JP2004015314A - 発振回路及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、発振回路の回路を切り替えることにより、低電圧動作に適した定電流型発振回路にしたり或いは、発振波形が安定したインバータ型発振回路及びこの発振回路を備えた半導体装置を提供することを課題とする。
【解決手段】この発明は、切替信号により発振回路の回路構成を切り替えて、インバータ型発振回路と定電流型発振回路のいずれかの構成に状況に応じて切り替えるように構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は、切替信号により発振回路の回路構成を切り替えて、インバータ型発振回路と定電流型発振回路のいずれかの構成に状況に応じて切り替えるように構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低電圧動作に適した定電流型発振回路とPLLの基準クロックの供給などに適したインバータ型発振回路及びこの発振回路を備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の携帯ラジオ、ヘッドホンステレオなどに使用されるマイクロコンピュータには、電池1本での動作、即ち最小動作電源電圧は0.9Vという低電圧動作が要求されている。このため、発振回路は発振停止状態から発振を開始する最小電源電圧(以下発振開始電圧と称する)が極力低くなるように設計する必要がある。
【0003】
上記のような携帯ラジオ、ヘッドホンステレオなどに使用されるマイクロコンピュータには例えばインバータ型発振回路が搭載されている。図3は従来のインバータ型発振回路の構成例を示した回路図である。P型電界効果トランジスタ(FET)101とN型FET102で構成されるインバータは、その入力と出力を帰還抵抗103を介して接続されることにより、発振するが、その発振周波数は外付けの水晶発振子106の発振周波数となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のインバータ型発振回路の発振開始電圧は、P型FET101の閾電圧(以下Vthと称する)とN型FET102のVthの合計電圧によって制限されていた。このため、発振開始電圧を低くするには、P型FET101およびN型FET102の両方のVthを下げる必要があった。しかし、Vthを下げるとFETにリークが発生し、動作停止時には待機電流が増大する。また、動作時には、特に電池交換時など高電源電圧状態になるにしたがって増大する消費電流が無視できなくなり、電池寿命を短くするという悪影響を及ぼすことになる。このため、Vthを下げることには限界があり、結果的に発振開始電圧も一定以下にすることができず、例えば0.9V程度の低電圧で使用するには無理があった。
【0005】
そこで、上記のような低電圧駆動に対して、従来から図4に示すような構成の低電圧動作に適した定電流型発振回路が用いられる。この発振回路では、定電流源209からゲートに定電流を供給されるP型FET201を介してN型FET202のドレインに電流を供給し、且つこのN型FET202のゲートとドレインを帰還抵抗203を介して接続することにより、N型FET202が発振するが、その発振周波数は外付けの水晶発振子206の発振周波数となる。
【0006】
上記のような定電流型発振回路では、P型FET201のゲートには、定電流源209の出力電圧が供給されており、P型FET201は電源電圧の変化に影響を受けにくい定電流動作状態となっている。このため、発振回路動作時のP型FET201はオフ状態になることはない。これにより、発振開始電圧はN型FET202のVthのみにより制限されることになり、インバータ型発振回路よりも低い電圧で発振を開始することができる。
【0007】
また、定電流動作のため電源電圧の変化による消費電流の変化が少なく、電池交換時の高電源電圧時でも消費電流が大きく増大することはないという特徴がある。
【0008】
しかし、N型FET202がオフ状態の時でも、P型FET201は完全なオン状態にはなっていないため、インバータ型発振回路のP型FET101のオン状態に比較して、インピーダンスが高い状態にある。このため、外来ノイズによる波形の歪が発生しやすく、発振波形のジッタが大きい。それ故、PLL回路が動作している場合、この発振波形のジッタは位相比較の基準となるリファレンス信号に影響を及ぼし、安定したロック状態を維持できなくなる。これがS/N悪化の原因となってしまう。
【0009】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、回路を切り替えることにより、低電圧動作に適した定電流型発振回路にも或いは、発振波形が安定したインバータ型発振回路にも構成される発振回路及びこの発振回路を搭載した半導体装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の手段は、切替信号により回路構成を切り替える切替回路と、前記切替回路を通して構成されるインバータ型発振回路と、前記切替回路を通して構成される定電流型発振回路とを具備することを特徴とする。
