JP2004013510A - 描画処理プログラム,描画処理プログラムを記憶させた記憶媒体,描画処理装置、及び描画処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可視領域の仮想空間1を、例えば視点Sからの距離や、仮想空間に存在するオブジェクトの視点に対する速度、フォーカス(ぼけ度)等に対応するLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングし、このグルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定する。そして、これら各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成し、各分割画像の画像サイズ,表示角度,解像度の調整を図り、統合処理して統合画像を形成する。これにより、各分割仮想空間毎に描画処理を行ったうえで、各分割画像を統合する新規な描画アルゴリズムを提供することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビデオゲーム装置やパーソナルコンピュータ装置等に適用して好適な描画処理プログラム,描画処理プログラムを記憶させた記憶媒体,描画処理装置、及び描画処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンピュータグラフィックシステムは、図18に示すように例えばフレームメモリ等の描画用メモリ100と、この描画用メモリ100に対して描画を行う描画処理部101とを所定のバンド幅のバスライン102を介して接続することで構成されている。
【0003】
描画用メモリ100としては、SRAM(Static RAM)やマルチポートDRAM(=VRAM:Video RAM)が用いられるようになっている。SRAMは、リフレッシュが不要であり、高速描画が可能である。しかし、フレーム大の大きさのSRAMは高価である。
【0004】
これに対してVRAMはリフレッシュを必要とし、描画速度もSRAMと比較して遅くなる。しかし、SRAMの記録密度に対して略4倍の記録密度を実現することができ、フレーム大のものでも安価に設けることができる。このため、描画用メモリ100としては、このVRAMが用いられるのが一般的となっている。
【0005】
しかし、このような従来のコンピュータグラフィックシステムは、描画用メモリ100と描画処理部101とを接続するバスライン102のバンド幅を拡張するのにも限界がある。このため、上記バスライン102を介して描画用メモリ100に転送する描画データのデータ転送量が制限される問題があった。
【0006】
また、従来のコンピュータグラフィックシステムは、前述のように描画用メモリ100としてVRAMを用いているため、その描画速度も遅い。このため、大量の描画データを取り扱う必要のある近年のコンピュータグラフィックに対して対応困難なものとなっていた。
【0007】
ここで、描画用メモリ100としてVRAMを用いたコンピュータグラフィックシステムにおける描画速度の高速化を図る描画処理技術として「タイリング」と呼ばれる描画処理技術が知られている。
【0008】
この「タイリング」を用いて描画処理を行うコンピュータグラフィックシステムは、図19に示すように全記憶領域が複数の小領域100a(タイル)に分割されたフレーム大のVRAMである描画用メモリ100を有している。また、このコンピュータグラフィックシステムは、上記タイル100aと略々同じ大きさのSRAMである高速メモリ103を描画処理部101内に有している。
【0009】
このようなコンピュータグラフィックシステムは、描画処理を行う際、描画処理部101が、全体的な画像を描画用メモリ100の各タイル100aの大きさの画像(分割画像)に分割すると共に、この各分割画像毎にオブジェクトのソーティング処理を行い高速メモリ103に順次描画する。そして、この高速メモリ103に描画された分割画像を順次読み出し、バスライン102を介して描画用メモリ100に転送することで、描画用メモリ100の各タイル100a毎に順次描画処理を行う。
【0010】
このような「タイリング」は、高速メモリ103から描画用メモリ100に転送される描画データのデータ転送量を、上記タイル100aに対応するデータ転送量とすることができる。このため、バスライン102のバンド幅が狭い場合でも、このバンド幅を有効に利用して描画データを描画用メモリ100に高速転送することができ、描画用メモリ100に対する高速描画を可能とすることができる。
【0011】
また、上記タイル100aの大きさの高速メモリ103を描画処理部101内に設けるだけでよいため、高価な高速メモリ103の利用を最低限に抑えることができ、コンピュータグラフィックシステム自体を安価に実現することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記「タイリング」を用いた従来のコンピュータグラフィックシステムは、高速メモリ103に書き込む分割画像毎にソーティング処理を必要とするため、各分割画像内に含まれるオブジェクトが多くなると各オブジェクトのソーティング処理に時間を要し、描画用メモリ100に全体の画像を描画するのに却って時間を要する問題があった。
【0013】
ここで、上記オブジェクトとして、LOD(Level of Detail)毎にそれぞれ解像度の異なる複数種類のオブジェクトを予め用意し、例えば視点から遠方のオブジェクトに対しては低解像度のオブジェクトを用いて描画処理を行い、視点近傍のオブジェクトに対しては高解像度のオブジェクトを用いて描画処理を行うことで、描画処理速度の向上を図ることができる。
【0014】
