JP2004020105A - 溶融設備 - Google Patents

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阿川 隆一
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Abstract

【課題】溶融炉温度のみに従う加熱制御に比して、均一で良質のスラグが安定して得られると共に、燃焼排ガス量及び耐火物損耗量が最適とされる溶融炉を備える溶融設備を提供する。
【解決手段】溶融炉温度情報取得手段14が取得する溶融炉温度に関する情報に加えて、溶融炉2に対する出入量を考慮し、すなわち、被処理物供給手段20が溶融炉2に供給する被処理物供給量、及び、スラグ排出量取得手段が取得するスラグ排出量を考慮し、処理手段15が、炉2が目標温度の運転となるように被処理物供給手段20による被処理物供給量を制御する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融炉を備える溶融設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融設備の溶融炉としては種々のタイプがあるが、供給される例えば焼却灰等の被処理物を入口側から出口に移動させる間に、燃料を用いた加熱装置による加熱で被処理物を燃焼溶融し出口から溶融スラグとして排出する例えばロータリーキルン等の溶融炉が広く知られている。
【0003】
この溶融炉から排出される溶融スラグは、所定に水冷や空冷されることで、例えばアスファルト舗装材等の土木資材に有効利用されるに至っている。このため、最近では、均一で良質のスラグを安定して生成することが要求される。
【0004】
このように均一で良質のスラグを安定して得る技術としては、炉内温度を例えば熱電対等の温度検出器で実際に測定し、この測定温度に基づいて、被処理物の燃焼溶融温度が最適温度となるように加熱装置による加熱を制御する技術が一般的に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記測定温度に従う加熱制御では、均一で良質のスラグを安定して得るには十分では無い。加えて、この測定温度に従う加熱制御では、過剰に燃料を使用してしまう場合があり、この場合には、必要以上の燃焼排ガス量が生じると共に高温スラグにより耐火物損耗量が増加してしまう(スラグの高温化により耐火物が損耗し易くなる)。
【0006】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、均一で良質なスラグが安定して得られ、加えて、燃焼排ガス量及び耐火物損耗量が最適とされる溶融設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
ここで、本発明者は種々の実験を重ね鋭意検討した結果、溶融炉に対する焼却灰等の被処理物供給量、スラグ排出量及び溶融炉温度に関する情報に基づいて、炉が目標温度の運転となるように被処理物供給量を制御すれば、均一で良質のスラグが安定して得られると共に、最適な燃焼排ガス量及び耐火物損耗量とし得ることを見出した。
【0008】
そこで、本発明による溶融設備は、供給される被処理物を溶融炉で燃焼溶融し出口からスラグとして排出する溶融設備において、被処理物を溶融炉に供給すると共に被処理物供給量を調整可能な被処理物供給手段と、溶融炉出口から排出されたスラグ排出量を取得するスラグ排出量取得手段と、溶融炉の温度に関する情報を取得する溶融炉温度情報取得手段と、被処理物供給量、スラグ排出量及び溶融炉温度に関する情報に基づいて、溶融炉が目標温度の運転となるように被処理物供給手段による被処理物供給量を制御する処理手段と、を具備した。
【0009】
このように構成された溶融設備によれば、溶融炉温度情報取得手段により取得される溶融炉温度に関する情報に加えて、溶融炉に対する出入量が考慮され、すなわち、被処理物供給手段により溶融炉に供給される被処理物供給量、及び、スラグ排出量取得手段により取得されるスラグ排出量が考慮され、処理手段によって、炉が目標温度の運転となるように被処理物供給手段による被処理物供給量が制御される結果、溶融炉温度のみに従う加熱制御に比して、均一で良質のスラグが安定して得られると共に、燃焼排ガス量及び耐火物損耗量が最適とされ得る。
【0010】
ここで、上記作用を効果的に奏する処理手段の構成としては、具体的には、被処理物供給量に基づいて予想スラグ排出量を設定し、この予想スラグ排出量、実際に排出されたスラグ排出量及び溶融炉温度に関する情報に基づいて、スラグ状態を判定し、溶融炉温度に関する情報、スラグ状態に基づいて、炉が目標温度の運転となるように被処理物供給手段による被処理物供給量を制御する構成が挙げられる。
