JP2004020739A - 議事録作成装置、議事録作成方法、議事録作成プログラム - Google Patents

議事録作成装置、議事録作成方法、議事録作成プログラム Download PDF

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小島 章利
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Abstract

【課題】複数の発言者により発言される発言内容を、大きな作業負担を必要とすることなく簡単に記録する。
【解決手段】CPU10は、音声認識処理プログラム22を実行することで、複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別し、この識別された各発言者の音声のデータをもとに発言内容を認識する音声認識を実行する。そして、識別された発言者と音声認識により得られた発言内容とを対応づけた発言データを生成して発言データファイル26bに登録する。また、CPU10は、議事録編集処理プログラム23を実行することで、発言データを議事録などの所定の形式に編集して議事録データを生成する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の発言者により発言される発言内容、例えば会議などの議事録を作成するのに好適な議事録作成装置、議事録作成方法、議事録作成プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数の発言者により発言された発言内容、例えば会議などで発言された内容を議事録として記録する場合には、例えば会議の内容を録音しておき、その録音内容を聞きながら、パーソナルコンピュータ上で文書作成アプリケーションを利用して、キーボード操作によって文字列データを入力し、この入力したデータに対して所定の編集操作を施して議事録の体裁を整えるといった操作が必要となっている。通常、議事録では、どのようなことが発言されたか(発言内容)、そして誰が発言したかを(発言者)を記録しておく必要がある。
【0003】
しかしながら、録音された音声から各発言者を識別し、その発言内容を聞き取る作業は、録音状態が悪い場合、あるいは同時に複数の参加者が発言した場合などでは、非常に負担が大きいものとなっている。また、発言内容を電子データ化するためにパーソナルコンピュータなどを用いて例えばキーボード操作をしなければならず、大きな作業負担が必要となっていた。また、こうした作業が必要となるため、短時間のうちに議事録を作成することが困難となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来では、複数の発言者により発言された内容を記録するには、非常に大きな作業負担が必要となっていた。
【0005】
本発明は前記のような事情を考慮してなされたもので、複数の発言者により発言される発言内容を、大きな作業負担を必要とすることなく簡単に記録することが可能な議事録作成装置、議事録作成方法、議事録作成プログラムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別する識別手段と、前記識別手段により識別された各発言者の音声のデータをもとに発言内容を認識する音声認識手段と、前記識別手段により識別された発言者と前記音声認識手段により認識された発言内容とを対応づけた発言データを生成する生成手段とを具備したことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、複数の発言者により発言された音声のデータをもとに発言者が識別されると共に、各発言者が発言した発言内容が認識され、発言者と発言内容とが対応づけられた発言データ、すなわち議事録に必要なデータが生成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本実施形態に係わる議事録作成装置のシステム構成を示すブロック図である。本実施形態における議事録作成装置は、例えば半導体メモリ、CD−ROM、DVD、磁気ディスク等の記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、このプログラムによって動作が制御されるコンピュータによって実現される。
【0009】
図1に示すように、本実施形態における議事録作成装置は、CPU10、入力部12、表示部14、音声入力部16、マイク17、音声出力部18、スピーカ19、記録部20を有して構成される。
【0010】
CPU10は、装置全体の制御を司るもので、記録部20に記憶されている各種プログラムを実行し、このプログラムに従って各種の機能を実現する。例えば、CPU10は、議事録作成プログラム(音声認識処理プログラム22、議事録編集処理プログラム23)を実行することで後述する議事録作成処理を実行する。CPU10は、音声認識処理プログラム22を実行することで、複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別すると共に、各発言者の音声のデータをもとに発言内容を音声認識により取得して、発言者と発言内容とを対応づけた発言データを生成する機能を実現する。また、CPU10は、議事録編集処理プログラム23を実行することで、音声認識処理プログラム22による処理で生成された発言データを所定の形式、例えば議事録の体裁となるように編集する機能を実現する。
【0011】
