JP2004013077A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁妨害の問題を解消することができる実用性および信頼性にすぐれた定着装置を提供する。
【解決手段】加熱ローラ101、この加熱ローラ101内に設けられた高周波磁界発生用のコイル111、このコイル111と共に共振回路を形成するコンデンサ123,125を備え、この共振回路をその共振周波数f1の近傍における複数の周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起する。
【選択図】  図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置に搭載され、用紙上の現像剤像を定着させる定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル技術を利用した画像形成装置たとえば電子複写機では、原稿が載置された原稿台が露光され、その原稿台からの反射光が光電変換素子たとえばCCD(charge coupled device)に導かれる。
【0003】
CCDは、原稿の画像に対応する画像信号を出力する。この画像信号に応じたレーザ光が感光体ドラムに照射されて、感光体ドラムの周面に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像剤(トナー)の付着により顕像化される。感光体ドラムには、その感光体ドラムの回転にタイミングを合わせて用紙が送られており、その用紙に感光体ドラム上の顕像(現像剤像)が転写される。現像剤像が転写された用紙は、定着装置に送られる。
【0004】
定着装置は、加熱ローラと、この加熱ローラに加圧状態で接しながらその加熱ローラと共に回転する加圧ローラとを備え、この両ローラ間に用紙を挟み込んでその用紙を搬送しながら、加熱ローラの熱によって用紙上の現像剤像を定着させる。
【0005】
加熱ローラの熱源として、誘導加熱がある。これは、加熱ローラ内にコイルを収め、そのコイルにコンデンサを接続して共振回路を形成し、その共振回路を1つの共振回路に対して1つの周波数で励起することによりコイルに高周波電流を流してコイルから高周波磁界を発生させ、その高周波磁界によって加熱ローラに渦電流を生じさせ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラを自己発熱させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記共振回路には、コイルのインダクタンスとコンデンサの静電容量とで定まる固有の共振周波数がある。定着装置の場合、超高周波の誘導加熱を行うためにたとえば2MHzの共振周波数を有する共振回路が採用され、出力電力は例えば1500Wにも達する。
【0007】
このような高い共振周波数および大きな出力電力を持つ定着装置の場合、電磁妨害いわゆるEMI(electromagnetic interference)が問題となる。すなわち、コイルから発生する高周波磁界が装置内外の他の部品や機器に電磁的な悪影響を及ぼす虞がある。
【0008】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、電磁妨害の問題を解消することができる実用性および信頼性にすぐれた定着装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の定着装置は、加熱ローラ、この加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用のコイル、このコイルと共に共振回路を形成するコンデンサを備え、この共振回路をその共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する。この励起により、コイルから高周波磁界が発生し、その高周波磁界により加熱ローラが自己発熱する。
【0010】
請求項2に係る発明の定着装置は、加熱ローラ、この加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用のコイル、このコイルと共に共振回路を形成するコンデンサを備え、この共振回路をその共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する。ただし、共振周波数の変化を検出しており、その検出結果に応じて各励起の周波数をシフトする。
【0011】
請求項4に係る発明の定着装置は、加熱ローラ、この加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用の複数のコイル、この各コイルと共にそれぞれ共振回路を形成する複数のコンデンサを備え、これら共振回路をそれぞれの共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する。この励起により、各コイルから高周波磁界が発生し、その高周波磁界により加熱ローラが自己発熱する。
【0012】
請求項5に係る発明の定着装置は、加熱ローラと、この加熱ローラに加圧状態で接しながらその加熱ローラと共に回転する加圧ローラと、これら加熱ローラ内および加圧ローラ内に設けられた高周波磁界発生用の複数のコイル、この各コイルと共にそれぞれ共振回路を形成する複数のコンデンサを備え、これら共振回路をそれぞれの共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する。この励起により、各コイルから高周波磁界が発生し、その高周波磁界により加熱ローラおよび加圧ローラが自己発熱する。
