JP2004013096A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スペーサにより基板どうしを強固に接着した、外圧に対する強度と表示特性の向上した液晶表示装置とその製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも一方が透明である一対の基板1、2であって、片面に電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板1、2と、対向するこれらの基板1、2間に配置されたスペーサ3と、該基板間に封入された液晶5とを含み、且つ、対向する該基板1、2の周辺部を封止してなる液晶表示装置10であって、前記スペーサ3が前記一対の基板1、2の一方に、光発熱剤含有接着剤を介し接着している液晶表示装置とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示装置とその製造方法に関する。より詳しく言えば、本発明は、少なくとも一方が透明である一対の基板の間に、一般に液晶として知られる光スイッチ機能を有する媒体を挟持した液晶表示装置であって、有効表示領域における基板間のギャップが均一且つ一定に保たれることにより、コントラストや応答速度等の均一性が向上し良好な表示品質を示す液晶表示装置と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも一方が透明である一対の基板間に、光スイッチ機能を有する媒体である液晶を充填した液晶表示装置は、一般に薄くて軽量で低消費電力である等の点から、電卓、家庭電化製品あるいはOA機器等の表示装置、空間光変調装置(Spacial Light Modulator)等として広く用いられている。
【0003】
液晶表示装置では、基板間のギャップが均一且つ一定であることが、良好な表示を行うのに不可欠である。ギャップの維持のためには、基板間に配置される、一般にスペーサと呼ばれる部材が使用されている。スペーサには、大別して粒子(ビーズ)状のものと柱状のものがあり、それらの配置・固定化方法が種々開発されてきた。
【0004】
一つの方法として、球状の粒子(ビーズ)を基板上に散布し、基板間のギャップを均一に制御する方法が提案されている。ところが、この方法では、ビーズの配置を制御することが困難であり、ビーズは表示に不可欠な画素部分にも散布されることになって、それにより液晶分子の配向欠陥を招来し、表示品位を低下させる問題があった。
【0005】
これを防止するため、ビーズの散布に代えて、フォトリソグラフィー法により画素部分以外に柱状のスペーサを選択的に形成する技術が提案されている。この場合、画素部分にスペーサがないため、配向欠陥、表示品位低下を防止することができる。ところが、スペーサは通常、一方の基板とは接着しているものの他方の基板とは接着性がないため、外圧を受ける(例えば指先で押される等)と基板間隔が変動し、それに従い基板上の電極間隔が変動して、干渉縞の発生、色調のばらつき、駆動電圧特性のばらつき等の問題が発生していた。
【0006】
スペーサに両基板との接着性を持たせる検討が行われているが、基板を重ね合わせる前の樹脂スペーサの熱硬化が進行していない条件で基板を重ね合わせ、加熱し、樹脂スペーサを硬化させた場合、基板との接着性は保持できるものの、基板を重ね合わせた時の圧力により、硬化前のスペーサが変形し、精密なギャップ制御ができない問題があった。
【0007】
そこで、特開2000−155321号公報では、スペーサに圧力や熱で変形しないビーズを含有させ、強度と接着性を両立するようにしている。ところが、この手法では、ビーズをスペーサ形成用の樹脂に分散させているため、下記に示す問題が発生する。
(1)確率的にビーズを含有しないスペーサが存在するため、ギャップ均一性が劣る。
(2)この問題を避けるため、ビーズ含有量を増やすと、ビーズがフィラーとして作用して悪影響を及ぼし、スペーサの製造時にスペーサ材料を均一にスピンコートできず、塗布厚さにムラができ、その結果スペーサ高さが不均一になる。
(3)均一粒径をもつビーズは高価であり、しかも、スペーサ以外の部分はパターニングにより除去するため、ほとんどのビーズは捨てることになり、製造コストを上昇させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、液晶表示装置用スペーサのこれまでの配置・固定化技術は、外圧に対し強く(耐衝撃性が高い)、表示特性の良好な液晶表示装置を実現するのに十分ではなかった。
【0009】
また、これまでのスペーサは、基板上にスペーサを均一且つ高密度に配置させた状態で配向膜材料溶液を塗布することが困難であったり、配向膜のラビング処理の際にスペーサが剥がれ落ちてしまったりといったように、液晶表示装置の表示品質を維持したままスペーサを基板上に固定するのにも十分でなかった。
【0010】
更に、フォトリソグラフィー法により一方の基板の画素部分以外に形成した完全に硬化したスペーサによりギャップ制御した場合、対向する他方の基板との十分な接着性が得られないため、基板中央部の電極間のギャップが外圧によって狭くなり、干渉縞の発生、色調のばらつき、駆動電圧特性のばらつき等が生じ、また極端な場合は、外力によって上下基板どうしが接触し、配向膜が損傷を受けて液晶分子の配向が乱れ、表示品質が低下する等の問題が発生していた。
