JP2004019493A - 排気装置 - Google Patents

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佐藤 信太郎
Takeshi Goto
後藤 剛
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Abstract

【課題】排気装置に関し、ターボ分子ポンプの有効排気速度を低下させることなく、また、グリース等の塗布材を用いることなく、剥離或いは反跳パーティクルのプロセス室への逆流を抑止して製品の製造歩留りを向上させようとする。
【解決手段】ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプに於いて、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレード11に於ける排気方向Z1 と対向する吸気側平面部12が排気方向Z1 と吸気側平面部12の内向き法線Z2 とのなす角を傾き角θとして0〔度〕以上に傾けてある。
【選択図】    図3

Description

【0001】
本発明は、プロセス室に反応生成物などのパーティクルが逆流することを低減させた排気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、成膜、或いは、ドライ・エッチングなどを行う半導体製造装置に於いては、反応生成物からなるパーティクルやプロセス室などの内壁に堆積した物質が剥離したパーティクルなどがプロセス室で発生し、それ等パーティクルの一部はウエハ上に付着し、半導体デバイスの欠陥となることが知られている。
【0003】
従来、そのようなパーティクルを制御するには、プロセス室に於けるパーティクルのみを考慮すれば済むと思われてきたのであるが、近年、プロセス室下流に取り付けた排気装置に於けるターボ分子ポンプに起因すると思われるパーティクルがプロセス室に逆流することが指摘されていて、この問題は、近年の半導体製造プロセス圧力低減化の傾向に伴って深刻なものとなりつつある。
【0004】
ターボ分子ポンプは、ガス分子に対して、ガス分子と同程度の速度をもつ回転翼に依って吸気口から排気口に向かう方向に運動量を与え、排気作用を行うものである。
【0005】
前記プロセス室へのパーティクル逆流現象の原因としては、
(1) ターボ分子ポンプの回転翼に付着した堆積膜が剥離し、高速回転している回転翼に依って、排気と反対方向の運動量を与えられる、
(2) ターボ分子ポンプの上流で発生したパーティクルが高速回転している翼に衝突して反跳する、
と云う二つの原因が考えられる。
【0006】
前記した逆流するパーティクルは、ガス圧力が例えば1〔Torr〕以上であるなど、ある程度高い場合には、ガスの抵抗力が比較的大きい為、プロセス室に到達することは困難であるが、近年のように、低圧のプロセスを多用されるようになると、ガス圧力の低下に伴って逆流距離は延びてきて、例えば10〔mTorr〕の圧力では容易にプロセス室に逆流する。
【0007】
前記(1)で説明した原因は、半導体装置の製造現場で長期間使用して汚れたターボ分子ポンプを清浄なものと交換することでプロセス室に於けるパーティクル・レベルは減少する事実に依って間接的に確認されている。
【0008】
ここで、本発明者等が行った実験について説明するが、これは、本発明に依る排気管を理解する上で有用と思われる。
【0009】
半導体製造装置のプロセス室と堆積物が付着しているターボ分子ポンプとの間を結ぶゲート・バルブを開閉し、プロセス室に載置したシリコン・ウエハに付着するパーティクルの数量を調べ、次に、ターボ分子ポンプを駆動した場合、ゲート・バルブを開けたときのみ、パーティクルがシリコン・ウエハに付着することが確認された。
【0010】
比較の為、別系統の排気系で圧力をプロセスで使用される典型的な値に設定した後、ターボ分子ポンプを停止し、ゲート・バルブを開けた場合及び閉めた場合のシリコン・ウエハに付着したパーティクルの数を調べたが、この場合には、シリコン・ウエハにパーティクルは付着しなかった。従って、パーティクルはプロセス室に於けるものではなく、ターボ分子ポンプからのものが存在することは明らかである。
【0011】
また、ターボ分子ポンプの回転翼に付着した堆積膜の一部が剥離して生成されたパーティクルが排気方向とは逆向きの運動量を与えられたものと考えることができるので、パーティクルは排気管断面に対して浅い角度で放出され、排気管内部で何度も衝突しながらプロセス室に到達したと考えられる。