しかし、上記「タイリング」を用いた従来のコンピュータグラフィックシステムで上記LODを適用した描画処理を行うことを考えると、各分割画像毎にLODに対応する解像度のオブジェクトを選択して描画処理を行うこととなる。このため、例えば図19の三角形のオブジェクト105のように、描画用メモリ100に描画される一つのオブジェクトが複数のタイル100aに跨って描画された場合に、同じオブジェクトでありながら、各分割画像毎に異なる解像度で描画処理が行われる不都合が懸念される。
【0015】
このため、上記「タイリング」を用いた従来のコンピュータグラフィックシステムに対して上記LODを適用する場合には、描画用メモリ100に全体的な画像を描画処理した後に、各オブジェクト毎にLODを合わせるフィルタリング処理を施す必要がある。そして、このフィルタリング処理により、全体的な画像の描画処理時間が遅延化するため、上記「タイリング」を用いた従来のコンピュータグラフィックシステムに対しては、上記LODを適用することは困難であった。
【0016】
また、一般的な描画処理プログラムは、描画用メモリ100に対して直接的に全体的な画像を描画処理することを前提としてプログラミングされており、上記「タイリング」のように全体的な画像を分割して各分割画像毎に順次描画処理することを考慮してプログラミングされてはいない。
【0017】
このため、上記「タイリング」を用いて描画処理された画像を、上記一般的な画像処理プログラムで処理しようとした場合、全ての分割画像が描画され全体的な画像が描画用メモリ100に描画処理されるまでの間、この一般的な画像処理プログラムの実行を待機状態とする必要がある。
【0018】
しかし、一般的な画像処理プログラムの場合、この待機するというプログラミングはなされていないため、上記「タイリング」を用いる場合には、この「タイリング」を実行するプログラムと、描画用メモリ100に描画された全体的な画像を処理する一般的な描画処理プログラムとの間を仲介する特別なプログラム(API:Application Program Interface)が必要となる問題があった。
【0019】
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、描画処理効率及びメモリ効率の向上を図ることができ、また、分割領域単位で多様な描画処理アルゴリズムに対応可能な描画処理プログラム,描画処理プログラムを記憶させた記憶媒体,描画処理装置、及び描画処理方法の提供を目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、仮想空間をLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングし、このグルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定する。そして、これら各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成し、これら各分割画像を統合して統合画像を形成する。
【0021】
【発明の実施の形態】
[描画処理装置の概要]
まず、本発明を適用した実施の形態の描画処理装置の概要を説明する。
【0022】
上述のように、従来の「タイリング」は全体的な画像を複数の2次元画像に分割して描画処理を行うものであった。これに対して、この実施の形態の描画処理装置は、図1に示すように可視領域の仮想空間を、例えば視点からの距離や、仮想空間に存在するオブジェクトの視点に対する速度、フォーカス(ぼけ度)等に対応するLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングし、このグルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定する。そして、これら各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成し、これら各分割画像を統合して統合画像を形成する。
【0023】
(3次元分割処理)
図1(a),(b)は、全体的な仮想空間1を、同じLODを有するオブジェクト毎にグルーピングし、或いは同じLODを有する仮想空間毎にグルーピングし、このグルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間1a〜1dを設定した様子を示している。
【0024】
なお、図1(a)は全体的な仮想空間1の斜視図,図1(b)は全体的な仮想空間1の上面図である。
【0025】
図1中、太線の四角の枠Mで示すように、通常、モニタ装置の表示画面(ビューポート)は四角形状を有している。このため、可視領域の仮想空間1としては、視点Sを頂点とする四角錐形状を有するように形成される。各分割仮想空間1a〜1dも同様であり、全体的な仮想空間1と同じ四角錐形状(ブリック:Brick)となるように設定される。
【0026】
なお、全体的な仮想空間1及び各分割仮想空間1a〜1dの形状は、上記モニタ装置の表示画面に合わせるために四角形状としたが、これらは三角錐形状や円錐形状等の他の3次元形状としてもよい。
【0027】
次に、上記仮想空間1に設定される分割仮想空間の設定パターンとしては、
1.各分割仮想空間が重ならないように設定を行う第1のパターン、
2.各分割仮想空間の深さ方向(Z方向)の重なりを許して設定を行う第2のパターン、及び
3.各分割仮想空間の横方向(X方向)、縦方向(Y方向)、及び深さ方向(Z方向)の重なりを許して設定を行う第3のパターン
の計3パターンがある。
【0028】
図1(a),(b)は、各分割仮想空間が重ならないように、全体的な仮想空間1に対して、視点Sからの距離がZ1までの分割仮想空間1aと、視点Sからの距離がZ1〜Z2の分割仮想空間1bと、視点Sからの距離がZ2〜Z3の分割仮想空間1cと、視点Sからの距離がZ3〜Z4の分割仮想空間1dとを設定した第1のパターンを示している。
【0029】
