JP2004023643A - 画像処理最適化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】複写機のキャリブレーションにおいて、ユーザがデータ処理装置に回線を介して原稿送信のオペレーションを行い、装置のパラメータを最適化をおこなうことによりユーザに親切な高性能の複写機を提供することがを目的とする。
【解決手段】読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段と原稿検出手段を有する画像処理装置と、ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステム。
【選択図】 図1
【解決手段】読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段と原稿検出手段を有する画像処理装置と、ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステム。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置に関し、詳しくは高色再現のためのメンテナンスを簡便なオペレーションによりおこなう画像処理装置およびメンテナンスのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャリブレーションは(カラー)複写機や(カラー)印刷機において従来より行われており、その手法としては、印字したテストチャートの目視評価、または外部の測色計で測色を行い、出力チャートの期待値と測色したデータとのズレから(カラー)複写機または(カラー)印刷機の特性を補正するデータを作成し、最適化を図っていた。
【0003】
しかし、濃度再現性、色再現性、コントラスト再現性などの各項目において手間がかかると同時に精度の高い診断、調整が行えなかった。また、測色計など高価な測定器を用いての調整は一般のコンシューマ向け製品では不可能であった。
【0004】
また、測色計を用いたメンテナンスや目視による判定は、メンテナンス担当者やサービスマンなどが行う必要があり、ユーザが気軽に最適化することが出来なかった。
【0005】
また、装置自体で最適化処理しようとすると各項目用の処理回路が必要になり構成が複雑になり、安価な画像処理装置において実現不可能であった(特開昭63−153139、特開昭63−183461、特開平7−236019)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、ユーザに特殊なオペレーションを要求することなく、画像処理装置の最適化をおこなうことが可能な画像処理装置およびシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明では、
読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段と原稿検出手段を有する画像処理装置と、
ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置を有することを特徴とする。
【0008】
以上の構成によれば、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図において、CPU10−1は、ROM10−2に記憶されているプログラムに従って、後述する本実施形態の画像処理を実行するとともに、本画像処理装置が有する種々の機能を制御する。
【0012】
メモリ部10−3は書き換え可能なメモリで各種画像処理用の係数・テーブルなどの情報を格納する。
【0013】
メモリ部10−4は電池などでバックアップされたメモリである。また、画像処理にはアクセスの高速化のためメインバスではなく画像バスを設けたり、各処理回路に内蔵させるようにしてもよい。
【0014】
画像部は読取部10−5、画像処理部10−6、記録部10−7からなる。
【0015】
CCDを備えた読取部10−5において原稿画像を読取り、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)各色のアナログ輝度データを出力する。なお、読取部10−5は、CCDの代わりに密着型イメージセンサ(CS)を備えてもよく、また出力される読取りデータはC、M、Yの各色に係るものであってもよい。
【0016】
画像処理部10−6は、読取部10−5から送られてきたアナログデータをデジタルデータに、例えば各色1画素8ビット、256階調を表現可能なディジタルデータに変換し、メモリ部10−4に格納する。さらに、このデータを画像処理部10−6に書き込むことにより、後述される本実施形態の画像処理が行われ、これによって得られる2値カラーデータを読み出してRAM10−4に格納する。そして、この格納されるデータが、記録部10−7で所定量の記録を行うのに必要な量に達した時点で、記録部10−7による記録動作が実行される。
【0017】
記録部10−7はバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッドまたは電子写真のレーザや感光ドラム、転写ドラム、汎用ICなどによって構成され、CPU10−1の制御により、メモリ部10−4に格納されている記録データを読み出し、ハードコピーとしてプリント出力することができる。
【0018】
さらに、図1に示す構成において、通信部はモデム部10−8と回線の接続を行うDAA(Data Access Arangement)部10−9からなる。
【0019】
モデム部10−8はデジタルデータをITU−Tで勧告された方式により通信する。モデム部10−8は、V.34、V.32、V.32bis、V.17、V.29、V.27ter、V.23、V.21(H、L)モデムと、これらのモデムに接続されたクロック発生回路などから構成され、CPU10−1の制御に基づいてメモリ部10−4に格納されている送信データを変調しDAA部10−9を介して加入者回線(電話回線)10−13に出力するものである。
【0020】
さらにモデム部10−8は、加入者回線10−13からのアナログ信号をDAA部10−9を介して導入しこれを復調して二値化したデータをメモリ部10−4に格納するものである。
【0021】
DAA部10−9は、加入者回線10−13の直流捕捉回路、交流の補足回路、Ci/極反検出回路、2線4線変換回路からなり、加入者回線10−13をモデム部10−8に接続するものである。
【0022】
Network制御部10−10では、ネットワークへの物理的な接続とネットワークのインターフェイスを制御する。
【0023】
オペレーション部はユーザが操作を行う操作部10−11と各種情報を表示する表示部10−12からなる。
【0024】
操作部10−11は、モノクロコピー時やカラーコピー時におけるコピーキー、コピーにおける解像度や画質などのモードを指定するモードキー、動作を停止させるストップキー、コピー部数を入力するテンキーや登録キー、ファクシミリ動作を開始するスタートキー、キャリブレーションを実行する「キャリブレーションキー」などから構成されている。そして、CPU10−1はこれらキーの押下状態を検出し、その状態に応じて各部を制御する。
【0025】
表示部10−12は、ドットマトリックスタイプの液晶表示部(LCD)とLCDドライバを備え、CPU10−1の制御に基づいて各種表示を行う。
【0026】
図2は、図1に示した画像処理装置20−10とデータ処理装置からなるシステムを示すものである。
【0027】
データ処理装置20−15は画像処理装置に最適なパラメータを決定するデータ処理装置である。
【0028】
ネットワーク20−20は公知の電話回線網でありPSTN(Public SwitchedTelephone Network)/ISDN(Integrated Services Digital Network)のどちらでも構わない。
【0029】
20−10は図1で説明した画像処理装置であり、接続Aでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、データ処理装置20−15に接続される。
【0030】
接続Bでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、L網やJ−WEBなどの有線電話会社のデータ通信サービス網20−23に接続されインターネット網20−22を経由してデータ処理装置20−15に接続される。
【0031】
接続Cでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、ISP20−21経由でインターネット網20−22を経由してデータ処理装置20−15に接続される。ISP(Internet Service Provider)はPSTN/ISDN20−20をインターネット網20−22に接続するサービスを提供するものである。
【0032】
接続Dでは画像処理装置20−10が前記ネットワーク制御部10−10でLAN20−23に接続され、G/W20−24を経由しインターネット網20−22によりデータ処理装置20−15に接続される。
【0033】
図3は、図1に示した構成の画像処理装置において、カラーコピー時のデータの流れを示したものである。
【0034】
読取部10−5で読取ったRGB12bitの各輝度データはA/D変換、シェーディング補正などの処理を行う。
【0035】
シェーディング補正にて主走査方向の読取ばらつきを補正するものであり、このときに得られるデータにより光源の点灯時間や電化蓄積時間の制御を行う。また、読取部30−1の色特性を補正するために各色別パラメータで補正するとよい。
【0036】
γ部30−2は主に読取部の感度特性を補正する。各色独立にγ補正されたデータは後段の処理に必要なデータ量が蓄積されるまでメモリ部10−4に格納される。
【0037】
CPU部10−1により読み出されたデータは処理部30−3で各種画像処理を行う。ここでは空間フィルタを用いたノイズ除去やエッジ強調、カラー/モノや写真/文字などの像域分離処理を行う。
【0038】
各種処理を行ったデータを色変換部30−4によりRBG輝度空間からCMYまたはLa*b*またはYCbCrなどの濃度空間に色空間変換を行う。
【0039】
変換されたデータは記録部10−7が出力可能なパターンへ2値化変換される。(30−5)
記録技術の進化により記録部も多値出力が可能となっている。しかし、色空間上256x256x256通りの多値データに対し数十個の出力データを生成する必要がある。対応を画素毎に計算するものとテーブルを参照するものがあり、LUT法や誤差拡散法が知られている。ここでは、小規模なテーブルと簡単な計算のみで出力パターンデータ生成を行う方法として開示された技術(CD法Color Difference Diffusion:特開平11−55535)を使用する。
【0040】
CD法は後述(公開されている)のように、印字パターンの出力とそれを選択した時の誤差(色差)をテーブルとして持っている。カラーコピーの特性はこのテーブルにより調整され、画像の解像度、階調性、紙などのメディア対応、インク種別対応にあわせて行われる。
【0041】