【0013】
【発明の実施の形態】
[1]以下、この発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、画像形成装置たとえば複合型電子複写機の内部の構成を図1に示している。
本体1の上面部に原稿載置用の透明の原稿台(ガラス板)2が設けられており、キャリッジ4に設けられた露光ランプ5が点灯することにより、原稿台2に載置されている原稿Dが露光される。
【0014】
この露光による反射光が光電変換素子たとえばCCD(Charge Coupled Device)10に投影されることで画像信号が出力される。CCD10から出力される画像信号は、デジタル信号に変換され、そのデジタル信号が適宜に処理された後、レーザユニット27に供給される。レーザユニット27は、入力信号に応じてレーザビームBを発する。
【0015】
本体1の上面部において、自動原稿送りユニット40が被さらない位置に、図示していないが、動作条件設定用のコントロールパネルが設けられている。コントロールパネルは、タッチパネル式の液晶表示部、数値入力用のテンキー、コピーキーなどを備えている。
【0016】
一方、本体1内の略中央部に、感光体ドラム20が回転自在に設けられている。この感光体ドラム20の周囲に、帯電器21、現像ユニット22、転写器23、剥離器24、クリーナ25、除電器26が順次に配設されており、既知のプロセス方法にて感光体ドラム20上にトナー画像が形成され、用紙上にトナー画像が転写、後述の定着装置100により、用紙上のトナーが加熱・加圧定着される。
【0017】
定着装置100の具体的な構成を図2に示している。
コピー用紙Sの搬送路を上下に挟む位置に、加熱ローラ101および加圧ローラ102が設けられている。加圧ローラ102は、図示していない加圧機構により、加熱ローラ101の周面に加圧状態で接している。これらローラ101,102の接触部は一定のニップ幅を持つ。
【0018】
加熱ローラ101は、導電性材料たとえば鉄を筒状に成形し、その鉄の外周面にテフロン等を被覆したもので、図示右方向に回転駆動される。加圧ローラ102は、加熱ローラ101の回転を受けて図示左方向に回転する。この加熱ローラ101と加圧ローラ102との接触部をコピー用紙Sが通過し、かつコピー用紙Sが加熱ローラ101から熱を受けることにより、コピー用紙S上の現像剤像Tがコピー用紙Sに定着される。
【0019】
加熱ローラ101の周囲に、コピー用紙Sを加熱ローラ101から剥離するための剥離爪103、加熱ローラ101上に残るトナーおよび紙屑等を除去するためのクリーニング部材104、加熱ローラ101の表面に離型剤を塗布するための塗布ローラ105が配設されている。
【0020】
加熱ローラ101の内部に、誘導加熱用のコイル111が収容されている。コイル111は、コア102に巻回および保持され、誘導加熱用の高周波磁界を発する。この高周波磁界が発せられることにより、加熱ローラ101に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101が自己発熱する。
【0021】
本体1の制御回路を図3に示している。
メインCPU50に、スキャンCPU70、コントロールパネルCPU80、およびプリントCPU90が接続されている。メインCPU50は、スキャンCPU70、コントロールパネルCPU80、およびプリントCPU90を統括的に制御するもので、コピーキーの操作に応じたコピーモードの制御手段、後述のネットインタフェース59への画像入力に応じたプリンタモードの制御手段、および後述のFAX送受信ユニット60での画像受信に応じたFAX(ファクシミリ)モードの制御手段を備えている。
【0022】
また、メインCPU50に、制御プログラム記憶用のROM51、データ記憶用のRAM52、画素カウンタ53、画像処理部55、ページメモリコントローラ56、ハードディスクユニット58、ネットインタフェース59、およびFAX送受信ユニット60が接続されている。ページメモリコントローラ56は、ページメモリ57に対する画像データの書込みおよび読出しを制御する。そして、画像データバス61により、画像処理部55、ページメモリコントローラ56、ページメモリ57、ハードディスクユニット58、ネットインタフェース59、およびFAX送受信ユニット60が相互に接続されている。
【0023】
上記ネットインタフェース59は、外部機器から伝送されてくる画像(画像データ)が入力されるプリンタモード用の入力部として機能する。このネットインタフェース59にLANあるいはインターネットなどの通信ネットワーク201が接続され、その通信ネットワーク201に外部機器たとえば複数台のパーソナルコンピュータ202が接続されている。これらパーソナルコンピュータ202は、コントローラ203、ディスプレイ204、操作ユニット205を備えている。
【0024】
上記FAX送受信ユニット60は、電話回線210に接続されており、その電話回線210を通してファクシミリ送信されてくる画像(画像データ)を受信するファクシミリモード用の受信部として機能する。
【0025】
