JP2004016934A - 廃棄物の処分場 - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴミ処理場は、数年でゴミで埋まる時代は終わり、15年以上延命化が図られるようになってきた。それに伴い、遮水シートの表面に敷設された遮水シート保護マットの強度を長く維持することができるかと同時に、カラスなどの鳥類からの被害も長く受けることとなってきた。
【解決手段】地面の逆角錐台状の処理場用くぼみ部における底面、前後の壁面、左右の壁面の上面に遮水シートを敷設する。遮水シートにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に、遮水シート保護マットなどを並列状態で面ファスナーやライスターなどの溶着機を利用して連結して敷設する。遮水シート保護マットにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に、補強シートを並列状態でライスターなどの溶着機を利用して連結して敷設する。補強シートにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に鳥獣防止ネットを敷設する。その際、補強シートと鳥獣防止ネットの間に一定の空間を作る。
【選択図】 図1
【解決手段】地面の逆角錐台状の処理場用くぼみ部における底面、前後の壁面、左右の壁面の上面に遮水シートを敷設する。遮水シートにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に、遮水シート保護マットなどを並列状態で面ファスナーやライスターなどの溶着機を利用して連結して敷設する。遮水シート保護マットにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に、補強シートを並列状態でライスターなどの溶着機を利用して連結して敷設する。補強シートにおける前後の壁面、左右の壁面の上面に鳥獣防止ネットを敷設する。その際、補強シートと鳥獣防止ネットの間に一定の空間を作る。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構成を有する廃棄物の処分場に係るもので、詳しくは一般廃棄物及び建設現場などから出るコンクリート、鉄筋などの産業廃棄物や大型ゴミ(以下廃棄物という)の捨て場(以下処分場という)で発生する排出水や汚水が、地下及び地下水に浸透しないように敷設するのに好適な廃棄物の遮水処分場に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものにあっては下記のようなものになっている。
廃棄物の処分場は地下及び地下水への悪影響が出ないように、塩化ビニール、ゴム、ポリエチレン、E. V. A. などの遮水シートが敷設され、 紫外線などから遮水シートを保護するマット類を敷設するのが一般化しつつある。
そして、この場合の使用状態は下記のように行われている。
第1の使用状態〜ゴミが搬入されるまでそのまま放置されている。
第2の使用状態〜ゴミの搬入が開始されると、鳥獣が処分場内に集まり悪さをする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。
第1の使用状態〜
早い時期にゴミで埋まる状態であれば遮水シートの保護マットの物性や強度性に問題は無いと思われるが、バブル時代の大量のゴミの反省からか、最近ではゴミの減量化が進んで処分場の延命化が図られ、一つの処分場が埋まるのに10〜15年もしくはそれ以上かかるようになってきた。
その結果、遮水シート表面に設置された保護マットは長時間紫外線ばかりでなく、風雨、雪などによる荷重を受けることになり、その物性値や強度が次第に低下していくことになる。この場合、強度の低下した場所の大々的な補修が必要となる。
第2の使用状態〜
鳥が処分場に群がっている状態はどこへ行っても同じであるが、ゴミをあさるばかりでなく、保護マットを破損させている。
これは遮水シートだけの処分場でシートを破損させていたことから考えると悪戯とは考えられない。
鳥類(処分場に多いのはカラス、トンビ、カモメ等であるが)には超音波なり、人間でいうところの第6感なりの視覚以外の特殊な能力によって、シートやマットの裏にいる昆虫類やミミズなどを察知できて、それを得る為にシートやマットを破損させていると思われる。
長期間ゴミの搬入の無い場所は被害が多くなり、大々的な補修が必要となる。
処分場では毎年大量にカラスを捕獲し処分しているのが実情である。
このような保護マットの敷設されている処分場にゴミが搬入されると、遮水シートを破損させ、排出水、汚水などが地下及び地下水に浸透し重大な公害を引き起こし、しいては自然環境に多大の悪影響を与えることになる。
【0004】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上述の問題を解決できるものを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は下記のようになるものである。
請求項1記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面に敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における上面に積層され、
E.土砂7は、補強シート5を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.補強シート5の構成は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、当該補強シート5の下端は断面逆台形状の中間溝2I内に達するよう構成され、
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41のうち前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層され、
G.土砂7は、下方補強シート51を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5記載の発明は、処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットで処理したのち、遮水シート保護マットの上面に、当該遮水シート保護マットとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項6記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
D.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、
ロープが法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
E.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
F.土砂7は、鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項6記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項6記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項5あるいは請求項6記載の発明において、網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項11記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の中間溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープが法面の中間溝2Iまで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
F.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
G.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
H.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、下方遮水シート保護マット41上に並列状態で配置されたネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置され、
I.土砂7は、下方補強シート51を引張った後、所定の厚さで敷き詰められることを特徴とするものである。
【0016】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項13記載の発明は、請求項11記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度に構成されたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項14記載の発明は、請求項11記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルのほかナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項15記載の発明は、請求項11記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0020】
請求項16記載の発明は、処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットと補強シートで処理したのち、補強シートの上面に、当該補強シートとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とするものである。
【0021】
請求項17記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層され、
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
F.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、補強シート5上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
G.土砂7は、鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項18記載の発明は、請求項17記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項19記載の発明は、請求項17記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項20記載の発明は、請求項17記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0025】
請求項21記載の発明は、請求項17記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項22記載の発明は、請求項16あるいは請求項17記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0027】
請求項23記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が中間溝2Iに達するよう積層され、
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41の前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、 下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層され、
G.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープが法面の中間溝2Iまで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
H.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
I.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
J.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、下方補強シート51上に並列状態で配置された下方ネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置され、
K.土砂7は、下方鳥獣防止ネット81を引張った後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0028】
請求項24記載の発明は、請求項23記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項25記載の発明は、請求項23記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0030】
請求項26記載の発明は、請求項23記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0031】
請求項27記載の発明は、請求項23記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
1は第1発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成されている。処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0033】
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に、当該補強シートの上端が処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層する。
すなわち、補強シート5、5..を並列状態で当該補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図6の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
a.補強シート5を使用することによって、遮水シート保護マット4の接合方法が面ファスナーだけでなく、溶着も可能となる。
b.遮水シート保護マット4の接合に溶着を採用していなかったのは、遮水シート保護マット4が上面に出て風雨や雪の影響を長年受けると、接合部分にはがれを生じそのたびに補修する必要が生じる為であるが、補強シート5を遮水シート保護マット4の上に敷設することにより雨や雪の影響を受けなくなり、常時溶着部はぬれていない状態となり、その接合部もはがれを生じなくなるので、遮水シート保護マット4の接合に溶着の採用も可能となる。
E.遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
F.土砂7は補強シート5を積層後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0034】
11は第2発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、中間溝2Iの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0035】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
E.補強シート5の構成は、第1発明における補強シート5と同一構造に構成されているが、当該補強シート5の下端は断面逆台形状の中間溝2I内に達するよう構成されている。
【0036】
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41のうち前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層する。
すなわち、下方補強シート51、51..を並列状態で当該下方補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図14の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
図16の如く、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
【0037】
G.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
H.土砂7は下方補強シート51を積層後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0038】
1イは第3発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、第1発明における処分場用くぼみ部2と同一構造に構成されている。
B.遮水シート3は、第1発明における遮水シート3と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、第1発明における遮水シート保護マット4と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0039】
D.遮水シート3、遮水シート保護マット4の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
ネット用空間保持具6は、遮水シート保護マット4と鳥獣防止ネット8の間に空間を造るためのものである。