印字パターン生成部30−5で生成されたデータは黒文字強調などの出力補正部30−7を経由し記録部30−8へ送られ印字される。
【0042】
記録部30−8では環境温度や湿度、出力デバイスのランクや特性をもとに間引き処理や休止処理を行う。
【0043】
図3で説明した画像データの流れにおいて、コピー性能劣化の原因となるもの、つまり工場出荷後の変動パラメーの例を説明する。
【0044】
読取部30−1では、光源の光量変動、センサの感度劣化がある。
【0045】
補正方法としては各色点灯時間を独立に設定する。
【0046】
または計数をかけて読取データを補正する。
【0047】
記録部30−8においては消耗部品の交換や劣化、工場出荷時と異なる使用環境によるところが大きい。
【0048】
インクジェットプリンタの場合、
インクを吐出させる素子の感度によるばらつき、
吐出されるインクの温度特性によるばらつき、
インクが着弾するメディアの吸収特性、地色によるばらつき、
着弾したインクが乾燥する時の温度、湿度による特性変化
などがある。
【0049】
これらの原因により、原稿30−10の濃度と出力されたデータ30−11の濃度の差分ΔEが増大する。
【0050】
[CD法]
図4は、図3に示した印字パターン生成部30−5の詳細を示す図である。印字パターン生成部は、後述のことから明らかなように、各8ビットの入力画像輝度データR、G、Bに対して直接記録部1−11で用いる2値のY、M、C、Kに対応づける処理を行う。
【0051】
印字パターン生成部30−5は図4に示す構成において、大きく分けて前処理を行う部分と出力パターンと色差拡散を行うCD法ブロックと各種メモリーとのI/Fとなるブロックからなっている。
【0052】
読取部10−5で読取ったRGB12bitの各輝度データはA/D変換、シェーディング補正、エッジ強調やノイズ除去、像域分離、解像度変換回路などを必要に応じて行い、タはRGB12bitとして色空間変換回路30−4に入力される。入力されたデータは画像処理装置の特性やユーザの好みを反映した画像に変換するための補正回路40−1に入力される。
【0053】
補正されたCMYデータは、色差加算回路60−2にて後述の前ラインの色差データと前画素の色差データを加える。
【0054】
次に色差を加算されたCMYデータが色空間上最も近い色を再現できるインクの打ち方CMYKを選択する。この対応は、特開平11−55535において開示されているのCD法によって行いまた関連を事前に計算しておきテーブルにもっておくことにより実装上処理の負荷が小さく好ましい。また、距離の計算は他の色空間La*b*やYCbCrでもよい。
【0055】
本実施の形態ではさらに実装上の効果を考慮し、CMY各8bitから上位3bitを切り出した9bit(512個)の入力に対する対応CMYK出力データを作成する。
【0056】
このテーブルをテーブルメモリ40−5に格納しておき、前記9bitのデータに対する印字パターンをRAM I/F部40−4を経由し出力バッファ部40−6へ出力する。
【0057】
入力データに対し少ないポイントにデータを変換すると誤差が生じる。この誤差を切り捨てては色再現が悪くなる。そこでCD法では生じた誤差を各色成分に周辺画素に拡散して色再現性が悪くなることを回避している。
【0058】
以下にその具体例を述べる。
【0059】
入力されたデータの濃度情報と選択された出力パターンの濃度情報の色差を減算回路40−7で計算する。
【0060】
ここで用いる選択された出力パターンの濃度情報は前記印字パターンを所定の条件で印字した場合の濃度を予測したものであり、後述するように測定により実験的に求められたものを使用する。この求められたデータを出力色テーブルメモリに対応して格納しておき、該当画素がどのような色で出力したかをRAM I/F部60−4経由でえられる。
【0061】
計算された色差は色差分配回路40−8で各画素に分配される。
【0062】
すなわち、色差は重み付けを行った後、次画素の入力画像データに加算するため前述の色差加算回路40−2へ送られるとともに、次のラインの画素に拡散するため色差積算回路40−9に送られる。この色差積算回路40−9は、次のラインのそれぞれの画素に対応する画素ごとに色差の和をとり前ライン色差メモリ40−11に保管するものである。
【0063】
図5は、主に上記CD法における2値化処理、すなわち記録部10−7で用いるプリント用データを得るための処理を示すフローチャートである。
【0064】
以下、図に示すフローチャートに従い、各ステップ毎にその処理について説明する。
【0065】
ステップS101:カラーコピーやカラープリントが実行されると、前ライン色差格納メモリ213および2値化処理部内の各バッファをクリアする。
【0066】
ステップS102:処理対象となっている入力画素を示すカウンタPIXを0に初期化する。
【0067】
ステップS103:読取り後各種前処理を行った画像データを2値化処理部のR、G、Bそれぞれに割り振られたレジスタにデータを書き込む。
【0068】
なお、データの形式は、表色系としてRGB以外にCMYや他の色でもよいことは勿論である。
【0069】
300dpiから600dpiに変換する当実施の形態の場合2画素毎(R0、R1、G0、G1、B0、B1)に入力を行えばアクセス回数および解像度変換で効率がよくなる。
【0070】
2値化処理部の処理を管理する方法としては、クロック数をカウントする方法を用いることができる。CPUよりデータが書き込まれるのをトリガーとしてシステムカウンタがカウントをスタートし、クロック数で処理タイミングを制御することにより最適な処理回路を設計することができる。
【0071】
また、同期回路となるためタイミング検証等の容易になる。
【0072】
ステップS103の処理で、アドレスR、G、Bの順にデータを書き込む場合、アドレスBのデータが書き込まれるのをトリガーとしてシステムカウンタはカウントをスタートし、1クロックごとに計数する。このカウンタは、ソフトクリアによってまたは次のRのデータが書き込まれた時にクリアされる。
【0073】
ステップS104:必要であれば解像度変換を行う。
【0074】
ステップS105:色空間変換回路30−5でRGB空間からCMYに変換される。RGBからCMY変換では各色独立に変換できる。処理に余裕があれば他の色空間に変換しても構わない。
【0075】
なお、入力データがC、M、Yで表わされるものである場合は色空間変換を行わなくてもよいことは勿論である。
【0076】
ステップS106において画像処理装置の特性やユーザの好みを反映した画像に変換するためのγ変換を行う。
【0077】
以上により生成された入力データをCi、Mi、Yiとする。
【0078】
ステップS107:本処理画素に拡散される前ライン色差データCLを格納メモリ213から読み出す。この色差データについては後述する。
【0079】
ステップS108:上記で得た入力データCiに、上述のように、前ライン色差データ格納メモリ40−11から図7に示す画素の対応で読み出した色差データCLと水平方向の前の画素、すなわち直前の処理画素のエラーCPを加算する。
【0080】
ステップS109:上記加算によって得られたCi+CL+CPをデータILPCとする。
【0081】
ILPCは、符号付き11ビット幅(−512〜+512)であり、オーバフローしないように512を越えるものは512として丸め込むことで加算回路を画像に影響が出ない範囲で小規模に実現することができる。
【0082】
同様の処理をG、Bについても並列して行い、ILPM、ILPYを生成する。このようにして、入力画像データに前ラインの所定画素および直前の処理画素それぞれにおける色差を加算したデータを得ることができる。
【0083】
ステップS110:前記処理により算出された入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に基づいてアドレスILPC′、ILRM′、ILPY′を作成し、これらアドレスにより図8に示す出力色テーブル40−5を参照して色空間上でこの入力データに最も近い出力色データ(Cp、Mp、Yp)を読み出し、レジスタに格納する。
【0084】
この出力色テーブル40−5は次のように構成されている。
【0085】
色空間において、入力データが示す色(ILPC、ILPM、ILPY)と記録部で実際に記録して得られる測定データが示す色(Cp、Mp、Yp)との距離は、以下の式で求められる。
【0086】
L2 =(ILPC−Cp)2 +(ILPM−Mp)2+(ILPY−Yp)2
この演算において、Yp、Mp、Cpの値を図9の出力色点テーブルに示すような範囲で変更し、L2の値が最も小さくなるときのCp、Mp、Ypの組を求め、図9に示す関係でこのCp、Mp、Ypの組に対応するそれぞれ2値の(KO、CO、MO、YO)を、入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に対応する出力色とする関係がテーブル化される。
【0087】
以上のように、各画素について出力色データを求めるために上記の計算を行うにはソフトおよびハードの負荷が著しく多く処理に長い時間が必要となるため、本発明では、予め上記の計算結果をテーブルに持つことにより、色差を考慮した入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に基づき、色空間上で、この入力データに最も近い出力色データ(KO、CO、MO、YO)を高速に求めることが可能となる。
【0088】
また、テーブルをメモリにおいて構成し、出力装置およびインクおよびトナーなど記録方法、紙などの記録媒体に対応する最適な複数のテーブルをもつことにより最適な出力色データ(KO、CO、MO、YO)を高速に求めることが可能となる。
【0089】
さらに、テーブルを変更することにより、複数のドットや大きさの異なるドットにより画像を表現することが可能となる。また、複数のテーブルはメインおよびPCの制御により変更可能とすることによりハードの変更なく最適のテーブルを選択できる。
【0090】
出力色テーブルに関して、入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)は、上述のように符号付きでそれぞれ11ビットであるが、対応する出力色データは(KO、CO、MO、YO)が各数ビットが対応することになる。そこで、本実施形態では、入力データの上位複数ビットを取り出すことにより、より小さなテーブルで出力色データを求めるようにする。
【0091】
具体的には、ステップS109で図8に示すように入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)の符号を取った各上位3ビットを結合し9ビットのアドレスデータ(ILPC′、ILPM′、ILPY′)とすれば512個のテーブルとすることができる。
【0092】
ステップS111:テーブル40−5より読み出した出力色データ(KO、CO、MO、YO)をバッファ回路に格納される。ここで、C、M、Y、Kそれぞれにレジスタを割り振りデータバスのサイズに対応した8画素分を格納した時点で読み出しを行うことにより、CPUから2値化処理部へのアクセス数を減らすことができ、また記録部のデータ処理方式が主走査のライン単位の場合はソフトによるデータ並べ換えの負担が軽減される。また、副走査方向への出力データが2画素分の場合、出力されたビットを切り分けて別のレジスタに書き込むことにより別ラインのデータとして記録部10−7に出力することが出来る。