スキャンCPU70に、制御プログラム記憶用のROM71、データ記憶用のRAM72、上記CCD10の出力を処理して上記画像データバス61に供給する信号処理部73、CCDドライバ74、スキャンモータドライバ75、露光ランプ5、自動原稿送り装置40、および複数の原稿センサ11などが接続されている。CCDドライバ74は、上記CCD10を駆動する。スキャンモータドライバ75は、キャリッジ駆動用のスキャンモータ76を駆動する。自動原稿送り装置40は、トレイ41にセットされる原稿Dおよびそのサイズを検知するための原稿センサ43を有している。
【0026】
コントロールパネルCPU80に、コントロールパネルのタッチパネル式液晶表示部14、テンキー15、オールリセットキー16、コピーキー17、およびストップキー18が接続されている。
【0027】
プリントCPU90に、制御プログラム記憶用のROM91、データ記憶用のRAM92、プリントエンジン93、用紙搬送ユニット94、プロセスユニット95、上記定着装置100が接続されている。プリントエンジン93は、上記レーザユニット27およその駆動回路などにより構成されている。用紙搬送ユニット94は、給紙カセット30からトレイ38にかけての用紙搬送機構およびその駆動回路などにより構成されている。プロセスユニット95は、上記感光体ドラム20およびその周辺部などにより構成されている。
【0028】
このプリントCPU90およびその周辺構成を主体にして、上記画像処理部55で処理された画像を用紙Pにプリントするプリント部が構成されている。
【0029】
定着装置100の電気回路を図4に示す。
加熱ローラ101内のコイル111は、3つのコイル111a,111b,111cに分かれている。このうち、コイル111aが加熱ローラ101の中央部に存し、そのコイル111aを挟む両側位置にコイル111b,111cが存している。たとえば、大きいサイズの用紙Sに対する定着に際しては全ての111a,111b,111cを使用し、小さいサイズの用紙Sに対する定着に際してはコイル111aのみ使用する構成となっている。これらコイル111a,111b,111cが高周波発生回路120に接続されている。
【0030】
加熱ローラ101の中央部に対し、その中央部の温度を検知するための温度センサ112が設けられている。加熱ローラ101の一端部に対し、その一端部の温度を検知するための温度センサ113が設けられている。これら温度センサ112,113は、加熱ローラ101を回転駆動するための駆動ユニット160と共に、プリントCPU90に接続されている。プリントCPU90は、駆動ユニット160を制御する機能に加え、コイル111aを構成要素とする後述の第1直列共振回路(出力電力P1)の動作、およびコイル111b,111cを構成要素とする後述の第2直列共振回路(出力電力P2)の動作を指定するためのP1/P2切替信号を発する機能、各直列共振回路の出力電力P1,P2を温度センサ112,113の検知温度に応じて制御する機能を備えている。
【0031】
上記高周波発生回路120は、高周波磁界発生用の高周波電力を発生するもので、整流回路121およびこの整流回路121の出力端に接続されたスイッチング回路122を備えている。整流回路121は、商用交流電源130の交流電圧を整流する。スイッチング回路122は、コイル111aおよびコンデンサ123,125により第1直列共振回路を形成し、コイル111b,111cの直列体およびコンデンサ124,125により第2直列共振回路を形成し、これら直列共振回路をスイッチング素子たとえばFET等のトランジスタ126により選択的に励起する。
【0032】
第1直列共振回路は、コイル111aのインダクタンスL1、コンデンサ123の静電容量C1、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f1を有している。
第2直列共振回路は、コイル111b,111cの合成インダクタンスL2、コンデンサ124の静電容量C2、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f2を有している。
【0033】
トランジスタ126は、プリントCPU90からのP1/P2切替信号に従い、コントローラ140によりオン,オフ駆動される。コントローラ140は、発振回路141およびCPU142を備えている。発振回路141は、トランジスタ126に対する所定周波数の駆動信号を発する。
CPU142は、発振回路141の発振周波数(駆動信号の周波数)を制御するもので、主要な機能として次の(1)(2)の手段を有している。
【0034】
(1)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1直列共振回路の動作(コイル111aのみ使用)が指定されている場合、第1直列共振回路をその共振周波数f1の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起する制御手段。
【0035】
(2)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1および第2直列共振回路の動作(全てのコイル111a,111b,111cの使用)が指定されている場合、第1および第2直列共振回路をそれぞれの共振周波数f1,f2の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)で順次に励起する制御手段。
【0036】
つぎに、上記の構成の作用を説明する。
