JP2004021760A - 文字認識装置及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、手書き入力を行う者にとって適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る文字認識装置及び方法を提供することを目的とする。
【解決手段】手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置に於いて、手書き入力された文字の座標値列を得る座標入力手段(21)と、前記座標入力手段で得られた座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識する文字認識手段(23)と、前記文字認識手段による文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、前記座標入力手段で得られた文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定する設定手段(25)と、前記設定手段で設定された検切り時間により前記文字認識手段の文字認識候補を確定する手段(22)とを具備することを特徴とする。
【選択図】 図4
【解決手段】手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置に於いて、手書き入力された文字の座標値列を得る座標入力手段(21)と、前記座標入力手段で得られた座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識する文字認識手段(23)と、前記文字認識手段による文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、前記座標入力手段で得られた文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定する設定手段(25)と、前記設定手段で設定された検切り時間により前記文字認識手段の文字認識候補を確定する手段(22)とを具備することを特徴とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タブレット等の座標入力装置を介して手書き入力された文字を認識する文字認識装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示部としての液晶表示パネルに一体に構成した座標入力装置としてのタブレットに対して専用のスタイラスペン等により手書き動作を行うことで、各種コマンドやデータを入力することが可能なペン入力機能を有するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置が、多種販売されている。
【0003】
この種のデータ処理装置では、手書き入力した文字を1つの文字として認識するためには、検切りと呼ばれる切出し処理が必要となる。従来、特開平9−44598号公報に記載された検切りの方法は、手書き入力がされなくなってからの時間をカウントし、一定時間入力がされない場合にそれまでに入力された内容を用いて文字認識を行う時間検切りと呼ばれる技術を開示していた。
【0004】
このうちの時間検切りの技術においては、2画以上の文字を書く場合に1つの画の手書きを終えて次の画の手書きに至るまでのペンの移動時間を考慮し、1つの文字入力を終えたと判断するための充分長い一定の時間が設定される。そのため、手書き入力を行う者は、1つの文字の手書き入力を終えた時点で該一定時間が経過するのを待ち、その文字の認識が行なわれたことを確認してから次の文字の手書き入力に移行するようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の時間検切りにおいては、手書き入力を行う者に適した検切り時間を設定する為に、何度も試行錯誤を繰り返し、効率的に入力を行うことができないばかりか、文字認識を確定させる為、文字入力に多くの時間が必要となり、手書き入力を行う者にとって操作性が損なわれていた。
【0006】
この発明は前記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、手書き入力を行う者にとって適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る文字認識装置及び方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置は、手書き入力された文字の座標値列を得る座標入力手段と、座標入力手段で得られた座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識する文字認識手段と、文字認識手段による文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、座標入力手段で得られた文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定する設定手段と、設定手段で設定された検切り時間により文字認識手段の文字認識候補を確定する手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る。
【0009】
また、この発明の文字認識装置の設定手段は、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする。
【0010】
更に、この発明の文字認識装置は、検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知する手段を具備することを特徴とする。
【0011】
また、更に、この発明の文字認識装置は、順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を前記文字認識手段による文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、実際の手書き文字入力操作から検切り時間を測定して適切な値を導き出される為、手書き入力を行う者は、何度も試行錯誤を繰返す必要が無くなり、手書き入力を行う者は、自分に適した検切り時間を容易に設定できる。
