JP2004020023A - 燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【目的】停電により燃焼停止している間に低下した室温を、停電復旧後の再運転で停電発生前の室温に近い状態まで上昇させた後、停電発生前の運転状態で再運転を行う燃焼制御装置を提供する。
【構成】自動運転と手動運転とを行い、停電発生時停電発生前の各種情報を不揮発性記憶手段20に記憶させて運転を停止し、停電復旧時不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後所定の火力で着火動作して所定時間運転した後、不揮発性記憶手段20に記憶させた情報により停電前の運転状態で再運転を行うので、停電で冷えた燃焼部2が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止でき、又再運転開始時、火力を大きく又は小さくする場合でも所定の火力から変更するので、火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【選択図】 図3
【構成】自動運転と手動運転とを行い、停電発生時停電発生前の各種情報を不揮発性記憶手段20に記憶させて運転を停止し、停電復旧時不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後所定の火力で着火動作して所定時間運転した後、不揮発性記憶手段20に記憶させた情報により停電前の運転状態で再運転を行うので、停電で冷えた燃焼部2が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止でき、又再運転開始時、火力を大きく又は小さくする場合でも所定の火力から変更するので、火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、灯油やガスを燃料とした暖房機の燃焼部を制御する燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、暖房機の燃焼部が燃焼している時に停電が発生すると燃焼が停止し、又それまでの燃焼条件や設定情報が全て消去されて初期状態に戻ってしまうため、停電復帰後に再度設定温度や燃焼火力等を設定し直した上で、暖房機の運転スイッチを再度操作する必要があった。
【0003】
そこで、例えば特開平11−344222号のように、通電時に、暖房動作を行うのに必要な制御プログラムを記憶した制御プログラム記憶手段や、この制御プログラムの動作処理中に作業用領域として記憶される作業用記憶手段に記憶される設定温度、タイマ残時間、エラー情報等各情報を、不揮発性記憶手段に記憶転送し、停電発生後、停電が復旧したら停電発生前に不揮発性記憶手段に記憶させていた情報を、前記作業用記憶手段に転送し、その転送された情報に基づいて暖房動作を開始するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この従来のものでは、燃焼部を有する暖房機で、暖房能力や火力の設定を手動にて設定する機能を有するものでは、例えば火力を最大火力に手動で設定した状態で運転している時に停電が復旧して自動で再運転が行われる場合、停電前に火力を最大火力に手動で設定した状態だったので、その停電前の情報に基づいて停電復旧後、最大火力で再運転が自動で行われるが、停電していた時間が長いと最大火力で運転していたのを忘れてしまい、停電している間に暖房機正面の間近な位置に何か物を置いたり人が居たりすると、停電が復旧して最大火力で自動で再運転が行われた時、暖房機正面の間近な位置に置いた物が高温になったり、間近な位置にいる人に不快感を与えたりする欠点があった。
【0005】
又室温が適温な状態の時に、使用者が手動設定で火力を最小火力に設定して手動運転していた時に停電して運転が停止し、しばらく時間が経過してから停電が復旧した場合、停電前に火力を最小火力に手動で設定した状態だったので、その停電前の情報に基づいて停電復旧後、最小火力で再運転が自動で行われるが、停電していた間に室温が低下して寒くなっていても、最小火力で再運転が行われるため、使用者はその寒さに合わせて火力を最小火力から中火力や最大火力に操作し直さなくてはならない欠点があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、停電して運転が停止した後、停電が復旧して再運転を行う時、安全性の高い再運転を行うと共に、使用者が火力の再設定せずとも停電前の快適な状態になるように再運転を行う燃焼制御装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決するため、請求項1では特にその構成を、設定温度を設定する室温設定スイッチと、設定火力を設定する設定火力切替スイッチと、前記室温設定スイッチを操作して設定した設定温度に室温がなるように燃焼部の運転を行う自動運転と設定火力切替スイッチを操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを切り替える自動・手動切替スイッチとを備えた操作部と、燃料を燃焼させる燃焼部と、停電の発生及び復旧を判定する停電判別部と、運転状態や室温等各種情報を記憶する不揮発性記憶手段と、前記自動運転と手動運転との制御を行い、前記停電判別部が停電発生と判定した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段に記憶させて運転を停止し、前記停電判別部が停電復旧と判定した時、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により再運転を行う制御部とを備えた燃焼制御装置に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により停電前の運転が自動運転だった時、停電発生前の設定温度を設定して自動運転で停電復旧後の再運転を行い、停電前の運転が手動運転だった時、停電発生前の設定火力を設定して手動運転で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0008】
又本発明の請求項2に係る燃焼制御装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に自動運転又は手動運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0009】
又本発明の請求項3に係る燃焼制御装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記構成による請求項1記載の燃焼制御装置によれば、室温設定スイッチ8を操作して室温が設定した設定温度になるように燃焼部の運転を行う自動運転と、設定火力切替スイッチ7を操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを行い、 停電が発生した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段20に記憶させて運転を停止し、停電が復旧した時、不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により停電前の運転状態で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0011】
これにより停電復旧した後の再運転を開始する時、まず所定の火力で着火動作を行い、その所定の火力で所定時間運転した後に停電前の運転状態で再運転を開始するので、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0012】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の運転状態を設定して停電復旧した後の再運転を開始する時、停電発生前の運転状態を設定して再運転を開始したことにより燃焼部の火力を変更する際、所定の火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0013】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0014】
又前記構成による請求項2記載の燃焼制御装置によれば、請求項1に於いて、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に再運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0015】
これにより、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に、中火力より大きい火力に変更する場合、だんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものであり、又中火力より小さい火力に変更する場合、だんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0016】
又前記構成による請求項3記載の燃焼制御装置によれば、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0017】
これにより、停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に行う所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で、短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0018】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0019】
【実施例】
次に、この発明に係る燃焼制御装置を、図面に示された一実施例で説明する。1は燃焼装置で、該燃焼装置1内に設けた燃焼部2の燃焼運転を行うことにより暖房を行うものである。
【0020】
3は操作部で、タクト式スイッチからなり燃焼装置1の電源をオン・オフする電源スイッチ4と、タクト式スイッチからなる運転スイッチ5と、設定温度に室温がなるように運転を行う自動運転又は室温に関係なく設定した火力一定で運転を行う手動運転のどちらかを設定する自動・手動運転切替スイッチ6と、手動運転の時の火力を設定する設定火力切替スイッチ7と、自動運転の時の希望する室温を設定する室温設定スイッチ8とを備え、各種スイッチを操作することにより操作信号を出力するものある。
【0021】