第1直列共振回路の共振周波数f1と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、その駆動信号によりトランジスタ126のオン,オフし、第1直列共振回路が励起される。この励起により、コイル111aから高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加熱ローラ101の軸方向中央部に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の軸方向中央部が自己発熱する。
【0037】
第2直列共振回路の共振周波数f2と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、その駆動信号によりトランジスタ126のオン,オフし、第2直列共振回路が励起される。この励起により、コイル111b,111cから高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加熱ローラ101の軸方向両側部に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の軸方向両側部が自己発熱する。
【0038】
第1直列共振回路の出力電力P1とその第1直列共振回路を励起する周波数との関係、および第2直列共振回路の出力電力P2とその第2直列共振回路を励起する周波数との関係を図5に示している。
【0039】
すなわち、第1直列共振回路の出力電力P1は、その第1直列共振回路の共振周波数f1と同じ周波数で励起される場合にピークレベルとなり、励起される周波数が共振周波数f1から離れるに従い山なりに徐々に減少するパターンとなる。同様に、第2直列共振回路の出力電力P2は、その第2直列共振回路の共振周波数f2と同じ周波数で励起される場合にピークレベルとなり、励起される周波数が共振周波数f2から離れるに従い山なりに徐々に減少するパターンとなる。
【0040】
大きいサイズの用紙Sに対する定着に際しては、第1および第2直列共振回路が共に励起され、全てのコイル111a,111b,111cから高周波磁界が発せられる。この高周波磁界により加熱ローラ101の全体に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の全体が自己発熱する。
【0041】
この場合、第1直列共振回路の共振周波数f1を中心として上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力され、続いて、第2直列共振回路の共振周波数f2を中心として上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f2−Δf),(f2+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力される。
【0042】
これら駆動信号により、第1直列共振回路がその共振周波数f1を挟む2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次に励起され、続いて、第2直列共振回路がその共振周波数f2を挟む2つの周波数(f2−Δf),(f2+Δf)で順次に励起される。これら周波数ごとの励起が繰り返される。
【0043】
第1直列共振回路におけるコイル111aの出力電力P1は、図5に示しているように、周波数(f1−Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1aとなり、周波数(f1+Δf)での励起時もわずかにピークレベルP1cよりも低い値P1bとなる。
第2直列共振回路におけるコイル111b,111cの出力電力P2は、周波数(f2−Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2aとなり、周波数(f2+Δf)での励起時もピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2bとなる。
【0044】
励起の周波数毎の出力電力P1,P2の値P1a,P1b,P2a,P2b,P1c,P2cの変化を従来参考として図6に示すとともに本実施形態として図7に示す。
従来は、P1/P2切替信号に従って、P1をオンにするときは周波数f1で励起して出力電力P1cを得て、P2をオンにするときは周波数f2で励起して出力電力P2cを得る。従って、P1をオンしている期間は、周波数f1だけしか出力していないので、EMI(電磁妨害)レベルは悪化してしまう。
【0045】
一方、本発明においては、P1をオンするときは、周波数(f1−Δf)と周波数(f1+Δf)との2つの周波数を交互に励起して、出力電力P1aとP1bを得る。このときの出力電力量は従来とほぼ同じとなる。
(1/2)・t1・P1a+(1/2)・t1・P1b≒t1・P1c
P1をオンしている期間の出力電力量は従来と同じでありながら、周波数(f1−Δf)と周波数(f1+Δf)との2つの周波数を使用しているので、EMIは2つの周波数に分散されレベルが低減される。
【0046】
P2をオンするときも同様で、周波数(f2−Δf)と周波数(f2+Δf)との2つの周波数を交互に励起して、出力電力P2a,P2bを得る。この時の出力電力量も周波数f1の例と同様、従来とほぼ同じになる。
【0047】
このように、第1直列共振回路を2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起して、コイル111aの出力電力P1を2系統に分散させることにより、周波数(f1−Δf)での励起時の電磁妨害いわゆるEMI(electromagnetic interference)、および周波数(f1+Δf)での励起時のEMIをそれぞれ低減することができる。
