JP3455134B2 - 磁気検知装置、厚み検知装置および磁性体のレベル検知装置 - Google Patents

磁気検知装置、厚み検知装置および磁性体のレベル検知装置

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JP3455134B2 JP13364499A JP13364499A JP3455134B2 JP 3455134 B2 JP3455134 B2 JP 3455134B2 JP 13364499 A JP13364499 A JP 13364499A JP 13364499 A JP13364499 A JP 13364499A JP 3455134 B2 JP3455134 B2 JP 3455134B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えばLBP(Lase
r Beam Printer) 、PPC(Plain Paper Copier) 等の
画像記録装置等に利用される磁気検知装置に関する。よ
り具体的には、例えば、被対象物としての用紙等の厚み
を検知する厚み検知装置やトナー等の磁性体の有無又は
その量を非接触で検知する磁性体のレベル検知装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセス方式のプリンタにおい
ては、用紙の厚みとは無関係にトナー定着温度を定値制
御すると、トナーの定着性が低下し、画質の品位が低下
する要因になることから、用紙の厚みを検知し、この検
知結果に応じてトナー定着温度を変化させる機能を有す
るものがある。用紙の厚みを検知するためにこの種のプ
リンタには厚み検知装置が備えられている。
【0003】従来の厚み検知装置は、半導体レーザ発光
素子により生成されたレーザ光を用紙に照射し、このと
き反射したレーザ光を半導体レーザ受光素子で受光し、
当該レーザ光の波長変化により用紙の厚みを検知する基
本構成となっている(厚み検知装置の第1の従来例とす
る)。また、ポテンションメータを用いて用紙の厚みを
検知する構成となっているものもある(厚み検知装置の
第2の従来例とする)。
【0004】このような厚み検知装置が備えられていな
いプリンタにおいては、用紙の種類やその厚みのデータ
が入力されると、この入力データに応じてトナー定着温
度を変化させるようにしていた。
【0005】なお、インクジェット方式のプリンタにお
いては、ノズルヘッドと用紙との間隔が常に一定である
状態で記録が行われないと、画素が広がったり狭くなっ
たりして画素の形が変形し、画質の品位が低下する大き
な要因となることから、ノズルヘッドと用紙との間隔を
調整するための調整レバーが備えられている。用紙の種
類が変更されると、その厚みが変わってノズルヘッドと
用紙との間隔も微妙に変わることから、この場合も用紙
の厚みを確かめて調整レバーを微調整することが必要に
なる。
【0006】一方、トナー等の磁性体の有無又はその量
を非接触で検知する磁性体のレベル検知装置の従来例と
しては、実開平6-76961 号公報及び実開昭64-43365号公
報に開示されたトナー濃度検出装置がある。そこでは、
トナーボックスの近傍に配置されたセンサコイルとコン
デンサにより発振回路が構成されており、トナーボック
ス内のトナーの量が変化すると、センサコイルのインダ
クタンスが変化して発振周波数が変化し、これによりト
ナーの有無又はその量を非接触で検知する基本回路構成
となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、厚み検
知装置の第1の従来例による場合、半導体レーザ発光素
子及び半導体レーザ受光素子の周辺回路の構成が複雑で
あり、低コスト化を図ることが困難という欠点がある。
また、厚み検知装置の第2の従来例による場合、ポテン
ションメータ等の機構的な部品を用いることが必要であ
る以上、検知精度が低いという欠点がある。
【0008】もっとも、このような厚み検知装置が備え
られていないプリンタにおいては、同装置の省略した分
だけ低コスト化を図ることができるものの、用紙の種類
やその厚みのデータを入力することが必要になったり又
は調整レバーを用いてノズルヘッドと用紙との間隔を微
調整することが必要になり、この点で使い勝手が悪いと
いう問題が指摘されている。
【0009】一方、トナー等の磁性体の有無又はその量
を非接触で検知する磁性体のレベル検知装置の従来例に
よる場合、トナーが微弱な磁性体であることから、トナ
ーの量が変化しても、このとき生ずる発振周波数の変化
が極めて小さいという本質的な欠点がある。30μH程
度のセンサコイルをトナー内に埋没させ、センサコイル
のインダクタンスを測定してみたところ、数nH程度し
か変化しない。このようにインダクタンスの変化が極め
て小さいことから、発振周波数の変化も非常に小さく、
高精度な周波数変化検知回路を用いない以上、実際問題
として、トナーの有無又はその量を検知することは困難
である。このような高精度な周波数変化検知回路は非常
に回路が複雑であり、高価格であることから、全体の低
コスト化を図る上で大きな問題となっている。
【0010】また、実開昭63-187160 号公報及び実開平
5-94857 号公報に開示されているように、センサ感度を
高めるために、3又は4個のコイルを組み合わせてトナ
ーの有無等を検知する提案もなされているが、必ずしも
抜本的な改善方法ではなく、高精度な位相検波回路等が
必要になる以上、上記従来例による場合と同様の問題が
指摘されている。
【0011】もっとも、トナーボックスの外側に圧電素
子を配置し、トナーの有無を圧電素子の振動状態の変化
