JP2004019354A - 壁パネルの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の壁パネルの表面が面一になっている壁にすることができ、しかも、施工現場で壁取付金具を建物構造体に溶接することなしに、容易に壁パネルを建物構造体に取り付けることのできる壁パネルの取付構造を提供する。
【解決手段】壁取付金具6を壁パネル4に取り付け、ネジ棒65の両端部をそれぞれ壁取付金具6と建物構造体3に連結する。そして、このネジ棒65と壁取付金具6の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具6又は建物構造体3に通孔611を設け、ネジ棒65をこのネジ棒65に螺入し、通孔611をこのネジ棒65に螺入した2個のナット66で挟んで固定している。
【選択図】 図1
【解決手段】壁取付金具6を壁パネル4に取り付け、ネジ棒65の両端部をそれぞれ壁取付金具6と建物構造体3に連結する。そして、このネジ棒65と壁取付金具6の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具6又は建物構造体3に通孔611を設け、ネジ棒65をこのネジ棒65に螺入し、通孔611をこのネジ棒65に螺入した2個のナット66で挟んで固定している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は外壁パネルの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
壁パネルを壁取付金具で建物構造体に取り付ける壁パネルの取付構造としては、種々な構造が知られている。
最も多く採用されている壁パネルの取付構造は、建物構造体に取付金具であるピース金具を溶接して取り付け、このピース金具と壁パネルとをボルト・ナットで連結した構造である。
【0003】
又、特開昭60−23540号公報には、ALCの外壁面材に取付金具であるナットが埋設された壁パネルの取付構造が記載されている。この壁パネルの取付構造は、建物構造体に設けられている通孔を貫通したボルトを、この外壁面材に埋設されたナットに螺入して壁パネルを建物躯体に取り付けるものである。
【0004】
又、特開2000−45381号公報や特開2001−115547号公報には、建物構造体に支柱を立設し、この支柱に取付金具を上下に移動可能に取り付け、この取付金具の取り付けられている支柱を、壁パネルに設けられている通孔の中に挿入し、壁パネルを貫通したボルトを支柱に取り付けられている取付金具に螺入して壁パネルを支柱に連結する壁パネルの取付構造が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記建物構造体にピース金具を溶接し、このピース金具と壁パネルをボルト・ナットで連結する壁パネルの取付構造では、建物構造体にピース金具を溶接する必要がある。この溶接作業は、足場の悪い場所で行うために、作業し難いし、溶接を行うためには、熟練技術者や溶接設備が必要になる。
又、溶接時に発生する火が建物構造体の周囲に散って火災にならないように、建物構造体の周囲を耐火構造又は防火構造にする等の注意が必要である。
【0006】
特開昭60−23540号公報に記載されている外壁パネルの取付構造では、ナットと建物構造体の通孔の位置が少しでもずれていると、建物構造体の通孔を貫通したボルトを壁パネルに埋設されているナットに螺入することができなくなるという問題がある。
特開2000−45381号公報や特開2001−115547号公報に記載されている外壁パネルの取付構造では、取付金具が支柱に上下に移動可能に取り付けられているので、ボルトを取付金具に螺入できなくなることが少ないが、通孔の中に支柱と一緒に挿入されている取付金具に、壁パネルの外側からボルトを螺入することは、取付金具が見えないので極めて困難である。
【0007】
又、上記すべての壁パネルの取付構造の問題点であるが、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で壁パネルの位置がずれ、その結果、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられてないことが多い。このようになると、壁全体の表面が凹凸状になり易く、醜悪である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、複数の壁パネルの表面が面一になっている壁にすることができ、しかも、施工現場で壁取付金具を建物構造体に溶接することなしに、容易に壁パネルを建物構造体に取り付けることのできる壁パネルの取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになしたものであって、請求項1記載の発明は、壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているものである。
【0010】
請求項2記載の発明は、壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定され、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているものである。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明に係り、前記建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるものである。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明に係り、前記壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているものである。
【0013】
本発明における壁パネルとは、建物躯体に取り付けて壁を形成するものであって、ALC等のように壁面材だけの場合もあるし、硬質木片セメント板や石膏ボード等の壁面材に枠材を取り付けたものもある。かかる壁パネルとしては、外壁パネル、内壁パネル、間仕切りパネル等がある。
【0014】
請求項1記載の発明や請求項2記載の発明における壁取付金具は、壁パネルを建物構造体に取り付けるものであって、壁パネルを形成する枠材と共用してもよいし、壁パネルに取り付けた別のものであってもよい。又、壁パネルの外側に取り付けてもよい。
本発明においては、ネジ棒で壁取付金具を建物構造体に取り付けるので、この壁取付金具をネジ棒が取り付け易い構造にすることが好ましい。
【0015】
そして、壁取付金具が壁パネルに取り付ける別のものの場合には、ネジ棒を介して建物構造体に取り付ける部分と壁パネルに取り付ける部分とを一体に設けたものでもよいし、ネジ棒に取り付ける部分と壁パネルに取り付ける部分とを分離した金具にし、この両方の金具を連結したものでもよい。又、短尺体のピースであってもよいし、長尺体でもよい。又、壁取付金具を直接壁パネルに取り付けてもよいし、この壁取付金具を別のものを介して取り付けるようにしてもよい。
【0016】