【0093】
なお、CPUにワード(16ビット)単位の転送モードがあれば、C、M、Y、Kそれぞれにレジスタを2個ずつ割り振り16画素分を格納した時点でCPUから読み出すようにしてもよい。
【0094】
以上により出力2ライン分のデータの2値化が行われ、処理画素の垂直位置YがインクリメントされてステップS102からの処理が繰り返され、また、改ページにより、ステップS101からの処理が繰り返される。
【0095】
次に、以上示した2値化処理の際に生じる色差の拡散プロセスについて図10に示すフローチャートを図10に従い詳細に説明する。
【0096】
ステップS201:処理対象となる入力画素の垂直位置Yを0に初期化する。
【0097】
ステップS202:処理対象となる入力画素の水平位置Xを0に初期化する。
【0098】
ステップS203:上述のように出力色テーブル40−5から得られた出力色データ(CO、MO、YO、KO)より図9の出力色点テーブル40−5を参照し多値データ(Cp、Mp、Yp)を得る。ここで、データ(Cp、Mp、Yp)は前述したように(CO、MO、YO、KO)に基づいてプリントした場合の各色の濃度を示すものである。
【0099】
ステップS204:処理による画素(X、Y)の色差E(Ce、Me、Ye)を入力データ(Ci、Mi、Yi)と出力色点データ(Cp、Mp、Yp)より減算回路40−7において次のように求める。
【0100】
Ce=Cp−Ci、Me=Mp−Mi、Ye=Yp−Yi
ステップS205:色差分配回路40−7において、上記で求めた色差Eを近傍の入力画素に所定の割合で加える。具体的には、図6に示すように、処理対象画素の右および次ライン画素中の斜左下、下、斜右下の4画素に対し色差を拡散するものであり、右側への色差拡散は、色差加算回路40−2へ色差データを送ることにより、また、次ラインの上記3つの画素への拡散は前ライン色差メモリに色差データを送ることによって達成される。すなわち、処理画素(x、y)の色差は
(x−1、y+1)に2/16
(x、y+1) に5/16
(x+1、y+1)に1/16
(x+1、y) に8/16(1/2)
の割合で分配する。なお、16で割った時の余りを(x+1、y)に分配することにより色差の情報を失うことなく反映させることもできる。
【0101】
これにより、加算回路40−2での加算は次のように行われる。
【0102】
Yi(X+1、Y)→Yi(X+1、Y)+(Ye/2)
Mi(X+1、Y)→Mi(X+1、Y)+(Me/2)
Yi(X+1、Y)→Ci(X+1、Y)+(Ce/2)
ステップ206:一方、以上のことから、処理画素(x、y)に拡散される色差は、
E(x、y)→1/16E(x−1、y−1)+5/15E(x、y−1)+2/16E(x+1、y−1)+8/16E(x−1、y)+
であり、このうち前ライン((y−1)のデータEは前ライン色差メモリ213に格納されている。この場合、前述したように色差積算回路40−9は前ラインの各画素の組についての色差の和
CL=1/16E(x−1、y−1)+5/16E(x、y−1)+2/16E(x+1、y−1)
を格納することになる。これにより、RAMを有効に活用することもできる。
【0103】
また、RAMチップを活用し、アクセス回数を減少させるために格納する色差が8ビット(−128〜128)までに収まるよう、図6に示す分配を定めればよい。また、分配する領域をさらに広げることにより、より忠実な色再現が得られる。さらに、色差は未処理画素に分配するため、処理方向を左右交互とすれば色差が特定の方向のみに反映されることなく、モアレなどの発生を抑制する効果がある。
【0104】
以降、ステップS207で水平位置カウンタXを更新し、ステップS208で1ライン分の処理が終わったか否かの判定する。1ライン分が終了したときは、ステップS209で垂直位置カウンタYを更新し、ステップS210で全ラインの処理が終わったか否かを判定する。
【0105】
<出力色テーブル40−5の決定>
カラーの読み取りと出力を備えた本装置のようなシステム設計において入出力色の再現性向上は重要な事項の一つである。
【0106】
まず、本システムで使用する出力色組合せを決定する。
【0107】
出力データを生成するデータが1画素につき2bit、3値表現できる記録方式では淡色で表現できる組合せは何もインクを打ち込まない白を含むと9とおりある。
【0108】
2つの画素が異なる色のドットの場合を図11、図12に例を示す。
【0109】
先ずYドットとKドットがない場合を考える。
【0110】
(C、M)が(0、0)の時はどちらのドットも打たず白色(記録メディアの色)となり、
(C、M)が(1、0)の時はCドットを1ドット打ち、
(C、M)が(2、0)の時はCドットを2ドット打つ。
【0111】
(C、M)が(2、2)の場合はCドットとMドットをともに2ドット印字する。
【0112】
これをYとC、MとY、各色とKとの組合せの数分の色空間を表現することができる。
【0113】
算術的には34=81通りの組合せが考えられるが、(C,M,Y,K)=(1,1,1,2)など色空間的に他の組合せで置き換えても充分に再現できる色やインクの打ち込み制限量などの制約により使用できない組合せを除外する。
【0114】
残った出力パターンの組合せを実際にユーザが使用する記録メディアにパッチとして印字し、印字したデータを測色する。
【0115】
ここで、測色したCMYデータと(C、M、Y)を関連つけるために読取部から前記パッチを読取る。読取ったデータを色空間変換部202の処理を行う。
【0116】
このときの(C、M、Y)を(Cp、Mp、Yp)とし、各パッチからえられたデータを図9のようなテーブルとする。
【0117】
そして前述の式1を用いて入力ILPと各出力パッチの(Cp、Mp、Yp)との距離を求め最短のものを図8のようなテーブルにする。
【0118】
本実施形態の色差拡散法(CD法)は全ての入力色を最も近い使用するインクとその組合せの種類の入力色に置き換え、その差分を周辺の画素に拡散するため、この対応の取り方がCD法を用いたカラーコピーの色再現性を高める基本となる。
【0119】
ILPに対しCMYKをCMYKに対し(Yp,Mp,Cp)を求める必要がある。そこで図13のようにまとめたテーブルを持つようにする。
【0120】
上記1で求めた対応は使用するインクの種類、紙の種類に応じて異なるため、サポートするインク、紙などに応じてテーブルを変更すると高い色再現性が得られる。RAMに複数の種類を持たず、コピー毎、または設定変更毎にROM等からRAMにテーブルをコピーしてもよい。もちろん、平均的なテーブルを持つことにより、持つテーブルを簡素化してもよい。
【0121】
また、選択されている紙などの記録媒体とトナーやインクにおける最適化を下記の手順で行うことも可能である。
【0122】
[診断]
カラー原稿の複写において、図3における原稿30−10と出力画像30−11が出来るだけ同じになるように先に説明したCD法のテーブルと各種テーブルを調整後出荷されている。
【0123】
キャリブレーション時にも原稿を読取り、出力画像を測色するのが望ましい。しかし、色管理された原稿で行う必要がありまた傷や変色した原稿では調整どころか色再現性を悪化させてしまう可能性がある。
【0124】
そこで、サンプルデータをメモリしておき、出力する方法がある。しかし、測色という作業をユーザまたはサービスマンが行う必要があった。
【0125】
次に図14を用いモデム部10−8で受信したデータを処理するデータの流れと、出力した画像をモデム部10−8経由で送信するデータの流れを示す。
【0126】
画像処理装置20−10の読取原稿台に原稿が入っていない状態で、操作部10−11「キャリブレーションボタン」が押下された場合、DAA部10−9を制御し、データ処理装置20−15へ発呼する。このときに、画像処理装置20−10の各種パラメータデータを宣言し、後述の最適な診断データを受信するようにしてもよい。
【0127】
診断データ50−1を受信した本画像処理装置は、モデム部10−8で復調・復号処理を行いデジタルデータとして出力する。
【0128】
カラーファクシミリデータは、モノクロのファクシミリの勧告に追加される形で、T.30、T.4、T.42およびT.81にて勧告されている。
【0129】
解像度・符号化方法・圧縮率、色空間がITU−Tの勧告で標準化されている。
【0130】
ここで、解像度とは、ITU−T T.4で規定されている、スタンダード(standard resolution of:3.85 line/mm)、ファイン(higher resolution of 7.7 line/mm)、スーパーファイン(optional higher resolution of 15.4 line/mm)、100dpi、200dpi、300dpi、400dpiである。
【0131】
符号化方法とは、ITU−T T.4で規定されているMH(Modified Huffman:データの符号/復号化法)、MR(Modified Read:ファクシミリの符号化方式)、MMR(Modified Modified Read:データの符号/復号化法)、JPEG(Joint Photographic Experts Group:同組織によるカラー静止画像の圧縮方式)等の符号化方法をいう。
【0132】
圧縮率とは、ITU−T T.81で規定されているJPEG方式のQパラメータである。
【0133】
色空間とはカラーファクシミリのデータをどの国のどのメーカのファクシミリでも標準的に扱えるように同勧告T.42決めた色空間La*b*色空間を用いている。
【0134】
ファクシミリ受信したLa*b*データを50−3にてRGB輝度データに変換する。
【0135】
これは、後述する読取輝度データを標準色空間に変換する50−12の逆変換である。
【0136】
30−3で各種画像処理を行い、30−4で輝度から濃度への色変換を行う。30−5で前記CD法による出力パターン生成を行い、30−7で出力補正をした結果のデータをプリント部10−7から診断データ50−9をプリントアウトする50−8。
【0137】
このときプリントアウトするメディアはカラー複写時と同一のものを選択する。
【0138】
図16にプリントアウトされた診断データ50−9の一例を示す。
【0139】
次に説明する診断データ50−9の送信を簡便にするために、ユーザが行うべきオペレーション(52−1)を記載するとよい。また、操作部10−11に「キャリブレーションボタン」を設置し、診断データ50−9を原稿台にセットし「キャリブレーションボタン」を押下することにより所定の設定でデータ処理装置に診断データを送る動作を自動で行うことが望ましい。
【0140】
原稿台に原稿がある状態で「キャリブレーションボタン」を押下により、診断データ50−9を読取部10−5で読取る(50−10)。読取部の特性を補正し(50−11)、前記標準色空間に変換する(50−12)。通常のコピーでユーザが使用している画像品質、濃度設定などのパラメータをマスクし、キャリブレーション用のパラメータで読取る。