9は表示部で、運転中や運転停止の表示、現在設定されている運転が自動運転又は手動運転かの表示、手動運転時における設定火力の表示、現在の室温の表示、自動運転時における設定温度の表示、異常発生時のエラー表示等入力される表示信号に基づいて表示を行うものである。
【0022】
10は気化部で、気化ヒータ11により所定の温度まで加熱され、気化部温度検知手段12により気化部10が所定の温度に達したのを検知した時、燃料ポンプ13より灯油等の燃料を供給されてそれを気化し、その気化した燃料を燃焼用ファン14より供給される燃焼用空気と混合して、前記燃焼部2に供給するものである。
【0023】
15は着火手段で、前記燃焼部2に供給された混合気に対して着火動作を行うことにより燃焼を開始するもので、炎検知手段16により燃焼状態や着火の有無を検知するものである。
【0024】
17は電源部で、外部商用電源18と接続され、燃焼装置1内の各部に電源を供給するものである。
【0025】
19は停電判別部で、前記電源部17と接続され、前記電源部17に外部商用電源18から電気が供給されているか検知して、電気が供給されていない状態や所定の電圧より低い電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電が発生したものとして停電信号を出力し、停電信号を出力した後、所定の電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電が復旧したものとして停電復旧信号を出力するものである。
【0026】
20はEEPROMからなる不揮発性記憶手段で、手動運転時における設定火力情報、自動運転時における設定温度情報、異常発生時のエラー情報、室内の温度を検知して室温信号を出力する室温検知手段21により検知された室温情報等、各種制御情報や運転情報が運転時に新しい情報が発生したり変更された時又は所定時間毎に、その都度その情報が入力されて記憶し直すもので、情報出力動作信号が入力されると、その時に記憶されている情報を記憶情報信号として出力するものである。
【0027】
22はタイマ手段で、タイマスタート信号が入力されると計時を開始し、タイマストップ信号が入力されると計時を停止すると共に、タイマーリセット信号が入力されない限り前回の計時を開始してから停止するまでの計時した時間を保持しており、タイマチェック信号が入力されると計時した時間が保持されていれば、その保持されている時間を計時信号として出力するものである。
【0028】
23はタイマ用電源で、停電等タイマ手段22に電源が供給されない時に、タイマ手段22が所定時間まで計時できるようにタイマ手段22に電源を供給するものである。
【0029】
24は送風機で、燃焼部2で燃焼した燃焼ガスに室内空気を混合させて燃焼装置1から室内へ吹き出させるものである。
【0030】
25は制御部で、操作部3からの操作信号、気化部温度検知手段12からの気化部温度信号、炎検知手段16からの炎検知信号、停電判別部19からの停電信号、タイマ手段22からの計時信号等各信号が入力されると共に、表示部9への表示信号、気化ヒータ11への通電信号、燃焼用ファン14への動作信号、着火手段15への着火信号、タイマ手段22へのタイマスタート信号、タイマストップ信号、タイマーリセット信号、タイマチェック信号等各信号を出力して燃焼装置1の制御を行うものである。
【0031】
次に本発明一実施例の通常の運転を説明する。
まず燃焼装置1の電源がオフ状態であれば、電源スイッチ4を押して電源オン状態にしてから運転スイッチ5を押し、すでに電源オン状態であれば、次に操作部3の運転スイッチ5を押す。
【0032】
そして次に使用者が操作部3の自動・手動運転切替スイッチ6を操作して、自動運転・手動運転を切替えた場合、操作部3から制御部25に自動・手動運転切替スイッチ6の操作信号が出力され、制御部25はその操作信号にしたがって自動又は手動運転を開始し、更に自動・手動運転切替スイッチ6を自動運転に切り替えた後に室温設定スイッチ8を操作したり、自動・手動運転切替スイッチ6を手動運転に切り替えた後に設定火力切替スイッチ7を操作した場合、室温設定スイッチ8又は設定火力切替スイッチ7の操作信号が、操作部3から制御部25に出力され、制御部25はその操作信号にしたがって自動運転での設定温度又は手動運転での設定火力を設定して運転動作を開始するものである。
【0033】
又電源オン状態で使用者が運転スイッチ5を押した後、何も操作しなければ、制御部25は前回の運転情報を保持しているので、それに従って前回の運転が自動運転であれば前回の設定温度で自動運転を開始し、前回の運転が手動運転であれば前回の設定火力で手動運転を開始するものである。
【0034】
又電源オフ状態がで使用者が運転スイッチ5を押した後、何も操作しなければ、前回の運転情報が不揮発性記憶手段20に記憶されているので、制御部25は前回の運転情報を不揮発性記憶手段20から読み取って、その読み取った前回の運転情報に従って運転を開始するものである。
【0035】
そして制御部25は、気化ヒータ11への通電信号を出力して気化部10を加熱し、気化部10が所定の温度に達したのを気化部温度検知手段12が検知して、気化部温度検知手段12から気化部温度検知信号が出力されると、制御部25は燃料ポンプ13にポンプ駆動信号を出力して気化部10に灯油等の燃料を供給すると共に、燃焼用ファン14にファン駆動信号を出力して気化した燃料と燃焼用空気とを混合して、前記燃焼部2に供給するものである。
【0036】
そして制御部25は、着火手段15に着火信号を出力して着火動作を行わせて着火を行い、自動運転の場合は、室温検知手段21により出力された室温信号による現在の室温と設定温度とを比較して、その温度差によって火力を設定して運転動作を開始し、室温と設定温度との温度差が小さくなるにつれ火力を小さくして、室温検知手段21により出力された室温信号による現在の室温と設定温度が同じになるように火力を調節して自動運転を行い、又手動運転の場合は、設定された火力で手動運転を行うものである。
【0037】
この時制御部25は、新たに操作部3が操作されたり、何か異常が発生してエラー情報が発生する等新たな情報が発生した時、又は新たな情報が発生しなくとも所定時間毎に各種制御情報や運転情報を不揮発性記憶手段20に出力して、不揮発性記憶手段20に記憶されている情報を記憶し直しているものである。
【0038】
次に本発明一実施例の停電が発生した後、停電復旧した時の再運転を説明する。
まず図2は本実施例を説明する燃焼制御装置の停電復旧運転制御のフローチャート図で、まず停電判別部19が電源部17に外部商用電源18から電気が供給されているか検知し、停電が発生したことにより電源部17に電気が供給されていない状態や、所定の電圧より低い電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電判別部19は停電が発生したものとして停電信号を出力し(S1)、停電状態となる。(S2)
【0039】
そして停電が復旧し、電源部17に外部商用電源18から所定の電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電判別部19は停電が復旧したものとして停電復旧信号を出力し(S3)、停電復旧状態となる。(S4)
【0040】
停電判別部19からの停電復旧信号を入力した制御部25は、不揮発性記憶手段20に情報出力動作信号を出力し(S5)、その情報出力動作信号を入力した不揮発性記憶手段20は、手動運転時における設定火力情報、自動運転時における設定温度情報、異常発生時のエラー情報、室内の温度を検知して室温信号を出力する室温検知手段21により検知された室温情報等、記憶している停電発生前の各種制御情報や運転情報を、記憶情報信号として制御部25に出力する。(S6)
【0041】
そして制御部25は、その入力された記憶情報信号により停電発生前の運転が、自動運転だったのか、それとも手動運転だったのかを判断する。(S7)
【0042】
そして制御部25は(S7)で自動運転だったと判断すると、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S8)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S9)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に自動運転における設定温度として、記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の設定温度を設定して(S10)、自動運転を開始し(S11)、そして(S1)へと戻るものである。
【0043】
このように停電復旧した後の再運転で自動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に自動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0044】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の設定温度を設定して自動運転を開始する時、現在の室温と停電発生前の設定温度との温度差に基づいて火力を変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0045】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0046】
次に図3のように、制御部25は(S7)で不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だったと判断した場合、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S12)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S13)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だったか確認する。(S14)
【0047】
そして(S14)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、設定火力を現在の中火力より1段階大きい強火力に変更し(S15)、そのままの強火力での運転が所定時間に達したら(S16)、設定火力を停電発生前の設定火力であり現在の強火力より1段階大きい最強火力に変更して、その最強火力一定の手動運転を開始し(S17)、そして(S1)へ戻るものである。
【0048】
又(S14)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が強火力だったか確認し(S18)、停電発生前の設定火力が強火力だった時は、設定火力を現在の中火力から、停電発生前の設定火力で中火力より1段階大きい強火力に変更して、その強火力一定の手動運転を開始し(S19)、そして(S1)へ戻るものである。
