわら屑に分離され、穀粒は搬送装置によってタンク9に送り込まれ収容される。その後、タンク内の穀粒が満杯になると、運転者は収穫作業を中断して穀粒の排出操作をすれば、穀粒は縦揚穀装置59及び排出オ−ガ60を取ってこの排出口から機外に排出されるので、トラック等の運搬車に移し換えればよい。
【0052】
このような収穫作業の開始前あるいは作業を終えてから、走行ケース周辺、刈取部4、運転操作部7に設けている各種操作レバーとの連繋手段、ベルト等の伝動手段あるいは昇降手段等の配管や各機器類を点検、調整、交換、清掃などの作業を行うことがある。しかし、運転操作部7の横側部と脱穀部8の前側部における狭い空間部に刈取部4を設けているので、刈取部4は勿論、他の機器類の点検等の作業がたいへん行い難いものである。
【0053】
この場合、まず、走行ケース1に設けている2本のボルト43を取り外す。このとき、共締めになっている回動メタル12の一部分と刈取懸架44とは走行ケース1から分離するが、刈取主フレーム35と一体構成している回動メタル12は別の取り付け具45によって刈取懸架44に固定されているので、結局、一体となった刈取懸架44と刈取部4と刈取懸架44に固定した回動フレーム11が走行ケース1からフリーの状態になる。このように、回動作業を行うにあたって、刈取懸架44と走行ケース1との取り外し作業をすればよいので、作業能率を向上する。
【0054】
つぎに、刈取部4の前部を運転操作部7とは反対側、すなわち左側に向けて移動動作を与えると、回動フレーム体53は、刈取懸架44に固定している回動フレーム連結体54を介して、底面を下側に位置する回動案内体49の上面を摺動し、上部は回動案内体48の回動案内孔51に沿って左回りに回動し、下部は回動案内体49の回動案内孔52に沿って左回りに回動するので、刈取部4も左回りに回動して運転操作部7の横側方と脱穀部8の前方を開放することができる。
【0055】
そして、刈取部4の回動時において、シリンダ55等の刈取部昇降装置57も一体で回動するので、シリンダ55をいちいち取り外す作業を必要とせず、メンテナンス等の作業性を高め、作業能率の向上を図れる。また、機体の側面視及び正面視において、刈取部昇降装置57を左側のクローラ26の上方に位置するように設けているので、刈取部4を回動するときに、刈取部昇降装置57とクローラとの衝突がなく刈取部4を円滑に回動することができる。そして、刈取部4の回動軸芯は機体の側面視及び正面視のいずれも左側のクローラ26の上方に位置しているので、機体の正面視において、回動メタル12を取り付けている刈取懸架44の固定位置と刈取部4の回動軸芯との左右間隔を大きく取ることができ、刈取部4の支持を堅固に構成することができる。さらに、刈取部4の刈取入力プーリ37と走行ケース1の外方に設けた刈取駆動プーリ39は機体の進行方向に向かって右側に設け、そして、該両プーリ37,39に巻きかけたベルト40に張力を与える構成であるので、ベルト40に張力を与えたときは回動メタル12及び刈取懸架44は走行ケース側に押し下げられた状態になり、回動メタル12及び刈取懸架44の取り付け強度を高め得る。
【0056】
そして、回動体34はこの右端から右側方に突出した刈取入力軸36に刈取入力プ−リ37を着脱自在に取り付けていると共に反対側の軸端側部に供給搬送装置16を駆動する伝動機構部Dを設け、さらに、該伝動機構部Dに対して供給搬送装置16を着脱自在にワンタッチ型の取り付け具Tでもってワンタッチ着脱自在に取り付けているので、取り付け具Tを操作することによって、供給搬送装置16をワンタッチで取り外せば搬送部15全体の点検・整備を容易に行うことができる。また、供給搬送装置16や刈取部4の他部の点検等のメンテナンスを終えると、取り付け具Tを操作することによって、供給搬送装置16を伝動機構部D、すなわち、刈取部4の本体側にワンタッチで取り付けることができ、作業能率の向上を図れる。
【0057】
【別実施例】
図8に記載した実施例は、縦軸回りに回動する刈取部4の刈刃装置14を備えたコンバインの実施例であり、基本形態は上記コンバインと略同形態であるので、上記実施例と共用する符号を使用することとし、相違する部材について新たな符号を使用して説明する。
【0058】
刈刃装置14は多数の下刃66と下刃66の上側を摺動可能に取り付けた上刃67を直列状に設けた刈刃本体68と該上刃66を往復移動させる駆動機構69を備えている。そして、該刈刃本体68の長さは左右両端に位置する分草体の間隔と略同じ長さであって、左端部を左端の分草体側の枠体の平面部にピン70を介して回動可能に取り付け、右端部を右端の分草体側の枠体の平面部にボルト71でもって固定している。
【0059】
駆動機構69は曲がり部を枠体72の平面部に軸73でもって回動可能に取り付けた平面視L型のクランクアーム74と原動機10から出力した回転動力によって回転する偏芯カム75を介して前後方向に往復運動をする揺動アーム76等で構成している。 そして、該クランクアーム74は先部に設けた回転ローラ77を刈刃本体68の左寄りに設けた平面視U状の溝78にのぞませるとともに基部は前記揺動アーム77の先端部と縦軸79を介して回動自在に取り付けている。
【0060】