特に、請求項4記載のように、壁取付金具を建物構造体に取り付ける片と壁パネルに取り付ける片とを略直角にしたコ字形又はL字形のピース金具にすると、ピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約して、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結することができ、壁パネルの取付作業が容易になるので好ましい。
【0017】
本発明における建物構造体とは、壁パネルを取り付ける建物の部材をいい、梁、柱、間柱、まぐさ等が好適な建物構造体である。
そして、請求項1記載の発明や請求項2記載の発明における建物構造体としては、上記の梁、柱、間柱、まぐさ等のいずれでもよいが、請求項3記載のように、上下の梁に差し渡された間柱であると、上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができるので、好ましい。
【0018】
本発明におけるネジ棒とは、棒状体の外周面にネジを設けたものであって、棒にネジを設けたものであってもよいし、棒の先端に回転させるための六角形状の頭を設けたボルトであってもよい。
請求項1記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は規定されているが、他方は規定されてない。
即ち、この他方は、一方と同様に、壁取付金具又は建物構造体に通孔を設け、ネジ棒をこの通孔に挿入し、通孔周縁部をこのネジ棒に螺入した2個のナットで挟んでもよいし、予め工場等で壁取付金具又は建物構造体にネジ棒を溶接したり軸着等の機械的手段で連結してもよいし、ネジ棒の先端に係止部を設けて、壁取付金具又は建物構造体に係止させてもよい。
【0019】
しかし、取付構造の一方がネジ棒であるので、請求項2記載の発明のように、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットを設け、このネジ孔又はナットにネジ棒を螺入した取付構造が好ましい。
又、一方の連結構造が、ネジ棒を壁取付金具に連結する側(ネジ棒と壁取付金具の連結構造)に設けられてもよいし、ネジ棒を建物構造体に連結する側(ネジ棒と建物構造体の連結構造)に設けられてもよいが、ネジ棒を壁取付金具に連結する側に設けられる方が、ネジ棒に螺入された2個のナットを回転させて壁パネルの取付位置を調整する作業が行い易くなり、好ましい。
【0020】
(作用)
請求項1記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているので、この2個のナットを回転させ、この2個のナットに挟まれている壁取付金具又は建物構造体を2個のナット共に、ネジ棒の軸方向に移動させて、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節することができる。
【0021】
従って、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、上記方法で壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節し、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
又、この連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入して壁取付金具又は建物構造体の通孔の周縁部を挟めばよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災の発生する危険性がない。
【0022】
請求項2記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているので、請求項1記載の発明と同様に、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節して、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0023】
又、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているので、ネジ棒をネジ孔又はナットに螺入するだけで、他方を連結することができ、作業し易い。
両方の連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入したり、ネジ棒を建物構造体のネジ孔又はナットに螺入すればよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0024】
請求項3記載の発明では、建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるので、建物の上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができる。
特に、壁パネルが外壁パネルや内壁パネルの場合には、外壁や内壁を設ける位置には、必ず、上下に梁が対峙しているので、この上下の梁に間柱を設けることにより、外壁パネルや内壁パネルを所望の位置に容易に取り付けることができる。
【0025】
請求項4記載の発明では、壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているので、このピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約し、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結して壁パネルを容易に取り付けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例で説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すもので、図1(イ)は1階と2階の境界部分の内壁と外壁近傍を示す断面図、(ロ)は(イ)のA部分を拡大して示す断面図、図2は内壁パネルの取付構造を分解して示す斜視図、図3は内壁パネルを示す一部切欠斜視図、図4は壁取付金具を示す斜視図である。
【0027】
図1〜図4において、Hは2階建ての建物である。
1は建物Hの1階の下側に設けられている梁であり、この梁1は、上側フランジ11と、下側フランジ12と、この上側フランジ11と下側フランジ12を繋ぐウエッブ13とからなる鋼製の断面エ字形長尺体であり、上側フランジ11には通孔111が設けられている。
【0028】
2は1階と2階の間に設けられている梁であり、この梁2は上側フランジ21と、下側フランジ22と、この上側フランジ21と下側フランジ22を繋ぐウエッブ23とからなる鋼製の断面エ字形長尺体であり、この上側フランジ21と下側フランジに22には、それぞれ、通孔211と221が設けられている。
尚、2階と屋根との間にも梁が設けられているが、説明を省略する。
【0029】
3は間柱であり、この間柱3は、左右のフランジ31、32とこの左右のフランジ31、32を繋ぐウエッブ33と、左右のフランジ31、32の先端から内側に折曲された折曲片34、35とからなる鋼製の断面C形長尺体であり、この間柱3の一方のフランジ31の上端部と下端部には、それぞれ先端方向に突出した状態のボルト36、36の頭部が溶接手段で取り付けられている。又、間柱3の一方のフランジ31の先端に取り付けられている折曲片34には、上端部に水平方向に開口しているナット38が溶接手段で取り付けられている。