【0048】
第2直列共振回路を2つの周波数(f2−Δf),(f2+Δf)で順次(交互)に励起して、コイル111b,111cの出力電力P2を2系統に分散させることにより、周波数(f2−Δf)での励起時のEMI、および周波数(f2+Δf)での励起時のEMIをそれぞれ低減することができる。
こうして、EMIを低減できることにより、定着装置100としての実用性および信頼性が大幅に向上する。
【0049】
一方、小さいサイズの用紙Sに対する定着に際しては、第1直列共振回路のみ励起され、コイル111aから高周波磁界が発せられる。この高周波磁界により加熱ローラ101の軸方向中央部に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101の軸方向中央部が自己発熱する。この場合、第1直列共振回路がその共振周波数f1を中心とする2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起される。
【0050】
なお、図5に破線で示すように、発振回路141とトランジスタ126との間の駆動信号ラインに周波数変調IC(SSIC:split spectrum IC)145を設けてもよい。SSIC145は、発振回路141から駆動信号を受けると、その駆動信号の周波数より0.5%低い周波数の駆動信号およびから0.5%高い周波数までの駆動信号を交互に任意に自動出力する。
【0051】
このSSIC145の採用により、発振回路141は、共振周波数f1,f2と同じ周波数の2種類の駆動信号のみ順次に出力すればよいことになる。これにより、CPU142の制御にかかる負担を軽減することができると同時に、複数の周波数を使用するのでEMIレベルを大幅に改善することができる。
【0052】
[2]第2の実施形態について説明する。
図8に示すように、定着装置100における高周波発生回路120の整流回路121とスイッチング回路122との間の直流電源ラインに、電流検知回路150が設けられている。電流検知回路150は、スイッチング回路122に流れる電流、つまり第1および第2直列共振回路に流れる高周波電流(共振電流)Iを検知する。この検知結果がCPU142に供給される。
【0053】
CPU142は、周波数制御に関する主要な機能として次の(1)〜(4)の手段を有している。
【0054】
(1)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1直列共振回路の動作(コイル111aのみ使用)が指定されている場合、第1直列共振回路をその共振周波数f1の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起する制御手段。
【0055】
(2)プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1および第2直列共振回路の動作(全てのコイル111a,111b,111cの使用)が指定されている場合、第1および第2直列共振回路をそれぞれの共振周波数f1,f2の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)で順次に励起する制御手段。
【0056】
(3)電流検知回路150の検知電流Iに基づいて共振周波数f1,f2の変化を検出する検出手段。
【0057】
(4)上記検出手段の検出結果に応じて、各励起の周波数(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)をシフトする制御手段。
他の構成は第1の実施形態と同じである。
【0058】
作用を説明する。
コイル111a,111b,111cおよびコンデンサ123,124,125には温度依存性がある。このため、周囲の環境温度の変化に伴い、第1および第2直列共振回路の共振周波数f1,f2が図9や図10のように変化することがある。
【0059】
図9の例では、共振周波数f1,f2が破線で示すように増加方向に変化して(f1+fx),(f2+fx)となっている。この場合、励起の周波数が(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)のままでは、第1直列共振回路の出力電力P1は周波数(f1−Δf)の励起時にピークレベルよりかなり低い値P1aとなり、周波数(f1+Δf)の励起時にP1aより少しは高いもののやはりピークレベルよりかなり低い値P1bとなり、効率の悪い誘導加熱が行われてしまう。第2直列共振回路の出力電力P2については、周波数(f2−Δf)の励起時にピークレベルよりかなり低い値P2aとなり、周波数(f2+Δf)の励起時にP2aより少しは高いもののやはりピークレベルよりかなり低い値P2bとなり、効率の悪い誘導加熱が行われてしまう。
【0060】
図10の例では、共振周波数f1,f2が破線で示すように減少方向に変化して(f1−fx),(f2−fx)となっている。この場合、励起の周波数が(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)のままでは、第1直列共振回路の出力電力P1は周波数(f1−Δf)の励起時にピークレベルよりかなり低い値P1aとなり、周波数(f1+Δf)の励起時にP1aよりさらに低い値P1bとなり、効率の悪い誘導加熱が行われてしまう。第2直列共振回路の出力電力P2については、周波数(f2−Δf)の励起時にピークレベルよりかなり低い値P2aとなり、周波数(f2+Δf)の励起時にP2aよりさらに低い値P2bとなり、効率の悪い誘導加熱が行われてしまう。
