JP2004023587A - 画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の誤差拡散回路においては、誤差を周囲画素に拡散する際の重み付け係数が固定されていることから、すべての画像について同様の処理が行われるため、入力される画像により出力される画質に差が出てしまう等の問題があった。
【解決手段】遅延回路2、4、6で遅延された入力画像データと入力画像データとを比較回路3、5、7で比較すると共に、量子化回路8による画像データの量子化誤差を差分演算回路10で演算し、誤差記憶回路11にて画素毎に記憶する。この記憶回路11に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較回路3、5、7の出力に応じた演算を誤差演算回路12で行い、この演算値を前記入力画像データと合成回路13で合成し、この出力を量子化回路8の画像データ入力とした。
【選択図】 図1
【解決手段】遅延回路2、4、6で遅延された入力画像データと入力画像データとを比較回路3、5、7で比較すると共に、量子化回路8による画像データの量子化誤差を差分演算回路10で演算し、誤差記憶回路11にて画素毎に記憶する。この記憶回路11に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較回路3、5、7の出力に応じた演算を誤差演算回路12で行い、この演算値を前記入力画像データと合成回路13で合成し、この出力を量子化回路8の画像データ入力とした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入力した多値の画像をオリジナルよりも少ない階調で再現する方法として誤差拡散法が知られている。誤差拡散法は、入力画像信号を閾値と比較して表示可能なレベルの信号に変換し、その際に発生した誤差を周囲の未処理画素に拡散することで、少ない階調数で擬似的にオリジナルの画像を再現する方法である。
【0003】
「Floyd & Steinbergの方法」として知られる基本的な誤差拡散処理では、例えば入力画像のビット深度(ビット長)を6、出力画像のビット深度を4とした場合、入力画像内の注目画素に対して、すでに誤差拡散処理済の周囲画素が持つ誤差成分を各重み付け係数に従って加算する。この結果から表示可能な出力レベル上位4ビットを出力として取り出す。そして端数として切り捨てられている下位2ビットを上記注目画素の誤差成分として、各重み付け係数に従って未処理の周囲画素に分配する。
【0004】
しかしながら、上記した従来技術においては、誤差を周囲画素に拡散する際の重み付け係数が固定されていることにより、すべての画像について同様の処理が行われるため、入力される画像により出力される画質に差が出てしまう等の問題があった。
【0005】
特開2001−333276号公報には、誤差拡散法によって画像情報を2値化するときの低濃度部や高濃度部における再現性の改善を図った画像処理装置が開示されているが、 2値化の際の誤差(注目画素濃度と2値化後の画素濃度との差)は、誤差配分手段にてある一定の重み付けがされた後に周辺画素へ配分されるものであるため、やはり上述した問題が存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の誤差拡散回路においては、誤差を周囲画素に拡散する際の重み付け係数が固定されていることにより、すべての画像について同様の処理が行われるため、入力される画像により出力される画質に差が出てしまう等の問題があった。本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、入力された画像に基づいて、最適な誤差拡散重み付け係数を設定出来る絵柄適応型の画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる誤差拡散回路は、入力画像データを遅延する手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2にかかる誤差拡散回路は、入力画像データを異なる遅延時間で遅延する複数の遅延手段と、前記入力画像データと前記複数の遅延手段で遅延された入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3にかかる誤差拡散回路は、入力された多値の画像データを入力画像データのビット深度よりも小さいビット深度の多値の画像データに量子化する画像処理回路であって、入力画像データを1画素分、1ライン分、及び1フィールド分の時間長で遅延する遅延手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された3つの入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、前記入力画像データの画素に対して前記記憶手段に記憶されている1フィールド前、1ライン前、1画素前の画素にかかる各量子化誤差に関して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4にかかる誤差拡散方法は、入力画像データを遅延する工程と、前記入力画像データと前記遅延