a.コンクリート固定工C1の天端の中間にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図29のように網状に構成したもの6B1、図30のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図31のように蛇腹状に構成したもの6B3、図32のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷を与えないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0040】
F.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.鳥獣防止ネット8は、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置する。
この場合、鳥獣防止ネット8の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.鳥獣防止ネット8の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げフリーにして敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
G.土砂7は鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0041】
1イ1は第4発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の中間溝2Gから構成されている。
図中、2G1は中間溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面、中間溝2Iの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eと、縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0042】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0043】
E.ネット用空間保持具6は、第2発明におけるネット用空間保持具6と同一構造に構成されている。
F.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
下方ネット用空間保持具61は、下方遮水シート保護マット41と下方鳥獣防止ネット81の間に空間を造るためのものである。
a.中間コンクリート固定工C2の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図46のように網状に構成したもの6B1、図47のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図48のように蛇腹状に構成したもの6B3、図49のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0044】
G.鳥獣防止ネット8は、第2発明における鳥獣防止ネット8と同一構造に構成されている。
H.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.下方鳥獣防止ネット81は、下方遮水シート保護マット41上に並列状態で配置されたネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置する。
この場合、下方鳥獣防止ネット81の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.下方鳥獣防止ネット81の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げフリーにして敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
I.土砂7は下方補強シート51を引張った後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0045】
J.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、下方遮水シート保護マット41の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
【0046】
なお、図33を参照して鳥獣防止ネット8は、遮水シート保護マット4の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
図50を参照して下方鳥獣防止ネット81は、下方遮水シート保護マット41の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
【0047】
1ロは第5発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、第1発明における処分場用くぼみ部2と同一構造に構成されている。
B.遮水シート3は、第1発明における遮水シート3と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、第1発明における遮水シート保護マット4と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0048】
D.補強シート5は、第1発明における補強シート5と同一構造に構成されている。
補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、当該補強シートの上端が処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層する。
すなわち、補強シート5、5..を並列状態で当該補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図56の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
a.補強マット5を使用することによって、遮水シート保護マット4の接合方法が面ファスナーだけでなく、溶着も可能となる。
b.遮水シート保護マット4の接合に溶着を採用していなかったのは、遮水シート保護マット4が上面に出て風雨や雪の影響を長年受けると、接合部分にはがれを生じそのたびに補修する必要が生じる為であるが、補強シート5を遮水シート保護マット4の上に敷設することにより雨や雪の影響を受けなくなり、常時溶着部はぬれていない状態となり、その接合部もはがれを生じなくなるので、遮水シート保護マット4の接合に溶着の採用も可能となる。
【0049】
E.遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
F.ネット用空間保持具6、6..は、第2発明におけるネット用空間保持具6と同一構造に構成されている。
すなわち、ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
ネット用空間保持具6は、補強シート5と鳥獣防止ネット8の間に空間を造るためのものである。
a.コンクリート固定工C1の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図61のように網状に構成したもの6B1、図62のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図63のように蛇腹状に構成したもの6B3、図64のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0050】
G.鳥獣防止ネット8は、第2発明における鳥獣防止ネット8と同一構造に構成されている。
すなわち、鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.鳥獣防止ネット8は、補強シート5上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置する。
この場合、鳥獣防止ネット8の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.鳥獣防止ネット8の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げて敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
H.土砂7は鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0051】1ロ1は第6発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面、中間溝2Iの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eと、縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0052】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0053】
E.補強シート5は、第3発明の補強シート5と同一に構成されている。
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41の前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層する。
すなわち、下方補強シート51、51..を並列状態で、当該下方補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図71の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
図73の如く、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
【0054】
G.ネット用空間保持具6は、第3発明のネット用空間保持具6と同一に構成されている。
H.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
下方ネット用空間保持具61は、下方補強シート51と下方鳥獣防止ネット81の間に空間を造るためのものである。
a.中間コンクリート固定工C2の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図82のように網状に構成したもの6B1、図83のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図84のように蛇腹状に構成したもの6B3、図85のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0055】
I.鳥獣防止ネット8は、第3発明の鳥獣防止ネット8と同一に構成されている。
J.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.下方鳥獣防止ネット81は、下方補強シート51上に並列状態で配置された下方ネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置する。
この場合、下方鳥獣防止ネット81の上部横縁部8A1をコンクリート中間固定工C2に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.下方鳥獣防止ネット81の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げて敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
K.土砂7は下方鳥獣防止ネット81を引張った後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0056】
L.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
【0057】
なお、図65を参照して鳥獣防止ネット8は、補強シート5の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
図86を参照して下方鳥獣防止ネット81は、下方補強シート51の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
【0058】
【実施例】
さらに、以下のような条件で実験した結果、極めて良好な結果が得られた。
A.遮水シート保護マットの条件を説明する。
a.現在使用されているマット類(反毛フェルト、不織布、繊維製など)は、JIS L 3204反毛フェルト・規格値やJIS L 1085の試験方法に基づいた任意の規格値のものであり、各種土木工事に使用されている。
廃棄物処理場などでも、遮水シートの裏面に緩衝材として使用され、また、遮水シートの表面にも紫外線や保護土からの破損防止を目的として、最近では使用例が多いようであるが、そのマット類の品質、厚さ、強度性などは、載荷実験や処理場への試験施工などに基づいて使用されたものでなく、また、マットの接続についても適当のようである。
b.本発明の遮水シート保護マットは載荷実験において10mmと15mmを実験し、その結果、15mmのマットが良好であったので、処理場への試験施工では遮水シートの張ってある法面の表面に15mmのマットを敷設した。
この結果も状況調査などにより良好であったので実用化されたものである。
【0059】
c.なお、本発明の遮水シート保護マット15mmについての規格値は、試験方法JIS L 3204(反毛フェルト)に基づいているが、JIS L 3204の規格値を大幅に上回ったものとなっているので次に示す。
d.遮水シート保護マット15mmの規格値
1.密度 0.2 g/cm3 以上
2.引張強度 20.0 kgf/cm2 以上
3.圧縮率 4.4 %以下
4.耐薬品性 95.0 %以上
5.耐貫通性 350.0 kgf以上
なお、耐貫通試験は、JIS L 1096B法(定速伸長形法)100mm/minでは500kgfでも破損しないため、アメリカ合衆国連邦政府試験法(FTMS−101B−Method2065 約500mm/minあるいはFTMS−101C−Method2065.1)に準じて行うものとする。
e.また、今後、耐貫通強度を増すために上記規格値を増減し、変更する場合もある。
【0060】
以上のように本発明の遮水シート保護マットは規格値を設定してあるが、他の試験方法に基づいているマットでも上記規格値と同等以上のものも含むものとする。マットの材質は腐食しづらい(毛、綿、麻などの有機物を含まない)合成繊維100%とする。
ここで言う腐食について少し説明すると、マットは長期使用され、もしくは永久使用されるので腐食は大敵となる。
腐食することによりマットの上記規格値をクリアできなくなり、長年堆積されたゴミの積載荷重に耐えられなくなり、遮水シートを破損するばかりでなく、マットの腐食により汚水を発生し、破損場所から地下及び地下水へ浸透し重大な公害を発生する可能性がある。
現在実用化されているマットには、耐候性、耐紫外線のよい合成繊維100%を使用しているが、遮水シート保護マット用素材の規格値をクリアする材質でも良いものとする。
なお、現在使用している合成繊維は、製品化されたものの残材が主材となっており、捨てれば産業廃棄物扱いになるものをリサイクルする形で使用しているが、将来的に需要の増大によっては新糸を使用する。
【0061】
f.また、耐貫通強度の補強や増強のため、遮水シートを傷つけない織物、編物、フィルム、長繊維その他の補強材を使用する場合もある。
厚みは載荷実験、試験施工で良好であった15mmを標準とするが、その他用途により、例えば紫外線や生ゴミ程度から保護したい場合は15mmより薄くてよいし、規格値も前述の規格値を下回ってもよいが、材質はポリエステル、ナイロン等の合成繊維であることは当然である。
また、処理場の底面に敷設する場合、ゴミの体積荷重等により15mmより厚いマットを使用するが、規格値は前述規格値を上回るのは当然である。
マットとマットの接合は遮水シートを破壊させないもので、マット間に隙間が開かないような方法であればよい。
【0062】
面ファスナーの一方4Bと他方4Cの条件について説明する。
g.本発明の遮水シート保護マットの試験施工では、あらかじめ遮水シート保護マットに縫製固定された面ファスナーの一方と他方を接合に使用したが、ブルドーザーによる転圧などを経験し、その後の状況調査において、マットとマットの接合に異状がなく、その状態が良好であったことと、接合する施工性がよいので次記の規格値の面ファスナーを使用するが、その他面ファスナーの規格値をクリアするものであればよい。
h.面ファスナーの一方と他方の規格値は下記のとおりである
1.引張剪断強さ(kgf/cm2 )〜縦4.0以上、横4.5以上
2.母材引張強さ(kgf/cm2 )
フックが群設された一方面ファスナー(オス)の場合〜縦19.0以上、横55.0以上
ループが群設された他方面ファスナー(メス)の場合〜縦17.5以上、横45.0以上
なお、試験方法はJIS L 3416(面ファスナー)による。
【0063】
i.ここで遮水シート保護マットの具体的な寸法などを説明する。
i1.各遮水シート保護マットの長手方向の寸法は、実際に使用されたものは3m〜10mものが多いが、施工上問題がなければ25m〜30mものも使用してもよい。
i2.各遮水シート保護マットの短手方向の寸法は、実際に使用されたものは2mものであるが、施工性を良くするために3m〜4mものでもよい。
i3.各遮水シート保護マットの厚さは、実験では10mm、15mmの2種類を使用したが、実際には15mmを使用した。ただ、これもゴミの種類などにより10mm〜50mm位まで使用する場合もある。
現在使用している上記強度のマットは、太陽工業株式会社の下請け工場にて製造し、面ファスナーはクラレ製の工業用マジックテープ(登録商標)を使用している。
【0064】
B.補強シートの条件とその特性について説明する。
a.補強シートの構造は、二層構造となっている。