入力部12は、装置の動作を規定する指示やデータを入力するもので、例えばキーボードやマウス等のポインティングデバイスからデータを入力する。
【0012】
表示部14は、各種処理の実行に応じた画面表示をするもので、例えば液晶ディスプレイにおいて各種表示を実行する。
【0013】
音声入力部16は、マイク17を通じて音声信号を入力して、音声データに変換するもので、この音声データを議事録作成処理に供する。音声入力部16には、複数のマイク17を接続することができる。この場合、音声入力部16は、各マイク17から入力された音声の音声データを識別可能となるように議事録作成処理に供することができるものとする。
【0014】
マイク17は、会議などで発言された音声を入力するためのもので、音声入力部16に接続される。マイク17は、少なくとも1台設けられるものとする。また、マイク17を複数設けて、会議などにおいて各参加者に装着させて、それぞれの発言による音声を入力することができるようにもできる。この場合、各マイク17は、ワイヤレスマイクとし、無線によって音声入力部16と接続される構成とすることが望ましい。
【0015】
音声出力部18は、スピーカ19を通じて音声を出力させるもので、例えば記録部20に記録された会議中に取得された音声データをもとにした音声を出力させる。
【0016】
記録部20は、装置全体の制御を司るシステムプログラム、各種機能に対応した制御処理プログラムの他、各種のデータが必要に応じて記憶されるもので、RAM、ROM、ハードディスク装置等の外部記憶装置などの各種記録媒体を含めて概念的に示すものである。記録部20には、例えば音声認識処理プログラム22、議事録編集処理プログラム23、音声認識データベース(DB)24(発言者データベース(DB)24a、発言者別音声認識データベース(DB)24b、発言内容を解析データベース(DB)24c)、議事録データ26(基本データファイル26a、発言データファイル26b、音声データファイル26c、編集議事録データファイル26d)などが記録される。
【0017】
音声認識処理プログラム22は、複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別すると共に、各発言者の音声のデータをもとに発言内容を音声認識により取得して、発言者と発言内容とを対応づけた発言データを生成する機能を実現するためのプログラムである。
【0018】
議事録編集処理プログラム23は、音声認識処理プログラム22による処理で生成された発言データを所定の形式、例えば議事録の体裁となるように編集する機能を実現するためのプログラムである。
【0019】
音声認識データベース24は、処理対象とする音声データに対して、発言者識別及び発言内容の認識をする際に参照される各種データが記録されたもので、発言者データベース24a、発言者別音声認識データベース24b、発言内容を解析データベース24cが含まれている。
【0020】
発言者データベース24aは、発言者を識別するために参照されるもので、例えば図2(a)に示すように、予め各発言者の発言によって入力される音声データをもとに抽出された特徴データ、例えば音声ピッチ、発話パターンなどが各発言者について記録されている。
【0021】
発言者別音声認識データベース24bは、音声データに対して音声認識処理を施す際に用いられる音声認識辞書が記憶されるもので、例えば、図2(b)に示すように、予め各発言者の発言によって入力される音声データをもとに生成された音声認識辞書がそれぞれの発言者毎に登録されているものとする。なお、音声認識辞書を予め登録していない発言者に対して音声認識処理を実行するための汎用の音声認識辞書も含むものとする。
【0022】
発言内容解析データベース24cは、音声認識処理によって得られた発言内容をもとに、発言者の識別あるいは複数の発言者による一連の発言内容を解析するための情報が記録されるもので、例えば図2(c)に示すように、解析に利用する特定の発言内容と、その発言内容があった場合の解析内容とが対応づけて登録されている。例えば、「○○○報告お願いします」(○○○の部分は任意)の発言があった場合、次の発言者が「○○○」であることを示している。また、「次の議題に移ります」の発言があった場合、会議において議題が切り替えられたことを示している。
【0023】
議事録データ26は、議事録の作成に関するデータであり、基本データファイル26a、発言データファイル26b、音声データファイル26c、編集議事録データファイル26dが含まれている。
【0024】
基本データファイル26aは、音声認識処理の結果をもとに議事録を作成をするために予め入力される基本データが記録されるファイルである。基本データとしては、例えば図3(a)に示すように、日時、場所、会議の参加者を示すデータが含まれるものとする。参加者を示すデータは、音声認識処理をする際に用いる発言者別音声認識データベース24bに登録された音声認識辞書を、会議の参加者に対応するものに限定するために参照される。なお、マイク種別のデータは、マイク17が複数設けられ、各参加者のそれぞれの発言を個別のマイク17で入力する場合に、何れのマイク17が何れの参加者によって使用されるか(装着されているか)を示すデータである。
【0025】
発言データファイル26bは、入力された音声データをもとにした発言者の識別及び音声認識の結果が記録されるファイルである。発言者データとして、例えば図3(b)に示すように、発言者と発言内容とが対応づけられて順次記録される。また、発言データには、発言者と対応する発言内容の組みに対して、音声認識の対象となった音声データとの対応関係を示す音声データポインタがそれぞれ対応付けて記録されるものとする。