【0011】
本発明は、前記の問題の解決し、スペーサにより基板どうしを強固に接着して、外圧に対する強度と表示特性の向上を実現可能な液晶表示装置とその製造方法の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置であって、前記スペーサが前記一対の基板の一方に、光発熱剤含有接着剤を介し接着していることを特徴とする液晶表示装置である。
【0013】
本発明の液晶表示装置は、一方の基板上に前記スペーサを形成し、その頭部に前記光発熱剤含有接着剤を付着させ、この基板ともう一方の基板とを重ね合わせた後に当該もう一方の基板側から光を照射して当該光発熱剤を発熱させ、その熱を利用して当該接着剤により当該スペーサを当該もう一方の基板に接着することを特徴とする液晶表示装置の製造方法により製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の液晶表示装置は、スペーサにより間隔をあけて保持された、少なくとも一方が透明である一対の基板を有し、これらの基板間には液晶が封入されている。双方の基板の対向面には、電極が形成され、各電極の上に液晶分子の配向を規制する配向膜が設けられている。電極は、透明基板上のものが透明であればよいが、両方の基板上の電極を透明電極として形成してもよい。以下の説明では、両方の基板上に透明電極が位置するものとする。
【0015】
本発明の液晶表示装置における特徴は、スペーサが一対の基板のうちの一方に光発熱剤含有接着剤を介し接着していることことにある。これにより、双方の基板はスペーサにより強固に結合され、基板間のギャップが均一且つ一定に保持される。
【0016】
本発明における「光発熱剤」とは、光を吸収して熱に変え、その熱を外部に供給することができる物質のことであり、「光発熱剤含有接着剤」とは、そのような光発熱剤を含有している接着剤のことである。典型的には、光発熱剤含有接着剤は、光発熱剤成分と、接着剤基剤としての樹脂成分を含む。
【0017】
本発明で使用することができる光発熱剤の代表例は、カーボンブラック、アミニウム化合物、ジイモニウム化合物、バナジルナフタロシアニン等の、赤外光を吸収し熱に変換する物質である。2種以上の光発熱剤を併用することも可能である。アミニウム化合物、ジイモニウム化合物及びバナジルナフタロシアニンは、それぞれ下記の一般式(1)、(2)、(3)で表される。
【0018】
【化4】
Figure 2004013096
【0019】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
【0020】
【化5】
Figure 2004013096
【0021】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
【0022】
【化6】
Figure 2004013096
【0023】
(R〜Rのそれぞれは、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜18の飽和又は不飽和炭化水素基、炭素数1〜13の酸素及び/又は窒素含有炭化水素基を表し、Mは2価の金属、2個の水素原子、又は、3もしくは4価の原子とこれに結合した他の原子とを有する原子団であって全体としての原子価数が2となるものを表す)
【0024】
光発熱剤は、光発熱剤含有接着剤を構成するために、接着剤として用いられる一般的な熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂等の基剤中に分散される。本発明では、基剤の熱可塑性樹脂としては、一般的なポリエチレン、ポリビニルテレフタレート、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ、ポリカーボネート、スチレン、ナイロン6等を使用することができる。また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を使用することができる。これらの基剤樹脂は、光発熱剤含有接着剤をスペーサ頭部に配置するのを容易にするよう、溶媒に可溶もしくは硬化以前は液体状であることが好ましい。
【0025】
光発熱剤含有接着剤中の光発熱剤の濃度は、基剤としての接着剤樹脂の20wt%以下であるのが好ましい。20%を超える光発熱剤濃度では、光発熱剤の発熱効率が飽和しているため、これ以上光発熱剤を添加しても光熱変換効率が向上せず、また、樹脂に対する光発熱剤の溶解性も低下する。一方、光発熱剤含有量の下限は、使用する光発熱剤と基剤樹脂の種類に応じ、スペーサを基板に接着させるのに最低限必要とされる量として、適宜求めることができる。
【0026】
光発熱剤含有接着剤は、スペーサ高さの10%以下の厚さの層になるように、スペーサ頭部に配置される。スペーサ頭部にその高さの10%を超える厚さの接着剤が存在すると、光熱溶融で解けた樹脂が電極部分やスペーサ下部にまで流出し表示品位を低下させるため、好ましくない。
【0027】