一層目は紫外線など耐候性のよい、有害性の無い合成樹脂シート(例えばポリエチレン、E. V. A. など)からなっており、その厚みは使用する処分場での積雪、大気中の温度等を考慮するが、概ね0.3mm〜1.0mm程度である。二層目は、繊維マット(例えばポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなど)からなっており、その厚みは3.0mm〜10mm程度である。
一層目と二層目の合成は、接着剤で行うと水などが一層目と二層目の間に入り込むと剥がれるのと、その成分に有害性の疑わしいものもあるのに対して、工場で一層目と二層目を熱融着(ラミネート)するので、一層目と二層目の間に水が浸入したとしても剥がれにくいものとなるし、処分場に敷設しても何ら有害性が無いのである。
b.道路工事などで法面崩壊を防ぐ為、ブルーシートを土嚢などで押えて使っているのをよく見るし、樹脂シートの為、隙間から入った風によって激しく煽られて千切れているのを見ることがある。
処分場の設置場所を考えてみると、人里離れた原野を利用したり、沢地や山間部がほとんどである。
原野は勿論であるが、山間部や沢地に処分場を造成する場合、法面が5段近くになる場所もあり、グラウンドラインから直高20m近くになる場所もあり、そこでの吹き上げる風は強風になる場合が多いのである。
c.ここで、二層目の繊維マットの役目は、一層目の合成樹脂シートと熱融着(ラミネート)により一体化することで補強シートに破損を生じたとしても、合成樹脂シート1枚よりも強風による破損の拡大を防止できることなのである。
さらに、施工時に遮水シート保護マットと2〜3スパンごとに溶着することで、強風による煽りを減少させ破損の拡大を防ぐことができる。
補強シートの寸法は、長手方向は50m〜100mであり、短手方向は1.5m〜2.0mである。
【0065】
d.この補強シートの特性は、遮水シート保護マットの表面に敷設することにより、
第1に、遮水シート保護マットの耐候性、耐紫外線性を向上させる。
第2に、たとえ補強シートに部分的な破損箇所があったとしても、全体として遮水シート保護マットを雨や雪から保護することができる。
とりわけ、積雪による荷重を防ぎ雪国の処分場では好適と言える。
第3に、夏期は遮水シート保護マットがあることで遮水シートは高温を避けることができるが、冬期は遮水シート保護マットの表面は雪や積雪によって氷着し、温度も大気中の温度と同等なのである。
補強シートを遮水シート保護マットの表面に敷設することで、全体的には、ほとんど雨や雪に濡れなくなる。それによって遮水シートは高温、冬期の厳寒という条件を低減させることができる。
現在、処分場に使用されている遮水シートは、ポリエチレンが主流となっているが、その伸び率は400%〜800%となっており、他の遮水シートの伸び率を圧倒している。これは突然の陥没や不等沈下などに対応できるようにと、伸び率の大きいものを使用していると思われる。
温度の高低は別としても、遮水シートを法面の上方から下方へ敷設していくだけでも、その自重で伸びを発生するのである。
加えて、高温になると、増々その伸びは大きなものとなる。
そして、温度が低下すると、収縮する。つまり、伸縮が非常に大きいと言える。
これが遮水シートにとって大きなストレスとなり、紫外線や大気中の諸条件と重なって劣化を早めるのである。
補強シートを遮水シート保護マットの表面に敷設することで、高温や厳寒でも断熱ができ、通年で定温化を達成することで処分場内で遮水の一番メインである遮水シートにいらぬストレスをほとんど与えないで済むのである。
【0066】
第4に、鳥類の糞尿防止である。
処分場の設置場所にもよるが、海岸沿いの町でその処分場が海岸から2km程度の場所にある場合、カラス、トンビなどの他にカモメ科(カモメ、セグロカモメ、ウミネコなど)の鳥類が群れをなしてやって来る。
カモメなどは処分場をエサ場としてばかりでなく、休憩場所としている。そして、カラスやトンビが処分場のあちらこちらに止まっているのに対して、カモメ類はほとんど毎日一定の時間帯、一定の場所に群れをなして休憩しているのである。その時見られるのが大量の糞尿である。
その糞尿が疎らであれば、実際のところ遮水シート保護マットに影響を与えるもので無いが、遮水シート保護マットの表面に2mm〜3mmのコーティング状態にあるのは、長期間暴露されている場合、酸性の強い糞尿がその物性値に悪影響を与える可能性がある。しかし、補強マットがあることでこの状態を解決できるのである。
補強シートの一層目が合成樹脂である為、雨などによって、その糞尿を流すことができるのである。
【0067】
C.次に鳥獣防止ネットの条件と特徴について説明する。
a.ネットの形状は菱形、三角形〜八角形、丸型でもよいが、標準的には菱形あるいは四角形である。
ネットの網目は処分場に使用する場合、50mm〜150mm程度であり、線径は呼称がデニールの場合、400D×10〜500D×20程度であり、テングスなど一本線を使用してネットを作る際の線径は、1.0mm〜3.0mm程度である。網目や線径は風荷重、雪荷重などによって決定する。
その他、公園の木の囲い(カラスの巣作り防止)や畑のサツマイモのオネなどの囲い(イノシシやサル防止)には、網目は150mm以上であり、線径はデニールの場合、500D×20以上であり、一本線の場合、3.0mm以上であるが動物の大きさなどで使い分ける。
b.ネットの1枚の大きさは、自在に製造できるが、現場での施工や搬入の点から横長20m×縦長20m程度でよい。
この1枚の横縁取りと縦縁取りは、φ6〜φ12程度のロープであるが、荷重の一番かかる部分であるので、そのサイズは風荷重や雪荷重などによって決定する。
また、この1枚の中には多雪地域などでφ6〜φ12の補強ロープを何本か横方向に入れることもある。ネット及びロープの材質は紫外線に強い、耐候性に優れているポリエチレンがよいが、ポリエステル、ナイロン、ポリアラミド、ビニロン、炭素繊維などやゴムのように伸びる素材でもよい。特に多雪地域では炭素繊維などの高張力のものがよい。
c.ネット各々の網目の結び目は、一方の網目が切れても、他方に連鎖しないようにしっかりと結ばれている。
ネットの固定には、市販されているオールアンカーやアイナットやスプリングを使用するが、その径や太さは風荷重、積雪荷重などによって決定する。また、強度や力学的性質が同等以上であれば他の固定具でもよい。
ネットと補強シートの表面の隙間は、50mm〜200mm程度で、その隙間を作る為の網空間保持体は補強シートに損傷を与えないものであれば材質は問わず、形も丸や四角や棒状などどのような形でもよい。この隙間を作ることが重要なのである。
【0068】
D.既に述べた事項を総称して鳥獣防止ネットと言う。
a.この鳥獣防止ネットの特徴の第1は、補強シートの表面にネットを敷設する際、空間を作ることにある。
鳥獣、とりわけ鳥(カラス、トンビ、カモメなど)はゴミをあさるばかりでなく、法面上方の平らな部分でも、傾斜の部分でも、遮水シートが敷設されている場合は遮水シートに穴を明け、遮水シート保護マットが敷設されている場合は保護マットに穴を明ける。
鳥類には人間でいうところの第六感で視覚以外の特殊な能力、例えば超音波などでシート裏面の昆虫類やミミズなどを察知するなどの能力があって、それを得る為に遮水シートや保護マットを破損させていると思われる。
ほとんどの処分場はこの洗礼を受けている。
鳥類防止については、人間が根気負けしているのが現状である。特にカラスは学習能力が高く、犬の3倍から4倍の能力があると言われている。
b.処分場での鳥類を観察してみると、遮水シート、遮水シート保護マット(各々が処分場の最上面に敷設されている場合)の上に傾斜であれ、平らな場所であれ、鳥類は安定して立って穴を明けようとしている。
処分場に来る鳥類の足を見ると、前指3本、後指1本でそれぞれ鋭い爪を持っている為と思われる。
カラスの多い処分場で保護マットの表面に、試験的に網目の大きさ100mmと300mmの2種類のネットを敷設してみたところ、300mm網目の場合はほとんど効果が無く、保護マットはカラスの口ばしの洗礼を受けていたのに対して、100mm網目の設置場所では損傷が見られなかった。
試験設置では、300mm網目はカラスの歩行や飛ぶ時に影響は無いが、100mm網目は足を引っ掛けたりして危険性を感じたものと思われる。その後の観察ではネットを50m以上避けた場所の法面上に止まっていた。
【0069】
c.試験ではただネットのみを保護マットの上に重ねて置いただけのものであったが、良い結果が得られた。しかし、カラスは学習能力が非常に高く、数ケ月で学習され気をつけながらでも100mm網目部分に止まると思われる。
これらのことから、より一層の不安定性と危険性を作る為、隙間を作ることを考えた。
d.鳥獣防止ネットと補強ネットの間に50mm〜200mm程度の隙間を作ることによって、鳥類が鳥獣防止ネット上に飛んで来ても、その鳥獣防止ネットがフワフワ状態であれば、立っているのに安定性を欠くし、体全体に力の入らない状態では、補強シートを突くのは非常に難しくなるのである。そして、歩行する時にもバランスを崩し網目から足を落とし、ネットに足を絡ませる危険性を感じさせることができるのである。
また、仮に隙間を作る為に置かれた高さ100mm以上もある網空間保持体の上に止まったとしても、補強シートを突くのには距離がありすぎて不可能となるのである。
その結果、補強シートは鳥類からの被害を受けなくなるばかりでなく、学習しても休憩地にもできないと思えば、他の場所へと移動していくのである。
【0070】
e.ここで鳥獣防止ネットは、法律で禁止されている霞網の類ではないことを述べる。
霞網とは、小鳥を取る網。黒色で目に見えないような細い糸で編み、木立の間などにしかける。(日本語大辞典)とある。
霞網は木立の間にしかける他、記憶では40年位前になるが、寒スズメを取る為、スズメの来る場所に米や穀類を蒔いて大きな霞網の両側を長い竹ザオや材木に固定して地べたに置き、スズメの集まった時を見計らって突然驚かすと同時に、両側にいる人が一斉に霞網を立ち上げる。スズメは驚いて飛んでいくが、見えにくいのか追われた方向に飛んでいく。
それを一網打尽にしたのを見たことがあるが、当該鳥獣防止ネットは、この類のものではない。
あくまで鳥類を捕獲するのが目的でなく、鳥類に不安定さと危険性を感じさせ処分場に群がらないようにするのが目的なのである。
鳥獣防止ネットは、そのネットの色は黒色を標準としているが、霞網と異なるのは霞網が見えづらいのに対して、当該鳥獣防止ネットは、目立つようにする、例えば、太陽光が当たっているネットが風で揺れることによってネットを断続的に黒光りさせるので、鳥に異様さを感じさせるのである。
処分場を観察してみると、カラスやトンビの類が多く、小鳥の類は全く来ていないと言える。従って、当該鳥獣防止ネットが小鳥に与える影響はないと言える。
処分場では、カラスは害鳥(例えば、処分場は病原菌の巣と言っても過言ではない。カラスは市街地にも餌を探して徘徊し、その病原菌を羽や口ばしに付着させて持っていく可能性が充分ある。)と考え、その害鳥を処分場で捕獲する為、大きな箱物を設置している。
大きな処分場になると、捕獲して処分する数は年間、数百数千羽になっている。
【0071】
f.当該鳥獣防止ネットの目的は、あくまで本来野鳥であるカラスなどに処分場に来ることの危険性を感じさせて野山に帰し、自然に数を減少させるのが目的である。
g.鳥獣防止ネットの特徴の第2は、スプリングの使用である。
当該鳥獣防止ネットのネット上方横縁部のロープをスプリングを利用して固定するのには、三つの理由がある。
第1は、スプリングを使用することによりネットが風によって揺れることを助長し、ネットの黒光りが断続的に起こることにより鳥類に危険物のあることを気付かせることである。
第2は、冬期時において、網に雪などが氷着しないように風による揺れを助長することである。
第3は、冬期時、積雪の荷重によってネットが法面下方へ下がる時、スプリングが伸びることでネットの縦横縁部のロープにかかる力を低減させることである。スプリングは伸びるので、雪解け時には徐々に正常な位置に戻るのである。
スプリングの種類(伸縮タイプが一般的で、ここでは伸縮タイプで説明しているが、非常に強度性の高い圧縮タイプも使用することがある。)、大きさや線の太さは、設置される処分場での風荷重や雪荷重などで決定する。積雪地でない場合は、オールアンカーやアイナットの固定具に上方横縁部のロープを直接固定してもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。
1.本発明のものは、新設処理場の他、既設処理場(遮水シートを既に張り終わって露出している場所)や山間部、沢部などを利用しているゴミ処理場にも使用することができるばかりでなく、ゴミで埋まるのに10年以上かかる処分場や鳥類の群がる可能性のある処分場にも使用することができる。
2.ゴミ処理場以外の場所でも、シートのようなものが破れて化学液や重金属や汚水が浸透しないようにしたい場所、例えば、重金属を含んだトンネル残土の処理場や雨水などによって洪水にならないように設けられている調整池などに使用することができる。
3.処分場内の遮水シートを紫外線や大型ゴミなどの外的衝撃から保護することにより、排出水などの浸透を防ぐことができると共に、処理場の管理運営者の維持管理の簡素化を図ることができる。
4.本発明の鳥獣防止ネットは、処分場の他に使い方によって都会のカラスの繁殖を防止する為の木の囲いやイノシシ、サルなどを防止する田畑の囲い、そして、ニワトリを狙うイタチ、野良ネコの防止に使用することができる。
5.このほか、安価に製造できる、部品点数が少ないので組立が容易である、経済的である、などの効果をも有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図2】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図3】同上の要部拡大縦断面図である。
【図4】A−A線拡大縦断面図である。
【図5】B−B線拡大縦断面図である。
【図6】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図7】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図8】補強シートの斜視図である。
【図9】第2発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図10】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図11】同上の要部拡大縦断面図である。
【図12】C−C線拡大縦断面図である。
【図13】D−D線拡大縦断面図である。
【図14】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図15】E−E線拡大縦断面図である。
【図16】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図17】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図18】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図19】補強シートの斜視図である。
【図20】下方補強シートである。
【図21】第3発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図22】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図23】同上の要部拡大縦断面図である。
【図24】F−F線拡大縦断面図である。
【図25】G−G線拡大縦断面図である。
【図26】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図27】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図28】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図29】網空間保持体の斜視図である。
【図30】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図31】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図32】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図33】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図34】第4発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図35】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図36】同上の要部拡大縦断面図である。
【図37】H−H線拡大縦断面図である。
【図38】I−I線拡大縦断面図である。
【図39】J−J線拡大縦断面図である。
【図40】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図41】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図42】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図43】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図44】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図45】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図46】網空間保持体の斜視図である。
