JPH05329315A - ミスト分離装置 - Google Patents

ミスト分離装置

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JPH05329315A
JPH05329315A JP16361392A JP16361392A JPH05329315A JP H05329315 A JPH05329315 A JP H05329315A JP 16361392 A JP16361392 A JP 16361392A JP 16361392 A JP16361392 A JP 16361392A JP H05329315 A JPH05329315 A JP H05329315A
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JP
Japan
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mist
blades
blade
gas flow
gas
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JP16361392A
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English (en)
Inventor
Atsuhiko Furuyama
敦彦 古山
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ミストを含んだ気体の流れに対して相対移動す
る多数のブレード間の間隔を小さく設定することで、こ
のブレード間のクリアランス入口部において旋回流を発
生させ、慣性力の差異により空気を次段のクリアランス
側へ導き、ミストをその慣性力により分離して、ブレー
ドに衝突捕集し、以て充分に高い捕集効率を得ると共
に、装置の小型コンパクト化を図り、かつメンテナンス
フリーを達成する。 【構成】ミストを含んだ気体の流路8中に、気体流と相
対移動し、かつ移動方向に所定の微小クリアランスを隔
てて多数配設されたブレード20が設けられると共に、
気体導入側でブレード20端部の気体流が隣接する他の
ブレード20面に衝突するようにブレード20を気体流
に対して相対移動させる移動手段10を設けたことを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、機械加工時
に発生するオイルミストを分離捕集するようなミスト分
離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワークを切削する場合、切削工具
やワークに切削油(クーラント液)をかけながら行なう
が、切削時の熱により切削油が蒸気化されて、粒径分布
が0.03〜1.0μmφの範囲のオイルミスト(oil
mist)が発生する。
【0003】このような粒径分布範囲のオイルミストは
ブラウン運動(Brownian movement、流体中の微粒子の
連続的な不規則運動)の影響を受ける関係上、重力を利
用した慣性分離が困難であって、このため従来において
は上述の如きオイルミストを含んだ気体中からオイルミ
ストを除去する装置としては、例えば、特開平4−40
13号公報に記載の装置がある。すなわち、オイルミス
トを含んだ気体をオイルミスト除去風路の一端部の吸込
部から他端部の排気部に強制的に流動させるための高静
圧のファンと、上述のオイルミスト除去風路中に該オイ
ルミスト除去風路を上流側(風上側)と下流側(風下
側)とに仕切るように配置された薄い膜状フィルタと、
この膜状フィルタの下流側に配置されて気体が衝突して
気体の流動方向を変更すると共に衝突によりオイルミス
トを捕捉するためのオイルミスト捕捉部とを備えたオイ
ルミスト除去装置である。
【0004】この従来装置によれば、シロッコ型式の上
述のファンの内径部から径方向外方にオイルミスト含有
気体を強制的に送風し、同ファンの次段に配設された膜
状フィルタでオイルミストを捕捉し、かつ同膜状フィル
タの目詰りをファンからの強制風により解消しつつ、膜
状フィルタで捕捉したオイルミストを比較的粒径の大き
いオイルミストに凝集して、ケーシングを兼ねる上述の
オイルミスト捕捉部に捕捉することができる。
【0005】しかし、上述の従来装置においては上述の
膜状フィルタが常に飽和状態となる関係上、充分に高い
捕集効率が得られず、このため上述のファンと膜状フィ
ルタとの組合わせ構造体を複数段設ける必要があり、装
置が大型化する等の問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明の請求項1記
載の発明は、ミストを含んだ気体の流れに対して相対移
動する多数のブレード間の間隔を小さく設定すること
で、このブレード間のクリアランス入口部において旋回
流を発生させ、慣性力の差異により空気を次段のクリア
ランス側へ導き、ミストをその慣性力により分離して、
ブレードに衝突捕集し、以て充分に高い捕集効率を得る
と共に、装置の小型コンパクト化を図り、かつメンテナ
ンスフリーを達成することができるミスト分離装置の提
