JP2004017474A - 積層シート類およびその用途 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐傷付き性に優れたシート類、ならびに耐傷付き性に優れた積層構造体およびその用途を提供すること。
【解決手段】硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類であり、該硬化型樹脂からなる層が該積層シート類のいずれかの表面にあり、該積層シート類の全ヘイズが10%以下である積層シート類。該積層シート類からなる貼合成形用シート類、該積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体、並びに該積層構造体から構成される自動車部品および家電部品。
【選択図】 なし
【解決手段】硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類であり、該硬化型樹脂からなる層が該積層シート類のいずれかの表面にあり、該積層シート類の全ヘイズが10%以下である積層シート類。該積層シート類からなる貼合成形用シート類、該積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体、並びに該積層構造体から構成される自動車部品および家電部品。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車部品、家電部品などの表面加飾や表面保護に用いられる積層シート類、貼合成形用シート類、ならびに表面加飾や表面保護された積層構造体およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車分野や家電分野で用いられる熱可塑性樹脂の成形品、主に射出成形品において、成形品の表面外観を向上させる手段として、透明シート類または最表面層が透明である多層樹脂シート類を金型キャビティ側にセットして熱可塑性樹脂と貼合成形することにより射出成形品表面の光沢を向上させたり加飾する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
該透明シート類または該多層樹脂シート類の透明層としては、ポリメタクリル酸メチルを使用することが多かったが、耐傷付き性の面でさらなる改良が求められる。かかる状況下、本発明の目的は、耐傷付き性に優れたシート類、ならびに耐傷付き性に優れた積層構造体およびその用途を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類であり、該硬化型樹脂からなる層が該積層シート類のいずれかの表面にあり、該積層シート類の全ヘイズが10%以下である積層シート類にかかるものであり、また、該積層シート類からなる貼合成形用シート類、該積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体、並びに該積層構造体から構成される自動車部品および家電部品にかかるものである。
なお、フィルムとシートとは厚みにより区別されるが、本発明においてはこれらを合わせてシート類と総称する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の積層シート類を構成する硬化型樹脂としては特に制限はなく、その種類にかかわらない。例えば、ポリウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッ素系、エポキシ系、ビニル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド系、尿素系等からなる群から適宜選択することが出来る。また、硬化方法としても、光硬化タイプ、熱硬化タイプいずれでもよい。中でも、光硬化タイプ、例えば、紫外線硬化タイプが即硬化性に優れ、工業的に有効であり、望ましい。本発明で用いられる硬化型樹脂としてより好ましくは、アクリル系硬化型樹脂、エポキシ系硬化型樹脂またはアミノアルキッド系硬化型樹脂が用いられ、特に好ましくはアクリル系硬化型樹脂が用いられる。
【0006】
本発明の積層シート類を構成するポリオレフィン樹脂とは、オレフィンを付加重合して得られる熱可塑性樹脂であり、例えばプロピレン重合体、エチレン重合体、1−ブテン重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレン重合体である。ここでいうプロピレン重合体は、プロピレンを重合して得られる重合体であり、プロピレン単独重合体樹脂、またはプロピレンと、結晶性を失わない程度のプロピレン以外の炭素原子数2〜12のα−オレフィン等との共重合体樹脂、およびそれらから選ばれる複数の樹脂であることが好ましい。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。共重合体樹脂の場合、プロピレン以外のモノマーから誘導される繰り返し単位の含有量としては、エチレンの場合は10重量%以下、炭素原子数4〜12のα−オレフィンの場合は30重量%以下が好ましい。該プロピレン重合体として、より好ましくはプロピレン単独重合体樹脂であり、さらに好ましくはアイソタクチックペンタッド分率が0.95以上のプロピレン単独重合体樹脂であり、特に好ましくはアイソタクチックペンタッド分率が0.97以上のプロピレン単独重合体樹脂である。