【0061】
そこで、第1直列共振回路が周波数(f1−Δf)で励起されるときの電流検知回路150の検知電流Iaと、周波数(f1+Δf)で励起されるときの電流検知回路150の検知電流Ibとが、比較される。検知電流Ia,Ibは、P1a,P1bの大きさに比例する。
【0062】
図9の例のように共振周波数f1,f2が(f1+fx),(f2+fx)に増加した場合、P1a<P1bなので、Ia<Ibとなる。この場合、励起の周波数が通常の(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)よりもそれぞれ所定値fx´たとえば5Hzだけ高い値(f1+fx´−Δf),(f1+fx´+Δf),(f2+fx´−Δf),(f2+fx´+Δf)にシフトされる。すなわち、図11のフローチャートに示すように、Ia<Ibであれば(ステップ301のNO、ステップ302のYES)、励起の周波数が通常よりも所定値fx´アップされる(ステップ303)。
【0063】
この電流検知による周波数のシフトを繰り返すことで、第1直列共振回路の出力電力P1は、図9に示しているように、周波数(f1+fx´−Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1axとなり、周波数(f1+fx´+Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1bxとなる。第2直列共振回路の出力電力P2は、同じく図9に示しているように、周波数(f2+fx´−Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2axとなり、周波数(f2+fx´+Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2bxとなる。
【0064】
したがって、各コイルおよび各コンデンサの温度依存性によって共振周波数f1,f2が変化しても、その変化にかかわらず、効率の良い誘導加熱を行うことができる。
【0065】
図10の例のように共振周波数f1,f2が(f1−fx),(f2−fx)に減少した場合、P1a>P1bなので、Ia>Ibとなる。この場合、励起の周波数が通常の(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)よりもそれぞれfx´たとえば5Hzだけ低い値(f1−fx´−Δf),(f1−fx´+Δf),(f2−fx´−Δf),(f2−fx´+Δf)にシフトされる。すなわち、図11のフローチャートに示すように、Ia>Ibであれば(ステップ301のNO、ステップ302のNO)、励起の周波数が通常よりも所定値fx´ダウンされる(ステップ304)。
【0066】
この電流検知による周波数のシフトを繰り返すことで、第1直列共振回路の出力電力P1は、図10に示しているように、周波数(f1−fx´−Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1axとなり、周波数(f1−fx´+Δf)での励起時にピークレベルP1cよりもわずかに低い値P1bxとなる。第2直列共振回路の出力電力P2は、同じく図10に示しているように、周波数(f2−fx´−Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2axとなり、周波数(f2−fx´+Δf)での励起時にピークレベルP2cよりもわずかに低い値P2bxとなる。
【0067】
したがって、各コイルおよび各コンデンサの温度依存性によって共振周波数f1,f2が変化しても、その変化にかかわらず、効率の良い誘導加熱を行うことができる。
【0068】
他の作用および効果は第1の実施形態と同じである。
なお、周波数補正については、図12のフローチャートに示すように、Ia<Ibのとき(ステップ301のNO、ステップ302のYES)、励起の周波数をIbとIaとの差Ic(=Ib−Ia)に対応(比例)する所定値だけアップするとともに(ステップ305)、Ia>Ibのとき(ステップ301のNO、ステップ302のNO)、励起の周波数をIaとIbとの差Ic(=Ia−Ib)に対応(比例)する所定値だけダウンするようにしてもよい。
【0069】
また、この第2の実施形態においても、発振回路141とトランジスタ126との間の駆動信号ラインに周波数変調IC(SSIC:split spectrum IC)145を設けてもよい。
【0070】
[3]第3の実施形態について説明する。
図13に示すように、定着装置100の加圧ローラ102の内部に、誘導加熱用のコイル171が収容されている。コイル171は、コア172に巻回および保持され、誘導加熱用の高周波磁界を発する。加圧ローラ102は、加熱ローラ101と同じく、導電性材料たとえば鉄を筒状に成形し、その鉄の外周面にテフロン等を被覆したものである。コイル171から高周波磁界が発せられることで、この加圧ローラ102に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加圧ローラ102が自己発熱する。
【0071】
定着装置100の電気回路を図14に示している。
加熱ローラ101内には1つのコイル111が設けられ、そのコイル111および加圧ローラ102内のコイル171が高周波発生回路120に接続されている。
