JP2004019824A - 配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造 - Google Patents
配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ダクトの接続を容易かつ適切に行えるようにする。
【解決手段】一方のダクト3の端部に他方のダクト4の端部を内嵌する状態でそれらダクト3,4を接続する構成にし、
ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部4aを、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクト4の外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造であって、
前記他方ダクト4をダクト幅方向において前記一方ダクト3に対する適正接続位置に位置させた状態で前記凹部4aに係合し、その係合により両ダクト3,4のダクト幅方向への相対移動を規制する突起部3bを前記一方ダクト3の内面に形成してある。
【選択図】 図4
【解決手段】一方のダクト3の端部に他方のダクト4の端部を内嵌する状態でそれらダクト3,4を接続する構成にし、
ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部4aを、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクト4の外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造であって、
前記他方ダクト4をダクト幅方向において前記一方ダクト3に対する適正接続位置に位置させた状態で前記凹部4aに係合し、その係合により両ダクト3,4のダクト幅方向への相対移動を規制する突起部3bを前記一方ダクト3の内面に形成してある。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒管やドレン管などの各種管を覆う配管用化粧ダクト、又は、各種ケーブルを覆う配線用化粧ダクトの施設において、接続される二つの化粧ダクトの接続構造に関し、詳しくは、一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続する構成にし、ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部を、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクトの外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の化粧ダクトのダクトどうしの接続については、図13,14に示すように、縦割りの2分割構造になっている一方ダクト3の底側分割部3Aをねじ7により壁1などに取り付けた後、その底側分割部3Aに対し他方ダクト4の底側分割部4Aを内嵌状態にして位置合わせし、そして、その位置合わせした他方ダクト4の底側分割部4Aを手により保持した状態で、その底側分割部4Aにおける上記凹部4aの形成箇所にねじ7を立て込むことで、その他方ダクト4の底側分割部4Aを壁1 などの固定部に固定し、その後、それら他方ダクト4の底側分割部4A及び一方ダクト3の底側分割部3Aのそれぞれに対し蓋側分割部3B,4Bを装着して一方ダクト3と他方ダクト4とを接続していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来、上記の如く位置合わせした他方ダクト4の底側分割部4Aを手によりその位置に適切に保持した状態を安定的に保って、その他方ダクト4の底側分割部4Aに対しねじ止めを施すことが難しく、この為、作業能率が低くなるとともに、他方ダクト4が一方ダクト3に対し傾斜した状態で取り付けられて両ダクトの接続が不適切になることもあった。
【0004】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な構造をもって上記問題を効果的に解消する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔1〕本願の請求項1に係る発明の特徴構成は、
一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続する構成にし、
ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部を、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクトの外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造において、
前記他方ダクトをダクト幅方向において前記一方ダクトに対する適正接続位置に位置させた状態で前記凹部に係合し、その係合により両ダクトのダクト幅方向への相対移動を規制する突起部を前記一方ダクトの内面に形成してある点にある。
【0006】
つまり、この構成によれば、一方ダクトと他方ダクトとの接続作業において、一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌する状態にする際、一方ダクトの内面の突起部に対し、他方ダクトの外面に形成されている凹部を係合させることで、両ダクトのダクト幅方向への相対移動が規制される。
従って、それらダクトの接続の際、一方ダクトに対して位置合わせして他方ダクトの保持が容易になって作業能率が向上し、また、他方ダクトを一方ダクトに対する適正接続位置に一層確実かつ安定的に保持した状態で他方ダクトをねじ止め固定することができるので、他方ダクトが一方ダクトに対して傾斜した状態で取り付けられる等の接続不良も効果的に防止することができる。
【0007】