【0012】図13はプロセス室とターボ分子ポンプとの間を結ぶ従来の排気管を説明する為の要部切断側面図であり、図に於いて、21はプロセス室とターボ分子ポンプとの間を結ぶ排気管、22はターボ分子ポンプ、23Aは回転翼ブレード、23Bは静止翼ブレードをそれぞれ示している。
【0013】
一般に、ターボ分子ポンプ22の回転翼ブレード23Aに於ける堆積膜の一部が剥離して生成されたパーティクルは、最も単純な場合を考えれば、回転翼ブレード23Aから剥離するときの排気方向と全く逆向きの初期速度vi と回転翼ブレード23Aの接線方向速度vt で決定される方向に飛ばされる。
【0014】
図示されているように、排気管21の内壁が平坦な場合、パーティクルの大部分は内壁で鏡面反射し、やがてはプロセス室に達してしまう。
【0015】
さて、前記(2)で説明した原因は、本発明に関連した実験で初めて確認されたことが多くあるので、ここで詳細に説明する。
【0016】
通常、上流からガスに乗って流れてきたパーティクルは、ターボ分子ポンプを通過できることが知られているが(Kinney et al.,1997)、本発明者等は、パーティクルの一部はターボ分子ポンプの回転翼等との衝突に依って反跳し、排気方向とは逆方向に向かう場合があることを実験に依って確認した。
【0017】
図14は排気管内に於いてパルス・レーザを照射することで可視化した反跳パーティクルの軌跡をICCDカメラで撮影し、得られた写真を忠実に模写した図であり、Aは導入パーティクル、Bは反跳パーティクルの軌跡をそれぞれ示し、ターボ分子ポンプは撮影箇所から矢印C方向に約20〔cm〕下流に設置されている。
【0018】
反跳パーティクルの速度に於ける排気方向と逆向き成分が充分に大きい場合、反跳パーティクルはプロセス室に到達することが可能であり、一般に反跳パーティクルは排気方向と垂直方向(図14では水平方向)の成分を持ち、従って、パーティクルは排気管の内壁に衝突しながらプロセス室方向に向かうことになる。
【0019】
このような反跳は、主としてターボ分子ポンプに於ける最上流側回転翼ブレードに於ける吸気側平面部で起こることが判っている。
【0020】
図15はターボ分子ポンプの翼部分の一部を表す説明図であり、(A)は要部切断側面、(B)は回転翼の一部を拡大した要部切断側面をそれぞれ示し、図に於いて、31は回転翼、31Aは回転翼ブレード、31Bは回転翼ブレードの吸気側平面部、32は静止翼、33はパーティクルである。
【0021】
パーティクルの反跳が主として吸気側平面31Bで起こることは、本発明者等が反跳パーティクルの測定を行った際、前記吸気側平面部にシリコーン・グリース等を塗布したところ、パーティクルがシリコーン・グリースに捕捉されて反跳粒子が減少したところからも確認されている。尚、シリコーン・グリースを用いることは別に目新しいことではなく、例えば、パーティクルを基板に収集する用途で使われるインパクター等の機器に於いて、基板でのパーティクルの反跳を防止する為に用いられた例がある(Hinds,1982)。
【0022】
図15を参照しつつ前記反跳のメカニズムを更に詳細に説明する。(B)に見られるように、回転翼ブレード31Aの吸気側平面部31Bには、微視的に見ると大小の突起が存在する。
【0023】
前記突起は回転翼ブレード31Aの回転と共に高速で動くことになり、これ等突起にパーティクルが衝突した場合、パーティクルは回転翼ブレード31Aの接線速度方向以外の方向にも散乱され、これ等の散乱されたパーティクルのうち、排気と逆向き方向の速度成分が充分に大きなパーティクルは、逆流してプロセス室に到達する。
【0024】
反跳パーティクルの入射パーティクルに対する比率は、前記最上段回転翼ブレードのみに依る反跳に限れば、回転翼の吸気側から見込んだ部分の面積に対して占める回転翼ブレードの吸気側平面部に於ける合計面積の割合に比例する。
【0025】
図16はターボ分子ポンプの要部を説明する為の要部説明図であり、(A)は回転翼を吸気側から見込んだ要部平面、(B)はバッフルを用いた場合の概略であり、図15に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0026】
(A)に於いて、斜線を施した領域が回転翼を吸気側から見込んだ要部平面であり、(B)は上流にバッフル34を設けたターボ分子ポンプ35を説明する概略であり、この構成に依って前記のようなパーティクルの逆流を防ごうとしているのであるが、特開平8−14188号公報の開示されている通り、コンダクタンスが小さくなって、有効排気速度が減少してしまう旨の問題が起こる。
【0027】