として検出する方法もあるが、特殊な電極構造となるた
めにコスト高となるだけでなく、トナーが無い状態では
可聴帯域で発信音が発生するという欠点がある。特にト
ナーの有無は検知できても、そのアナログ量を検知する
ことは極めて困難である。
【0012】本発明の主たる目的は、非常に簡単な構成
でありながら、微弱な磁性体の磁界の大きさを検知する
磁気検知装置を提供することにある。また、この磁気検
知装置を利用して、非常に簡単な構成でありながら高精
度化を図ることができる厚み検知装置や非常に簡単な構
成でありながら微弱な磁性体の有無又はその量を検知す
ることができるようにした磁性体のレベル検知装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る磁気検知装置は、磁界の大
きさを検知する磁気検知装置において、互いが磁気的に
結合しており且つ磁界の大きさに応じてインダクタンス
が変化するように配置された第1、第2のコイルと、一
定の発振周波数で発振しその信号を第1のコイルに出力
する発振回路と、第1のコイルとの間で第1の共振回路
を構成する第1のコンデンサと、第2のコイルとの間で
第2の共振回路を構成する第2のコンデンサと、第2の
共振回路から出力された信号を検波する検波回路とを具
備しており、第1の共振回路と第2の共振回路とで同調
回路が構成され、第1の共振回路の共振周波数は発振回
路の発振周波数よりも小さく設定され、第2の共振回路
の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも大きく設定
される構成である。
【0014】本発明の請求項2に係る磁気検知装置は、
前記第2の共振回路または/および第1の共振回路の共
振周波数を微調整可能に設けられた微調整回路を備えて
いる。
【0015】本発明の請求項3に係る磁気検知装置は、
請求項1または2記載の磁気検知装置において、前記第
1のコイルと第2のコイルとは、その各一端を共通の端
子に接続している。
【0016】本発明の請求項4に係る厚み検知装置は、
被対象物の厚みに対応して変位する可動磁性体と、この
可動磁性体が作る磁界の大きさを被対象物の厚みとして
検知する磁気検知装置とを備えた厚み検知装置であっ
て、前記磁気検知装置は、互いが磁気的に結合しており
且つ可動磁性体の位置変位に応じてインダクタンスが変
化するように配置された第1、第2のコイルと、一定の
発振周波数で発振しその信号を第1のコイルに出力する
発振回路と、第1のコイルとの間で第1の共振回路を構
成する第1のコンデンサと、第2のコイルとの間で第2
の共振回路を構成する第2のコンデンサと、第2の共振
回路から出力された信号を検波する検波回路とを備えて
おり、第1の共振回路と第2の共振回路とで同調回路が
構成され、第1の共振回路の共振周波数は発振回路の発
振周波数よりも小さく設定され、第2の共振回路の共振
周波数は発振回路の発振周波数よりも大きく設定される
構成である。
【0017】本発明の請求項5に係る磁性体のレベル検
知装置は、トナー等の磁性体の有無又はその量を非接触
で検知する磁性体のレベル検知装置であって、互いが磁
気的に結合しており且つ磁性体の量に応じてインダクタ
ンスが変化するように配置された第1、第2のコイル
と、一定の発振周波数で発振しその信号を第1のコイル
に出力する発振回路と、第1のコイルとの間で第1の共
振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコイルと
の間で第2の共振回路を構成する第2のコンデンサと、
第2の共振回路から出力された信号を検波する検波回路
とを備えており、第1の共振回路と第2の共振回路とで
同調回路が構成され、第1の共振回路の共振周波数は発
振回路の発振周波数よりも小さく設定され、第2の共振
回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも大きく
設定される構成である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気検知装置を利
用した本発明の実施の形態に係る厚み検知装置を電子写
真プロセス方式のレーザプリンタに備えた場合につい
て、図1〜図5を参照しつつ説明する。図1は本発明の
実施の形態に係る厚み検知装置に用いられる磁気検知装
置の回路図、図2はレーザプリンタにおける本発明の実
施の形態に係る厚み検知装置およびその周辺機構を示す
概略的説明図、図3は本発明の実施の形態に係る厚み検
知装置に用いられるコイル体を示す概略的説明図であっ
て、同図(A)はその一実施例、同図(B)はその他の
実施例、同図(C)は更にその他の実施例、同図(D)
は同図(A)〜(C)の回路図、図4は本発明の実施の
形態に係る厚み検知装置の同調回路のインピーダンス特
性図、図5は本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に
おける用紙の厚みと検波出力電圧との特性図である。
【0019】レーザプリンタ(図2参照)は、図中左側
に配置された用紙供給カセット(図示省略)内の用紙A
をフィードローラ40により取り出すとともに、図中右
側に配置された記録ヘッド部(図示省略)にベース板B
上に沿わしめて送り出し、記録ヘッド部により用紙Aに
対して画像記録を行う基本構成となっている。このレー
ザプリンタには、用紙Aの厚みに応じてトナー定着温度
等を制御するために厚み検知装置が備えられている。
【0020】この厚み検知装置はべース板Bの表面上に
ある被対象物としての用紙Aの厚みを検知する装置であ
る。かかる厚み検知装置は、上記した用紙供給カセット