【0141】
標準色空間への変換方法はスキャナにおいてPCのディスプレイ用のsRGB空間に変換するプロファイル生成と公知のRGB→XYZ→La*b*変換によっておこなう。
【0142】
標準色空間へ変換されたデータはDAA部10−9がメモリ部10−3に登録されている電話番号に発呼動作を行い、モデム部10−8において符号化・変調されデータ処理装置20−15に診断結果データとして送られる。このとき、T.30で規定されているNCSを用いキャリブレーション通信であることや送信側の画像処理装置のIDやユーザ番号を通知する。また、公知の発信者番号通知サービスを利用してもよい。
【0143】
また、非標準機能ビットを拡張して、ヘッドのランクや使用環境パラメータ(温度・湿度)、使用頻度などを送信するようにする。
【0144】
図3、図14、図15から明らかなように、カラー複写時のデータフローとカラーファクシミリを用いたキャリブレーション時のデータフローは全く同じ画像処理を実行される。よって、入力原稿30−10と出力画像30−11の差分ΔEを最小にするためには入力データ50−1と出力データ50−の差分ΔEを最小にすればよい。
【0145】
次に、図17を用いて、データ処理装置の動作を説明する。
【0146】
受信したファクシミリデータを復調・復号し(60−10)、画像データと各種パラメータデータを取得する。NSC、CIGにより発信者のID取得を行うだけでなく、通信事業者のサービスである発信者番号通知サービスを利用してもよい。
【0147】
受信した画像データは診断用の各ブロックのパッチ52−2やパターンを抽出(60−13)する。原稿が逆に挿入された場合や、診断チャートが複数枚にわたる場合は正しいチャートと比較できるように画像処理(60−11)を行う。各診断チャートにバーコード52−4を印字しチャートの順序を規定してもよい。
【0148】
受信した各種パラメータデータ(60−12)は使用環境(温度、湿度)環境ラメータ、使用量、交換部品などの情報を含み、このデータをもとにデータ処理装置のデータベースを参照する(60−14)。
【0149】
データベースの中から、診断データと診断結果データの差分と傾向を分析する(60−15)。
【0150】
具体的な差分算出方法としては、
ΔE(x,y)(ここで、x,yは測色用のパッチを示す)を算出する。
【0151】
このときにΔE(0,0)(52−3)として記録紙の地の色を調べる。カラー複写機においては記録メディアの地の色は重要なデータであり、色再現性を高めるための各種パラメータの全ての基準はここにある。特に薄いインクを使用して、粒状間のない高品位な自然画像を再現させる時は重要なパラメータである。
【0152】
様々な理由により、メーカが推奨しているメディアをユーザが使用しているとは限らない。そこで、ユーザが実際に使用しているメディアの地の色を測色する事は重要なパラメータである。この地の色は白基準板との差異として測定する。また、白基準版を読取った場合の輝度データから読取部の劣化を各色成分ごとに検出することが出来る。
【0153】
また、工場出荷時に白基準に対する出力値は測定し品質管理を行っている。この、出荷時検査のデータベースを利用して経年変化・点灯時間(使用量)、変化量から最適な読取パラメータを選択する。
【0154】
つぎに、メディアのにじみ量を測定する各色の細線からなるパターン(52−5)を解析する。細線へのインクの打ち込み量を変化させたパターンを解析し各色または各色混色による打ち込み量とにじみの程度を認識する。このことにより、特にインクジェットプリンタの2次色以上の色再現性をメディアに対し最適化する。
【0155】
以上の結果よりたとえば、R輝度データが5%低下していて、地色が黄色っぽく、にじみ量の多いメディアを使用していると判定したとする。
【0156】
先ず、更新された最適な読取パラメータに基づきRの読取用の蓄積時間を延長し、出力色テーブルの基準となる白地の濃度を診断結果データから得られた地色の濃度に置き換えて再構築する。
【0157】
またこのとき、メディアのにじみ量を測定できるパターンを用い、インクの打ち込み量制限を変更したテーブルを作成する。
【0158】
作成した各種パラメータをNSCに更新データ送信ビットを立てた上で、画像ファイルとして公知のファクシミリ手段により画像処理装置(20−10)に送信する。
【0159】
画像処理装置(20−10)は受信したNSCの更新データ送信ビットにより行進用のデータであることを認識し、通常ファクシミリ受信データの処理ではなくテーブル更新のための処理を行う。
【0160】
誤ってデータが更新されたり、悪意を持って改悪されることを防ぐためにパスワードによりセキュリティをかけるようにする。
【0161】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0162】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0163】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0164】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0165】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0166】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0167】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0168】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0169】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0170】
【発明の効果】
本発明によれば、以上説明したように、読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段を有する画像処理装置と、ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステムにおいて、原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより画像処理のパラメータ最適化を画像処理装置に特別な画像処理最適化を実装することなく、ファクシミリ原稿の送信のような簡便な操作で行う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である画像処理装置10を示すブロック図である。
【図2】画像処理装置10と、通信網とデータ処理装置を示す図である。
【図3】上記実施の形態において、画像データのフローを示すブロック図の一例を示した図である。
【図4】上記実施の形態において、印字パターン生成(2値化処理)の一例を示したブロック図である。
【図5】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図6】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図7】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図8】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図9】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図10】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図11】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図12】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図13】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図14】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図15】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図16】上記実施の形態において、診断用のデータの一例を示す図である。
【図17】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10−1 CPU
10−2 ROM
10−3 メモリ部(SRAM)
10−4 メモリ部
10−5 読取部
10−6 画像処理部
10−7 記録部
10−8 モデム部
10−9 DAA部
10−10 Network I/F部
10−11 操作部
10−12 表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理装置に関し、詳しくは高色再現のためのメンテナンスを簡便なオペレーションによりおこなう画像処理装置およびメンテナンスのシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
キャリブレーションは(カラー)複写機や(カラー)印刷機において従来より行われており、その手法としては、印字したテストチャートの目視評価、または外部の測色計で測色を行い、出力チャートの期待値と測色したデータとのズレから(カラー)複写機または(カラー)印刷機の特性を補正するデータを作成し、最適化を図っていた。
【0003】
しかし、濃度再現性、色再現性、コントラスト再現性などの各項目において手間がかかると同時に精度の高い診断、調整が行えなかった。また、測色計など高価な測定器を用いての調整は一般のコンシューマ向け製品では不可能であった。
【0004】
また、測色計を用いたメンテナンスや目視による判定は、メンテナンス担当者やサービスマンなどが行う必要があり、ユーザが気軽に最適化することが出来なかった。
【0005】
また、装置自体で最適化処理しようとすると各項目用の処理回路が必要になり構成が複雑になり、安価な画像処理装置において実現不可能であった(特開昭63−153139、特開昭63−183461、特開平7−236019)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、ユーザに特殊なオペレーションを要求することなく、画像処理装置の最適化をおこなうことが可能な画像処理装置およびシステムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明では、
読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段と原稿検出手段を有する画像処理装置と、
ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置を有することを特徴とする。
【0008】