【0007】
該プロピレン重合体の製造方法は、特に限定されるものではなく、気相重合法、溶媒重合法等が挙げられるが、特に気相重合法が好ましい。重合に用いる触媒としては、公知の種々の触媒を使用できるが、好ましくはチタン原子、マグネシウム原子およびハロゲン原子を含有する固体触媒成分を用いて得られるマルチサイト触媒、またはメタロセン錯体等を用いて得られるシングルサイト触媒が挙げられる。
【0008】
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂からなる層を形成するシート類は、例えば、ポリオレフィン樹脂を押出機で溶融混練する工程、該溶融物をダイリップより押出す工程、冷却ロールにて冷却固化して製膜する工程からなる製造方法により製造することができる。加工装置としては、公知のTダイ加工装置や、公知の押出ラミネート加工装置、を例示することができる。このうち、Tダイ加工装置が好ましい。また、冷却ロールとは、溶融樹脂をロールの表面に接触させることにより、冷却するものである。冷却ロールとしては、いわゆるフレックスロールを用いると、シート類の透明性、平滑性の観点で好ましい。該シート類の透明性、平滑性が十分でないと、硬化型樹脂からなる層を積層した後の積層シート類の透明性、光沢が低下する不具合が生じるので好ましくない。前記フレックスロールは、弾性変形が可能な金属薄膜からなる金属製弾性外筒と、該金属製弾性外筒の両端部を閉塞する軸部とを具えてなる薄膜シート成形用ロールである(フレックスロールについて詳しくは、例えばWO97/28950号公開明細書参照)。
【0009】
本発明の積層シート類は、前記硬化型樹脂からなる層がいずれかの表面にある積層シート類である。該硬化型樹脂からなる層は積層シート類の両側の表面にあってもよいが、基材と貼合成形する使用形態を考えると、片側の表面のみに該硬化型樹脂からなる層が存することが好ましい。
【0010】
上記の硬化型樹脂からなる層とポリオレフィン樹脂からなる層とを積層する際には、これらの接着性の観点から、プライマー層を介して、硬化型樹脂からなる層とポリオレフィン層を接着することが望ましい。プライマーとしては、例えば、塩素化ポリプロピレン、ウレタン系接着剤などを用いることができる。
【0011】
本発明において、硬化型樹脂からなる層や、プライマー層を積層する方法としては、硬化型樹脂やプライマーを例えば、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの溶媒で任意に希釈した後、ナイフコーター、ノズルコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロータリーコーター、リバースロールコーター、キスコーター、コンマコーター、リップコーター等種々の塗布方式を用いて、シート類に塗布、乾燥、硬化させる方法が挙げられる。
【0012】
硬化型樹脂およびプライマーからなる層の厚みは、コスト面、生産性の観点からそれぞれ、通常、1〜30μm程度が良く、好ましくは2〜20μmが好ましい。
【0013】
硬化型樹脂やプライマーを塗布する工程における溶剤を乾燥する方法としては、熱風、赤外線照射などを用いる方法、あるいは、これらを適宜組み合わせた方法を用いることが出来る。
【0014】
本発明の積層シート類は、硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類を得たのちに、硬化型樹脂を硬化させて得ることが好ましい。
【0015】
本発明の硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類の全ヘイズは、10%以下である。全ヘイズの測定は、JIS K7105に従って測定される。該ヘイズ値は好ましくは5%以下である。
本発明のシート類が前記の各層以外の層を有する場合の該全ヘイズは、当該シート類製造時に前記の各層以外の層を形成しないほかは同条件でシート類を製造して、評価するものとする。
【0016】
また、前記積層シート類の硬化した硬化型樹脂からなる層の表面の表面グロスは80%以上200%以下であることが好ましい。より好ましくは、100%以上200%以下である。該表面グロス値が上記範囲にあると、良好な光沢感が得られる。さらに着色層、意匠層と積層する場合には該意匠の優れた深み感も得られ、好ましい。
【0017】
本発明のシート類としては、前記の硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する透明性の高い積層シート類(第一の態様;透明層)と、さらに意匠層とが積層されている積層シート類の態様(第二の態様)も好ましい。