と記録ヘッド部との間に備えられていて、用紙Aの面上
に当接する位置に配置されており且つ当該当接により位
置変位するように移動自在に設けられた可動コア10
(可動磁性体に相当する)と、可動コア10の周辺に固
定されており且つ可動コア10が作る磁界の大きさを用
紙Aの厚みとして検知する磁気検知装置20とを備えた
基本構成となっている。
【0021】可動コア10はニッケル亜鉛系フェライト
の材質のものであり、レーザプリンタのフレームCにス
プリング11を介して取り付けられている。このスプリ
ング11により可動コア10がベース板Bを加重Fでも
って押し付けられている。用紙Aがないときには可動コ
ア10の下面はベース板Bに直接に接触している。加重
Fの大きさは、用紙Aが可動コア10とベース板Bとの
間に入り込み、用紙Aの厚みに応じて可動コア10が無
理なく上方向に位置変位するような値に設定されてい
る。用紙Aが可動コア10とベース板Bとの間にスムー
ズに入り込むようにするために、可動コア10の下面の
両端には図示のような湾曲面101が各々形成されてい
る。
【0022】磁気検知装置20は可動コア10の対向し
た位置に配置されており、ベース板Bの裏面側に固定さ
れている。磁気検知装置20の出力信号は、レーザプリ
ンタの制御回路(図示省略)に入力されている。なお、
前記制御回路は、レーザプリンタの全体を制御するため
の制御プログラムが処理されるCPUと、前記CPUの
入力側に接続されたA/Dコンバータと、前記CPUの
出力側に接続された定着温度調整回路とを有したもので
ある。CPUは磁気検知装置20の後述する出力信号に
基づいて可動コア10の位置変位量を算出し、これを信
号として定着温度調整回路に出力するようになってい
る。定着温度調整回路は、トナー定着温度を調節するヒ
ータ通電制御回路であって、CPUから出力された信号
を目標値としてトナー定着温度を負帰還制御する構成と
なっている。
【0023】磁気検知装置20は、互いが磁気的に結合
しており且つ可動コア10の位置変位に応じてインダク
タンスが変化するように配置されたコイルL1、L2
(第1、第2のコイルに相当する)と、一定の発振周波
数で発振しその信号をコイルL1に出力する発振回路1
00と、コイルL1との間で第1の共振回路121を構
成するコンデンサC1(第1のコンデンサに相当する)
と、コイルL2との間で第2の共振回路122を構成す
るコンデンサC2(第2のコンデンサに相当する)およ
び前記コンデンサC2に並列に接続したトリマコンデン
サVC1(微調整回路に相当する)と、第2の共振回路
122から出力された信号を検波する検波回路130と
を備えており、第1の共振回路121と第2の共振回路
122とで同調回路120が構成されている。検波回路
130から可動コア10が作る磁界の大きさを電圧とし
て出力するようになっている。
【0024】磁気検知装置20の詳しい回路構成を図1
を参照して説明する。なお、Vccは磁気検知装置20
に供給された電源電圧を示している。
【0025】発振回路100はセラミック発振子CO、
抵抗R2、R3、コンデンサC3、C4、トランジスタ
Q1から構成されており、一定の発振周波数frで発振
しその信号をカップリング用コンデンサC5を介して同
調回路120に出力するようになっている。この発振回
路100は大きく分けると、負性抵抗回路(抵抗R2、
R3、コンデンサC3、C4及びトランジスタQ1)と
共振器(セラミック発振子CO)から構成されている。
【0026】発振周波数frは専ら経済的な理由により
数MHzから数十MHzに選定されている。即ち、周波
数を低くすると、同調回路120のコイルL1、L2の
インダクタンス及びコンデンサC1、C2のキャパシタ
ンスが大きくなり寸法的に大きいものを用いることが必
要になる一方、周波数を高くすると、回路設計上の取り
扱いが難しくなりコストアップを招来するからである。
また、共振器としてセラミック発振子COを用いたの
は、水晶発振子等に比べて安価であり、容易に発振周波
数の安定化を図ることができるという理由からである。
【0027】同調回路120は、コイルL1とコンデン
サC1とを並列して接続した第1の共振回路121と、
コイルL2とコンデンサC2とトリマコンデンサVC1
とを並列して接続した第2の共振回路122から構成さ
れている。
【0028】周囲温度の変化に対する安定性を向上させ
るために、ここではコイルL2とコンデンサC2につい
て互いの温度特性が逆になるものを用いることにより、
温度補償を行うようにしている。第1および第2の共振
回路121、122として並列共振回路を用いたのは、
回路構成を簡単にするためである。即ち、電圧出力方式
であるので、並列共振回路を用いた方が電流/電圧変換
回路等の付加的な回路が不要になるからである。
【0029】前記トリマコンデンサVC1は、第2の共
振回路122の共振周波数fd2を微調整可能とするよ
うに設けているが、このトリマコンデンサVC1を設け
たのは次の理由による。
【0030】コイルL1、L2は製造上必ずしも均一な
巻線とならないがために、そのインダクタンスにはバラ
ツキがある。したがって、コイルL1のバラツキによ
り、第1の共振回路121の共振周波数fd1にバラツ
キが生じる。また、コイルL2のバラツキにより、第2
の共振回路122の共振周波数fd2にバラツキが生じ
る。その結果、第1の共振回路121、第2の共振回路
122、同調回路120の相互インダクタンスにバラツ
キが生じ、同調回路120の出力にバラツキが生じる。
また、同調回路120の感度にバラツキが生じることに
もなる。即ち、コイルL1、L2のインダクタンスのバ
ラツキは、磁気検知装置20の出力・感度のバラツキと