【図47】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図48】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図49】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図50】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図51】第5発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図52】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図53】同上の要部拡大縦断面図である。
【図54】K−K線拡大縦断面図である。
【図55】L−L線拡大縦断面図である。
【図56】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図57】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図58】補強シートの斜視図である。
【図59】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図60】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図61】網空間保持体の斜視図である。
【図62】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図63】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図64】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図65】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図66】第6発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図67】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図68】同上の要部拡大縦断面図である。
【図69】M−M線拡大縦断面図である。
【図70】N−N線拡大縦断面図である。
【図71】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図72】O−O線拡大縦断面図である。
【図73】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図74】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図75】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図76】補強シートの斜視図である。
【図77】下方補強シートである。
【図78】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図79】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図80】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図81】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図82】網空間保持体の斜視図である。
【図83】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図84】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図85】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図86】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 第1発明の廃棄物の処分場
2 処分場用くぼみ部
3 遮水シート
4 遮水シート保護マット
5 補強シート
7 土砂
11 第2発明の廃棄物の処分場
21 第1種処分場用くぼみ部
31 第1種遮水シート
41 第1種遮水シート保護マット
51 下方補強シート
1イ 第3発明の廃棄物の処分場
6 ネット用空間保持具
8 鳥獣防止ネット
1イ1 第4発明の廃棄物の処分場
61 下方ネット用空間保持具
81 下方鳥獣防止ネット
1ロ 第5発明の廃棄物の処分場
1ロ1 第6発明の廃棄物の処分場
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構成を有する廃棄物の処分場に係るもので、詳しくは一般廃棄物及び建設現場などから出るコンクリート、鉄筋などの産業廃棄物や大型ゴミ(以下廃棄物という)の捨て場(以下処分場という)で発生する排出水や汚水が、地下及び地下水に浸透しないように敷設するのに好適な廃棄物の遮水処分場に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものにあっては下記のようなものになっている。
廃棄物の処分場は地下及び地下水への悪影響が出ないように、塩化ビニール、ゴム、ポリエチレン、E. V. A. などの遮水シートが敷設され、 紫外線などから遮水シートを保護するマット類を敷設するのが一般化しつつある。
そして、この場合の使用状態は下記のように行われている。
第1の使用状態〜ゴミが搬入されるまでそのまま放置されている。
第2の使用状態〜ゴミの搬入が開始されると、鳥獣が処分場内に集まり悪さをする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。
第1の使用状態〜
早い時期にゴミで埋まる状態であれば遮水シートの保護マットの物性や強度性に問題は無いと思われるが、バブル時代の大量のゴミの反省からか、最近ではゴミの減量化が進んで処分場の延命化が図られ、一つの処分場が埋まるのに10〜15年もしくはそれ以上かかるようになってきた。
その結果、遮水シート表面に設置された保護マットは長時間紫外線ばかりでなく、風雨、雪などによる荷重を受けることになり、その物性値や強度が次第に低下していくことになる。この場合、強度の低下した場所の大々的な補修が必要となる。
第2の使用状態〜
鳥が処分場に群がっている状態はどこへ行っても同じであるが、ゴミをあさるばかりでなく、保護マットを破損させている。
これは遮水シートだけの処分場でシートを破損させていたことから考えると悪戯とは考えられない。
鳥類(処分場に多いのはカラス、トンビ、カモメ等であるが)には超音波なり、人間でいうところの第6感なりの視覚以外の特殊な能力によって、シートやマットの裏にいる昆虫類やミミズなどを察知できて、それを得る為にシートやマットを破損させていると思われる。
長期間ゴミの搬入の無い場所は被害が多くなり、大々的な補修が必要となる。
処分場では毎年大量にカラスを捕獲し処分しているのが実情である。
このような保護マットの敷設されている処分場にゴミが搬入されると、遮水シートを破損させ、排出水、汚水などが地下及び地下水に浸透し重大な公害を引き起こし、しいては自然環境に多大の悪影響を与えることになる。
【0004】
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上述の問題を解決できるものを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は下記のようになるものである。
請求項1記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面に敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における上面に積層され、
E.土砂7は、補強シート5を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着したことを特徴とするものである。
【0007】
請求項3記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.補強シート5の構成は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、当該補強シート5の下端は断面逆台形状の中間溝2I内に達するよう構成され、
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41のうち前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層され、
G.土砂7は、下方補強シート51を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着したことを特徴とするものである。
【0009】
請求項5記載の発明は、処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットで処理したのち、遮水シート保護マットの上面に、当該遮水シート保護マットとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とするものである。
【0010】
請求項6記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
D.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、
ロープが法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
E.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
F.土砂7は、鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項6記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項6記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項6記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
請求項10記載の発明は、請求項5あるいは請求項6記載の発明において、網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項11記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の中間溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープが法面の中間溝2Iまで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
F.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
G.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
H.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、下方遮水シート保護マット41上に並列状態で配置されたネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置され、
I.土砂7は、下方補強シート51を引張った後、所定の厚さで敷き詰められることを特徴とするものである。
【0016】
請求項12記載の発明は、請求項11記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0017】
請求項13記載の発明は、請求項11記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度に構成されたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項14記載の発明は、請求項11記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルのほかナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0019】
請求項15記載の発明は、請求項11記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0020】
請求項16記載の発明は、処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットと補強シートで処理したのち、補強シートの上面に、当該補強シートとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とするものである。
【0021】
請求項17記載の発明は、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成され、
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成され、処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成され、
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層され、
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
F.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、補強シート5上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
G.土砂7は、鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0022】
請求項18記載の発明は、請求項17記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されていることを特徴とするものである。
【0023】
請求項19記載の発明は、請求項17記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0024】
請求項20記載の発明は、請求項17記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0025】
請求項21記載の発明は、請求項17記載の発明において、鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されていることを特徴とするものである。
【0026】
請求項22記載の発明は、請求項16あるいは請求項17記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0027】
請求項23記載の発明は、第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成され、
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成され、
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における上面を覆うように敷設され、
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
E.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が中間溝2Iに達するよう積層され、
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41の前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、 下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層され、
G.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープが法面の中間溝2Iまで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
H.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
I.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置され、
J.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成され、下方補強シート51上に並列状態で配置された下方ネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置され、
K.土砂7は、下方鳥獣防止ネット81を引張った後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とするものである。
【0028】
請求項24記載の発明は、請求項23記載の発明において、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されていることを特徴とするものである。
【0029】
請求項25記載の発明は、請求項23記載の発明において、網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの6B1、スパイラル状に構成したもの6B2、蛇腹状に構成したもの6B3、格子状に構成したもの6B4のいずれかに構成されていることを特徴とするものである。
【0030】
請求項26記載の発明は、請求項23記載の発明において、網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度であることを特徴とするものである。
【0031】
請求項27記載の発明は、請求項23記載の発明において、鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度であることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