したがって、回転動力によって偏芯カム75が回転すると、揺動アーム76は前後方向に往復移動するので、揺動アーム76と連結しているクランクアーム74も軸73を中心に揺動する。すると、クランクアーム74の回転ローラ77は溝78の壁を左右方向に押圧して、上刃67を下刃66に対して左右方向に摺動させるので、分草体32等によって刈刃装置14に案内された穀稈の株元部を切断する。
【0061】
その後、刈刃本体68を固定しているボルト71を取り除き、ピン70を中心に左側に回動すると、刈刃本体68は機体の前部を通って左側部に位置することができるので、刈刃本体68の刃66,67や他部を点検、調整、交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。そして、メンテナンスを終えると、刈刃本体68はピン70を中心に元の位置に戻し、ボルト71でもって分草体側の枠体の平面部に固定する。
【0062】
図10は、下刃66と上刃67の左右両端間の幅が大きい(長い)刈刃本体68であるが、このような場合では、刈刃本体68の中間部を別のボルト71でもって枠体の平面部に固定している。この構成によって、刈刃本体68を上記と同様に回動して点検等のメンテナンスを容易に行うことができるとともに刈取作業時には枠体に堅固に支持させることができ、安定した刈取作業を行い得る。
【0063】
図11は、左右に分割した刈刃本体68を設けた構成であり、この構成では、左側に設けた刈刃本体68では右側端部をボルト71でもって枠体の平面部に固定し、右側に設けた刈刃本体68では左側端部をボルト71でもって枠体の平面部に固定する。したがって、左側に位置する刈刃本体68のメンテナンスを行う場合、ボルト71を取り外してから左側の刈刃本体68を左端部に設けたピン70を中心に左側方向へ回動し、右側に位置する刈刃本体68のメンテナンスを行う場合、ボルト71を取り外してから右側の刈刃本体68を右端部に設けたピン70を中心に右側方向へ回動する。すなわち、刈刃装置14を構成する刈刃本体68を平面視観音開きにすることができ、各刈刃本体68の刃66,67や他部を点検、調整、交換等のメンテナンスを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のコンバインの左側面図。
【図2】図1の一部切除したコンバインの右側面図。
【図3】図1の一部切除したコンバインの正面図。
【図4】図1の刈取部を作業状態に取り付けている一部切除したコンバインの平面図。
【図5】図1の左側に回動した刈取部を有する一部切除したコンバインの平面図。
【図6】図1のコンバインの供給搬送装置の側断面図。
【図7】図1のコンバインの供給搬送装置を取り外した側断面図。
【図8】図1のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【図9】図1のコンバインの切断部の側面図。
【図10】本発明の別実施例のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【図11】本発明の別実施例のコンバインの左側に回動した切断部の平面図。
【符号の説明】
1 走行ケ−ス
2 駆動軸
3 走行装置
4 刈取部
5 変速操作レバ−
6 座席
7 運転操作部
8 脱穀部
9 タンク
10 原動機
11 回動フレーム
12 回動メタル
13 引き起こし部
14 切断部
15 搬送部
16 供給搬送装置
Claims (4)
- 伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、
前記昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたことを特徴とするコンバインにおける刈取部横回動装置。 - 伝動機構を内装している走行ケ−ス1から機体の進行方向に対して左側及び右側に向けて突出した走行用の駆動軸2の回転動力を介して回転する走行装置3と、昇降手段を介して横軸回りに昇降自在に設けた刈取部4と、変速操作レバ−5や座席6等を有し機体の前部に設けた運転操作部7と、刈取部4の後方に設けた脱穀部8及び穀物を収容するタンク9と、機体の回転各部の駆動源である原動機10とを備えたコンバインであって、
刈取部4の回動メタル12を走行ケース1に着脱自在に設けるとともに昇降手段の基部を縦軸回りに回動可能な回動フレーム11に取り付け、刈取部4と昇降手段と回動フレーム11とが一体に縦軸回りに回動可能に設けたことを特徴とするコンバインにおける刈取部横回動装置。 - 機体の側面視において、昇降手段を走行装置3よりも上方に位置してなる請求項1又は請求項2に記載のコンバインにおける刈取部横回動装置。
- 刈取部4は引き起こし部13と切断部14と搬送部15とを備え、該搬送部15を構成するとともに脱穀部8への供給深さを変更する供給搬送装置16を着脱自在に設けてなる請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコンバインにおける刈取部横回動装置。
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