なる。そこで、上述のようにトリマコンデンサVC1を
設け、トリマコンデンサVC1を調整することによっ
て、同調回路120の共振周波数fd2を調整して、磁
気検知装置20の出力・感度のバラツキを無くすことが
できるようにしたのである。
【0031】ところで、第1の共振回路121の共振周
波数fd1は発振回路100の発振周波数frよりも小
さく設定され、第2の共振回路122の共振周波数fd
2は発振回路100の発振周波数frよりも大きく設定
されている。このように設定されているのは次の理由に
よる。
【0032】発振回路100と同調回路120との間に
は、増幅回路を設けるのが一般的であるが、磁気検知装
置20では敢えてこの増幅回路を設けていない。仮に、
増幅回路を設けると、発振回路100と同調回路120
との間のアイソレーションがよく、可動コア10の有無
に関係なく、第1の共振回路121の信号レベルは一定
である。この場合、信号の安定度は良好であるが、同調
回路120の相互インダクタンスの変化分のみが信号の
変化量となる。この増幅回路を、磁気検知装置20で
は、回路の簡単化と低コスト化等のために省いた。単純
に増幅回路を設けずに、カップリング用コンデンサC5
のみを介して発振回路100と同調回路120とを接続
すると、発振回路100と同調回路120とのアイソレ
ーションが悪いために、発振回路100が不安定になる
という問題が生じる。この問題を解決する方法として、
上述のような共振周波数fd1、fd2と発振周波数f
rとの関係としている。以下に詳述する。
【0033】先ず、第1の共振回路121の共振周波数
fd1は発振回路100の発振周波数frよりも小さく
設定する理由は以下の通りである。共振周波数fd1=
発振周波数frとした場合には、Qが最大となるが、コ
イルのインダクタンスのわずかな定数変化によって、イ
ンピーダンスが大きく変化する。このことが原因で、発
振回路100が不安定になるのである。発振回路100
にとっては、負荷のインピーダンスは一定である方がよ
い。そこで、共振周波数fd1を発振周波数frよりも
小さく設定することによって、発振回路100が安定に
動作するのである。
【0034】また、可動コア10がない状態から、可動
コア10が同調回路120に影響があるレベルまで近接
した場合、コイルL1およびコイルL2のインダクタン
スが上がる。その結果、第1の共振回路121の共振周
波数fd1も下がる。これは発振周波数frにおいて、
発振回路100に対する負荷インピーダンスが下がるこ
とを意味する。したがって、第1の共振回路121の電
圧は下がるが、第1の共振回路121に流れ込む電流は
大きくなる。第2の共振回路122のコイルL2に励起
する電圧も上昇することから、検波回路130の出力電
圧も上昇し、磁気検知装置20の感度は前記増幅回路が
設けられているときよりも向上する。なお、発振周波数
frにおける第1の共振回路121のインピーダンス
は、概ね数100Ωが望ましい。
【0035】次に、上述と同様の理由により、図4に示
されるように、第2の共振回路122の共振周波数fd
2は発振回路100の発振周波数frよりも大きく設定
するが、この際、発振周波数frにおいてQが低くなら
ないように共振周波数fd2を設定するのが望ましい。
これは、磁気検知装置20の感度をよくするためであ
る。なお、発振周波数frにおける第2の共振回路12
2のインピーダンスは概ね数kΩが望ましい。
【0036】また、磁気検知装置20においては、前記
増幅回路を設けていないので、第1の共振回路121は
グランドに直接接続することが可能となっている。仮に
前記増幅回路を設けていると、第1の共振回路121を
流れる高周波電流は、発振回路100のコレクタに接続
されているカップリングコンデンサを通してグランドに
流れる構成となるが、前記カップリングコンデンサは容
量が大きい。そのため、環境温度が変化した場合にイン
ピーダンスの変化量も大きい。したがって、前記増幅回
路の電流をある程度(数mA)流さないと、磁気検知装
置20の検知出力電圧に影響を及ぼす結果となる。磁気
検知装置20の場合には、前記増幅回路は設けていない
ので、第1の共振回路121を流れる高周波電流は、前
記カップリングコンデンサを経由せず、直接グランドに
流れる構成となるので、上述のように磁気検知装置20
の検知出力電圧に影響を及ぼすことにはならない。
【0037】よって、ここでは第1の共振回路121は
グランドに直接接続するが、これにより、もともとグラ
ンドに直接接続することが可能な第2の共振回路122
と、前記第1の共振回路121とは、その各一端を共通
の端子(即ちグランド)に接続可能となる。したがっ
て、第1のコイルL1と第2のコイルL2とは、その各
一端を共通の端子(即ちグランド)に接続可能である。
これにより、第1のコイルL1と第2のコイルL2と
は、いわゆるセンタータップのコイルとすることができ
る〔図3(D)参照〕。
【0038】なお、図3(A)〜(C)には、第1のコ
イルL1と第2のコイルL2とを、いわゆるセンタータ
ップのコイルとし、ボビン810に巻き回して、そのコ
イルの端部(リード線)を基板820に接続し、これら
と前記ボビン810の中心に設けたコア(例えばニッケ
ル亜鉛系フェライトコア)830とをハウジング850
に納めたコイル体800を示している。第1のコイルL
1は図中、ボビン810の下側に巻き回され、第2のコ
イルL2はボビン810の上側に巻き回されている。こ
れにより設置の際には、第2のコイルL2側が、第1の
コイルL1よりも可動コア10に近くなり、検出感度の
向上に貢献している。
【0039】図3(A)のコイル体800は、ボビン8