1は第1発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、底面2Aと、 この底面の前後に連設された前後の壁面2B、2Cと、左右に連設された左右の壁面2D、2Eとから構成されている。処分場用くぼみ部2の外周には、土盛された縁部2Fを介して断面逆台形状の溝2Gが形成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
B.遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0033】
D.補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に、当該補強シートの上端が処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層する。
すなわち、補強シート5、5..を並列状態で当該補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図6の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
a.補強シート5を使用することによって、遮水シート保護マット4の接合方法が面ファスナーだけでなく、溶着も可能となる。
b.遮水シート保護マット4の接合に溶着を採用していなかったのは、遮水シート保護マット4が上面に出て風雨や雪の影響を長年受けると、接合部分にはがれを生じそのたびに補修する必要が生じる為であるが、補強シート5を遮水シート保護マット4の上に敷設することにより雨や雪の影響を受けなくなり、常時溶着部はぬれていない状態となり、その接合部もはがれを生じなくなるので、遮水シート保護マット4の接合に溶着の採用も可能となる。
E.遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
F.土砂7は補強シート5を積層後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0034】
11は第2発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、中間溝2Iの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0035】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
E.補強シート5の構成は、第1発明における補強シート5と同一構造に構成されているが、当該補強シート5の下端は断面逆台形状の中間溝2I内に達するよう構成されている。
【0036】
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41のうち前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層する。
すなわち、下方補強シート51、51..を並列状態で当該下方補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図14の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
図16の如く、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
【0037】
G.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
H.土砂7は下方補強シート51を積層後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0038】
1イは第3発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、第1発明における処分場用くぼみ部2と同一構造に構成されている。
B.遮水シート3は、第1発明における遮水シート3と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、第1発明における遮水シート保護マット4と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0039】
D.遮水シート3、遮水シート保護マット4の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
E.ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
ネット用空間保持具6は、遮水シート保護マット4と鳥獣防止ネット8の間に空間を造るためのものである。
a.コンクリート固定工C1の天端の中間にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図29のように網状に構成したもの6B1、図30のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図31のように蛇腹状に構成したもの6B3、図32のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷を与えないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0040】
F.鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.鳥獣防止ネット8は、遮水シート保護マット4上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置する。
この場合、鳥獣防止ネット8の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.鳥獣防止ネット8の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げフリーにして敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
G.土砂7は鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0041】
1イ1は第4発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の中間溝2Gから構成されている。
図中、2G1は中間溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面、中間溝2Iの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eと、縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0042】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0043】
E.ネット用空間保持具6は、第2発明におけるネット用空間保持具6と同一構造に構成されている。
F.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
下方ネット用空間保持具61は、下方遮水シート保護マット41と下方鳥獣防止ネット81の間に空間を造るためのものである。
a.中間コンクリート固定工C2の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図46のように網状に構成したもの6B1、図47のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図48のように蛇腹状に構成したもの6B3、図49のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0044】
G.鳥獣防止ネット8は、第2発明における鳥獣防止ネット8と同一構造に構成されている。
H.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.下方鳥獣防止ネット81は、下方遮水シート保護マット41上に並列状態で配置されたネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置する。
この場合、下方鳥獣防止ネット81の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.下方鳥獣防止ネット81の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げフリーにして敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
I.土砂7は下方補強シート51を引張った後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0045】
J.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、下方遮水シート保護マット41の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
【0046】
なお、図33を参照して鳥獣防止ネット8は、遮水シート保護マット4の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
図50を参照して下方鳥獣防止ネット81は、下方遮水シート保護マット41の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
【0047】
1ロは第5発明の廃棄物の処分場で、処分場用くぼみ部2と、遮水シート3と、遮水シート保護マット4と、補強シート5と、ネット用空間保持具6と、鳥獣防止ネット8と、土砂7から構成されている。
A.処分場用くぼみ部2は、第1発明における処分場用くぼみ部2と同一構造に構成されている。
B.遮水シート3は、第1発明における遮水シート3と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート3は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部2における底面2A、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eの上面と、処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆うように敷設されている。
C.遮水シート保護マット4は、第1発明における遮水シート保護マット4と同一構造に構成されている。
すなわち、遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート3における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が処分場くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0048】
D.補強シート5は、第1発明における補強シート5と同一構造に構成されている。
補強シート5は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、処分場用くぼみ部2の内面に敷設された遮水シート保護マット4における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、当該補強シートの上端が処分場用くぼみ部2の縁部2Gを覆い、下端が処分場用くぼみ部2の底面2Aに達するよう積層する。
すなわち、補強シート5、5..を並列状態で当該補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図56の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
a.補強マット5を使用することによって、遮水シート保護マット4の接合方法が面ファスナーだけでなく、溶着も可能となる。
b.遮水シート保護マット4の接合に溶着を採用していなかったのは、遮水シート保護マット4が上面に出て風雨や雪の影響を長年受けると、接合部分にはがれを生じそのたびに補修する必要が生じる為であるが、補強シート5を遮水シート保護マット4の上に敷設することにより雨や雪の影響を受けなくなり、常時溶着部はぬれていない状態となり、その接合部もはがれを生じなくなるので、遮水シート保護マット4の接合に溶着の採用も可能となる。
【0049】
E.遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
遮水シート3、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
F.ネット用空間保持具6、6..は、第2発明におけるネット用空間保持具6と同一構造に構成されている。
すなわち、ネット用空間保持具6、6..は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
ネット用空間保持具6は、補強シート5と鳥獣防止ネット8の間に空間を造るためのものである。
a.コンクリート固定工C1の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図61のように網状に構成したもの6B1、図62のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図63のように蛇腹状に構成したもの6B3、図64のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0050】
G.鳥獣防止ネット8は、第2発明における鳥獣防止ネット8と同一構造に構成されている。
すなわち、鳥獣防止ネット8は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.鳥獣防止ネット8は、補強シート5上に並列状態で配置されたネット用空間保持具6、6..を覆う状態に設置する。
この場合、鳥獣防止ネット8の上部横縁部8A1をコンクリート固定工C1に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.鳥獣防止ネット8の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げて敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
H.土砂7は鳥獣防止ネット8を張設後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0051】1ロ1は第6発明の廃棄物の処分場である。
第1種処分場用くぼみ部21と、第1種遮水シート31と、遮水シート保護マット4と、下方遮水シート保護マット41と、補強シート5と、下方補強シート51と、ネット用空間保持具6と、下方ネット用空間保持具61と、鳥獣防止ネット8と、下方鳥獣防止ネット81と、土砂7から構成されている。
A.第1種処分場用くぼみ部21は、底面21Aと、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面21B、21Cと、左右に連設された左右の下方壁面21D、21Eと、これら壁面の上端に形成された中間天場2Hと、この中間天場2Hに形成された断面逆台形状の中間溝2Iと、中間溝2Iに上方に向け連設された前後の壁面2B、2Cと、左右の壁面2D、2Eと、これら前後の壁面2B、2Cと左右の壁面2D、2Eの外周に、土盛された縁部2Fを介して形成された断面逆台形状の溝2Gから構成されている。
図中、2G1は溝2Gの底部、2G2は溝の内方壁、2G3は溝の外方壁である。
2I1は中間溝2Iの底部、2I2は中間溝の内方壁、2I3は中間溝の外方壁である。
B.第1種遮水シート31は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部21における底面21Aの上面、中間溝2Iの上面と、前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eの上面と、前後の壁面2B、2C、左右の壁面2D、2Eと、縁部2Gを覆うように敷設されている。
【0052】
C.遮水シート保護マット4は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該遮水シート保護マット4の上端が第1種処分場くぼみ部21の縁部2Gを覆い、下端が中間溝2I内に達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
D.下方遮水シート保護マット41は、平面方形のマット体4Aの左端下面に添着された面ファスナーの一方4Bと右端上面に添着された面ファスナーの他方4Cとから構成され、処分場用くぼみ部21の内面に敷設された遮水シート31の上面に、当該下方遮水シート保護マット41の上端が中間溝2I内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部2の底面21Aに達する状態で並列状態で面ファスナーの一方4Bと他方4Cを利用しながら、隙間のないように連結して敷設されている。
【0053】
E.補強シート5は、第3発明の補強シート5と同一に構成されている。
F.下方補強シート51は、平面方形の不織布などでなるシート体5Aの上面に位置し、当該シート体5Aの右方露出縁5A1を設けた状態でラミネートされた合成樹脂5Bで構成され、第1種処分場用くぼみ部21の内面に敷設された下方遮水シート保護マット41の前後の下方壁面21B、21C、左右の下方壁面21D、21Eに対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート51の上端を中間溝2I内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部21の底面21Aに達するよう積層する。