この第1のパターンの場合、X方向,Y方向及びZ方向のいずれにも重なりが無いように各分割仮想空間1a〜1dが設定される。
【0030】
図2(a),(b)は、各分割仮想空間のZ方向の重なりを許して、全体的な仮想空間1に対して、視点Sからの距離が同じZ1〜Z3の距離を有する分割仮想空間1a〜1dと、視点Sからの距離がZ3〜Z4の距離を有する分割仮想空間1eとを設定した第2のパターンを示している。
【0031】
なお、図2(a)は全体的な仮想空間1の斜視図,図2(b)は全体的な仮想空間1の上面図である。
【0032】
この第2のパターンの場合、それぞれZ方向には重なり合うが、X方向及びY方向には重なり合わないように各分割仮想空間1a〜1eが設定される。
【0033】
図3(a),(b)は、各分割仮想空間のX方向,Y方向及びZ方向の重なりを許して、全体的な仮想空間1に対して、視点Sからの距離がZ1〜Z3の距離を有する分割仮想空間1aと、視点Sからの距離がZ2〜Z5の距離を有する分割仮想空間1bと、視点Sからの距離がZ4〜Z6の距離を有する分割仮想空間1cと、視点Sからの距離がZ6〜Z7の距離を有する分割仮想空間1dとを設定した第3のパターンを示している。
【0034】
なお、図3(a)は全体的な仮想空間1の斜視図,図3(b)は全体的な仮想空間1の上面図である。
【0035】
この図3においては、距離Z1〜距離Z7の関係は、「Z1<Z2<Z3<Z4<Z5<Z6<Z7」となっている。このため、Z2〜Z5の距離を有する分割仮想空間1bの一部(X方向,Y方向,Z方向)が、Z1〜Z3の距離を有する分割仮想空間1aと重なり合っていることとなる。同様に、Z2〜Z5の距離を有する分割仮想空間1bの一部(X方向,Y方向,Z方向)が、Z4〜Z6の距離を有する分割仮想空間1cと重なり合っていることとなる。
【0036】
(マージ描画処理)
次に、この実施の形態の描画処理装置は、このように仮想空間1に分割仮想空間を設定すると、各分割仮想空間毎に描画処理を行い、該各分割仮想空間に対応する分割画像をそれぞれ形成する。そして、各分割画像に対して画像サイズの調整処理、表示角度の調整処理、及び解像度の調整処理を施したうえで統合し、1枚の画像を形成する(マージ描画処理)。
【0037】
図4に、このマージ描画処理の模式図を示す。この図4は、上記第3のパターンで設定された各分割仮想空間1a〜1dの分割画像をマージ描画処理する例を示している。
【0038】
また、この図4において、矢印の分割画像10は、四角のオブジェクトと円のオブジェクトが重なり合っている分割画像11、長方形のオブジェクトの分割画像12、及び斜線の背景のオブジェクトの分割画像13は、それぞれ並列描画エンジンにより各分割仮想空間1a〜1dをビューポート(仮想2次元平面)に射影することにより生成された分割画像を示す。
【0039】
各分割画像10〜13は、拡大処理,縮小処理,回転処理等のフィルタリング処理により、画像サイズや表示角度の調整処理が施される。また、各分割画像10〜13は、Zデータ(深さ方向の値=Z値)に基づいて、ビューポートにおける前後関係が決定され、解像度の調整処理が施される。
【0040】
そして、各分割画像10〜13は、このような画像サイズや表示角度の調整処理及び解像度の調整処理が施された後に1枚のマージ画像15として統合される。
【0041】
このマージ画像15は、上記矢印の分割画像10のZ値(Z1)、四角のオブジェクトと円のオブジェクトが重なり合っている分割画像11のZ値(Z2)、長方形のオブジェクトの分割画像12のZ値(Z3)、及び斜線の背景のオブジェクトの分割画像13のZ値(Z4)が、それぞれZ1<Z2<Z3<Z4の関係となっている場合の例である。この場合、上記矢印の分割画像10が一番手前に表示され、斜線の背景のオブジェクトの分割画像13が一番奥に表示されることとなる。
【0042】
[システム構成]
図5に、本発明の実施の形態となる描画処理システムのブロック図を示す。この図5において、この実施の形態の描画処理システムは、描画処理装置21と、例えばマウス装置やキーボード等の入力デバイス22と、例えばDVDドライブやハードディスクドライブ(HDD)等の出力デバイス23と、描画処理装置21で生成された画像を表示するモニタ装置24とを有している。
【0043】
描画処理装置21は、当該描画処理装置21と、上記入力デバイス22,出力デバイス23及びモニタ装置24との接続を図るI/Oポート25を有している。
【0044】
また、描画処理装置21は、マルチパス描画制御を行うメイン制御部26(メインCPU)と、上記出力デバイス23を介してDVD−ROM等の記憶媒体から読み出した形状データやテクスチャデータ等の描画データや描画処理プログラムや、後に説明するバウンダリーボックスアレイやグルーピングリスト等を記憶するメインメモリ27とを有している。
【0045】
また、描画処理装置21は、例えばASIC−DRAM(ASIC:Application Specific Integrated Circuit,DRAM:Dynamic Random Access Memory)で形成された描画処理部28を有している。
【0046】
これらI/Oポート25,メインCPU26,メインメモリ27、及び描画処理部28は、描画処理装置21内において、バスライン29を介して相互に接続されている。
【0047】
描画処理部28は、上記各分割画像、及び該各分割画像をマージ処理した画像が書き込まれる画像メモリ30(Embedded−DRAM)と、メインCPU26からのマルチパスコマンドに基づいて、上記画像メモリ30に対して上記各分割画像毎に並列的な描画処理制御を行う並列描画エンジン31と、上記画像メモリ30及び並列描画エンジン31を接続するメモリインターフェイス32(メモリI/F)とを有している。
【0048】
[システムの動作概要]