【0013】
また、この発明の手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置の制御方法は、手書き入力された文字の座標値列を得るステップと、座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識するステップと、文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定するステップと、設定された検切り時間により文字認識候補を確定することを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る。
【0015】
また、この発明の検切り時間を設定するステップは、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする。
【0016】
更に、この発明の文字認識装置の制御方法は、検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知することを特徴とする。
【0017】
また、更に、この発明の文字認識装置の制御方法は、順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、実際の手書き文字入力操作から検切り時間を測定して適切な値を導き出される為、手書き入力を行う者は、何度も試行錯誤を繰返す必要が無くなり、手書き入力を行う者は、自分に適した検切り時間を容易に設定できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図1は、この発明の実施形態を係わる文字認識装置の概略回路構成を示す図であり、11は透明タブレット等からなる座標入力装置、12は装置本体である制御装置、13は液晶ディスプレイ等からなる表示装置、14はハードディスク装置等からなる外部記憶装置である。
【0021】
この装置は、例えば、座標入力装置11と表示装置13とを積層一体化し、外部記憶装置14を有した制御装置12上に装着した構造を有する。ここで座標入力装置11を構成する透明タブレット11aは、専用のスタイラスペン11bにて指示された位置の情報をそのタブレット上の座標値として検出入力するものである。また、表示装置13である液晶ディスプレイは前記タブレット面と同一寸法の同一座標の表示面を備えたもので、その表示情報は前記透明タブレット11aを介して視認し得るものとなっている。
【0022】
さて前記制御装置12は、図2に示す如く座標入力部21、検切り処理部22、認識処理部23、表示処理部24及びセットアップ処理部25からなる演算処理実行部と、座標データバッファ31、ペン状態データバッファ32、検切り時間バッファ33、認識座標バッファ34、認識結果バッファ35、そして時間カウンタ41を具備して構成されている。
【0023】
また、外部記憶装置14は、上述した如くハードディスク装置等のディスクからなるもので、制御装置12の初期化に使用するデータ等を格納すると共に、座標値列に対応した各種手書き文字の文字情報を予め登録した手書き文字認識辞書51を備えており、前記図1で示した如く装置本体である制御装置12と一体化して構成してもよい。
【0024】
座標入力部21は、前記座標入力装置11によって入力されたペン情報、すなわちペン位置座標情報及びペン状態情報に関する処理を行う。検切り処理部22は、時間カウンタ41から取得した時間情報に基づき、後述する検切り処理を呼出す。時間カウンタ41は、経過時間を格納して検切り処理部22に時間情報を提供する。検切り処理部22は、時間カウンタ41から提供された経過時間と比較し、監視時間に達した場合、ペン位置座標情報に基づいて検切り処理を行う。認識処理部23は、認識座標データバッファ34に格納された1画(ストローク)の座標データを順次読出し、手書き文字認識辞書に格納されている文字認識候補と比較対照し、選択された文字認識候補を認識結果バッファ35に順次格納する。認識処理部23は、前記検切り処理によって検切りされた座標値列の情報から文字あるいは数字の認識候補の確定処理を実行する。表示処理部24は、認識結果バッファメモリ35に格納されたデータに基づき、表示データを作成し、表示装置13に表示出力させる。セットアップ処理部25は、後述する設定画面を利用して、手書き入力を行う者に対して、文字認識候補の確定処理の為の最適な検切り時間を設定する。
【0025】
座標データバッファ31は、座標入力装置11より入力された座標値の情報を一時的に格納する。ペン状態データバッファ32は、前記スタイラスペン11bのペン先に設けられるスイッチのオン/オフ状態を示すペン状態情報を格納する。検切り時間バッファ33は、前記検切り処理部22が検切り処理を実行する際、図3のセットアップ画面で設定された適切な検切り時間が格納される。認識座標バッファ34は、座標データバッファ31に格納された座標値を入力順に系列的に格納して座標値列情報とし、前記認識処理部23に文字認識のための情報として提供する。認識結果バッファ35は、前記認識処理部23で得られた認識結果としての文字あるいは数字を格納する。
【0026】
前記認識処理部23は、外部記憶装置14に格納されている手書き文字認識辞書51を参照し、認識座標バッファ34に格納されている座標直列情報から手書きされた文字を認識する。手書き文字認識辞書51は、例えば、文字、数字の画数毎に分類記憶されており、その辞書パターンは書出しの第1点目を基準として相対値によるストロークの代表点として与えられている。認識処理部23は、認識座標バッファ34に格納されている座標値列情報の各ストロークの代表点を求め、その画数に応じた手書き文字認識辞書51の辞書パターンとのマッチングを行ない、その差が最も小さいものを認識結果として認識結果バッファ35に格納する。
【0027】
次に、この発明の一実施形態に係わる最適な検切り時間を求める為のセットアップ処理の動作について、図3〜図5を用いて説明する。図3は、最適な検切り時間を求める為のセットアップ画面である。前記セットアップ画面は、3つの表示画面領域から構成され、入力指示領域、描画領域、検切り時間結果表示領域である。前記入力指示領域は、手書き入力を行う者にスタイラスペンで描画領域に文字を書込むための文字列が表示される。前記描画領域は、手書き認識の為の文字書込み描画領域である。前記検切り時間結果表示領域は、測定の結果、求められた検切り時間が表示される。