工程で遅延された入力画像データとを比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較工程での出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程での出力を前記量子化工程での画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5にかかる誤差拡散方法は、入力画像データを異なる時間長で遅延する複数の遅延工程と、前記入力画像データと前記複数の遅延工程で遅延された入力画像データのそれぞれとを比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較工程での各比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6にかかる画像表示装置は、入力画像データを遅延する手段、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段、画像データを量子化する手段、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段、及びこの記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段を有し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力とした画像処理回路と、この画像処理回路の出力画像を表示する表示手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明になる画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置の実施の形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明になる画像処理回路を含む画像表示装置の一実施の形態を示すブロック図である。図中、1は画像信号が入力される入力端子、2は入力端子1から入力された画像信号を1画素分だけ遅延する遅延回路、3は入力端子1からの入力信号と遅延回路2からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。4は入力端子1から入力された画像信号を1水平走査線期間(以下、1ライン期間という)だけ遅延する遅延回路、5は入力端子1からの入力信号と遅延回路4からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。6は入力端子1から入力された画像信号を1フィールド期間だけ遅延する遅延回路、7は入力端子1からの入力信号と遅延回路6からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。
【0015】
8は入力信号を必要な出力レベルに丸め込むため、下位の端数データを切り落とす量子化回路、9はこの回路8に接続され量子化された信号を出力する出力端子であり、10は量子化回路8への入力信号とその出力信号との差分信号を求める差分演算回路である。11は演算回路10の出力(量子化誤差)を記憶する量子化誤差記憶回路、12は比較回路3、5及び7での比較結果に基づき量子化誤差記憶回路11からの特定画素に関する量子化誤差出力に対して演算を行い、最適化誤差を出力する最適化誤差演算回路、13は端子1からの入力画素データと誤差演算回路12からの出力を加算して補正入力を出力する出力合成回路である。
【0016】
14は一点鎖線で囲まれた画像処理回路の出力端子9に接続された表示制御回路、15はこの表示制御回路14に接続された、例えばプラズマディスプレイパネル(PDPパネル)や液晶パネル等の画像表示パネルである。
【0017】
次に、上記装置の動作について演算動作を説明するための図2乃至図4も参照して説明する。なお、端子1に入力される画像のビット深度(ビット長)は例えば6であり、端子9から出力される画像のビット深度は例えば4である。
【0018】
入力端子1から入力された画像信号Q1は、合成回路13において詳細を後述する誤差演算回路12からの最適化誤差出力と加算され、この加算データは入力補正値Q1Aとして量子化回路8に入力される。入力補正値Q1Aは量子化回路8により下位2ビットを切り落とされ、多値化信号として出力端子9から出力される。さらに、量子化回路8からの多値化信号出力は差分演算回路10に入力され、画像信号Q1に対応する量子化誤差が演算される。
【0019】
ここで、出力合成回路13で画像信号Q1に加算される最適化誤差出力を出力する最適化誤差演算回路12の動作について図2乃至図4を用いて説明する。入力画像信号Q1と、1画素遅延回路2により1画素遅延される、Q1の1画素前の信号Q2と、1ライン遅延回路4により1ライン遅延された、Q1の1ライン前の信号Q3と、1フィールド遅延回路6により1フィールド遅延された、Q1の1フィールド前の信号Q4の各信号の関係を図2に示す。なお、図2で21はNフィールドの画面を、22、23は(N−1)ライン及びNラインを示す。また、24は(N−1)フィールドの画面を、25はそのNラインを示す。
【0020】