【0030】
そして、図2に示すように、1階の間柱3は、ボルト36、36が取り付けられている一方のフランジ31を屋内方向に向け、他方のフランジ32を屋外方向に向けた状態にして、1階の上下の梁1、2に差し渡され、間柱3の上端部に設けられているボルト36が1階と2階の間に設けられている梁2の通孔221に挿入され、間柱3の下端部に設けられているボルト36が1階の下側に設けられている梁1の通孔121に挿入されて立設され、この上下のボルト36、36にはそれぞれナット361が螺入されて固定されている。
【0031】
尚、この間柱3は、上下の梁1、2の間に挿入し易くするために、上下の梁1、2の距離より短くしている。従って、図1に示すように、間柱3と1階の下側に設けられている梁1との間と、間柱3と1階の2階の間に設けられている梁2との間には、隙間39がある。
1階と2階の間に設けられている梁2と、2階と屋根との間に設けられている図示しない梁との間にも間柱3が立設されているが、前記1階の下側に設けられている梁1と、1階と2階の間に設けられている梁2との間に立設されている間柱3と略同じであるので説明を省略する。
【0032】
4は内壁パネルであり、この内壁パネル4は、図3に示すように、内壁パネル本体41とライナー45とからなる。内壁パネル本体41は、鋼製の断面コ字形の枠材42を矩形状に組み立て、この左右の枠材42に桟材43を差し渡した枠の屋内側面に石膏ボードの内壁面材44を取り付けたものであり、ライナー45は、左右のフランジ46、47と、このフランジ46、47を繋ぐウエッブ48とからなる鋼製の断面コ字形長尺体である。このライナー45のウエッブ48には通孔が設けられている。
【0033】
そして、内壁パネル4は、ライナー45の断面コ字形の中に内壁パネル本体41の上下の端部が挿入されて取り付けられている。
尚、このライナー45は隣接する内壁パネル4のライナー45と一体になった隣接する内壁パネル4と共用するものであってもよい。
【0034】
5は天井パネルであり、この天井パネル5は、図2に一部が示されているように、天井パネル本体51とライナー55とからなる。天井パネル本体51は、鋼製の断面コ字形の枠材を矩形状に組み立て、この左右の枠材に桟材を差し渡した枠の屋内側面に石膏ボードの天井面材54を取り付けたものであり、ライナー55は鋼製の断面コ字形長尺体である。このライナー55のウエッブには通孔が設けられている。
そして、天井パネル5は、ライナー55の断面コ字形の中に天井パネル本体51の左右の端部が挿入されている。
尚、このライナー55は隣接する天井パネル5のライナー55と一体になった隣接する天井パネル5と共用するものであってもよい。
【0035】
6は受けピースであり、この受けピース6は、図4に示すように、両側のフランジ61、62と、この両側のフランジ61、62を繋ぐウエッブ63とからなる鋼製のコ字形のピース金具であり、一方のフランジ61には、通孔611が、又、他方のフランジ62とウエッブ63には、それぞれ、ネジ孔621、631が設けられている。
65はネジ棒であり、66はこのネジ棒65に螺入されたナットである。
【0036】
7はALC製の床下地材であり、1階の床下地材7は1階の下側にある梁1の上側のフランジ11の上に載せられて取り付けられているし、2階の床下地材7は1階と2階の間にある梁2の上側フランジ21の上に載せられて取り付けられている。
75はパーチクルボードの床面材であり、この床面材75は床下地材7の上に立設された脚76の上に載せられて取り付けられている。
【0037】
77はフローリングの床仕上げ材であり、この床仕上げ材77は床面材75の上に取り付けられている。
そして、図1及び図2に示すように、内壁パネル4の上側のライナー45が受けピース6にビス49で取り付けられ、下側のライナー45が床下地材7にビスで取り付けられ、天井パネル5のライナー55が受けピース6にビス59で取り付けられている。
【0038】
ネジ棒65の一端部は、受けピース6の通孔611に挿入され、このネジ棒65に2個のナット66、66が螺入され、この2個のナット66、66で通孔611の周縁部が挟圧されて、受けピース6を介して内壁パネル4と天井パネル5がネジ棒65に取り付けられている。
又、ネジ棒65の他端部は、間柱3のナット38に螺入されて、このネジ棒65が間柱3に固定されている。
即ち、ネジ棒65の一端部は受けピース6を介して内壁パネル4と天井パネル5に連結され、他端部は間柱3に連結されている。
【0039】
8は外壁パネルであり、この外壁パネル8は間柱3に取り付けられている。
9は断熱材であり、この断熱材9には、内壁パネル4と外壁パネル8との間に設けられている断熱材91と、梁1、2のウエッブ13、23の外側に設けられている断熱材92と、間柱3の上下の隙間39に設けられている断熱材93とがある。
【0040】
次に、この建物Hの内壁と外壁部分の施工方法について説明する。
先ず、図2に示すように、間柱3のボルト36、36が取り付けられている一方のフランジ31を屋内方向に向け、他方のフランジ32を屋外方向に向けた状態にして、1階の間柱3を、1階の上下の梁1、2に差し渡し、間柱3の上端部に設けられているボルト36を1階と2階の間に設けられている梁2の通孔221に挿入し、間柱3の下端部に設けられているボルト36を1階の下側に設けられている梁1の通孔121に挿入して立設し、この上下のボルト36、36にそれぞれナット361を螺入して固定する。
【0041】
同様にして、1階と2階の間に設けられている梁2と、2階と屋根との間に設けられている図示しない梁との間にも間柱3を立設する。
このように、内壁パネル4や外壁パネル8を取り付ける建物躯体の外周部分には、必ず、上下に梁1、2が対峙しているので、この上下の梁1、2の適宜位置に間柱3を立設することができ、内壁パネル4や外壁パネル8を容易に取り付けることができる。
【0042】
一方、内壁パネル4の上側のライナー45の所々に受けピース6のウエッブ63を当接させ、このライナー45のウエッブ48に設けられている通孔からウエッブ63のネジ孔631にビス49を螺入してライナー45に受けピース6を取り付ける。又、天井パネル5のライナー55の所々に受けピース6の他方のフランジ62を当接させ、このライナー55の他方のウエッブ58に設けられている通孔から他方のフランジ62のネジ孔621にビス59を螺入してライナー55に受けピース6を取り付ける。
【0043】
すると、受けピース6は、コ字形のピース金具であるので、この受けピース6を内壁パネル4のライナー45や天井パネル5のライナー55の所々に取り付ける。
このように、受けピース6をライナー45の所々だけに取り付けることにより材料を節約して、安価にすることができる。
【0044】
次に、内壁パネル4の下側のライナー45を床下地材7の所定位置に取り付ける。
そして、この内壁パネル4の下側のライナー45の断面コ字形の中に内壁パネル4の枠の下側端部を嵌め込んで、内壁パネル4の枠を立設する。又、この内壁パネル4の枠の上側端部に上側のライナー45の断面コ字形を嵌め込んで受けピース6を内壁パネル4の枠に取り付ける。