また、前記特開平8−14188号公報に開示された発明では、静止翼を回転翼の上流側に配置することに依って、逆流パーティクル、及び、有効排気速度の低下を共に防止することができるとしているが、有効排気速度の維持に関する見解には根拠が乏しく、有効排気速度の減少は回避できないと考えられる。
【0028】
前記のような対策の他、反跳に対しては、シリコーン・グリース等を回転翼に塗布することに依る防止策も考えられようが、塗布物自体に依ってウエハが汚染されることもあるので、最善の方法であると言い難い。
【0029】
また、前記回転翼を限りなく薄くすること、即ち、吸気側平面部を0に近付けることで、反跳を防止することは可能かと思われるが、回転翼を薄くするには機械強度の面から限界が在ることは当然である。
【0030】
回転翼からの剥離パーティクルについては、汚れたターボ分子ポンプを清浄なものと交換すれば解決できるのであるが、その為には例えば半導体製造装置を最低1日は停止しなければならず、稼働率は大きく低下してしまう。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、ターボ分子ポンプの有効排気速度を低下させることなく、また、グリース等の塗布材を用いることなく、剥離或いは反跳パーティクルのプロセス室への逆流を抑止して製品の製造歩留りを向上させようとする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明に依る排気装置に於いては、ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプに於いて、回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が排気方向と吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けた構成、或いは、一般にターボ分子ポンプの吸気側に接続する排気管の内壁に排気方向と交わる方向にV字溝を形成した構成が基本になっている。
【0033】
前記手段を採ることに依り、ターボ分子ポンプに於ける回転翼ブレードなどに依る反跳パーティクルが例えば半導体製造装置のプロセス室などに逆流するのを著しく低減させることができるので、半導体装置等の製造歩留りを向上するのに有効である。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の排気装置に於けるターボ分子ポンプの構造を説明する為の要部切断側面図であり、図示されたターボ分子ポンプは、半導体製造装置に於けるプロセス室等からのガスを回転翼1と静止翼2に依って下流側に移送するターボ分子ポンプ部、及び、ターボ分子ポンプ部からガスが送り込まれ、このガスをねじ溝ポンプに依って更に移送して排出するねじ溝ポンプ部を備えている。
【0035】
ターボ分子ポンプは、円筒形状のポンプ・ハウジング3と、ポンプ・ハウジング3の中心に位置するロータ軸4と、ロータ軸に固着されてロータ軸と共に回転するロータ5と、ステータ6とを備えている。
【0036】
上部には、半導体製造装置に於けるプロセス室等に取り付ける為のフランジをもつ吸気口7、そして、反対側の下部には排気口8がそれぞれ形成されている。
【0037】
ロータ5は、ロータ軸4の外周に配置されたロータ本体9を備えていて、回転翼1が多段に形成されている。
【0038】
図2は一段分の回転翼と一段分の静止翼を表す要部平面図であり、(A)は回転翼を、(B)は静止翼をそれぞれ示している。
【0039】
回転翼は内側円環部10及び円環部10の外周に等間隔且つ放射状に設けられた複数の回転翼ブレード11で構成され、回転翼ブレード11は吸気口側が回転方向に傾斜している。
【0040】
回転翼ブレード11の吸気側平面部12は、通常、排気方向に対して垂直を成しているが、本発明では傾斜していることが特徴になっていて、この点は重要であるから後に詳述する。
【0041】
ターボ分子ポンプ部に在るステータ6はスペーサ13及び回転翼1の各段の間に配置された静止翼2を備え、また、ネジ溝ポンプ部にはネジ溝部スペーサ14が設けられている。
【0042】
静止翼2は、外側円環部15、内側円環部16、それ等の円環部間に両端が放射状に所要角度で支持された複数の静止翼ブレード17で構成され、静止翼ブレード17は回転翼ブレード11と反対方向に傾斜するように形成されている。
【0043】
ネジ溝部スペーサ14は、内側壁がロータ本体9の外周面に近接する位置まで張り出す厚みをもっていて、それに対向するネジ溝ポンプ部のロータ本体9の外周面には、らせん構造のネジ溝18が複数条に亙って形成されている。
【0044】
ネジ溝18は、静止翼2と回転翼1との間に生成されている間隙と連通していて、排出されてきた気体がネジ溝18に導入されて排気方向に向かうようになっている。
