JP2004020319A - コンベヤベルトの摩耗試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベヤベルトの実際の使用状態を模擬した摩耗試験を行うことができ、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができるコンベヤベルトの摩耗試験装置を提供する。
【解決手段】少なくとも一対のベルト車に掛け渡されて閉ループを形成する試験用コンベヤベルトと、試験用コンベヤベルトを一方のベルト車を介して回転走行させる駆動源と、試験用コンベヤベルトに所定の張力を付与する張力付与手段と、試験用コンベヤベルトの外面に頂部が接触可能なように対向配置された振動する圧子と、を備えたコンベヤベルトの摩耗試験装置。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤベルトの摩耗試験装置に関し、特に、摩擦力と繰り返し衝撃力の両方の影響を含んだ摩耗試験が行えるコンベヤベルトの摩耗試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンベヤベルトは、ベルト車間に掛け渡されてばら物、例えば製鉄所においては鉄鉱石や石炭等の輸送に用いられ、普通、芯材となる帆布にゴムなどの弾性カバー材が組み合わされている。
従来、このような構造をもつコンベヤベルトの摩耗試験は、ゴムなどの弾性材料の耐摩耗性を試験する装置を用いて行われていた。例えば、DIN 摩耗試験や定荷重ウィリアムス試験が知られている。DIN 摩耗試験や定荷重ウィリアムス試験は、JIS K 6264に規定されているようにDIN 摩耗試験では、円筒表面に巻き付けた研磨布に弾性材料を押し付け、ある回数円筒を回転させた後、弾性材料の摩耗量を測定し、一方定荷重ウィリアムス試験では、円盤に取り付けた研磨布に弾性材料を押し付け、ある回数円盤を回転させ、弾性材料の摩耗量を測定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、実機のコンベヤベルトは、実際の使用状態において輸送物である鉄鉱石や石炭等から摩擦力を受けると共に繰り返し衝撃力を受けている。例えば、ベルトコンベヤ装置には、図12に示すシュート31の位置にベルト乗り継ぎ部があり、このようなベルト乗り継ぎ部においてコンベヤベルト1は、落下してくる鉄鉱石や石炭等の輸送物32から落下距離hに相当する衝撃力を受けている。なお、図中矢印はコンベヤベルト1の回転走行方向である。
【0004】
このため、弾性材料を研磨布ですり減らす摩耗試験装置を用いた場合、摩擦力と繰り返し衝撃力の両方の影響を含んだ摩耗試験が行えず、コンベヤベルトの実際の使用状態を十分模擬していない点があり、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができないという欠点があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解消することにあり、コンベヤベルトの実際の使用状態を十分模擬した摩耗試験を行うことができ、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができるコンベヤベルトの摩耗試験装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、摩擦力と繰り返し衝撃力の両方の影響を含んだ摩耗試験を行った後、コンベヤベルトの外側ゴムなどの弾性カバー材の摩耗量を測定することにより、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができるという知見を得て、本発明を完成させた。
【0006】
本発明は、以下の通りである。
1.少なくとも一対のベルト車に掛け渡されて閉ループを形成する試験用コンベヤベルトと、前記試験用コンベヤベルトを一方のベルト車を介して回転走行させる駆動源と、前記試験用コンベヤベルトに他方のベルト車を介して所定の張力を付与する張力付与手段と、前記試験用コンベヤベルトの外面に頂部が接触可能なように配置された振動する圧子と、を備えたことを特徴とするコンベヤベルトの摩耗試験装置。
【0007】
2. 前記圧子が可動台に脱着可能に取り付けられ、かつ前記可動台に振動力と振幅を調整可能な振動子が設けられていることを特徴とする上記1.に記載のコンベヤベルトの摩耗試験装置。