【0045】
次に、ネジ棒65を受けピース6の通孔611に挿入し、予め、このネジ棒65に螺入されている2個のナット66で、通孔611の周縁部を挟んだ状態にし、図2に示すように、このネジ棒65を間柱3のナット38に螺入してネジ棒65を間柱3に取り付ける。
このように、ネジ棒65をナット38に螺入するだけで、ネジ棒65と間柱3とを連結することができ、作業し易い。
【0046】
次に、2個のナット66の間隔を狭めるように回転させて、通孔611の周縁部を挟圧して固定する。
このようにして、複数の内壁パネル4の枠を並べて取り付ける。
【0047】
この際、この複数の内壁パネル4を受けピース6で取り付けたときに、内壁パネルの枠の厚みの誤差や受けピース6の取付位置の誤差や、内壁パネルの枠の反り等で、複数の内壁パネル4の枠の表面が面一な状態に取り付けられてない場合には、2個のナット66を移動させて、内壁パネル6の枠と間柱3との間の距離を調節して、壁全体の枠の表面を面一にする。すると、後述のように、この内壁パネル4の枠に内壁面材44を取り付けたときに、この内壁面材44が面一になった美麗な壁にすることができる。
【0048】
尚、この2個のナット66を移動させて、内壁パネル6の枠と間柱3との間の距離を調節する作業を、内壁面材44を取り付けた後に、行ってもよい。
このように、ネジ棒65を間柱3のナット38に螺入したり、ネジ棒65の2個のナットで受けピース6の通孔近傍を挟圧すれば内壁パネル4が取り付けられるので、作業が容易になるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0049】
次に、この受けピース6に取り付けられているライナー55の断面コ字形の中に天井パネル5の枠の端部を挿入して天井パネル5の枠を取り付ける。
次に、内壁パネル4の枠の室内側に内壁面材44を取り付けて、内壁パネル4を完成したり、天井パネル5の枠の下面に天井面材54を取り付けて天井パネル5を完成すると、内壁パネル4と天井パネル5の取り付けが終了する。
【0050】
次に、外壁パネル8を間柱3に取り付けたり、内壁パネル4と外壁パネル8との間に設けられている断熱材91を取り付けたり、梁1、2のウエッブ13、23の外側に設けられている断熱材92と、間柱3の上下の隙間39に設けられている断熱材93を取り付けたり、床下地材7の上に脚76を立設し、この上に床面材75を取り付けたり、床面材75の上に床仕上げ材を取り付けたり、屋根を取り付けたりその他、種々な仕上げを行うと、建物Hの内壁や外壁部分が完成する。
【0051】
以上、本発明の実施の形態を実施例によって種々説明したが、本発明の具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、この実施例では、施工現場で内壁パネル4を製造するようにしたが、工場で内壁パネル4を製造し、施工現場では、この内壁パネル4を取り付けるだけにしてもよい。又、内壁パネル4はライナー45を省いて、内壁パネル本体41だけであってもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているから、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、この2個のナットを回転させて、この2個のナットに挟まれている壁取付金具又は建物構造体の位置がネジ棒の軸方向に移動させて、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節することが容易にでき、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0053】
又、この連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入して壁取付金具又は建物構造体の通孔の周縁部を挟めばよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災の発生する危険性がない。
【0054】
請求項2記載の発明は、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているから、請求項1記載の発明と同様に壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節して、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0055】
又、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているから、ネジ棒をネジ孔又はナットに螺入するだけで、他方を連結することができ、作業し易い。
両方の連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入したり、ネジ棒をナットに螺入すればよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0056】
請求項3記載の発明は、建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるから、建物の上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができ、便利である。
【0057】
請求項4記載の発明は、壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているから、このピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約して、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結して壁パネルを容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)は1階と2階の境界部分の内壁と外壁近傍を示す断面図、(ロ)は(イ)のA部分を拡大して示す断面図である。
【図2】内壁パネルの取付構造を分解して示す斜視図である。
【図3】内壁パネルを示す一部切欠斜視図である。
【図4】壁取付金具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 1階の下側に設けられている梁
2 1階と2階の間に設けられている梁
3 建物躯体(間柱)
4 壁パネル(内壁パネル)
41 内壁パネル本体
45 ライナー
5 天井パネル
51 天井パネル本体
55 ライナー
6 壁取付金具(受けピース)
611 通孔
65 ネジ棒
66 ナット
【発明の属する技術分野】
本発明は外壁パネルの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
壁パネルを壁取付金具で建物構造体に取り付ける壁パネルの取付構造としては、種々な構造が知られている。
最も多く採用されている壁パネルの取付構造は、建物構造体に取付金具であるピース金具を溶接して取り付け、このピース金具と壁パネルとをボルト・ナットで連結した構造である。