【0049】
又(S18)で、停電発生前の設定火力が強火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が中火力だったか確認し(S20)、停電発生前の設定火力が中火力だった時は、設定火力を現在の中火力のままにして、その中火力一定の手動運転を開始し(S21)、そして(S1)へ戻るものである。
【0050】
又(S20)で、停電発生前の設定火力が中火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が中火力より1段階小さい弱火力だったか確認し(S22)、停電発生前の設定火力が弱火力だった時は、設定火力を現在の中火力から、停電発生前の設定火力で中火力より1段階小さい弱火力に変更して、その弱火力一定の手動運転を開始し(S23)、そして(S1)へと戻るものである。
【0051】
又(S22)で、停電発生前の設定火力が弱火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が弱火力より1段階小さい最弱火力であったと判断して、まず設定火力を現在の中火力から1段階小さい弱火力に変更し(S24)、そのまま弱火力での運転が所定時間に達したら(S25)、設定火力を停電発生前の設定火力で弱火力より1段階小さい最弱火力に変更して、その最弱火力一定の手動運転を開始し(S26)、そして(S1)へと戻るものである。
【0052】
このように停電復旧した後の再運転で手動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に手動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0053】
又手動運転を開始する時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で停電発生前の設定火力に変更することができるものである。
【0054】
又停電復旧した後の再運転開始時の着火動作を中火力で行い、その中火力で所定時間運転した後に停電発生前の手動運転を行う時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中火力から停電発生前の設定火力に変更されるまで、火力の大きさを1段階ずつ変更すると共に、火力の大きさを1段階変更する毎に所定時間運転した後、次の火力の大きさに1段階変更するので、停電発生前の設定火力が中火力より大きい火力、本実施例では強火力や最強火力だった場合、強火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転した後に変更され、最強火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転後、更に強火力で所定時間運転した後に変更されるので、再運転を開始した途端、いきなり強火力や最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然強火力や最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、まただんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものである。
【0055】
又停電発生前の設定火力が中火力より小さい火力、本実施例では弱火力や最弱強火力だった場合、弱火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転した後に変更され、最弱火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転後、更に弱火力で所定時間運転した後に変更されるので、再運転を開始した途端、いきなり強火力や最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然強火力や最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の設定火力より大きい火力である中火力より再運転が開始されてだんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0056】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の運転が手動運転で、それにより停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合で、特に停電発生前の設定火力が小さい火力の時、停電による温度低下を補正するために設定火力をわざわざ操作して変更する必要が無く、使い勝手をよくすることができるものである。
【0057】
次に、不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だった場合のその他の一実施例を説明する。
まず制御部25は、図2の(S7)で、不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だった場合、図4に示すようにまず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S27)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S28)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に各段階の火力で所定時間運転させるその各段階の火力での所定時間を設定する。(S29)
【0058】
そのために制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だったか確認し(S30)、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=0分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=0分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S31)
【0059】
そして次に設定した各所定時間に基づいて、まず火力を最大火力の最強火力に変更して所定時間T1運転し、次に火力を最強火力より1段階小さい火力の強火力に変更して所定時間T2運転し、次に火力を強火力より1段階小さい火力の中火力に変更して所定時間T3運転し、次に火力を中火力より1段階小さい火力の弱火力に変更して所定時間T4運転し(S32)、その後設定火力を停電発生前の設定火力に変更して、その停電発生前の設定火力一定の手動運転を開始し(S33)、そして(S1)へと戻るものである。
【0060】
(S30)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、(S31)で所定時間T1からT4まで全て0分が設定されているので、そのまま(S33)に進んで停電発生前の設定火力を設定して一定の手動運転を開始するので、火力を停電発生前の設定火力である最強火力に変更して、最強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0061】
又(S30)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最強火力より1段階小さい火力の強火力だったか確認し(S34)、停電発生前の設定火力が強火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=10分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=0分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S35)
【0062】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が10分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり10分間運転し、その後(S31)で所定時間T2からT4まで0分が設定されているので、最強火力での所定時間運転T1が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である強火力に変更して、強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0063】
又(S34)で、停電発生前の設定火力が強火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が強火力より1段階小さい火力の中火力だったか確認し(S36)、停電発生前の設定火力が中火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=6分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=4分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S37)
【0064】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が6分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり6分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が4分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり4分間運転し、その後(S31)で所定時間T3からT4まで0分が設定されているので、強火力での所定時間運転T2が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である中火力に変更して、強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0065】
又(S36)で、停電発生前の設定火力が中火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が中火力より1段階小さい火力の弱火力だったか確認し(S38)、停電発生前の設定火力が弱火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=4分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=3分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=2分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S39)