本発明の液晶表示装置におけるスペーサは、一方の基板上に、例えば円柱、角柱等の、一般に柱状のスペーサとして形成され、その頭部(上端部)に光発熱剤含有接着剤が配置される。そのような柱状スペーサの形成には、フォトリソグラフィー法によるパターニングが可能であり、スペーサを所定パターンに従って形成するのが容易な、感光性樹脂を用いるのが有益である。感光性樹脂を用いる場合、液晶表示装置の画素部分を除いて基板間の一定のギャップの保持に有効な位置にスペーサを配置することができ、また、パターニングに先立ち形成する感光性樹脂層の膜厚を調整することにより対向基板間の距離を制御するのが容易である。
【0028】
スペーサを形成する感光性樹脂としては、ポジ型又はネガ型の各種の感光性樹脂が使用できる。例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂等、あるいはゼラチンを感光性樹脂化したものから選択される少なくとも1種の樹脂を使用することができ、ここに挙げた樹脂は一般的なレジスト材料として商業的に入手可能である。
【0029】
本発明の液晶表示装置は、一方の基板上にスペーサを形成し、その頭部に光発熱剤含有接着剤を付着させ、この基板ともう一方の基板とを重ね合わせた後に当該もう一方の基板側から光を照射して当該光発熱剤を発熱させ、その熱を利用して当該接着剤により当該スペーサを当該もう一方の基板に接着することで製造することができる。
【0030】
一方の基板上に形成したスペーサの頭部に光発熱剤含有接着剤を付着させる方法は、特定の方法に限定されるものではないが、一例として、印刷法を使用することができる。とりわけ、オフセット印刷等で用いられる多段ローラ型印刷法が好適であり、この方法によれば、スペーサ頭部に付着させる接着剤層の厚さを容易にコントロールでき、且つ、連続処理が行える。
【0031】
接着剤の基剤樹脂を軟化又は硬化させるために、スペーサ頭部の接着剤中の光発熱剤は、一対の基板を重ね合わせた状態で一方の基板(予めスペーサの形成されていない方の基板)を通し照射された光を吸収し、発熱する。そのため、それを通して接着剤に光を照射する方の基板は、透明である必要がある。
【0032】
本発明で用いるスペーサは、光発熱剤含有接着剤を付着させる前に硬化させておくことができる。このようなスペーサを用いることにより、重ね合わせた基板間のギャップを一定に保つことができる。一方の基板上に形成された硬化スペーサは、その頭部の光発熱剤含有接着剤により、他方の基板に強固に接着することができる。こうして、基板間ギャップを一定に保ちつつ、双方の基板を強固に結合することができる。
【0033】
本発明においては、一対の基板を結合する際に、照射された光を吸収し発熱する光発熱剤を含有している接着剤のみの温度が上昇して、接着のために接着剤を軟化又は硬化させ、ほかの材料の温度は実質的に変わらない。従って、配向膜に熱によるダメージを与えることなしに双方の基板を結合することができる。
【0034】
基板間ギャップへの液晶の充填方法としては、予め対向させた基板間に真空を利用して液晶を充填封入する真空法、あるいは一方の基板上に液晶を滴下してから他方の基板を重ねる滴下法が代表的であり、本発明の液晶表示装置はそのどちらにより製造することも可能である。例えば、滴下法による場合、一対の基板の一方に前記スペーサを形成し、一対の基板のいずれか一方の基板上に液晶を滴下した後、2枚の基板を重ね合わせ、光照射によりスペーサを片方の基板に接着することができる。その後、対向基板の周辺部を封止して、液晶表示装置を得ることができる。
【0035】
本発明の液晶表示装置において使用する液晶は特に限定されず、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、電傾効果を示すスメクティックA相液晶等の公知の液晶を使用することができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の具体的な実施例を説明するが、本発明はそれらの実施例に限定されるものではない。
【0037】
図1に、下記の例で製造した液晶表示装置を模式的に示す。この液晶表示装置10には、対向したガラス基板1、2と、これらの基板間に位置し、基板間のギャップを保持しているスペーサ3と、基板1、2の周辺部を封止している接着シール材4と、基板間のギャップに封入された液晶5が含まれている。基板1、2の対向面にはそれぞれ、透明電極が形成されており(一方は個別電極として、他方は共通電極として形成される)、その上にラビング処理を施した配向膜が位置しているが、簡単にするため図1にそれらは図示していない。
【0038】
また、ここでは、液晶表示装置の電極間のギャップを均一かつ一定に保って封止する工程にしぼって説明し、使用する材料等については後の例で具体的に説明する。
【0039】
透明電極と配向膜を形成したガラス基板1の上に、フォトレジスト材料をスピンコートした。このレジスト膜を100℃で1分間プリベーキングをしてから、フォトマスクを用いて紫外線露光装置により露光を行い、続いて現像を行って、基板上に直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサを形成した。こうして形成したスペーサを、純水で洗浄後、乾燥させ、そして180℃、60分のポストベークを行って硬化したスペーサ3を作製した。
【0040】