すなわち、下方補強シート51、51..を並列状態で、当該下方補強シートの右方露出縁5A1と補強シート5の左方下縁5Cを重ね溶着する。
この場合、図71の如く、遮水シート保護マット4と補強シート5を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
図73の如く、下方遮水シート保護マット41と下方補強シート51を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着することができる。
【0054】
G.ネット用空間保持具6は、第3発明のネット用空間保持具6と同一に構成されている。
H.下方ネット用空間保持具61は、所定長さのロープ6Aと、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体6B、6B..から構成されている。
下方ネット用空間保持具61は、下方補強シート51と下方鳥獣防止ネット81の間に空間を造るためのものである。
a.中間コンクリート固定工C2の天端にオールアンカーとアイナット6C、6C..を設置し、このオールアンカーとアイナットにスプリング6Dを介してロープ6A、6A..を接続し、当該ロープを法面の最下端まで下げる。
b.網空間保持体6Bは、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成されている。
この場合、円筒体あるいは角筒体の側壁を、図82のように網状に構成したもの6B1、図83のようにスパイラル状に構成したもの6B2、図84のように蛇腹状に構成したもの6B3、図85のように格子状に構成したもの6B4に構成することができる。このように構成するのは補強シートに損傷しないためである。
c.円筒体の直径は100mm程度、長さは200mm程度が好適であった。
【0055】
I.鳥獣防止ネット8は、第3発明の鳥獣防止ネット8と同一に構成されている。
J.下方鳥獣防止ネット81は、平面方形の枠8Aにネット8Bを張って構成されている。
a.下方鳥獣防止ネット81は、下方補強シート51上に並列状態で配置された下方ネット用空間保持具61、61..を覆う状態に設置する。
この場合、下方鳥獣防止ネット81の上部横縁部8A1をコンクリート中間固定工C2に取付けられたスプリング6Dに固定する。
b.下方鳥獣防止ネット81の延長方向の接合は、一方の縦縁部8A2と他方の縦縁部8A2をロープなどで法長方向に結束して敷設していく。
下部横縁部8A3は、法面の最下端まで下げて敷設する。
8Cはネットの補強ロープであるが、3m〜4mスパンに入る。
鳥獣防止ネット及び縦横の縁部や補強ロープの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルがよいが、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材でもよい。
c.鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度が好適であった。
K.土砂7は下方鳥獣防止ネット81を引張った後、所定の厚さで敷き詰められる。
【0056】
L.第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の固定の方法は下記の通りである。
第1種遮水シート31、遮水シート保護マット4、補強シート5の上端を溝2Gに入れ、コンクリートを打設してコンクリート固定工C1を形成して固定する。
また、第1種遮水シート31の中間部、下方遮水シート保護マット41の上端と下方補強シート51の上端は、中間溝2Iにコンクリートを打設してコンクリート中間固定工C2を形成して固定する。
【0057】
なお、図65を参照して鳥獣防止ネット8は、補強シート5の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
図86を参照して下方鳥獣防止ネット81は、下方補強シート51の上面とは一定間隔Dを保持する状態で張設されている。
【0058】
【実施例】
さらに、以下のような条件で実験した結果、極めて良好な結果が得られた。
A.遮水シート保護マットの条件を説明する。
a.現在使用されているマット類(反毛フェルト、不織布、繊維製など)は、JIS L 3204反毛フェルト・規格値やJIS L 1085の試験方法に基づいた任意の規格値のものであり、各種土木工事に使用されている。
廃棄物処理場などでも、遮水シートの裏面に緩衝材として使用され、また、遮水シートの表面にも紫外線や保護土からの破損防止を目的として、最近では使用例が多いようであるが、そのマット類の品質、厚さ、強度性などは、載荷実験や処理場への試験施工などに基づいて使用されたものでなく、また、マットの接続についても適当のようである。
b.本発明の遮水シート保護マットは載荷実験において10mmと15mmを実験し、その結果、15mmのマットが良好であったので、処理場への試験施工では遮水シートの張ってある法面の表面に15mmのマットを敷設した。
この結果も状況調査などにより良好であったので実用化されたものである。
【0059】
c.なお、本発明の遮水シート保護マット15mmについての規格値は、試験方法JIS L 3204(反毛フェルト)に基づいているが、JIS L 3204の規格値を大幅に上回ったものとなっているので次に示す。
d.遮水シート保護マット15mmの規格値
1.密度 0.2 g/cm3 以上
2.引張強度 20.0 kgf/cm2 以上
3.圧縮率 4.4 %以下
4.耐薬品性 95.0 %以上
5.耐貫通性 350.0 kgf以上
なお、耐貫通試験は、JIS L 1096B法(定速伸長形法)100mm/minでは500kgfでも破損しないため、アメリカ合衆国連邦政府試験法(FTMS−101B−Method2065 約500mm/minあるいはFTMS−101C−Method2065.1)に準じて行うものとする。
e.また、今後、耐貫通強度を増すために上記規格値を増減し、変更する場合もある。
【0060】
以上のように本発明の遮水シート保護マットは規格値を設定してあるが、他の試験方法に基づいているマットでも上記規格値と同等以上のものも含むものとする。マットの材質は腐食しづらい(毛、綿、麻などの有機物を含まない)合成繊維100%とする。
ここで言う腐食について少し説明すると、マットは長期使用され、もしくは永久使用されるので腐食は大敵となる。
腐食することによりマットの上記規格値をクリアできなくなり、長年堆積されたゴミの積載荷重に耐えられなくなり、遮水シートを破損するばかりでなく、マットの腐食により汚水を発生し、破損場所から地下及び地下水へ浸透し重大な公害を発生する可能性がある。
現在実用化されているマットには、耐候性、耐紫外線のよい合成繊維100%を使用しているが、遮水シート保護マット用素材の規格値をクリアする材質でも良いものとする。
なお、現在使用している合成繊維は、製品化されたものの残材が主材となっており、捨てれば産業廃棄物扱いになるものをリサイクルする形で使用しているが、将来的に需要の増大によっては新糸を使用する。
【0061】
f.また、耐貫通強度の補強や増強のため、遮水シートを傷つけない織物、編物、フィルム、長繊維その他の補強材を使用する場合もある。
厚みは載荷実験、試験施工で良好であった15mmを標準とするが、その他用途により、例えば紫外線や生ゴミ程度から保護したい場合は15mmより薄くてよいし、規格値も前述の規格値を下回ってもよいが、材質はポリエステル、ナイロン等の合成繊維であることは当然である。
また、処理場の底面に敷設する場合、ゴミの体積荷重等により15mmより厚いマットを使用するが、規格値は前述規格値を上回るのは当然である。
マットとマットの接合は遮水シートを破壊させないもので、マット間に隙間が開かないような方法であればよい。
【0062】
面ファスナーの一方4Bと他方4Cの条件について説明する。
g.本発明の遮水シート保護マットの試験施工では、あらかじめ遮水シート保護マットに縫製固定された面ファスナーの一方と他方を接合に使用したが、ブルドーザーによる転圧などを経験し、その後の状況調査において、マットとマットの接合に異状がなく、その状態が良好であったことと、接合する施工性がよいので次記の規格値の面ファスナーを使用するが、その他面ファスナーの規格値をクリアするものであればよい。
h.面ファスナーの一方と他方の規格値は下記のとおりである
1.引張剪断強さ(kgf/cm2 )〜縦4.0以上、横4.5以上
2.母材引張強さ(kgf/cm2 )
フックが群設された一方面ファスナー(オス)の場合〜縦19.0以上、横55.0以上
ループが群設された他方面ファスナー(メス)の場合〜縦17.5以上、横45.0以上
なお、試験方法はJIS L 3416(面ファスナー)による。
【0063】
i.ここで遮水シート保護マットの具体的な寸法などを説明する。
i1.各遮水シート保護マットの長手方向の寸法は、実際に使用されたものは3m〜10mものが多いが、施工上問題がなければ25m〜30mものも使用してもよい。
i2.各遮水シート保護マットの短手方向の寸法は、実際に使用されたものは2mものであるが、施工性を良くするために3m〜4mものでもよい。
i3.各遮水シート保護マットの厚さは、実験では10mm、15mmの2種類を使用したが、実際には15mmを使用した。ただ、これもゴミの種類などにより10mm〜50mm位まで使用する場合もある。
現在使用している上記強度のマットは、太陽工業株式会社の下請け工場にて製造し、面ファスナーはクラレ製の工業用マジックテープ(登録商標)を使用している。
【0064】
B.補強シートの条件とその特性について説明する。
a.補強シートの構造は、二層構造となっている。
一層目は紫外線など耐候性のよい、有害性の無い合成樹脂シート(例えばポリエチレン、E. V. A. など)からなっており、その厚みは使用する処分場での積雪、大気中の温度等を考慮するが、概ね0.3mm〜1.0mm程度である。二層目は、繊維マット(例えばポリエチレン、ポリエステル、ナイロンなど)からなっており、その厚みは3.0mm〜10mm程度である。
一層目と二層目の合成は、接着剤で行うと水などが一層目と二層目の間に入り込むと剥がれるのと、その成分に有害性の疑わしいものもあるのに対して、工場で一層目と二層目を熱融着(ラミネート)するので、一層目と二層目の間に水が浸入したとしても剥がれにくいものとなるし、処分場に敷設しても何ら有害性が無いのである。
b.道路工事などで法面崩壊を防ぐ為、ブルーシートを土嚢などで押えて使っているのをよく見るし、樹脂シートの為、隙間から入った風によって激しく煽られて千切れているのを見ることがある。
処分場の設置場所を考えてみると、人里離れた原野を利用したり、沢地や山間部がほとんどである。
原野は勿論であるが、山間部や沢地に処分場を造成する場合、法面が5段近くになる場所もあり、グラウンドラインから直高20m近くになる場所もあり、そこでの吹き上げる風は強風になる場合が多いのである。
c.ここで、二層目の繊維マットの役目は、一層目の合成樹脂シートと熱融着(ラミネート)により一体化することで補強シートに破損を生じたとしても、合成樹脂シート1枚よりも強風による破損の拡大を防止できることなのである。
さらに、施工時に遮水シート保護マットと2〜3スパンごとに溶着することで、強風による煽りを減少させ破損の拡大を防ぐことができる。
補強シートの寸法は、長手方向は50m〜100mであり、短手方向は1.5m〜2.0mである。
【0065】
d.この補強シートの特性は、遮水シート保護マットの表面に敷設することにより、
第1に、遮水シート保護マットの耐候性、耐紫外線性を向上させる。
第2に、たとえ補強シートに部分的な破損箇所があったとしても、全体として遮水シート保護マットを雨や雪から保護することができる。
とりわけ、積雪による荷重を防ぎ雪国の処分場では好適と言える。
第3に、夏期は遮水シート保護マットがあることで遮水シートは高温を避けることができるが、冬期は遮水シート保護マットの表面は雪や積雪によって氷着し、温度も大気中の温度と同等なのである。
補強シートを遮水シート保護マットの表面に敷設することで、全体的には、ほとんど雨や雪に濡れなくなる。それによって遮水シートは高温、冬期の厳寒という条件を低減させることができる。
現在、処分場に使用されている遮水シートは、ポリエチレンが主流となっているが、その伸び率は400%〜800%となっており、他の遮水シートの伸び率を圧倒している。これは突然の陥没や不等沈下などに対応できるようにと、伸び率の大きいものを使用していると思われる。
温度の高低は別としても、遮水シートを法面の上方から下方へ敷設していくだけでも、その自重で伸びを発生するのである。
加えて、高温になると、増々その伸びは大きなものとなる。
そして、温度が低下すると、収縮する。つまり、伸縮が非常に大きいと言える。
これが遮水シートにとって大きなストレスとなり、紫外線や大気中の諸条件と重なって劣化を早めるのである。
補強シートを遮水シート保護マットの表面に敷設することで、高温や厳寒でも断熱ができ、通年で定温化を達成することで処分場内で遮水の一番メインである遮水シートにいらぬストレスをほとんど与えないで済むのである。
【0066】
第4に、鳥類の糞尿防止である。
処分場の設置場所にもよるが、海岸沿いの町でその処分場が海岸から2km程度の場所にある場合、カラス、トンビなどの他にカモメ科(カモメ、セグロカモメ、ウミネコなど)の鳥類が群れをなしてやって来る。
カモメなどは処分場をエサ場としてばかりでなく、休憩場所としている。そして、カラスやトンビが処分場のあちらこちらに止まっているのに対して、カモメ類はほとんど毎日一定の時間帯、一定の場所に群れをなして休憩しているのである。その時見られるのが大量の糞尿である。
その糞尿が疎らであれば、実際のところ遮水シート保護マットに影響を与えるもので無いが、遮水シート保護マットの表面に2mm〜3mmのコーティング状態にあるのは、長期間暴露されている場合、酸性の強い糞尿がその物性値に悪影響を与える可能性がある。しかし、補強マットがあることでこの状態を解決できるのである。
補強シートの一層目が合成樹脂である為、雨などによって、その糞尿を流すことができるのである。
【0067】
C.次に鳥獣防止ネットの条件と特徴について説明する。
a.ネットの形状は菱形、三角形〜八角形、丸型でもよいが、標準的には菱形あるいは四角形である。
ネットの網目は処分場に使用する場合、50mm〜150mm程度であり、線径は呼称がデニールの場合、400D×10〜500D×20程度であり、テングスなど一本線を使用してネットを作る際の線径は、1.0mm〜3.0mm程度である。網目や線径は風荷重、雪荷重などによって決定する。
その他、公園の木の囲い(カラスの巣作り防止)や畑のサツマイモのオネなどの囲い(イノシシやサル防止)には、網目は150mm以上であり、線径はデニールの場合、500D×20以上であり、一本線の場合、3.0mm以上であるが動物の大きさなどで使い分ける。
b.ネットの1枚の大きさは、自在に製造できるが、現場での施工や搬入の点から横長20m×縦長20m程度でよい。
この1枚の横縁取りと縦縁取りは、φ6〜φ12程度のロープであるが、荷重の一番かかる部分であるので、そのサイズは風荷重や雪荷重などによって決定する。
また、この1枚の中には多雪地域などでφ6〜φ12の補強ロープを何本か横方向に入れることもある。ネット及びロープの材質は紫外線に強い、耐候性に優れているポリエチレンがよいが、ポリエステル、ナイロン、ポリアラミド、ビニロン、炭素繊維などやゴムのように伸びる素材でもよい。特に多雪地域では炭素繊維などの高張力のものがよい。
c.ネット各々の網目の結び目は、一方の網目が切れても、他方に連鎖しないようにしっかりと結ばれている。
ネットの固定には、市販されているオールアンカーやアイナットやスプリングを使用するが、その径や太さは風荷重、積雪荷重などによって決定する。また、強度や力学的性質が同等以上であれば他の固定具でもよい。
ネットと補強シートの表面の隙間は、50mm〜200mm程度で、その隙間を作る為の網空間保持体は補強シートに損傷を与えないものであれば材質は問わず、形も丸や四角や棒状などどのような形でもよい。この隙間を作ることが重要なのである。
【0068】
D.既に述べた事項を総称して鳥獣防止ネットと言う。
a.この鳥獣防止ネットの特徴の第1は、補強シートの表面にネットを敷設する際、空間を作ることにある。
鳥獣、とりわけ鳥(カラス、トンビ、カモメなど)はゴミをあさるばかりでなく、法面上方の平らな部分でも、傾斜の部分でも、遮水シートが敷設されている場合は遮水シートに穴を明け、遮水シート保護マットが敷設されている場合は保護マットに穴を明ける。
鳥類には人間でいうところの第六感で視覚以外の特殊な能力、例えば超音波などでシート裏面の昆虫類やミミズなどを察知するなどの能力があって、それを得る為に遮水シートや保護マットを破損させていると思われる。
ほとんどの処分場はこの洗礼を受けている。
鳥類防止については、人間が根気負けしているのが現状である。特にカラスは学習能力が高く、犬の3倍から4倍の能力があると言われている。
b.処分場での鳥類を観察してみると、遮水シート、遮水シート保護マット(各々が処分場の最上面に敷設されている場合)の上に傾斜であれ、平らな場所であれ、鳥類は安定して立って穴を明けようとしている。
処分場に来る鳥類の足を見ると、前指3本、後指1本でそれぞれ鋭い爪を持っている為と思われる。
カラスの多い処分場で保護マットの表面に、試験的に網目の大きさ100mmと300mmの2種類のネットを敷設してみたところ、300mm網目の場合はほとんど効果が無く、保護マットはカラスの口ばしの洗礼を受けていたのに対して、100mm網目の設置場所では損傷が見られなかった。
試験設置では、300mm網目はカラスの歩行や飛ぶ時に影響は無いが、100mm網目は足を引っ掛けたりして危険性を感じたものと思われる。その後の観察ではネットを50m以上避けた場所の法面上に止まっていた。
【0069】
c.試験ではただネットのみを保護マットの上に重ねて置いただけのものであったが、良い結果が得られた。しかし、カラスは学習能力が非常に高く、数ケ月で学習され気をつけながらでも100mm網目部分に止まると思われる。
