JP2004018645A - 使用済み食用油再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用済み食用油を還元処理して再び使用できる良好な状態に再生する際にフィルタ等を交換する頻度が非常に少ないと共に処理効率が良い使用済み食用油再生装置を提供する。
【解決手段】貯油されている食用油Aを所定の温度に調整する油温調整手段1aが設けられている貯油手段1と、貯油手段1より食用油Aを吸出させる循環ポンプ2と、顆粒状還元剤Bが投入される還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されており循環ポンプ2より送出された使用済み食用油Aを還元反応区画室4の底面方向へ吐出するノズル3と、還元反応区画室4の上方に形成されていると共に底部に還元反応区画4内の顆粒状還元剤Bを通過させず且つ食用油Aを通過させることができる濾過フィルタ5が設置されている濾過区画室6と、濾過区画室6内の食用油Aを貯油手段1へ還流するための管路7とで使用済み食用油再生装置を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】貯油されている食用油Aを所定の温度に調整する油温調整手段1aが設けられている貯油手段1と、貯油手段1より食用油Aを吸出させる循環ポンプ2と、顆粒状還元剤Bが投入される還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されており循環ポンプ2より送出された使用済み食用油Aを還元反応区画室4の底面方向へ吐出するノズル3と、還元反応区画室4の上方に形成されていると共に底部に還元反応区画4内の顆粒状還元剤Bを通過させず且つ食用油Aを通過させることができる濾過フィルタ5が設置されている濾過区画室6と、濾過区画室6内の食用油Aを貯油手段1へ還流するための管路7とで使用済み食用油再生装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、業務用のフライヤ等で食品を揚げるために使用された使用済みの食用油を還元処理して再び使用できる良好な状態の食用油に再生するための使用済み食用油再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品を揚げる際に使用される食用油は、一般的に繰り返し使用されるものであるが、繰り返し使用された食用油は劣化してしまうので、或る程度劣化が進むと廃油として業者に処理させたり、処理剤で固めて産業廃棄物として処分したりしていた。この食用油の劣化の主たる原因は、食品を揚げる際に食用油は長期間高温で空気等に晒されるため酸化反応が生じて酸化物質が増加したり、また300℃前後の高温においては過熱重合が生じて食用油中の油の分子が結合して油の粘度が増したり、更に加水分解が生じたりするからであり、このように食用油が劣化するにつれて酸化物質の一つである遊離脂肪酸が増加していくのである。
【0003】
この繰り返し使用された食用油の劣化の度合いを評価する方法としては、油脂中の遊離脂肪酸の量によって酸価(AV値)を算出する方法が一般的であり、この酸価が3〜5である場合にはかなり劣化していて食用油としては適さないと評価され、そして酸価が5以上である場合には明らかに劣化していて中毒を起こす危険性があると評価され、通常は酸価が3〜4となると食用油は廃油として処分されているのである。
【0004】
従って、食品工場やレストランの厨房等では使用済み食用油が大量に生じるため、この大量の使用済み食用油を廃油として処分するために膨大な費用を負担しなければならないばかりか、近年ではこの大量の廃油が産業廃棄物として処分されるために環境を破壊する一因となるとして問題視されるようになってきており、この使用済み食用油を再生して再び食用油として使用できるようにすることが各方面から求められてきた。
【0005】
そこで、使用済み食用油を再生するために特開平11−335656号公報等において開示されているような天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤が提案されており、このような還元剤を用いて使用済み食用油を還元処理して再生させる場合には先ず使用済み食用油にこの還元剤を投入して暫く放置したり、また場合によっては還元反応を促進させるために暫く攪拌させたりして還元処理させた後、この還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去するために濾紙やフィルタ等で還元処理された使用済み食用油の濾過を行うのである。
【0006】
しかしながら、前記の如く還元剤を用いて使用済み食用油を還元処理する場合には、濾紙やフィルタ等は直ぐに除去された還元剤で目詰まりを起こしてしまうので、大量の使用済み食用油を還元処理して再生する場合には濾紙やフィルタ等を頻繁に交換しなければならず処理効率が非常に悪いと共にこの大量の使用済みの濾紙やフィルタ等を処分しなければならないという欠点があった。
【0007】
また、使用済み食用油と還元剤とを還元反応させる場合において、還元剤は粒子が細かい顆粒状のものであれば、粒子の粗い還元剤と比較してその表面積が増して還元反応が効率良く起こるので好ましいが、粒子の細かい顆粒状の還元剤であるとそれ以上に目の細かい濾紙やフィルタ等を用いなければ還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去することができず、そしてこのような目の細かい濾紙やフィルタ等を用いると、濾紙やフィルタ等は直ぐに目詰まりを起こしてしまい粒子の粗い還元剤を用いた場合と比較して更に頻繁に濾紙やフィルタ等を交換しなければならなくなるから、粒子の細かい顆粒状の還元剤を用いて還元反応が効率良くなったとしても、濾紙やフィルタ等を交換する頻度が増大するので結局全体としては処理効率は改善されないという欠点もあった。
【0008】
更に、使用済み食用油にこの還元剤を投入して還元反応を促進させるための装置と、還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去するために濾紙やフィルタ等でこの還元処理された使用済み食用油の濾過する装置とが必要になるため、装置全体が大掛かりなものとなってしまうので、レストランの厨房等のスペースが限られているところではこのような大掛かりな装置を新たに設置することが困難であるという欠点もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し、業務用のフライヤ等で食品を揚げるために使用された使用済みの食用油を還元処理して再び使用できる良好な状態の食用油に再生する際に濾紙やフィルタ等を交換する頻度が非常に少ないと共に処理効率が良い使用済み食用油再生装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、循環ポンプより送出された使用済み食用油を顆粒状還元剤が投入された還元反応区画室の底面方向へノズルから吐出させることによって還元反応区画室内に強制的に渦流を発生させ顆粒状還元剤と使用済み食用油との還元反応を促進させると共にこの還元反応区画室の上方に形成された濾過区画室の底部に濾過フィルタを設置して循環ポンプの送圧力によって還元反応区画室内の下方において還元反応された食用油を上方に押し上げて濾過フィルタを通過させるようにして使用済み食用油を再生処理する構成とすれば、使用済み食用油より比重の大きい顆粒状還元剤は還元反応区画室内に発生する渦流により還元反応区画室の底部に留まることなく還元反応区画室内で使用済み食用油と共に旋回するが、顆粒状還元剤は使用済み食用油より比重が大きいので還元反応区画室内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、還元反応区画室の上方に設置された濾過フィルタに到達することが殆どなく濾過フィルタは殆ど目詰まりを起こすことがないから、粒子の細かい還元効率の良い顆粒状の還元剤を用いて還元処理を行うことができるので、濾過フィルタを頻繁に交換する必要がなくなると共に処理効率を格段に向上させることができ、更に還元反応区画室とその上方に形成された濾過区画室の底部の濾過フィルタとで還元処理と濾過とを行うことにより、濾過区画室として大きな容量を必要としないので装置全体を小型化することが可能であるから、スペースが限られているところであっても容易に設置できることを究明して本発明を完成したのである。