【0072】
高周波発生回路120は、高周波磁界発生用の高周波電力を発生するもので、整流回路121およびこの整流回路121の出力端に接続されたスイッチング回路122を備えている。整流回路121は、商用交流電源130の交流電圧を整流する。スイッチング回路122は、コイル111(第1の実施形態におけるコイル111aに相当)およびコンデンサ123,125により第1直列共振回路を形成し、コイル171(第1の実施形態におけるコイル111b,111cの直列体に相当)およびコンデンサ124,125により第2直列共振回路を形成し、これら直列共振回路をスイッチング素子たとえばFET等のトランジスタ126により選択的に励起する。
【0073】
第1直列共振回路は、コイル111のインダクタンスL1、コンデンサ123の静電容量C1、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f1を有している。
第2直列共振回路は、コイル171のインダクタンスL2、コンデンサ124の静電容量C2、およびコンデンサ125の静電容量C3により定まる共振周波数f2を有している。
【0074】
トランジスタ126は、コントローラ140によりオン,オフ駆動される。コントローラ140は、発振回路141およびCPU142を備えている。発振回路141は、トランジスタ126に対する所定周波数の駆動信号を発する。
CPU142は、発振回路141の発振周波数(駆動信号の周波数)を制御するとともに、加熱ローラ駆動用の駆動ユニット160を制御するもので、とくに周波数制御に関する主要な機能として次の(1)(2)の手段を有している。
【0075】
(1)モノクロプリントでの定着時のように、加熱ローラ101の発熱が必要で加圧ローラ102の発熱が不要な状況で、プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1直列共振回路の動作(コイル111のみの使用)が指定されている場合、第1直列共振回路をその共振周波数f1の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起する制御手段。
【0076】
(2)カラープリントでの定着のように、加熱ローラ101の発熱および加圧ローラ102の発熱が共に必要な状況で、プリントCPU90からのP1/P2切替信号によって第1および第2直列共振回路の動作(コイル111,171の使用)が指定されている場合、第1および第2直列共振回路をそれぞれの共振周波数f1,f2の近傍における複数の周波数たとえば(f1−Δf),(f1+Δf),(f2−Δf),(f2+Δf)で順次に励起する制御手段。
他の構成は第1の実施形態と同じである。
【0077】
つぎに、上記の構成の作用を説明する。
第1直列共振回路の共振周波数f1と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、その駆動信号に応じたトランジスタ126のオン,オフにより、第1直列共振回路が励起される。この励起により、コイル111から高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加熱ローラ101に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101が自己発熱する。
【0078】
第2直列共振回路の共振周波数f2と同じ周波数(または近傍の周波数)の駆動信号が発振回路141から発せられると、その駆動信号に応じたトランジスタ126のオン,オフにより、第2直列共振回路が励起される。この励起により、コイル171から高周波磁界が発生し、その高周波磁界によって加圧ローラ102に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加圧ローラ102が自己発熱する。
【0079】
カラープリントの定着に際しては、第1および第2直列共振回路が共に励起され、コイル111,171から高周波磁界が発せられる。この高周波磁界により加熱ローラ101および加圧ローラ102にそれぞれ渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101および加圧ローラ102が自己発熱する。
【0080】
この場合、第1直列共振回路の共振周波数f1を中心して上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力され、続いて、第2直列共振回路の共振周波数f2を中心して上下に所定値Δfずつ離れた2つの周波数(f2−Δf),(f2+Δf)を持つ駆動信号が発振回路141から順次に出力される。
【0081】
これら駆動信号により、第1直列共振回路が周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次に励起され、続いて、第2直列共振回路が周波数(f2−Δf),(f2+Δf)で順次に励起される。これら周波数別の励起が繰り返される。
【0082】
このように、第1直列共振回路を2つの周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起して、コイル111の出力電力P1を2系統に分散させることにより、周波数(f1−Δf)での励起時のEMI、および周波数(f1+Δf)での励起時のEMIをそれぞれ低減することができる。
【0083】