これらのことから、より一層の不安定性と危険性を作る為、隙間を作ることを考えた。
d.鳥獣防止ネットと補強ネットの間に50mm〜200mm程度の隙間を作ることによって、鳥類が鳥獣防止ネット上に飛んで来ても、その鳥獣防止ネットがフワフワ状態であれば、立っているのに安定性を欠くし、体全体に力の入らない状態では、補強シートを突くのは非常に難しくなるのである。そして、歩行する時にもバランスを崩し網目から足を落とし、ネットに足を絡ませる危険性を感じさせることができるのである。
また、仮に隙間を作る為に置かれた高さ100mm以上もある網空間保持体の上に止まったとしても、補強シートを突くのには距離がありすぎて不可能となるのである。
その結果、補強シートは鳥類からの被害を受けなくなるばかりでなく、学習しても休憩地にもできないと思えば、他の場所へと移動していくのである。
【0070】
e.ここで鳥獣防止ネットは、法律で禁止されている霞網の類ではないことを述べる。
霞網とは、小鳥を取る網。黒色で目に見えないような細い糸で編み、木立の間などにしかける。(日本語大辞典)とある。
霞網は木立の間にしかける他、記憶では40年位前になるが、寒スズメを取る為、スズメの来る場所に米や穀類を蒔いて大きな霞網の両側を長い竹ザオや材木に固定して地べたに置き、スズメの集まった時を見計らって突然驚かすと同時に、両側にいる人が一斉に霞網を立ち上げる。スズメは驚いて飛んでいくが、見えにくいのか追われた方向に飛んでいく。
それを一網打尽にしたのを見たことがあるが、当該鳥獣防止ネットは、この類のものではない。
あくまで鳥類を捕獲するのが目的でなく、鳥類に不安定さと危険性を感じさせ処分場に群がらないようにするのが目的なのである。
鳥獣防止ネットは、そのネットの色は黒色を標準としているが、霞網と異なるのは霞網が見えづらいのに対して、当該鳥獣防止ネットは、目立つようにする、例えば、太陽光が当たっているネットが風で揺れることによってネットを断続的に黒光りさせるので、鳥に異様さを感じさせるのである。
処分場を観察してみると、カラスやトンビの類が多く、小鳥の類は全く来ていないと言える。従って、当該鳥獣防止ネットが小鳥に与える影響はないと言える。
処分場では、カラスは害鳥(例えば、処分場は病原菌の巣と言っても過言ではない。カラスは市街地にも餌を探して徘徊し、その病原菌を羽や口ばしに付着させて持っていく可能性が充分ある。)と考え、その害鳥を処分場で捕獲する為、大きな箱物を設置している。
大きな処分場になると、捕獲して処分する数は年間、数百数千羽になっている。
【0071】
f.当該鳥獣防止ネットの目的は、あくまで本来野鳥であるカラスなどに処分場に来ることの危険性を感じさせて野山に帰し、自然に数を減少させるのが目的である。
g.鳥獣防止ネットの特徴の第2は、スプリングの使用である。
当該鳥獣防止ネットのネット上方横縁部のロープをスプリングを利用して固定するのには、三つの理由がある。
第1は、スプリングを使用することによりネットが風によって揺れることを助長し、ネットの黒光りが断続的に起こることにより鳥類に危険物のあることを気付かせることである。
第2は、冬期時において、網に雪などが氷着しないように風による揺れを助長することである。
第3は、冬期時、積雪の荷重によってネットが法面下方へ下がる時、スプリングが伸びることでネットの縦横縁部のロープにかかる力を低減させることである。スプリングは伸びるので、雪解け時には徐々に正常な位置に戻るのである。
スプリングの種類(伸縮タイプが一般的で、ここでは伸縮タイプで説明しているが、非常に強度性の高い圧縮タイプも使用することがある。)、大きさや線の太さは、設置される処分場での風荷重や雪荷重などで決定する。積雪地でない場合は、オールアンカーやアイナットの固定具に上方横縁部のロープを直接固定してもよい。
【0072】
【発明の効果】
本発明は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。
1.本発明のものは、新設処理場の他、既設処理場(遮水シートを既に張り終わって露出している場所)や山間部、沢部などを利用しているゴミ処理場にも使用することができるばかりでなく、ゴミで埋まるのに10年以上かかる処分場や鳥類の群がる可能性のある処分場にも使用することができる。
2.ゴミ処理場以外の場所でも、シートのようなものが破れて化学液や重金属や汚水が浸透しないようにしたい場所、例えば、重金属を含んだトンネル残土の処理場や雨水などによって洪水にならないように設けられている調整池などに使用することができる。
3.処分場内の遮水シートを紫外線や大型ゴミなどの外的衝撃から保護することにより、排出水などの浸透を防ぐことができると共に、処理場の管理運営者の維持管理の簡素化を図ることができる。
4.本発明の鳥獣防止ネットは、処分場の他に使い方によって都会のカラスの繁殖を防止する為の木の囲いやイノシシ、サルなどを防止する田畑の囲い、そして、ニワトリを狙うイタチ、野良ネコの防止に使用することができる。
5.このほか、安価に製造できる、部品点数が少ないので組立が容易である、経済的である、などの効果をも有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図2】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図3】同上の要部拡大縦断面図である。
【図4】A−A線拡大縦断面図である。
【図5】B−B線拡大縦断面図である。
【図6】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図7】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図8】補強シートの斜視図である。
【図9】第2発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図10】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図11】同上の要部拡大縦断面図である。
【図12】C−C線拡大縦断面図である。
【図13】D−D線拡大縦断面図である。
【図14】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図15】E−E線拡大縦断面図である。
【図16】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図17】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図18】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図19】補強シートの斜視図である。
【図20】下方補強シートである。
【図21】第3発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図22】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図23】同上の要部拡大縦断面図である。
【図24】F−F線拡大縦断面図である。
【図25】G−G線拡大縦断面図である。
【図26】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図27】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図28】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図29】網空間保持体の斜視図である。
【図30】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図31】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図32】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図33】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図34】第4発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図35】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図36】同上の要部拡大縦断面図である。
【図37】H−H線拡大縦断面図である。
【図38】I−I線拡大縦断面図である。
【図39】J−J線拡大縦断面図である。
【図40】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図41】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図42】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図43】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図44】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図45】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図46】網空間保持体の斜視図である。
【図47】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図48】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図49】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図50】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図51】第5発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図52】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図53】同上の要部拡大縦断面図である。
【図54】K−K線拡大縦断面図である。
【図55】L−L線拡大縦断面図である。
【図56】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図57】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図58】補強シートの斜視図である。
【図59】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図60】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図61】網空間保持体の斜視図である。
【図62】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図63】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図64】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図65】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【図66】第6発明の廃棄物の処分場の1部を切欠いた斜視図である。
【図67】処分場用くぼみ部の斜視図である。
【図68】同上の要部拡大縦断面図である。
【図69】M−M線拡大縦断面図である。
【図70】N−N線拡大縦断面図である。
【図71】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図72】O−O線拡大縦断面図である。
【図73】同上の他の実施例の縦断面図である。
【図74】遮水シート保護マットの斜視図である。
【図75】下方遮水シート保護マットの斜視図である。
【図76】補強シートの斜視図である。
【図77】下方補強シートである。
【図78】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図79】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図80】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの斜視図である。
【図81】下方ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの固定状態を説明する斜視図である。
【図82】網空間保持体の斜視図である。
【図83】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図84】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図85】網空間保持体の他の実施例の斜視図である。
【図86】ネット用空間保持具と鳥獣防止ネットの関係を説明する要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 第1発明の廃棄物の処分場
2 処分場用くぼみ部
3 遮水シート
4 遮水シート保護マット
5 補強シート
7 土砂
11 第2発明の廃棄物の処分場
21 第1種処分場用くぼみ部
31 第1種遮水シート
41 第1種遮水シート保護マット
51 下方補強シート
1イ 第3発明の廃棄物の処分場
6 ネット用空間保持具
8 鳥獣防止ネット
1イ1 第4発明の廃棄物の処分場
61 下方ネット用空間保持具
81 下方鳥獣防止ネット
1ロ 第5発明の廃棄物の処分場
1ロ1 第6発明の廃棄物の処分場
Claims (27)
- 処分場用くぼみ部(2)と、遮水シート(3)と、遮水シート保護マット(4)と、補強シート(5)と、土砂(7)から構成され、
処分場用くぼみ部(2)は、底面(2A)と、 この底面の前後に連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右に連設された左右の壁面(2D、2E)とから構成され、処分場用くぼみ部(2)の外周には、土盛された縁部(2F)を介して断面逆台形状の溝(2G)が形成され、
遮水シート(3)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部(2)における上面に敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート(3)における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
補強シート(5)は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、処分場用くぼみ部(2)の内面に敷設された遮水シート保護マット(4)における上面に積層され、
土砂(7)は、補強シート(5)を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 遮水シート保護マット(4)と補強シート(5)を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着した請求項1記載の廃棄物の処分場。
- 第1種処分場用くぼみ部(21)と、第1種遮水シート(31)と、遮水シート保護マット(4)と、下方遮水シート保護マット(41)と、補強シート(5)と、下方補強シート(51)と、土砂(7)から構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)は、底面(21A)と、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面(21B、21C)と、左右に連設された左右の下方壁面(21D、21E)と、これら壁面の上端に形成された中間天場(2H)と、この中間天場(2H)に形成された断面逆台形状の中間溝(2I)と、中間溝(2I)に上方に向け連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右の壁面(2D、2E)と、これら前後の壁面(2B、2C)と左右の壁面(2D、2E)の外周に、土盛された縁部(2F)を介して形成された断面逆台形状の溝(2G)から構成され、
第1種遮水シート(31)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)における上面を覆うように敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット(4)の上端が第1種処分場くぼみ部(21)の縁部(2G)を覆い、下端が中間溝(2I)内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
下方遮水シート保護マット(41)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット(41)の上端が中間溝(2I)内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部(2)の底面(21A)に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
補強シート(5)の構成は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、当該補強シート(5)の下端は断面逆台形状の中間溝(2I)内に達するよう構成され、
下方補強シート(51)は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された下方遮水シート保護マット(41)のうち前後の下方壁面(21B、21C)、左右の下方壁面(21D、21E)に対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート(51)の上端を中間溝(2I)内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部(21)の底面(21A)に達するよう積層され、