【0066】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が4分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり4分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が3分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり3分間運転し、その後次に中火力での所定時間運転の所定時間T3が2分に設定されたことにより、火力を中火力に変更して所定時間T3、つまり2分間運転し、その後(S31)で所定時間T4には0分が設定されているので、中火力での所定時間運転T3が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である弱火力に変更して、弱火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0067】
又(S38)で、停電発生前の設定火力が弱火力ではなかった時、制御部25は、停電発生前の設定火力が弱火力より1段階小さい火力で最小火力の最弱火力だったと判断し、各段階の火力で所定時間運転させるその各所定時間を、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=3分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=2分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=1分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0.5分に設定する。(S40)
【0068】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が3分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり3分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が2分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり2分間運転し、その後次に中火力での所定時間運転の所定時間T3が1分に設定されたことにより、火力を中火力に変更して所定時間T3、つまり1分間運転し、その後次に弱火力での所定時間運転の所定時間T4が0.5分に設定されたことにより、火力を弱火力に変更して所定時間T4、つまり0.5分間運転し、その弱火力での所定時間運転T4が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である最小火力の最弱火力に変更して、最弱火力一定の手動運転を開始し、(S1)へと戻るものである。
【0069】
このように停電復旧した後の再運転で手動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に手動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0070】
又手動運転を開始する時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で停電発生前の設定火力に変更することができるものである。
【0071】
又停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に、停電発生前の設定火力より各火力での所定時間運転の所定時間を設定し、最大火力である最強火力から停電発生前の設定火力より一段階大きい火力まで火力を一段階ずつ小さくしながら所定時間運転を行うことにより、所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0072】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0073】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の運転が手動運転で、それにより停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合で、特に停電発生前の設定火力が小さい火力の時、停電による温度低下を補正するために設定火力をわざわざ操作して変更する必要が無く、使い勝手をよくすることができるものである。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の燃焼制御装置によれば、室温設定スイッチを操作して室温が設定した設定温度になるように燃焼部の運転を行う自動運転と、設定火力切替スイッチを操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを行い、 停電が発生した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段に記憶させて運転を停止し、停電が復旧した時、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により停電前の運転状態で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0075】
これにより停電復旧した後の再運転を開始する時、まず所定の火力で着火動作を行い、その所定の火力で所定時間運転した後に停電前の運転状態で再運転を開始するので、燃焼部の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置の燃焼部が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0076】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の運転状態を設定して停電復旧した後の再運転を開始する時、停電発生前の運転状態を設定して再運転を開始したことにより燃焼部の火力を変更する際、所定の火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0077】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチを操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチを操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0078】
又前記構成による請求項2記載の燃焼制御装置によれば、請求項1に於いて、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に再運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0079】
これにより、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に、中火力より大きい火力に変更する場合、だんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものであり、又中火力より小さい火力に変更する場合、だんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0080】
又前記構成による請求項3記載の燃焼制御装置によれば、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0081】
これにより、停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に行う所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で、短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0082】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態を付した燃焼制御装置の構成図。
【図2】同停電発生から停電復旧後の再運転を自動運転で行う場合のフローチャート図。
【図3】同停電発生から停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合のフローチャート図。
【図4】同停電発生から停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合のその他の実施例のフローチャート図。
【符号の説明】
2 燃焼部
6 自動・手動運転切替スイッチ
7 設定火力切替スイッチ
8 室温設定スイッチ
19 停電判別部
20 不揮発性記憶手段
25 制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、灯油やガスを燃料とした暖房機の燃焼部を制御する燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種のものに於いては、暖房機の燃焼部が燃焼している時に停電が発生すると燃焼が停止し、又それまでの燃焼条件や設定情報が全て消去されて初期状態に戻ってしまうため、停電復帰後に再度設定温度や燃焼火力等を設定し直した上で、暖房機の運転スイッチを再度操作する必要があった。
【0003】
そこで、例えば特開平11−344222号のように、通電時に、暖房動作を行うのに必要な制御プログラムを記憶した制御プログラム記憶手段や、この制御プログラムの動作処理中に作業用領域として記憶される作業用記憶手段に記憶される設定温度、タイマ残時間、エラー情報等各情報を、不揮発性記憶手段に記憶転送し、停電発生後、停電が復旧したら停電発生前に不揮発性記憶手段に記憶させていた情報を、前記作業用記憶手段に転送し、その転送された情報に基づいて暖房動作を開始するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この従来のものでは、燃焼部を有する暖房機で、暖房能力や火力の設定を手動にて設定する機能を有するものでは、例えば火力を最大火力に手動で設定した状態で運転している時に停電が復旧して自動で再運転が行われる場合、停電前に火力を最大火力に手動で設定した状態だったので、その停電前の情報に基づいて停電復旧後、最大火力で再運転が自動で行われるが、停電していた時間が長いと最大火力で運転していたのを忘れてしまい、停電している間に暖房機正面の間近な位置に何か物を置いたり人が居たりすると、停電が復旧して最大火力で自動で再運転が行われた時、暖房機正面の間近な位置に置いた物が高温になったり、間近な位置にいる人に不快感を与えたりする欠点があった。