【0011】
第2の手段は、上記第1の手段の発振回路と、PLL回路とを具備し、前記発振回路をインバータ型発振回路構成に切り替えて動作させ、その発振信号を用いて前記PLL回路を動作させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。発振回路は、インバータ発振回路を構成するP型FET301、インバータ発振回路或いは、定電流型発振回路を構成するN型FET302、インバータ発振回路或いは、定電流型発振回路の帰還抵抗である抵抗303、外付けの水晶発振回路が接続される外部端子304、305、水晶発振回路を構成する水晶発振子306、水晶発振回路を構成する入力、出力側のコンデンサ307、308、P型FET313のゲートに定電流を供給する定電流源309、P型FET301のソースを電源VDDにオン、オフするスイッチ310、切替信号100を反転させて切替信号110とするインバータ311、P型FET313のソースを電源VDDにオン、オフするスイッチ312、定電流型発振回路を構成するP型FET313を有する。また、上記切替信号100は本発振回路が搭載される半導体装置を有する例えば電子機器の制御部(ソフトウェア)50から出力される。
【0014】
次に本実施形態の動作について説明する。本例の発振回路はインバータ型発振用のP型FET301と定電流型発振用P型FET313の両方を持つ構成となっている。
【0015】
発振回路をインバータ型にしたい場合、制御部50はまず切替信号100をアクティブ状態にする。これにより、P型FET301のソースを電源電圧(以下、VDDとする)に接続するスイッチ310がオンになる。この時、切替信号100の反転信号110はディセーブル状態となり、P型FET313のソースをVDDに接続するスイッチ312はオフになる。
【0016】
これにより、P型FET301が有効、P型FET313が無効となり、発振回路はP型FET301とN型FET302によりインバータ型発振回路を構成し、以降、インバータ発振回路として動作する。
【0017】
発振回路を定電流型にしたい場合、制御部50は切替信号100をディセーブル状態にする。これにより、P型FET301のソースを電源電圧VDDに接続するスイッチ310がオフになる。この時、切替信号100の反転信号110はアクティブ状態となり、P型FET301のソース信号をVDDに接続するスイッチ312はオンになる。これにより、P型FET301が無効、P型FET313が有効となり、発振回路はP型FET313とN型FET302により定電流型発振回路を構成し、以降、定電流型発振回路として動作する。
【0018】
本実施形態によれば、従来のインバータ型発振回路の特徴である低ジッタと、従来の定電流型発振回路の特徴である低電圧動作および低消費電流をあわせ持ち、動作状況に合わせて切り替えることができる。例えば、発振開始時は定電流型発振回路にしておくことで、低電圧状態でも発振を開始することができる。これにより、発振開始電圧を下げるためにVth下げる必要がなくなる。したがって、リーク発生による待機電流増加、および、新品の電池に交換したときなどの電圧が高い場合も電圧による電流の増加を抑えることができるため、電池寿命を延ばすことができる。また、発振信号を位相比較の基準となるリファレンス信号として使用するため低ジッタが必要なPLL動作時は、インバータ型発振回路にしておくことで発振波形の外来ノイズによる影響を抑え、PLLの安定したロック状態、および低いS/Nを実現することができる。
【0019】
更に具体的にいえば、上記した発振回路を搭載した半導体装置を有する電子機器がオートチューニング機能を持った携帯ラジオのような場合、ラジオの動作時にはPLL回路を動作させるため、制御部50は切替信号100をアクティブ状態にして、発振回路をインバータ型発振回路に切り替えて動作させることができる。これにより、ジッタの無い発振波形により位相比較の基準となるリファレンス信号が安定するため、安定したロック状態を維持でき、良好なS/Nを得ることができる。
【0020】
一方、ラジオの待機時で時計表示のような動作しかしない場合、制御部50は切替信号100をディセーブル状態にして、発振回路を定電流型発振回路に切り替えて動作させることができる。これにより、発振回路の発振開始電圧を容易に0.9V以下にすることができ、消費電流を低減して電池寿命を長くすることができる。
【0021】
また、場合によっては、発振回路としてインバータ型発振回路と定電流型発振回路を別々に製造する必要を無くすことができ、発振回路の製造コストを低減させることができる。