【0011】
即ち本発明は、貯油されている食用油を所定の温度に調整する油温調整手段が設けられている貯油手段と、この貯油手段内より食用油を吸出させる循環ポンプと、顆粒状還元剤が投入される還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されており該循環ポンプより送出された食用油を還元反応区画室の底面方向へ吐出するノズルと、該還元反応区画室の上方に形成されていると共に底部に該還元反応区画内の顆粒状還元剤を通過させず且つ食用油を通過させることができる濾過フィルタが設置されている濾過区画室と、該濾過区画室内の食用油を前記貯油手段へ還流するための管路とから構成されていることを特徴とする使用済み食用油再生装置である。
【0012】
そして、還元反応区画室と濾過区画室とが同一直径の円筒状に形成されていれば、還元反応区画室と濾過区画室とを容易且つ安価に製造できると共に装置全体を小型化することができるばかりでなくノズルから吐出する食用油を還元反応区画室内に投入されている顆粒状還元剤と効率良く混合できるので好ましく、また還元反応区画室と濾過区画室との直径をDとしたときに還元反応区画室の高さが0.65D〜0.9Dであれば、濾過フィルタが還元反応区画室内で発生している渦流に干渉することがないと共に濾過フィルタに顆粒状還元剤が到達することがないので濾過フィルタに目詰まりが生じ難いため処理効率が向上し且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがなくて好ましいことも究明したのである。
【0013】
また、食用油が還元反応区画室の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、食用油が還元反応区画室の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、ノズルが還元反応区画室の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に食用油が還元反応区画室の底面側に向けて吐出されるように複数の吐出口が穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室内で非常に安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を更に促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができて好ましいことも究明したのである。
【0014】
更に、貯油手段が調理用のフライヤであれば、使用済み食用油を所定の温度に調整する際にフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができると共に既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを低減させることができて好ましいことも究明したのである。
【0015】
【発明の実施の態様】
以下、図面により本発明に係る使用済み食用油再生装置について詳細に説明する。
図1は本発明装置の1の実施例を模式的に示す説明図、図2は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の1実施例の正断面説明図、図3は図2のA−A線断面説明図、図4は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の他の実施例の正断面説明図、図5は図4のB−B線断面説明図、図6は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の更に他の実施例の正断面説明図、図7は図6のC−C線断面説明図である。
【0016】
図面中、1は貯油されている使用済みの食用油Aを所定の温度に調整する油温調整手段1aが設けられている貯油手段であって、後述する循環ポンプ2に食用油Aを供給すると共に後述する管路7より還元処理された食用油Aが還流されることによって本発明装置の食用油の貯油及び使用済みの食用油Aと還元処理された食用油Aとを混合させて再び循環させる役目を果たすものである。そして、この貯油手段1に設けられている油温調整手段1aは貯油手段1内に貯油されている食用油Aを後述する顆粒状還元剤Bと還元反応を起こすのに好適な温度に調整するためのものであり、後述する顆粒状還元剤Bが例えば天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤より成るものであれば、概ね100℃前後に貯油されている油の油温を調整すれば好適な還元反応を得ることができるのである。
【0017】
この貯油手段1が調理用のフライヤである態様では、油温調整手段1aとしてはフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができるので、既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを軽減させることができて好ましい。
【0018】
2は貯油手段1内より食用油Aを吸出させる循環ポンプであって、後述するノズル3へその食用油Aを吐出すると共に本発明装置全体に食用油Aを循環させる役割を果たすものである。
【0019】
3は後述する還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されており循環ポンプ2より送出された食用油Aを還元反応区画室4の底面方向へ吐出するノズルであって、このように還元反応区画室4の底面方向へ食用油Aを吐出させることによって還元反応区画室4内に強制的に渦流を発生させるのである。
【0020】
4は顆粒状還元剤Bが投入されると共にノズル3が壁面を貫通して挿入されている還元反応区画室であって、ノズル3より吐出される食用油Aがこの還元反応区画室4の底面方向へ吐出されることによってこの還元反応区画室4において生じる渦流により、使用済みの食用油Aと顆粒状還元剤Bとの還元反応が促進せしめられるのである。
【0021】
この還元反応区画室4に投入される顆粒状還元剤Bとしては、少なくとも使用済みの食用油Aを還元させる反応を起こす顆粒状の物質であれば何でもよいが、例えば特開平11−335656号等において開示されているような天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤より成るものであれば処理効率がより向上するので好ましい。