並列描画エンジン31は、例えば図6に示すように上記メインCPU26からのマルチパスコマンドに基づいて画像メモリ30の全体的な記憶領域を複数の分割記憶領域30a〜30hに分割する。そして、並列描画エンジン31は、これら各分割記憶領域30a〜30hを用いて各分割画像を並列的に描画処理する。また、並列描画エンジン31は、上記並列的に描画処理した各分割画像を、各分割記憶領域30a〜30hのいずれか一つの分割記憶領域にマージ描画処理することで、1枚の画像を生成する。
【0049】
図7は、上記各分割記憶領域30a〜30hのうち、分割記憶領域30a〜30dを描画領域(Draw Area)として用い、分割記憶領域30e〜30hをテクスチャ領域として用いた場合の例である。
【0050】
この場合、並列描画エンジン31は、各分割記憶領域30e〜30hにそれぞれテクスチャデータとして複数のオペランドT1〜T4を保持する。そして、並列描画エンジン31は、レンダリングパイプライン処理(RP)によって各オペランドT1〜T4を処理することで、分割記憶領域30a〜30dに対して、それぞれZ値が付加された分割画像を描画処理する。
【0051】
なお、この図8において、「RGBA」は、描画処理された分割画像の描画データを示し、「Z」はその分割画像のZ値を示す。「RGBA」のうち、「R」は赤の色データ、「G」は緑の色データ,「B」は青の色データ、「A」はα値(透明度)である。
【0052】
次に、並列描画エンジン31は、各分割記憶領域30a〜30dに描画処理した各分割画像を、例えば図9に示すように上記メインCPU26からのマルチパスコマンドに従って、分割記憶領域30eにマージ描画処理することで1枚の画像を生成する。
【0053】
このマージ描画処理の際、並列描画エンジン31は、各分割画像のZ値に基づいて各分割画像の前後関係を調整してマージ描画処理を行う。また、並列描画エンジン31は、各分割画像に対して双一次補間処理(Bilinear),双三次補間処理(Bicubic),アフィン変換処理を適宣施すことで、各分割画像の画像サイズや表示角度の調整を行うと共に、Z値に基づいて各分割画像の解像度を調整してマージ描画処理を行う。
【0054】
[システムの詳細な動作説明]
次に、主に図10及び図11を用いて、このような描画処理システムの描画処理動作を詳細に説明する。
【0055】
当該描画処理システムでは、図10に示すように、仮想空間内のオブジェクトを、各オブジェクトのLODに基づいてグルーピングし、これら各グループ毎に、一つ或いは複数のオブジェクトを包含する直方体構造のバウンダリーボックスb1〜b9(Boundary−box:以下、B−boxという)を設定することで、仮想空間をLODに基づいて分割仮想空間に分割して取り扱うようになっている。
【0056】
なお、この図10において、各B−boxb1〜b9に包含される球体は、一つ或いは複数のオブジェクト(モデル)を示している。
【0057】
以下、図11に示すフローチャートを用いて各分割画像をマージ描画処理するまでの流れを説明する。
【0058】
まず、このシステムでは、ステップS1において、メインCPU26が、運動プログラムに従い、視点Sの変更、及び各B−boxb1〜b9のオブジェクトの位置を演算することで、現在のフレーム画像から次のフレーム画像を作成するためのアニメーション処理を行う。
【0059】
次に、ステップS2において、メインCPU26が、各B−boxb1〜b9の位置座標データや、各B−boxb1〜b9が包含するオブジェクトに関するデータをテーブル化し、これをバウンダリーボックスアレイ(B−box Array)としてメインメモリ27内に記憶制御する。
【0060】
次に、ステップS3において、メインCPU26が、視点Sにより設定される視点座標系での各B−boxの位置を算出し、各B−boxの位置情報と視界情報との比較を行うことで、上記B−box Arrayとして記憶されている各B−boxのうち、描画対象となるB−boxを検出するクリッピング処理を行う。
【0061】
具体的には、図10の例で説明すると、B−boxb1〜b3は視界外であるため、次のフレームの画像作成においては描画対象外のオブジェクトと判断される。この場合、B−boxb4〜b9が描画対象と判断される。
【0062】
また、このステップS3では、メインCPU26が、これら視界内と判断された各B−boxに対し、視点Sからの距離(Z値)及び各B−boxに包含されるオブジェクトの属性に応じて、該各B−boxに対してそれぞれLOD情報を割り当てる。
【0063】
例えば、図10に示す視界内のB−boxb7〜b9のオブジェクト属性が同一である場合、メインCPU26は、これらB−boxb7〜b9に対して同じ値のLOD情報を設定する。
【0064】
すなわち、LOD情報の値を詳細な順番に1、2、3、4とすると、B−boxb4に対しては「1」の値のLOD情報が、B−boxb5に対しては「2」の値のLOD情報が、B−boxb6に対しては「3」の値のLOD情報が、B−boxb7〜b9に対しては「4」の値のLOD情報が、それぞれ割り当てられる。
【0065】
次に、ステップS4では、メインCPU26が、視界内の各B−boxを、同じオブジェクト属性及び同じLOD情報を有するB−box同士に分類し(グルーピング処理)、メインメモリ27内にグルーピングリストを形成する。
【0066】
なお、メインCPU26は、このグルーピング処理で形成された各グループの画像処理に、上記画像メモリ30の各分割記憶領域30e〜30hの容量を超える処理が必要とならないように、このグルーピング処理を行う。
【0067】
次に、ステップS5では、メインCPU26が、同一グループに分類された一つ或いは複数のB−boxの位置情報から、該各B−boxを包含するブリックの座標データを算出する。
【0068】
具体的には、各ブリックの座標データは、図12に示すように視点Sを原点とした視点座標系における、