しかも、ダクト固定用のねじ止め部を形成するために他方ダクトの外面に元々形成されている凹部を利用して、ダクト接続時における両ダクトのダクト幅方向への相対移動を規制するから、改良が容易でコスト的にも有利である。
【0008】
〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記凹部と前記突起部とを、それらの係合状態において前記一方ダクトと前記他方ダクトとのダクト長手方向への相対移動を許す構造にしてある点にある。
【0009】
つまり、この構成によれば、一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌させて一方ダクトの突起部と他方ダクトの凹部とを係合させた状態においても、両ダクトの長手方向での相対移動が許容されることから、換言すれば、突起部と凹部との係合により両ダクトのダクト長手方向での位置合わせ作業が容易になり、これによりダクト接続作業を一層容易にすることができる。
【0010】
また、他方ダクトを交換するときに、一方ダクトの蓋側分割部を取り外すことなく、他方ダクトだけをダクト長手方向に摺動移動させて交換するといったことも可能となり、これらの点でも作業の容易化、及び、作業能率の向上を効果的に達成できる。
【0011】
〔3〕請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記一方ダクトと前記他方ダクトとが、ダクト周方向の一部において他方ダクトの外面を一方ダクトの内面に接触させる偏心配置で一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌して接続する異径ダクトであるのに対し、
前記凹部及び前記突起部をダクト周方向において前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部に配置するとともに、
前記偏心配置において一方ダクトの内面と他方ダクトの外面との間に形成される隙間を閉塞する異径接続部カバーを設け、
この異径接続部カバーを、ダクト長手方向視の形状がC字状形状で、そのC字状形状の開口部に前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部を位置させた状態で前記隙間の形成部に装着する構成にし、
その装着状態において、ダクト長手方向における一端部が他方ダクトに対して緊密に外嵌し、かつ、ダクト長手方向における他端部に対して一方ダクトが緊密に外嵌するテーパー構造にしてある点にある。
【0012】
つまり、この構成によれば、ダクト周方向において上記接触部以外の部分で他方ダクトの外面と一方ダクトの内面との間に生じる隙間(すなわち、ダクト長手方向視でC字状の隙間)を、それに合致させたダクト長手方向視におけるC字状形状、及び、ダクト長手方向でのテーパー形状の異径接続部カバーをもって閉塞し、これにより、異径ダクトの接続部において口径差による隙間が残存するのを回避する。
【0013】
そして、上記構成の異径接続部カバーであれば、ダクト周方向の一部における一方ダクト内面と他方ダクト外面との接触部をダクト長手方向視におけるC字状形状の開口部に位置させる構造(言わば底側分割部を有しない単一構造)であって、底側分割部を壁に固定するための構造や蓋側分割部を底側分割部に装着するための構造などの付加構造が不要な極めて簡単な構造になるから、接続対象の一方ダクトや他方ダクトと同様の2分割構造を採る従来の異径ダクト継手に比べ、その取り付け作業を極めて容易にすることができて施工能率を効果的に高めることができ、また、製作コストも効果的に低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図12は配管用化粧ダクトの施設例を示し、この例では、建屋外壁1の外面に沿わせて施設した冷媒管,ドレン管,アース線(以下、これらを管線2と称す)を束ねた状態にして化粧ダクト3,4,5により覆ってある。
【0015】
化粧ダクトとしては、外壁外面における配管貫通孔6の形成部に配置した貫通孔用のエルボダクト3、そのエルボダクト3に接続した直管ダクト4、直管ダクト4どうしを接続するソケットダクト5の3種を用いている。
【0016】
また本例では、エルボダクト3及びソケットダクト5の夫々に、大小径2種の直管ダクト4の接続が可能な大小径兼用仕様のもの(換言すれば、大径のエルボダクト及び大径のソケットダクト)を用い、直管ダクト4には小径仕様のものを用いている。
【0017】
上記3種の化粧ダクト3〜5はいずれも、外壁1の外面に対してねじ7により連結固定する底側分割部3A〜5Aと、その底側分割部3A〜5Aに管線2を収納した状態で底側分割部3A〜5Aに装着する蓋側分割部3B〜5Bとの縦割りの2分割構造にしてあり、エルボダクト3の蓋側分割部3Bは、図3に示すように、その装着状態において底側分割部3Aと外壁1との両方に対しねじ7により連結固定し、ソケットダクト5の蓋側分割部5Bは、その装着状態において底側分割部5Aに対しねじ7により連結固定する構造にしてある。
【0018】
また、図3が示すように、エルボダクト3の蓋側分割部3Bの上端部、エルボダクト3の底側分割部3A、及び、直管ダクト4の底側分割部4Aは、ねじ7によって外壁1に固定されていて、そのうち、直管ダクト4の底側分割部4Aはその外壁1に対する外面のダクト長手方向に、ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部であるねじ止め溝4aが形成されていて、その弾性力をもってねじ止め固定を確実なものにしている。
【0019】
一方、図2,図3に示すように、直管ダクト4の蓋側分割部4Bには、その端部に連結用孔8を形成してあり、エルボダクト3と直管ダクト4との接続においては、エルボダクト蓋側分割部3Bの装着の際に、そのエルボダクト蓋側分割部3Bの端部内方側に設けたピン9を直管ダクト蓋側分割部4Bの連結用孔8に係合させることで、また同様に、ソケットダクト5と直管ダクト4との接続においては、ソケットダクト蓋側分割部5Bの装着の際に、そのソケットダクト蓋側分割部5Bの端部内方側に設けたピン(図示せず)を直管ダクト蓋側分割部4Bの連結用孔8に係合させることで、夫々、直管ダクト蓋側分割部4Bに対してズレ止めを施す。