次に、スペーサ3の頭部に、図2に示した接着剤塗布装置20を用いて光発熱剤含有接着剤を連続的に塗布した。この接着剤塗布装置は、オフセット印刷等で用いられる多段ローラ型印刷機である。この塗布装置20を用いれば、接着剤供給器24から供給された接着剤25が多数のローラ22間を転写されることで、接着剤25の厚さを容易に制御して、図2中のAの部分の拡大図である図3に示したように接着剤25をスペーサ3の頭部へ連続して適用することができる。以下の例では、スペーサ3の頭部に塗布した接着剤を安定化するため、100℃、1分の加熱を行った。
【0041】
接着剤を頭部に塗布したスペーサ3を備えたガラス基板1の周辺部に、液晶注入口となる部分を残して接着シール材4を配置し、このガラス基板1の上にもう一方のガラス基板2を載置した組立体を作った。ガラス基板2側から光を照射して、光発熱剤含有接着剤によりスペーサ3を介し双方のガラス基板1、2を結合した。続いて、この組立体を熱処理装置(図示せず)内に装填し、接着シール材4の熱硬化性樹脂の硬化温度(110℃〜150℃)で加熱加圧して、接着シール材4によりガラス基板1、2の周辺をシールした。
【0042】
その後、液晶注入口を通してガラス基板1とガラス基板2の間に液晶を注入し、液晶注入口を最終的に封止した。
【0043】
(実施例1)
上述の液晶表示装置の製造方法に従って、実施例1の液晶表示装置を次のように製造した。
【0044】
ITOの透明電極を設けた200×100×1.1mmの一対のガラス基板上に、3wt%のポリイミド溶液をスピンコータにより2000rpmの回転数で塗布し、200℃で30分焼成して配向膜を形成した。続いて、これらの配向膜をラビング処理した。
【0045】
一方のガラス基板の配向膜上に、ネガ型フォトレジスト材料(TLOR−N、東京応化工業社製)を膜厚が2μmになるようにスピンコートした。形成したレジスト膜のプリベーキングをホットプレート上にて100℃で1分間行い、そして紫外線露光装置により60mJ/cmのエネルギでレジスト膜の露光を行った。次に、レジスト膜を現像して、直径10μmの円柱が100μm間隔で縦横に並ぶパターンでスペーサを形成し、純水で洗浄後、乾燥させ、更に180℃、1時間のポストベークを行い、スペーサを硬化させた。
【0046】
こうして形成したスペーサの頭部に、エポキシ樹脂(サイクロマーA200、ダイセル化学社製)に樹脂量の5wt%のカーボンブラック(Printex150T、キャボット社製)を均一に混合した接着剤を、先に図2を参照して説明した接着剤塗布装置により厚さ0.05μmに圧延して転写した。続いて、このガラス基板の周辺部に150℃、1時間で硬化するエポキシ樹脂を液晶注入口を除いて印刷法によって付着させた。一対のガラス基板を透明電極が向かい合うように重ね合わせ、スペーサ頭部の接着剤と接する方の基板側から、キセノンフラッシュランプ(FW502、ウシオ電機社製)を用いて3Hzの発光周波数で3秒間照射し、スペーサとガラス基板を接着させた。こうして結合した一対の基板を真空袋に入れ、150℃、1時間で周辺部のシール部材であるエポキシ樹脂を硬化させた。
【0047】
次に、液晶注入口を通して強誘電性液晶を注入し(真空法)、液晶注入口を封止して強誘電性液晶表示装置を得た。
【0048】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられなかった。これにより、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して、耐ストレス性を備えることが認められた。
【0049】
また、液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0050】
(比較例1)
ここでは、実施例1の液晶表示装置と比較するために、ガラス基板の寸法形状、配向膜、スペーサ及び液晶材料等の条件は実施例1と同一にし、光発熱剤含有接着剤を用いずに形成した液晶表示装置の例を説明する。
【0051】
より具体的に言えば、実施例1と同様に一方の基板上にスペーサを形成後、その頭部に光発熱剤含有エポキシ接着剤を塗布せず、それに応じて一対の基板を重ね合わせてからのキセノンフラッシュランプでの照射を行わなかったことを除き、実施例1と同じ手順に従って液晶表示装置を作製した。
【0052】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が観察された。これにより、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする方向の外力に対する耐ストレス性が劣ることが示された。
【0053】
液晶表示装置の中央部を支持し、その両端に100gの荷重を付加したところ、画面全体にわたり表示色の変化が観察された。これは、基板を重ね合わせる前に既に硬化が進んでいたスペーサが一方の基板と接着していないため、荷重によりパネルギャップが変動したためである。
【0054】
(実施例2)
スペーサ頭部の接着剤に混合する光発熱剤として、先に示した式(1)で表されるアミニウム化合物(式中のR〜Rはメチル基、Xは塩素)を用いた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0055】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0056】