該意匠層としては印刷層や着色層が挙げられ、第二の態様の積層シート類として好ましくは、透明層と印刷層または着色層とからなる積層シート類が挙げられる。第二の態様においても、硬化型樹脂からなる層が表面に存していると、優れた耐傷付き性が得られ、好ましい。
【0018】
本発明の積層シート類は熱可塑性樹脂からなる基材と貼合成形して、外観を改良するための加飾シート類(貼合成形用シート類)として好適に用いられる。例えば、透明性の高い前記積層シート類を、着色した基材と貼合成形することで、基材の着色に深み感を与え、かつ、耐傷付き性に優れた積層構造体が得られる。また、透明性の高い前記積層シート類と、さらに着色や印刷といった意匠の施された意匠層とが積層されている積層シート類を、基材と貼合成形することで、基材に優れた表面外観を与え(基材に加飾し)、その意匠に深み感を与えることなどがされる。
【0019】
本発明の積層構造体は、上記の積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体である。ここで、基材用の熱可塑性樹脂としては、公知のどのような熱可塑性樹脂を使用してもよいが、自動車分野や家電分野で用いられている熱可塑性樹脂が好ましく使用され、より好ましくは結晶性オレフィン重合体樹脂が使用される。
【0020】
かかる結晶性オレフィン重合体樹脂とは結晶性を有するオレフィン重合体からなる樹脂であり、例えばプロピレン重合体、エチレン重合体、1−ブテン重合体体等が挙げられ、好ましくはプロピレン重合体である。ここでいうプロピレン重合体は、プロピレンを重合してなる重合体であり、プロピレンの単独重合体やプロピレンと他のコモノマー(例えばエチレンや1−ブテンなど)とを共重合してなる共重合体が挙げられる。かかる共重合体にはランダム共重合体やブロック共重合体などが一般に良く使用されている。本発明で使用する結晶性オレフィン重合体樹脂としてより好ましくはプロピレン単独重合体であり、さらに好ましくはアイソタクチックペンタット分率が0.95以上のプロピレン単独重合体であり、特に好ましくは0.97以上のプロピレン単独重合体である。
【0021】
基材用の樹脂としては、本発明の積層シート類と容易に接着し得る樹脂が好ましく、該積層シート類と溶融接着し得る樹脂がより好ましい。積層シート類と基材との接着性の観点から、積層シート類の基材と接着する面の樹脂と、基材用の樹脂は、同一の樹脂または類似の樹脂を含有すること(例えば、ともにプロピレン重合体を含有すること)が特に好ましい。
【0022】
本発明の積層構造体の製造方法は、公知の方法によりいかように行っても良いが、例えば、上記積層シート類を成形用金型のキャビティ内にセットする工程、積層シート類をセットした上記金型キャビティ内に、溶融した基材用熱可塑性樹脂を注入し、注入された樹脂(基材)と積層シート類とが貼合された積層構造体を得る工程からなる方法を例示できる。
【0023】
かかる成形法として、射出成形法、射出圧縮成形法および射出プレス成形法を例示することができる。この工程において注入される樹脂の温度は通常、融点以上、好ましくは200℃以上である。この工程における金型の温度は通常、20〜60℃、好ましくは30〜40℃である。
また、上記工程を一括して実施できるような装置・手法、例えば、サーモジェクト法を用いても良い。
【0024】
本発明の積層構造体は特に、着色されたシート類、木目柄を有するシート類、金属調のシート類、およびカーボン調のシート類のような装飾されたシート類からなる多層の積層シート類と、基材とを積層することによって、装飾された自動車部品(内装部品や外装部品)として好適に使用される。同様に家電部品、雑貨部品、看板等の用途に好適である。
【0025】
本発明において用いられる種々の樹脂は、必要に応じて、種々の添加剤と組み合わせて用いてもよく、添加剤として酸化防止剤、安定剤、帯電防止剤、造核剤、粘着剤、防曇剤を例示することができる。
【0026】
本発明の積層シート類の厚みは通常5〜800μm、好ましくは50〜500μmである。
【0027】
【実施例】
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例における物性値は以下の方法で求めた。
【0028】
1.ヘイズ
JIS K7105に従って、ヘイズを測定した。
【0029】
2.グロス
JIS K7105に示されている光沢度の試験法に従って、60°鏡面光沢度の測定を行った。
【0030】
3.鉛筆硬度
耐傷つき性の評価は、得られたシート類を用いて作製した貼合成形体についてJIS−K−5400に示されている鉛筆引っ掻き試験法に従って実施した。初めに硬度6Bの鉛筆で試験し、順次硬度を5B、4B、・・・、と上げていき、最初に表面に傷が付いたときの鉛筆の硬度で表した。
[貼合成形体の作製]シート類を金型内にセットしたのち、溶融した基材用熱可塑性樹脂を金型内に射出し、図1に示した貼合成形体を作製し。貼合成形時のその他の成形条件は以下のとおりである。