【0022】
そして、ノズル3がその壁面を貫通して挿入されている還元反応区画室4と後述する濾過区画室6とが同一直径の円筒状に形成されている場合には、図2及び図3に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズル3が還元反応区画室4の壁面に対して斜めに還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されていたり、図4及び図5に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズル3が還元反応区画室4の壁面に対して斜めに該還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されていたり、図6及び図7に示す如くノズル3が還元反応区画室4の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に複数の吐出口3aが穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室4内で安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができるので好ましい。
【0023】
5は還元反応区画室4の上方に形成されている後述する濾過区画室6の底部に設置される濾過フィルタであり、少なくとも還元反応区画4内の顆粒状還元剤Bを通過させず且つ食用油Aを通過させることができるように還元反応区画室4内に投入される顆粒状還元剤Bの粒子の大きさより目が細かい濾紙等のフィルタを選定する必要がある。
【0024】
6は還元反応区画室4の上方に形成されていると共に底部に濾過フィルタ5が設置されている濾過区画室であり、還元反応区画室4内の下方において顆粒状還元剤Bと接触して還元処理された食用油Aが循環ポンプ2の送圧力によって上方に押し上げられてこの濾過区画室6の底部に設置された濾過フィルタ5によって顆粒状還元剤Bを混入しない状態でこの濾過区画室6内に送り込まれてくるのである。
【0025】
この際、還元反応区画室4内の下方で食用油Aと共に旋回している顆粒状還元剤Bは食用油Aよりも比重が大きいから、還元反応区画室4内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、顆粒状還元剤Bは殆どこの濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5に到達しないから濾過フィルタ5は殆ど目詰まりを起こすことがなく、還元反応区画室4と濾過区画室6とが同一直径の円筒状に形成されている場合において還元反応区画室4と濾過区画室6との直径をDとしたときに、還元反応区画室4の高さが0.65D〜0.9Dであれば、この濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5が還元反応区画室4内で発生している渦流に干渉することが殆どないと共に濾過フィルタ5に顆粒状還元剤Bが到達することがないので更に処理効率が向上し、且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがなくて好ましい。
【0026】
7は濾過区画室6内の食用油Aを貯油手段1へ還流するための管路であって、使用済みの食用油Aと還元処理された食用油Aとを混合させて再び循環させるために貯油手段1内に還流させる役目を果たすものである。
【0027】
このような構造の本発明に係る使用済み食用油再生装置を使用して使用済みの食用油Aを再生処理するには、先ず貯油手段1内に使用済みの食用油Aを注入すると共に、還元区画室4内に顆粒状還元剤Bを投入した後にこの還元区画室4の上方と濾過区画室6の底面との間に濾過フィルタ5を設置する。この際、濾過区画室6の底面に予め濾過フィルタ5が設置されている場合には還元区画室4の上方に濾過区画室6を設置すればよい。そして、貯油手段1内に注入する使用済みの食用油Aとしては、天かす等の大きな不純物が予め除去されているものであることが望ましい。これは大きな不純物によって循環ボンプ2が故障するのを防止すると共に濾過フィルタ5が直ぐに大きな不純物で目詰まりを起こすことを防止するためであり、若し注入される使用済みの食用油Aが予め天かす等の大きな不純物が除去されたものではない場合には、貯油手段1と循環ポンプ2との間に大きな不純物を除去するためのストレーナ等を予め設置しておけばよい。
【0028】
次に、循環ボンプ2を作動させて本発明装置全体に食用油Aを循環させて再生処理を開始する。この際、先ず貯油手段1内の食用油Aは図1に示す如く循環ポンプ2によって吸出され、ノズル3より還元反応区画室4内の底面方向へ吐出される。このように食用油Aが還元反応区画室4内の底面方向へノズル3より吐出されることによって、還元反応区画室4内には強制的に渦流が発生し、還元反応区画室4内に予め投入された顆粒状還元剤Bは還元反応区画室4の底部に留まることなく吐出された食用油Aと共に還元反応区画室4内の下方で旋回して還元反応が促進される。
【0029】
次いで、還元反応区画室4内の下方において還元反応された食用油Aは循環ポンプ2の送圧力によって上方に押し上げられ、この濾過区画室6の底部に設置された濾過フィルタ5よって顆粒状還元剤Bは全く通過することなく還元反応された食用油Aがこの濾過区画室6内に送り込まれる。この際、還元反応区画室4内の下方で食用油Aと共に旋回している顆粒状還元剤Bは食用油Aよりも比重が大きいから、還元反応区画室4内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、顆粒状還元剤Bは殆ど濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5に到達するすることがなく濾過フィルタ5は殆ど目詰まりを起こすことがないのである。
【0030】
そして、この濾過区画室6内に送り込まれた処理された食用油Aは管路7を通過して貯油手段1へ還流し、貯油手段1内の食用油Aと混合される。このような食用油Aの循環によって貯油手段1内の食用油Aは、循環時間が経過するにつれて再び使用できるような値までその酸価が低下されるのである。
【0031】
【実施例】
次に、実施例によって更に本発明に係る使用済み食用油再生装置について説明する。
〈実施例1〉
食用油Aを10リットル貯蔵することができ且つその貯油されている食用油Aを所定の温度に調整することができる電熱式の油温調整手段1aが設けられているタンクより成る貯油手段1と、吐出量が6リットル/分である循環ポンプ2と、内径が150mm,高さが110mmの円筒状の還元反応区画室4の壁面に外径が21.7mm,内径が13.7mm,長さ70mmの円筒状のノズル3を図4及び図5に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の底面中央の手前側に向けて吐出されるように正断面で見てノズル3の中心線と鉛直線との角度が60度となると共にノズル3の下縁が15mmだけ還元反応区画室4内に入り込むように還元反応区画室4に対して斜めに貫通させて挿入されている還元反応区画室4と、この還元反応区画室4の上方に設置される還元反応区画室4と同一の直径であって高さが50mmの円筒状であって上方に管路7が設けられている濾過区画室6と、この濾過区画室6の底面に設置された4μm以上の物体を通さない濾紙より成る濾過フィルタ5と、貯油手段1と循環ポンプ2との間,循環ポンプ2とノズル3との間及び管路7と貯油手段1との間をそれぞれ接続する外径が21.7mm,内径が13.7mmのパイプとから構成された使用済み食用油再生装置を準備した。この使用済み食用油再生装置の貯油手段1に酸価が略5である使用済みの食用油Aを2kg投入すると共に還元反応区画室4内に粒径が4〜10μmのゼオライト系の酸化物を含む顆粒状還元剤B(ウェジ社製)を10g(使用済みの食用油Aに対する重量比:0.5%)投入し、貯油手段1内の使用済みの食用油Aの油温を100℃に調整した後に循環ポンプ2を稼動させ、稼動開始後5分,10分,20分,30分及び60分のそれぞれの時点で貯油手段1内の食用油Aの酸価を測定した。