視点Sの手前寄りの平面の上辺のy座標値「t(top)」、
視点Sの手前寄りの平面の底辺のy座標値「b(bottom)」、
視点Sの手前寄りの平面の右辺のx座標値「r(right)」、
視点Sの手前寄りの平面の左辺のx座標値「l(left)」、
視点Sの手前寄りの平面のz座標値「n(near)」、
視点Sの奥側の平面のz座標値「f(far)」、
ビューポートの幅の値「w(width)」、
ビューポートの高さの値「h(hight)」、及び
ビューポートの奥行き指定のためのz値「z」
の計9つのパラメータにより、図13に示すようなフォーマットで規定される。
【0069】
メインCPU26は、図14に示すように各ブリックの座標データ(brick0,brick1,brick2…)を算出すると、各ブリックと各ブリックにより包含されるB−boxとが関連付けされるように、該算出した座標データをグループリストに追加する。
【0070】
例えば、図10の例では、メインCPU26は、グループリストのB−boxb4に関連付けてブリックB1の座標データをメインメモリ27に記憶する。同様に、グループリストのB−boxb5に関連付けてブリックB2の座標データをメインメモリ27に記憶する。同様に、グループリストB−boxb6に関連付けてブリックB3の座標データをメインメモリ27に記憶する。同様に、グループリストB−boxb7〜b9に関連付けてブリックB4の座標データをメインメモリ27に記憶する。
【0071】
なお、上記座標データの一部(オプション:M)として、図13に示すようにアフィン変換マトリクス値等のフィルタリング制御情報を付加するようにしてもよい。
【0072】
また、このステップS5において、メインCPU26が、各ブリックの重なり具合を判断するようにしてもよい。各ブリックの重なり具合から、後の描画処理が複雑になるものと判断される場合には、メインCPU26は、この描画処理行程を上記ステップS4に戻し、再度グルーピング処理を実行する。
【0073】
次に、ステップS6では、メインCPU26が、各ブリック毎に上記画像メモリ30上の描画領域及び描画処理方法の設定を行う。
【0074】
すなわち、このステップS6では、メインCPU26は、上記グループリストに記憶されている各ブリックの座標データに基づいて、各ブリックの相対位置関係を検出する。なお、各ブリックの相対位置関係とは、各ブリックがXYZ方向全てに重なり合っているのか、或いはZ方向のみ重なり合っているのか、等の仮想空間内における各ブリックの位置関係である。
【0075】
そして、メインCPU26は、各ブリックの相対位置関係に基づいて、各ブリックの描画処理順序等の分散処理手順を示す情報(スケジューリング情報)を生成し、これを上記メインCPU26のグルーピングリストに追加する。
【0076】
また、このステップS6では、メインCPU26が、上記グルーピングリストに記憶されている各ブリックのLOD情報に基づいて、画像メモリ30における、各ブリックの描画処理を行う分割記憶領域の割り当て、各ブリックの描画データを記憶する分割記憶領域の割り当て、及び分割画像をマージ描画処理する分割記憶領域の割り当てを行う。そして、これら割り当てた分割記憶領域を示す情報を、各ブリックに関連付けて上記グルーピングリストに追加する。
【0077】
なお、上記画像メモリ30の各分割記憶領域30e〜30hにメモリサイズが限られている場合は、メインCPU26は、このステップS6において、各ブリックのサイズを検出し、このブリックサイズが上記メモリサイズ以上であった場合に、この描画処理行程を上記ステップS4に戻し、再度、グルーピング処理を実行する。
【0078】
次に、ステップS7では、メインCPU26が、上記スケジューリング情報に基づいて、分割描画処理、及びマージ描画処理を行うためのマルチパスコマンドを生成し、これを描画処理部28の並列描画エンジン31に供給する。
【0079】
並列描画エンジン31は、上記マルチパスコマンドに基づいて、上記画像メモリ30の上記割り当てられた各分割記憶領域を用いて各ブリック毎に並列描画処理を行う。
【0080】
また、並列描画エンジン31は、これら並列的に描画処理された各ブリックに対して、例えばニアレストネイバー法(nearest neighbor)、バイリニア法(bi−linear interpolation)、及びバイキュービック法(bi−cubic convolution)等の補間処理技術やアフィン変換処理(affine transformation)を用いてフィルタリング処理を施すことにより、並列的に描画処理した各ブリックの画像(=上記分割画像)を拡大,縮小及び回転処理し、画像サイズ及び表示角度の調整を行う。
【0081】
当該実施の形態の描画処理システムでは、各ブリック毎に上記フィルタリング処理を施すようなっているため、各ブリックをそのままフィルタリング処理対象とすることも可能となる。このため、上記フィルタリング処理対象を算出するための演算を省略可能とすることができる。
【0082】
また、各ブリックは、Z値に基づくそれぞれ異なる解像度を有する。このため、並列描画エンジン31は、図15に示すように上記フィルタリング処理を施した各ブリックのZ値Z1〜Z4を、画像メモリ30のマージ描画領域に指定された分割記憶領域のダイナミックレンジDに合わせ込むことで、各ブリックの解像度の調整を図る(Z値のダイナミックレンジ補正処理)。
【0083】
具体的には、並列描画エンジン31は、
各ブリック内の各ピクセルのZ値を「z」、
各ブリックのローカルなZ値を「a」、
マージ描画領域のダイナミックレンジを「D」、
各ブリックのローカルなZ値とマージ描画領域のダイナミックレンジとの差を「b」、
各ブリックの補正したZ値を「Z」
として以下の補正式を用いて各ブリックのZ値を補正する。
【0084】
Z=z*a/D+b・・・・(補正式)
なお、Z値がZの逆数値の場合、補正式は、