【0045】
ターボ分子ポンプは、ロータ軸4を支持する軸受19と、ロータ軸4にトルクを発生させるモータ20を備えている。
【0046】
ネジ溝ポンプ部から移送されてきた気体はターボ分子ポンプに於けるポンプ・ハウジング3の下部に配設されている排気口8から外部に排出される。
【0047】
本発明に於けるターボ分子ポンプに於いては、ターボ分子ポンプからのパーティクルの反跳を防ぐ為、回転翼ブレード11に於ける吸気側平面部12を排気方向と平面の内向き法線のなす角度、即ち、吸気側平面部12の傾き角が0〔度〕を越えるように傾けることが特徴になっている。
【0048】
図3は吸気側平面部の傾き角について説明する為の回転翼の一部を表す要部切断側面図であり、図に於いて、11は回転翼ブレード、12は回転翼ブレードに於ける吸気側平面部、Z1 は排気方向、Z2 は吸気側平面部内向き法線、θは傾き角をそれぞれ示している。
【0049】
図4は反跳パーティクルを抑止するメカニズム及びその作用について説明する為の回転翼ブレードなどを表す要部説明図であり、後に詳細に説明するが、図1乃至図3及び図15に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0050】
前記したように、本発明では、ターボ分子ポンプからのパーティクルの反跳を防ぐ為、回転翼ブレード11の吸気側平面部12を排気方向と平面の内向き法線のなす角度θが0〔度〕を越えるように傾けることで目的を達成しているので、その傾き角θをどのようにして定めるかが重要となる。
【0051】
図1乃至図4を適宜に参照しながら、傾き角θを決定する方法について詳細に説明する。
【0052】
その傾き角θは、考え得る最大の排気方向パーティクル速度vp と回転翼ブレード11の最小接線方向速度vt,min の関数として、
tan−1(vp /vt,min )                ・・・・(1)
以上にすれば良い。
【0053】
回転翼ブレード11に於ける各部位に於ける接線方向速度は各部位の回転中心からの距離rに比例するから、最小接線方向速度は、通常、前記距離rが最短の部位で達成される。
【0054】
回転翼ブレード11に於ける吸気側平面部12の傾き角θは、ブレード11の各部位の回転中心からの距離rに依存して変化させることで好結果が得られ、
tan−1(vp /rω)                  ・・・・(2)
ω:回転翼の角速度
以上であることが望ましく、そのような傾き角θを選択すれば、ブレード11の全ての部位でtan−1(vp /vt )以上になるから、パーティクルの反跳は防止される。
【0055】
さて、図4は回転翼ブレード11の吸気側平面部12を傾けた場合の要部切断側面を示していて、回転翼ブレード11を吸気側から見た場合に於ける吸気側平面部12の接線方向幅をLとする。
【0056】
今、パーティクル33が図示の位置に在って、速度vp で排気方向に進行しているとし、吸気側平面部12の傾き角をθ、回転翼ブレード11の接線方向速度をvt とする。
【0057】
パーティクル33が回転翼ブレード11の吸気側平面部12に衝突しない為には、回転翼ブレード11が接線方向に距離L1 だけ移動する時間t1 の間にパーティクル33の鉛直方向の移動距離vp 1 がLtanθ以下であれば良い。
【0058】
即ち、
p 1 =vp 1 /vt <Ltanθ           ・・・・(3)
この(3)式から、前記位置に在るパーティクル33が吸気側平面部12に衝突しない為の傾き角θは、
tanθ>L1 p /(Lvt 
θ>tan−1(L1 p /Lvt )             ・・・・(4)
となる。
【0059】
また、傾き角θがtan−1(L1 p /Lvt )と等しい場合、図4に見られるパーティクル33の位置よりも右方に位置するパーティクル(高さは同じとする)は、吸気側平面部12に衝突して散乱されることになる。
【0060】
即ち、傾き角θをtan−1(L1 p /Lvt )にした場合、衝突確率は、傾きがない場合を1としたとき、1−L1 /L、になることを意味し、従って、吸気側平面部12を傾けることに依って、衝突し且つ散乱されるパーティクル33を減少することが証明された。
【0061】
前記したところを逆の面から云えば、若し、衝突確率を傾きがない場合に比較して1−L1 /Lに低減したければ、傾き角θをtan−1(L1 p /Lvt )にすれば良いことになり、従って、衝突確率0は、傾き角θをtan−1(vp /vt )以上にすることで達成される。
【0062】
○ ターボ分子ポンプの具体的実施例に関する説明