【0028】
手書き入力を行う者は、座標入力装置11の所定エリアに表示されたセットアップ処理のタブ(図示せず)をスタイラスペン11bでタップする。タップされたセットアップ処理部25は、まず、各種バッファなどの初期化を実行する(ステップS100)。セットアップ処理部25は、座標入力装置11の所定エリアに表示された検切り時間を求める為の開始ボタンを示すタブがタップされたか検知する(ステップS105)。開始ボタンのタブがタップされたと検知された場合、セットアップ処理部25は座標入力装置11の所定エリアに表示された検切り時間を終了するボタンを示すタブがタップされたか検知する(ステップS105のYes→S110)。
【0029】
終了ボタンがタップされていない場合、セットアップ処理部25はスタイラスペンの情報を取得し、描画領域に座標入力中であるか判断する(ステップS130→S135)。描画領域に座標入力中であると判断された場合、データが順次座標データバッファ31に取込まれる(ステップS135のYes→S140)。描画領域に座標入力中でないと判断された場合、セットアップ処理部25は、例えば、図5に示された通り、描画領域に書込まれた文字認識対象の「本」文字の各ストローク単位に示す座標位置データからストロークの終了点(菱形)、即ち、描画の終了か否かを判断する(ステップS170)。描画の終了であると判断された場合、セットアップ処理部25は時間カウンタ41をクリアし、時間監視を開始し、認識座標バッファ34に格納されたストローク毎に文字認識を実行する為、文字認識処理部23に実行を指示する(ステップS170のYes→S175→S180)。描画の終了でないと判断された場合、セットアップ処理部25は、処理をS110に戻す。この発明の一実施形態に係わる文字認識処理部23の動作は、後ほど詳細に説明する。
【0030】
次に、セットアップ処理部25は、例えば、図5に示された通り、描画領域に書込まれた文字認識対象の「本」文字の各ストローク単位に示す座標位置データからストロークの開始点(黒丸点)を判断する(ステップS145)。描画の開始でないと判断された場合、セットアップ処理部25は処理をS110に戻す。また、描画の開始であると判断された場合、セットアップ処理部25は時間カウンタ41を止め、時間監視を終了し、現在のカウンタ値を所定のバッファに格納する(ステップS150→S155)。
【0031】
セットアップ処理部25は、今回の座標入力が描画領域の次の入力枠に文字を入力したか否か判断する(ステップS160)。入力枠の変更であると判断された場合、セットアップ処理部25は文字認識処理部23に文字認識候補の確定を指示し、処理をS110に戻す。また、入力枠の変更でないと判断された場合も、セットアップ処理部25は処理をS110に戻す。
【0032】
先のS110で、終了ボタンがタップされたと判断された場合、セットアップ処理部25はカウンタ値が格納されている複数の値に異常に長いカウンタ値が格納されているか判断する(ステップS115)。ここでの異常値とは、所定の閾値である。異常値が格納されていると判断された場合、セットアップ処理部25は手書き入力を行う者に警告メッセージを発し、再度、初期化処理を実行する(ステップS115のYes→S100)。異常値が格納されていないと判断された場合、カウンタ値が格納されている複数の値の内、最長の値を最適な検切り値として検切り時間バッファ33に設定する(ステップS115のNo→S120)。
【0033】
次に、この発明の一実施形態に係わる検切り時間を用いた手書き文字認識の動作について、図6〜図10を用いて説明する。図6は、装置を起動してから1つの文字を手書きにより入力し終えるまでの主として座標入力部21による入力処理の内容を示すものである。その処理当初には、座標入力部21が初期化処理として各データバッファをクリアする(ステップS200)。
【0034】
座標入力部21は、一定の周期でスタイラスペン11bの状態、すなわちペン先のスイッチがオン/オフのいずれであるか、またオンであった場合にはその座標入力位置がどこであるかを獲得し、ペン状態データバッファ32に蓄えた後、このペン状態データバッファ32に蓄えた内容により座標入力部21は、座標入力があったか否かを判断し、ペンの入力を待機する(ステップS210→S220)。
【0035】
S220で座標入力があったと判断した場合、座標入力部21はその入力位置が1つの文字の終了を指示する特定位置、例えば、図10記載の転送ボタン、全角、取消、変換、空白や改行のボタンではないことを確認した上、その座標入力が、図10に示された手書き認識領域に対して、文字の初点であるか否かを判断する(ステップS230のNo→S240)。
【0036】
ここで座標入力が初点であると判断された場合、座標入力部21は認識座標バッファ34を初期化した後(ステップS240のYes→S250)、検切り処理部22による検切り処理を実行するように指示する(ステップS260)。
【0037】
また、前記ステップS240で座標入力が初点ではないと判断された場合、即ち、スタイラスペンをタブレット上で移動している状態である場合や1文字中で次のストロークを描画中の場合、座標入力部21はS250、S260の処理は行なわない。その後、座標入力部21は座標データバッファ31、ペン状態データバッファ32の格納内容、即ち、ペン入力された1ストロークの座標データを認識座標バッファ34に転送し、再びペン入力を待機する(ステップS270→S210)。
【0038】
なお、S230で座標入力部21が座標入力の位置が1つの文字入力の終了を指示する特定位置であったと判断した場合、座標入力部21の入力処理を一旦終了して強制的に、図8の認識処理部23による文字認識の処理に移行する。
【0039】
次に、ステップS260の実行指示に対応して起動される検切り処理部22の処理内容について図7を用いて説明する。
【0040】