射出成形機: 日精樹脂製射出成形機 FS160S25ASEN。
成形温度:230℃。
金型:成形品外寸150mm×300mm×3mmt、ファンゲート。形状は図1参照。
金型温度:30℃。
基材用熱可塑性樹脂:特開平11−29690号公報の実施例1に従って製造した組成物。MFR=30g/10分。
【0031】
[実施例1]
(1)シート成形
プロピレン単独重合体 100重量部および造核剤(旭電化工業(株)製の商品名がアデカスタブNA−21なるリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム)0.3重量部とからなるプロピレン重合体を、Tダイフィルム成形機(ダイ幅1500mm)にて、シリンダー温度200℃、押出量73Kg/hr、引き取り速度12m/min、エンボスロール(鏡面)温度20℃、フレックスロール(CBCテック(株)社製)温度22℃の条件で製膜することにより、厚みが0.1mm、全ヘイズが3.4%のシートを製造した。
ここで、上記のプロピレン重合体のMFR(Melt Flow Rate)は8.0g/10分であり、アイソタクチックペンタット分率は0.97であった。
【0032】
(2)積層シートの作製と評価
プライマーとして、東洋モートン社製、AD335E 100重量部、東洋モートン社製、CAT−10L 14.3重量部、トルエン 113.7重量部、およびメチルエチルケトン 454.9重量部を混合したものを用いた。グラビアコーターを用いて、該プライマーを上記のシートに塗布した後、80℃で乾燥し、約3μmのプライマー層を積層した。次いで、硬化型樹脂として新中村化学工業社製 NKハード B350を、キスコーターを用いて、上記プライマー層上に塗布し、80℃で乾燥後、UV照射装置により400mJ/cm2の強度で約2秒間UV照射することにより、約3μmの硬化した硬化型樹脂からなる層を積層した。
得られた積層シートを硬化型樹脂からなる層が貼合成形体の表面となるよう貼合成形して評価した評価結果を表1に示した。
【0033】
[比較例1]
実施例1(1)で得られたシートについて評価した。評価結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、耐傷付き性、透明性、光沢感に優れたシート類、ならびに耐傷付き性および表面外観に優れた積層構造体およびその用途が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において使用した貼合成形体の斜視図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車部品、家電部品などの表面加飾や表面保護に用いられる積層シート類、貼合成形用シート類、ならびに表面加飾や表面保護された積層構造体およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車分野や家電分野で用いられる熱可塑性樹脂の成形品、主に射出成形品において、成形品の表面外観を向上させる手段として、透明シート類または最表面層が透明である多層樹脂シート類を金型キャビティ側にセットして熱可塑性樹脂と貼合成形することにより射出成形品表面の光沢を向上させたり加飾する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
該透明シート類または該多層樹脂シート類の透明層としては、ポリメタクリル酸メチルを使用することが多かったが、耐傷付き性の面でさらなる改良が求められる。かかる状況下、本発明の目的は、耐傷付き性に優れたシート類、ならびに耐傷付き性に優れた積層構造体およびその用途を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類であり、該硬化型樹脂からなる層が該積層シート類のいずれかの表面にあり、該積層シート類の全ヘイズが10%以下である積層シート類にかかるものであり、また、該積層シート類からなる貼合成形用シート類、該積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体、並びに該積層構造体から構成される自動車部品および家電部品にかかるものである。
なお、フィルムとシートとは厚みにより区別されるが、本発明においてはこれらを合わせてシート類と総称する。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の積層シート類を構成する硬化型樹脂としては特に制限はなく、その種類にかかわらない。例えば、ポリウレタン系、アクリル系、アクリルシリコン系、フッ素系、エポキシ系、ビニル系、ポリエステル系、メラミン系、アミノアルキッド系、尿素系等からなる群から適宜選択することが出来る。また、硬化方法としても、光硬化タイプ、熱硬化タイプいずれでもよい。中でも、光硬化タイプ、例えば、紫外線硬化タイプが即硬化性に優れ、工業的に有効であり、望ましい。本発明で用いられる硬化型樹脂としてより好ましくは、アクリル系硬化型樹脂、エポキシ系硬化型樹脂またはアミノアルキッド系硬化型樹脂が用いられ、特に好ましくはアクリル系硬化型樹脂が用いられる。