【0020】
大小径兼用仕様のエルボダクト3と小径仕様の直管ダクト4との接続については、大小径兼用仕様のエルボダクト3に大径仕様の直管ダクトを接続する場合と同様、図2〜図4に示すように、大小径兼用仕様のエルボダクト3(以下、大径ダクトと称す)の端部に対し小径仕様の直管ダクト4(以下、小径ダクトと称す)の端部を挿入した接続形態を採るが、口径差がある大径ダクト3と小径ダクト4とを接続する異径接続であることに対し、ダクト周方向における外壁側の一部で小径ダクト4の外面が大径ダクト3の内面に接触する偏心配置にして、大径ダクト3の端部に小径ダクト4の端部を挿入した接続形態を採るようにしてある。
【0021】
大径ダクト3の底側分割部3Aの内面には、小径ダクト4の挿入を所定の位置で規制する挿入位置規定部として接当部3aが形成されていて、その接当部3aから大径ダクト3の長手方向小径ダクト挿入口側でダクト幅方向中央位置の2箇所に、小径ダクト4の底側分割部4Aの外面のねじ止め溝4aと係合して小径ダクト4のダクト幅方向への移動を規制する突起部であるズレ止め突起3bが形成されている。
【0022】
そして、大径ダクト3と小径ダクト4との重合部である異径接続部には、大径ダクト3の内面と小径ダクト4の外面との間に生じるダクト長手方向視でC字状の隙間Sを閉塞する異径接続部カバー10を装着する。
【0023】
つまり、大径ダクト3の底側分割部3Aの内面のズレ止め突起3bに対し、小径ダクト4の底側分割部4Aの外面に形成されているねじ止め溝4aを係合させることで、両ダクトのダクト幅方向への相対移動が規制され、従って、それらダクトの接続の際、大径ダクト3の底側分割部3Aに対して位置合わせしての小径ダクト4の底側分割部4Aの保持が容易になって作業能率が向上するとともに、大径ダクト3と小径ダクト4との適正接続位置に一層確実かつ安定的に保持した状態で小径ダクト4の底側分割部4Aを外壁1ねじ止め固定することができるので、小径ダクト4が大径ダクト3に対して傾斜した状態で取り付けられる等の接続不良も効果的に防止することができる。
【0024】
異径接続部カバー10は、図2〜図6に示すように、ダクト長手方向視において上記隙間Sの形状に合致するC字状形状を有し、そのC字状形状の開口部10aに大径ダクト3の内面と小径ダクト4の外面との接触部Tを位置させた装着状態において、小径ダクト側の端部10bが小径ダクト4に対して緊密に外嵌し、かつ、大径ダクト側の端部10cに対して大径ダクト3が緊密に外嵌するテーパー構造にしてある。
【0025】
更に、異径接続部カバー10の大径ダクト側の端部10cには、大径ダクト3の内面に形成された接当部3aとのダクト長手方向での接当により、ダクト長手方向におけるカバー装着位置を、装着時において規定する装着位置規定部としての一対の突片13が形成されていて、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10を径方向に移動させて装着する際、異径接続部カバー10の適正な装着位置に装着でき、よって、大径ダクト側係合部としてのピン9と第1カバー側係合部11とを確実、かつ、容易に係合させることができる。
【0026】
この異径接続部カバー10は小径ダクト4に外嵌させた状態でのダクト長手方向への摺接移動が可能であり、また、各ダクト3〜5と同様の合成樹脂製で、その材質及びC字状形状から生じる弾性により、装着状態において小径ダクト側端部10bが小径ダクト4を弾性的に締め付ける状態で小径ダクト4に外嵌するようにしてあり、さらには、図7(イ)に示すように、C字状形状における開口部10aの幅寸法が小径ダクト4の幅寸法よりも小さい自然状態から、開口部10aの幅寸法が小径ダクト4の幅寸法よりも大きくなる拡口状態までの弾性変形を可能にしてある。
【0027】
そしてまた、この異径接続部カバー10の大径ダクト側端部10cで開口部10aとは反対側の箇所には、カバー装着状態において大径ダクト側の前記ピン9(大径ダクト側係合部)と係合させるカバー側係合部11を設けてあり、この係合により異径接続部カバー10のダクト長手方向への移動を規制するようにしてある。
【0028】
上記カバー側係合部11は、大径ダクト側に突出する2本の突片11aをもって形成してあり、それら突片11aどうしの間を大径ダクト側ピン9の挿通部とするのに対し、各突片11aの先端部にはピン9に対して係合させる所謂返り11bを設けている。
【0029】
異径接続部カバー10は上記の異径接続部に対し2種の装着形態をもって装着することができ、その通常の装着形態としては、図2に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10のC字状形状における中央部に対し小径ダクト4の端部を相対的に挿通するようにして異径接続部カバー10を装着位置に配置し、その後、大径ダクト側ピン9のカバー側係合部11に対する係合と小径ダクト側連結用孔8への係入とを伴う状態で大径ダクト3の蓋側分割部3Bを底部側分割部3Aに装着するようにして、図3に示す状態を得る。
【0030】
もう一つの装着形態は、図7(イ),(ロ)に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着した後の段階で、異径接続部カバー10を前記拡口状態に弾性変形させて小径ダクト4を相対的にC字状形状の開口部10aからC字状形状の内部へ入れるようにして異径接続部カバー10を異径接続部から外れた箇所で小径ダクト4に外嵌させ、そして、その異径接続部カバー10を小径ダクト4に対する外嵌状態のままで大径ダクト3側に摺接移動させて、異径接続部カバー10の突片13が大径ダクト3の内面の接当部3aに接当して挿入が規制されるまで大径ダクト3の端部にもぐり込ませる状態で異径接続部に装着する。