図7において検切り処理部22は、座標入力部21から実行の指示が与えられると、まず時間カウンタ41をリセットして経過時間をクリアした後(ステップS300)、座標入力部21から提供された1ストロークの描画終了のイベントを取得し、認識処理部23を起動指示する(ステップS310→S320)。検切り処理部22は1ストロークの描画終了のイベントが取得する迄、S310で待機する。検切り処理部22は、1ストロークの描画終了イベントからの計時動作を行う時間カウンタ41より経過時間情報を取得し、取得した経過時間情報を検切り時間バッファ33に設定される検切り時間と比較することで監視時間に達したか否か判断する(ステップS330→S340)。
【0041】
時間カウンタ41の経過時間が検切り時間バッファ33に設定された検切り値に達していないと判断した場合、再び前記ステップS320からの処理を繰返し実行する(ステップS340のNo)。時間カウンタ41の経過時間が検切り時間バッファ33に設定された検切り値に達していたと判断された場合、検切り処理部22は文字認識候補の確定を認識処理部23に指示する(ステップS340のYes→S350)。
【0042】
図8は、この認識処理部23による文字認識処理を示すものである。同図では、認識処理23は、まず、ステップS270の座標データバッファ31に格納された座標データを1ストローク毎に順次読出し、文字のストローク単位に文字認識処理を実行し、認識結果を認識結果バッファ35に格納する(ステップS410→S430)。
【0043】
例えば、図9〜図10は、手書き入力を行う者が文字認識領域上に文字「本」と「日」を入力する一連の動作過程を示している。図9には、文字「本」の1ストローク前の「木」迄のストロークが文字認識領域に書込み描画されている。認識処理部23は、書込む描画されたストローク毎に文字認識を実行し、その時点での文字認識領域上に「木」に対応した文字認識候補が最大10個迄一覧として表示される。一覧表示された文字認識候補の内、最も左にある文字認識候補が既定の選択候補である。即ち、検切り時間を超過した場合、自動的に最も左にある文字認識候補が選択され、文字認識を確定する。手書き入力を行う者が最も左以外の場所の文字認識候補を選択する場合、該当の文字をタップすることで選択することができる。更に、手書き入力を行う者は、「木」に次の1ストロークを書込み描画された場合、文字認識部23は、「本」に対応した文字認識候補が一覧として表示されている。
【0044】
次に、認識処理部23は、検切り処理22が検切り時間超過に伴う次認識候補の確定を指示したか否かを判断し(ステップS440)、確定を指示していないと判断した場合には再びS410に戻り、文字認識処理を繰返す。
【0045】
さて、S440のYesで文字認識処理の確定指示された認識処理部23は、文字認識処理を終了する(ステップS440のYes)。例えば、図10には、文字認識の確定処理の結果として、文字認識領域上に文字「本」が表示装置13の漢字変換表示領域上に表示されている。認識処理部23は、文字「本」の最後のストロークと次の文字「日」の最初のストロークとの時間間隔が、検切り時間を経過したと判断した為、文字認識候補を「本」に確定し、漢字変換表示領域に表示処理する。更に、手書き入力を行う者は、1ストローク毎に、次の文字「日」を文字認識領域上に書込み描画している。認識処理部23は、文字認識領域上に書込み描画された「日」の各ストロークの経過に対応した文字認識候補を一覧表示している。
【0046】
次に、表示処理部24は、認識結果バッファ35に格納した認識結果を表示データ化して表示装置13で文字を入力した位置に対応する所定の位置に表示出力させる。
【0047】
このように、ペン入力の終了後に検切り判断を行ない、セットアップ画面で設定された検切り時間に達したら、文字認識候補の確定処理を自動で行う為、手書き入力を行う者は効率的に文字を入力することが可能となる。
【0048】
なお、この発明は上述した実施例に限定されるものではない。例えば、入力された座標直列の情報を文字あるいは数字として認識する方法についても、辞書に登録されている文字との距離のマッチングではなく、入力された情報を文字の基本的な形に何らかの手段で変換し、得られた文字形と辞書の文字との類似性をとるような方法としてもよい。以上要するに、この発明はその要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、手書き入力を行う者にとって適切な検切り時間を容易に設定可能とし、手書き文字の入力効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る概略回路構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態に係る概略装置構成を模式的に示す図。
【図3】同実施形態に係るセットアップ画面を示す図。
【図4】同実施形態に係る検切り時間の設定動作を説明するためのフローチャート。
【図5】同実施形態に係る認識対象の文字をストローク単位に分解説明するための図。
【図6】同実施形態に係る座標入力部の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】同実施形態に係る検切り処理部の動作を説明するためのフローチャート。
【図8】同実施形態に係る認識処理部の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】同実施形態に係る文字入力の動作を説明するための図。
【図10】同実施形態に係る文字入力の動作を説明するための図。
【符号の説明】
11…座標入力装置、11a…透明タブレット、11b…スタイラスペン、12…制御装置、13…表示装置、14…外部記憶装置、21…座標入力部、22…検切り処理部、23…認識処理部、24…表示処理部、25…セットアップ処理部、31…座標データバッファ、32…ペン状態データバッファ、33…検切り時間バッファ、34…認識座標バッファ、35…認識結果バッファ、41…時間カウンタ、51…手書き文字認識辞書。
【発明の属する技術分野】
この発明は、タブレット等の座標入力装置を介して手書き入力された文字を認識する文字認識装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、表示部としての液晶表示パネルに一体に構成した座標入力装置としてのタブレットに対して専用のスタイラスペン等により手書き動作を行うことで、各種コマンドやデータを入力することが可能なペン入力機能を有するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置が、多種販売されている。