【0003】
又、特開昭60−23540号公報には、ALCの外壁面材に取付金具であるナットが埋設された壁パネルの取付構造が記載されている。この壁パネルの取付構造は、建物構造体に設けられている通孔を貫通したボルトを、この外壁面材に埋設されたナットに螺入して壁パネルを建物躯体に取り付けるものである。
【0004】
又、特開2000−45381号公報や特開2001−115547号公報には、建物構造体に支柱を立設し、この支柱に取付金具を上下に移動可能に取り付け、この取付金具の取り付けられている支柱を、壁パネルに設けられている通孔の中に挿入し、壁パネルを貫通したボルトを支柱に取り付けられている取付金具に螺入して壁パネルを支柱に連結する壁パネルの取付構造が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記建物構造体にピース金具を溶接し、このピース金具と壁パネルをボルト・ナットで連結する壁パネルの取付構造では、建物構造体にピース金具を溶接する必要がある。この溶接作業は、足場の悪い場所で行うために、作業し難いし、溶接を行うためには、熟練技術者や溶接設備が必要になる。
又、溶接時に発生する火が建物構造体の周囲に散って火災にならないように、建物構造体の周囲を耐火構造又は防火構造にする等の注意が必要である。
【0006】
特開昭60−23540号公報に記載されている外壁パネルの取付構造では、ナットと建物構造体の通孔の位置が少しでもずれていると、建物構造体の通孔を貫通したボルトを壁パネルに埋設されているナットに螺入することができなくなるという問題がある。
特開2000−45381号公報や特開2001−115547号公報に記載されている外壁パネルの取付構造では、取付金具が支柱に上下に移動可能に取り付けられているので、ボルトを取付金具に螺入できなくなることが少ないが、通孔の中に支柱と一緒に挿入されている取付金具に、壁パネルの外側からボルトを螺入することは、取付金具が見えないので極めて困難である。
【0007】
又、上記すべての壁パネルの取付構造の問題点であるが、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で壁パネルの位置がずれ、その結果、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられてないことが多い。このようになると、壁全体の表面が凹凸状になり易く、醜悪である。
【0008】
そこで、本発明の目的は、複数の壁パネルの表面が面一になっている壁にすることができ、しかも、施工現場で壁取付金具を建物構造体に溶接することなしに、容易に壁パネルを建物構造体に取り付けることのできる壁パネルの取付構造を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになしたものであって、請求項1記載の発明は、壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているものである。
【0010】
請求項2記載の発明は、壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定され、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているものである。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明に係り、前記建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるものである。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明に係り、前記壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているものである。
【0013】
本発明における壁パネルとは、建物躯体に取り付けて壁を形成するものであって、ALC等のように壁面材だけの場合もあるし、硬質木片セメント板や石膏ボード等の壁面材に枠材を取り付けたものもある。かかる壁パネルとしては、外壁パネル、内壁パネル、間仕切りパネル等がある。
【0014】
請求項1記載の発明や請求項2記載の発明における壁取付金具は、壁パネルを建物構造体に取り付けるものであって、壁パネルを形成する枠材と共用してもよいし、壁パネルに取り付けた別のものであってもよい。又、壁パネルの外側に取り付けてもよい。
本発明においては、ネジ棒で壁取付金具を建物構造体に取り付けるので、この壁取付金具をネジ棒が取り付け易い構造にすることが好ましい。
【0015】
そして、壁取付金具が壁パネルに取り付ける別のものの場合には、ネジ棒を介して建物構造体に取り付ける部分と壁パネルに取り付ける部分とを一体に設けたものでもよいし、ネジ棒に取り付ける部分と壁パネルに取り付ける部分とを分離した金具にし、この両方の金具を連結したものでもよい。又、短尺体のピースであってもよいし、長尺体でもよい。又、壁取付金具を直接壁パネルに取り付けてもよいし、この壁取付金具を別のものを介して取り付けるようにしてもよい。
【0016】
特に、請求項4記載のように、壁取付金具を建物構造体に取り付ける片と壁パネルに取り付ける片とを略直角にしたコ字形又はL字形のピース金具にすると、ピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約して、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結することができ、壁パネルの取付作業が容易になるので好ましい。
【0017】
本発明における建物構造体とは、壁パネルを取り付ける建物の部材をいい、梁、柱、間柱、まぐさ等が好適な建物構造体である。
そして、請求項1記載の発明や請求項2記載の発明における建物構造体としては、上記の梁、柱、間柱、まぐさ等のいずれでもよいが、請求項3記載のように、上下の梁に差し渡された間柱であると、上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができるので、好ましい。
【0018】
本発明におけるネジ棒とは、棒状体の外周面にネジを設けたものであって、棒にネジを設けたものであってもよいし、棒の先端に回転させるための六角形状の頭を設けたボルトであってもよい。
請求項1記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は規定されているが、他方は規定されてない。
即ち、この他方は、一方と同様に、壁取付金具又は建物構造体に通孔を設け、ネジ棒をこの通孔に挿入し、通孔周縁部をこのネジ棒に螺入した2個のナットで挟んでもよいし、予め工場等で壁取付金具又は建物構造体にネジ棒を溶接したり軸着等の機械的手段で連結してもよいし、ネジ棒の先端に係止部を設けて、壁取付金具又は建物構造体に係止させてもよい。
【0019】
しかし、取付構造の一方がネジ棒であるので、請求項2記載の発明のように、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットを設け、このネジ孔又はナットにネジ棒を螺入した取付構造が好ましい。