(実施例3)
スペーサ頭部の接着剤に混合する光発熱剤として、先に示した式(2)で表されるジイモニウム化合物(式中のR〜Rはメチル基、Xは塩素)を用いた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0057】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0058】
(実施例4)
スペーサ頭部の接着剤に混合する光発熱剤として、先に示した式(3)で表されるバナジルナフタロシアニン化合物(式中のMはバナジウム、R〜Rはメチル基)を用いた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0059】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0060】
(実施例5)
光源をレーザー光源(波長905nm、2W、HPD社)に換え、スペーサ頭部の接着剤にレーザー光を30秒間照射した以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0061】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0062】
(実施例6)
スペーサ頭部に塗布する接着剤の厚さを、実施例1における0.05μm(スペーサ高さの2.5%)から0.2μm(スペーサ高さの10%)とした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0063】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0064】
(比較例2)
スペーサ頭部に塗布する接着剤の厚さをスペーサ高さの15%(0.3μm)にした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0065】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられず、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して耐ストレス性を備えることが認められた。また、液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。しかし、スペーサ頭部の余剰の接着剤が表示電極まで広がり、表示電極面の屈折率が変化し、液晶表示装置の表示品位は低下した。
【0066】
(比較例3)
スペーサ頭部に塗布する接着剤の厚さをスペーサ高さの20%(0.4μm)にした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0067】
この液晶表示装置では、接着剤がスペーサ頭部への転写時に配向膜上にも転写され、配向不良が発生して、満足な表示品位が得られなかった。
【0068】
(実施例7)
スペーサ頭部へ塗布する接着剤に混合するカーボンブラックの量を基剤エポキシ樹脂の20wt%にした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0069】
この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化はみられなかった。これにより、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする外力に対して、耐ストレス性を備えることが認められた。
【0070】
液晶表示装置の中央部を支持し、両端に300gの荷重を加えたところ、画面全体にわたって表示色の変化は観察されず、液晶層厚は全面にわたって変化しなかった。
【0071】
(比較例4)
スペーサ頭部へ塗布する接着剤に混合するカーボンブラックの量を基剤エポキシ樹脂の30%にした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
【0072】
この液晶表示装置では、接着剤中に高濃度のカーボンブラックが分散されているため、接着剤を塗布する際にその延転性が低下し、均一な接着剤塗布が行えなかった。その結果、この液晶表示装置をクロスニコル下に置き、先端径が0.8mmのペン先によりペン荷重100gで表示部の中央を押したところ、ペン先の周囲に表示色の変化が観察され、この液晶表示装置は液晶層厚を小さくする方向の外力に対する耐ストレス性が劣ることが示された。また、液晶表示装置の中央部を支持し、その両端に300gの荷重を付加したところ、画面全体にわたり表示色の変化が観察された。
【0073】
(実施例8)
強誘電性液晶をツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
得られた液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0074】
(実施例9)
強誘電性液晶をスーパーツイステッドネマティック型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0075】
(実施例10)