【0003】
この種のデータ処理装置では、手書き入力した文字を1つの文字として認識するためには、検切りと呼ばれる切出し処理が必要となる。従来、特開平9−44598号公報に記載された検切りの方法は、手書き入力がされなくなってからの時間をカウントし、一定時間入力がされない場合にそれまでに入力された内容を用いて文字認識を行う時間検切りと呼ばれる技術を開示していた。
【0004】
このうちの時間検切りの技術においては、2画以上の文字を書く場合に1つの画の手書きを終えて次の画の手書きに至るまでのペンの移動時間を考慮し、1つの文字入力を終えたと判断するための充分長い一定の時間が設定される。そのため、手書き入力を行う者は、1つの文字の手書き入力を終えた時点で該一定時間が経過するのを待ち、その文字の認識が行なわれたことを確認してから次の文字の手書き入力に移行するようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の時間検切りにおいては、手書き入力を行う者に適した検切り時間を設定する為に、何度も試行錯誤を繰り返し、効率的に入力を行うことができないばかりか、文字認識を確定させる為、文字入力に多くの時間が必要となり、手書き入力を行う者にとって操作性が損なわれていた。
【0006】
この発明は前記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、手書き入力を行う者にとって適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る文字認識装置及び方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置は、手書き入力された文字の座標値列を得る座標入力手段と、座標入力手段で得られた座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識する文字認識手段と、文字認識手段による文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、座標入力手段で得られた文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定する設定手段と、設定手段で設定された検切り時間により文字認識手段の文字認識候補を確定する手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
このような構成によれば、適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る。
【0009】
また、この発明の文字認識装置の設定手段は、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする。
【0010】
更に、この発明の文字認識装置は、検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知する手段を具備することを特徴とする。
【0011】
また、更に、この発明の文字認識装置は、順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を前記文字認識手段による文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする。
【0012】
このような構成によれば、実際の手書き文字入力操作から検切り時間を測定して適切な値を導き出される為、手書き入力を行う者は、何度も試行錯誤を繰返す必要が無くなり、手書き入力を行う者は、自分に適した検切り時間を容易に設定できる。
【0013】
また、この発明の手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置の制御方法は、手書き入力された文字の座標値列を得るステップと、座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識するステップと、文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定するステップと、設定された検切り時間により文字認識候補を確定することを特徴とする。
【0014】
このような構成によれば、適切な検切り時間を容易に設定可能とし、入力効率を高めることが出来る。
【0015】
また、この発明の検切り時間を設定するステップは、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする。
【0016】
更に、この発明の文字認識装置の制御方法は、検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知することを特徴とする。
【0017】
また、更に、この発明の文字認識装置の制御方法は、順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする。
【0018】
このような構成によれば、実際の手書き文字入力操作から検切り時間を測定して適切な値を導き出される為、手書き入力を行う者は、何度も試行錯誤を繰返す必要が無くなり、手書き入力を行う者は、自分に適した検切り時間を容易に設定できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の一実施形態を説明する。
【0020】
図1は、この発明の実施形態を係わる文字認識装置の概略回路構成を示す図であり、11は透明タブレット等からなる座標入力装置、12は装置本体である制御装置、13は液晶ディスプレイ等からなる表示装置、14はハードディスク装置等からなる外部記憶装置である。
【0021】
この装置は、例えば、座標入力装置11と表示装置13とを積層一体化し、外部記憶装置14を有した制御装置12上に装着した構造を有する。ここで座標入力装置11を構成する透明タブレット11aは、専用のスタイラスペン11bにて指示された位置の情報をそのタブレット上の座標値として検出入力するものである。また、表示装置13である液晶ディスプレイは前記タブレット面と同一寸法の同一座標の表示面を備えたもので、その表示情報は前記透明タブレット11aを介して視認し得るものとなっている。