又、一方の連結構造が、ネジ棒を壁取付金具に連結する側(ネジ棒と壁取付金具の連結構造)に設けられてもよいし、ネジ棒を建物構造体に連結する側(ネジ棒と建物構造体の連結構造)に設けられてもよいが、ネジ棒を壁取付金具に連結する側に設けられる方が、ネジ棒に螺入された2個のナットを回転させて壁パネルの取付位置を調整する作業が行い易くなり、好ましい。
【0020】
(作用)
請求項1記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているので、この2個のナットを回転させ、この2個のナットに挟まれている壁取付金具又は建物構造体を2個のナット共に、ネジ棒の軸方向に移動させて、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節することができる。
【0021】
従って、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、上記方法で壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節し、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
又、この連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入して壁取付金具又は建物構造体の通孔の周縁部を挟めばよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災の発生する危険性がない。
【0022】
請求項2記載の発明では、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているので、請求項1記載の発明と同様に、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節して、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0023】
又、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているので、ネジ棒をネジ孔又はナットに螺入するだけで、他方を連結することができ、作業し易い。
両方の連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入したり、ネジ棒を建物構造体のネジ孔又はナットに螺入すればよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0024】
請求項3記載の発明では、建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるので、建物の上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができる。
特に、壁パネルが外壁パネルや内壁パネルの場合には、外壁や内壁を設ける位置には、必ず、上下に梁が対峙しているので、この上下の梁に間柱を設けることにより、外壁パネルや内壁パネルを所望の位置に容易に取り付けることができる。
【0025】
請求項4記載の発明では、壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているので、このピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約し、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結して壁パネルを容易に取り付けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例で説明する。
図1〜図4は本発明の一実施例を示すもので、図1(イ)は1階と2階の境界部分の内壁と外壁近傍を示す断面図、(ロ)は(イ)のA部分を拡大して示す断面図、図2は内壁パネルの取付構造を分解して示す斜視図、図3は内壁パネルを示す一部切欠斜視図、図4は壁取付金具を示す斜視図である。
【0027】
図1〜図4において、Hは2階建ての建物である。
1は建物Hの1階の下側に設けられている梁であり、この梁1は、上側フランジ11と、下側フランジ12と、この上側フランジ11と下側フランジ12を繋ぐウエッブ13とからなる鋼製の断面エ字形長尺体であり、上側フランジ11には通孔111が設けられている。
【0028】
2は1階と2階の間に設けられている梁であり、この梁2は上側フランジ21と、下側フランジ22と、この上側フランジ21と下側フランジ22を繋ぐウエッブ23とからなる鋼製の断面エ字形長尺体であり、この上側フランジ21と下側フランジに22には、それぞれ、通孔211と221が設けられている。
尚、2階と屋根との間にも梁が設けられているが、説明を省略する。
【0029】
3は間柱であり、この間柱3は、左右のフランジ31、32とこの左右のフランジ31、32を繋ぐウエッブ33と、左右のフランジ31、32の先端から内側に折曲された折曲片34、35とからなる鋼製の断面C形長尺体であり、この間柱3の一方のフランジ31の上端部と下端部には、それぞれ先端方向に突出した状態のボルト36、36の頭部が溶接手段で取り付けられている。又、間柱3の一方のフランジ31の先端に取り付けられている折曲片34には、上端部に水平方向に開口しているナット38が溶接手段で取り付けられている。
【0030】
そして、図2に示すように、1階の間柱3は、ボルト36、36が取り付けられている一方のフランジ31を屋内方向に向け、他方のフランジ32を屋外方向に向けた状態にして、1階の上下の梁1、2に差し渡され、間柱3の上端部に設けられているボルト36が1階と2階の間に設けられている梁2の通孔221に挿入され、間柱3の下端部に設けられているボルト36が1階の下側に設けられている梁1の通孔121に挿入されて立設され、この上下のボルト36、36にはそれぞれナット361が螺入されて固定されている。
【0031】
尚、この間柱3は、上下の梁1、2の間に挿入し易くするために、上下の梁1、2の距離より短くしている。従って、図1に示すように、間柱3と1階の下側に設けられている梁1との間と、間柱3と1階の2階の間に設けられている梁2との間には、隙間39がある。
1階と2階の間に設けられている梁2と、2階と屋根との間に設けられている図示しない梁との間にも間柱3が立設されているが、前記1階の下側に設けられている梁1と、1階と2階の間に設けられている梁2との間に立設されている間柱3と略同じであるので説明を省略する。
【0032】
4は内壁パネルであり、この内壁パネル4は、図3に示すように、内壁パネル本体41とライナー45とからなる。内壁パネル本体41は、鋼製の断面コ字形の枠材42を矩形状に組み立て、この左右の枠材42に桟材43を差し渡した枠の屋内側面に石膏ボードの内壁面材44を取り付けたものであり、ライナー45は、左右のフランジ46、47と、このフランジ46、47を繋ぐウエッブ48とからなる鋼製の断面コ字形長尺体である。このライナー45のウエッブ48には通孔が設けられている。
【0033】