以上の構成によれば、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【0011】
図において、CPU10−1は、ROM10−2に記憶されているプログラムに従って、後述する本実施形態の画像処理を実行するとともに、本画像処理装置が有する種々の機能を制御する。
【0012】
メモリ部10−3は書き換え可能なメモリで各種画像処理用の係数・テーブルなどの情報を格納する。
【0013】
メモリ部10−4は電池などでバックアップされたメモリである。また、画像処理にはアクセスの高速化のためメインバスではなく画像バスを設けたり、各処理回路に内蔵させるようにしてもよい。
【0014】
画像部は読取部10−5、画像処理部10−6、記録部10−7からなる。
【0015】
CCDを備えた読取部10−5において原稿画像を読取り、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)各色のアナログ輝度データを出力する。なお、読取部10−5は、CCDの代わりに密着型イメージセンサ(CS)を備えてもよく、また出力される読取りデータはC、M、Yの各色に係るものであってもよい。
【0016】
画像処理部10−6は、読取部10−5から送られてきたアナログデータをデジタルデータに、例えば各色1画素8ビット、256階調を表現可能なディジタルデータに変換し、メモリ部10−4に格納する。さらに、このデータを画像処理部10−6に書き込むことにより、後述される本実施形態の画像処理が行われ、これによって得られる2値カラーデータを読み出してRAM10−4に格納する。そして、この格納されるデータが、記録部10−7で所定量の記録を行うのに必要な量に達した時点で、記録部10−7による記録動作が実行される。
【0017】
記録部10−7はバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッドまたは電子写真のレーザや感光ドラム、転写ドラム、汎用ICなどによって構成され、CPU10−1の制御により、メモリ部10−4に格納されている記録データを読み出し、ハードコピーとしてプリント出力することができる。
【0018】
さらに、図1に示す構成において、通信部はモデム部10−8と回線の接続を行うDAA(Data Access Arangement)部10−9からなる。
【0019】
モデム部10−8はデジタルデータをITU−Tで勧告された方式により通信する。モデム部10−8は、V.34、V.32、V.32bis、V.17、V.29、V.27ter、V.23、V.21(H、L)モデムと、これらのモデムに接続されたクロック発生回路などから構成され、CPU10−1の制御に基づいてメモリ部10−4に格納されている送信データを変調しDAA部10−9を介して加入者回線(電話回線)10−13に出力するものである。
【0020】
さらにモデム部10−8は、加入者回線10−13からのアナログ信号をDAA部10−9を介して導入しこれを復調して二値化したデータをメモリ部10−4に格納するものである。
【0021】
DAA部10−9は、加入者回線10−13の直流捕捉回路、交流の補足回路、Ci/極反検出回路、2線4線変換回路からなり、加入者回線10−13をモデム部10−8に接続するものである。
【0022】
Network制御部10−10では、ネットワークへの物理的な接続とネットワークのインターフェイスを制御する。
【0023】
オペレーション部はユーザが操作を行う操作部10−11と各種情報を表示する表示部10−12からなる。
【0024】
操作部10−11は、モノクロコピー時やカラーコピー時におけるコピーキー、コピーにおける解像度や画質などのモードを指定するモードキー、動作を停止させるストップキー、コピー部数を入力するテンキーや登録キー、ファクシミリ動作を開始するスタートキー、キャリブレーションを実行する「キャリブレーションキー」などから構成されている。そして、CPU10−1はこれらキーの押下状態を検出し、その状態に応じて各部を制御する。
【0025】
表示部10−12は、ドットマトリックスタイプの液晶表示部(LCD)とLCDドライバを備え、CPU10−1の制御に基づいて各種表示を行う。
【0026】
図2は、図1に示した画像処理装置20−10とデータ処理装置からなるシステムを示すものである。
【0027】
データ処理装置20−15は画像処理装置に最適なパラメータを決定するデータ処理装置である。
【0028】
ネットワーク20−20は公知の電話回線網でありPSTN(Public SwitchedTelephone Network)/ISDN(Integrated Services Digital Network)のどちらでも構わない。
【0029】
20−10は図1で説明した画像処理装置であり、接続Aでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、データ処理装置20−15に接続される。
【0030】
接続Bでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、L網やJ−WEBなどの有線電話会社のデータ通信サービス網20−23に接続されインターネット網20−22を経由してデータ処理装置20−15に接続される。
【0031】
接続Cでは画像処理装置20−10が前記DAA部10−9でPSTN/ISDN20−20に接続され、ISP20−21経由でインターネット網20−22を経由してデータ処理装置20−15に接続される。ISP(Internet Service Provider)はPSTN/ISDN20−20をインターネット網20−22に接続するサービスを提供するものである。
【0032】
接続Dでは画像処理装置20−10が前記ネットワーク制御部10−10でLAN20−23に接続され、G/W20−24を経由しインターネット網20−22によりデータ処理装置20−15に接続される。
【0033】
図3は、図1に示した構成の画像処理装置において、カラーコピー時のデータの流れを示したものである。
【0034】
読取部10−5で読取ったRGB12bitの各輝度データはA/D変換、シェーディング補正などの処理を行う。
【0035】
シェーディング補正にて主走査方向の読取ばらつきを補正するものであり、このときに得られるデータにより光源の点灯時間や電化蓄積時間の制御を行う。また、読取部30−1の色特性を補正するために各色別パラメータで補正するとよい。
【0036】
γ部30−2は主に読取部の感度特性を補正する。各色独立にγ補正されたデータは後段の処理に必要なデータ量が蓄積されるまでメモリ部10−4に格納される。
【0037】
CPU部10−1により読み出されたデータは処理部30−3で各種画像処理を行う。ここでは空間フィルタを用いたノイズ除去やエッジ強調、カラー/モノや写真/文字などの像域分離処理を行う。
【0038】
各種処理を行ったデータを色変換部30−4によりRBG輝度空間からCMYまたはLa*b*またはYCbCrなどの濃度空間に色空間変換を行う。
【0039】
変換されたデータは記録部10−7が出力可能なパターンへ2値化変換される。(30−5)
記録技術の進化により記録部も多値出力が可能となっている。しかし、色空間上256x256x256通りの多値データに対し数十個の出力データを生成する必要がある。対応を画素毎に計算するものとテーブルを参照するものがあり、LUT法や誤差拡散法が知られている。ここでは、小規模なテーブルと簡単な計算のみで出力パターンデータ生成を行う方法として開示された技術(CD法Color Difference Diffusion:特開平11−55535)を使用する。
【0040】
CD法は後述(公開されている)のように、印字パターンの出力とそれを選択した時の誤差(色差)をテーブルとして持っている。カラーコピーの特性はこのテーブルにより調整され、画像の解像度、階調性、紙などのメディア対応、インク種別対応にあわせて行われる。
【0041】
印字パターン生成部30−5で生成されたデータは黒文字強調などの出力補正部30−7を経由し記録部30−8へ送られ印字される。
【0042】
記録部30−8では環境温度や湿度、出力デバイスのランクや特性をもとに間引き処理や休止処理を行う。
【0043】
図3で説明した画像データの流れにおいて、コピー性能劣化の原因となるもの、つまり工場出荷後の変動パラメーの例を説明する。
【0044】
読取部30−1では、光源の光量変動、センサの感度劣化がある。
【0045】
補正方法としては各色点灯時間を独立に設定する。
【0046】
または計数をかけて読取データを補正する。
【0047】
記録部30−8においては消耗部品の交換や劣化、工場出荷時と異なる使用環境によるところが大きい。
【0048】
インクジェットプリンタの場合、
インクを吐出させる素子の感度によるばらつき、
吐出されるインクの温度特性によるばらつき、
インクが着弾するメディアの吸収特性、地色によるばらつき、
着弾したインクが乾燥する時の温度、湿度による特性変化
などがある。
【0049】
これらの原因により、原稿30−10の濃度と出力されたデータ30−11の濃度の差分ΔEが増大する。
【0050】
[CD法]
図4は、図3に示した印字パターン生成部30−5の詳細を示す図である。印字パターン生成部は、後述のことから明らかなように、各8ビットの入力画像輝度データR、G、Bに対して直接記録部1−11で用いる2値のY、M、C、Kに対応づける処理を行う。
【0051】
印字パターン生成部30−5は図4に示す構成において、大きく分けて前処理を行う部分と出力パターンと色差拡散を行うCD法ブロックと各種メモリーとのI/Fとなるブロックからなっている。
【0052】
読取部10−5で読取ったRGB12bitの各輝度データはA/D変換、シェーディング補正、エッジ強調やノイズ除去、像域分離、解像度変換回路などを必要に応じて行い、タはRGB12bitとして色空間変換回路30−4に入力される。入力されたデータは画像処理装置の特性やユーザの好みを反映した画像に変換するための補正回路40−1に入力される。
【0053】
補正されたCMYデータは、色差加算回路60−2にて後述の前ラインの色差データと前画素の色差データを加える。
【0054】
次に色差を加算されたCMYデータが色空間上最も近い色を再現できるインクの打ち方CMYKを選択する。この対応は、特開平11−55535において開示されているのCD法によって行いまた関連を事前に計算しておきテーブルにもっておくことにより実装上処理の負荷が小さく好ましい。また、距離の計算は他の色空間La*b*やYCbCrでもよい。
【0055】
本実施の形態ではさらに実装上の効果を考慮し、CMY各8bitから上位3bitを切り出した9bit(512個)の入力に対する対応CMYK出力データを作成する。
【0056】
このテーブルをテーブルメモリ40−5に格納しておき、前記9bitのデータに対する印字パターンをRAM I/F部40−4を経由し出力バッファ部40−6へ出力する。
【0057】
入力データに対し少ないポイントにデータを変換すると誤差が生じる。この誤差を切り捨てては色再現が悪くなる。そこでCD法では生じた誤差を各色成分に周辺画素に拡散して色再現性が悪くなることを回避している。