【0005】
又室温が適温な状態の時に、使用者が手動設定で火力を最小火力に設定して手動運転していた時に停電して運転が停止し、しばらく時間が経過してから停電が復旧した場合、停電前に火力を最小火力に手動で設定した状態だったので、その停電前の情報に基づいて停電復旧後、最小火力で再運転が自動で行われるが、停電していた間に室温が低下して寒くなっていても、最小火力で再運転が行われるため、使用者はその寒さに合わせて火力を最小火力から中火力や最大火力に操作し直さなくてはならない欠点があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決し、停電して運転が停止した後、停電が復旧して再運転を行う時、安全性の高い再運転を行うと共に、使用者が火力の再設定せずとも停電前の快適な状態になるように再運転を行う燃焼制御装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明はこの点に着目し上記課題を解決するため、請求項1では特にその構成を、設定温度を設定する室温設定スイッチと、設定火力を設定する設定火力切替スイッチと、前記室温設定スイッチを操作して設定した設定温度に室温がなるように燃焼部の運転を行う自動運転と設定火力切替スイッチを操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを切り替える自動・手動切替スイッチとを備えた操作部と、燃料を燃焼させる燃焼部と、停電の発生及び復旧を判定する停電判別部と、運転状態や室温等各種情報を記憶する不揮発性記憶手段と、前記自動運転と手動運転との制御を行い、前記停電判別部が停電発生と判定した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段に記憶させて運転を停止し、前記停電判別部が停電復旧と判定した時、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により再運転を行う制御部とを備えた燃焼制御装置に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により停電前の運転が自動運転だった時、停電発生前の設定温度を設定して自動運転で停電復旧後の再運転を行い、停電前の運転が手動運転だった時、停電発生前の設定火力を設定して手動運転で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0008】
又本発明の請求項2に係る燃焼制御装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に自動運転又は手動運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0009】
又本発明の請求項3に係る燃焼制御装置では、特にその構成を、請求項1に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
前記構成による請求項1記載の燃焼制御装置によれば、室温設定スイッチ8を操作して室温が設定した設定温度になるように燃焼部の運転を行う自動運転と、設定火力切替スイッチ7を操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを行い、 停電が発生した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段20に記憶させて運転を停止し、停電が復旧した時、不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段20に記憶させた各種情報により停電前の運転状態で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0011】
これにより停電復旧した後の再運転を開始する時、まず所定の火力で着火動作を行い、その所定の火力で所定時間運転した後に停電前の運転状態で再運転を開始するので、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0012】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の運転状態を設定して停電復旧した後の再運転を開始する時、停電発生前の運転状態を設定して再運転を開始したことにより燃焼部の火力を変更する際、所定の火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0013】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0014】
又前記構成による請求項2記載の燃焼制御装置によれば、請求項1に於いて、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に再運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0015】
これにより、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に、中火力より大きい火力に変更する場合、だんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものであり、又中火力より小さい火力に変更する場合、だんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0016】
又前記構成による請求項3記載の燃焼制御装置によれば、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0017】
これにより、停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に行う所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で、短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0018】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0019】
【実施例】
次に、この発明に係る燃焼制御装置を、図面に示された一実施例で説明する。1は燃焼装置で、該燃焼装置1内に設けた燃焼部2の燃焼運転を行うことにより暖房を行うものである。
【0020】
3は操作部で、タクト式スイッチからなり燃焼装置1の電源をオン・オフする電源スイッチ4と、タクト式スイッチからなる運転スイッチ5と、設定温度に室温がなるように運転を行う自動運転又は室温に関係なく設定した火力一定で運転を行う手動運転のどちらかを設定する自動・手動運転切替スイッチ6と、手動運転の時の火力を設定する設定火力切替スイッチ7と、自動運転の時の希望する室温を設定する室温設定スイッチ8とを備え、各種スイッチを操作することにより操作信号を出力するものある。
【0021】
9は表示部で、運転中や運転停止の表示、現在設定されている運転が自動運転又は手動運転かの表示、手動運転時における設定火力の表示、現在の室温の表示、自動運転時における設定温度の表示、異常発生時のエラー表示等入力される表示信号に基づいて表示を行うものである。
【0022】
10は気化部で、気化ヒータ11により所定の温度まで加熱され、気化部温度検知手段12により気化部10が所定の温度に達したのを検知した時、燃料ポンプ13より灯油等の燃料を供給されてそれを気化し、その気化した燃料を燃焼用ファン14より供給される燃焼用空気と混合して、前記燃焼部2に供給するものである。
【0023】
15は着火手段で、前記燃焼部2に供給された混合気に対して着火動作を行うことにより燃焼を開始するもので、炎検知手段16により燃焼状態や着火の有無を検知するものである。
【0024】
17は電源部で、外部商用電源18と接続され、燃焼装置1内の各部に電源を供給するものである。
【0025】
19は停電判別部で、前記電源部17と接続され、前記電源部17に外部商用電源18から電気が供給されているか検知して、電気が供給されていない状態や所定の電圧より低い電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電が発生したものとして停電信号を出力し、停電信号を出力した後、所定の電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電が復旧したものとして停電復旧信号を出力するものである。
【0026】
20はEEPROMからなる不揮発性記憶手段で、手動運転時における設定火力情報、自動運転時における設定温度情報、異常発生時のエラー情報、室内の温度を検知して室温信号を出力する室温検知手段21により検知された室温情報等、各種制御情報や運転情報が運転時に新しい情報が発生したり変更された時又は所定時間毎に、その都度その情報が入力されて記憶し直すもので、情報出力動作信号が入力されると、その時に記憶されている情報を記憶情報信号として出力するものである。
【0027】
22はタイマ手段で、タイマスタート信号が入力されると計時を開始し、タイマストップ信号が入力されると計時を停止すると共に、タイマーリセット信号が入力されない限り前回の計時を開始してから停止するまでの計時した時間を保持しており、タイマチェック信号が入力されると計時した時間が保持されていれば、その保持されている時間を計時信号として出力するものである。
【0028】
23はタイマ用電源で、停電等タイマ手段22に電源が供給されない時に、タイマ手段22が所定時間まで計時できるようにタイマ手段22に電源を供給するものである。
【0029】
24は送風機で、燃焼部2で燃焼した燃焼ガスに室内空気を混合させて燃焼装置1から室内へ吹き出させるものである。
【0030】
25は制御部で、操作部3からの操作信号、気化部温度検知手段12からの気化部温度信号、炎検知手段16からの炎検知信号、停電判別部19からの停電信号、タイマ手段22からの計時信号等各信号が入力されると共に、表示部9への表示信号、気化ヒータ11への通電信号、燃焼用ファン14への動作信号、着火手段15への着火信号、タイマ手段22へのタイマスタート信号、タイマストップ信号、タイマーリセット信号、タイマチェック信号等各信号を出力して燃焼装置1の制御を行うものである。
【0031】
次に本発明一実施例の通常の運転を説明する。