そして、内壁パネル4は、ライナー45の断面コ字形の中に内壁パネル本体41の上下の端部が挿入されて取り付けられている。
尚、このライナー45は隣接する内壁パネル4のライナー45と一体になった隣接する内壁パネル4と共用するものであってもよい。
【0034】
5は天井パネルであり、この天井パネル5は、図2に一部が示されているように、天井パネル本体51とライナー55とからなる。天井パネル本体51は、鋼製の断面コ字形の枠材を矩形状に組み立て、この左右の枠材に桟材を差し渡した枠の屋内側面に石膏ボードの天井面材54を取り付けたものであり、ライナー55は鋼製の断面コ字形長尺体である。このライナー55のウエッブには通孔が設けられている。
そして、天井パネル5は、ライナー55の断面コ字形の中に天井パネル本体51の左右の端部が挿入されている。
尚、このライナー55は隣接する天井パネル5のライナー55と一体になった隣接する天井パネル5と共用するものであってもよい。
【0035】
6は受けピースであり、この受けピース6は、図4に示すように、両側のフランジ61、62と、この両側のフランジ61、62を繋ぐウエッブ63とからなる鋼製のコ字形のピース金具であり、一方のフランジ61には、通孔611が、又、他方のフランジ62とウエッブ63には、それぞれ、ネジ孔621、631が設けられている。
65はネジ棒であり、66はこのネジ棒65に螺入されたナットである。
【0036】
7はALC製の床下地材であり、1階の床下地材7は1階の下側にある梁1の上側のフランジ11の上に載せられて取り付けられているし、2階の床下地材7は1階と2階の間にある梁2の上側フランジ21の上に載せられて取り付けられている。
75はパーチクルボードの床面材であり、この床面材75は床下地材7の上に立設された脚76の上に載せられて取り付けられている。
【0037】
77はフローリングの床仕上げ材であり、この床仕上げ材77は床面材75の上に取り付けられている。
そして、図1及び図2に示すように、内壁パネル4の上側のライナー45が受けピース6にビス49で取り付けられ、下側のライナー45が床下地材7にビスで取り付けられ、天井パネル5のライナー55が受けピース6にビス59で取り付けられている。
【0038】
ネジ棒65の一端部は、受けピース6の通孔611に挿入され、このネジ棒65に2個のナット66、66が螺入され、この2個のナット66、66で通孔611の周縁部が挟圧されて、受けピース6を介して内壁パネル4と天井パネル5がネジ棒65に取り付けられている。
又、ネジ棒65の他端部は、間柱3のナット38に螺入されて、このネジ棒65が間柱3に固定されている。
即ち、ネジ棒65の一端部は受けピース6を介して内壁パネル4と天井パネル5に連結され、他端部は間柱3に連結されている。
【0039】
8は外壁パネルであり、この外壁パネル8は間柱3に取り付けられている。
9は断熱材であり、この断熱材9には、内壁パネル4と外壁パネル8との間に設けられている断熱材91と、梁1、2のウエッブ13、23の外側に設けられている断熱材92と、間柱3の上下の隙間39に設けられている断熱材93とがある。
【0040】
次に、この建物Hの内壁と外壁部分の施工方法について説明する。
先ず、図2に示すように、間柱3のボルト36、36が取り付けられている一方のフランジ31を屋内方向に向け、他方のフランジ32を屋外方向に向けた状態にして、1階の間柱3を、1階の上下の梁1、2に差し渡し、間柱3の上端部に設けられているボルト36を1階と2階の間に設けられている梁2の通孔221に挿入し、間柱3の下端部に設けられているボルト36を1階の下側に設けられている梁1の通孔121に挿入して立設し、この上下のボルト36、36にそれぞれナット361を螺入して固定する。
【0041】
同様にして、1階と2階の間に設けられている梁2と、2階と屋根との間に設けられている図示しない梁との間にも間柱3を立設する。
このように、内壁パネル4や外壁パネル8を取り付ける建物躯体の外周部分には、必ず、上下に梁1、2が対峙しているので、この上下の梁1、2の適宜位置に間柱3を立設することができ、内壁パネル4や外壁パネル8を容易に取り付けることができる。
【0042】
一方、内壁パネル4の上側のライナー45の所々に受けピース6のウエッブ63を当接させ、このライナー45のウエッブ48に設けられている通孔からウエッブ63のネジ孔631にビス49を螺入してライナー45に受けピース6を取り付ける。又、天井パネル5のライナー55の所々に受けピース6の他方のフランジ62を当接させ、このライナー55の他方のウエッブ58に設けられている通孔から他方のフランジ62のネジ孔621にビス59を螺入してライナー55に受けピース6を取り付ける。
【0043】
すると、受けピース6は、コ字形のピース金具であるので、この受けピース6を内壁パネル4のライナー45や天井パネル5のライナー55の所々に取り付ける。
このように、受けピース6をライナー45の所々だけに取り付けることにより材料を節約して、安価にすることができる。
【0044】
次に、内壁パネル4の下側のライナー45を床下地材7の所定位置に取り付ける。
そして、この内壁パネル4の下側のライナー45の断面コ字形の中に内壁パネル4の枠の下側端部を嵌め込んで、内壁パネル4の枠を立設する。又、この内壁パネル4の枠の上側端部に上側のライナー45の断面コ字形を嵌め込んで受けピース6を内壁パネル4の枠に取り付ける。
【0045】
次に、ネジ棒65を受けピース6の通孔611に挿入し、予め、このネジ棒65に螺入されている2個のナット66で、通孔611の周縁部を挟んだ状態にし、図2に示すように、このネジ棒65を間柱3のナット38に螺入してネジ棒65を間柱3に取り付ける。
このように、ネジ棒65をナット38に螺入するだけで、ネジ棒65と間柱3とを連結することができ、作業し易い。
【0046】
次に、2個のナット66の間隔を狭めるように回転させて、通孔611の周縁部を挟圧して固定する。
このようにして、複数の内壁パネル4の枠を並べて取り付ける。
【0047】
この際、この複数の内壁パネル4を受けピース6で取り付けたときに、内壁パネルの枠の厚みの誤差や受けピース6の取付位置の誤差や、内壁パネルの枠の反り等で、複数の内壁パネル4の枠の表面が面一な状態に取り付けられてない場合には、2個のナット66を移動させて、内壁パネル6の枠と間柱3との間の距離を調節して、壁全体の枠の表面を面一にする。すると、後述のように、この内壁パネル4の枠に内壁面材44を取り付けたときに、この内壁面材44が面一になった美麗な壁にすることができる。
【0048】
尚、この2個のナット66を移動させて、内壁パネル6の枠と間柱3との間の距離を調節する作業を、内壁面材44を取り付けた後に、行ってもよい。
このように、ネジ棒65を間柱3のナット38に螺入したり、ネジ棒65の2個のナットで受けピース6の通孔近傍を挟圧すれば内壁パネル4が取り付けられるので、作業が容易になるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0049】
次に、この受けピース6に取り付けられているライナー55の断面コ字形の中に天井パネル5の枠の端部を挿入して天井パネル5の枠を取り付ける。