【0058】
以下にその具体例を述べる。
【0059】
入力されたデータの濃度情報と選択された出力パターンの濃度情報の色差を減算回路40−7で計算する。
【0060】
ここで用いる選択された出力パターンの濃度情報は前記印字パターンを所定の条件で印字した場合の濃度を予測したものであり、後述するように測定により実験的に求められたものを使用する。この求められたデータを出力色テーブルメモリに対応して格納しておき、該当画素がどのような色で出力したかをRAM I/F部60−4経由でえられる。
【0061】
計算された色差は色差分配回路40−8で各画素に分配される。
【0062】
すなわち、色差は重み付けを行った後、次画素の入力画像データに加算するため前述の色差加算回路40−2へ送られるとともに、次のラインの画素に拡散するため色差積算回路40−9に送られる。この色差積算回路40−9は、次のラインのそれぞれの画素に対応する画素ごとに色差の和をとり前ライン色差メモリ40−11に保管するものである。
【0063】
図5は、主に上記CD法における2値化処理、すなわち記録部10−7で用いるプリント用データを得るための処理を示すフローチャートである。
【0064】
以下、図に示すフローチャートに従い、各ステップ毎にその処理について説明する。
【0065】
ステップS101:カラーコピーやカラープリントが実行されると、前ライン色差格納メモリ213および2値化処理部内の各バッファをクリアする。
【0066】
ステップS102:処理対象となっている入力画素を示すカウンタPIXを0に初期化する。
【0067】
ステップS103:読取り後各種前処理を行った画像データを2値化処理部のR、G、Bそれぞれに割り振られたレジスタにデータを書き込む。
【0068】
なお、データの形式は、表色系としてRGB以外にCMYや他の色でもよいことは勿論である。
【0069】
300dpiから600dpiに変換する当実施の形態の場合2画素毎(R0、R1、G0、G1、B0、B1)に入力を行えばアクセス回数および解像度変換で効率がよくなる。
【0070】
2値化処理部の処理を管理する方法としては、クロック数をカウントする方法を用いることができる。CPUよりデータが書き込まれるのをトリガーとしてシステムカウンタがカウントをスタートし、クロック数で処理タイミングを制御することにより最適な処理回路を設計することができる。
【0071】
また、同期回路となるためタイミング検証等の容易になる。
【0072】
ステップS103の処理で、アドレスR、G、Bの順にデータを書き込む場合、アドレスBのデータが書き込まれるのをトリガーとしてシステムカウンタはカウントをスタートし、1クロックごとに計数する。このカウンタは、ソフトクリアによってまたは次のRのデータが書き込まれた時にクリアされる。
【0073】
ステップS104:必要であれば解像度変換を行う。
【0074】
ステップS105:色空間変換回路30−5でRGB空間からCMYに変換される。RGBからCMY変換では各色独立に変換できる。処理に余裕があれば他の色空間に変換しても構わない。
【0075】
なお、入力データがC、M、Yで表わされるものである場合は色空間変換を行わなくてもよいことは勿論である。
【0076】
ステップS106において画像処理装置の特性やユーザの好みを反映した画像に変換するためのγ変換を行う。
【0077】
以上により生成された入力データをCi、Mi、Yiとする。
【0078】
ステップS107:本処理画素に拡散される前ライン色差データCLを格納メモリ213から読み出す。この色差データについては後述する。
【0079】
ステップS108:上記で得た入力データCiに、上述のように、前ライン色差データ格納メモリ40−11から図7に示す画素の対応で読み出した色差データCLと水平方向の前の画素、すなわち直前の処理画素のエラーCPを加算する。
【0080】
ステップS109:上記加算によって得られたCi+CL+CPをデータILPCとする。
【0081】
ILPCは、符号付き11ビット幅(−512〜+512)であり、オーバフローしないように512を越えるものは512として丸め込むことで加算回路を画像に影響が出ない範囲で小規模に実現することができる。
【0082】
同様の処理をG、Bについても並列して行い、ILPM、ILPYを生成する。このようにして、入力画像データに前ラインの所定画素および直前の処理画素それぞれにおける色差を加算したデータを得ることができる。
【0083】
ステップS110:前記処理により算出された入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に基づいてアドレスILPC′、ILRM′、ILPY′を作成し、これらアドレスにより図8に示す出力色テーブル40−5を参照して色空間上でこの入力データに最も近い出力色データ(Cp、Mp、Yp)を読み出し、レジスタに格納する。
【0084】
この出力色テーブル40−5は次のように構成されている。
【0085】
色空間において、入力データが示す色(ILPC、ILPM、ILPY)と記録部で実際に記録して得られる測定データが示す色(Cp、Mp、Yp)との距離は、以下の式で求められる。
【0086】
L2 =(ILPC−Cp)2 +(ILPM−Mp)2+(ILPY−Yp)2
この演算において、Yp、Mp、Cpの値を図9の出力色点テーブルに示すような範囲で変更し、L2の値が最も小さくなるときのCp、Mp、Ypの組を求め、図9に示す関係でこのCp、Mp、Ypの組に対応するそれぞれ2値の(KO、CO、MO、YO)を、入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に対応する出力色とする関係がテーブル化される。
【0087】
以上のように、各画素について出力色データを求めるために上記の計算を行うにはソフトおよびハードの負荷が著しく多く処理に長い時間が必要となるため、本発明では、予め上記の計算結果をテーブルに持つことにより、色差を考慮した入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)に基づき、色空間上で、この入力データに最も近い出力色データ(KO、CO、MO、YO)を高速に求めることが可能となる。
【0088】
また、テーブルをメモリにおいて構成し、出力装置およびインクおよびトナーなど記録方法、紙などの記録媒体に対応する最適な複数のテーブルをもつことにより最適な出力色データ(KO、CO、MO、YO)を高速に求めることが可能となる。
【0089】
さらに、テーブルを変更することにより、複数のドットや大きさの異なるドットにより画像を表現することが可能となる。また、複数のテーブルはメインおよびPCの制御により変更可能とすることによりハードの変更なく最適のテーブルを選択できる。
【0090】
出力色テーブルに関して、入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)は、上述のように符号付きでそれぞれ11ビットであるが、対応する出力色データは(KO、CO、MO、YO)が各数ビットが対応することになる。そこで、本実施形態では、入力データの上位複数ビットを取り出すことにより、より小さなテーブルで出力色データを求めるようにする。
【0091】
具体的には、ステップS109で図8に示すように入力データ(ILPC、ILPM、ILPY)の符号を取った各上位3ビットを結合し9ビットのアドレスデータ(ILPC′、ILPM′、ILPY′)とすれば512個のテーブルとすることができる。
【0092】
ステップS111:テーブル40−5より読み出した出力色データ(KO、CO、MO、YO)をバッファ回路に格納される。ここで、C、M、Y、Kそれぞれにレジスタを割り振りデータバスのサイズに対応した8画素分を格納した時点で読み出しを行うことにより、CPUから2値化処理部へのアクセス数を減らすことができ、また記録部のデータ処理方式が主走査のライン単位の場合はソフトによるデータ並べ換えの負担が軽減される。また、副走査方向への出力データが2画素分の場合、出力されたビットを切り分けて別のレジスタに書き込むことにより別ラインのデータとして記録部10−7に出力することが出来る。
【0093】
なお、CPUにワード(16ビット)単位の転送モードがあれば、C、M、Y、Kそれぞれにレジスタを2個ずつ割り振り16画素分を格納した時点でCPUから読み出すようにしてもよい。
【0094】
以上により出力2ライン分のデータの2値化が行われ、処理画素の垂直位置YがインクリメントされてステップS102からの処理が繰り返され、また、改ページにより、ステップS101からの処理が繰り返される。
【0095】
次に、以上示した2値化処理の際に生じる色差の拡散プロセスについて図10に示すフローチャートを図10に従い詳細に説明する。
【0096】
ステップS201:処理対象となる入力画素の垂直位置Yを0に初期化する。
【0097】
ステップS202:処理対象となる入力画素の水平位置Xを0に初期化する。
【0098】
ステップS203:上述のように出力色テーブル40−5から得られた出力色データ(CO、MO、YO、KO)より図9の出力色点テーブル40−5を参照し多値データ(Cp、Mp、Yp)を得る。ここで、データ(Cp、Mp、Yp)は前述したように(CO、MO、YO、KO)に基づいてプリントした場合の各色の濃度を示すものである。
【0099】
ステップS204:処理による画素(X、Y)の色差E(Ce、Me、Ye)を入力データ(Ci、Mi、Yi)と出力色点データ(Cp、Mp、Yp)より減算回路40−7において次のように求める。
【0100】
Ce=Cp−Ci、Me=Mp−Mi、Ye=Yp−Yi
ステップS205:色差分配回路40−7において、上記で求めた色差Eを近傍の入力画素に所定の割合で加える。具体的には、図6に示すように、処理対象画素の右および次ライン画素中の斜左下、下、斜右下の4画素に対し色差を拡散するものであり、右側への色差拡散は、色差加算回路40−2へ色差データを送ることにより、また、次ラインの上記3つの画素への拡散は前ライン色差メモリに色差データを送ることによって達成される。すなわち、処理画素(x、y)の色差は
(x−1、y+1)に2/16
(x、y+1) に5/16
(x+1、y+1)に1/16
(x+1、y) に8/16(1/2)
の割合で分配する。なお、16で割った時の余りを(x+1、y)に分配することにより色差の情報を失うことなく反映させることもできる。
【0101】
これにより、加算回路40−2での加算は次のように行われる。
【0102】
Yi(X+1、Y)→Yi(X+1、Y)+(Ye/2)
Mi(X+1、Y)→Mi(X+1、Y)+(Me/2)
Yi(X+1、Y)→Ci(X+1、Y)+(Ce/2)
ステップ206:一方、以上のことから、処理画素(x、y)に拡散される色差は、
E(x、y)→1/16E(x−1、y−1)+5/15E(x、y−1)+2/16E(x+1、y−1)+8/16E(x−1、y)+
であり、このうち前ライン((y−1)のデータEは前ライン色差メモリ213に格納されている。この場合、前述したように色差積算回路40−9は前ラインの各画素の組についての色差の和