ターボ分子ポンプの回転翼、従って、ブレードの半径を15〔cm〕、ブレードの最も回転軸に近い部分の半径を5〔cm〕とし、回転翼の回転速度を30000〔rpm〕とする。
【0063】
回転速度を角速度に変換すると約3142〔rad/s〕となるので、これからブレードの接線方向の速度を求めると最外周部で471〔m/s〕、最内周部で157〔m/s〕となり、最内周部から最外周部に至る間では、半径に比例して接線速度は変化する。
【0064】
次に、パーティクルの速度を見積もるが、その為には、ターボ分子ポンプ上流の排気ガス速度を求めることが必要であり、ポンプの排気速度を1000〔l/s〕とし、ポンプ上流部の排気管の内径を30〔cm〕とすると、ガス速度は平均で約14.1〔m/s〕となる。
【0065】
若し、排気管内で流れが発達していて、放物型の速度分布をもっているとすると、その最大ガス速度は、その2倍の約28.3〔m/s〕となる。ここで、パーティクルが排気ガスにのってターボ分子ポンプまで運ばれるとした場合、パーティクルの最大速度は28.3〔m/s〕である。
【0066】
前記したところからすると、回転翼ブレードの最小接線方向速度は157〔m/s〕であって、パーティクルの最大速度は28.3〔m/s〕になることが判るので、これ等の数値を前記式(1)に代入して最小傾き角を求めると10.2〔度〕となる。
【0067】
従って、この場合、回転翼ブレードの吸気側平面部の傾きを10.2〔度〕以上にすれば、パーティクルの反跳を抑止することができる。尚、パーティクルの速度がガスの速度に比較して大きいことが予想される場合は、vp として、予想される最大速度を用いて角度を求める必要がある。
【0068】
前記式(2)に依れば、tan−1(vp /3142r)が得られ、ここで括弧中の分母3142rは、ブレード各部の半径に依存した接線方向の速度であり、ここで、vp =28.3〔m/s〕と仮定した場合、ブレード各部の吸気側平面部の傾き角は図5に見られる通りである。
【0069】
図5は回転翼ブレードの吸気側平面部に於ける各部位の回転中心からの距離に依存した傾き角を例示する線図であり、横軸に回転中心からの距離r〔cm〕、縦軸に傾き角〔度〕をそれぞれ採ってある。
【0070】
図示されているように、回転翼ブレードの吸気側平面部は回転中心からの距離rに応じて傾き角が小さくなるように滑らかに変化させることが好ましいのであるが、そのような加工が困難である場合、傾き角を半径に依存して段階的に変化させることも有効である。
【0071】
図6は吸気側平面部の傾き角を半径に依存して段階的に変化させた回転翼ブレードを表す要部切断斜面図であり、図1乃至図3に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0072】
図に於いて、11A、11B、11Cは半径に依存して異なった傾きをもつ吸気側平面部をそれぞれ示している。
【0073】
前記実施の形態では、吸気側に最も近い位置に在る回転翼ブレードについて説明したが、その他の回転翼ブレードについても有効であり、また、回転翼ブレードの吸気側平面部の傾き角を計算通りに加工することが困難な場合、それ以下の角度であっても、充分な反跳防止効果は得られないものの、0〔度〕の場合よりは遙に反跳パーティクルが少なくなる。
【0074】
ところで、前記説明したターボ分子ポンプを用いた場合、反跳パーティクルは著しく少なくなることは事実なのであるが、確実に零にすることができるとは限らないので、そのような場合、発生したパーティクルに排気方向の運動量を与えることができれば、プロセス室に戻るパーティクルを零にするのに大きく寄与することができる。
【0075】図13について説明したように、従来、半導体製造装置に於けるプロセス室などとターボ分子ポンプとの間は排気管で結合されているので、本発明では、この排気管の内壁構造を特殊な形状に加工し、プロセス室に戻ろうとするパーティクルに排気方向の運動量を与えるようにしている。
【0076】
図7は本発明の排気管を説明する為の要部切断側面図であり、図13に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0077】
図7に見られる排気管41の内壁には、V字状をなす溝41Aが形成されていて、反跳パーティクルが矢印r1で示した方向に向かい、溝41Aをもつ内壁に衝突して矢印r2で示した方向、即ち、排気方向に反射されてターボ分子ポンプに吸引される。
【0078】
溝41Aで反射された反跳パーティクルの一部は回線翼ブレード43Aで再び排気方向と逆向きに反射されることも有り得るが、その場合にも、溝41Aの作用で再び排気方向に反射され、ターボ分子ポンプに吸引されることになる。