【0011】
また、被処理物としては、種々挙げられるが、予想スラグ排出量を高精度に設定し得る焼却灰が好適であり、このように焼却灰とした場合には、予想スラグ排出量は、焼却灰供給量から、予め設定される焼却灰の水分含有量を除外し、さらに、予め設定される焼却灰の飛灰と成り得る量を除外することで、高精度に設定される。
【0012】
また、上記作用を効果的に奏するには、溶融炉をロータリーキルンとするのが好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による溶融設備の好適な実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る溶融設備を示す一部断面構成図、図2は、図1のI−I矢視図、図3は、図1中の処理手段の処理手順を示すフロー図であり、この溶融設備は、例えば一般廃棄物や産業廃棄物等のごみを熱分解ガス化して溶融する熱分解ガス化溶融システムに採用されているもので、ガス化炉でのごみの熱分解ガス化で生じる炉底灰(焼却灰)を被処理物として燃焼溶融し溶融スラグとして回収するものである。
【0014】
図1に示すように、溶融設備1は概略、回転溶融炉としてのロータリーキルン2と、このロータリーキルン2に連絡される二次燃焼塔3と、被処理物をロータリーキルン2に供給する被処理物供給手段20と、を備えている。
【0015】
ロータリーキルン2は、円筒形状を成す炉を略横置きして成るもので、炉長(L)/炉径(D)<5とされている所謂ショートキルンである。このロータリーキルン2は、入口側となる前部(図示左側)から出口側となる後部(図示右側)に向かって下方に所定に傾斜するようにして配設され、その前端部が固定部としての前支持部4により閉じられていると共に回転自在に支持され、その後端部が固定部としての二次燃焼塔3に挿入されて回転自在に支持されている。
【0016】
前支持部4には、上流側からの被処理物を炉内に導入する入口としての導入ダクト5が貫設され、ロータリーキルン2は、所定の速度で回転することで、炉内の被処理物を入口側の前部から後端面の出口6へ向かって搬送する。
【0017】
また、前支持部4には、加熱装置7が配設されている。この加熱装置7は、前支持部4を貫通し炉内に導入される例えばバーナ等の燃料燃焼装置7aと、前支持部4を貫通し燃焼用空気を炉内に導入する複数の燃焼用空気供給ノズル7bと、を備えている。
【0018】
燃料燃焼装置7aは、燃料としての灯油を燃焼用空気供給ノズル7bからの燃焼用空気を用いて燃焼させるもので、この燃料燃焼で生じる高温の燃焼ガス及び火炎は、被処理物の移動方向(図示左側から右側)と同じ方向に向かい、ロータリーキルン2の回転で前部から後部へ移動する被処理物と接触して当該被処理物を燃焼溶融する。
【0019】
なお、本実施形態では、灯油を燃料とした燃料燃焼装置7aを採用しているが、他の液体燃料を燃料とした燃料燃焼装置を採用しても良く、また、ガス化炉からの熱分解ガス等の気体燃料を燃料とした燃料燃焼装置を採用しても良く、さらには、ガス化炉からの熱分解ガスに随伴される飛灰チャーを分離して当該分離された飛灰チャー等の固体燃料を燃料とした燃料燃焼装置を採用しても良い。
【0020】
そして、ロータリーキルン2の出口6は、炉内での被処理物の燃焼溶融で生じる溶融スラグ及び燃焼排ガスの共通出口とされ、この出口6に二次燃焼塔3が連絡されている。
【0021】
二次燃焼塔3は、出口6に連通する出口領域8の当該出口6とは反対側の上部側に連通して二次燃焼室9を備えている。この二次燃焼室9は、出口6から排出される燃焼排ガスを、二次燃焼用空気を導入して二次燃焼する。この二次燃焼室9の下部側には、飛灰等の飛散ダストを下方に案内するダスト排出ダクト10が接続され、このダスト排出ダクト10の下部には、飛散ダストをロータリーキルン2の導入ダクト5側に戻すように搬送するダスト排出コンベヤ11が設置されている。
【0022】
また、二次燃焼塔3は、出口領域8の直下に、図1及び図2に示すように、出口6から流下する溶融スラグを急水冷し水砕スラグとして回収すると共に炉側を水封するスラグ冷却水槽12を備えている。
【0023】
このスラグ冷却水槽12には、槽内の水砕スラグを槽外に搬送するスラグコンベヤ13が設置され、このスラグコンベヤ13の槽外の供給先には、図2に示すように、当該スラグコンベヤ13からの水砕スラグを受けて収容するスラグコンテナ30が配設されている。
【0024】