CL=1/16E(x−1、y−1)+5/16E(x、y−1)+2/16E(x+1、y−1)
を格納することになる。これにより、RAMを有効に活用することもできる。
【0103】
また、RAMチップを活用し、アクセス回数を減少させるために格納する色差が8ビット(−128〜128)までに収まるよう、図6に示す分配を定めればよい。また、分配する領域をさらに広げることにより、より忠実な色再現が得られる。さらに、色差は未処理画素に分配するため、処理方向を左右交互とすれば色差が特定の方向のみに反映されることなく、モアレなどの発生を抑制する効果がある。
【0104】
以降、ステップS207で水平位置カウンタXを更新し、ステップS208で1ライン分の処理が終わったか否かの判定する。1ライン分が終了したときは、ステップS209で垂直位置カウンタYを更新し、ステップS210で全ラインの処理が終わったか否かを判定する。
【0105】
<出力色テーブル40−5の決定>
カラーの読み取りと出力を備えた本装置のようなシステム設計において入出力色の再現性向上は重要な事項の一つである。
【0106】
まず、本システムで使用する出力色組合せを決定する。
【0107】
出力データを生成するデータが1画素につき2bit、3値表現できる記録方式では淡色で表現できる組合せは何もインクを打ち込まない白を含むと9とおりある。
【0108】
2つの画素が異なる色のドットの場合を図11、図12に例を示す。
【0109】
先ずYドットとKドットがない場合を考える。
【0110】
(C、M)が(0、0)の時はどちらのドットも打たず白色(記録メディアの色)となり、
(C、M)が(1、0)の時はCドットを1ドット打ち、
(C、M)が(2、0)の時はCドットを2ドット打つ。
【0111】
(C、M)が(2、2)の場合はCドットとMドットをともに2ドット印字する。
【0112】
これをYとC、MとY、各色とKとの組合せの数分の色空間を表現することができる。
【0113】
算術的には34=81通りの組合せが考えられるが、(C,M,Y,K)=(1,1,1,2)など色空間的に他の組合せで置き換えても充分に再現できる色やインクの打ち込み制限量などの制約により使用できない組合せを除外する。
【0114】
残った出力パターンの組合せを実際にユーザが使用する記録メディアにパッチとして印字し、印字したデータを測色する。
【0115】
ここで、測色したCMYデータと(C、M、Y)を関連つけるために読取部から前記パッチを読取る。読取ったデータを色空間変換部202の処理を行う。
【0116】
このときの(C、M、Y)を(Cp、Mp、Yp)とし、各パッチからえられたデータを図9のようなテーブルとする。
【0117】
そして前述の式1を用いて入力ILPと各出力パッチの(Cp、Mp、Yp)との距離を求め最短のものを図8のようなテーブルにする。
【0118】
本実施形態の色差拡散法(CD法)は全ての入力色を最も近い使用するインクとその組合せの種類の入力色に置き換え、その差分を周辺の画素に拡散するため、この対応の取り方がCD法を用いたカラーコピーの色再現性を高める基本となる。
【0119】
ILPに対しCMYKをCMYKに対し(Yp,Mp,Cp)を求める必要がある。そこで図13のようにまとめたテーブルを持つようにする。
【0120】
上記1で求めた対応は使用するインクの種類、紙の種類に応じて異なるため、サポートするインク、紙などに応じてテーブルを変更すると高い色再現性が得られる。RAMに複数の種類を持たず、コピー毎、または設定変更毎にROM等からRAMにテーブルをコピーしてもよい。もちろん、平均的なテーブルを持つことにより、持つテーブルを簡素化してもよい。
【0121】
また、選択されている紙などの記録媒体とトナーやインクにおける最適化を下記の手順で行うことも可能である。
【0122】
[診断]
カラー原稿の複写において、図3における原稿30−10と出力画像30−11が出来るだけ同じになるように先に説明したCD法のテーブルと各種テーブルを調整後出荷されている。
【0123】
キャリブレーション時にも原稿を読取り、出力画像を測色するのが望ましい。しかし、色管理された原稿で行う必要がありまた傷や変色した原稿では調整どころか色再現性を悪化させてしまう可能性がある。
【0124】
そこで、サンプルデータをメモリしておき、出力する方法がある。しかし、測色という作業をユーザまたはサービスマンが行う必要があった。
【0125】
次に図14を用いモデム部10−8で受信したデータを処理するデータの流れと、出力した画像をモデム部10−8経由で送信するデータの流れを示す。
【0126】
画像処理装置20−10の読取原稿台に原稿が入っていない状態で、操作部10−11「キャリブレーションボタン」が押下された場合、DAA部10−9を制御し、データ処理装置20−15へ発呼する。このときに、画像処理装置20−10の各種パラメータデータを宣言し、後述の最適な診断データを受信するようにしてもよい。
【0127】
診断データ50−1を受信した本画像処理装置は、モデム部10−8で復調・復号処理を行いデジタルデータとして出力する。
【0128】
カラーファクシミリデータは、モノクロのファクシミリの勧告に追加される形で、T.30、T.4、T.42およびT.81にて勧告されている。
【0129】
解像度・符号化方法・圧縮率、色空間がITU−Tの勧告で標準化されている。
【0130】
ここで、解像度とは、ITU−T T.4で規定されている、スタンダード(standard resolution of:3.85 line/mm)、ファイン(higher resolution of 7.7 line/mm)、スーパーファイン(optional higher resolution of 15.4 line/mm)、100dpi、200dpi、300dpi、400dpiである。
【0131】
符号化方法とは、ITU−T T.4で規定されているMH(Modified Huffman:データの符号/復号化法)、MR(Modified Read:ファクシミリの符号化方式)、MMR(Modified Modified Read:データの符号/復号化法)、JPEG(Joint Photographic Experts Group:同組織によるカラー静止画像の圧縮方式)等の符号化方法をいう。
【0132】
圧縮率とは、ITU−T T.81で規定されているJPEG方式のQパラメータである。
【0133】
色空間とはカラーファクシミリのデータをどの国のどのメーカのファクシミリでも標準的に扱えるように同勧告T.42決めた色空間La*b*色空間を用いている。
【0134】
ファクシミリ受信したLa*b*データを50−3にてRGB輝度データに変換する。
【0135】
これは、後述する読取輝度データを標準色空間に変換する50−12の逆変換である。
【0136】
30−3で各種画像処理を行い、30−4で輝度から濃度への色変換を行う。30−5で前記CD法による出力パターン生成を行い、30−7で出力補正をした結果のデータをプリント部10−7から診断データ50−9をプリントアウトする50−8。
【0137】
このときプリントアウトするメディアはカラー複写時と同一のものを選択する。
【0138】
図16にプリントアウトされた診断データ50−9の一例を示す。
【0139】
次に説明する診断データ50−9の送信を簡便にするために、ユーザが行うべきオペレーション(52−1)を記載するとよい。また、操作部10−11に「キャリブレーションボタン」を設置し、診断データ50−9を原稿台にセットし「キャリブレーションボタン」を押下することにより所定の設定でデータ処理装置に診断データを送る動作を自動で行うことが望ましい。
【0140】
原稿台に原稿がある状態で「キャリブレーションボタン」を押下により、診断データ50−9を読取部10−5で読取る(50−10)。読取部の特性を補正し(50−11)、前記標準色空間に変換する(50−12)。通常のコピーでユーザが使用している画像品質、濃度設定などのパラメータをマスクし、キャリブレーション用のパラメータで読取る。
【0141】
標準色空間への変換方法はスキャナにおいてPCのディスプレイ用のsRGB空間に変換するプロファイル生成と公知のRGB→XYZ→La*b*変換によっておこなう。
【0142】
標準色空間へ変換されたデータはDAA部10−9がメモリ部10−3に登録されている電話番号に発呼動作を行い、モデム部10−8において符号化・変調されデータ処理装置20−15に診断結果データとして送られる。このとき、T.30で規定されているNCSを用いキャリブレーション通信であることや送信側の画像処理装置のIDやユーザ番号を通知する。また、公知の発信者番号通知サービスを利用してもよい。
【0143】
また、非標準機能ビットを拡張して、ヘッドのランクや使用環境パラメータ(温度・湿度)、使用頻度などを送信するようにする。
【0144】
図3、図14、図15から明らかなように、カラー複写時のデータフローとカラーファクシミリを用いたキャリブレーション時のデータフローは全く同じ画像処理を実行される。よって、入力原稿30−10と出力画像30−11の差分ΔEを最小にするためには入力データ50−1と出力データ50−の差分ΔEを最小にすればよい。
【0145】
次に、図17を用いて、データ処理装置の動作を説明する。
【0146】
受信したファクシミリデータを復調・復号し(60−10)、画像データと各種パラメータデータを取得する。NSC、CIGにより発信者のID取得を行うだけでなく、通信事業者のサービスである発信者番号通知サービスを利用してもよい。
【0147】
受信した画像データは診断用の各ブロックのパッチ52−2やパターンを抽出(60−13)する。原稿が逆に挿入された場合や、診断チャートが複数枚にわたる場合は正しいチャートと比較できるように画像処理(60−11)を行う。各診断チャートにバーコード52−4を印字しチャートの順序を規定してもよい。
【0148】
受信した各種パラメータデータ(60−12)は使用環境(温度、湿度)環境ラメータ、使用量、交換部品などの情報を含み、このデータをもとにデータ処理装置のデータベースを参照する(60−14)。
【0149】
データベースの中から、診断データと診断結果データの差分と傾向を分析する(60−15)。
【0150】
具体的な差分算出方法としては、
ΔE(x,y)(ここで、x,yは測色用のパッチを示す)を算出する。
【0151】
このときにΔE(0,0)(52−3)として記録紙の地の色を調べる。カラー複写機においては記録メディアの地の色は重要なデータであり、色再現性を高めるための各種パラメータの全ての基準はここにある。特に薄いインクを使用して、粒状間のない高品位な自然画像を再現させる時は重要なパラメータである。
【0152】
様々な理由により、メーカが推奨しているメディアをユーザが使用しているとは限らない。そこで、ユーザが実際に使用しているメディアの地の色を測色する事は重要なパラメータである。この地の色は白基準板との差異として測定する。また、白基準版を読取った場合の輝度データから読取部の劣化を各色成分ごとに検出することが出来る。
【0153】
また、工場出荷時に白基準に対する出力値は測定し品質管理を行っている。この、出荷時検査のデータベースを利用して経年変化・点灯時間(使用量)、変化量から最適な読取パラメータを選択する。