【0022】
さて前記制御装置12は、図2に示す如く座標入力部21、検切り処理部22、認識処理部23、表示処理部24及びセットアップ処理部25からなる演算処理実行部と、座標データバッファ31、ペン状態データバッファ32、検切り時間バッファ33、認識座標バッファ34、認識結果バッファ35、そして時間カウンタ41を具備して構成されている。
【0023】
また、外部記憶装置14は、上述した如くハードディスク装置等のディスクからなるもので、制御装置12の初期化に使用するデータ等を格納すると共に、座標値列に対応した各種手書き文字の文字情報を予め登録した手書き文字認識辞書51を備えており、前記図1で示した如く装置本体である制御装置12と一体化して構成してもよい。
【0024】
座標入力部21は、前記座標入力装置11によって入力されたペン情報、すなわちペン位置座標情報及びペン状態情報に関する処理を行う。検切り処理部22は、時間カウンタ41から取得した時間情報に基づき、後述する検切り処理を呼出す。時間カウンタ41は、経過時間を格納して検切り処理部22に時間情報を提供する。検切り処理部22は、時間カウンタ41から提供された経過時間と比較し、監視時間に達した場合、ペン位置座標情報に基づいて検切り処理を行う。認識処理部23は、認識座標データバッファ34に格納された1画(ストローク)の座標データを順次読出し、手書き文字認識辞書に格納されている文字認識候補と比較対照し、選択された文字認識候補を認識結果バッファ35に順次格納する。認識処理部23は、前記検切り処理によって検切りされた座標値列の情報から文字あるいは数字の認識候補の確定処理を実行する。表示処理部24は、認識結果バッファメモリ35に格納されたデータに基づき、表示データを作成し、表示装置13に表示出力させる。セットアップ処理部25は、後述する設定画面を利用して、手書き入力を行う者に対して、文字認識候補の確定処理の為の最適な検切り時間を設定する。
【0025】
座標データバッファ31は、座標入力装置11より入力された座標値の情報を一時的に格納する。ペン状態データバッファ32は、前記スタイラスペン11bのペン先に設けられるスイッチのオン/オフ状態を示すペン状態情報を格納する。検切り時間バッファ33は、前記検切り処理部22が検切り処理を実行する際、図3のセットアップ画面で設定された適切な検切り時間が格納される。認識座標バッファ34は、座標データバッファ31に格納された座標値を入力順に系列的に格納して座標値列情報とし、前記認識処理部23に文字認識のための情報として提供する。認識結果バッファ35は、前記認識処理部23で得られた認識結果としての文字あるいは数字を格納する。
【0026】
前記認識処理部23は、外部記憶装置14に格納されている手書き文字認識辞書51を参照し、認識座標バッファ34に格納されている座標直列情報から手書きされた文字を認識する。手書き文字認識辞書51は、例えば、文字、数字の画数毎に分類記憶されており、その辞書パターンは書出しの第1点目を基準として相対値によるストロークの代表点として与えられている。認識処理部23は、認識座標バッファ34に格納されている座標値列情報の各ストロークの代表点を求め、その画数に応じた手書き文字認識辞書51の辞書パターンとのマッチングを行ない、その差が最も小さいものを認識結果として認識結果バッファ35に格納する。
【0027】
次に、この発明の一実施形態に係わる最適な検切り時間を求める為のセットアップ処理の動作について、図3〜図5を用いて説明する。図3は、最適な検切り時間を求める為のセットアップ画面である。前記セットアップ画面は、3つの表示画面領域から構成され、入力指示領域、描画領域、検切り時間結果表示領域である。前記入力指示領域は、手書き入力を行う者にスタイラスペンで描画領域に文字を書込むための文字列が表示される。前記描画領域は、手書き認識の為の文字書込み描画領域である。前記検切り時間結果表示領域は、測定の結果、求められた検切り時間が表示される。
【0028】
手書き入力を行う者は、座標入力装置11の所定エリアに表示されたセットアップ処理のタブ(図示せず)をスタイラスペン11bでタップする。タップされたセットアップ処理部25は、まず、各種バッファなどの初期化を実行する(ステップS100)。セットアップ処理部25は、座標入力装置11の所定エリアに表示された検切り時間を求める為の開始ボタンを示すタブがタップされたか検知する(ステップS105)。開始ボタンのタブがタップされたと検知された場合、セットアップ処理部25は座標入力装置11の所定エリアに表示された検切り時間を終了するボタンを示すタブがタップされたか検知する(ステップS105のYes→S110)。
【0029】
終了ボタンがタップされていない場合、セットアップ処理部25はスタイラスペンの情報を取得し、描画領域に座標入力中であるか判断する(ステップS130→S135)。描画領域に座標入力中であると判断された場合、データが順次座標データバッファ31に取込まれる(ステップS135のYes→S140)。描画領域に座標入力中でないと判断された場合、セットアップ処理部25は、例えば、図5に示された通り、描画領域に書込まれた文字認識対象の「本」文字の各ストローク単位に示す座標位置データからストロークの終了点(菱形)、即ち、描画の終了か否かを判断する(ステップS170)。描画の終了であると判断された場合、セットアップ処理部25は時間カウンタ41をクリアし、時間監視を開始し、認識座標バッファ34に格納されたストローク毎に文字認識を実行する為、文字認識処理部23に実行を指示する(ステップS170のYes→S175→S180)。描画の終了でないと判断された場合、セットアップ処理部25は、処理をS110に戻す。この発明の一実施形態に係わる文字認識処理部23の動作は、後ほど詳細に説明する。
【0030】
次に、セットアップ処理部25は、例えば、図5に示された通り、描画領域に書込まれた文字認識対象の「本」文字の各ストローク単位に示す座標位置データからストロークの開始点(黒丸点)を判断する(ステップS145)。描画の開始でないと判断された場合、セットアップ処理部25は処理をS110に戻す。また、描画の開始であると判断された場合、セットアップ処理部25は時間カウンタ41を止め、時間監視を終了し、現在のカウンタ値を所定のバッファに格納する(ステップS150→S155)。