【0022】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。発振回路は、インバータ発振回路或いは定電流型発振回路を構成するP型FET401及びN型FET402、インバータ発振回路或いは定電流型発振回路の帰還抵抗である抵抗403、外付けの水晶発振回路が接続される外部端子404、405、水晶発振回路を構成する水晶発振子406、水晶発振回路を構成する入力、出力側のコンデンサ407、408、P型FET401のゲートに定電流を供給する定電流源409、P型FET401のゲートを定電流源409にオン、オフするスイッチ410、切替信号100を反転させて切替信号110とするインバータ411、N型FET402のゲートをP型FET401のゲートにオン、オフするスイッチ412を有する。また、上記切替信号100は本発振回路が搭載される半導体装置を有する例えば電子機器の制御部(ソフトウェア)50から出力される。
【0023】
次に本実施形態の動作について説明する。発振回路をインバータ型にしたい場合、制御部50はまず切替信号100をアクティブ状態にする。これにより、スイッチ412をオンとして、P型FET401のゲートをN型FET402のゲートに接続して発振入力信号300がP型FET401のゲートに帰還するようにする。
【0024】
この時、切替信号100の反転信号110はディセーブル状態となり、スイッチ410をオフとして、P型FET401のゲートを定電流源409の出力側から切り離す。これにより、P型FET401とN型FET402とはインバータを構成し、インバータ型発振回路を構成して動作する。
【0025】
一方、発振回路を定電流型発振回路にしたい場合は、制御部50は切替用信号100をディセーブル状態にする。これにより、スイッチ412がオフになり、P型FET401のゲートがN型FET402のゲートから切り離される。この時、切替信号100の反転信号110はアクティブ状態となり、スイッチ410がオンになる。これにより、P型FET401のゲートは定電流源409の出力側に接続され、定電流源409からP型FET401のゲートに定電流が供給される。これにより、P型FET401は定電流動作となり、N型FET402と共に定電流型発振回路を構成して、動作する。
【0026】
本実施形態によれば、P型FET401のゲートを定電流源409の出力側に接続するか、N型FET402のゲート側に接続するかを切り替えることにより、定電流型発振回路或いはインバータ型発振回路のいずれかを構成して動作させることができ、第1の実施形態と同様の効果があるが、第1の実施形態よりFETが1個少ない分、回路をシンプルにすることができる。
【0027】
尚、上記した実施形態の発振回路はラジオ以外にも低電圧動作を必要とすると共に、PLLを有する電子機器に搭載して同様の効果を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、発振回路の回路を切り替えて、インバータ型発振回路或いは、定電流型発振回路のいずれかの構成をとることにより、インバータ型発振回路の特徴である低ジッタと、定電流型発振回路の特徴である低電圧動作および低消費電流をあわせ持ち、動作状況に合わせて切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。
【図3】従来のインバータ型発振回路の構成例を示した回路図である。
【図4】従来の定電流型発振回路の構成例を示した回路図である。
【符号の説明】
50 制御部
301、313、401 P型FET
302、402 N型FET
303、403 抵抗
304、305、404、405 外部端子
306、406 水晶発振子
307、308、407、408 コンデンサ
309、409 定電流源
310、312、410、412 スイッチ
311、411 インバータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、低電圧動作に適した定電流型発振回路とPLLの基準クロックの供給などに適したインバータ型発振回路及びこの発振回路を備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の携帯ラジオ、ヘッドホンステレオなどに使用されるマイクロコンピュータには、電池1本での動作、即ち最小動作電源電圧は0.9Vという低電圧動作が要求されている。このため、発振回路は発振停止状態から発振を開始する最小電源電圧(以下発振開始電圧と称する)が極力低くなるように設計する必要がある。
【0003】
上記のような携帯ラジオ、ヘッドホンステレオなどに使用されるマイクロコンピュータには例えばインバータ型発振回路が搭載されている。図3は従来のインバータ型発振回路の構成例を示した回路図である。P型電界効果トランジスタ(FET)101とN型FET102で構成されるインバータは、その入力と出力を帰還抵抗103を介して接続されることにより、発振するが、その発振周波数は外付けの水晶発振子106の発振周波数となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のインバータ型発振回路の発振開始電圧は、P型FET101の閾電圧(以下Vthと称する)とN型FET102のVthの合計電圧によって制限されていた。このため、発振開始電圧を低くするには、P型FET101およびN型FET102の両方のVthを下げる必要があった。しかし、Vthを下げるとFETにリークが発生し、動作停止時には待機電流が増大する。また、動作時には、特に電池交換時など高電源電圧状態になるにしたがって増大する消費電流が無視できなくなり、電池寿命を短くするという悪影響を及ぼすことになる。このため、Vthを下げることには限界があり、結果的に発振開始電圧も一定以下にすることができず、例えば0.9V程度の低電圧で使用するには無理があった。