10からコア830を突出させ、ハウジング850から
も露出させたタイプであり、感度を図3(B)および図
3(C)のコイル体800よりも高めとすることが可能
なものである。図3(B)のコイル体800は、ボビン
810からコア830を突出させず、ハウジング850
内に納めたタイプであり、図3(A)のコイル体800
よりも製造が容易であり、低コスト化タイプである。図
3(C)のコイル体800は、ボビン810に巻き回し
た第1のコイルL1と第2のコイルL2とを基板820
に面実装したタイプであり、第1のコイルL1と第2の
コイルL2との端部は、ボビン810の横方向に引き出
されたボビン810のリードに半田付けされ、前記リー
ドが基板820に半田付けで接続されている。なお、図
3(A)および図3(B)のコイル体800では、第1
のコイルL1と第2のコイルL2との端部は、ボビン8
10のリードに半田付けされ、前記リードが基板820
に設けられたパターンランドに挿入されて半田付けされ
ている。
【0040】このようなコイル体800は、従来のコイ
ル体(例えば、コアに直接コイルを巻き回したものであ
って、第1のコイルL1と第2のコイルL2とはそれぞ
れ2つの端子を有したものである。)よりも次のような
利点がある。
【0041】従来のコイル体は、コアに直接コイルを巻
き回したものなので、コイルの端部(リード線)を基板
に半田付けする際に、1本ずつピンセットで前記端部を
パターンランドに固定しながらする必要があった。ま
た、第1のコイルL1と第2のコイルL2とでそれぞれ
2カ所、合計4カ所の半田付けが必要であった。更に、
手作業のため、ショートなどの半田不良の可能性があっ
た。
【0042】これに対してコイル体800は、コイルの
製造においては巻線が一工程のみである。また、コイル
の端部(リード線)はボビン810のリードに巻かれて
半田付けされている。センタータップを利用することか
ら、基板820との接続は3カ所で済む。また、ボビン
810のリードは、φ0.4mm程度の径があり、基板
820に前記リードを通すことも、半田付けも容易であ
る。更に、図3(C)のコイル体800のように面実装
するタイプは基板820に前記リードを通す必要がない
ため、製造が更に容易である。
【0043】一方、検波回路130はダイオードD2、
抵抗R6、コンデンサC7、バッファアンプOP1から
構成されており、同調回路120から出力された信号を
検波し、検波した信号をバッファアンプOP1を介して
OUTPUT端子に電圧で出力するようになっている。
【0044】抵抗R6及びコンデンサC7の時定数は、
バッファアンプOP1の入力レベルがリップルにより変
動しないように高くすることが望ましい。ただ、この時
定数が高くなるに従って、コンデンサC7の外形が大き
くなるだけでなく、コストアップを招来するので、ここ
では抵抗R6の定数値を数百kΩ〜数MΩ程度、コンデ
ンサC7のキャパシタンスを0.01μF〜数μF程度
に選定している。
【0045】なお、検波回路130では、ダイオードは
1個だけとし、この1個のダイオードD2はカップリン
グコンデンサを介することなく同調回路120と直接接
続させている。これに対し、ダイオードD2のアノード
と同調回路120との間にカップリングコンデンサを設
け、ダイオードD2のアノードと前記カップリングコン
デンサとの接続点とグランドとの間に別のダイオードを
設けることも可能である。しかしながら、この場合に
は、環境温度の変化によって、2つのダイオードのVf
が変化する影響を受けることになる。これに対し、検波
回路130の場合には、ダイオードは1個だけなので、
環境温度の変化によってVfが変化する影響は前記2つ
のダイオードの場合の半分である。
【0046】また、検波回路130では、ダイオードD
2はカップリングコンデンサを介することなく同調回路
120と直接接続させているので、ダイオードD2のア
ノードはグランドにバイアスされる。これにより、ダイ
オードD2は、静電気のサージによって破壊されること
がなく、しかも交流電圧のバイアスポイントが安定する
ため、検波出力も安定する。更に、検波回路130で
は、上述のように部品点数を削減できるので、磁気検知
装置20の低コスト化および小型化が可能である。
【0047】なお、磁気検知装置20のコイル体800
を除いた上記回路部品は、図示しない基板に実装され、
ハウジング21内にコイル体800と共に組み込まれて
いる。この際、コイル体800は、ベース板B側に、第
2のコイルL2側が、第1のコイルL1よりも近くとな
るように配置され、コイル体800の上面はベース板B
の下面に当接されるようにハウジング21から露出され
ている。
【0048】また、図示されていないが、ハウジング2
1の外面にはコネクタが設けられており、このコネクタ
を介して電源電圧Vccが入力される一方、検波回路1
30の出力信号が出力されるようになっている。
【0049】以上のように構成された本発明の実施の形
態に係る厚み検知装置は、用紙Aの厚みに応じて位置変
位する可動コア10が作る磁界の大きさによって、同調
回路120でのインダクタンスが変化する。これによ
り、用紙Aの厚みに応じて検波回路130の出力電圧
が、図5に示されるように変化するのである。用紙Aの
厚みと検波回路130の出力電圧との特性は略リニアな
特性部分とこれに続く飽和していく特性部分とからなる
が、用紙Aの厚み検知としては、前記略リニアな特性部
分を基本的に使用する。なお、以上の構成によって、数
10μmという極めて薄い用紙の検知が可能であること
が確かめられている。
【0050】このように本発明の実施の形態に係る厚み
検知装置は、可動コア10の位置変位量、即ち、用紙A