3. 前記圧子が頂部に近づくほど先細りとなる円錐台形状とされていることを特徴とする上記1.または2.に記載のコンベヤベルトの摩耗試験装置。
【0008】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の実施の形態に係るコンベヤベルトの摩耗試験装置について、図1、図2を用いて詳細に説明する。
図1は本発明に係るコンベヤベルトの摩耗試験装置の構成を示す概略斜視図であり、図2(a)、(b)は本発明に用いて好適な圧子の形状を示す正面図および平面図である。
【0009】
本発明の実施の形態に係る摩耗試験装置は、図1に示すように、一対のベルト車1に掛け渡されて閉ループを形成する試験用コンベヤベルト1と、この試験用コンベヤベルト1を右側のベルト車を介して回転走行させる駆動源5と、試験用コンベヤベルト1に左側のベルト車を介して所定の張力を付与する張力付与手段4とを備えている。駆動源5としては、例えば変速機付き電動モーター等とすることができ、電動モーター等の回転駆動力によって、試験用コンベヤベルト1が右側の駆動側ベルト車2を介して実機相当のベルト速度で回転走行する。右側の駆動側ベルト車2の軸は、ベルト車2と一体的に取り付けられ、回転可能に図示しない軸受け架台に支持され、かつ電動モーター等の駆動源5に接続されてベルト車2に駆動力を伝達している。
【0010】
一方、図1中左側に配置されるベルト車2は、試験用コンベヤベルト1の走行により回転する従動車であって、その軸を介して試験用コンベヤベルト1に所定の張力を付与する張力付与手段4に接続されている。張力付与手段4としては、試験用コンベヤベルト1に実機相当の張力を付与する所定の質量をもつウエイトなどとすることができる。なお、図中符号1Aは、試験用コンベヤベルト1の回転走行方向を示し、符号2Aはベルト車2の軸中心である。また、符号4Aは従動側ベルト車2の軸を介して試験用コンベヤベルト1に付与する張力の方向を示す。
【0011】
さらに本発明の実施の形態に係る摩耗試験装置は、上記試験用コンベヤベルト1の外面に頂部が接触可能なように対向配置された振動する圧子3を備えていることが特徴である。圧子3は、図2(a)、(b)に示すように頂部に近づくほど先細りとなる円錐台形状とされ、圧子3の基部側に形成した雄ねじ部3Bにより図1に示す可動台7に脱着可能に取り付けられている。図1中符号Sは、試験用コンベヤベルト1の内側から見た場合における、試験用コンベヤベルト1の外面に接触した圧子3の頂面である。
【0012】
ここで、符号6は架台であり、架台6は、ベース台8と、ベース台に立設された左右の案内台9と、可動台7とベース台8との間に配置された左右のバネ11とを有している。可動台7は、左右の案内台9で左右、前後方向への移動が拘束され、かつバネ11を介してベース台8で支持されている。この可動台7には、下部に振動力と振幅を与える振動子、例えばユーラスモータ12が設けてあり、ユーラスモータ12の振動力によって、可動台7が上下方向にのみ振動する。振動力は、ユーラスモータ12のアンバランスウェイトの取り付け角度を調整することにより所定の値を得ることができる。一方、圧子3の頂面Sの面積を変えることによって、圧子3が試験用コンベヤベルト1に衝突する際の、単位面積当たりの衝撃力を変えることができる。ここで、試験用コンベヤベルト1が圧子3から受ける衝撃力は、圧子3とユーラスモータ12と、高さ位置調整ジャッキ14とによって定めることができる。
【0013】
本発明においては、圧子3を脱着可能に可動台7に取り付けるようにするのが圧子3を交換するだけで単位面積当たりの衝撃力を簡単に変更することができるから好ましい。また、圧子3が頂部に近づくほど先細りとなる円錐台形状とされていることが安定して滑り摩擦状態とすることができるからより好ましい。
上述した摩耗試験装置における試験状態について、図3を用いて説明する。
【0014】
図3は、回転走行する試験用コンベヤベルト1の外面と圧子3の頂部との接触状態を示した断面模式図であって、試験用コンベヤベルト1の外面を形成している外側弾性カバー材の摩耗量を測定する摩耗試験を行っている。この場合、試験用コンベヤベルト1には、芯材となる帆布の両側にゴム等の弾性カバー材が設けてある。
【0015】