【0005】
そこで、上記のような低電圧駆動に対して、従来から図4に示すような構成の低電圧動作に適した定電流型発振回路が用いられる。この発振回路では、定電流源209からゲートに定電流を供給されるP型FET201を介してN型FET202のドレインに電流を供給し、且つこのN型FET202のゲートとドレインを帰還抵抗203を介して接続することにより、N型FET202が発振するが、その発振周波数は外付けの水晶発振子206の発振周波数となる。
【0006】
上記のような定電流型発振回路では、P型FET201のゲートには、定電流源209の出力電圧が供給されており、P型FET201は電源電圧の変化に影響を受けにくい定電流動作状態となっている。このため、発振回路動作時のP型FET201はオフ状態になることはない。これにより、発振開始電圧はN型FET202のVthのみにより制限されることになり、インバータ型発振回路よりも低い電圧で発振を開始することができる。
【0007】
また、定電流動作のため電源電圧の変化による消費電流の変化が少なく、電池交換時の高電源電圧時でも消費電流が大きく増大することはないという特徴がある。
【0008】
しかし、N型FET202がオフ状態の時でも、P型FET201は完全なオン状態にはなっていないため、インバータ型発振回路のP型FET101のオン状態に比較して、インピーダンスが高い状態にある。このため、外来ノイズによる波形の歪が発生しやすく、発振波形のジッタが大きい。それ故、PLL回路が動作している場合、この発振波形のジッタは位相比較の基準となるリファレンス信号に影響を及ぼし、安定したロック状態を維持できなくなる。これがS/N悪化の原因となってしまう。
【0009】
本発明は、上述の如き従来の課題を解決するためになされたもので、その目的は、回路を切り替えることにより、低電圧動作に適した定電流型発振回路にも或いは、発振波形が安定したインバータ型発振回路にも構成される発振回路及びこの発振回路を搭載した半導体装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
課題を解決するための第1の手段は、切替信号により回路構成を切り替える切替回路と、前記切替回路を通して構成されるインバータ型発振回路と、前記切替回路を通して構成される定電流型発振回路とを具備することを特徴とする。
【0011】
第2の手段は、上記第1の手段の発振回路と、PLL回路とを具備し、前記発振回路をインバータ型発振回路構成に切り替えて動作させ、その発振信号を用いて前記PLL回路を動作させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。発振回路は、インバータ発振回路を構成するP型FET301、インバータ発振回路或いは、定電流型発振回路を構成するN型FET302、インバータ発振回路或いは、定電流型発振回路の帰還抵抗である抵抗303、外付けの水晶発振回路が接続される外部端子304、305、水晶発振回路を構成する水晶発振子306、水晶発振回路を構成する入力、出力側のコンデンサ307、308、P型FET313のゲートに定電流を供給する定電流源309、P型FET301のソースを電源VDDにオン、オフするスイッチ310、切替信号100を反転させて切替信号110とするインバータ311、P型FET313のソースを電源VDDにオン、オフするスイッチ312、定電流型発振回路を構成するP型FET313を有する。また、上記切替信号100は本発振回路が搭載される半導体装置を有する例えば電子機器の制御部(ソフトウェア)50から出力される。
【0014】
次に本実施形態の動作について説明する。本例の発振回路はインバータ型発振用のP型FET301と定電流型発振用P型FET313の両方を持つ構成となっている。
【0015】
発振回路をインバータ型にしたい場合、制御部50はまず切替信号100をアクティブ状態にする。これにより、P型FET301のソースを電源電圧(以下、VDDとする)に接続するスイッチ310がオンになる。この時、切替信号100の反転信号110はディセーブル状態となり、P型FET313のソースをVDDに接続するスイッチ312はオフになる。
【0016】
これにより、P型FET301が有効、P型FET313が無効となり、発振回路はP型FET301とN型FET302によりインバータ型発振回路を構成し、以降、インバータ発振回路として動作する。
【0017】
発振回路を定電流型にしたい場合、制御部50は切替信号100をディセーブル状態にする。これにより、P型FET301のソースを電源電圧VDDに接続するスイッチ310がオフになる。この時、切替信号100の反転信号110はアクティブ状態となり、P型FET301のソース信号をVDDに接続するスイッチ312はオンになる。これにより、P型FET301が無効、P型FET313が有効となり、発振回路はP型FET313とN型FET302により定電流型発振回路を構成し、以降、定電流型発振回路として動作する。