また、上記被処理物供給手段20は、図1に示すように、供給ダクト21を通して上流側(ガス化炉側)から供給される被処理物を、例えばスクリューコンベヤ等で構成される搬送供給装置22に導入し、この導入された被処理物を、駆動源Mの駆動に従って搬送供給装置22により前述した導入ダクト5へ搬送し、当該導入ダクト5を通してロータリーキルン2に押し込み供給するものである。このため、被処理物供給手段20は、被処理物をロータリーキルン2に供給すると共に、搬送供給装置22の駆動に従って被処理物の供給量が調整可能である。
【0025】
ここで、特に本実施形態の溶融設備1は、均一で良質なスラグを安定して得ると共に、燃焼排ガス量及び耐火物損耗量を最適とするように、溶融設備1の運転を制御する運転制御装置18を具備している。
【0026】
この運転制御装置18は、被処理物供給手段20に配設される重量検出領域部24及び被処理物重量検出器25と、図2に示すように、スラグ排出側に設置されるスラグ重量検出器(スラグ排出量取得手段)31と、図1に示すように、二次燃焼塔3に設置される放射式温度計(溶融炉温度情報取得手段)14と、これらに応答する処理手段15と、を備える。
【0027】
重量検出領域部24は、搬送供給装置22と導入ダクト5とを繋ぐように配設され、被処理物が通過可能な経路とされている。
【0028】
被処理物重量検出器25は、例えばロードセル等で構成され、重量検出領域部24を載置して支持し、当該重量検出領域部24の被処理物重量(被処理物供給量)を検出する。
【0029】
図2に示すように、スラグ重量検出器31は、例えばロードセル等で構成され、スラグコンテナ30を載置して支持し、当該スラグコンテナ30内のスラグ重量(スラグ排出量)を検出する。
【0030】
図1に示すように、放射式温度計14は、二次燃焼塔3の出口6に対向する壁部であって出口6を臨む位置に設置され、出口6からの放射温度を測定する。
【0031】
処理手段15は、CPUで構成され、被処理物重量検出器25で取得された被処理物供給量、スラグ重量検出器31で取得されたスラグ排出量、放射式温度計14で取得された放射温度に基づいて、ロータリーキルン2が目標温度の運転となるように、搬送供給装置22の駆動源Mを制御して被処理物供給量を制御する。
【0032】
より具体的には、処理手段15は、被処理物供給量に基づいて予想スラグ排出量を設定し、この予想スラグ排出量、実際に排出されたスラグ排出量及び放射温度に基づいて、スラグ状態を判定し、このスラグ状態、放射温度に基づいて、ロータリーキルン2が目標温度の運転となるように、搬送供給装置22の駆動源Mを制御して被処理物供給量を制御する。
【0033】
この処理手段15に対しては、予想スラグ排出量を求める際に用いる演算式、第一、第二の目標温度範囲等を予め記憶するRAM16が入出力可能に接続されていると共に、処理手段15の処理手順をプログラムの形で格納するROM17が入力可能に接続されている。
【0034】
次に、ROM17に書き込まれているプログラムに従い実行される処理手段15の処理手順について、図3に示すフロー図を参照しながら説明する。ここでは、前述したように、焼却灰(水分含有率30%)を被処理物としている。
【0035】
先ず、ステップ301(S301)において、重量検出領域部24の焼却灰の重量を被処理物重量検出器25で検出しながら、搬送供給装置22の駆動源Mの駆動/停止を制御することで、焼却灰を500kg/hで、導入ダクト5を介してロータリーキルン2内に導入する。
【0036】
そして、焼却灰は、炉の回転に従い撹拌されながら入口側から出口側へ移動し、この時、加熱装置7による高温の燃焼ガス及び火炎に晒されて燃焼溶融してスラグ化され、この溶融スラグは出口6から排出される。この燃焼溶融状態での出口6からの放射温度は、放射式温度計14で取得される。
【0037】
出口6から垂下する溶融スラグは、スラグ冷却水槽12で急水冷され水砕スラグとして回収され、スラグコンベヤ13の駆動に従って槽外に搬送されてスラグコンテナ30に収容される。このスラグコンテナ30に収容されたスラグ重量は、スラグ重量検出器31により、実際のスラグ排出量として検出される。
【0038】
ステップ302(S302)では、予想スラグ排出量を、焼却灰供給量を用い、以下の演算式を用いて求める。
【0039】
予想スラグ排出量(kg/h)=供給量(kg/h)×70%×90%
【0040】
上記演算式で、供給量(kg/h)×70%としているのは、焼却灰中の30%の水分が加熱に従って蒸気として放出されるからであり、供給量(kg/h)×70%の乾燥灰分の9割としているのは、発明者の研究、経験に基くと、1割が飛灰として後段の二次燃焼室9に排出されるからである。
【0041】
このようにして予想スラグ排出量を取得したら、ステップ303(S303)において、実際のスラグ排出量が予想スラグ排出量以上か否かを判定し、スラグ排出量が予想スラグ排出量以上と判定した場合には、ステップ304(S304)において、出口6からの放射温度が、スラグ排出量が多い場合に設定される最適な温度としての第一の目標温度範囲(1250〜1280℃)内に有るか否かを判定する。