第2直列共振回路を2つの周波数(f2−Δf),(f2+Δf)で順次(交互)に励起して、コイル171の出力電力P2を2系統に分散させることにより、周波数(f2−Δf)での励起時のEMI、および周波数(f2+Δf)での励起時のEMIをそれぞれ低減することができる。
こうして、EMIを低減できることにより、定着装置100としての実用性および信頼性が大幅に向上する。
【0084】
一方、モノクロプリントの定着に際しては、第1直列共振回路のみ励起され、コイル111から高周波磁界が発せられる。この高周波磁界により加熱ローラ101に渦電流が生じ、その渦電流によるジュール熱で加熱ローラ101が自己発熱する。この場合、第1直列共振回路が周波数(f1−Δf),(f1+Δf)で順次(交互)に励起される。
【0085】
なお、この第3の実施形態においても、発振回路141とトランジスタ126との間の駆動信号ラインに周波数変調IC(SSIC:split spectrum IC)145を設けてもよい。
また、第2の実施形態のような温度補償のための構成をこの第3の実施形態に加える構成とすることももちろん可能である。
その他、この発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、要旨を変えない範囲で種々変形実施可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば、電磁妨害の問題を解消することができる実用性および信頼性にすぐれた定着装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施形態の内部の構成を示す図。
【図2】第1および第2の実施形態における定着装置の構成を示す図。
【図3】各実施形態の電子複写機の制御回路を示すブロック図。
【図4】第1の実施形態の定着装置における電気回路の構成図。
【図5】各実施形態の定着装置における各直列共振回路の出力電力とその各直列共振回路を励起する周波数との関係を示す図。
【図6】従来装置における励起の周波数毎の出力電力の変化を参考として示す図。
【図7】各実施形態の定着装置における励起の周波数毎の出力電力の変化を示す図。
【図8】第2の実施形態の定着装置における電気回路の構成図。
【図9】第2の実施形態の作用を説明するための図。
【図10】第2の実施形態の作用を説明するための図。
【図11】第2の実施形態の周波数補正を説明するためのフローチャート。
【図12】第2の実施形態の周波数補正の変形例を説明するためのフローチャート。
【図13】第3の実施形態の定着装置の構成を示す図。
【図14】第3の実施形態の定着装置における電気回路の構成図。
【符号の説明】
1…本体、20…感光体ドラム、100…定着装置、101…加熱ローラ、102…加圧ローラ、111a,111b,111c…コイル、120…高周波発生回路、121…整流回路、122…スイッチング回路、123,124,125…コンデンサ、126…トランジスタ(スイッチング素子)、140…コントローラ、141…発振回路、142…CPU、150…電流検知回路、171…コイル

Claims (5)

  1. 加熱ローラと、
    前記加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用のコイルと、
    前記コイルと共に共振回路を形成するコンデンサと、
    前記共振回路をその共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 加熱ローラと、
    前記加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用のコイルと、
    前記コイルと共に共振回路を形成するコンデンサと、
    前記共振回路をその共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する第1制御手段と、
    前記共振周波数の変化を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に応じて、前記各励起の周波数をシフトする第2制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2に記載の定着装置において、
    前記検出手段は、前記共振回路に流れる電流を検知する電流検知手段を有し、前記各励起時における前記電流検知手段の検知結果を相互に比較することにより共振周波数の変化を検出する、ことを特徴とする定着装置。
  4. 加熱ローラと、
    前記加熱ローラ内に設けられた高周波磁界発生用の複数のコイルと、
    前記各コイルと共にそれぞれ共振回路を形成する複数のコンデンサと、
    前記各共振回路をそれぞれの共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  5. 加熱ローラと、
    前記加熱ローラに加圧状態で接しながらその加熱ローラと共に回転する加圧ローラと、
    前記加熱ローラ内および前記加圧ローラ内に設けられた高周波磁界発生用の複数のコイルと、
    前記各コイルと共にそれぞれ共振回路を形成する複数のコンデンサと、
    前記各共振回路をそれぞれの共振周波数の近傍における複数の周波数で順次に励起する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
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