比較回路3では、信号Q1とQ2、比較回路5では信号Q1とQ3、比較回路7では信号Q1とQ4の比較を行い、画素同士のレベル差を算出する。誤差演算回路12は比較回路3、5及び7での比較結果及び量子化誤差記憶回路11に記憶されている特定画素にかかる量子化誤差を用いて、出力合成回路13において信号Q1に加算する誤差出力の演算を行う。このときの演算例を図3と図4に示す。
【0021】
図3ではQ1とQ4のレベル差が最も小さい場合を条件として設定した。このときQ4の量子化誤差成分を2/4、Q2とQ3の同誤差成分を1/4ずつ合成することを最適値として選んでおり、Q2、Q3、Q4の各量子化誤差成分をそれぞれQ2s、Q3s、Q4sとすると、この場合の入力補正値Q1Aは、
【0022】
【数1】
Q1A=Q1+(Q2s/4)+(Q3s/4)+(2×Q4s/4)…(1)
となる。
【0023】
すなわち、量子化誤差記憶回路11に記憶されているQ2、Q3、Q4の各量子化誤差成分Q2s、Q3s、Q4sの値に基づいて、最適化誤差演算回路12にて入力信号Q1に加算される誤差出力の演算がなされる。
【0024】
図4では、Q1とQ3のレベル差が最も小さい場合を条件として設定した。このときは時間軸での処理を行わない形にするため、Q4の誤差成分を使用しないフィールド内処理にしている。フィールド内処理になったことでの情報の減少をQ2に対しての1画素過去、Q3に対して1ライン過去にあたる画素Q5を設定して処理を行っている。Q2、Q3、Q5の各量子化誤差成分をそれぞれQ2s、Q3s、Q5sとすると、この場合の入力補正値Q1Aは、
【0025】
【数2】
Q1A=Q1+(Q2s/4)+(2×Q3s/4)+(Q5s/4)…(2)
となる。
【0026】
すなわち、量子化誤差記憶回路11に記憶されているQ2、Q3、Q5の各量子化誤差成分Q2s、Q3s、Q5sの値に基づいて、最適化誤差演算回路12にて入力信号Q1に加算される誤差出力の演算がなされる。
【0027】
本実施の形態によれば、入力画像データの水平方向、垂直方向、及び時間方向での変動量に応じて集積誤差量を変動させているため、入力画像に応じて最適化された誤差拡散処理を実現出来る。
【0028】
なお、出力端子9からの画像信号出力は、画像表示パネル15の表示制御用(表示駆動用)の表示制御回路14に入力され、最終的にプラズマディスプレイパネル(PDPパネル)や液晶パネル等の上記画像表示パネル15にて画像表示される。すなわち、本実施の形態の如き画像処理回路を用いることにより、例えばプラズマディスプレイパネルを用いたテレビジョン受像機の如きデジタルディスプレイ装置において、擬似多階調表示を容易に実現出来る。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、入力された画像に基づいて、最適な誤差拡散重み付け係数を設定出来る絵柄適応型の画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置を提供することが出来、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる画像処理回路を含む画像表示装置の実施の形態の一例を示すブロック図。
【図2】図1の装置の動作を説明するための図。
【図3】図1の装置の動作を説明するための図。
【図4】図1の装置の動作を説明するための図。
【符号の説明】
2、4、6: 遅延回路
3、5、7: 比較回路
8: 量子化回路
10: 差分演算回路
11: 量子化誤差記憶回路
12: 最適化誤差演算回路
13: 出力合成回路
15: 画像表示パネル
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入力した多値の画像をオリジナルよりも少ない階調で再現する方法として誤差拡散法が知られている。誤差拡散法は、入力画像信号を閾値と比較して表示可能なレベルの信号に変換し、その際に発生した誤差を周囲の未処理画素に拡散することで、少ない階調数で擬似的にオリジナルの画像を再現する方法である。
【0003】
「Floyd & Steinbergの方法」として知られる基本的な誤差拡散処理では、例えば入力画像のビット深度(ビット長)を6、出力画像のビット深度を4とした場合、入力画像内の注目画素に対して、すでに誤差拡散処理済の周囲画素が持つ誤差成分を各重み付け係数に従って加算する。この結果から表示可能な出力レベル上位4ビットを出力として取り出す。そして端数として切り捨てられている下位2ビットを上記注目画素の誤差成分として、各重み付け係数に従って未処理の周囲画素に分配する。
【0004】
しかしながら、上記した従来技術においては、誤差を周囲画素に拡散する際の重み付け係数が固定されていることにより、すべての画像について同様の処理が行われるため、入力される画像により出力される画質に差が出てしまう等の問題があった。
【0005】