図3(a)、(b)、(c)において、試験用コンベヤベルト1は矢印1Aの方向に回転走行し、図3(b)は、振動する圧子3の上昇過程である。(a)は圧子3の下限位置で、圧子3の頂部と試験用コンベヤベルト1の外面とが非接触状態となっている。(b)は圧子3の頂部が試験用コンベヤベルト1に衝突した直後の状態、(c)は圧子3の上限位置であり、(b)→(c)の間では圧子3の頂部と試験用コンベヤベルト1の外面とが接触状態となっている。図3(b)中の矢印3Aは圧子3の移動方向を示し、図3(a)、(c)においては圧子3の移動速度は0となる。一方、振動する圧子3の下降行程では、図3(b)中の矢印3Aの矢印の方向を下向きとして、図3(c)の状態から(b)を経て(a)に示す状態に戻る。
【0016】
ここで、試験用コンベヤベルト1と圧子3との接触状態においては、試験用コンベヤベルト1は図中1Aで示す方向に回転走行していると共に圧子3の頂部の角が縦断面で見て鈍角となっており、先端部の角が弾性材料内に食い込んでしまうことが防止され、圧子3の頂部と試験用コンベヤベルト1の弾性カバー材との間で滑りが発生することにより、弾性カバー材が摩擦力によって滑り摩耗する。
【0017】
また、図3(b)に示す試験用コンベヤベルト1に圧子3が衝突する際、試験用コンベヤベルト1が圧子3から衝撃力を受けるため、試験用コンベヤベルト1が衝撃力によって損耗する。
勿論、試験用コンベヤベルト1の弾性カバー材の摩耗試験では、上述したようにして試験用コンベヤベルト1が受ける衝撃力を実機のコンベヤベルトが受ける値程度となるようにして、一度の衝撃力によっては致命的な損傷に至ることがないようにする。また試験用コンベヤベルト1の弾性カバー材が上記のように滑り摩耗するとともに衝撃力によって損耗するように試験条件を設定する。また、圧子3の振動数は20〜200Hz となるように設定するのが好ましい。なお、試験用コンベヤベルト1が一回の衝突により圧子3から衝撃力を受ける部分の範囲は頂面Sの面積程度の広さの部分である。
【0018】
以上説明したように、本発明に係る摩耗試験装置においては、試験を行う際、回転走行する試験用コンベヤベルト1が振動する圧子3から摩擦力を受けると共に繰り返し衝撃力を受ける。このため、コンベヤベルトの実際の使用状態を十分模擬した摩耗試験を行うことができ、摩擦力と繰り返し衝撃力の両方の影響を含んだ摩耗試験を行った後、コンベヤベルトの外側ゴムなどの弾性カバー材の摩耗量を測定することができる。勿論、本発明に係る摩耗試験装置では、試験を行う際、コンベヤベルトの実際の使用状態に対応させてベルト速度、ベルト張力を設定することができる。また、本発明に係る摩耗試験装置においては、コンベヤベルトの実際の使用状態を十分模擬した摩耗試験を行うことができ、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができる。この結果、ゴム等の弾性カバー材の材質を変更したコンベヤベルトの寿命を実機で使用する前に正確に予測することができ、開発期間を短縮することが可能となる。
【0019】
【実施例】
以下、実施例のコンベヤベルトの摩耗試験装置について図4〜10を用い説明する。図4は実施例の摩耗試験装置の構造を示す概略正面図であり、図5は図4に示す摩耗試験装置の概略平面図である。また、図6、9および10はそれぞれ図4に示す摩耗試験装置のE−E矢視断面図、C−C矢視断面図、D−D矢視断面図である。なお、図1に示したものと同じものについては同一符号を付し、説明を省略する。
【0020】
この実施例の摩耗試験装置は、直径100mm のベルト車2を図4に示すようにトラフ状に配置し、幅50mmの試験用コンベヤベルト1のベルト張力を490 〜980 MPa 、ベルト速度を452 〜45.2m/min で回転走行させることが可能に設計したものである。ベース台8およびベース台8に立設された左右の案内台9を有する架台6は図4、5、6に示すように、溝形鋼、平鋼等を組合せて構成されている。左右の案内台9は、図6に示すように部材9A、9Bを組合せてフレーム構造とされ、ベース台8は、図4、9、10に示すように溝形鋼をコの字状に組み合わせて構成されている。案内台9の左右の間隔は間隔規制ロッド15により規制されている。このような架台6により可動台7がバネ11を介して支持されていると共に左右の案内台9により上下方向にのみ移動可能にガイドされている。可動台7も、図4〜図7および図9、図10に示すように溝形鋼などを組合せて構成されている。
【0021】