の厚みを高精度で安定して検知することが可能になる。
また、発振回路100が1つで良い点も含めて、従来の
磁性体を検知する同種の磁界センサに比べると、回路構
成は非常にシンプルとなり、高価な回路部品を用いる必
要もないことから、低コスト化を図ることも可能にな
る。
【0051】なお、本発明の実施の形態に係る厚み検知
装置においては、トリマコンデンサVC1を第2の共振
回路122に設けたが、その代わりにトリマコンデンサ
VC1と同様のものを第1の共振回路121に設けても
よい。ただし、トリマコンデンサVC1はQが大きい第
2の共振回路122に設けた方が調整しやすい。もちろ
ん第1の共振回路121と第2の共振回路122との両
方にそれぞれトリマコンデンサを設けてもよい。また、
トリマコンデンサは並列接続するのではなく、直列接続
してもよい。また、微調整回路として、トリマコンデン
サを用いる代わりに、インダクタンスを変更可能なコイ
ルを用いてもよい。
【0052】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に
おいては、コイルL1を用紙Aから離した位置に、コイ
ルL2を用紙Aに近づけた位置にそれぞれ配置する一
方、第1の共振回路121のインピーダンスが低く、第
2の共振回路122のインピーダンスが高くなるような
回路構成となっており、この点も、検知精度が非常に高
くなる要因の一つとなる。なぜなら、コイルL1は周辺
のノイズ磁界の影響を受け難くなる一方、コイルL2に
よりこの近傍だけの磁界の変化が感度良く検知されるか
らである。
【0053】なお、シールド効果のあるものをコイルL
1、L2の周りに配置すれば、より効果的である。この
シールド効果のあるものを配置したコイル体800′を
図6を参照しつつ説明する。図6は本発明の実施の形態
に係る厚み検知装置に用いられるコイル体の更にその他
の実施例を示す概略的説明図である。
【0054】コイル体800′においては、コイルL
1、L2は直接、コア815に巻き回しされている。コ
イルL1、L2が巻き回しされたコア815の周りに間
隔を開けて外部コア870が設けられ、更にその周りに
金属製等のシールド880が設けられている。このよう
に構成されたものがベース855に固定されている。な
お、図中860はリードである。またコア815と外部
コア870とには例えばフェライトコアが用いられる。
よって、このように構成されたコイル体800′は、シ
ールド880と外部コア870とでシールド効果が発揮
され、側面方向からのノイズ磁界の影響を受けず、コイ
ルL2側のコア815の一端面のみが検知面890とな
る指向性を有する。なお、外部コア870またはシール
ド880を設けただけでもシールド効果は発揮される。
【0055】また、コイルL1、L2については、上述
の配置等が好ましいものの、互いが磁気的に結合してお
り、可動コア10の位置変位に応じてインダクタンスが
変化するように配置されている限り、両者の配置、位置
関係、結線等は問われない。
【0056】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に
おいて、発振回路100については、一定の周波数の信
号を生成して出力できる限り、どのような構成のものを
用いて良く、インバータICやOPアンプ等を用いたも
のであってもかまわない。
【0057】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に
おいて、可動磁性体(可動コア10)は直接、送られて
くる用紙Aに当接させているが、可動磁性体は用紙A等
の被対象物の厚みに対応して変位すればどのように配置
してもよい。つまり、可動磁性体は、レーザプリンタ等
の装置内で送られてくる用紙Aに当接する部材(例え
ば、既存のローラ)に取り付けてもよい。
【0058】また、例えば送られてくる用紙Aに当接さ
せる新たな部材(検知部材)を設けてもよい。この新た
な部材は、例えば長尺状のものとしてもよい。この場
合、前記新たな部材は回動軸で軸支し、前記新たな部材
の一端は送られてくる用紙Aに当接させ、前記新たな部
材の他端には可動磁性体を設けることになる。そして、
前記回動軸と前記一端との距離よりも、前記回動軸と前
記他端との距離を長くすれば、用紙Aの厚みに応じて変
位する可動磁性体の変位量は、可動磁性体を直接、送ら
れてくる用紙Aに当接させたときよりも大きくなる。即
ち、厚み検知装置の検出感度が高くなる。なお、上述の
場合(可動コア10以外の場合)、もちろん、前記可動
磁性体と近接する位置に磁気検知装置20を設けること
になる。また、前記他端の方が前記一端よりも重い場合
には、送られてくる用紙Aに前記一端が当接するよう
に、前記他端に例えばバネを設けることは言うまでもな
い。
【0059】上述の実施の形態では、電子写真プロセス
方式のレーザプリンタについて説明したが、インクジェ
ット方式のプリンタであっても同様に適用可能である。
この場合、CPUから出力された信号により定着温度調
整回路を動作させるのではなく、同信号により記録ヘッ
ド駆動時間調整回路又はヘッド間隔調整機構を動作させ
るようにする。
【0060】記録ヘッド駆動時間調整回路は、1画素当
たりのノズルヘッドのインク吐出量を記録ヘッドの駆動
時間として調整する回路であって、CPUから出力され
た信号に応じて1画素当たりの記録ヘッドの駆動時間を
変化させる基本構成となっている。この場合、用紙Aの
厚みに応じて1画素当たりの記録ヘッドの駆動時間が自
動的に調整されることになる。
【0061】一方、ヘッド間隔調整機構は、ノズルヘッ
ドと用紙との間隔を調整レバーではなく、ステッピング