【0026】
音声データファイル26cは、音声認識の対象となった音声データが記録されるファイルである。音声データには、例えば図3(c)に示すように、それぞれ音声データポインタが付加されており、発言データファイル26bに記録された発言者と発言内容との組みと対応づけられている。編集議事録データファイル26dは、基本データファイル26a及び発言データファイル26bに記録されたデータをもとに、所定の編集が施されて作成された議事録データが記録されるファイルである(図5に議事録のフォーマットの一例を示す)。
【0027】
次に、本実施形態の議事録作成装置における議事録作成処理について、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
ここでは、会議が行われる際に、その会議中に発言された音声のデータに対してリアルタイムで発言者識別及び音声認識を行い、発言者と発言内容を対応づけて記録した発言データを作成するものとして説明する。また、音声入力部16を通じて入力される音声データは、各発言者のそれぞれに対応する音声データを識別できる場合には、
まず、CPU10は、入力部12を通じて議事録作成処理の開始が指示されると、音声認識処理プログラム22を起動して議事録作成処理を開始する。まず、CPU10は、表示部14によって所定のメッセージを表示するなどして、会議を開始する前に基本データの入力を促す。本実施形態では、基本データとして、会議が行われる日時、場所、会議の参加者についての情報を、キーボード操作などによって入力部12を通じて入力させる。CPU10は、基本データが入力されると、基本データファイル26aとして記録部20に記録しておく(ステップA1)。
【0028】
CPU10は、基本データが入力されると、この基本データ中の参加者のデータをもとに、発言者データベース24a及び発言者別音声認識データベース24bに登録されている該当する発言者のデータ(特徴データ、音声認識辞書)を、議事録作成処理に使用する発言者データとして設定する(ステップA2)。すなわち、実際に会議に参加している発言者のみを対象として発言者の識別を行うことで識別の精度を向上させ、また音声認識に使用する音声認識辞書を発言者用のものとすることで音声認識の精度を向上させることができる。また、識別多少とする発言者を限定することで処理に要する時間を短縮することもできる。
【0029】
なお、発言者データベース24aに該当する発言者の特徴データが登録されていない場合には、特徴データについての設定を行わない。また、発言者別音声認識データベース24bに発言者に対応する音声認識辞書が登録されていない場合には、汎用の音声認識辞書が設定されるものとする。
【0030】
こうして、発言者データの設定がされた後に会議が開始される。議事録作成装置は、会議の参加者によって発言がされると、その音声をマイク17から入力し、その音声データを処理対象とするデータとして作業エリアに記録する(ステップA3)。
【0031】
CPU10は、処理対象とする音声データに対して、何れの参加者による発言であるかを識別する発言者識別を実行すると共に、その発言者の音声データに対して発言者データとして設定された音声認識辞書を用いた音声認識処理を実行して発言内容を取得する(ステップA4)。
【0032】
例えば、発言者識別は、音声データから特徴データを抽出し、この抽出した特徴データと発言者データとして設定された各発言者の特徴データとを照合して、合致するものがあった場合に、その該当する発言者によって発言がされたものと識別する。この発言者識別により発言者が特定された場合には、音声認識処理は、この発言者に対応する音声認識辞書を用いて処理を実行し、発言内容を例えばテキストデータとして出力する。
【0033】
また、同時に複数の参加者から発言があった場合には、発言者識別において、特徴データをもとに各発言者の発言による部分を分離し、それぞれに対して音声認識処理を実行することで、各発言者の発言内容を取得する。
【0034】
なお、処理対象とする音声データのみをもとに発言者識別を行うだけでなく、各発言者による一連の発言内容から意味解析などを行うことにより発言者を識別することもできる。例えば、発言内容解析データベース24cに登録された特定の発言内容があった場合、この発言内容に対して設定されている解析内容をもとに識別することができる。
【0035】
例えば、発言内容解析データベース24cに登録された発言内容「○○○報告お願いします」(○○○の部分は任意)があった場合に、解析内容の情報から次の発言者が「○○○」であると識別することができる。従って、例えば「A部長」が「これから会議を始めます。B課長、報告をお願いします」の発言をした場合、次の発言「先日の売上は…」の発言者が「B課長」であることを識別できる。また、「×××の活動について説明します」(×××の部分は任意)があった場合に、解析内容の情報から「×××」(例えば総務課などの所属名)に属する発言者(基本データに登録された参加者に含まれる)であると識別することができる。ただし、別途、各所属の所属メンバーが登録された情報が参照されるものとする。
【0036】
CPU10は、こうして識別された発言者と音声認識結果(発言内容)とを、発言データファイル26bに登録しておく。この際、CPU10は、処理対象となった音声データを音声データファイル26cに登録しておくと共に、発言データファイル26bに登録したデータと関連づける音声データポインタを付しておく。