ところで、図7は、案内台9による可動台7のガイド構造を示す平面図であり、左の案内台9の部材9Aと可動台7の部材7A間に設けたリニアウエイ16を示した。右の案内台9と可動台7との間にも同様なリニアウエイが設けてある。このような左右の案内台9と可動台7との間に設けたリニアウエイにより可動台7の左右方向および前後方向への移動が拘束されている。また、図8は、図4に示す摩耗試験装置に取り付ける圧子取り付け台24の平面図および正面図であり、圧子3はねじ結合により着脱自在に圧子取り付け台24に取り付けられている。ユーラスモータ12は図4、図9に示すように可動台7の下部に設けてある。
【0022】
よって、摩耗試験を行う際、可動台7に取り付けられた圧子3がユーラスモータ12の振動力により上下方向にのみ振動する。
さらにこの実施例の摩耗試験装置には、図4、図9、図10に示すように可動台7とベース台8との間にジャッキ14上に高さ位置調整台13が設けてある。高さ位置調整台13は左右の案内台9との間にリニアウエイを有し、また連結部材26、27およびバネ台座24を有する。高さ位置調整台13の部材とバネ台座24とは、連結部材26、27により一体とされ、バネ台座24と可動台7間にはコイルバネ11が配置されている。このため、ジャッキ14により高さ位置調整台13を押し上げると、左右の案内台9に沿って高さ位置調整台13がスムーズに上昇し、それに伴ってコイルバネ11を介して可動台7が移動し、可動台7に取り付けられた圧子3が試験用コンベヤベルト1の外面に接近する。ジャッキ14には自動車をジャッキアップできる自動車用のものを用いることができる。図4、図10中、符号25はコイルバネの位置決めボルトである。
【0023】
図4、図5において、右側の上下のベルト車2の軸は、ベルト車2と一体的に取り付けられ、軸受け架台10により回転自在に支持されていると共にその端部が図示しない電動モーター等の駆動源5に接続されてベルト車2に駆動力を伝達している。図4、図5中、符号2Aはベルト車2の軸中心である。
一方、図4中左側のベルト車2は、閉ループを形成する試験用コンベヤベルト1によってその軸の周りを従動回転することができるように、その軸がアーム20により支持されている。また、従動側のベルト車2の軸は、20、19、18、17を介し+てウエイト4に接続されている。なお、17は吊り棒であって、吊り棒17は幅50mmの試験用コンベヤベルト1のベルト張力設定を最大980 MPa とするだけのウエイト4を吊り下げる強度をもつ。吊り棒17とアーム18の左端部とは支持ピン18A を介して回動可能に接続され、またアーム18とアーム20とは、アーム18に固定された下方の連結板19とアーム20に固定された上方の連結板22(図5、図6参照のこと)を締結ボルト21で締め付けることにより一体化されている。さらにアーム18の右端部は左の案内台9の部材上部に支持ピン18B を介して回動可能に支持されている。よって、締結ボルト21により一体化されたアーム18とアーム20とが支持ピン18B を介して剛体運動をするため、摩耗試験を行う際、吊り棒17に所定のウエイト4を吊り下げた場合、従動側のベルト車2の軸中心2Aが支持ピン18B を支点として図4で左回りに回動する。そこで、閉ループを形成した試験用コンベヤベルト1に所定のベルト張力を付与できるのである。また、試験用コンベヤベルト1のベルト速度は、電動モーターの回転速度を変えるにより設定する。
【0024】
以上説明した実施例の摩耗試験装置における圧子3の試験用コンベヤベルト1に対する衝撃力の設定の仕方は実施の形態の場合と同様であるので説明を省略する。
図11においてコンベアベルトの外側ゴムの種類Aは、実施例の摩耗試験装置におけるコンベヤベルトの摩耗試験結果と実機稼動機の場合とを比較して例示したグラフである。
【0025】
実機稼動機の場合には、製鉄所においてコンベヤベルトを使用し始めてからの経過時間と、そのときのコンベヤベルトの外側ゴムの摩耗量を調べ、横軸に輸送している鉄鉱石により外側ゴムの摩耗量が使用する前の外側ゴム厚と等しくなったときの時間で経過時間を除した商を取り、縦軸にその経過時間における外側ゴムの摩耗量/使用する前の外側ゴム厚を取って示した。一方、実施例の摩耗試験装置の場合には、試験を開始してコンベヤベルトを使用し始めてからの経過時間と、そのときのコンベヤベルトの外側ゴムの摩耗量を調べ、横軸に振動する圧子により外側ゴムの摩耗量が使用する前の外側ゴム厚と等しくなったときの時間で経過時間を除した商を取り、縦軸にその経過時間における外側ゴムの摩耗量/使用する前の外側ゴム厚を取って示した。摩耗試験装置におけるベルト張力は、18N、ベルト速度は188 m/min とし、実機稼動機の場合と同程度とした。また、摩耗試験装置においてコンベヤベルトが圧子から受ける衝撃力(単位面積当たりの衝撃力)は、実機における使用条件から求めた圧力に相当する値として5MPaに設定した。