まず燃焼装置1の電源がオフ状態であれば、電源スイッチ4を押して電源オン状態にしてから運転スイッチ5を押し、すでに電源オン状態であれば、次に操作部3の運転スイッチ5を押す。
【0032】
そして次に使用者が操作部3の自動・手動運転切替スイッチ6を操作して、自動運転・手動運転を切替えた場合、操作部3から制御部25に自動・手動運転切替スイッチ6の操作信号が出力され、制御部25はその操作信号にしたがって自動又は手動運転を開始し、更に自動・手動運転切替スイッチ6を自動運転に切り替えた後に室温設定スイッチ8を操作したり、自動・手動運転切替スイッチ6を手動運転に切り替えた後に設定火力切替スイッチ7を操作した場合、室温設定スイッチ8又は設定火力切替スイッチ7の操作信号が、操作部3から制御部25に出力され、制御部25はその操作信号にしたがって自動運転での設定温度又は手動運転での設定火力を設定して運転動作を開始するものである。
【0033】
又電源オン状態で使用者が運転スイッチ5を押した後、何も操作しなければ、制御部25は前回の運転情報を保持しているので、それに従って前回の運転が自動運転であれば前回の設定温度で自動運転を開始し、前回の運転が手動運転であれば前回の設定火力で手動運転を開始するものである。
【0034】
又電源オフ状態がで使用者が運転スイッチ5を押した後、何も操作しなければ、前回の運転情報が不揮発性記憶手段20に記憶されているので、制御部25は前回の運転情報を不揮発性記憶手段20から読み取って、その読み取った前回の運転情報に従って運転を開始するものである。
【0035】
そして制御部25は、気化ヒータ11への通電信号を出力して気化部10を加熱し、気化部10が所定の温度に達したのを気化部温度検知手段12が検知して、気化部温度検知手段12から気化部温度検知信号が出力されると、制御部25は燃料ポンプ13にポンプ駆動信号を出力して気化部10に灯油等の燃料を供給すると共に、燃焼用ファン14にファン駆動信号を出力して気化した燃料と燃焼用空気とを混合して、前記燃焼部2に供給するものである。
【0036】
そして制御部25は、着火手段15に着火信号を出力して着火動作を行わせて着火を行い、自動運転の場合は、室温検知手段21により出力された室温信号による現在の室温と設定温度とを比較して、その温度差によって火力を設定して運転動作を開始し、室温と設定温度との温度差が小さくなるにつれ火力を小さくして、室温検知手段21により出力された室温信号による現在の室温と設定温度が同じになるように火力を調節して自動運転を行い、又手動運転の場合は、設定された火力で手動運転を行うものである。
【0037】
この時制御部25は、新たに操作部3が操作されたり、何か異常が発生してエラー情報が発生する等新たな情報が発生した時、又は新たな情報が発生しなくとも所定時間毎に各種制御情報や運転情報を不揮発性記憶手段20に出力して、不揮発性記憶手段20に記憶されている情報を記憶し直しているものである。
【0038】
次に本発明一実施例の停電が発生した後、停電復旧した時の再運転を説明する。
まず図2は本実施例を説明する燃焼制御装置の停電復旧運転制御のフローチャート図で、まず停電判別部19が電源部17に外部商用電源18から電気が供給されているか検知し、停電が発生したことにより電源部17に電気が供給されていない状態や、所定の電圧より低い電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電判別部19は停電が発生したものとして停電信号を出力し(S1)、停電状態となる。(S2)
【0039】
そして停電が復旧し、電源部17に外部商用電源18から所定の電圧が供給されている状態が所定時間以上継続した時、停電判別部19は停電が復旧したものとして停電復旧信号を出力し(S3)、停電復旧状態となる。(S4)
【0040】
停電判別部19からの停電復旧信号を入力した制御部25は、不揮発性記憶手段20に情報出力動作信号を出力し(S5)、その情報出力動作信号を入力した不揮発性記憶手段20は、手動運転時における設定火力情報、自動運転時における設定温度情報、異常発生時のエラー情報、室内の温度を検知して室温信号を出力する室温検知手段21により検知された室温情報等、記憶している停電発生前の各種制御情報や運転情報を、記憶情報信号として制御部25に出力する。(S6)
【0041】
そして制御部25は、その入力された記憶情報信号により停電発生前の運転が、自動運転だったのか、それとも手動運転だったのかを判断する。(S7)
【0042】
そして制御部25は(S7)で自動運転だったと判断すると、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S8)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S9)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に自動運転における設定温度として、記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の設定温度を設定して(S10)、自動運転を開始し(S11)、そして(S1)へと戻るものである。
【0043】
このように停電復旧した後の再運転で自動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に自動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0044】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の設定温度を設定して自動運転を開始する時、現在の室温と停電発生前の設定温度との温度差に基づいて火力を変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0045】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0046】
次に図3のように、制御部25は(S7)で不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だったと判断した場合、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S12)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S13)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だったか確認する。(S14)
【0047】
そして(S14)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、設定火力を現在の中火力より1段階大きい強火力に変更し(S15)、そのままの強火力での運転が所定時間に達したら(S16)、設定火力を停電発生前の設定火力であり現在の強火力より1段階大きい最強火力に変更して、その最強火力一定の手動運転を開始し(S17)、そして(S1)へ戻るものである。
【0048】
又(S14)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が強火力だったか確認し(S18)、停電発生前の設定火力が強火力だった時は、設定火力を現在の中火力から、停電発生前の設定火力で中火力より1段階大きい強火力に変更して、その強火力一定の手動運転を開始し(S19)、そして(S1)へ戻るものである。
【0049】
又(S18)で、停電発生前の設定火力が強火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が中火力だったか確認し(S20)、停電発生前の設定火力が中火力だった時は、設定火力を現在の中火力のままにして、その中火力一定の手動運転を開始し(S21)、そして(S1)へ戻るものである。
【0050】
又(S20)で、停電発生前の設定火力が中火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が中火力より1段階小さい弱火力だったか確認し(S22)、停電発生前の設定火力が弱火力だった時は、設定火力を現在の中火力から、停電発生前の設定火力で中火力より1段階小さい弱火力に変更して、その弱火力一定の手動運転を開始し(S23)、そして(S1)へと戻るものである。
【0051】
又(S22)で、停電発生前の設定火力が弱火力ではなかった時、制御部25は停電発生前の設定火力が弱火力より1段階小さい最弱火力であったと判断して、まず設定火力を現在の中火力から1段階小さい弱火力に変更し(S24)、そのまま弱火力での運転が所定時間に達したら(S25)、設定火力を停電発生前の設定火力で弱火力より1段階小さい最弱火力に変更して、その最弱火力一定の手動運転を開始し(S26)、そして(S1)へと戻るものである。
【0052】
このように停電復旧した後の再運転で手動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に手動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0053】
又手動運転を開始する時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で停電発生前の設定火力に変更することができるものである。
【0054】
又停電復旧した後の再運転開始時の着火動作を中火力で行い、その中火力で所定時間運転した後に停電発生前の手動運転を行う時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中火力から停電発生前の設定火力に変更されるまで、火力の大きさを1段階ずつ変更すると共に、火力の大きさを1段階変更する毎に所定時間運転した後、次の火力の大きさに1段階変更するので、停電発生前の設定火力が中火力より大きい火力、本実施例では強火力や最強火力だった場合、強火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転した後に変更され、最強火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転後、更に強火力で所定時間運転した後に変更されるので、再運転を開始した途端、いきなり強火力や最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然強火力や最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、まただんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものである。