特開2001−333276号公報には、誤差拡散法によって画像情報を2値化するときの低濃度部や高濃度部における再現性の改善を図った画像処理装置が開示されているが、 2値化の際の誤差(注目画素濃度と2値化後の画素濃度との差)は、誤差配分手段にてある一定の重み付けがされた後に周辺画素へ配分されるものであるため、やはり上述した問題が存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の誤差拡散回路においては、誤差を周囲画素に拡散する際の重み付け係数が固定されていることにより、すべての画像について同様の処理が行われるため、入力される画像により出力される画質に差が出てしまう等の問題があった。本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、入力された画像に基づいて、最適な誤差拡散重み付け係数を設定出来る絵柄適応型の画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる誤差拡散回路は、入力画像データを遅延する手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0008】
請求項2にかかる誤差拡散回路は、入力画像データを異なる遅延時間で遅延する複数の遅延手段と、前記入力画像データと前記複数の遅延手段で遅延された入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0009】
請求項3にかかる誤差拡散回路は、入力された多値の画像データを入力画像データのビット深度よりも小さいビット深度の多値の画像データに量子化する画像処理回路であって、入力画像データを1画素分、1ライン分、及び1フィールド分の時間長で遅延する遅延手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された3つの入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、前記入力画像データの画素に対して前記記憶手段に記憶されている1フィールド前、1ライン前、1画素前の画素にかかる各量子化誤差に関して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4にかかる誤差拡散方法は、入力画像データを遅延する工程と、前記入力画像データと前記遅延工程で遅延された入力画像データとを比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較工程での出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程での出力を前記量子化工程での画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項5にかかる誤差拡散方法は、入力画像データを異なる時間長で遅延する複数の遅延工程と、前記入力画像データと前記複数の遅延工程で遅延された入力画像データのそれぞれとを比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較工程での各比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とするものである。
【0012】
請求項6にかかる画像表示装置は、入力画像データを遅延する手段、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段、画像データを量子化する手段、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段、及びこの記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段を有し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力とした画像処理回路と、この画像処理回路の出力画像を表示する表示手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明になる画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置の実施の形態につき、図面を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明になる画像処理回路を含む画像表示装置の一実施の形態を示すブロック図である。図中、1は画像信号が入力される入力端子、2は入力端子1から入力された画像信号を1画素分だけ遅延する遅延回路、3は入力端子1からの入力信号と遅延回路2からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。4は入力端子1から入力された画像信号を1水平走査線期間(以下、1ライン期間という)だけ遅延する遅延回路、5は入力端子1からの入力信号と遅延回路4からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。6は入力端子1から入力された画像信号を1フィールド期間だけ遅延する遅延回路、7は入力端子1からの入力信号と遅延回路6からの遅延出力信号とを比較する比較回路である。
【0015】