供を目的とする。
【0007】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項1記載の発明の目的と併せて、上記多数のブレード
を環状に配設することで、構造の大幅な簡素化を図るこ
とができるミスト分離装置の提供を目的とする。
【0008】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の目的と併せて、環状に配設された多
数のブレードと、ミスト含有気体との相対速度をより大
きく設定することで、捕集効率をより一層高めることが
できるミスト分離装置の提供を目的とする。
【0009】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1、2もしくは3記載の発明の目的と併せて、気体
流の入射方向に対してブレードを所定の傾斜状になすこ
とで、ブレードにより気体流を同ブレードの移動方向に
引張ることを防止し、またブレードの移動抵抗を小さく
すると共に、乱流の発生を抑止しつつ、ミスト分離に寄
与する旋回流を確実に生成することができるミスト分離
装置の提供を目的とする。
【0010】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項4記載の発明の目的と併せて、ブレードを山形状に
形成することで、ブレード全体としてのファン効果の向
上を図ることができるミスト分離装置の提供を目的とす
る。
【0011】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、気体流が
ブレードに同期移動するのを防止することで、これら両
者の相対移動速度を確保して、良好な捕集効率を得るこ
とができるミスト分離装置の提供を目的とする。
【0012】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の目的と併せて、環状に配設された多
数のブレードの回転方向に対して逆方向に駆動する旋回
流生成手段を設けることで、ブレードとミスト含有気体
との相対速度をさらに増大させることができ、捕集効率
の大幅な向上を図ることができるミスト分離装置の提供
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1記載
の発明は、ミストを含んだ気体の流路中に、気体流と相
対移動し、かつ移動方向に所定の微小クリアランスを隔
てて多数配設されたブレードが設けられると共に、気体
導入側で上記ブレード端部の気体流が隣接する他のブレ
ード面に衝突するように上記ブレードを気体流に対して
相対移動させる移動手段を設けたミスト分離装置である
ことを特徴とする。
【0014】この発明の請求項2記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記多数のブレード
を環状に配設した環状体に形成し、該環状体を上記移動
手段で回転駆動するミスト分離装置であることを特徴と
する。
【0015】この発明の請求項3記載の発明は、上記請
求項2記載の発明の構成と併せて、上記環状体の内径部
側を、ミストを含んだ気体の導入部に設定すると共に、
環状体の外径部側を気体の排出部に設定し、上記導入部
に上記環状体の回転方向に対して逆方向に気体流を旋回
させる旋回流生成手段を設けたミスト分離装置であるこ
とを特徴とする。
【0016】この発明の請求項4記載の発明は、上記請
求項1、2もしくは3記載の発明の構成と併せて、上記
多数のブレードは気体流の入射方向に対して90度およ
びそれ以下の開角に傾斜配置したミスト分離装置である
ことを特徴とする。
【0017】この発明の請求項5記載の発明は、上記請
求項4記載の発明の構成と併せて、上記多数のブレード
は、該ブレードの移動方向に対して中央部が先行し、両
端部が後行するような山形状に形成したミスト分離装置
であることを特徴とする。
【0018】この発明の請求項6記載の発明は、上記請
求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、上記多数
のブレードの気体導入側における近接離間位置に気体流
がブレードに同期移動するのを禁止する固定ガイド手段
を設けたミスト分離装置であることを特徴とする。
【0019】この発明の請求項7記載の発明は、上記請
求項3記載の発明の構成と併せて、上記旋回流生成手段
を上記環状体の回転方向に対して逆方向に駆動する相対
速度増大手段を設けたミスト分離装置であることを特徴
とする。
【0020】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の発明によれ
ば、ブレード間に微小クリアランスが形成された多数の
ブレードがミスト含有気体の気体流と逆方向に高速で相
対移動する時、上述の微小クリアランスの入口部におい
て強力な旋回流が発生し、慣性力が小さい空気は次段の
クリアランス側へ移行する一方、慣性力が大きいミスト
はブレード面に衝突し、空気とミストとを分離すること
ができ、またミストを上述のブレードにより衝突捕集す
ることができる。しかも、このような作用が多数のブレ