【0006】
本発明の積層シート類を構成するポリオレフィン樹脂とは、オレフィンを付加重合して得られる熱可塑性樹脂であり、例えばプロピレン重合体、エチレン重合体、1−ブテン重合体等が挙げられ、好ましくはプロピレン重合体である。ここでいうプロピレン重合体は、プロピレンを重合して得られる重合体であり、プロピレン単独重合体樹脂、またはプロピレンと、結晶性を失わない程度のプロピレン以外の炭素原子数2〜12のα−オレフィン等との共重合体樹脂、およびそれらから選ばれる複数の樹脂であることが好ましい。α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等が挙げられる。共重合体樹脂の場合、プロピレン以外のモノマーから誘導される繰り返し単位の含有量としては、エチレンの場合は10重量%以下、炭素原子数4〜12のα−オレフィンの場合は30重量%以下が好ましい。該プロピレン重合体として、より好ましくはプロピレン単独重合体樹脂であり、さらに好ましくはアイソタクチックペンタッド分率が0.95以上のプロピレン単独重合体樹脂であり、特に好ましくはアイソタクチックペンタッド分率が0.97以上のプロピレン単独重合体樹脂である。
【0007】
該プロピレン重合体の製造方法は、特に限定されるものではなく、気相重合法、溶媒重合法等が挙げられるが、特に気相重合法が好ましい。重合に用いる触媒としては、公知の種々の触媒を使用できるが、好ましくはチタン原子、マグネシウム原子およびハロゲン原子を含有する固体触媒成分を用いて得られるマルチサイト触媒、またはメタロセン錯体等を用いて得られるシングルサイト触媒が挙げられる。
【0008】
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂からなる層を形成するシート類は、例えば、ポリオレフィン樹脂を押出機で溶融混練する工程、該溶融物をダイリップより押出す工程、冷却ロールにて冷却固化して製膜する工程からなる製造方法により製造することができる。加工装置としては、公知のTダイ加工装置や、公知の押出ラミネート加工装置、を例示することができる。このうち、Tダイ加工装置が好ましい。また、冷却ロールとは、溶融樹脂をロールの表面に接触させることにより、冷却するものである。冷却ロールとしては、いわゆるフレックスロールを用いると、シート類の透明性、平滑性の観点で好ましい。該シート類の透明性、平滑性が十分でないと、硬化型樹脂からなる層を積層した後の積層シート類の透明性、光沢が低下する不具合が生じるので好ましくない。前記フレックスロールは、弾性変形が可能な金属薄膜からなる金属製弾性外筒と、該金属製弾性外筒の両端部を閉塞する軸部とを具えてなる薄膜シート成形用ロールである(フレックスロールについて詳しくは、例えばWO97/28950号公開明細書参照)。
【0009】
本発明の積層シート類は、前記硬化型樹脂からなる層がいずれかの表面にある積層シート類である。該硬化型樹脂からなる層は積層シート類の両側の表面にあってもよいが、基材と貼合成形する使用形態を考えると、片側の表面のみに該硬化型樹脂からなる層が存することが好ましい。
【0010】
上記の硬化型樹脂からなる層とポリオレフィン樹脂からなる層とを積層する際には、これらの接着性の観点から、プライマー層を介して、硬化型樹脂からなる層とポリオレフィン層を接着することが望ましい。プライマーとしては、例えば、塩素化ポリプロピレン、ウレタン系接着剤などを用いることができる。
【0011】
本発明において、硬化型樹脂からなる層や、プライマー層を積層する方法としては、硬化型樹脂やプライマーを例えば、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチルなどの溶媒で任意に希釈した後、ナイフコーター、ノズルコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ロータリーコーター、リバースロールコーター、キスコーター、コンマコーター、リップコーター等種々の塗布方式を用いて、シート類に塗布、乾燥、硬化させる方法が挙げられる。
【0012】
硬化型樹脂およびプライマーからなる層の厚みは、コスト面、生産性の観点からそれぞれ、通常、1〜30μm程度が良く、好ましくは2〜20μmが好ましい。
【0013】
硬化型樹脂やプライマーを塗布する工程における溶剤を乾燥する方法としては、熱風、赤外線照射などを用いる方法、あるいは、これらを適宜組み合わせた方法を用いることが出来る。
【0014】
本発明の積層シート類は、硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類を得たのちに、硬化型樹脂を硬化させて得ることが好ましい。