【0154】
つぎに、メディアのにじみ量を測定する各色の細線からなるパターン(52−5)を解析する。細線へのインクの打ち込み量を変化させたパターンを解析し各色または各色混色による打ち込み量とにじみの程度を認識する。このことにより、特にインクジェットプリンタの2次色以上の色再現性をメディアに対し最適化する。
【0155】
以上の結果よりたとえば、R輝度データが5%低下していて、地色が黄色っぽく、にじみ量の多いメディアを使用していると判定したとする。
【0156】
先ず、更新された最適な読取パラメータに基づきRの読取用の蓄積時間を延長し、出力色テーブルの基準となる白地の濃度を診断結果データから得られた地色の濃度に置き換えて再構築する。
【0157】
またこのとき、メディアのにじみ量を測定できるパターンを用い、インクの打ち込み量制限を変更したテーブルを作成する。
【0158】
作成した各種パラメータをNSCに更新データ送信ビットを立てた上で、画像ファイルとして公知のファクシミリ手段により画像処理装置(20−10)に送信する。
【0159】
画像処理装置(20−10)は受信したNSCの更新データ送信ビットにより行進用のデータであることを認識し、通常ファクシミリ受信データの処理ではなくテーブル更新のための処理を行う。
【0160】
誤ってデータが更新されたり、悪意を持って改悪されることを防ぐためにパスワードによりセキュリティをかけるようにする。
【0161】
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0162】
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0163】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0164】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0165】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0166】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0167】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0168】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0169】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0170】
【発明の効果】
本発明によれば、以上説明したように、読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段を有する画像処理装置と、ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステムにおいて、原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより画像処理のパラメータ最適化を画像処理装置に特別な画像処理最適化を実装することなく、ファクシミリ原稿の送信のような簡便な操作で行う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である画像処理装置10を示すブロック図である。
【図2】画像処理装置10と、通信網とデータ処理装置を示す図である。
【図3】上記実施の形態において、画像データのフローを示すブロック図の一例を示した図である。
【図4】上記実施の形態において、印字パターン生成(2値化処理)の一例を示したブロック図である。
【図5】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図6】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図7】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図8】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図9】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図10】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図11】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図12】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図13】上記実施の形態の処理に用いられるテーブルを示す図である。
【図14】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図15】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【図16】上記実施の形態において、診断用のデータの一例を示す図である。
【図17】上記実施の形態のデータの流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10−1 CPU
10−2 ROM
10−3 メモリ部(SRAM)
10−4 メモリ部
10−5 読取部
10−6 画像処理部
10−7 記録部
10−8 モデム部
10−9 DAA部
10−10 Network I/F部
10−11 操作部
10−12 表示部
Claims (5)
- 読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段と原稿検出手段を有する画像処理装置と、
ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステムにおいて、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことを特徴とする画像処理最適化システム。 - 原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
診断用データをデータ処理端末からポーリング受信し、
受信データを診断用原稿として出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が送信、受信データから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことを特徴とする請求項の画像処理最適化システム。 - 原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
画像処理装置のパラメータを宣言し、
そのパラメータに対応した診断用データをデータ処理端末からポーリング受信し、
受信データを診断用原稿として出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
読取、データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が送信、受信データと受信パラメータから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことを特徴とする請求項の画像処理最適化システム。 - 読取手段と記録手段と補正手段とファクシミリ通信手段と記憶手段を有する画像処理装置と、
ファクシミリ通信手段とデータ処理部とデータベース部とを有するデータ処理装置からなるシステムにおいて、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
キャリブレーションに必要な診断原稿を出力し、
原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
設定されている読取のパラメータをマスクし、
キャリブレーション用のパラメータで読取を行い、
データ処理装置にファクシミリ送信することにより、
データ処理装置が診断原稿、受信データから画像処理パラメータを算出し、
画像処理装置に補正手段の設定値を送信することにより、
画像処理のパラメータ最適化を行うことを特徴とする画像処理最適化システム。 - 原稿台に原稿がない状態でキャリブレーションキーが押下されたとき、
キャリブレーションに必要な手順が示されたキャリブレーションに必要な診断原稿を出力することを特徴とする画像処理最適化システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002178598A JP2004023643A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | 画像処理最適化システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002178598A JP2004023643A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | 画像処理最適化システム |
Publications (1)
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Family
ID=31176273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002178598A Withdrawn JP2004023643A (ja) | 2002-06-19 | 2002-06-19 | 画像処理最適化システム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004023643A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007245581A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Fujifilm Corp | プリンタ |
WO2016163266A1 (ja) * | 2015-04-06 | 2016-10-13 | コニカミノルタ株式会社 | 測色装置および測色方法 |
-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002178598A patent/JP2004023643A/ja not_active Withdrawn
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US10502627B2 (en) | 2015-04-06 | 2019-12-10 | Konica Minolta, Inc. | Color measuring device and color measuring method |
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