ード間の各クリアランス毎に連続して繰返されるので、
充分に高い捕集効率を得ることができ、この結果、装置
の小型コンパクト化を図ることができる効果がある。加
えて、上述のミストの分離捕集に目詰りが生ずるような
フィルタを用いないので、メンテナンスフリーを達成す
ることができる効果がある。
【0021】この発明の請求項2記載の発明によれば、
上記請求項1記載の発明の効果と併せて、多数のブレー
ドを環状に配設した環状体に形成したので、円運動によ
り連続したミスト分離捕集効果を得ることができるの
で、構造の大幅な簡素化を図ることができる効果があ
る。
【0022】この発明の請求項3記載の発明によれば、
上記請求項2記載の発明の効果と併せて、上述の環状体
のミスト含有気体導入部(内径部側)に、この環状体の
回転方向に対して逆方向に気体流を旋回させる旋回流生
成手段(固定構造および回転構造の双方を含む)を設け
たので、この旋回流生成手段により、多数のブレード
と、ミスト含有気体との相対速度をより大きく設定する
ことができ、この結果、捕集効率をより一層高めること
ができる効果がある。
【0023】この発明の請求項4記載の発明によれば、
上記請求項1、2もしくは3記載の発明の効果と併せ
て、上述の多数のブレードは気体流の入射方向に対して
90度およびそれ以下の開角に傾斜配置したので、上述
のブレードにより気体流を同ブレードの移動方向に引張
ることを防止し、またブレードの移動抵抗を小さくする
ことができると共に、上述のクリアランスに乱流が発生
するのを抑止しつつ、同クリアランスにはミスト分離に
寄与する旋回流を確実に生成することができる効果があ
る。
【0024】この発明の請求項5記載の発明によれば、
上記請求項4記載の発明の効果と併せて、上述の各ブレ
ードを特定の山形状に形成したので、ブレード全体とし
てのファン効果の向上を図ることができる。
【0025】この発明の請求項6記載の発明によれば、
上記請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、上
述の固定ガイド手段により気体流がブレードに同期移動
するのを防止し、ブレードと気体流との相対移動速度を
確保することができるので、良好な捕集効果を得ること
ができる効果がある。
【0026】この発明の請求項7記載の発明によれば、
上記請求項3記載の発明の効果と併せて、上述の相対速
度増大手段により旋回流生成手段を環状体の回転方向に
対して逆方向に駆動するので、ブレードとミスト含有気
体との相対速度をさらに増大させることができ、ミスト
捕集効果の大幅な向上を図ることができる効果がある。
【0027】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面はミスト分離装置を示し、図1、図2にお
いて床面1上に基台2を設置し、この基台2の一側上面
には必要箇所に複数の補強部材3を備えた箱形のケーシ
ング4を取付けると共に、このケーシング4の一端部に
は、フランジ部材5を用いてミストを含んだ気体(ミス
ト含有気体)の吸込部6を形成し、ケーシング4の上側
他端部には浄化気体の吹出部7を形成している。なお、
この吹出部7には必要に応じてストレーナやエリミネー
タなどを配設してもよく、さらに上述の吸込部6にはダ
スト侵入防止を図る目的で粗目のプレフィルタを取付け
てもよい。
【0028】上述の吸込部6と吹出部7との間のケーシ
ング4内を図1に矢印で示すようにミスト含有気体の流
路8に設定し、この流路8中、詳しくは上述のケーシン
グ4内には環状体としてのロータ9を配設している。
【0029】一方、上述の基台2の他側上面には、移動
手段としてのモータ10を取付け、このモータ10の回
転軸11を、カップリング12を介してロータシャフト
13に連動連結すると共に、このロータシャフト13の
必要箇所をピローブロック等の軸受部材14,14で軸
受支持している。ここで、上述のモータ10としては、
例えば三相交流電動機(定格220ボルト、400ワッ
ト)を用いる。
【0030】上述のロータ9は図1に示すようにロータ
シャフト13の一側にキー嵌合された筒軸部材15と、
ロータシャフト13の他側先端部にキー嵌合されたボス
部材16と、上述の筒軸部材15に一体的に溶接固定さ
れたリヤ側のブレード保持部材17と、上述のボス部材
16に一体的に溶接固定され、かつミスト含有気体の入
口部18(図3参照)を開口したフロント側のブレード
保持部材19と、これら前後の各ブレード保持部材1
9,17間の外周部対向面に環状に張架された多数のブ
レード20…とを備えている。
【0031】上述の多数のブレード20…の具体的構成
を、図3乃至図6を参照して更に詳述する。ミスト含有
気体の流動方向を図5に示すように矢印a方向とする
と、ロータ9および多数のブレード20…の回転方向は
気体流と逆方向に相対移動する矢印b方向に設定してい
る。
【0032】また環状に配設された多数のブレード2
0,20の前後間には所定の微小クリアランス21(具
体的には約4.5mm) を形成する一方、上述のモータ1
0によりブレード20端部(図5の左端)の気体流がブ