【0015】
本発明の硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類の全ヘイズは、10%以下である。全ヘイズの測定は、JIS K7105に従って測定される。該ヘイズ値は好ましくは5%以下である。
本発明のシート類が前記の各層以外の層を有する場合の該全ヘイズは、当該シート類製造時に前記の各層以外の層を形成しないほかは同条件でシート類を製造して、評価するものとする。
【0016】
また、前記積層シート類の硬化した硬化型樹脂からなる層の表面の表面グロスは80%以上200%以下であることが好ましい。より好ましくは、100%以上200%以下である。該表面グロス値が上記範囲にあると、良好な光沢感が得られる。さらに着色層、意匠層と積層する場合には該意匠の優れた深み感も得られ、好ましい。
【0017】
本発明のシート類としては、前記の硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する透明性の高い積層シート類(第一の態様;透明層)と、さらに意匠層とが積層されている積層シート類の態様(第二の態様)も好ましい。
該意匠層としては印刷層や着色層が挙げられ、第二の態様の積層シート類として好ましくは、透明層と印刷層または着色層とからなる積層シート類が挙げられる。第二の態様においても、硬化型樹脂からなる層が表面に存していると、優れた耐傷付き性が得られ、好ましい。
【0018】
本発明の積層シート類は熱可塑性樹脂からなる基材と貼合成形して、外観を改良するための加飾シート類(貼合成形用シート類)として好適に用いられる。例えば、透明性の高い前記積層シート類を、着色した基材と貼合成形することで、基材の着色に深み感を与え、かつ、耐傷付き性に優れた積層構造体が得られる。また、透明性の高い前記積層シート類と、さらに着色や印刷といった意匠の施された意匠層とが積層されている積層シート類を、基材と貼合成形することで、基材に優れた表面外観を与え(基材に加飾し)、その意匠に深み感を与えることなどがされる。
【0019】
本発明の積層構造体は、上記の積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体である。ここで、基材用の熱可塑性樹脂としては、公知のどのような熱可塑性樹脂を使用してもよいが、自動車分野や家電分野で用いられている熱可塑性樹脂が好ましく使用され、より好ましくは結晶性オレフィン重合体樹脂が使用される。
【0020】
かかる結晶性オレフィン重合体樹脂とは結晶性を有するオレフィン重合体からなる樹脂であり、例えばプロピレン重合体、エチレン重合体、1−ブテン重合体体等が挙げられ、好ましくはプロピレン重合体である。ここでいうプロピレン重合体は、プロピレンを重合してなる重合体であり、プロピレンの単独重合体やプロピレンと他のコモノマー(例えばエチレンや1−ブテンなど)とを共重合してなる共重合体が挙げられる。かかる共重合体にはランダム共重合体やブロック共重合体などが一般に良く使用されている。本発明で使用する結晶性オレフィン重合体樹脂としてより好ましくはプロピレン単独重合体であり、さらに好ましくはアイソタクチックペンタット分率が0.95以上のプロピレン単独重合体であり、特に好ましくは0.97以上のプロピレン単独重合体である。
【0021】
基材用の樹脂としては、本発明の積層シート類と容易に接着し得る樹脂が好ましく、該積層シート類と溶融接着し得る樹脂がより好ましい。積層シート類と基材との接着性の観点から、積層シート類の基材と接着する面の樹脂と、基材用の樹脂は、同一の樹脂または類似の樹脂を含有すること(例えば、ともにプロピレン重合体を含有すること)が特に好ましい。
【0022】
本発明の積層構造体の製造方法は、公知の方法によりいかように行っても良いが、例えば、上記積層シート類を成形用金型のキャビティ内にセットする工程、積層シート類をセットした上記金型キャビティ内に、溶融した基材用熱可塑性樹脂を注入し、注入された樹脂(基材)と積層シート類とが貼合された積層構造体を得る工程からなる方法を例示できる。
【0023】
かかる成形法として、射出成形法、射出圧縮成形法および射出プレス成形法を例示することができる。この工程において注入される樹脂の温度は通常、融点以上、好ましくは200℃以上である。この工程における金型の温度は通常、20〜60℃、好ましくは30〜40℃である。
また、上記工程を一括して実施できるような装置・手法、例えば、サーモジェクト法を用いても良い。
【0024】
本発明の積層構造体は特に、着色されたシート類、木目柄を有するシート類、金属調のシート類、およびカーボン調のシート類のような装飾されたシート類からなる多層の積層シート類と、基材とを積層することによって、装飾された自動車部品(内装部品や外装部品)として好適に使用される。同様に家電部品、雑貨部品、看板等の用途に好適である。
【0025】