【0037】
以上の処理を会議が行われている間に発言される音声について実行し、その結果得られる発言データ(発言者と発言内容)を順次発言データファイル26bに登録していく。
【0038】
会議が終了して、入力部12を通じて記録終了が指示されると(ステップA6)、CPU10は、議事録編集処理プログラム23を起動して、発言データファイル26bに記録された発言データを所定の形式、例えば予め決められた議事録の体裁に整えた議事録データを生成する議事録データ編集処理を実行する(ステップA7)。
【0039】
議事録データ編集処理では、例えば基本データファイル26aに登録された基本データと、発言データファイル26bに記録された全ての発言者と発言内容のデータを用いて議事録を作成する。
【0040】
図5(a)には、議事録データ編集処理により作成された議事録データの例を示している。図5(a)に示す例では、基本データとして登録された日時、場所、参加者のデータが記載され、それ以下に発言データファイル26bに登録されていた発言者と発言内容とを対応づけて順次記載している。
【0041】
なお、この時、会議中に発言された意味のない発言内容、例えば「え〜」「あの〜」や咳払いや何らかの音について音声認識されて出力された意味不明な文字認識結果については予め削除し、これらが議事録に記載されないようにしている。ただし、音声認識処理において意味的に不明な発言が認識されないようになっている場合には、前述した意味不明な文字認識結果を予め削除する処理は不要である。
【0042】
なお、図5(a)に示す議事録データを議事録作成装置の表示部14において表示させる場合、それぞれの発言者と発言内容の組みに対して、発言データファイル26bに記録されている音声データポインタをもとに、音声データと対応づけて管理しておく。CPU10は、表示部14によって表示される画面中の発言内容を、マウスなどのポインティングデバイスなどを用いて選択された場合に、この選択された発言内容に対応づけられた音声データポイントをもとに、音声データファイル26cから音声データを読み出し、この音声データに基づく音声を音声出力部18を通じてスピーカ19から出力させる。これにより、発言内容、及び発言者の確認をすることができる。従って、発言者識別や音声認識で誤った結果が得られたとしても、議事録データにおいて修正することができる。CPU10は、画面中で発言者あるいは発言内容が選択された後、入力部12を通じて文字列データが入力された場合、選択された発言者あるいは発言内容に代えて、入力された文字列データを議事録データに入力する。
【0043】
なお、図5(a)に示す議事録データは、発言データファイル26bに登録された発言者と発言内容のデータをそのまま記載しているが、各発言者の一連の発言内容を解析して、議事録に記載する発言内容を限定するようにしても良い。
【0044】
図5(b)に示す例では、会議の議題毎に項目を付して、それぞれにおける発言内容を記載した例を示している。この場合、発言内容解析データベース24cに記録された情報をもとに(例えば、図2(c)に示す「次の議題に移ります」など)、一連の発言内容から議題の切り替え箇所を判別し、それぞれの切り替え箇所で区切られるブロック毎に項目を作成する。例えば、既存の技術である文章の自動要約作成機能を使用して、一連の発言で主要な文言を抽出して項目としたり、会議中で特定の発言の後に議題の内容を発言するルールを設定しておけば、この発言内容を抽出して項目とすることができる。例えば、「次の議題に移ります」の発言の後に議題の内容が発言される場合であれば、「次の議題に移ります」の発言を検索し、その次の発言内容を抽出して項目とする。また、図5(b)に示す例では、発言データファイル26bに登録された全ての発言内容を記載するのではなく、主要な発言内容のみを抽出して記載している。例えば、「売上報告」の項目であれば、「売上」についての発言のみを抽出して記載する。こうすることで、要点のみに簡略化された議事録データを作成することが可能となる。
【0045】
図5(c)に示す例では、図5(b)に示す各項目毎の発言内容(あるいは発言データファイル26b中の発言内容)に対して、既存の技術である文章の自動要約作成機能を使用して要約を作成し、この作成した要約をそれぞれの項目毎に記載している。自動要約作成機能では、例えば一連の発言内容による文章が、文単位で分析、評価され、要点となる箇所が特定されて、要約となる文章が作成される。この例では、要点のみが記載された簡略化された議事録とすることができる。
【0046】
こうして、議事録データ編集処理によって作成された議事録データは、議事録編集処理プログラム23によって扱われるデータ形式の他、テキストデータ、他のアプリケーションプログラムに対応する形式のデータに変換して、議事録ファイルとして保存することができる。
【0047】
このようにして、複数の発言者により発言される音声を入力し、この音声データをもとに発言者識別、及び各発言者の音声データに対する音声認識処理を実行することで、各発言者の発言内容を発言データとして発言データファイル26bに記録紙、この発言データをもとに議事録データを作成することができる。従って、複数の発言者により発言される発言内容を、大きな作業負担を必要とすることなく簡単に記録することが可能となる。
【0048】