レード面20F,20Bに衝突するように上述のブレー
ド20を気体流に対して向流方向へ例えば1760rpm
の高速で回転駆動すべく構成している。
【0033】さらに上述の多数のブレード20は図4に
示すように該ブレード20の回転方向bに対して中央部
が先行し、両端部が後行するように対称な山形状に形成
している。
【0034】この実施例では上述のブレード20…をロ
ータ9の全周に環状に配設して、ロータ9それ自体に遠
心ファンとしての機能を持たせている。つまりロータ9
の内径部側がミスト含有気体の導入部に設定され、ロー
タ9の外径部側が気体の排出部に設定されて、気体をロ
ータ9の内径部側から径方向外方へ吹き出す構造に設定
している。
【0035】そして、上述のモータ10の回転数(例え
ば1760rpm )により風量を10m3 /min に設定し
た場合、図6にベクトル図で示すようにロータ9の内径
部から外側に向けて流動する平均通過風速v1は2m/
sec 、ブレード速度v2は27.5m/sec となり、ミ
スト含有気体のブレード20への気体入射方向はθとな
り、入射風速v3は上記各速度v1,v2のベクトル和
となる。
【0036】上述の多数のブレード20は気体流の入射
方向(v3の方向)に対して90度およびそれ以下の開
角θbに傾斜配置している。つまりθb≦90°関係式
が成立するように設定している。
【0037】ところで、図1、図2に示すように上述の
ロータ9外周方向におけるケーシング4内の底部をミス
ト貯溜部22に設定すると共に、このミスト貯溜部22
に貯溜された分離オイルをケーシング4外部へ導出する
ドレンパイプ23を設けている。
【0038】図示実施例は上記の如く構成するものにし
て、以下作用を説明する。いま、上述のモータ10の回
転軸11を例えば1760rpm の高速で回転させると、
カップリング12およびロータシャフト13を介して、
多数のブレード20…を有するロータ9が同速で回転
し、このロータ9の遠心ファン機能により、ミスト含有
気体は図1の吸込部6からロータ9内径部のミスト含有
気体導入部に吸込まれる。
【0039】上述のブレード20,20間に例えば4.
5mmの微小クリアランス21が多数形成されたロータ9
をミスト含有気体の気体流(図5の矢印a方向)と逆方
向(同図の矢印b方向)に高速で相対移動させるので、
同図に示すように、上述の微小クリアランス21の入口
部において小径で高速かつ強力な旋回流cが発生し、慣
性力が小さい空気は次段の微小クリアランス21側へ移
行する一方、慣性力が大きいミストはダイレクトにブレ
ード20の前面20Fに衝突(矢印d参照)すると共
に、旋回流cにより旋回時に対向する前側のブレード2
0の背面20Bに衝突(矢印e参照)し、空気とミスト
とを慣性分離することができ、またミストを上述のブレ
ード20により衝突捕集することができる。そして、ブ
レード20により捕集されたミストはロータ9の遠心フ
ァン機能による遠心力を受けて該ロータ9の径方向外方
へ吹き飛ばされ、ケーシング4の内壁部からミスト貯溜
部22と油滴となって落下する。
【0040】しかも、上述のような作用が多数のブレー
ド20,20間の微小クリアランス21毎に連続して繰
返されるので、充分に高い捕集効果を得ることができ、
この結果、装置の小型コンパクト化を図ることができる
効果がある。因に回転数を1760rpm に設定した時に
は捕集効率41%を達成することができた。ここで、上
述のモータ10の回転数をさらに向上させると相対速度
がより一層大となるので高捕集効率を期待することがで
きる。
【0041】加えて、上述のミストの分離捕集に目詰り
が生ずるようなフィルタを用いないと共に、捕集ミスト
を遠心力により連続的に自浄することができるので、メ
ンテナンスフリーを達成することができる効果がある。
【0042】また実施例で示したように多数のブレード
20が環状に配設されたロータ9を構成したので、円運
動により連続したミスト分離捕集効果を得ることができ
るので、構造の大幅な簡素化を図ることができる効果が
あるうえ、捕集ミストは遠心力により連続的にクリーニ
ング(自浄)され、かつ凝集により粒径が数μm以上の
大きい油滴となっているので、浄化気体中への再飛散を
防止することができると共に、全通過流体に対してむら
のない均一条件で処理を行なうことができる効果があ
る。
【0043】さらに、図6で示したように、上述の多数
のブレード20…は気体流の入射方向に対して90度お
よびそれ以下の開角θbに傾斜配設したので、上述のブ
レード20…により気体流を同ブレード20の回転方向
に引張ることを防止し、またブレード20の回転抵抗を
小さくすることができると共に、上述の微小クリアラン
ス21に乱流が発生するのを抑止しつつ、同微小クリア
ランス21にはミスト分離に寄与する旋回流cを確実に
生成することができる効果がある。
【0044】さらにまた、上述の各ブレード20を特定
の山形状に形成したので、ブレード全体つまりロータ9
としてのファン効果の向上を図ることができるうえ、こ
の実施例で示したように、ブレード20を備えたロータ
9側を駆動する構造としたので、このロータ9には大き