土砂(7)は、下方補強シート(51)を積層後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 遮水シート保護マット(4)と補強シート(5)を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット(41)と下方補強シート(51)を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着した請求項3記載の廃棄物の処分場。
- 処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットで処理したのち、遮水シート保護マットの上面に、当該遮水シート保護マットとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とする廃棄物の処分場。
- 処分場用くぼみ部(2)と、遮水シート(3)と、遮水シート保護マット(4)と、ネット用空間保持具(6)と、鳥獣防止ネット(8)と、土砂(7)から構成され、
処分場用くぼみ部(2)は、底面(2A)と、 この底面の前後に連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右に連設された左右の壁面(2D、2E)とから構成され、処分場用くぼみ部(2)の外周には、土盛された縁部(2F)を介して断面逆台形状の溝(2G)が形成され、
遮水シート(3)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部(2)における上面を覆うように敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート(3)における前後左右の壁面の上面に隙間のないように連結して敷設され、
ネット用空間保持具(6、6..)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープが法面の最下端まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
鳥獣防止ネット(8)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、遮水シート保護マット(4)上に並列状態で配置されたネット用空間保持具(6、6..)を覆う状態に設置され、
土砂(7)は、鳥獣防止ネット(8)を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの(6B1)、スパイラル状に構成したもの(6B2)、蛇腹状に構成したもの(6B3)、格子状に構成したもの(6B4)のいずれかに構成されている請求項6記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度である請求項6記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されている請求項6記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度である請求項5あるいは請求項6記載の廃棄物の処分場。
- 第1種処分場用くぼみ部(21)と、第1種遮水シート(31)と、遮水シート保護マット(4)と、下方遮水シート保護マット(41)と、ネット用空間保持具(6)と、下方ネット用空間保持具(61)と、鳥獣防止ネット(8)と、下方鳥獣防止ネット(81)と、土砂(7)から構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)は、底面(21A)と、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面(21B、21C)と、左右に連設された左右の下方壁面(21D、21E)と、これら壁面の上端に形成された中間天場(2H)と、この中間天場(2H)に形成された断面逆台形状の中間溝(2I)と、中間溝(2I)に上方に向け連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右の壁面(2D、2E)と、これら前後の壁面(2B、2C)と左右の壁面(2D、2E)の外周に、土盛された縁部(2F)を介して形成された断面逆台形状の中間溝(2G)から構成され、
第1種遮水シート(31)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)における上面を覆うように敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット(41)の上端が第1種処分場くぼみ部(21)の縁部(2G)を覆い、下端が中間溝(2I)内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
下方遮水シート保護マット(41)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット(41)の上端が中間溝(2I)内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部(2)の底面(21A)に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
ネット用空間保持具(6、6..)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープが法面の中間溝(2I)まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
下方ネット用空間保持具(61)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
鳥獣防止ネット(8)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、遮水シート保護マット(4)上に並列状態で配置されたネット用空間保持具(6、6..)を覆う状態に設置され、
下方鳥獣防止ネット(81)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、下方遮水シート保護マット(41)上に並列状態で配置されたネット用空間保持具(61、61..)を覆う状態に設置され、
土砂(7)は、下方補強シート(51)を引張った後、所定の厚さで敷き詰められることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの(6B1)、スパイラル状に構成したもの(6B2)、蛇腹状に構成したもの(6B3)、格子状に構成したもの(6B4)のいずれかに構成されている請求項11記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度に構成された請求項11記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルのほかナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されている請求項11記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度である請求項11記載の廃棄物の処分場。
- 処分場用くぼみ部の法面を遮水シートと遮水シート保護マットと補強シートで処理したのち、補強シートの上面に、当該補強シートとは所定間隔を保持する状態で所定網目を有する鳥獣防止ネットを張るよう構成したことを特徴とする廃棄物の処分場。
- 処分場用くぼみ部(2)と、遮水シート(3)と、遮水シート保護マット(4)と、補強シート(5)と、ネット用空間保持具(6)と、鳥獣防止ネット(8)と、土砂(7)から構成され、
処分場用くぼみ部(2)は、底面(2A)と、 この底面の前後に連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右に連設された左右の壁面(2D、2E)とから構成され、処分場用くぼみ部(2)の外周には、土盛された縁部(2F)を介して断面逆台形状の溝(2G)が形成され、
遮水シート(3)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、処分場用くぼみ部(2)における上面を覆うように敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部の内面に敷設された遮水シート(3)における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット(4)の上端が処分場くぼみ部(2)の縁部(2G)を覆い、下端が処分場用くぼみ部(2)の底面(2A)に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
補強シート(5)は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に位置し、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、処分場用くぼみ部(2)の内面に敷設された遮水シート保護マット(4)における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が処分場用くぼみ部(2)の底面(2A)に達するよう積層され、
ネット用空間保持具(6、6..)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
鳥獣防止ネット(8)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、補強シート(5)上に並列状態で配置されたネット用空間保持具(6、6..)を覆う状態に設置され、
土砂(7)は、鳥獣防止ネット(8)を張設後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 遮水シート保護マット(4)と補強シート(5)を、3スパン間隔で溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されている請求項17記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの(6B1)、スパイラル状に構成したもの(6B2)、蛇腹状に構成したもの(6B3)、格子状に構成したもの(6B4)のいずれかに構成されている請求項17記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度である請求項17記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットなどの材質は、紫外線に強い耐候性に優れているポリエチレン、ポリエステルなどのほか、他にナイロン、ポリアラミドなど合成繊維や炭素繊維やゴムのように伸びる性質の素材で構成されている請求項17記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度である請求項16あるいは請求項17記載の廃棄物の処分場。
- 第1種処分場用くぼみ部(21)と、第1種遮水シート(31)と、遮水シート保護マット(4)と、下方遮水シート保護マット(41)と、補強シート(5)と、下方補強シート(51)と、ネット用空間保持具(6)と、下方ネット用空間保持具(61)と、鳥獣防止ネット(8)と、下方鳥獣防止ネット(81)と、土砂(7)から構成され、
第1種処分場用くぼみ部(21)は、底面(21A)と、 この底面の前後に連設された前後の下方壁面(21B、21C)と、左右に連設された左右の下方壁面(21D、21E)と、これら壁面の上端に形成された中間天場(2H)と、この中間天場(2H)に形成された断面逆台形状の中間溝(2I)と、中間溝(2I)に上方に向け連設された前後の壁面(2B、2C)と、左右の壁面(2D、2E)と、これら前後の壁面(2B、2C)と左右の壁面(2D、2E)の外周に、土盛された縁部(2F)を介して形成された断面逆台形状の溝(2G)から構成され、
第1種遮水シート(31)は、塩化ビニール、ポリエチレン、ゴム、E. V. A. などのシートで構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)における上面を覆うように敷設され、
遮水シート保護マット(4)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該遮水シート保護マット(4)の上端が第1種処分場くぼみ部(21)の縁部(2G)を覆い、下端が中間溝(2I)内に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
下方遮水シート保護マット(41)は、平面方形のマット体(4A)の左端下面に添着された面ファスナーの一方(4B)と右端上面に添着された面ファスナーの他方(4C)とから構成され、処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された遮水シート(31)における前後左右の壁面の上面に、当該下方遮水シート保護マット(41)の上端が中間溝(2I)内に入り、下端が第1種処分場用くぼみ部(2)の底面(21A)に達する状態で隙間のないように連結して敷設され、
補強シート(5)は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に位置し、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、処分場用くぼみ部(2)の内面に敷設された遮水シート保護マット(4)における前後の壁面、左右の壁面の上面に位置し、下端が中間溝(2I)に達するよう積層され、
下方補強シート(51)は、平面方形の不織布などでなるシート体(5A)の上面に位置し、当該シート体(5A)の右方露出縁(5A1)を設けた状態でラミネートされた合成樹脂(5B)で構成され、第1種処分場用くぼみ部(21)の内面に敷設された下方遮水シート保護マット(41)の前後の下方壁面(21B、21C)、左右の下方壁面(21D、21E)に対応する部分の上面に位置し、当該下方補強シート(51)の上端を中間溝(2I)内に入れ、下端が第1種処分場用くぼみ部(21)の底面(21A)に達するよう積層され、
ネット用空間保持具(6、6..)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープが法面の中間溝(2I)まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
下方ネット用空間保持具(61)は、所定長さのロープ(6A)と、このロープに所定間隔をもって結束固定した網空間保持体(6B、6B..)から構成され、ロープは法面の最下端まで下げられ、網空間保持体(6B)は、合成樹脂材を素材とする円筒体あるいは角筒体で構成され、
鳥獣防止ネット(8)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、遮水シート保護マット(4)上に並列状態で配置されたネット用空間保持具(6、6..)を覆う状態に設置され、
下方鳥獣防止ネット(81)は、平面方形の枠(8A)にネット(8B)を張って構成され、下方補強シート(51)上に並列状態で配置された下方ネット用空間保持具(61、61..)を覆う状態に設置され、
土砂(7)は、下方鳥獣防止ネット(81)を引張った後、所定の厚さで敷き詰められていることを特徴とする廃棄物の処分場。 - 遮水シート保護マット(4)と補強シート(5)を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着し、また、下方遮水シート保護マット(41)と下方補強シート(51)を、3スパン間隔でライスターなどの溶着機を利用して溶着したり、合成樹脂を熱硬化させて溶着されている請求項23記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の側壁を、網状に構成したもの(6B1)、スパイラル状に構成したもの(6B2)、蛇腹状に構成したもの(6B3)、格子状に構成したもの(6B4)のいずれかに構成されている請求項23記載の廃棄物の処分場。
- 網空間保持体の高さは100mm程度、長さは200mm程度である請求項23記載の廃棄物の処分場。
- 鳥獣防止ネットの網目の寸法は30mm×30mm程度〜200mm×200mm程度である請求項23記載の廃棄物の処分場。
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JP2008188500A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Ohbayashi Corp | 遮水構造及び遮水構造の施工方法 |
US7567420B2 (en) | 2004-04-08 | 2009-07-28 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Electrostatically atomizing device |
-
2002
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Cited By (2)
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US7567420B2 (en) | 2004-04-08 | 2009-07-28 | Matsushita Electric Works, Ltd. | Electrostatically atomizing device |
JP2008188500A (ja) * | 2007-02-01 | 2008-08-21 | Ohbayashi Corp | 遮水構造及び遮水構造の施工方法 |
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