【0031】
なお、後者の摺接移動によるカバー装着では、異径接続部の側へのカバー10の摺接移動に伴い、小径ダクト側連結用孔8に対して既に係入している大径ダクト側ピン9がカバー側係合部11における両突片11aの先端どうしの間から両突片11a間に侵入する形態で、大径ダクト側ピン9とカバー側係合部11とが自動的に係合状態になる。
【0032】
以上、本実施形態では、一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続するダクト構造の一例として、大小径兼用仕様のエルボダクト3と小径仕様の直管ダクト4との接続構造について説明したが、大小径兼用仕様のソケットダクト5と小径仕様の直管ダクト4との接続についても、上記の異径接続部カバー10を用いた同様の接続形態を採る。
【0033】
〔第2実施形態〕
図8〜図11は、第2実施形態を示し、この第2実施形態において、大径ダクト側係合部としてのピン9は、大径ダクト3に対しそれと口径が適合する本来の接続対象ダクト(大径仕様のダクト)を接続する際に、その接続対象ダクトの連結用孔に係合するに足りるだけの短尺なピンで、小径ダクト4の連結用孔8には届かない長さのものである。
【0034】
これに対し、本第2実施形態の化粧ダクトの接続構造における異径接続部カバー10は、カバー装着状態においてダクト側係合部との係合によりダクト長手方向へのカバー移動を規制するカバー側係合部として、第1実施形態と同様の2本の突片11aからなって、大径ダクト側係合部としてのピン9と係合させる第1カバー側係合部11と、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と係合させる第2カバー側係合部12とを備えている。
【0035】
第2カバー側係合部12は、第1カバー側係合部11のカバー径方向内方に形成されていて、大径ダクト側に延びる直杆状の掛止杆12aと、その先端に形成されている掛止部12bと、掛止杆12aとカバー内面との間に形成されている掛止杆12aを補強する補強リブ12cとから構成されている。
【0036】
すなわち、この構成において、図10に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10のC字状形状における中央部に対し小径ダクト4の端部を相対的に挿通するようにして、かつ、掛止部12bが小径ダクト4の連結用孔8に係入するようにして異径接続部カバー10を装着位置に配置し、その後、大径ダクト側の短尺ピン9の第1カバー側係合部11に対する係合を伴う状態で大径ダクト3の蓋側分割部3Bを底側分割部3Aに装着するようにすると、連結用孔8に対して係入状態にある掛止部12bに大径ダクト側のピン9が接当し、これにより、掛止部12bに対する抜け止めが施されて、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と第2カバー側係合部12との係合状態が固定化される。
【0037】
そして、このように大径ダクト側係合部としてのピン9と第1カバー側係合部11とが係合し、かつ、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と第2カバー側係合部12とが係合することにより、短尺ピン9を用いながらも、異径接続部カバー10のダクト長手方向への移動の規制とともに、大径ダクト3と小径ダクト4とのダクト長手方向での相対移動の規制が実現される。
【0038】
〔別の実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記第1及び第2実施形態では、一方ダクトである大径ダクト3の底側分割部3Aの内面に形成された突起部であるズレ止め突起3bがダクト幅方向中央位置でダクト長手方向に2箇所形成されているが、他方ダクトである小径ダクト4の底側分割部4Aに形成されているダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部であるねじ止め溝4aの形成位置や数によって、ズレ止め突起3bのダクト幅方向位置や数が変更されてもよい。
【0039】
異径接続部カバー10のカバー側係合部の具体的構造は種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の大径ダクトの底側分割部の平面図
【図2】化粧ダクト異径接続部の分解斜視図
【図3】化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図4】化粧ダクト異径接続部の横断面図
【図5】異径接続部カバーの平面図
【図6】異径接続部カバーの側面視断面図
【図7】カバー装着形態を説明する斜視図
【図8】第2実施形態の異径接続部カバーの側面視断面図
【図9】第2実施形態の異径接続部カバーの平面図
【図10】第2実施形態の化粧ダクト異径接続部の分解斜視図
【図11】第2実施形態の化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図12】化粧カバーの施設例を示す斜視図
【図13】従来例を示す化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図14】従来例を示す異径ダクト継手の分解斜視図
【符号の説明】
3 一方ダクト
3b 突起部
4 他方ダクト
4a 凹部
10 異径接続部カバー
10a 開口部
10b 一端部
10c 他端部
S 隙間
T ダクト接触部