【0042】
ここで、第一の目標温度範囲内に有る場合には、供給量に対して最適な熱量(最適な燃料量燃焼量)であるとして、ステップ305(S305)に進む。
【0043】
一方、ステップ304(S304)において、第一の目標温度範囲内に無いと判定した場合には、ステップ306(S306)において、第一の目標温度範囲を上回っているか否かを判定する。
【0044】
ここで、第一の目標温度範囲を上回っている場合には、供給量に対して最適な熱量を上回り(燃料量燃焼量が多い)、且つ、スラグ排出量が予想スラグ排出量以上である(ステップ303)ため、溶融スラグは良好に排出されているが、必要以上の燃焼排ガス量が生じていると共に、高温スラグにより耐火物(ロータリーキルン2の内貼)損耗量が増加している(スラグの高温化により耐火物が損耗し易くなっている)と判定し、ステップ307(S307)において、供給熱量に対して最適な処理量とすべく供給量を増加させて目標温度での運転を目指し、ステップ305(S305)に進む。
【0045】
一方、ステップ306(S306)において、第一の目標温度範囲(1250〜1280℃)を上回らないと判定した場合には、第一の目標温度範囲を下回っていることであるから、供給量に対して最適な熱量を下回り(燃料量燃焼量が不足し)、且つ、スラグ排出量が予想スラグ排出量以上である(ステップ303)ため、未溶融スラグを含むスラグが多く排出されていると判定し、ステップ308(S308)において、供給熱量に対して最適な処理量とすべく供給量を減少させて目標温度での運転を目指し、ステップ305(S305)に進む。
【0046】
また、ステップ303(S303)において、スラグ排出量が予想スラグ排出量を下回ると判定した場合には、ステップ309(S309)において、出口6からの放射温度が、スラグ排出量が少ない場合に設定される最適な温度としての第二の目標温度範囲(1270〜1300℃)内に有るか否かを判定する。
【0047】
ここで、第二の目標温度範囲内に有る場合には、供給量に対して最適な熱量(最適な燃料量燃焼量)であるとして、ステップ305(S305)に進む。
【0048】
一方、ステップ309(S309)において、第二の目標温度範囲内に無いと判定した場合には、ステップ310(S310)において、第二の目標温度範囲を上回っているか否かを判定する。
【0049】
ここで、第二の目標温度範囲を上回っている場合には、供給量に対して最適な熱量を上回り(燃料量燃焼量が多い)、且つ、スラグ排出量が予想スラグ排出量を下回る(ステップ303)ため、必要以上の燃焼排ガス量が生じていると共に、高温スラグにより耐火物損耗量が増加していると判定し、さらに、出口6でのスラグ排出状況が悪くなっている(閉塞気味)と判定し、ステップ311(S311)において、供給熱量に対して最適な処理量とすべく供給量を増加させて目標温度での運転を目指すと共に、この供給量の増加により熱量を持つスラグを増加させることで閉塞部を溶かし出口排出状況の緩和を図り、ステップ305(S305)に進む。
【0050】
一方、ステップ310(S310)において、第二の目標温度範囲(1270〜1300℃)を上回らないと判定した場合には、第二の目標温度範囲を下回っていることであるから、供給量に対して最適な熱量を下回り(燃料量燃焼量が不足し)、且つ、スラグ排出量が予想スラグ排出量を下回る(ステップ303)ため、炉内で焼却灰が溶融すること無く滞留していると判定し、ステップ312において、供給熱量に対して最適な処理量とすべく供給量を減少させて目標温度での運転を目指すと共に、焼却灰の溶融を図り、ステップ305(S305)に進む。
【0051】
そして、ステップ305(S305)では、運転停止か否かを判定し、停止の場合にはこの処理を終了し、続行の場合にはステップ302(S302)に戻り、ステップ302において、ステップ307、308、311、312を経由せずに供給量を変えていない場合には前回の予想スラグ排出量(315(kg/h))を用い、ステップ307、308、311、312を通り供給量を増減した場合には、前述した演算式において、増減した供給量を代入することで予想スラグ排出量を変更し、以下は上記と同様な処理を繰り返す。
【0052】
このように、本実施形態においては、ロータリーキルン2の温度に加えて、ロータリーキルン2に対する出入量が考慮され、すなわち、焼却灰供給量及びスラグ排出量が考慮され、炉が目標温度の運転となるように焼却灰供給量が制御される結果、炉の温度のみに従う従来の加熱制御に比して、均一で良質のスラグが安定して得られると共に、最適な燃焼排ガス量及び耐火物損耗量とされている。