【0055】
又停電発生前の設定火力が中火力より小さい火力、本実施例では弱火力や最弱強火力だった場合、弱火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転した後に変更され、最弱火力だった場合は着火動作の中火力で所定時間運転後、更に弱火力で所定時間運転した後に変更されるので、再運転を開始した途端、いきなり強火力や最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然強火力や最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の設定火力より大きい火力である中火力より再運転が開始されてだんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0056】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の運転が手動運転で、それにより停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合で、特に停電発生前の設定火力が小さい火力の時、停電による温度低下を補正するために設定火力をわざわざ操作して変更する必要が無く、使い勝手をよくすることができるものである。
【0057】
次に、不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だった場合のその他の一実施例を説明する。
まず制御部25は、図2の(S7)で、不揮発性記憶手段20からの記憶情報信号により停電発生前の運転が手動運転だった場合、図4に示すようにまず中間の火力の中火力で着火動作を行い(S27)、そのままの中火力で所定時間運転した後(S28)、燃焼部2の温度が安定したものとして、次に各段階の火力で所定時間運転させるその各段階の火力での所定時間を設定する。(S29)
【0058】
そのために制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だったか確認し(S30)、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=0分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=0分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S31)
【0059】
そして次に設定した各所定時間に基づいて、まず火力を最大火力の最強火力に変更して所定時間T1運転し、次に火力を最強火力より1段階小さい火力の強火力に変更して所定時間T2運転し、次に火力を強火力より1段階小さい火力の中火力に変更して所定時間T3運転し、次に火力を中火力より1段階小さい火力の弱火力に変更して所定時間T4運転し(S32)、その後設定火力を停電発生前の設定火力に変更して、その停電発生前の設定火力一定の手動運転を開始し(S33)、そして(S1)へと戻るものである。
【0060】
(S30)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力だった時は、(S31)で所定時間T1からT4まで全て0分が設定されているので、そのまま(S33)に進んで停電発生前の設定火力を設定して一定の手動運転を開始するので、火力を停電発生前の設定火力である最強火力に変更して、最強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0061】
又(S30)で、停電発生前の設定火力が最大火力の最強火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が最強火力より1段階小さい火力の強火力だったか確認し(S34)、停電発生前の設定火力が強火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=10分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=0分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S35)
【0062】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が10分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり10分間運転し、その後(S31)で所定時間T2からT4まで0分が設定されているので、最強火力での所定時間運転T1が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である強火力に変更して、強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0063】
又(S34)で、停電発生前の設定火力が強火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が強火力より1段階小さい火力の中火力だったか確認し(S36)、停電発生前の設定火力が中火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=6分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=4分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=0分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S37)
【0064】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が6分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり6分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が4分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり4分間運転し、その後(S31)で所定時間T3からT4まで0分が設定されているので、強火力での所定時間運転T2が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である中火力に変更して、強火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0065】
又(S36)で、停電発生前の設定火力が中火力ではなかった時、次に制御部25は、まず記憶情報信号の設定火力情報により、停電発生前の設定火力が中火力より1段階小さい火力の弱火力だったか確認し(S38)、停電発生前の設定火力が弱火力だった時は、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=4分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=3分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=2分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0分に設定する。(S39)
【0066】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が4分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり4分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が3分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり3分間運転し、その後次に中火力での所定時間運転の所定時間T3が2分に設定されたことにより、火力を中火力に変更して所定時間T3、つまり2分間運転し、その後(S31)で所定時間T4には0分が設定されているので、中火力での所定時間運転T3が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である弱火力に変更して、弱火力一定の手動運転を開始し、そして(S1)へと戻るものである。
【0067】
又(S38)で、停電発生前の設定火力が弱火力ではなかった時、制御部25は、停電発生前の設定火力が弱火力より1段階小さい火力で最小火力の最弱火力だったと判断し、各段階の火力で所定時間運転させるその各所定時間を、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1=3分、最強火力より1段階小さい火力の強火力での所定時間運転の所定時間T2=2分、強火力より1段階小さい火力の中火力での所定時間運転の所定時間T3=1分、中火力より1段階小さい火力の弱火力での所定時間運転の所定時間T4=0.5分に設定する。(S40)
【0068】
そして(S32)に進んで、最大火力の最強火力での所定時間運転の所定時間T1が3分に設定されたことにより、まず火力を最強火力に変更して所定時間T1、つまり3分間運転し、その後次に強火力での所定時間運転の所定時間T2が2分に設定されたことにより、火力を強火力に変更して所定時間T2、つまり2分間運転し、その後次に中火力での所定時間運転の所定時間T3が1分に設定されたことにより、火力を中火力に変更して所定時間T3、つまり1分間運転し、その後次に弱火力での所定時間運転の所定時間T4が0.5分に設定されたことにより、火力を弱火力に変更して所定時間T4、つまり0.5分間運転し、その弱火力での所定時間運転T4が終了した時点で、(S33)に進んで、火力を停電発生前の設定火力である最小火力の最弱火力に変更して、最弱火力一定の手動運転を開始し、(S1)へと戻るものである。
【0069】
このように停電復旧した後の再運転で手動運転を開始する時、まず中間の火力の中火力で着火動作を行い、その中火力で所定時間運転した後に手動運転を開始することにより、燃焼部2の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置1の燃焼部2が、停電復旧後に再運転した時燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0070】
又手動運転を開始する時、設定火力を停電発生前の設定火力に変更するのに、中間の中火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、素早く短時間で停電発生前の設定火力に変更することができるものである。