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷媒管やドレン管などの各種管を覆う配管用化粧ダクト、又は、各種ケーブルを覆う配線用化粧ダクトの施設において、接続される二つの化粧ダクトの接続構造に関し、詳しくは、一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続する構成にし、ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部を、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクトの外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の化粧ダクトのダクトどうしの接続については、図13,14に示すように、縦割りの2分割構造になっている一方ダクト3の底側分割部3Aをねじ7により壁1などに取り付けた後、その底側分割部3Aに対し他方ダクト4の底側分割部4Aを内嵌状態にして位置合わせし、そして、その位置合わせした他方ダクト4の底側分割部4Aを手により保持した状態で、その底側分割部4Aにおける上記凹部4aの形成箇所にねじ7を立て込むことで、その他方ダクト4の底側分割部4Aを壁1 などの固定部に固定し、その後、それら他方ダクト4の底側分割部4A及び一方ダクト3の底側分割部3Aのそれぞれに対し蓋側分割部3B,4Bを装着して一方ダクト3と他方ダクト4とを接続していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来、上記の如く位置合わせした他方ダクト4の底側分割部4Aを手によりその位置に適切に保持した状態を安定的に保って、その他方ダクト4の底側分割部4Aに対しねじ止めを施すことが難しく、この為、作業能率が低くなるとともに、他方ダクト4が一方ダクト3に対し傾斜した状態で取り付けられて両ダクトの接続が不適切になることもあった。
【0004】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、合理的な構造をもって上記問題を効果的に解消する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔1〕本願の請求項1に係る発明の特徴構成は、
一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続する構成にし、
ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部を、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクトの外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造において、
前記他方ダクトをダクト幅方向において前記一方ダクトに対する適正接続位置に位置させた状態で前記凹部に係合し、その係合により両ダクトのダクト幅方向への相対移動を規制する突起部を前記一方ダクトの内面に形成してある点にある。
【0006】
つまり、この構成によれば、一方ダクトと他方ダクトとの接続作業において、一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌する状態にする際、一方ダクトの内面の突起部に対し、他方ダクトの外面に形成されている凹部を係合させることで、両ダクトのダクト幅方向への相対移動が規制される。
従って、それらダクトの接続の際、一方ダクトに対して位置合わせして他方ダクトの保持が容易になって作業能率が向上し、また、他方ダクトを一方ダクトに対する適正接続位置に一層確実かつ安定的に保持した状態で他方ダクトをねじ止め固定することができるので、他方ダクトが一方ダクトに対して傾斜した状態で取り付けられる等の接続不良も効果的に防止することができる。
【0007】
しかも、ダクト固定用のねじ止め部を形成するために他方ダクトの外面に元々形成されている凹部を利用して、ダクト接続時における両ダクトのダクト幅方向への相対移動を規制するから、改良が容易でコスト的にも有利である。
【0008】
〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記凹部と前記突起部とを、それらの係合状態において前記一方ダクトと前記他方ダクトとのダクト長手方向への相対移動を許す構造にしてある点にある。
【0009】
つまり、この構成によれば、一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌させて一方ダクトの突起部と他方ダクトの凹部とを係合させた状態においても、両ダクトの長手方向での相対移動が許容されることから、換言すれば、突起部と凹部との係合により両ダクトのダクト長手方向での位置合わせ作業が容易になり、これによりダクト接続作業を一層容易にすることができる。
【0010】
また、他方ダクトを交換するときに、一方ダクトの蓋側分割部を取り外すことなく、他方ダクトだけをダクト長手方向に摺動移動させて交換するといったことも可能となり、これらの点でも作業の容易化、及び、作業能率の向上を効果的に達成できる。
【0011】
〔3〕請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであり、その特徴は、
前記一方ダクトと前記他方ダクトとが、ダクト周方向の一部において他方ダクトの外面を一方ダクトの内面に接触させる偏心配置で一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌して接続する異径ダクトであるのに対し、
前記凹部及び前記突起部をダクト周方向において前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部に配置するとともに、
前記偏心配置において一方ダクトの内面と他方ダクトの外面との間に形成される隙間を閉塞する異径接続部カバーを設け、
この異径接続部カバーを、ダクト長手方向視の形状がC字状形状で、そのC字状形状の開口部に前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部を位置させた状態で前記隙間の形成部に装着する構成にし、