【0032】
〈実施例2〉
また、実施例1の使用済み食用油再生装置の貯油手段1に実施例1と同様に酸価が略5である使用済みの食用油Aを2kg投入すると共に実施例1と同様の還元反応区画室4内に実施例1と同様の顆粒状還元剤Bを20g(使用済みの食用油Aに対する重量比:1.0%)投入した後に、実施例1と同様に貯油手段1内の使用済みの食用油Aの油温を100℃に調整して循環ポンプ2を稼動させ、稼動開始後5分,10分,20分,30分及び60分のそれぞれの時点で貯油手段1内の食用油Aの酸価を測定した。
実施例1及び実施例2の測定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1から判るように、顆粒状還元剤Bとして粒子が4〜10μmのゼオライト系の酸化物を含む還元剤を用いた場合において、実施例1の如く使用済みの食用油Aに対する重量比が0.5%の顆粒状還元剤Bを投入した場合には稼動開始後10分でその酸価が再び食用油として使用できる充分な値である1以下まで低下し、また実施例2の如く使用済みの食用油Aに対する重量比が1.0%の顆粒状還元剤Bを投入した場合には稼動開始後60分でその酸価が再び食用油として使用できる充分な値である1以下まで低下したことから、本発明に係る使用済み食用油再生装置は少ない稼働時間で使用済みの食用油Aを効率良く還元処理ができることが確認できた。また、実施例1及び実施例2において濾過フィルタの目詰まりは認められなかった。
【0035】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に係る使用済み食用油再生装置は、使用済みの食用油を循環ポンプより送出して顆粒状還元剤が投入される還元反応区画室の底面方向へノズルで吐出させることによって還元反応区画室内に強制的に渦流を発生させて顆粒状還元剤と使用済みの食用油との還元反応を促進させると共にこの還元反応区画室の上方に形成された濾過区画室の底部に濾過フィルタを設置して循環ポンプの送圧力によって還元反応区画室内の下方において還元反応された食用油を上方に押し上げて濾過フィルタを通過させるようにして使用済みの食用油を再生処理する構造であり、還元反応区画室内に発生する渦流により食用油より比重の大きい顆粒状還元剤は還元反応区画室の底部に留まることなく還元反応区画室内で食用油と共に旋回するが、顆粒状還元剤は食用油より比重が大きいので還元反応区画室内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、還元反応区画室の上方に設置された濾過フィルタに到達することが殆どなく濾過フィルタは殆ど目詰まりを起こすことがないから、粒子が細かく還元効率の良い顆粒状還元剤を用いて還元処理を行うことができるので、濾過フィルタを頻繁に交換する必要がなくないと共に処理効率が格段に向上させることができ、更に還元反応区画室及びその上方に形成された濾過区画室の底部の濾過フィルタとで還元処理及び濾過を行うことから、装置全体を小型化することが可能であるので、スペースが限られているところであっても設置できるのである。
【0036】
そして、このような使用済み食用油再生装置において、還元反応区画室と濾過区画室とが同一直径の円筒状に形成されていれば、一つの円筒状の槽として還元反応区画室と濾過区画室とを設けることができるので、装置全体を小型化することができるばかりでなく装置を安価に製造することができて好ましく、また還元反応区画室と濾過区画室との直径をDとしたときに還元反応区画室の高さが0.65D〜0.9Dであれば、濾過フィルタが還元反応区画室内で発生している渦流に干渉することがないと共に更に濾過フィルタに顆粒状還元剤が到達することがないので更に処理効率が向上でき、且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがないのである。
【0037】
また食用油を還元反応区画室の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、食用油を還元反応区画室の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに該還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、ノズルが還元反応区画室の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に複数の吐出口が穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室内で安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を更に促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができるのである。
【0038】
更に、貯油手段が調理用のフライヤであれば、食用油を所定の温度に調整する際にフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができると共に既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを軽減させることができるのである。
【0039】
このような種々の効果を奏する本発明に係る使用済み食用油再生装置の食品分野に貢献する価値は非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済み食用油再生装置の1の実施例を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の1実施例の正断面説明図である。
【図3】図2のA−A線断面説明図である。
【図4】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の他の実施例の正断面説明図である。
【図5】図4のB−B線断面説明図である。
【図6】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の更に他の実施例の正断面説明図である。
【図7】図6のC−C線断面説明図である。
【符号の説明】
1 貯油手段
1a 油温調整手段
2 循環ポンプ
3 ノズル
3a 吐出口
4 還元反応区画室
5 濾過フィルタ
6 濾過区画室
7 管路
A 食用油
B 顆粒状還元剤
【産業上の利用分野】