【0071】
又停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に、停電発生前の設定火力より各火力での所定時間運転の所定時間を設定し、最大火力である最強火力から停電発生前の設定火力より一段階大きい火力まで火力を一段階ずつ小さくしながら所定時間運転を行うことにより、所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0072】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0073】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチ5を操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチ5を操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止でき、又停電発生前の運転が手動運転で、それにより停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合で、特に停電発生前の設定火力が小さい火力の時、停電による温度低下を補正するために設定火力をわざわざ操作して変更する必要が無く、使い勝手をよくすることができるものである。
【0074】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の燃焼制御装置によれば、室温設定スイッチを操作して室温が設定した設定温度になるように燃焼部の運転を行う自動運転と、設定火力切替スイッチを操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを行い、 停電が発生した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段に記憶させて運転を停止し、停電が復旧した時、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により再運転を行う燃焼制御装置に於いて、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により停電前の運転状態で停電復旧後の再運転を行うものである。
【0075】
これにより停電復旧した後の再運転を開始する時、まず所定の火力で着火動作を行い、その所定の火力で所定時間運転した後に停電前の運転状態で再運転を開始するので、燃焼部の温度を安定させ、それにより停電中の間に冷えてしまった燃焼装置の燃焼部が停電復旧後に再運転した時、燃焼が不安定になることを防止できるものである。
【0076】
又記憶情報信号の設定温度情報により停電発生前の運転状態を設定して停電復旧した後の再運転を開始する時、停電発生前の運転状態を設定して再運転を開始したことにより燃焼部の火力を変更する際、所定の火力から変更することになるので、火力を大きくする場合でも小さくする場合でも火力の変更する段階を少なくすることができ、火力を素早く短時間で変更する火力に変更することができるものである。
【0077】
又停電復旧した時の再運転を行うためには、使用者が運転スイッチを操作しないと再運転を開始しないような設定の場合でも、使用者が運転スイッチを操作した途端、いきなり最大火力の最強火力で再運転を開始することがないので危険がなく、又使用者が突然最強火力運転が開始されたように感じて驚かしてしまうことを防止できるものである。
【0078】
又前記構成による請求項2記載の燃焼制御装置によれば、請求項1に於いて、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に再運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0079】
これにより、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に、中火力より大きい火力に変更する場合、だんだんと火力が大きくなることで、使用者に暖房が再開されて、室温が上がっていくのを実感させることができるものであり、又中火力より小さい火力に変更する場合、だんだんと火力が小さくなることで、停電発生による室温低下を補正して室温を上昇させ、停電発生前の設定火力である弱火力や最弱火力一定の手動運転になっても、使用者に暖房不足を感じさせないことができるものである。
【0080】
又前記構成による請求項3記載の燃焼制御装置によれば、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転するものである。
【0081】
これにより、停電復旧した後の手動運転による再運転において、停電発生前の設定火力一定の手動運転に入る前に行う所定時間運転の最初の最強火力での所定時間運転で、短時間に一気に温度を上げ、次の強火力での所定時間運転により最強火力の所定時間運転よりも温度の上げ幅を小さくするというように、停電発生による室温低下に対して、所定時間運転の最初で室温を大きく上昇させ、その後上げ幅をだんだん小さくして停電発生前の室温に近づけてから、停電発生前の手動運転の設定火力一定の手動運転に入ることができ、それにより停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【0082】
又停電発生前の設定火力が大きいほど、停電発生前の室内の熱負荷が大きかったと判断して、停電発生前の設定火力が大きいほど大きい火力での所定時間運転の所定時間を長く設定するようにしたので、停電復旧時の室温低下、熱負荷の大きさに合わせて、各火力での所定時間運転を行うことができ、それにより各火力での所定時間運転により室温が上昇しすぎたり、逆に室温の上昇が足りなかったりすることがなく、停電発生による室温低下を、短時間にしかも快適に違和感なく補正することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態を付した燃焼制御装置の構成図。
【図2】同停電発生から停電復旧後の再運転を自動運転で行う場合のフローチャート図。
【図3】同停電発生から停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合のフローチャート図。
【図4】同停電発生から停電復旧後の再運転を手動運転で行う場合のその他の実施例のフローチャート図。
【符号の説明】
2 燃焼部
6 自動・手動運転切替スイッチ
7 設定火力切替スイッチ
8 室温設定スイッチ
19 停電判別部
20 不揮発性記憶手段
25 制御部
Claims (3)
- 設定温度を設定する室温設定スイッチと、設定火力を設定する設定火力切替スイッチと、前記室温設定スイッチを操作して設定した設定温度に室温がなるように燃焼部の運転を行う自動運転と設定火力切替スイッチを操作して設定した設定火力一定で燃焼部の運転を行う手動運転とを切り替える自動・手動切替スイッチとを備えた操作部と、燃料を燃焼させる燃焼部と、停電の発生及び復旧を判定する停電判別部と、運転状態や室温等各種情報を記憶する不揮発性記憶手段と、前記自動運転と手動運転との制御を行い、前記停電判別部が停電発生と判定した時、停電発生前の運転状態や室温等各種情報を不揮発性記憶手段に記憶させて運転を停止し、前記停電判別部が停電復旧と判定した時、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により再運転を行う制御部とを備えた燃焼制御装置に於いて、前記制御部は、停電復旧後の再運転を所定の火力で着火動作してそのまま所定時間運転した後、不揮発性記憶手段に記憶させた各種情報により停電前の運転が自動運転だった時、停電発生前の設定温度を設定して自動運転で停電復旧後の再運転を行い、停電前の運転が手動運転だった時、停電発生前の設定火力を設定して手動運転で停電復旧後の再運転を行うことを特徴とする燃焼制御装置。
- 前記制御部は、停電復旧後の再運転で、中間の火力で着火動作してそのまま所定時間運転後に自動運転又は手動運転を行う時、着火動作した時の中間の火力から火力を変更するのに、中間の火力から変更する火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転していくことを特徴とする請求項1記載の燃焼制御装置。
- 前記制御部は、停電復旧後の再運転で手動運転を行う時、火力を停電前の設定火力より大きい火力に変更し、その火力から停電前の設定火力まで火力の大きさ1段階毎に所定時間運転していくことを特徴とする請求項1記載の燃焼制御装置。
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JP2002174330A JP2004020023A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 燃焼制御装置 |
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JP2002174330A JP2004020023A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 燃焼制御装置 |
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JP (1) | JP2004020023A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014102055A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Toyotomi Co Ltd | 石油燃焼器の点火装置 |
JP2015021674A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | 株式会社ノーリツ | 温風暖房装置 |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174330A patent/JP2004020023A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014102055A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Toyotomi Co Ltd | 石油燃焼器の点火装置 |
JP2015021674A (ja) * | 2013-07-19 | 2015-02-02 | 株式会社ノーリツ | 温風暖房装置 |
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