その装着状態において、ダクト長手方向における一端部が他方ダクトに対して緊密に外嵌し、かつ、ダクト長手方向における他端部に対して一方ダクトが緊密に外嵌するテーパー構造にしてある点にある。
【0012】
つまり、この構成によれば、ダクト周方向において上記接触部以外の部分で他方ダクトの外面と一方ダクトの内面との間に生じる隙間(すなわち、ダクト長手方向視でC字状の隙間)を、それに合致させたダクト長手方向視におけるC字状形状、及び、ダクト長手方向でのテーパー形状の異径接続部カバーをもって閉塞し、これにより、異径ダクトの接続部において口径差による隙間が残存するのを回避する。
【0013】
そして、上記構成の異径接続部カバーであれば、ダクト周方向の一部における一方ダクト内面と他方ダクト外面との接触部をダクト長手方向視におけるC字状形状の開口部に位置させる構造(言わば底側分割部を有しない単一構造)であって、底側分割部を壁に固定するための構造や蓋側分割部を底側分割部に装着するための構造などの付加構造が不要な極めて簡単な構造になるから、接続対象の一方ダクトや他方ダクトと同様の2分割構造を採る従来の異径ダクト継手に比べ、その取り付け作業を極めて容易にすることができて施工能率を効果的に高めることができ、また、製作コストも効果的に低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図12は配管用化粧ダクトの施設例を示し、この例では、建屋外壁1の外面に沿わせて施設した冷媒管,ドレン管,アース線(以下、これらを管線2と称す)を束ねた状態にして化粧ダクト3,4,5により覆ってある。
【0015】
化粧ダクトとしては、外壁外面における配管貫通孔6の形成部に配置した貫通孔用のエルボダクト3、そのエルボダクト3に接続した直管ダクト4、直管ダクト4どうしを接続するソケットダクト5の3種を用いている。
【0016】
また本例では、エルボダクト3及びソケットダクト5の夫々に、大小径2種の直管ダクト4の接続が可能な大小径兼用仕様のもの(換言すれば、大径のエルボダクト及び大径のソケットダクト)を用い、直管ダクト4には小径仕様のものを用いている。
【0017】
上記3種の化粧ダクト3〜5はいずれも、外壁1の外面に対してねじ7により連結固定する底側分割部3A〜5Aと、その底側分割部3A〜5Aに管線2を収納した状態で底側分割部3A〜5Aに装着する蓋側分割部3B〜5Bとの縦割りの2分割構造にしてあり、エルボダクト3の蓋側分割部3Bは、図3に示すように、その装着状態において底側分割部3Aと外壁1との両方に対しねじ7により連結固定し、ソケットダクト5の蓋側分割部5Bは、その装着状態において底側分割部5Aに対しねじ7により連結固定する構造にしてある。
【0018】
また、図3が示すように、エルボダクト3の蓋側分割部3Bの上端部、エルボダクト3の底側分割部3A、及び、直管ダクト4の底側分割部4Aは、ねじ7によって外壁1に固定されていて、そのうち、直管ダクト4の底側分割部4Aはその外壁1に対する外面のダクト長手方向に、ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部であるねじ止め溝4aが形成されていて、その弾性力をもってねじ止め固定を確実なものにしている。
【0019】
一方、図2,図3に示すように、直管ダクト4の蓋側分割部4Bには、その端部に連結用孔8を形成してあり、エルボダクト3と直管ダクト4との接続においては、エルボダクト蓋側分割部3Bの装着の際に、そのエルボダクト蓋側分割部3Bの端部内方側に設けたピン9を直管ダクト蓋側分割部4Bの連結用孔8に係合させることで、また同様に、ソケットダクト5と直管ダクト4との接続においては、ソケットダクト蓋側分割部5Bの装着の際に、そのソケットダクト蓋側分割部5Bの端部内方側に設けたピン(図示せず)を直管ダクト蓋側分割部4Bの連結用孔8に係合させることで、夫々、直管ダクト蓋側分割部4Bに対してズレ止めを施す。
【0020】
大小径兼用仕様のエルボダクト3と小径仕様の直管ダクト4との接続については、大小径兼用仕様のエルボダクト3に大径仕様の直管ダクトを接続する場合と同様、図2〜図4に示すように、大小径兼用仕様のエルボダクト3(以下、大径ダクトと称す)の端部に対し小径仕様の直管ダクト4(以下、小径ダクトと称す)の端部を挿入した接続形態を採るが、口径差がある大径ダクト3と小径ダクト4とを接続する異径接続であることに対し、ダクト周方向における外壁側の一部で小径ダクト4の外面が大径ダクト3の内面に接触する偏心配置にして、大径ダクト3の端部に小径ダクト4の端部を挿入した接続形態を採るようにしてある。
【0021】
大径ダクト3の底側分割部3Aの内面には、小径ダクト4の挿入を所定の位置で規制する挿入位置規定部として接当部3aが形成されていて、その接当部3aから大径ダクト3の長手方向小径ダクト挿入口側でダクト幅方向中央位置の2箇所に、小径ダクト4の底側分割部4Aの外面のねじ止め溝4aと係合して小径ダクト4のダクト幅方向への移動を規制する突起部であるズレ止め突起3bが形成されている。
【0022】
そして、大径ダクト3と小径ダクト4との重合部である異径接続部には、大径ダクト3の内面と小径ダクト4の外面との間に生じるダクト長手方向視でC字状の隙間Sを閉塞する異径接続部カバー10を装着する。
【0023】
つまり、大径ダクト3の底側分割部3Aの内面のズレ止め突起3bに対し、小径ダクト4の底側分割部4Aの外面に形成されているねじ止め溝4aを係合させることで、両ダクトのダクト幅方向への相対移動が規制され、従って、それらダクトの接続の際、大径ダクト3の底側分割部3Aに対して位置合わせしての小径ダクト4の底側分割部4Aの保持が容易になって作業能率が向上するとともに、大径ダクト3と小径ダクト4との適正接続位置に一層確実かつ安定的に保持した状態で小径ダクト4の底側分割部4Aを外壁1ねじ止め固定することができるので、小径ダクト4が大径ダクト3に対して傾斜した状態で取り付けられる等の接続不良も効果的に防止することができる。
【0024】