モータ等により調整する機構であって、CPUから出力
された信号に応じてステッピングモータ等の回転量を変
化させる基本構成となっている。この場合、用紙Aの厚
みに関係なく、ノズルヘッドと用紙Aとの間隔が自動的
に常に一定に維持されることになる。
【0062】このようなインクジェット方式のプリンタ
による場合、電子写真プロセス方式のレーザプリンタの
場合と同様のメリットがある。また、従来とは異なり、
調整レバーを用いてノズルヘッドと用紙との間隔を微調
整することも不要であるので、この点でも使い勝手が良
好になる。
【0063】本発明に係る厚み検知装置を用いた画像記
録装置はレーザプリンタ等のプリンタだけの適用に止ま
らず、PPC等についても当然に適用可能である。
【0064】本発明に係る厚み検知装置は画像記録装置
の用紙の厚みを検知するだけに止まらず、非磁性体であ
る限り、どのような被対象物でもその厚みを検知するこ
とが可能である。また、可動磁性体の形状や材質等につ
いても上記実施形態に限定されることはない。
【0065】次に、本発明の実施の形態に係る磁性体の
レベル検知装置を図7を参照しつつ説明する。図7は本
発明の実施の形態に係る磁性体のレベル検知装置の回路
図である。
【0066】本発明の実施の形態に係る磁性体のレベル
検知装置は、前記本発明の実施の形態に係る厚み検知装
置の磁気検知装置20に対して、検波回路130の出力
側に比較回路140を付加したものに相当する。よっ
て、可動磁性体としての可動コア10は設けられていな
い。また、本発明の実施の形態に係る磁性体のレベル検
知装置では、可動コア10の磁界の大きさを検知するの
ではなく、レーザプリンタに設けられたトナータンク内
のトナーの有無を検知する。
【0067】そのため、磁性体のレベル検知装置は、前
記トナータンク(図示省略)の底面または側面の下方位
置に設けた取り付け用開口に取り付けられる。この際、
磁性体のレベル検知装置は、コイル体800の部分が、
コイルL2側をトナータンク内に向けて取り付けられ
る。
【0068】ここに挙げる磁性体のレベル検知装置は、
トナータンク内のトナーの量が予め設定された基準量を
超えているか否かを検知し、超えているとき(トナーが
有ると判定する状態)にはLレベルの電圧を、超えてい
ないとき(トナーが無いと判定する状態)にはHレベル
の電圧を信号としてレーザプリンタの全体を制御するた
めの図外の制御回路に出力する基本構成となっている。
【0069】トナータンク内のトナーの量が基準量を超
えていれば何ら支障なくプリンタ動作を行っても良い
が、基準量より下であるときにはトナーの残量が僅かで
あるということをユーザに前もって警告したりプリンタ
動作を強制的に停止させることが必要になるので、この
ような磁性体のレベル検知装置をレーザプリンタに備え
ることが必要になる。
【0070】磁性体のレベル検知装置の回路構成は図7
に示す通りであり、上述したように前記本発明の実施の
形態に係る厚み検知装置の磁気検知装置20に対して、
検波回路130の出力側に比較回路140を付加したも
のに相当する。よって、磁気検知装置20と同様の回路
部分の構成と動作は同様となるので、比較回路140に
ついてのみ以下追加説明する。
【0071】比較回路140は、抵抗R7、R8、コン
パレータOP2から構成されており、検波回路130の
出力電圧とトナーの基準量に対応した基準電圧とを比較
し、この比較結果をトナーが基準量を超えたか否かを示
す信号としてOUTPUT端子に出力するようになって
いる。
【0072】基準電圧は電源電圧Vccを抵抗R7と抵
抗R8とで分圧することにより生成されている。なお、
抵抗R7と抵抗R8とで分圧する代わりに可変抵抗器で
基準電圧を分圧して生成してもよい。可変抵抗器で基準
電圧を生成すると、基準電圧を調整可能となる。ただ
し、磁性体のレベル検知装置においてもトリマコンデン
サVC1は設けられているので、前記可変抵抗器で基準
電圧を調整しなくても、基準電圧は抵抗R7と抵抗R8
とで分圧して固定的に生成したので通常、十分である。
よって、基準電圧については調整不要となっている。
【0073】このように、本発明の実施の形態に係る磁
性体のレベル検知装置は、非常に簡単な構成でありなが
ら微弱な磁性体であるトナーの有無を検知できる。ま
た、非常に簡単な構成で且つ高価な回路部品を用いる必
要もないので、磁性体のレベル検知装置の低コスト化を
図ることもできる。
【0074】なお、本発明の実施の形態に係る磁性体の
レベル検知装置では、トナーの有無を検知するために比
較回路140を設けたが、トナーの量を検知する場合に
は、比較回路140を省けばよい。即ち、この場合に
は、磁性体のレベル検知装置は磁気検知装置20と同様
になる。よって、この場合の磁性体のレベル検知装置の
トナーの量と検波出力電圧との特性図は前記図5と同様
であって、ただ、前記図5の横軸の「用紙の厚み」を、
「トナーの量」に変更したものになるだけである。
【0075】本発明の実施の形態に係る磁性体のレベル
検知装置は、レーザプリンタ等のプリンタだけの適用に
止まらず、PPC等についても当然に適用可能である。
また、トナー以外の磁性体ももちろん検知可能である。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る磁気検知装置は、磁界の大きさを検知する磁気検
知装置において、互いが磁気的に結合しており且つ磁界
の大きさに応じてインダクタンスが変化するように配置
された第1、第2のコイルと、一定の発振周波数で発振
しその信号を第1のコイルに出力する発振回路と、第1
のコイルとの間で第1の共振回路を構成する第1のコン
デンサと、第2のコイルとの間で第2の共振回路を構成