【0031】
セットアップ処理部25は、今回の座標入力が描画領域の次の入力枠に文字を入力したか否か判断する(ステップS160)。入力枠の変更であると判断された場合、セットアップ処理部25は文字認識処理部23に文字認識候補の確定を指示し、処理をS110に戻す。また、入力枠の変更でないと判断された場合も、セットアップ処理部25は処理をS110に戻す。
【0032】
先のS110で、終了ボタンがタップされたと判断された場合、セットアップ処理部25はカウンタ値が格納されている複数の値に異常に長いカウンタ値が格納されているか判断する(ステップS115)。ここでの異常値とは、所定の閾値である。異常値が格納されていると判断された場合、セットアップ処理部25は手書き入力を行う者に警告メッセージを発し、再度、初期化処理を実行する(ステップS115のYes→S100)。異常値が格納されていないと判断された場合、カウンタ値が格納されている複数の値の内、最長の値を最適な検切り値として検切り時間バッファ33に設定する(ステップS115のNo→S120)。
【0033】
次に、この発明の一実施形態に係わる検切り時間を用いた手書き文字認識の動作について、図6〜図10を用いて説明する。図6は、装置を起動してから1つの文字を手書きにより入力し終えるまでの主として座標入力部21による入力処理の内容を示すものである。その処理当初には、座標入力部21が初期化処理として各データバッファをクリアする(ステップS200)。
【0034】
座標入力部21は、一定の周期でスタイラスペン11bの状態、すなわちペン先のスイッチがオン/オフのいずれであるか、またオンであった場合にはその座標入力位置がどこであるかを獲得し、ペン状態データバッファ32に蓄えた後、このペン状態データバッファ32に蓄えた内容により座標入力部21は、座標入力があったか否かを判断し、ペンの入力を待機する(ステップS210→S220)。
【0035】
S220で座標入力があったと判断した場合、座標入力部21はその入力位置が1つの文字の終了を指示する特定位置、例えば、図10記載の転送ボタン、全角、取消、変換、空白や改行のボタンではないことを確認した上、その座標入力が、図10に示された手書き認識領域に対して、文字の初点であるか否かを判断する(ステップS230のNo→S240)。
【0036】
ここで座標入力が初点であると判断された場合、座標入力部21は認識座標バッファ34を初期化した後(ステップS240のYes→S250)、検切り処理部22による検切り処理を実行するように指示する(ステップS260)。
【0037】
また、前記ステップS240で座標入力が初点ではないと判断された場合、即ち、スタイラスペンをタブレット上で移動している状態である場合や1文字中で次のストロークを描画中の場合、座標入力部21はS250、S260の処理は行なわない。その後、座標入力部21は座標データバッファ31、ペン状態データバッファ32の格納内容、即ち、ペン入力された1ストロークの座標データを認識座標バッファ34に転送し、再びペン入力を待機する(ステップS270→S210)。
【0038】
なお、S230で座標入力部21が座標入力の位置が1つの文字入力の終了を指示する特定位置であったと判断した場合、座標入力部21の入力処理を一旦終了して強制的に、図8の認識処理部23による文字認識の処理に移行する。
【0039】
次に、ステップS260の実行指示に対応して起動される検切り処理部22の処理内容について図7を用いて説明する。
【0040】
図7において検切り処理部22は、座標入力部21から実行の指示が与えられると、まず時間カウンタ41をリセットして経過時間をクリアした後(ステップS300)、座標入力部21から提供された1ストロークの描画終了のイベントを取得し、認識処理部23を起動指示する(ステップS310→S320)。検切り処理部22は1ストロークの描画終了のイベントが取得する迄、S310で待機する。検切り処理部22は、1ストロークの描画終了イベントからの計時動作を行う時間カウンタ41より経過時間情報を取得し、取得した経過時間情報を検切り時間バッファ33に設定される検切り時間と比較することで監視時間に達したか否か判断する(ステップS330→S340)。
【0041】
時間カウンタ41の経過時間が検切り時間バッファ33に設定された検切り値に達していないと判断した場合、再び前記ステップS320からの処理を繰返し実行する(ステップS340のNo)。時間カウンタ41の経過時間が検切り時間バッファ33に設定された検切り値に達していたと判断された場合、検切り処理部22は文字認識候補の確定を認識処理部23に指示する(ステップS340のYes→S350)。
【0042】
図8は、この認識処理部23による文字認識処理を示すものである。同図では、認識処理23は、まず、ステップS270の座標データバッファ31に格納された座標データを1ストローク毎に順次読出し、文字のストローク単位に文字認識処理を実行し、認識結果を認識結果バッファ35に格納する(ステップS410→S430)。
【0043】
例えば、図9〜図10は、手書き入力を行う者が文字認識領域上に文字「本」と「日」を入力する一連の動作過程を示している。図9には、文字「本」の1ストローク前の「木」迄のストロークが文字認識領域に書込み描画されている。認識処理部23は、書込む描画されたストローク毎に文字認識を実行し、その時点での文字認識領域上に「木」に対応した文字認識候補が最大10個迄一覧として表示される。一覧表示された文字認識候補の内、最も左にある文字認識候補が既定の選択候補である。即ち、検切り時間を超過した場合、自動的に最も左にある文字認識候補が選択され、文字認識を確定する。手書き入力を行う者が最も左以外の場所の文字認識候補を選択する場合、該当の文字をタップすることで選択することができる。更に、手書き入力を行う者は、「木」に次の1ストロークを書込み描画された場合、文字認識部23は、「本」に対応した文字認識候補が一覧として表示されている。
【0044】
次に、認識処理部23は、検切り処理22が検切り時間超過に伴う次認識候補の確定を指示したか否かを判断し(ステップS440)、確定を指示していないと判断した場合には再びS410に戻り、文字認識処理を繰返す。