強誘電性液晶をネマティックコレステリック相転移型液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0076】
(実施例11)
強誘電性液晶を反強誘電性液晶に換えた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0077】
(実施例12)
強誘電性液晶をツイストグレインバウンダリ液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0078】
(実施例13)
強誘電性液晶をスメクティックA相液晶に換え、基板ギャップを6μmにした以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0079】
(実施例14)
液晶注入方法として、真空注入法に代えて滴下法を採用し、一方の基板上に形成したスペーサの頭部に光発熱剤含有接着剤を塗布し、基板周辺部に封止部材を配置し、基板上に強誘電性液晶を滴下した後、この基板にもう一方の基板を重ね合わせ、光照射により接着剤を介しスペーサをもう一方の基板に接着させた以外は、実施例1と同一条件で液晶表示装置を作製した。減圧下での液晶注入時間が不要になるため、実施例1に比べ、製造時間を短縮できた。
この液晶表示装置を実施例1と同様に評価した結果、実施例1と同様に良好な特性を示すことが分かった。
【0080】
本発明は、以上説明したとおりであるが、その特徴を種々の態様ととも付記すれば、次のとおりである。
(付記1)少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置であって、前記スペーサが前記一対の基板の一方に、光発熱剤含有接着剤を介し接着していることを特徴とする液晶表示装置。
(付記2)前記接着剤が光発熱剤成分と基剤としての樹脂成分とを含むことを特徴とする、付記1記載の液晶表示装置。
(付記3)前記接着剤が含有する光発熱剤が、カーボンブラック、下式で表されるアミニウム化合物、
【0081】
【化7】
Figure 2004013096
【0082】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
下式で表されるジイモニウム化合物、
【0083】
【化8】
Figure 2004013096
【0084】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
下式で表されるバナジルナフタロシアニン、
【0085】
【化9】
Figure 2004013096
【0086】
(R〜Rのそれぞれは、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜18の飽和又は不飽和炭化水素基、炭素数1〜13の酸素及び/又は窒素含有炭化水素基を表し、Mは2価の金属、2個の水素原子、又は、3もしくは4価の原子とこれに結合した他の原子とを有する原子団であって全体としての原子価数が2となるものを表す)
及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする、付記1又は2記載の液晶表示装置。
(付記4)前記接着剤の樹脂成分が熱可塑性樹脂であり、該熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリビニルテレフタレート、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ、ポリカーボネート、スチレン、ナイロン6等、又はそれらの混合物であることを特徴とする、付記2記載の液晶表示装置。
(付記5)前記接着剤の樹脂成分が熱硬化性樹脂であり、該熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、又はそれらの混合物であることを特徴とする、付記2記載の液晶表示装置。
(付記6)前記接着剤が、前記樹脂の20wt%以下の光発熱剤を含有していることを特徴とする、付記2から5までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
(付記7)前記光発熱剤含有接着剤が、前記スペーサと前記一方の基板との間に当該スペーサの高さの10%以下の厚みで介在していることを特徴とする、付記1から6までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
(付記8)前記スペーサがポジ型又はネガ型の感光性樹脂で形成されていることを特徴とする、付記1から7までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
(付記9)前記感光性樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂、及び感光性樹脂化したゼラチンから選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする、付記8記載の液晶表示装置。
(付記10)前記液晶が、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、又はスメクティックA相液晶であることを特徴とする、付記1から9までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