W=1/Z=1/((1/w)*(a/D)+b)
となる。
【0085】
通常、Z値の処理には高価なZバッファメモリを必要とするのであるが、当該実施の形態の描画処理システムの場合、画像メモリ30の記憶領域を複数の分割記憶領域に分割し、このうち一つ或いは複数の分割記憶領域をZバッファメモリとして用いて前述のZ値のダイナミックレンジ補正処理を行うようになっている。このため、Z値のダイナミックレンジ補正処理専用のメモリの代わりに上記画像メモリ30をZバッファメモリとして用いてZ値のダイナミックレンジ補正処理を行うことができる。従って、ハードウェア資源を有効に利用することができ、また、ダイナミックレンジ補正処理専用のメモリを設ける必要が無い分、当該描画処理システムを安価に実現することができる。
【0086】
このように各ブリックのZ値のダイナミックレンジ補正処理が終了すると、並列描画エンジン31は、図16に示すように上記Z値のダイナミックレンジ補正処理が施された各ブリックのZ値ZH1〜ZH4に基づいてZテストを行うことで、該各ブリック内のオブジェクトのZ方向の前後関係を把握する。そして、並列描画エンジン31は、このZテストの結果に基づいて、予め指定されたマージ描画処理用の分割記憶領域を用いてテクスチャマッピング等を行うことで、各ブリックの分割画像を統合したかたちの一枚の画像(マージ画像)を生成する。図11に示すフローチャートは、このマージ画像の生成をもって終了する。
【0087】
なお、図11のフローチャートに示す描画処理行程は、描画処理が継続される間、前述の並列描画処理及びマージ描画処理が繰り返し実行され、順次マージ画像が生成されるものと理解されたい。
【0088】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、この実施の形態の描画処理システムは、視野内の仮想空間に対して複数の分割仮想空間(ブリック)を設定し、この各ブリック毎に描画処理を行うことで該各ブリック毎の分割画像を形成する。そして、これら各分割画像を統合(マージ描画処理)して1枚の画像を形成する。これにより、以下の効果を得ることができる。
【0089】
1.各ブリック単位で描画処理を行うことができるため、画像処理の並列化を容易とすることができる。
【0090】
2.各分割画像の描画処理やマージ描画処理等の描画処理行程に応じて同じ画像メモリ30を時分割で使い分けることができるため、少ない記憶容量の画像メモリ30で各描画処理を実行可能とすることができる。
【0091】
3.各ブリック毎に分散して描画処理を行うようになっているため、描画処理速度の向上を図ることができる。
【0092】
4.LODやオブジェクト属性に応じてブリックを形成するようになっているため、例えば各LOD毎にテクスチャデータや形状データ等の描画データを整理して持つことができる。このため、上記描画データを容易に一括管理することができる。
【0093】
5.分割仮想空間(ブリック)同士が重なり合わないように設定することで、以下の効果を得ることができる。
(1)各ブリックを、横方向(X方向),縦方向(Y方向)及び深さ方向(Z方向)が重ならないように設定した場合(=上記第1のパターン:図1(a),(b))、Z付マージ処理やZシザリング処理(scissoring)を省略して各ブリックの描画処理を行うことができる。
(2)各ブリックを、横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)が重ならないように設定した場合(各ブリックのZ方向の重なりを許して設定した場合=上記第2のパターン)、全体の仮想空間を、シザリング処理(scissoring=オブジェクト分割処理)により各ブリック毎に切り取って描画処理することが可能となる。
【0094】
このため、それぞれ容量の少ないバッファメモリを用いて各ブリックの描画処理を行うことができる。
【0095】
6.分割仮想空間(ブリック)同士が重なり合うように設定することで、以下の効果を得ることができる。
(1)各ブリックを、深さ方向(Z方向)のみ重なるように設定した場合(=上記第2のパターン:図2(a),(b))、Z付マージ処理により、オブジェクトがZ位置の境界に存在するような場合でも、そのオブジェクトを描画処理により表現することができる。
【0096】
また、Z方向のオブジェクト分解処理を不要とすることができる。さらに、凸オブジェクトであれば、Z付マージを不要とすることができる。
(2)各ブリックを、横方向(X方向)及び縦方向(Y方向)の重なりを許して設定する場合、オブジェクト単位の空間分割を可能とすることができる。
【0097】
また、各オブジェクト毎の分割処理であるシザリング処理を軽減することができる。
【0098】
7.上述の実施の形態の説明では、各ブリック毎に仮想空間を分割することとしたが、これは、各オブジェクト単位で仮想空間を分割してもよい。この場合、上記シザリング処理を不要とすることができる。
【0099】
また、各オブジェクト単位で、例えばモーションブラー処理等の画像エフェクト処理を施すことを可能とすることができる。
【0100】
8.各ブリック毎に独立して描画処理を行うようになっているため、該各ブリック毎にそれぞれ異なる描画処理プログラムを適用可能とすることができる。
【0101】
9.各ブリック毎に独立して描画処理を行うことができるため、デフォーカス,モーションブラー,レイトレーシング等のエフェクト処理の高速化を図ることができる。
【0102】
すなわち、従来、全体的な画像のうち局所的な画像にデフォーカス効果を出したい場合、この局所的な画像の座標計算等に時間を要するため、一旦、画像全体をデフォーカス処理し、このデフォーカス処理した全体的な画像から上記局所的な画像を切り取って用いる手法をとっていた(局所的な画像以外の部分は破棄される。)。
【0103】