【0018】
本実施形態によれば、従来のインバータ型発振回路の特徴である低ジッタと、従来の定電流型発振回路の特徴である低電圧動作および低消費電流をあわせ持ち、動作状況に合わせて切り替えることができる。例えば、発振開始時は定電流型発振回路にしておくことで、低電圧状態でも発振を開始することができる。これにより、発振開始電圧を下げるためにVth下げる必要がなくなる。したがって、リーク発生による待機電流増加、および、新品の電池に交換したときなどの電圧が高い場合も電圧による電流の増加を抑えることができるため、電池寿命を延ばすことができる。また、発振信号を位相比較の基準となるリファレンス信号として使用するため低ジッタが必要なPLL動作時は、インバータ型発振回路にしておくことで発振波形の外来ノイズによる影響を抑え、PLLの安定したロック状態、および低いS/Nを実現することができる。
【0019】
更に具体的にいえば、上記した発振回路を搭載した半導体装置を有する電子機器がオートチューニング機能を持った携帯ラジオのような場合、ラジオの動作時にはPLL回路を動作させるため、制御部50は切替信号100をアクティブ状態にして、発振回路をインバータ型発振回路に切り替えて動作させることができる。これにより、ジッタの無い発振波形により位相比較の基準となるリファレンス信号が安定するため、安定したロック状態を維持でき、良好なS/Nを得ることができる。
【0020】
一方、ラジオの待機時で時計表示のような動作しかしない場合、制御部50は切替信号100をディセーブル状態にして、発振回路を定電流型発振回路に切り替えて動作させることができる。これにより、発振回路の発振開始電圧を容易に0.9V以下にすることができ、消費電流を低減して電池寿命を長くすることができる。
【0021】
また、場合によっては、発振回路としてインバータ型発振回路と定電流型発振回路を別々に製造する必要を無くすことができ、発振回路の製造コストを低減させることができる。
【0022】
図2は、本発明の第2の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。発振回路は、インバータ発振回路或いは定電流型発振回路を構成するP型FET401及びN型FET402、インバータ発振回路或いは定電流型発振回路の帰還抵抗である抵抗403、外付けの水晶発振回路が接続される外部端子404、405、水晶発振回路を構成する水晶発振子406、水晶発振回路を構成する入力、出力側のコンデンサ407、408、P型FET401のゲートに定電流を供給する定電流源409、P型FET401のゲートを定電流源409にオン、オフするスイッチ410、切替信号100を反転させて切替信号110とするインバータ411、N型FET402のゲートをP型FET401のゲートにオン、オフするスイッチ412を有する。また、上記切替信号100は本発振回路が搭載される半導体装置を有する例えば電子機器の制御部(ソフトウェア)50から出力される。
【0023】
次に本実施形態の動作について説明する。発振回路をインバータ型にしたい場合、制御部50はまず切替信号100をアクティブ状態にする。これにより、スイッチ412をオンとして、P型FET401のゲートをN型FET402のゲートに接続して発振入力信号300がP型FET401のゲートに帰還するようにする。
【0024】
この時、切替信号100の反転信号110はディセーブル状態となり、スイッチ410をオフとして、P型FET401のゲートを定電流源409の出力側から切り離す。これにより、P型FET401とN型FET402とはインバータを構成し、インバータ型発振回路を構成して動作する。
【0025】
一方、発振回路を定電流型発振回路にしたい場合は、制御部50は切替用信号100をディセーブル状態にする。これにより、スイッチ412がオフになり、P型FET401のゲートがN型FET402のゲートから切り離される。この時、切替信号100の反転信号110はアクティブ状態となり、スイッチ410がオンになる。これにより、P型FET401のゲートは定電流源409の出力側に接続され、定電流源409からP型FET401のゲートに定電流が供給される。これにより、P型FET401は定電流動作となり、N型FET402と共に定電流型発振回路を構成して、動作する。
【0026】
本実施形態によれば、P型FET401のゲートを定電流源409の出力側に接続するか、N型FET402のゲート側に接続するかを切り替えることにより、定電流型発振回路或いはインバータ型発振回路のいずれかを構成して動作させることができ、第1の実施形態と同様の効果があるが、第1の実施形態よりFETが1個少ない分、回路をシンプルにすることができる。
【0027】
尚、上記した実施形態の発振回路はラジオ以外にも低電圧動作を必要とすると共に、PLLを有する電子機器に搭載して同様の効果を得ることができる。