【0045】
さて、S440のYesで文字認識処理の確定指示された認識処理部23は、文字認識処理を終了する(ステップS440のYes)。例えば、図10には、文字認識の確定処理の結果として、文字認識領域上に文字「本」が表示装置13の漢字変換表示領域上に表示されている。認識処理部23は、文字「本」の最後のストロークと次の文字「日」の最初のストロークとの時間間隔が、検切り時間を経過したと判断した為、文字認識候補を「本」に確定し、漢字変換表示領域に表示処理する。更に、手書き入力を行う者は、1ストローク毎に、次の文字「日」を文字認識領域上に書込み描画している。認識処理部23は、文字認識領域上に書込み描画された「日」の各ストロークの経過に対応した文字認識候補を一覧表示している。
【0046】
次に、表示処理部24は、認識結果バッファ35に格納した認識結果を表示データ化して表示装置13で文字を入力した位置に対応する所定の位置に表示出力させる。
【0047】
このように、ペン入力の終了後に検切り判断を行ない、セットアップ画面で設定された検切り時間に達したら、文字認識候補の確定処理を自動で行う為、手書き入力を行う者は効率的に文字を入力することが可能となる。
【0048】
なお、この発明は上述した実施例に限定されるものではない。例えば、入力された座標直列の情報を文字あるいは数字として認識する方法についても、辞書に登録されている文字との距離のマッチングではなく、入力された情報を文字の基本的な形に何らかの手段で変換し、得られた文字形と辞書の文字との類似性をとるような方法としてもよい。以上要するに、この発明はその要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、手書き入力を行う者にとって適切な検切り時間を容易に設定可能とし、手書き文字の入力効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る概略回路構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態に係る概略装置構成を模式的に示す図。
【図3】同実施形態に係るセットアップ画面を示す図。
【図4】同実施形態に係る検切り時間の設定動作を説明するためのフローチャート。
【図5】同実施形態に係る認識対象の文字をストローク単位に分解説明するための図。
【図6】同実施形態に係る座標入力部の動作を説明するためのフローチャート。
【図7】同実施形態に係る検切り処理部の動作を説明するためのフローチャート。
【図8】同実施形態に係る認識処理部の動作を説明するためのフローチャート。
【図9】同実施形態に係る文字入力の動作を説明するための図。
【図10】同実施形態に係る文字入力の動作を説明するための図。
【符号の説明】
11…座標入力装置、11a…透明タブレット、11b…スタイラスペン、12…制御装置、13…表示装置、14…外部記憶装置、21…座標入力部、22…検切り処理部、23…認識処理部、24…表示処理部、25…セットアップ処理部、31…座標データバッファ、32…ペン状態データバッファ、33…検切り時間バッファ、34…認識座標バッファ、35…認識結果バッファ、41…時間カウンタ、51…手書き文字認識辞書。
Claims (8)
- 手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置に於いて、手書き入力された文字の座標値列を得る座標入力手段と、前記座標入力手段で得られた座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識する文字認識手段と、前記文字認識手段による文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、前記座標入力手段で得られた文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定する設定手段と、前記設定手段で設定された検切り時間により前記文字認識手段の文字認識候補を確定する手段とを具備することを特徴とする文字認識装置。
- 前記設定手段は、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする請求項1記載の文字認識装置。
- 検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知する手段を具備することを特徴とする請求項2記載の文字認識装置。
- 順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を前記文字認識手段による文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする請求項3記載の文字認識装置。
- 手書き文字を入力するための入力画面を有する文字認識装置の制御方法に於いて、手書き入力された文字の座標値列を得るステップと、座標値列を文字入力のストロークデータとして取込むことで入力された文字を認識するステップと、文字認識候補を確定する為、所定の手書き文字を入力して、文字入力間隔の時間を検知し、最適な検切り時間を設定するステップと、設定された検切り時間により文字認識候補を確定することを特徴とする文字認識装置の制御方法。
- 前記検切り時間を設定するステップは、文字入力のストロークデータを終了点から次の文字入力のストロークデータの開始点迄の時間を検知し、検切り時間として設定することを特徴とする請求項5記載の文字認識装置の制御方法。
- 検切り時間の時間を設定する為の画面を表示し、当該表示画面上に所定の手書き文字を入力し、文字入力の検切り時間を順次検知することを特徴とする請求項6記載の文字認識装置の制御方法。
- 順次検知された検切り時間の内、最長の時間間隔を文字認識候補の確定のための時間として設定することを特徴とする請求項7記載の文字認識装置の制御方法。
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- 2002-06-19 JP JP2002177935A patent/JP2004021760A/ja active Pending
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