(付記11)付記1記載の液晶表示装置を製造する方法であって、一方の基板上に前記スペーサを形成し、その頭部に前記光発熱剤含有接着剤を付着させ、この基板ともう一方の基板とを重ね合わせた後に当該もう一方の基板側から光を照射して当該光発熱剤を発熱させ、その熱を利用して当該接着剤により当該スペーサを当該もう一方の基板に接着することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
(付記12)前記光発熱剤含有接着剤を印刷法により前記スペーサ頭部に付着させることを特徴とする、付記11記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記13)前記印刷法が多段ローラ型印刷法であることを特徴とする、付記12記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記14)前記接着剤として、光発熱剤成分と基剤としての樹脂成分とを含む接着剤を使用することを特徴とする、付記11から13までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記15)前記接着剤が含有する光発熱剤が、カーボンブラック、下式で表されるアミニウム化合物、
【0087】
【化10】
Figure 2004013096
【0088】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
下式で表されるジイモニウム化合物、
【0089】
【化11】
Figure 2004013096
【0090】
(式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
下式で表されるバナジルナフタロシアニン、
【0091】
【化12】
Figure 2004013096
【0092】
(R〜Rのそれぞれは、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜18の飽和又は不飽和炭化水素基、炭素数1〜13の酸素及び/又は窒素含有炭化水素基を表し、Mは2価の金属、2個の水素原子、又は、3もしくは4価の原子とこれに結合した他の原子とを有する原子団であって全体としての原子価数が2となるものを表す)
及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする、付記11から14までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記16)前記接着剤の樹脂成分が熱可塑性樹脂であり、該熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリビニルテレフタレート、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、エポキシ、ポリカーボネート、スチレン、ナイロン6等、又はそれらの混合物であることを特徴とする、付記14又は15記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記17)前記接着剤の樹脂成分が熱硬化性樹脂であり、該熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、又はそれらの混合物であることを特徴とする、付記14又は15記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記18)前記接着剤が、前記樹脂の20wt%以下の光発熱剤を含有していることを特徴とする、付記14から17までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記19)前記光発熱剤含有接着剤を前記スペーサの頭部に当該スペーサの高さの10%以下の厚さで付着させることを特徴とする、付記11から18までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記20)前記スペーサをポジ型又はネガ型の感光性樹脂で形成することを特徴とする、付記11から19までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記21)前記感光性樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、環化ゴム、ノボラック樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、アクリレート樹脂、ビスフェノール樹脂、及び感光性樹脂化したゼラチンから選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする、付記20記載の液晶表示装置の製造方法。
(付記22)前記液晶が、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、又はスメクティックA相液晶であることを特徴とする、付記11から21までのいずれか一つに記載の液晶表示装置の製造方法。