本発明は、業務用のフライヤ等で食品を揚げるために使用された使用済みの食用油を還元処理して再び使用できる良好な状態の食用油に再生するための使用済み食用油再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食品を揚げる際に使用される食用油は、一般的に繰り返し使用されるものであるが、繰り返し使用された食用油は劣化してしまうので、或る程度劣化が進むと廃油として業者に処理させたり、処理剤で固めて産業廃棄物として処分したりしていた。この食用油の劣化の主たる原因は、食品を揚げる際に食用油は長期間高温で空気等に晒されるため酸化反応が生じて酸化物質が増加したり、また300℃前後の高温においては過熱重合が生じて食用油中の油の分子が結合して油の粘度が増したり、更に加水分解が生じたりするからであり、このように食用油が劣化するにつれて酸化物質の一つである遊離脂肪酸が増加していくのである。
【0003】
この繰り返し使用された食用油の劣化の度合いを評価する方法としては、油脂中の遊離脂肪酸の量によって酸価(AV値)を算出する方法が一般的であり、この酸価が3〜5である場合にはかなり劣化していて食用油としては適さないと評価され、そして酸価が5以上である場合には明らかに劣化していて中毒を起こす危険性があると評価され、通常は酸価が3〜4となると食用油は廃油として処分されているのである。
【0004】
従って、食品工場やレストランの厨房等では使用済み食用油が大量に生じるため、この大量の使用済み食用油を廃油として処分するために膨大な費用を負担しなければならないばかりか、近年ではこの大量の廃油が産業廃棄物として処分されるために環境を破壊する一因となるとして問題視されるようになってきており、この使用済み食用油を再生して再び食用油として使用できるようにすることが各方面から求められてきた。
【0005】
そこで、使用済み食用油を再生するために特開平11−335656号公報等において開示されているような天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤が提案されており、このような還元剤を用いて使用済み食用油を還元処理して再生させる場合には先ず使用済み食用油にこの還元剤を投入して暫く放置したり、また場合によっては還元反応を促進させるために暫く攪拌させたりして還元処理させた後、この還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去するために濾紙やフィルタ等で還元処理された使用済み食用油の濾過を行うのである。
【0006】
しかしながら、前記の如く還元剤を用いて使用済み食用油を還元処理する場合には、濾紙やフィルタ等は直ぐに除去された還元剤で目詰まりを起こしてしまうので、大量の使用済み食用油を還元処理して再生する場合には濾紙やフィルタ等を頻繁に交換しなければならず処理効率が非常に悪いと共にこの大量の使用済みの濾紙やフィルタ等を処分しなければならないという欠点があった。
【0007】
また、使用済み食用油と還元剤とを還元反応させる場合において、還元剤は粒子が細かい顆粒状のものであれば、粒子の粗い還元剤と比較してその表面積が増して還元反応が効率良く起こるので好ましいが、粒子の細かい顆粒状の還元剤であるとそれ以上に目の細かい濾紙やフィルタ等を用いなければ還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去することができず、そしてこのような目の細かい濾紙やフィルタ等を用いると、濾紙やフィルタ等は直ぐに目詰まりを起こしてしまい粒子の粗い還元剤を用いた場合と比較して更に頻繁に濾紙やフィルタ等を交換しなければならなくなるから、粒子の細かい顆粒状の還元剤を用いて還元反応が効率良くなったとしても、濾紙やフィルタ等を交換する頻度が増大するので結局全体としては処理効率は改善されないという欠点もあった。
【0008】
更に、使用済み食用油にこの還元剤を投入して還元反応を促進させるための装置と、還元処理された使用済み食用油からこの還元剤を除去するために濾紙やフィルタ等でこの還元処理された使用済み食用油の濾過する装置とが必要になるため、装置全体が大掛かりなものとなってしまうので、レストランの厨房等のスペースが限られているところではこのような大掛かりな装置を新たに設置することが困難であるという欠点もあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点を解消し、業務用のフライヤ等で食品を揚げるために使用された使用済みの食用油を還元処理して再び使用できる良好な状態の食用油に再生する際に濾紙やフィルタ等を交換する頻度が非常に少ないと共に処理効率が良い使用済み食用油再生装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、循環ポンプより送出された使用済み食用油を顆粒状還元剤が投入された還元反応区画室の底面方向へノズルから吐出させることによって還元反応区画室内に強制的に渦流を発生させ顆粒状還元剤と使用済み食用油との還元反応を促進させると共にこの還元反応区画室の上方に形成された濾過区画室の底部に濾過フィルタを設置して循環ポンプの送圧力によって還元反応区画室内の下方において還元反応された食用油を上方に押し上げて濾過フィルタを通過させるようにして使用済み食用油を再生処理する構成とすれば、使用済み食用油より比重の大きい顆粒状還元剤は還元反応区画室内に発生する渦流により還元反応区画室の底部に留まることなく還元反応区画室内で使用済み食用油と共に旋回するが、顆粒状還元剤は使用済み食用油より比重が大きいので還元反応区画室内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、還元反応区画室の上方に設置された濾過フィルタに到達することが殆どなく濾過フィルタは殆ど目詰まりを起こすことがないから、粒子の細かい還元効率の良い顆粒状の還元剤を用いて還元処理を行うことができるので、濾過フィルタを頻繁に交換する必要がなくなると共に処理効率を格段に向上させることができ、更に還元反応区画室とその上方に形成された濾過区画室の底部の濾過フィルタとで還元処理と濾過とを行うことにより、濾過区画室として大きな容量を必要としないので装置全体を小型化することが可能であるから、スペースが限られているところであっても容易に設置できることを究明して本発明を完成したのである。
【0011】
即ち本発明は、貯油されている食用油を所定の温度に調整する油温調整手段が設けられている貯油手段と、この貯油手段内より食用油を吸出させる循環ポンプと、顆粒状還元剤が投入される還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されており該循環ポンプより送出された食用油を還元反応区画室の底面方向へ吐出するノズルと、該還元反応区画室の上方に形成されていると共に底部に該還元反応区画内の顆粒状還元剤を通過させず且つ食用油を通過させることができる濾過フィルタが設置されている濾過区画室と、該濾過区画室内の食用油を前記貯油手段へ還流するための管路とから構成されていることを特徴とする使用済み食用油再生装置である。
【0012】
そして、還元反応区画室と濾過区画室とが同一直径の円筒状に形成されていれば、還元反応区画室と濾過区画室とを容易且つ安価に製造できると共に装置全体を小型化することができるばかりでなくノズルから吐出する食用油を還元反応区画室内に投入されている顆粒状還元剤と効率良く混合できるので好ましく、また還元反応区画室と濾過区画室との直径をDとしたときに還元反応区画室の高さが0.65D〜0.9Dであれば、濾過フィルタが還元反応区画室内で発生している渦流に干渉することがないと共に濾過フィルタに顆粒状還元剤が到達することがないので濾過フィルタに目詰まりが生じ難いため処理効率が向上し且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがなくて好ましいことも究明したのである。