【0079】
○ 排気管の具体的実施例に関する説明
図8は内壁にV字状を成す溝を形成した排気管の効果を確認する為の実験を行った装置を表す要部説明図である。
【0080】
実際の工程で発生するパーティクルを模擬する為、ポリスチレンラテックスの標準粒子を用いて粒子ビームを生成させて、その粒子ビームをターボ分子ポンプ51の回転翼に照射し、そして、回転翼で跳ね返ってきたと考えられる粒子を回転翼に付着した堆積膜から剥離してきたパーティクルと見做して実験を行った。
【0081】
標準粒子の形状は直径0.5〔μm〕の球形であって、流量が0.14〔リットル/分〕の窒素ガスをキャリヤ・ガスとして真空装置に導入する。
【0082】
その導入方法は、先ず、アトマイザー52に依って霧状とし、ドライヤー53で乾燥させ、分級器54に於いて静電気力で直径0.5〔μm〕のものだけを選別する。このとき、分級器54で粒子が帯電するので、中和器55の作用で中和する。
【0083】
標準粒子は直径100〔μm〕の二つのオリフィスを介して粒子導入部56に導入され、粒子ビーム集束系57で集束されて粒子ビームとなり、その粒子ビームは半値幅が約10〔mm〕程度のガウス分布を成している。
【0084】
集束された標準粒子は、圧力を10〔mTorr〕程度に設定した長さ800〔mm〕の減速管59を通過して観測室61に導入されるものであって、図には減速管59中を通過しつつある標準粒子60が示されている。尚、粒子ビーム集束系57と減速管59との間に介挿されているXYZステージ58は、標準粒子60が最下部のターボ分子ポンプ51に到達する位置を制御するものである。
【0085】
減速管59の直下には観測室61が配設され、その観測室61ではレーザ散乱法に依って粒子を観測するようになっていて、3方向に直径200〔mm〕のポートが設けられているので、その中の二つのポートを使ってレーザ・ビームが観測室61の略中心を通過するように制御する。
【0086】
レーザ・ビームは幅25〔mm〕、厚さ4〔mm〕のシート状ビームであり、そのレーザ光源62としては、波長が527〔nm〕であるYLF結晶を使用したパルス・レーザを用い、出力は3〔W〕、パルス周波数1〔kHz〕、パルス幅50〔nsec〕である。
【0087】
レーザ光に標準粒子が当たると散乱光が発生するので、その散乱光をICCDカメラ(冷却CCDカメラ)70で撮影するのであるが、ICCDカメラ70のシャッタ機能を利用し、そのシャッタ開放の期間をレーザ・パルスの照射期間と位相を合わせることでS/Nを向上させている。
【0088】
レーザ・ビームは入射角がブリュースター角になるように設置された窓と二段のスリット63を通して観測室61に入射して、更に二段のスリット64を通して最後にビーム・ダンパ65で終端させた。
【0089】
ICCDカメラ70で捉えた標準粒子からの散乱光の画像は、制御用PC(personal computer)71に転送され、境界追跡法に依って標準粒子として識別され、レーザ・ビームと平行な方向の位置で分解されながらカウントされる。尚、その際の分解能は0.2〔mm〕である。
【0090】
さて、観測室61の直下には試験用排気管66を介してターボ分子ポンプ51を接続してあり、このターボ分子ポンプ51は、回転翼ブレードの吸気側平面部に傾きをもたない通常の構造のものである。
【0091】
図9はターボ分子ポンプの要部説明図であり、(A)は要部平面を、(B)は要部切断側面をそれぞれ示している。
【0092】
図に於いて、81は回転軸、82は最上段にある回転翼のブレード、83は次段にある固定翼のブレード、84は次次段にある回転翼のブレード、85はレーザ・ビームの焦点位置、R1は翼全体の直径、R2は回転軸の直径、R3はブレードの半径方向の長さ、R4はブレードの半径方向の長さの1/2の長さをそれぞれ示している。
【0093】
図示例では、直径50〔mm〕の回転軸81の周囲にブレードが配置されていて、ブレードの長さは何れも45〔mm〕であり、ブレードの半径方向の長さの1/2の長さR4、従って、22.5〔mm〕の箇所にレーザ・ビームの焦点位置85を設定してある。
【0094】
図10は本発明に依る排気管を表す要部切断側面図であり、図7に於いて用いた記号と同記号は同部分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。尚、排気管のベースになっているのは、内径が160〔mm〕のSUS304(JISステンレス鋼記号)のものであって、これを2本用意し、一本は本発明を実施したもの、即ち、内壁にV字溝を形成したもの、他の一本は内壁表面が平坦なままのものである。
【0095】