8は入力信号を必要な出力レベルに丸め込むため、下位の端数データを切り落とす量子化回路、9はこの回路8に接続され量子化された信号を出力する出力端子であり、10は量子化回路8への入力信号とその出力信号との差分信号を求める差分演算回路である。11は演算回路10の出力(量子化誤差)を記憶する量子化誤差記憶回路、12は比較回路3、5及び7での比較結果に基づき量子化誤差記憶回路11からの特定画素に関する量子化誤差出力に対して演算を行い、最適化誤差を出力する最適化誤差演算回路、13は端子1からの入力画素データと誤差演算回路12からの出力を加算して補正入力を出力する出力合成回路である。
【0016】
14は一点鎖線で囲まれた画像処理回路の出力端子9に接続された表示制御回路、15はこの表示制御回路14に接続された、例えばプラズマディスプレイパネル(PDPパネル)や液晶パネル等の画像表示パネルである。
【0017】
次に、上記装置の動作について演算動作を説明するための図2乃至図4も参照して説明する。なお、端子1に入力される画像のビット深度(ビット長)は例えば6であり、端子9から出力される画像のビット深度は例えば4である。
【0018】
入力端子1から入力された画像信号Q1は、合成回路13において詳細を後述する誤差演算回路12からの最適化誤差出力と加算され、この加算データは入力補正値Q1Aとして量子化回路8に入力される。入力補正値Q1Aは量子化回路8により下位2ビットを切り落とされ、多値化信号として出力端子9から出力される。さらに、量子化回路8からの多値化信号出力は差分演算回路10に入力され、画像信号Q1に対応する量子化誤差が演算される。
【0019】
ここで、出力合成回路13で画像信号Q1に加算される最適化誤差出力を出力する最適化誤差演算回路12の動作について図2乃至図4を用いて説明する。入力画像信号Q1と、1画素遅延回路2により1画素遅延される、Q1の1画素前の信号Q2と、1ライン遅延回路4により1ライン遅延された、Q1の1ライン前の信号Q3と、1フィールド遅延回路6により1フィールド遅延された、Q1の1フィールド前の信号Q4の各信号の関係を図2に示す。なお、図2で21はNフィールドの画面を、22、23は(N−1)ライン及びNラインを示す。また、24は(N−1)フィールドの画面を、25はそのNラインを示す。
【0020】
比較回路3では、信号Q1とQ2、比較回路5では信号Q1とQ3、比較回路7では信号Q1とQ4の比較を行い、画素同士のレベル差を算出する。誤差演算回路12は比較回路3、5及び7での比較結果及び量子化誤差記憶回路11に記憶されている特定画素にかかる量子化誤差を用いて、出力合成回路13において信号Q1に加算する誤差出力の演算を行う。このときの演算例を図3と図4に示す。
【0021】
図3ではQ1とQ4のレベル差が最も小さい場合を条件として設定した。このときQ4の量子化誤差成分を2/4、Q2とQ3の同誤差成分を1/4ずつ合成することを最適値として選んでおり、Q2、Q3、Q4の各量子化誤差成分をそれぞれQ2s、Q3s、Q4sとすると、この場合の入力補正値Q1Aは、
【0022】
【数1】
Q1A=Q1+(Q2s/4)+(Q3s/4)+(2×Q4s/4)…(1)
となる。
【0023】
すなわち、量子化誤差記憶回路11に記憶されているQ2、Q3、Q4の各量子化誤差成分Q2s、Q3s、Q4sの値に基づいて、最適化誤差演算回路12にて入力信号Q1に加算される誤差出力の演算がなされる。
【0024】
図4では、Q1とQ3のレベル差が最も小さい場合を条件として設定した。このときは時間軸での処理を行わない形にするため、Q4の誤差成分を使用しないフィールド内処理にしている。フィールド内処理になったことでの情報の減少をQ2に対しての1画素過去、Q3に対して1ライン過去にあたる画素Q5を設定して処理を行っている。Q2、Q3、Q5の各量子化誤差成分をそれぞれQ2s、Q3s、Q5sとすると、この場合の入力補正値Q1Aは、
【0025】
【数2】
Q1A=Q1+(Q2s/4)+(2×Q3s/4)+(Q5s/4)…(2)
となる。
【0026】
すなわち、量子化誤差記憶回路11に記憶されているQ2、Q3、Q5の各量子化誤差成分Q2s、Q3s、Q5sの値に基づいて、最適化誤差演算回路12にて入力信号Q1に加算される誤差出力の演算がなされる。
【0027】
本実施の形態によれば、入力画像データの水平方向、垂直方向、及び時間方向での変動量に応じて集積誤差量を変動させているため、入力画像に応じて最適化された誤差拡散処理を実現出来る。
【0028】
なお、出力端子9からの画像信号出力は、画像表示パネル15の表示制御用(表示駆動用)の表示制御回路14に入力され、最終的にプラズマディスプレイパネル(PDPパネル)や液晶パネル等の上記画像表示パネル15にて画像表示される。すなわち、本実施の形態の如き画像処理回路を用いることにより、例えばプラズマディスプレイパネルを用いたテレビジョン受像機の如きデジタルディスプレイ装置において、擬似多階調表示を容易に実現出来る。
【0029】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、入力された画像に基づいて、最適な誤差拡散重み付け係数を設定出来る絵柄適応型の画像処理回路、画像処理方法及び画像表示装置を提供することが出来、有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる画像処理回路を含む画像表示装置の実施の形態の一例を示すブロック図。