なお、前述した説明では、音声入力部16を通じて入力された音声データに対して、発言者データベース24aに記録された特徴データなどをもとに各発言者の発言による部分を分離し、各発言者の発言に対応する音声データについて音声認識処理を施すものとしているが、マイク17を複数設けて、各発言者のそれぞれに対応する音声データを識別できる場合には、音声データに対して各発言者の発言による部分を分離する処理を省略することができる。マイク17を複数使用する際には、基本データとして、各参加者が何れのマイク17を使用するかを示すデータを登録させる。図3(a)に示す基本データファイル26aの例では、A部長は(1)、B課長は(2)、C課長は(3)、D主任は(4)のマイク識別の情報がそれぞれ付されたマイク17を使用することが設定されている。
【0049】
この場合、基本データファイル26aに記録されているマイク識別の情報をもとに、何れのマイク17を通じて入力された音声データが何れの発言者に対応するものであるか判別し、それぞれの音声データに対して発言者別音声認識データベース24bの該当する発言者の音声認識辞書を用いて音声認識処理を実行すれば良い。
【0050】
これにより、音声データをもとに発言者を確実に識別することが可能となり、また発言者に対する音声認識辞書を用いて音声認識処理を実行することができるので、音声認識の精度を向上させることが可能となる。
【0051】
また、前述した説明では、議事録作成処理はリアルタイムで会議中の音声を入力し、発言者識別及び音声認識を実行するものとして説明しているが、会議の様子を記録した音声ファイルをもとに、議事録作成処理を知行することも可能である。この場合、基本的には図4に示す議事録作成処理と同じ手順により実行されるが、ステップA3において、処理対象とする音声ファイルから、順次、音声データを読み出し処理を実行する点が異なる。
【0052】
なお、上述した実施形態において記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。本装置を実現するコンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。
【0053】
また、本願発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。更に、前記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、複数の発言者により発言される発言内容を、大きな作業負担を必要とすることなく簡単に記録することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係わる議事録作成装置のシステム構成を示すブロック図。
【図2】本実施形態における音声認識データベース24に登録されるデータの一例を説明するための図。
【図3】本実施形態における議事録データ26に登録されるデータの一例を説明するための図。
【図4】本実施形態における議事録作成処理を説明するためのフローチャート。
【図5】本実施形態における議事録データの一例を示す図。
【符号の説明】
10…CPU
12…入力部
14…表示部
16…音声入力部
17…マイク
18…音声出力部
19…スピーカ
20…記録部
22…音声認識処理プログラム
23…議事録編集処理プログラム
24…音声認識データベース
24a…発言者データベース
24b…発言者別音声認識データベース
24c…発言内容解析データベース
26…議事録データ
26a…基本データファイル
26b…発言データファイル
26c…音声データファイル
26d…編集議事録データファイル

Claims (6)

  1. 複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別する識別手段と、
    前記識別手段により識別された各発言者の音声のデータをもとに発言内容を認識する音声認識手段と、
    前記識別手段により識別された発言者と前記音声認識手段により認識された発言内容とを対応づけた発言データを生成する生成手段と
    を具備したことを特徴とする議事録作成装置。
  2. 前記生成手段により生成された発言データを所定の形式に編集する編集手段を具備したことを特徴とする請求項1記載の議事録作成装置。
  3. 複数の発言者により発言された音声のデータを、発言者毎に取得する音声データ取得手段を具備し、
    前記識別手段は、前記音声データ取得手段により取得されたデータが何れの発言者に対応するかに基づいて発言者を識別することを特徴とする請求項1記載の議事録作成装置。
  4. 発言者の音声の特徴を示す特徴データが記録された記録手段を具備し、
    前記識別手段は、音声のデータから特徴データを抽出し、前記記録手段に記録された特徴データと照合することで発言者を識別すること特徴とする請求項1記載の議事録作成装置。
  5. 複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別し、
    この識別された各発言者の音声のデータをもとに発言内容を認識し、
    識別された発言者と認識された発言内容とを対応づけた発言データを生成することを特徴とする議事録作成方法。
  6. コンピュータを、
    複数の発言者により発言された音声のデータをもとに各発言者を識別する識別手段と、
    前記識別手段により識別された各発言者の音声のデータをもとに発言内容を認識する音声認識手段と、
    前記識別手段により識別された発言者と前記音声認識手段により認識された発言内容とを対応づけた発言データを生成する生成手段とに機能させるための議事録作成プログラム。
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