図に於いて、41Hは排気管41の長さ、41Rは内径、41DはV字溝41Aの深さ、41WはV字溝41Aの表面側幅をそれぞれ示していて、これ等は以下のような寸法になっている。
41H:100〔mm〕
41R:160〔mm〕
41D:0.5〔mm〕
41W:0.5〔mm〕
【0096】
図11は内壁にV字溝がない試験用排気管を用いた場合に於ける標準粒子のカウント結果を表す線図であり、横軸には回転翼中心からの位置を、縦軸にはパーティクル・カウント数をそれぞれ採ってある。尚、図11並びに図12に限っては、「回転翼」は「回転翼ブレード」と考えると良い。
【0097】
図示のデータは、標準粒子を10〔分〕間に亙ってカウントした結果を纏めたものであり、標準粒子がレーザ・ビームを横切って散乱光を放出したときにカウントが行われる。
【0098】
排気管の内壁にV字溝がない場合では、回転翼の中央部分にはパーティクル・ビームが存在して最大値をとるのであるが、回転軸に近いパーティクル・ビームの右側の肩部分、即ち、破線で囲んだ部分に於いては、左側の肩部分に比較して多くのパーティクルがカウントされていて、これ等はターボ分子ポンプの回転翼に衝突し、且つ、跳ね返ってきた標準粒子であると考えられる。
【0099】
図12は内壁にV字溝を形成した本発明の排気管を用いた場合に於ける標準粒子のカウント結果を表す線図であり、横軸には回転翼中心からの位置を、縦軸にはパーティクル・カウント数をそれぞれ採ってある。
【0100】
排気管の内壁にV字溝がある場合では、標準粒子ビームに依る分布しか確認することができず、図11に見られる跳ね返ってきた標準粒子に依ると考えられるパーティクルのカウント数は減少していることが判り、従って、排気方向とは逆方向に向かう標準粒子(パーティクル)がV字溝の効果に依って排気方向に再び反射されてターボ分子ポンプに吸引されることが確認された。
【0101】
前記説明した内壁にV字溝を形成した本発明の排気管は、本発明に依るターボ分子ポンプと組み合わせた場合に極めて有効であるが、従来のターボ分子ポンプと組み合わせた場合にも、完全とは言えないがターボ分子ポンプからプロセス室へ向かうパーティクルを排気方向へと向かわせるのに有効である。
【0102】
本発明に於いては、前記説明した実施の形態を含め、多くの形態で実施することができ、以下、それを付記として例示する。
【0103】
(付記1)
ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプに於いて、
前記回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が該排気方向と該吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けられてなるターボ分子ポンプ
を備えてなることを特徴とする排気装置。
【0104】
(付記2)
回転翼ブレードに於ける吸気側平面部の傾き角が、最大の排気方向パーティクル速度vp 及び該回転翼ブレードの最小接線方向速度vt,min の関数として、 tan−1(vp /vt,min 
以上であること
を特徴とする(付記1)記載の排気装置。
【0105】
(付記3)
回転翼ブレードに於ける吸気側平面部の各部位に於ける傾き角は該吸気側平面部の各部位の回転中心からの距離rに依存して変化させたものであること
を特徴とする(付記1)或いは(付記2)記載の排気装置。
【0106】
(付記4)
吸気側平面部の各部位の回転中心からの距離rに依存する傾き角が
tan−1(vp /rω)
ω:回転翼ブレードの角速度
としたこと
を特徴とする(付記1)或いは(付記3)記載の排気装置。
【0107】
(付記5)
ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプと、
該ターボ分子ポンプの吸気側に配設され且つ吸気口及び排気口間の内壁に於ける少なくとも一部に排気方向と交わる方向に形成されたV字溝をもつ排気管と
を備えてなることを特徴とする排気装置。
【0108】
(付記6)
ターボ分子ポンプが、その回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が該排気方向と該吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けられてなること
を特徴とする(付記5)記載の排気装置。
【0109】
(付記7)
吸気口側が半導体製造装置のプロセス室に連結されてなること
を特徴とする(付記5)或いは(付記6)記載の排気装置。
【0110】
【発明の効果】