【図2】図1の装置の動作を説明するための図。
【図3】図1の装置の動作を説明するための図。
【図4】図1の装置の動作を説明するための図。
【符号の説明】
2、4、6: 遅延回路
3、5、7: 比較回路
8: 量子化回路
10: 差分演算回路
11: 量子化誤差記憶回路
12: 最適化誤差演算回路
13: 出力合成回路
15: 画像表示パネル
Claims (6)
- 入力画像データを遅延する手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する演算手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とする画像処理回路。
- 入力画像データを異なる遅延時間で遅延する複数の遅延手段と、前記入力画像データと前記複数の遅延手段で遅延された入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、この記憶手段に記憶されている特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とする画像処理回路。
- 入力された多値の画像データを入力画像データのビット深度よりも小さいビット深度の多値の画像データに量子化する画像処理回路であって、入力画像データを1画素分、1ライン分、及び1フィールド分の時間長で遅延する遅延手段と、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された3つの入力画像データのそれぞれとを比較する手段と、画像データを量子化する手段と、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段と、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段と、前記入力画像データの画素に対して前記記憶手段に記憶されている1フィールド前、1ライン前、1画素前の画素にかかる各量子化誤差に関して前記比較手段の比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段とを具備し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とする画像処理回路。
- 入力画像データを遅延する工程と、前記入力画像データと前記遅延工程で遅延された入力画像データとを比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較工程での比較出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程での出力を前記量子化工程での画像データ入力としたことを特徴とする画像処理方法。
- 入力画像データを異なる遅延時間で遅延する複数の遅延工程と、前記入力画像データと前記複数の遅延工程で遅延された入力画像データとをそれぞれ比較する工程と、画像データを量子化する工程と、この量子化工程による量子化誤差を演算する工程と、この演算工程で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する工程と、この記憶工程で記憶された特定の複数画素にかかる各量子化誤差に対して前記比較工程での比較出力に応じた加重演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する工程とを具備し、前記合成工程の出力を前記量子化手段の画像データ入力としたことを特徴とする画像処理方法。
- 入力画像データを遅延する手段、前記入力画像データと前記遅延手段で遅延された入力画像データとを比較する手段、画像データを量子化する手段、この量子化手段による量子化誤差を演算する手段、この演算手段で演算された量子化誤差を画素毎に記憶する手段、及びこの記憶手段に記憶されている特定の画素にかかる量子化誤差に対して前記比較手段の出力に応じた演算を行い、この演算値を前記入力画像データと合成する手段を有し、この合成手段の出力を前記量子化手段の画像データ入力とした画像処理回路と、この画像処理回路の出力画像を表示する表示手段とを具備したことを特徴とする画像表示装置。
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JP2005308785A (ja) * | 2004-04-16 | 2005-11-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 画像表示方法 |
JP2010109518A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Sony Corp | 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム |
-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002177940A patent/JP2004023587A/ja active Pending
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