【0093】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の液晶表示装置においては、ビーズ等の混合なしに十分な強度を持つ硬化スペーサにより、重ね合わせた一対の基板間のギャップを一定に保つことができ、且つ、スペーサ頭部の光発熱剤含有接着剤により、基板とスペーサとを強固に接着することができる。しかも、基板と頭部に接着剤を備えたスペーサとの接着の際に、両者の接合領域以外で温度上昇は起こらず、それゆえ配向膜に熱によるダメージを与えることがない。それにより、本発明の液晶表示装置では、有効表示領域内におけるコントラストや応答速度の均一性が改善され、表示品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作製した液晶表示装置を説明する図である。
【図2】実施例で使用した接着剤塗布装置を模式的に説明する図である。
【図3】図2に示した接着剤塗布装置によるスペーサ頭部への接着剤の塗布を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1、2…ガラス基板
3…スペーサ
4…接着シール材
5…液晶
10…液晶表示装置
20…接着剤塗布装置
22…ローラ
25…接着剤

Claims (10)

  1. 少なくとも一方が透明である一対の基板であって、各基板の片面には電極と配向膜とが形成されていて、それらを形成した面が向き合うように対向させた基板と、対向するこれらの基板間に配置されたスペーサと、該基板間に封入された液晶とを含み、且つ、対向する該基板の周辺部を封止してなる液晶表示装置であって、前記スペーサが前記一対の基板の一方に、光発熱剤含有接着剤を介し接着していることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記接着剤が光発熱剤成分と基剤としての樹脂成分とを含むことを特徴とする、請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記接着剤が含有する光発熱剤が、カーボンブラック、下式で表されるアミニウム化合物、
    Figure 2004013096
    (式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
    下式で表されるジイモニウム化合物、
    Figure 2004013096
    (式中、R〜Rのそれぞれは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ニトロ基又はカルボキシル基を表し、Xは陰イオンを表す)
    下式で表されるバナジルナフタロシアニン、
    Figure 2004013096
    (R〜Rのそれぞれは、水素、ハロゲン原子、炭素数1〜18の飽和又は不飽和炭化水素基、炭素数1〜13の酸素及び/又は窒素含有炭化水素基を表し、Mは2価の金属、2個の水素原子、又は、3もしくは4価の原子とこれに結合した他の原子とを有する原子団であって全体としての原子価数が2となるものを表す)
    及びそれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1又は2記載の液晶表示装置。
  4. 前記接着剤が、前記樹脂の20wt%以下の光発熱剤を含有していることを特徴とする、請求項2又は3記載の液晶表示装置。
  5. 前記光発熱剤含有接着剤が、前記スペーサと前記一方の基板との間に当該スペーサの高さの10%以下の厚みで介在していることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
  6. 前記スペーサがポジ型又はネガ型の感光性樹脂で形成されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶が、ツイステッドネマティック型液晶、スーパーツイステッドネマティック型液晶、ネマティックコレステリック相転移型液晶、ポリマー分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、ツイストグレインバウンダリ液晶、又はスメクティックA相液晶であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一つに記載の液晶表示装置。
  8. 請求項1から7までのいずれか一つに記載の液晶表示装置を製造する方法であって、一方の基板上に前記スペーサを形成し、その頭部に前記光発熱剤含有接着剤を付着させ、この基板ともう一方の基板とを重ね合わせた後に当該もう一方の基板側から光を照射して当該光発熱剤を発熱させ、その熱を利用して当該接着剤により当該スペーサを当該もう一方の基板に接着することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  9. 前記光発熱剤含有接着剤を印刷法により前記スペーサ頭部に付着させることを特徴とする、請求項8記載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 前記印刷法が多段ローラ型印刷法であることを特徴とする、請求項8又は9記載の液晶表示装置の製造方法。
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