異径接続部カバー10は、図2〜図6に示すように、ダクト長手方向視において上記隙間Sの形状に合致するC字状形状を有し、そのC字状形状の開口部10aに大径ダクト3の内面と小径ダクト4の外面との接触部Tを位置させた装着状態において、小径ダクト側の端部10bが小径ダクト4に対して緊密に外嵌し、かつ、大径ダクト側の端部10cに対して大径ダクト3が緊密に外嵌するテーパー構造にしてある。
【0025】
更に、異径接続部カバー10の大径ダクト側の端部10cには、大径ダクト3の内面に形成された接当部3aとのダクト長手方向での接当により、ダクト長手方向におけるカバー装着位置を、装着時において規定する装着位置規定部としての一対の突片13が形成されていて、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10を径方向に移動させて装着する際、異径接続部カバー10の適正な装着位置に装着でき、よって、大径ダクト側係合部としてのピン9と第1カバー側係合部11とを確実、かつ、容易に係合させることができる。
【0026】
この異径接続部カバー10は小径ダクト4に外嵌させた状態でのダクト長手方向への摺接移動が可能であり、また、各ダクト3〜5と同様の合成樹脂製で、その材質及びC字状形状から生じる弾性により、装着状態において小径ダクト側端部10bが小径ダクト4を弾性的に締め付ける状態で小径ダクト4に外嵌するようにしてあり、さらには、図7(イ)に示すように、C字状形状における開口部10aの幅寸法が小径ダクト4の幅寸法よりも小さい自然状態から、開口部10aの幅寸法が小径ダクト4の幅寸法よりも大きくなる拡口状態までの弾性変形を可能にしてある。
【0027】
そしてまた、この異径接続部カバー10の大径ダクト側端部10cで開口部10aとは反対側の箇所には、カバー装着状態において大径ダクト側の前記ピン9(大径ダクト側係合部)と係合させるカバー側係合部11を設けてあり、この係合により異径接続部カバー10のダクト長手方向への移動を規制するようにしてある。
【0028】
上記カバー側係合部11は、大径ダクト側に突出する2本の突片11aをもって形成してあり、それら突片11aどうしの間を大径ダクト側ピン9の挿通部とするのに対し、各突片11aの先端部にはピン9に対して係合させる所謂返り11bを設けている。
【0029】
異径接続部カバー10は上記の異径接続部に対し2種の装着形態をもって装着することができ、その通常の装着形態としては、図2に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10のC字状形状における中央部に対し小径ダクト4の端部を相対的に挿通するようにして異径接続部カバー10を装着位置に配置し、その後、大径ダクト側ピン9のカバー側係合部11に対する係合と小径ダクト側連結用孔8への係入とを伴う状態で大径ダクト3の蓋側分割部3Bを底部側分割部3Aに装着するようにして、図3に示す状態を得る。
【0030】
もう一つの装着形態は、図7(イ),(ロ)に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着した後の段階で、異径接続部カバー10を前記拡口状態に弾性変形させて小径ダクト4を相対的にC字状形状の開口部10aからC字状形状の内部へ入れるようにして異径接続部カバー10を異径接続部から外れた箇所で小径ダクト4に外嵌させ、そして、その異径接続部カバー10を小径ダクト4に対する外嵌状態のままで大径ダクト3側に摺接移動させて、異径接続部カバー10の突片13が大径ダクト3の内面の接当部3aに接当して挿入が規制されるまで大径ダクト3の端部にもぐり込ませる状態で異径接続部に装着する。
【0031】
なお、後者の摺接移動によるカバー装着では、異径接続部の側へのカバー10の摺接移動に伴い、小径ダクト側連結用孔8に対して既に係入している大径ダクト側ピン9がカバー側係合部11における両突片11aの先端どうしの間から両突片11a間に侵入する形態で、大径ダクト側ピン9とカバー側係合部11とが自動的に係合状態になる。
【0032】
以上、本実施形態では、一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続するダクト構造の一例として、大小径兼用仕様のエルボダクト3と小径仕様の直管ダクト4との接続構造について説明したが、大小径兼用仕様のソケットダクト5と小径仕様の直管ダクト4との接続についても、上記の異径接続部カバー10を用いた同様の接続形態を採る。
【0033】
〔第2実施形態〕
図8〜図11は、第2実施形態を示し、この第2実施形態において、大径ダクト側係合部としてのピン9は、大径ダクト3に対しそれと口径が適合する本来の接続対象ダクト(大径仕様のダクト)を接続する際に、その接続対象ダクトの連結用孔に係合するに足りるだけの短尺なピンで、小径ダクト4の連結用孔8には届かない長さのものである。
【0034】
これに対し、本第2実施形態の化粧ダクトの接続構造における異径接続部カバー10は、カバー装着状態においてダクト側係合部との係合によりダクト長手方向へのカバー移動を規制するカバー側係合部として、第1実施形態と同様の2本の突片11aからなって、大径ダクト側係合部としてのピン9と係合させる第1カバー側係合部11と、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と係合させる第2カバー側係合部12とを備えている。
【0035】
第2カバー側係合部12は、第1カバー側係合部11のカバー径方向内方に形成されていて、大径ダクト側に延びる直杆状の掛止杆12aと、その先端に形成されている掛止部12bと、掛止杆12aとカバー内面との間に形成されている掛止杆12aを補強する補強リブ12cとから構成されている。
【0036】