本発明に依る排気装置に於いては、ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプに於いて、回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が排気方向と吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けた構成、或いは、一般にターボ分子ポンプの吸気側に接続する排気管の内壁に排気方向と交わる方向にV字溝を形成した構成が基本になっている。
【0111】
前記構成を採ることに依り、ターボ分子ポンプに於ける回転翼ブレードなどに依る反跳パーティクルが例えば半導体製造装置のプロセス室などに逆流するのを著しく低減させることができるので、半導体装置等の製造歩留りを向上するのに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気装置に於けるターボ分子ポンプの構造を説明する為の要部切断側面図である。
【図2】一段分の回転翼と一段分の静止翼を表す要部平面図である。
【図3】吸気側平面部の傾き角について説明する為の回転翼の一部を表す要部切断側面図である。
【図4】反跳パーティクルを抑止するメカニズム及びその作用について説明する為の回転翼ブレードなどを表す要部説明図である。
【図5】回転翼ブレードの吸気側平面部に於ける各部位の回転中心からの距離に依存した傾き角を例示する線図である。
【図6】吸気側平面部の傾き角を半径に依存して段階的に変化させた回転翼ブレードを表す要部切断斜面図である。
【図7】本発明の排気管を説明する為の要部切断側面図である。
【図8】内壁にV字状を成す溝を形成した排気管の効果を確認する為の実験を行った装置を表す要部説明図である。
【図9】ターボ分子ポンプの要部説明図である。
【図10】本発明に依る排気管を表す要部切断側面図である。
【図11】内壁にV字溝がない試験用排気管を用いた場合に於ける標準粒子のカウント結果を表す線図である。
【図12】内壁にV字溝を形成した本発明の排気管を用いた場合に於ける標準粒子のカウント結果を表す線図である。
【図13】プロセス室とターボ分子ポンプとの間を結ぶ従来の排気管を説明する為の要部切断側面図である。
【図14】排気管内に於いてパルス・レーザを照射することで可視化した反跳パーティクルの軌跡をICCDカメラで撮影し、得られた写真を忠実に模写した図である。
【図15】ターボ分子ポンプの翼部分の一部を表す説明図である。
【図16】ターボ分子ポンプの要部を説明する為の要部説明図である。
【符号の説明】
11 回転翼ブレード
12 回転翼ブレードに於ける吸気側平面部
1  排気方向
2  吸気側平面部内向き法線
θ 傾き角

Claims (5)

  1. ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプに於いて、
    前記回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が該排気方向と該吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けられてなるターボ分子ポンプ
    を備えてなることを特徴とする排気装置。
  2. 回転翼ブレードに於ける吸気側平面部の傾き角が、最大の排気方向パーティクル速度vp 及び該回転翼ブレードの最小接線方向速度vt,min の関数として、 tan−1(vp /vt,min 
    以上であること
    を特徴とする請求項1記載の排気装置。
  3. 回転翼ブレードに於ける吸気側平面部の各部位に於ける傾き角は該吸気側平面部の各部位の回転中心からの距離rに依存して変化させたものであること
    を特徴とする請求項1或いは請求項2記載の排気装置。
  4. ロータ本体から放射状に延び出た複数のブレードをもつ回転翼が複数段に亙って配設され且つ該複数段の回転翼の段間に放射状に延び出た複数のブレードをもつ静止翼が複数段に亙って各別に介在させてなるターボ分子ポンプと、
    該ターボ分子ポンプの吸気側に配設され且つ吸気口及び排気口間の内壁に於ける少なくとも一部に排気方向と交わる方向に形成されたV字溝をもつ排気管と
    を備えてなることを特徴とする排気装置。
  5. ターボ分子ポンプが、その回転翼のうち、少なくとも最も吸気側に位置する回転翼ブレードに於ける排気方向と対向する吸気側平面部が該排気方向と該吸気側平面部の内向き法線とのなす角である傾き角として0〔度〕以上となるように傾けられてなること
    を特徴とする請求項4記載の排気装置。
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