本発明において用いられる種々の樹脂は、必要に応じて、種々の添加剤と組み合わせて用いてもよく、添加剤として酸化防止剤、安定剤、帯電防止剤、造核剤、粘着剤、防曇剤を例示することができる。
【0026】
本発明の積層シート類の厚みは通常5〜800μm、好ましくは50〜500μmである。
【0027】
【実施例】
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されるものではない。
実施例における物性値は以下の方法で求めた。
【0028】
1.ヘイズ
JIS K7105に従って、ヘイズを測定した。
【0029】
2.グロス
JIS K7105に示されている光沢度の試験法に従って、60°鏡面光沢度の測定を行った。
【0030】
3.鉛筆硬度
耐傷つき性の評価は、得られたシート類を用いて作製した貼合成形体についてJIS−K−5400に示されている鉛筆引っ掻き試験法に従って実施した。初めに硬度6Bの鉛筆で試験し、順次硬度を5B、4B、・・・、と上げていき、最初に表面に傷が付いたときの鉛筆の硬度で表した。
[貼合成形体の作製]シート類を金型内にセットしたのち、溶融した基材用熱可塑性樹脂を金型内に射出し、図1に示した貼合成形体を作製し。貼合成形時のその他の成形条件は以下のとおりである。
射出成形機: 日精樹脂製射出成形機 FS160S25ASEN。
成形温度:230℃。
金型:成形品外寸150mm×300mm×3mmt、ファンゲート。形状は図1参照。
金型温度:30℃。
基材用熱可塑性樹脂:特開平11−29690号公報の実施例1に従って製造した組成物。MFR=30g/10分。
【0031】
[実施例1]
(1)シート成形
プロピレン単独重合体 100重量部および造核剤(旭電化工業(株)製の商品名がアデカスタブNA−21なるリン酸2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ナトリウム)0.3重量部とからなるプロピレン重合体を、Tダイフィルム成形機(ダイ幅1500mm)にて、シリンダー温度200℃、押出量73Kg/hr、引き取り速度12m/min、エンボスロール(鏡面)温度20℃、フレックスロール(CBCテック(株)社製)温度22℃の条件で製膜することにより、厚みが0.1mm、全ヘイズが3.4%のシートを製造した。
ここで、上記のプロピレン重合体のMFR(Melt Flow Rate)は8.0g/10分であり、アイソタクチックペンタット分率は0.97であった。
【0032】
(2)積層シートの作製と評価
プライマーとして、東洋モートン社製、AD335E 100重量部、東洋モートン社製、CAT−10L 14.3重量部、トルエン 113.7重量部、およびメチルエチルケトン 454.9重量部を混合したものを用いた。グラビアコーターを用いて、該プライマーを上記のシートに塗布した後、80℃で乾燥し、約3μmのプライマー層を積層した。次いで、硬化型樹脂として新中村化学工業社製 NKハード B350を、キスコーターを用いて、上記プライマー層上に塗布し、80℃で乾燥後、UV照射装置により400mJ/cm2の強度で約2秒間UV照射することにより、約3μmの硬化した硬化型樹脂からなる層を積層した。
得られた積層シートを硬化型樹脂からなる層が貼合成形体の表面となるよう貼合成形して評価した評価結果を表1に示した。
【0033】
[比較例1]
実施例1(1)で得られたシートについて評価した。評価結果を表1に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、耐傷付き性、透明性、光沢感に優れたシート類、ならびに耐傷付き性および表面外観に優れた積層構造体およびその用途が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例において使用した貼合成形体の斜視図である。
Claims (8)
- 硬化した硬化型樹脂からなる層およびポリオレフィン樹脂からなる層を有する積層シート類であり、該硬化型樹脂からなる層が該積層シート類のいずれかの表面にあり、該積層シート類の全ヘイズが10%以下である積層シート類。
- 硬化型樹脂からなる層の表面の表面グロスが80%以上200%以下である請求項1記載の積層シート類。
- 請求項1または2記載の積層シート類と、さらに意匠層とが積層されている積層シート類。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の積層シート類からなる貼合成形用シート類。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の積層シート類と熱可塑性樹脂からなる基材とを貼合させて得られる積層構造体。
- 熱可塑性樹脂が結晶性オレフィン重合体樹脂である請求項5記載の積層構造体。
- 請求項5または6記載の積層構造体から構成される自動車部品。
- 請求項5または6記載の積層構造体から構成される家電部品。
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