【0028】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、発振回路の回路を切り替えて、インバータ型発振回路或いは、定電流型発振回路のいずれかの構成をとることにより、インバータ型発振回路の特徴である低ジッタと、定電流型発振回路の特徴である低電圧動作および低消費電流をあわせ持ち、動作状況に合わせて切り替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る発振回路の構成例を示した回路図である。
【図3】従来のインバータ型発振回路の構成例を示した回路図である。
【図4】従来の定電流型発振回路の構成例を示した回路図である。
【符号の説明】
50 制御部
301、313、401 P型FET
302、402 N型FET
303、403 抵抗
304、305、404、405 外部端子
306、406 水晶発振子
307、308、407、408 コンデンサ
309、409 定電流源
310、312、410、412 スイッチ
311、411 インバータ
Claims (4)
- 切替信号により回路構成を切り替える切替回路と、
前記切替回路を通して構成されるインバータ型発振回路と、
前記切替回路を通して構成される定電流型発振回路と、
を具備することを特徴とする発振回路。 - ゲートとドレインを共通接続した第1のP型電界効果トランジスタとN型電界効果トランジスタと、
前記第1のP型電界効果トランジスタのソースに電源を供給するか、供給しないかを切り替える第1のスイッチ手段と、
前記N型電界効果トランジスタのドレインにドレインが接続され、ゲートに定電流が供給される第2のP型電界効果トランジスタと、
前記第2のP型電界効果トランジスタのソースに電源を供給するか、供給しないかを切り替える第2のスイッチ手段とを具備し、
前記第1のスイッチ手段をオンし且つ前記第2のスイッチ手段をオフすることによって前記インバータ型発振回路を構成し、前記第1のスイッチ手段をオフし且つ前記第2のスイッチ手段をオンすることによって前記定電流型発振回路を構成することを特徴とする請求項1に記載の発振回路。 - 電源をソースに供給されるP型電界効果トランジスタと、
ソースを接地レベルとし、ドレインを前記P型電界効果トランジスタのドレインと共通接続するN型電界効果トランジスタと、
定電流を出力する定電流回路と、
前記定電流回路から出力される定電流を前記P型電界効果トランジスタのゲートに供給するか、供給しないかを切り替える第1のスイッチ手段と、
前記P型電界効果トランジスタのゲートとN型電界効果トランジスタのゲートを接続するか、接続しないかを切り替える第2のスイッチ手段とを具備し、
前記第1のスイッチ手段をオフし且つ前記第2のスイッチ手段をオンすることにより、前記インバータ型発振回路を構成し、前記第1のスイッチ手段をオンし且つ前記第2のスイッチ手段をオフすることにより、前記定電流型発振回路を構成することを特徴とする請求項1に記載の発振回路。 - 請求項1乃至3いずれかに記載の発振回路と、
PLL回路とを具備し、
前記発振回路をインバータ型発振回路構成に切り替えて動作させ、その発振信号を用いて前記PLL回路を動作させることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002164481A JP2004015314A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 発振回路及び半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002164481A JP2004015314A (ja) | 2002-06-05 | 2002-06-05 | 発振回路及び半導体装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007311846A (ja) * | 2006-05-16 | 2007-11-29 | Oki Electric Ind Co Ltd | 発振回路 |
JP2009290381A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Kyocera Kinseki Corp | 発振器 |
CN112422123A (zh) * | 2020-11-24 | 2021-02-26 | 武汉滨湖电子有限责任公司 | 一种低相位噪声频率综合器及本振的实现方法 |
-
2002
- 2002-06-05 JP JP2002164481A patent/JP2004015314A/ja not_active Withdrawn
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US7557666B2 (en) | 2006-05-16 | 2009-07-07 | Oki Semiconductor Co., Ltd. | Oscillation circuit |
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