【0053】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、燃焼ガス及び火炎と被処理物との流れが同一方向となる並流型のロータリーキルン2に対する適用を述べているが、燃焼ガス及び火炎と被処理物との流れが対向する向流型のロータリーキルンに対しても適用可能である。
【0054】
また、上記実施形態においては、ショートキルンに対する適用を述べているが、炉長(L)/炉径(D)>20の所謂ロングキルンに対しても同様に適用可能である。
【0055】
また、上記実施形態においては、特に適用が効果的であるとして、ロータリーキルンに対する適用を述べているが、ロータリーキルンに限定されるものでは無く、要は、供給される被処理物を燃焼溶融し出口からスラグとして排出する溶融炉に対して適用可能である。
【0056】
また、上記実施形態においては、溶融炉出口6からの放射温度を取得するようにしているが、炉内温度でも良く、また、温度を直接取得するのでは無く溶融炉の温度に換算し得る別の情報を取得するようにしても良く、要は、溶融炉の温度に関する情報を取得できれば良い。
【0057】
また、上記実施形態においては、水分含有率、飛灰率が概ね一定で予想スラグ排出量が精度良く判るとして、被処理物を特に焼却灰としているが、被処理物は焼却灰に限定されるものではなく、例えば、都市ごみ、固形化燃料(RDF)、スラリー化燃料(SWM)、自動車廃棄物(シュレッダーダスト、廃タイヤ)、バイオマス廃物、下水汚泥、プラスチック廃棄物(含むFRP)、家電廃棄物、特殊廃棄物(医療廃棄物等)、屎尿、高濃度廃液、産業スラッジ、埋め戻し灰、木くず、繊維くず、食品かすといった廃棄物や石炭等及びこれらの任意の組合せ、これらと焼却灰の任意の組合せ等としても良い。
【0058】
【発明の効果】
本発明による溶融設備は、溶融炉温度情報取得手段が取得する溶融炉温度に関する情報に加えて、溶融炉に対する出入量を考慮し、すなわち、被処理物供給手段が溶融炉に供給する被処理物供給量、及び、スラグ排出量取得手段が取得するスラグ排出量を考慮し、処理手段が、炉が目標温度の運転となるように被処理物供給手段による被処理物供給量を制御する結果、溶融炉温度のみに従う加熱制御に比して、均一で良質のスラグを安定して得ることが可能になると共に、燃焼排ガス量及び耐火物損耗量を最適とすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る溶融設備を示す一部断面構成図である。
【図2】図1のI−I矢視図である。
【図3】図1中の処理手段の処理手順を示すフロー図である。
【符号の説明】
1…溶融設備、2…ロータリーキルン(溶融炉)、5…導入ダクト、6…出口、14…放射式温度計(溶融炉温度情報取得手段)、15…処理手段、16…RAM、17…ROM、18…運転制御装置、20…被処理物供給手段、21…供給ダクト、22…搬送供給装置、24…重量検出領域部、25…被処理物重量検出器、31…スラグ重量検出器(スラグ排出量取得手段)、M…駆動源。

Claims (4)

  1. 供給される被処理物を溶融炉で燃焼溶融し出口からスラグとして排出する溶融設備において、
    前記被処理物を前記溶融炉に供給すると共に被処理物供給量を調整可能な被処理物供給手段と、
    前記溶融炉出口から排出されたスラグ排出量を取得するスラグ排出量取得手段と、
    前記溶融炉の温度に関する情報を取得する溶融炉温度情報取得手段と、
    前記被処理物供給量、前記スラグ排出量及び前記溶融炉温度に関する情報に基づいて、前記溶融炉が目標温度の運転となるように前記被処理物供給手段による被処理物供給量を制御する処理手段と、
    を具備した溶融設備。
  2. 前記処理手段は、前記被処理物供給量に基づいて予想スラグ排出量を設定し、
    この予想スラグ排出量、実際に排出された前記スラグ排出量及び前記溶融炉温度に関する情報に基づいて、スラグ状態を判定し、
    前記溶融炉温度に関する情報、前記スラグ状態に基づいて、前記目標温度の運転となるように前記被処理物供給手段による被処理物供給量を制御することを特徴とする請求項1記載の溶融設備。
  3. 前記被処理物は、焼却灰であり、
    前記予想スラグ排出量は、焼却灰供給量から、予め設定される焼却灰の水分含有量を除外し、さらに、予め設定される焼却灰の飛灰と成り得る量を除外した量であることを特徴とする請求項2記載の溶融設備。
  4. 前記溶融炉は、ロータリーキルンであることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の溶融設備。
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