【0026】
図11に示した摩耗試験結果から、本発明に係る摩耗試験装置により、摩擦力と繰り返し衝撃力の両方の影響を含んだ摩耗試験を行い、コンベヤベルトの外側ゴムなどの弾性カバー材の摩耗量を測定することにより、実機で使用した場合のコンベヤベルトの摩耗量を正確に評価できることがわかる。この結果、各種試作ベルトの寿命評価を行うに当たり、実機で使用しなくとも、本発明に係る摩耗試験装置により、実際の使用状態を模擬した摩耗試験を行うことにより、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができる。その際、外側ゴムの摩耗量が使用する前の外側ゴム厚と等しくなるまでの経過時間の長、短を調べるのではなく、例えば、外側ゴムの種類Bの場合(図中○で示す)のように一定の経過時間で摩耗試験を停止し、そのときの外側ゴムの摩耗量の大、小を調べることにより寿命評価を短時間で行うことができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明に係るコンベヤベルトの摩耗試験装置によれば、コンベヤベルトの実際の使用状態を十分模擬した摩耗試験を行うことができ、コンベヤベルトの耐摩耗性を正確に評価することができる。また試作ベルト等の評価を実機で使用する前に短時間にかつ正確に行うことができるようになり、コンベヤベルトの開発期間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るコンベヤベルトの摩耗試験装置の構成を示す概略斜視図である。
【図2】図2(a)、(b)は本発明に用いて好適な圧子の形状を示す正面図および平面図である。
【図3】図3は本発明における摩耗試験状態を示す模式図である。
【図4】図4は実施例の摩耗試験装置の構造を示す概略正面図である。
【図5】図5は図4に示す摩耗試験装置の概略平面図である。
【図6】図6は図4に示す摩耗試験装置のE−E矢視断面図である。
【図7】図7は図4に示す案内台による可動台のガイド構造を示す平面図である。
【図8】図8は図4に示す摩耗試験装置に取り付ける圧子取り付け台の平面図および正面図である。
【図9】図9は図4に示す摩耗試験装置のC−C矢視断面図である。
【図10】図10は図4に示す摩耗試験装置のD−D矢視断面図である。
【図11】図11は実施例の摩耗試験装置での結果を例示したグラフである。
【図12】図12はコンベヤベルトの実際の使用状態を例示した説明図である。
【符号の説明】
1 試験用コンベヤベルト
2 ベルト車
3 圧子
4 張力付与手段(ウエイト)
5 駆動源(電動モーター)
6 架台
7 可動台
8 ベース台
9 案内台
11 バネ(コイルバネ)
12 ユーラスモータ(振動子)
S 圧子の頂面
1A 試験用コンベヤベルトの回転走行方向
2A ベルト車の軸中心
3A 圧子の移動方向
3B  雄ねじ部
4A 試験用コンベヤベルト1に付与する張力の方向
7A、7B、9A、9B 部材
10 軸受け架台
13 高さ位置調整台
14 高さ位置調整ジャッキ
15 間隔規制ロッド
16 リニアウエイ
17 吊り棒
18、20 アーム
18A 、18B  支持ピン
19、22 連結板
21 締結ボルト
23 受け台
24 圧子取り付け台
24 バネ台座
25 位置決めボルト
26、27 連結部材

Claims (3)

  1. 少なくとも一対のベルト車に掛け渡されて閉ループを形成する試験用コンベヤベルトと、前記試験用コンベヤベルトを一方のベルト車を介して回転走行させる駆動源と、前記試験用コンベヤベルトに他方のベルト車を介して所定の張力を付与する張力付与手段と、前記試験用コンベヤベルトの外面に頂部が接触可能なように配置された振動する圧子と、を備えたことを特徴とするコンベヤベルトの摩耗試験装置。
  2. 前記圧子が可動台に脱着可能に取り付けられ、かつ前記可動台に振動力と振幅を調整可能な振動子が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のコンベヤベルトの摩耗試験装置。
  3. 前記圧子が頂部に近づくほど先細りとなる円錐台形状とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のコンベヤベルトの摩耗試験装置。
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