なファン静圧を必要としない関係上、圧力損失が小さく
なる効果がある。
【0045】図7はミスト分離装置の他の実施例を示す
部分図で、多数のブレード20…を環状に配設した上述
同様のロータ9を構成し、このロータ9の内径部側をミ
スト含有気体の導入部24に設定すると共に、この導入
部24内で、かつ上述の多数のブレード20…の近接離
間位置には、気体流がブレード20と同期移動するのを
禁止する固定ガイド手段としてのガイドベーン25…を
複数配設している。このように構成すると、上述のガイ
ドベーン25により気体流がブレード20の回転方向に
同期回転するのを防止することができるので、ブレード
20と気体流との相対移動速度を確保することができ、
この結果、良好なミスト捕集効率を得ることができる効
果がある。
【0046】図8はミスト分離装置のさらに他の実施例
を示し、上述のロータ9の内径部側つまりミスト含有気
体の導入部24に、上述のロータ9のブレード20配設
方向に対して多数のブレード26…を逆方向に配設した
インナロータ27が配置され、外側のロータ9の回転方
向に対して逆方向に気体流を旋回すべく構成している。
このように構成すると、上述のインナロータ27によ
り、外側のロータ9のブレード20とミスト含有気体と
の相対速度をより大きく設定することができるので、ミ
スト捕集効率をより一層高めることができる効果があ
る。
【0047】さらに、上述の図8の構成において、上述
のインナロータ27を外側のロータ9の回転方向(矢印
b方向)に対して逆方向(矢印f方向)に駆動する相対
速度増大手段に設定すると、外側のロータ9のブレード
20とミスト含有気体との相対速度をさらに増大させる
所謂二重反転構造とすることができるので、ミスト捕集
効率の大幅な向上を図ることができる効果がある。
【0048】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の移動手段は、実施例のモータ10
に対応し、以下同様に、環状体は、ロータ9に対応し、
旋回流生手段は、インナロータ27に対応し、固定ガイ
ド手段は、ガイドベーン25に対応し、相対速度増大手
段は、インナロータ27に対応するも、この発明は、上
述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミスト分離装置を一部断面して示す側
面図。
【図2】図1の右側面図。
【図3】ロータの説明図。
【図4】ブレードの配列構造を示す拡大図。
【図5】ミスト分離を示す説明図。
【図6】ブレードの傾斜構造を示す説明図。
【図7】ミスト分離装置の他の実施例を示す部分図。
【図8】ミスト分離装置のさらに他の実施例を示す部分
図。
【符号の説明】
8…流路 9…ロータ 10…モータ 20…ブレード 21…微小クリアランス 24…導入部 25…ガイドベーン 27…インナロータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミストを含んだ気体の流路中に、気体流と
    相対移動し、かつ移動方向に所定の微小クリアランスを
    隔てて多数配設されたブレードが設けられると共に、気
    体導入側で上記ブレード端部の気体流が隣接する他のブ
    レード面に衝突するように上記ブレードを気体流に対し
    て相対移動させる移動手段を設けたミスト分離装置。
  2. 【請求項2】上記多数のブレードを環状に配設した環状
    体に形成し、該環状体を上記移動手段で回転駆動する請
    求項1記載のミスト分離装置。
  3. 【請求項3】上記環状体の内径部側を、ミストを含んだ
    気体の導入部に設定すると共に、環状体の外径部側を気
    体の排出部に設定し、該導入部に上記環状体の回転方向
    に対して逆方向に気体流を旋回させる旋回流生成手段を
    設けた請求項2記載のミスト分離装置。
  4. 【請求項4】上記多数のブレードは気体流の入射方向に
    対して90度およびそれ以下の開角に傾斜配置した請求
    項1、2もしくは3記載のミスト分離装置。
  5. 【請求項5】上記多数のブレードは、該ブレードの移動
    方向に対して中央部が先行し、両端部が後行するような
    山形状に形成した請求項4記載のミスト分離装置。
  6. 【請求項6】上記多数のブレードの気体導入側における
    近接離間位置に気体流がブレードに同期移動するのを禁
    止する固定ガイド手段を設けた請求項1もしくは2記載
    のミスト分離装置。
  7. 【請求項7】上記旋回流生成手段を上記環状体の回転方
    向に対して逆方向に駆動する相対速度増大手段を設けた
    請求項3記載のミスト分離装置。
JP16361392A 1992-05-29 1992-05-29 ミスト分離装置 Pending JPH05329315A (ja)

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JP (1) JPH05329315A (ja)

Cited By (2)

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