しかし、当該実施の形態の描画処理システムの場合、上記ブリック単位で描画処理を行うことができるため、局所的なデフォーカス処理も簡単に適用することができ、高速なデフォーカス処理を可能とすることができる。
【0104】
また、従来、モーションブラーを施す場合には、時間軸に沿ってどの角度にブラーを施すのか、またブレ画像を作る際にオブジェクトをどう変形させるか、等の複雑な計算を必要とし描画速度が低速化していた。
【0105】
しかし、当該実施の形態の描画処理システムの場合、上記ブリック単位で描画処理を行うことができるため、局所的なモーションブラー処理も簡単に適用することができ、高速なモーションブラー処理を可能とすることができる。
【0106】
また、従来、レイトレーシングを行う場合、光線の追跡演算や各オブジェクト毎の輝度値の演算等により、多大な処理時間を要していた。
【0107】
しかし、当該実施の形態の描画処理システムの場合、上記ブリック単位で描画処理を行うことができるため、局所的なレイトレーシングを可能とすることができる。従って、レイトレーシングにより画質の向上を図ると共に、描画処理速度の向上を図ることができる。
【0108】
10.各ブリック毎に独立して描画処理を行うことができるため、図17に示すように各ブリック1a〜1dの描画処理を、分散ネットワーク内の各描画処理装置40a〜40dにそれぞれ分散して描画処理し、例えば描画処理装置40eに送信し、該描画処理装置40eで各描画処理装置40a〜40dでそれぞれ描画処理された各分割画像をマージ描画処理することにより、略々リアルタイムでの高速描画処理を可能とすることができる。
【0109】
最後に、本発明は一例として説明した上述の実施の形態に限定されることはなく、上述の実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【0110】
【発明の効果】
本発明は、仮想空間に対して、LOD(Level Of Detail)に基づいて分割仮想空間を設定し、これら各分割仮想空間毎に描画処理を行い分割画像を形成する。そして、これら各分割画像を統合して統合画像を形成する。
【0111】
これにより、レンダリング効率及びメモリ効率の向上を図りつつ、分割領域単位で多様なレンダリングアルゴリズムに対応可能な、描画自由度の高い分割レンダリング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念となる分割仮想空間の設定例(第1のパターン)を示す模式図である。
【図2】本発明の概念となる分割仮想空間の設定例(第2のパターン)を示す模式図である。
【図3】本発明の概念となる分割仮想空間の設定例(第3のパターン)を示す模式図である。
【図4】上記分割された仮想空間毎に描画処理された分割画像を統合するマージ描画処理を説明するための模式図である。
【図5】本発明の実施の形態となる描画処理システムのブロック図である。
【図6】上記実施の形態の描画処理システムに設けられている描画処理部の並列描画処理を説明するための図である。
【図7】上記描画処理部の並列描画エンジンにより画像メモリの記憶領域が分割された使用される様子を示す図である。
【図8】上記並列描画エンジンのパイプライン処理を説明するための模式図である。
【図9】上記並列描画エンジンにより並列的に描画処理された分割画像がマージ描画処理される様子を示す図である。
【図10】仮想空間に設定されるブリックと、このブリック毎の描画処理を説明するための模式図である。
【図11】上記ブリックの設定からマージ描画処理までの流れを説明するためのフローチャートである。
【図12】各ブリックの座標データを説明するための模式図である。
【図13】各ブリックの座標データのフォーマットの一例を示す図である。
【図14】各ブリックの座標データがグループリストに追加される様子を示す図である。
【図15】各ブリックに対応する分割画像のZ値のダイナミックレンジ補正処理を説明するための図である。
【図16】Z値のダイナミックレンジ補正処理が施された各ブリックの分割画像のマージ描画処理を説明するための図である。
【図17】各ブリックの分割画像が、分散ネットワークの各描画処理装置で分散処理される様子を示す図である。
【図18】従来のコンピュータグラフィックシステムの描画処理系の概略図である。
【図19】タイリング手法を用いて描画処理を行うコンピュータグラフィックシステムの概略図である。
【符号の説明】
1…仮想空間,1a〜1d…分割仮想空間,10〜13…分割画像,15…マージ画像,21…描画処理装置,22…入力デバイス,23…出力デバイス,24…モニタ装置,25…I/Oポート,26…メイン制御部(メインCPU),27…メインメモリ,28…描画処理部,30…画像メモリ,30a〜30h…画像メモリの分割記憶領域,31…並列描画エンジン,32…メモリインターフェイス(メモリI/F),B1〜B4…ブリック,b1〜b9…B−box,40a〜40e…分散ネットワーク内の描画処理装置
Claims (19)
- 仮想空間内のをLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングするステップと、
上記グルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定するステップと、
上記各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成するステップと、
上記各分割画像が統合されたかたちの統合画像を形成するステップと
をコンピュータに実行させるための描画処理プログラム。 - 請求項1記載の描画処理プログラムであって、
上記グルーピングを行うステップは、上記仮想空間に存在するオブジェクトを、同じLODを有するオブジェクト毎にグルーピングすること
を特徴とする描画処理プログラム。 - 請求項1記載の描画処理プログラムであって、