【0013】
また、食用油が還元反応区画室の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、食用油が還元反応区画室の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、ノズルが還元反応区画室の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に食用油が還元反応区画室の底面側に向けて吐出されるように複数の吐出口が穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室内で非常に安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を更に促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができて好ましいことも究明したのである。
【0014】
更に、貯油手段が調理用のフライヤであれば、使用済み食用油を所定の温度に調整する際にフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができると共に既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを低減させることができて好ましいことも究明したのである。
【0015】
【発明の実施の態様】
以下、図面により本発明に係る使用済み食用油再生装置について詳細に説明する。
図1は本発明装置の1の実施例を模式的に示す説明図、図2は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の1実施例の正断面説明図、図3は図2のA−A線断面説明図、図4は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の他の実施例の正断面説明図、図5は図4のB−B線断面説明図、図6は本発明装置の還元反応区画室及び濾過区画室の更に他の実施例の正断面説明図、図7は図6のC−C線断面説明図である。
【0016】
図面中、1は貯油されている使用済みの食用油Aを所定の温度に調整する油温調整手段1aが設けられている貯油手段であって、後述する循環ポンプ2に食用油Aを供給すると共に後述する管路7より還元処理された食用油Aが還流されることによって本発明装置の食用油の貯油及び使用済みの食用油Aと還元処理された食用油Aとを混合させて再び循環させる役目を果たすものである。そして、この貯油手段1に設けられている油温調整手段1aは貯油手段1内に貯油されている食用油Aを後述する顆粒状還元剤Bと還元反応を起こすのに好適な温度に調整するためのものであり、後述する顆粒状還元剤Bが例えば天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤より成るものであれば、概ね100℃前後に貯油されている油の油温を調整すれば好適な還元反応を得ることができるのである。
【0017】
この貯油手段1が調理用のフライヤである態様では、油温調整手段1aとしてはフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができるので、既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを軽減させることができて好ましい。
【0018】
2は貯油手段1内より食用油Aを吸出させる循環ポンプであって、後述するノズル3へその食用油Aを吐出すると共に本発明装置全体に食用油Aを循環させる役割を果たすものである。
【0019】
3は後述する還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されており循環ポンプ2より送出された食用油Aを還元反応区画室4の底面方向へ吐出するノズルであって、このように還元反応区画室4の底面方向へ食用油Aを吐出させることによって還元反応区画室4内に強制的に渦流を発生させるのである。
【0020】
4は顆粒状還元剤Bが投入されると共にノズル3が壁面を貫通して挿入されている還元反応区画室であって、ノズル3より吐出される食用油Aがこの還元反応区画室4の底面方向へ吐出されることによってこの還元反応区画室4において生じる渦流により、使用済みの食用油Aと顆粒状還元剤Bとの還元反応が促進せしめられるのである。
【0021】
この還元反応区画室4に投入される顆粒状還元剤Bとしては、少なくとも使用済みの食用油Aを還元させる反応を起こす顆粒状の物質であれば何でもよいが、例えば特開平11−335656号等において開示されているような天然ゼオライト系の酸化物を含む還元剤より成るものであれば処理効率がより向上するので好ましい。
【0022】
そして、ノズル3がその壁面を貫通して挿入されている還元反応区画室4と後述する濾過区画室6とが同一直径の円筒状に形成されている場合には、図2及び図3に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズル3が還元反応区画室4の壁面に対して斜めに還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されていたり、図4及び図5に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズル3が還元反応区画室4の壁面に対して斜めに該還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されていたり、図6及び図7に示す如くノズル3が還元反応区画室4の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室4の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に複数の吐出口3aが穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室4内で安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができるので好ましい。
【0023】
5は還元反応区画室4の上方に形成されている後述する濾過区画室6の底部に設置される濾過フィルタであり、少なくとも還元反応区画4内の顆粒状還元剤Bを通過させず且つ食用油Aを通過させることができるように還元反応区画室4内に投入される顆粒状還元剤Bの粒子の大きさより目が細かい濾紙等のフィルタを選定する必要がある。
【0024】
6は還元反応区画室4の上方に形成されていると共に底部に濾過フィルタ5が設置されている濾過区画室であり、還元反応区画室4内の下方において顆粒状還元剤Bと接触して還元処理された食用油Aが循環ポンプ2の送圧力によって上方に押し上げられてこの濾過区画室6の底部に設置された濾過フィルタ5によって顆粒状還元剤Bを混入しない状態でこの濾過区画室6内に送り込まれてくるのである。
【0025】