次に、内壁パネル4の枠の室内側に内壁面材44を取り付けて、内壁パネル4を完成したり、天井パネル5の枠の下面に天井面材54を取り付けて天井パネル5を完成すると、内壁パネル4と天井パネル5の取り付けが終了する。
【0050】
次に、外壁パネル8を間柱3に取り付けたり、内壁パネル4と外壁パネル8との間に設けられている断熱材91を取り付けたり、梁1、2のウエッブ13、23の外側に設けられている断熱材92と、間柱3の上下の隙間39に設けられている断熱材93を取り付けたり、床下地材7の上に脚76を立設し、この上に床面材75を取り付けたり、床面材75の上に床仕上げ材を取り付けたり、屋根を取り付けたりその他、種々な仕上げを行うと、建物Hの内壁や外壁部分が完成する。
【0051】
以上、本発明の実施の形態を実施例によって種々説明したが、本発明の具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、この実施例では、施工現場で内壁パネル4を製造するようにしたが、工場で内壁パネル4を製造し、施工現場では、この内壁パネル4を取り付けるだけにしてもよい。又、内壁パネル4はライナー45を省いて、内壁パネル本体41だけであってもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1記載の発明は、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているから、建物構造体に複数の壁パネルを壁取付金具で取り付けたときに、壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、この2個のナットを回転させて、この2個のナットに挟まれている壁取付金具又は建物構造体の位置がネジ棒の軸方向に移動させて、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節することが容易にでき、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0053】
又、この連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入して壁取付金具又は建物構造体の通孔の周縁部を挟めばよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災の発生する危険性がない。
【0054】
請求項2記載の発明は、ネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されているから、請求項1記載の発明と同様に壁パネルの厚みの誤差や壁取付金具の取付位置の誤差や、壁パネルの反り等で、複数の壁パネルの表面が面一な状態に取り付けられず、壁全体の表面が凹凸状になった場合でも、壁取付金具と建物構造体との間の距離を調節して、壁全体の表面が面一になっている美麗な壁にすることができる。
【0055】
又、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されているから、ネジ棒をネジ孔又はナットに螺入するだけで、他方を連結することができ、作業し易い。
両方の連結構造に施工するには、ネジ棒にナットを螺入したり、ネジ棒をナットに螺入すればよく、作業が容易であるし、溶接しないので、溶接を行うための熟練技術者や溶接設備が必要ないし、火災が発生する危険性がない。
【0056】
請求項3記載の発明は、建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であるから、建物の上下の梁が対峙している適宜場所に間柱を立設し、この間柱に壁パネルを取り付けることができ、便利である。
【0057】
請求項4記載の発明は、壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されているから、このピース金具をネジ棒で建物構造体に取り付けた場所だけに設けて、材料を節約して、安価にすることができるし、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片を前記ネジ棒に連結し、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片を壁パネルの端面に連結して壁パネルを容易に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、(イ)は1階と2階の境界部分の内壁と外壁近傍を示す断面図、(ロ)は(イ)のA部分を拡大して示す断面図である。
【図2】内壁パネルの取付構造を分解して示す斜視図である。
【図3】内壁パネルを示す一部切欠斜視図である。
【図4】壁取付金具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 1階の下側に設けられている梁
2 1階と2階の間に設けられている梁
3 建物躯体(間柱)
4 壁パネル(内壁パネル)
41 内壁パネル本体
45 ライナー
5 天井パネル
51 天井パネル本体
55 ライナー
6 壁取付金具(受けピース)
611 通孔
65 ネジ棒
66 ナット
Claims (4)
- 壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定されていることを特徴とする壁パネルの取付構造。
- 壁取付金具が壁パネルに取り付けられ、ネジ棒がこの壁取付金具と建物構造体に差し渡され、このネジ棒の両端部がそれぞれ壁取付金具と建物構造体に連結され、このネジ棒と壁取付金具の連結構造と、ネジ棒と建物構造体の連結構造のどちらか一方は、壁取付金具又は建物構造体に通孔が設けられ、ネジ棒がこの通孔に挿入され、通孔周縁部がこのネジ棒に螺入された2個のナットに挟まれて固定され、他方は、壁取付金具又は建物構造体にネジ孔又はナットが設けられ、前記ネジ棒がネジ孔又はナットに螺入されていることを特徴とする壁パネルの取付構造。
- 前記建物構造体が上下の梁に差し渡された間柱であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の壁パネルの取付構造。
- 前記壁取付金具がコ字形又はL字形のピース金具であり、コ字形の一方のフランジ又はL字形の一方の片が前記ネジ棒に連結され、コ字形のウエッブ又はL字形の他方の片が壁パネルの端面に連結されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の壁パネルの取付構造。
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CN110151282A (zh) * | 2019-05-15 | 2019-08-23 | 赵华国 | 一种术中经皮骨折端临时固定及复位装置及其操作方法 |
JP2020186576A (ja) * | 2019-05-15 | 2020-11-19 | 三協立山株式会社 | 建具 |
-
2002
- 2002-06-19 JP JP2002178677A patent/JP2004019354A/ja active Pending
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