すなわち、この構成において、図10に示すように、大径ダクト3の蓋側分割部3Bを装着する前の段階で、異径接続部カバー10のC字状形状における中央部に対し小径ダクト4の端部を相対的に挿通するようにして、かつ、掛止部12bが小径ダクト4の連結用孔8に係入するようにして異径接続部カバー10を装着位置に配置し、その後、大径ダクト側の短尺ピン9の第1カバー側係合部11に対する係合を伴う状態で大径ダクト3の蓋側分割部3Bを底側分割部3Aに装着するようにすると、連結用孔8に対して係入状態にある掛止部12bに大径ダクト側のピン9が接当し、これにより、掛止部12bに対する抜け止めが施されて、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と第2カバー側係合部12との係合状態が固定化される。
【0037】
そして、このように大径ダクト側係合部としてのピン9と第1カバー側係合部11とが係合し、かつ、小径ダクト側係合部としての連結用孔8と第2カバー側係合部12とが係合することにより、短尺ピン9を用いながらも、異径接続部カバー10のダクト長手方向への移動の規制とともに、大径ダクト3と小径ダクト4とのダクト長手方向での相対移動の規制が実現される。
【0038】
〔別の実施形態〕
次に別実施形態を列記する。
上記第1及び第2実施形態では、一方ダクトである大径ダクト3の底側分割部3Aの内面に形成された突起部であるズレ止め突起3bがダクト幅方向中央位置でダクト長手方向に2箇所形成されているが、他方ダクトである小径ダクト4の底側分割部4Aに形成されているダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部であるねじ止め溝4aの形成位置や数によって、ズレ止め突起3bのダクト幅方向位置や数が変更されてもよい。
【0039】
異径接続部カバー10のカバー側係合部の具体的構造は種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の大径ダクトの底側分割部の平面図
【図2】化粧ダクト異径接続部の分解斜視図
【図3】化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図4】化粧ダクト異径接続部の横断面図
【図5】異径接続部カバーの平面図
【図6】異径接続部カバーの側面視断面図
【図7】カバー装着形態を説明する斜視図
【図8】第2実施形態の異径接続部カバーの側面視断面図
【図9】第2実施形態の異径接続部カバーの平面図
【図10】第2実施形態の化粧ダクト異径接続部の分解斜視図
【図11】第2実施形態の化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図12】化粧カバーの施設例を示す斜視図
【図13】従来例を示す化粧ダクト異径接続部の縦断断面図
【図14】従来例を示す異径ダクト継手の分解斜視図
【符号の説明】
3 一方ダクト
3b 突起部
4 他方ダクト
4a 凹部
10 異径接続部カバー
10a 開口部
10b 一端部
10c 他端部
S 隙間
T ダクト接触部
Claims (3)
- 一方のダクトの端部に他方のダクトの端部を内嵌する状態でそれらダクトを接続する構成にし、
ダクト固定用のねじ止め部を形成する凹部を、ダクト長手方向に沿う列状配置で前記他方ダクトの外面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造であって、
前記他方ダクトをダクト幅方向において前記一方ダクトに対する適正接続位置に位置させた状態で前記凹部に係合し、その係合により両ダクトのダクト幅方向への相対移動を規制する突起部を前記一方ダクトの内面に形成してある配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造。 - 前記凹部と前記突起部とを、それらの係合状態において前記一方ダクトと前記他方ダクトとのダクト長手方向への相対移動を許す構造にしてある請求項1記載の配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造。
- 前記一方ダクトと前記他方ダクトとが、ダクト周方向の一部において他方ダクトの外面を一方ダクトの内面に接触させる偏心配置で一方ダクトの端部に他方ダクトの端部を内嵌して接続する異径ダクトであるのに対し、
前記凹部及び前記突起部をダクト周方向において前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部に配置するとともに、
前記偏心配置において一方ダクトの内面と他方ダクトの外面との間に形成される隙間を閉塞する異径接続部カバーを設け、
この異径接続部カバーを、ダクト長手方向視の形状がC字状形状で、そのC字状形状の開口部に前記偏心配置における一方ダクトと他方ダクトとの接触部を位置させた状態で前記隙間の形成部に装着する構成にし、
その装着状態において、ダクト長手方向における一端部が他方ダクトに対して緊密に外嵌し、かつ、ダクト長手方向における他端部に対して一方ダクトが緊密に外嵌するテーパー構造にしてある請求項1又は2記載の配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造。
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JP2002177328A JP2004019824A (ja) | 2002-06-18 | 2002-06-18 | 配管用又は配線用化粧ダクトの接続構造 |
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JP2021016283A (ja) * | 2019-07-16 | 2021-02-12 | 未来工業株式会社 | 覆い部材、及び覆い構造 |
-
2002
- 2002-06-18 JP JP2002177328A patent/JP2004019824A/ja active Pending
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