この際、還元反応区画室4内の下方で食用油Aと共に旋回している顆粒状還元剤Bは食用油Aよりも比重が大きいから、還元反応区画室4内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、顆粒状還元剤Bは殆どこの濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5に到達しないから濾過フィルタ5は殆ど目詰まりを起こすことがなく、還元反応区画室4と濾過区画室6とが同一直径の円筒状に形成されている場合において還元反応区画室4と濾過区画室6との直径をDとしたときに、還元反応区画室4の高さが0.65D〜0.9Dであれば、この濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5が還元反応区画室4内で発生している渦流に干渉することが殆どないと共に濾過フィルタ5に顆粒状還元剤Bが到達することがないので更に処理効率が向上し、且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがなくて好ましい。
【0026】
7は濾過区画室6内の食用油Aを貯油手段1へ還流するための管路であって、使用済みの食用油Aと還元処理された食用油Aとを混合させて再び循環させるために貯油手段1内に還流させる役目を果たすものである。
【0027】
このような構造の本発明に係る使用済み食用油再生装置を使用して使用済みの食用油Aを再生処理するには、先ず貯油手段1内に使用済みの食用油Aを注入すると共に、還元区画室4内に顆粒状還元剤Bを投入した後にこの還元区画室4の上方と濾過区画室6の底面との間に濾過フィルタ5を設置する。この際、濾過区画室6の底面に予め濾過フィルタ5が設置されている場合には還元区画室4の上方に濾過区画室6を設置すればよい。そして、貯油手段1内に注入する使用済みの食用油Aとしては、天かす等の大きな不純物が予め除去されているものであることが望ましい。これは大きな不純物によって循環ボンプ2が故障するのを防止すると共に濾過フィルタ5が直ぐに大きな不純物で目詰まりを起こすことを防止するためであり、若し注入される使用済みの食用油Aが予め天かす等の大きな不純物が除去されたものではない場合には、貯油手段1と循環ポンプ2との間に大きな不純物を除去するためのストレーナ等を予め設置しておけばよい。
【0028】
次に、循環ボンプ2を作動させて本発明装置全体に食用油Aを循環させて再生処理を開始する。この際、先ず貯油手段1内の食用油Aは図1に示す如く循環ポンプ2によって吸出され、ノズル3より還元反応区画室4内の底面方向へ吐出される。このように食用油Aが還元反応区画室4内の底面方向へノズル3より吐出されることによって、還元反応区画室4内には強制的に渦流が発生し、還元反応区画室4内に予め投入された顆粒状還元剤Bは還元反応区画室4の底部に留まることなく吐出された食用油Aと共に還元反応区画室4内の下方で旋回して還元反応が促進される。
【0029】
次いで、還元反応区画室4内の下方において還元反応された食用油Aは循環ポンプ2の送圧力によって上方に押し上げられ、この濾過区画室6の底部に設置された濾過フィルタ5よって顆粒状還元剤Bは全く通過することなく還元反応された食用油Aがこの濾過区画室6内に送り込まれる。この際、還元反応区画室4内の下方で食用油Aと共に旋回している顆粒状還元剤Bは食用油Aよりも比重が大きいから、還元反応区画室4内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、顆粒状還元剤Bは殆ど濾過区画室6の底部に設置されている濾過フィルタ5に到達するすることがなく濾過フィルタ5は殆ど目詰まりを起こすことがないのである。
【0030】
そして、この濾過区画室6内に送り込まれた処理された食用油Aは管路7を通過して貯油手段1へ還流し、貯油手段1内の食用油Aと混合される。このような食用油Aの循環によって貯油手段1内の食用油Aは、循環時間が経過するにつれて再び使用できるような値までその酸価が低下されるのである。
【0031】
【実施例】
次に、実施例によって更に本発明に係る使用済み食用油再生装置について説明する。
〈実施例1〉
食用油Aを10リットル貯蔵することができ且つその貯油されている食用油Aを所定の温度に調整することができる電熱式の油温調整手段1aが設けられているタンクより成る貯油手段1と、吐出量が6リットル/分である循環ポンプ2と、内径が150mm,高さが110mmの円筒状の還元反応区画室4の壁面に外径が21.7mm,内径が13.7mm,長さ70mmの円筒状のノズル3を図4及び図5に示す如く食用油Aが還元反応区画室4の底面中央の手前側に向けて吐出されるように正断面で見てノズル3の中心線と鉛直線との角度が60度となると共にノズル3の下縁が15mmだけ還元反応区画室4内に入り込むように還元反応区画室4に対して斜めに貫通させて挿入されている還元反応区画室4と、この還元反応区画室4の上方に設置される還元反応区画室4と同一の直径であって高さが50mmの円筒状であって上方に管路7が設けられている濾過区画室6と、この濾過区画室6の底面に設置された4μm以上の物体を通さない濾紙より成る濾過フィルタ5と、貯油手段1と循環ポンプ2との間,循環ポンプ2とノズル3との間及び管路7と貯油手段1との間をそれぞれ接続する外径が21.7mm,内径が13.7mmのパイプとから構成された使用済み食用油再生装置を準備した。この使用済み食用油再生装置の貯油手段1に酸価が略5である使用済みの食用油Aを2kg投入すると共に還元反応区画室4内に粒径が4〜10μmのゼオライト系の酸化物を含む顆粒状還元剤B(ウェジ社製)を10g(使用済みの食用油Aに対する重量比:0.5%)投入し、貯油手段1内の使用済みの食用油Aの油温を100℃に調整した後に循環ポンプ2を稼動させ、稼動開始後5分,10分,20分,30分及び60分のそれぞれの時点で貯油手段1内の食用油Aの酸価を測定した。
【0032】
〈実施例2〉
また、実施例1の使用済み食用油再生装置の貯油手段1に実施例1と同様に酸価が略5である使用済みの食用油Aを2kg投入すると共に実施例1と同様の還元反応区画室4内に実施例1と同様の顆粒状還元剤Bを20g(使用済みの食用油Aに対する重量比:1.0%)投入した後に、実施例1と同様に貯油手段1内の使用済みの食用油Aの油温を100℃に調整して循環ポンプ2を稼動させ、稼動開始後5分,10分,20分,30分及び60分のそれぞれの時点で貯油手段1内の食用油Aの酸価を測定した。
実施例1及び実施例2の測定結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
表1から判るように、顆粒状還元剤Bとして粒子が4〜10μmのゼオライト系の酸化物を含む還元剤を用いた場合において、実施例1の如く使用済みの食用油Aに対する重量比が0.5%の顆粒状還元剤Bを投入した場合には稼動開始後10分でその酸価が再び食用油として使用できる充分な値である1以下まで低下し、また実施例2の如く使用済みの食用油Aに対する重量比が1.0%の顆粒状還元剤Bを投入した場合には稼動開始後60分でその酸価が再び食用油として使用できる充分な値である1以下まで低下したことから、本発明に係る使用済み食用油再生装置は少ない稼働時間で使用済みの食用油Aを効率良く還元処理ができることが確認できた。また、実施例1及び実施例2において濾過フィルタの目詰まりは認められなかった。
【0035】
【発明の効果】