上記グルーピングを行うステップは、上記仮想空間を、同じLODを有する仮想空間毎にグルーピングすること
を特徴とする描画処理プログラム。 - 請求項1から請求項3のうち、いずれか一項記載の描画処理プログラムであって、
上記分割仮想空間を設定するステップは、上記各分割仮想空間の一部が重なるように上記仮想空間を設定する設定パターン、及び上記各分割仮想空間が重なり合わないように上記仮想空間を設定する設定パターンのうち、いずれか一方の設定パターン、或いは両方の設定パターンを用いて上記分割仮想空間の設定を行うこと
を特徴とする描画処理プログラム。 - 請求項1から請求項4のうち、いずれか一項記載の描画処理プログラムであって、
上記分割画像を形成するステップは、上記各分割仮想空間毎の描画処理を並列的に実行すること
を特徴とする描画処理プログラム。 - 請求項1から請求項5記載のうち、いずれか一項記載の描画処理プログラムであって、
上記統合画像を形成するステップは、少なくとも一つの上記分割画像に対し、画像サイズの調整処理,表示角度の調整処理,解像度の調整処理のうち、少なくとも一つの処理を施して上記統合画像を形成すること
を特徴とする描画処理プログラム。 - 仮想空間をLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングするステップと、
上記グルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定するステップと、
上記各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成するステップと、
上記各分割画像が統合されたかたちの統合画像を形成するステップと
をコンピュータに実行させるための描画処理プログラムを記憶させたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。 - 請求項7記載の記憶媒体であって、
上記グルーピングを行うステップは、上記仮想空間に存在するオブジェクトを、同じLODを有するオブジェクト毎にグルーピングすること
を特徴とする記憶媒体。 - 請求項7記載の記憶媒体であって、
上記グルーピングを行うステップは、上記仮想空間を、同じLODを有する仮想空間毎にグルーピングすること
を特徴とする記憶媒体。 - 請求項7から請求項9のうち、いずれか一項記載の記憶媒体であって、
上記分割仮想空間を設定するステップは、上記各分割仮想空間の一部が重なるように上記仮想空間を設定する設定パターン、及び上記各分割仮想空間が重なり合わないように上記仮想空間を設定する設定パターンのうち、いずれか一方の設定パターン、或いは両方の設定パターンを用いて上記分割仮想空間の設定を行うこと
を特徴とする記憶媒体。 - 請求項7から請求項10のうち、いずれか一項記載の記憶媒体であって、
上記分割画像を形成するステップは、上記各分割仮想空間毎の描画処理を並列的に実行すること
を特徴とする記憶媒体。 - 請求項7から請求項11記載のうち、いずれか一項記載の記憶媒体であって、
上記統合画像を形成するステップは、少なくとも一つの上記分割画像に対し、画像サイズの調整処理,表示角度の調整処理,解像度の調整処理のうち、少なくとも一つの処理を施して上記統合画像を形成すること
を特徴とする記憶媒体。 - 仮想空間をLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングするための手段と、
上記グルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定するための手段と、
上記各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成するための手段と、
上記各分割画像が統合されたかたちの統合画像を形成するための手段と
を有する描画処理装置。 - 請求項13記載の描画処理装置であって、
上記グルーピングを行うための手段は、上記仮想空間に存在するオブジェクトを、同じLODを有するオブジェクト毎にグルーピングすること
を特徴とする描画処理装置。 - 請求項13記載の描画処理装置であって、
上記グルーピングを行うための手段は、上記仮想空間を、同じLODを有する仮想空間毎にグルーピングすること
を特徴とする描画処理装置。 - 請求項13から請求項15のうち、いずれか一項記載の描画処理装置であって、
上記分割仮想空間を設定するための手段は、上記各分割仮想空間の一部が重なるように上記仮想空間を設定する設定パターン、及び上記各分割仮想空間が重なり合わないように上記仮想空間を設定する設定パターンのうち、いずれか一方の設定パターン、或いは両方の設定パターンを用いて上記分割仮想空間を形成すること
を特徴とする描画処理装置。 - 請求項13から請求項16のうち、いずれか一項記載の描画処理装置であって、
上記分割画像を形成するステップは、上記各分割仮想空間毎の描画処理を並列的に実行すること
を特徴とする描画処理装置。 - 請求項13から請求項17のうち、いずれか一項記載の描画処理装置であって、
上記統合画像を形成するステップは、少なくとも一つの上記分割画像に対し、画像サイズの調整処理,表示角度の調整処理,解像度の調整処理のうち、少なくとも一つの処理を施して上記統合画像を形成すること
を特徴とする描画処理装置。 - 仮想空間をLOD(Level Of Detail)に基づいてグルーピングするステップと、
上記グルーピングにより形成された各グループ毎に分割仮想空間を設定するステップと、
上記各分割仮想空間毎に描画処理を行うことで、該各分割仮想空間に対応する分割画像を形成するステップと、
上記各分割画像が統合されたかたちの統合画像を形成するステップと
を有する描画処理方法。
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