以上に詳述した如く、本発明に係る使用済み食用油再生装置は、使用済みの食用油を循環ポンプより送出して顆粒状還元剤が投入される還元反応区画室の底面方向へノズルで吐出させることによって還元反応区画室内に強制的に渦流を発生させて顆粒状還元剤と使用済みの食用油との還元反応を促進させると共にこの還元反応区画室の上方に形成された濾過区画室の底部に濾過フィルタを設置して循環ポンプの送圧力によって還元反応区画室内の下方において還元反応された食用油を上方に押し上げて濾過フィルタを通過させるようにして使用済みの食用油を再生処理する構造であり、還元反応区画室内に発生する渦流により食用油より比重の大きい顆粒状還元剤は還元反応区画室の底部に留まることなく還元反応区画室内で食用油と共に旋回するが、顆粒状還元剤は食用油より比重が大きいので還元反応区画室内に発生している渦流の範囲内より高い位置まで到達することが殆どないので、還元反応区画室の上方に設置された濾過フィルタに到達することが殆どなく濾過フィルタは殆ど目詰まりを起こすことがないから、粒子が細かく還元効率の良い顆粒状還元剤を用いて還元処理を行うことができるので、濾過フィルタを頻繁に交換する必要がなくないと共に処理効率が格段に向上させることができ、更に還元反応区画室及びその上方に形成された濾過区画室の底部の濾過フィルタとで還元処理及び濾過を行うことから、装置全体を小型化することが可能であるので、スペースが限られているところであっても設置できるのである。
【0036】
そして、このような使用済み食用油再生装置において、還元反応区画室と濾過区画室とが同一直径の円筒状に形成されていれば、一つの円筒状の槽として還元反応区画室と濾過区画室とを設けることができるので、装置全体を小型化することができるばかりでなく装置を安価に製造することができて好ましく、また還元反応区画室と濾過区画室との直径をDとしたときに還元反応区画室の高さが0.65D〜0.9Dであれば、濾過フィルタが還元反応区画室内で発生している渦流に干渉することがないと共に更に濾過フィルタに顆粒状還元剤が到達することがないので更に処理効率が向上でき、且つ還元反応区画室の容量を過大にすることがないのである。
【0037】
また食用油を還元反応区画室の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、食用油を還元反応区画室の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズルが還元反応区画室の壁面に対して斜めに該還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されていたり、ノズルが還元反応区画室の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に複数の吐出口が穿設されているノズルであったりすれば、還元反応区画室内で安定した流速の速い渦流を発生させることができるので、還元反応を更に促進させることができると共にその処理能力を更に向上させることができるのである。
【0038】
更に、貯油手段が調理用のフライヤであれば、食用油を所定の温度に調整する際にフライヤに設けられている油揚げ時に使用される既存の油温調整機能を利用することができると共に既に設置されている調理用のフライヤであっても簡単な改造で本発明装置の一部として利用することができるので、本発明装置の導入時にかかるコストを軽減させることができるのである。
【0039】
このような種々の効果を奏する本発明に係る使用済み食用油再生装置の食品分野に貢献する価値は非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る使用済み食用油再生装置の1の実施例を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の1実施例の正断面説明図である。
【図3】図2のA−A線断面説明図である。
【図4】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の他の実施例の正断面説明図である。
【図5】図4のB−B線断面説明図である。
【図6】本発明に係る使用済み食用油再生装置の還元反応区画室及び濾過区画室の更に他の実施例の正断面説明図である。
【図7】図6のC−C線断面説明図である。
【符号の説明】
1 貯油手段
1a 油温調整手段
2 循環ポンプ
3 ノズル
3a 吐出口
4 還元反応区画室
5 濾過フィルタ
6 濾過区画室
7 管路
A 食用油
B 顆粒状還元剤
Claims (7)
- 貯油されている食用油(A)を所定の温度に調整する油温調整手段(1a)が設けられている貯油手段(1)と、この貯油手段(1)内より食用油(A)を吸出させる循環ポンプ(2)と、顆粒状還元剤(B)が投入される還元反応区画室(4)の壁面を貫通して挿入されており該循環ポンプ(2)より送出された食用油(A)を還元反応区画室(4)の底面方向へ吐出するノズル(3)と、該還元反応区画室(4)の上方に形成されていると共に底部に該還元反応区画(4)内の顆粒状還元剤(B)を通過させず且つ食用油(A)を通過させることができる濾過フィルタ(5)が設置されている濾過区画室(6)と、該濾過区画室(6)内の食用油(A)を前記貯油手段(1)へ還流するための管路(7)とから構成されていることを特徴とする使用済み食用油再生装置。
- 還元反応区画室(4)と濾過区画室(6)とが同一直径の円筒状に形成されている請求項1に記載の使用済み食用油再生装置。
- 還元反応区画室(4)と濾過区画室(6)との直径をDとしたときに、還元反応区画室(4)の高さが0.65D〜0.9Dである請求項2に記載の使用済み食用油再生装置。
- 食用油(A)が還元反応区画室(4)の壁面底部と底面周囲とに向けて吐出されるようにノズル(3)が該還元反応区画室(4)の壁面に対して斜めに該還元反応区画室(4)の壁面を貫通して挿入されている請求項2又は3に記載の使用済み食用油再生装置。
- 食用油(A)が還元反応区画室(4)の底面中央の手前側に向けて吐出されるようにノズル(3)が該還元反応区画室(4)の壁面に対して斜めに該還元反応区画室(4)の壁面を貫通して挿入されている請求項2又は3に記載の使用済み食用油再生装置。
- ノズル(3)が還元反応区画室(4)の底面と平行に且つ底面中央上部を通過するように還元反応区画室(4)の壁面を貫通して挿入されている先端が閉鎖されている直管であってその底面側に食用油(A)が還元反応区画室(4)の底面側に向けて吐出されるように複数の吐出口(3a)が穿設されているノズルである請求項2又は3に記載の使用済み食用油再生装置。
- 貯油手段(1)が調理用のフライヤである請求項1から6までの何れか1項に記載の使用済み食用油再生装置。
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JP2002174398A JP2004018645A (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 使用済み食用油再生装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107670358A (zh) * | 2017-10-24 | 2018-02-09 | 广元海诺食品有限公司 | 一种高效全自动食用油过滤装置 |
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2002
- 2002-06-14 JP JP2002174398A patent/JP2004018645A/ja active Pending
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