する第2のコンデンサと、第2の共振回路から出力され
た信号を検波する検波回路とを具備しており、第1の共
振回路と第2の共振回路とで同調回路が構成され、第1
の共振回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも
小さく設定され、第2の共振回路の共振周波数は発振回
路の発振周波数よりも大きく設定される構成である。
【0077】よって、本発明の請求項1に係る磁気検知
装置の場合には、微弱な磁性体の磁界の大きさを高精度
に検知することができる。しかも、全体構成が非常に簡
単であり、低コスト化を図ることができる。
【0078】本発明の請求項2に係る磁気検知装置は、
前記第2の共振回路または/および第1の共振回路の共
振周波数を微調整可能に設けられた微調整回路を備えて
いる。
【0079】よって、本発明の請求項2に係る磁気検知
装置の場合には、微調整回路を調整することによって、
磁気検知装置の出力・感度のバラツキを無くすことがで
きる。
【0080】本発明の請求項3に係る磁気検知装置は、
請求項1または2記載の磁気検知装置において、前記第
1のコイルと第2のコイルとは、その各一端を共通の端
子に接続している。
【0081】よって、本発明の請求項3に係る磁気検知
装置の場合には、第1のコイルと第2のコイルとからな
る同調コイルをいわゆるセンタータップのものとするこ
とができるので、同調コイルの生産・組み立てが容易で
あり、同調コイルの低コスト化による磁気検知装置の低
コスト化が図られる。
【0082】本発明の請求項4に係る厚み検知装置は、
被対象物の厚みに対応して変位する可動磁性体と、この
可動磁性体が作る磁界の大きさを被対象物の厚みとして
検知する磁気検知装置とを備えた厚み検知装置であっ
て、前記磁気検知装置は、互いが磁気的に結合しており
且つ可動磁性体の位置変位に応じてインダクタンスが変
化するように配置された第1、第2のコイルと、一定の
発振周波数で発振しその信号を第1のコイルに出力する
発振回路と、第1のコイルとの間で第1の共振回路を構
成する第1のコンデンサと、第2のコイルとの間で第2
の共振回路を構成する第2のコンデンサと、第2の共振
回路から出力された信号を検波する検波回路とを備えて
おり、第1の共振回路と第2の共振回路とで同調回路が
構成され、第1の共振回路の共振周波数は発振回路の発
振周波数よりも小さく設定され、第2の共振回路の共振
周波数は発振回路の発振周波数よりも大きく設定される
構成である。
【0083】よって、本発明の請求項4に係る厚み検知
装置の場合には、前記可動磁性体が作る磁界の大きさを
被対象物の厚みとして前記磁気検知装置によって検知す
るが、前記磁気検知装置に、基本的に本発明の請求項1
に係る磁気検知装置を利用している。したがって、本発
明の請求項4に係る厚み検知装置は、非常に簡単な構成
でありながら高精度化を図ることができる厚み検知装置
となっている。また、低コスト化を図ることもできる。
【0084】本発明の請求項5に係る磁性体のレベル検
知装置は、トナー等の磁性体の有無又はその量を非接触
で検知する磁性体のレベル検知装置であって、互いが磁
気的に結合しており且つ磁性体の量に応じてインダクタ
ンスが変化するように配置された第1、第2のコイル
と、一定の発振周波数で発振しその信号を第1のコイル
に出力する発振回路と、第1のコイルとの間で第1の共
振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコイルと
の間で第2の共振回路を構成する第2のコンデンサと、
第2の共振回路から出力された信号を検波する検波回路
とを備えており、第1の共振回路と第2の共振回路とで
同調回路が構成され、第1の共振回路の共振周波数は発
振回路の発振周波数よりも小さく設定され、第2の共振
回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも大きく
設定される構成である。
【0085】本発明の請求項5に係る磁性体のレベル検
知装置の場合には、トナー等の磁性体の有無又はその量
を非接触で検知する磁性体のレベル検知装置に、基本的
に本発明の請求項1に係る磁気検知装置を利用してい
る。したがって、本発明の請求項5に係る磁性体のレベ
ル検知装置は、非常に簡単な構成でありながら微弱な磁
性体の有無又はその量を検知することができる。また、
低コスト化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に用い
られる磁気検知装置の回路図である。
【図2】レーザプリンタにおける本発明の実施の形態に
係る厚み検知装置およびその周辺機構を示す概略的説明
図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に用い
られるコイル体を示す概略的説明図であって、同図
(A)はその一実施例、同図(B)はその他の実施例、
同図(C)は更にその他の実施例、同図(D)は同図
(A)〜(C)の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置の同調
回路のインピーダンス特性図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置におけ
る用紙の厚みと検波出力電圧との特性図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る厚み検知装置に用い
られるコイル体の更にその他の実施例を示す概略的説明
図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る磁性体のレベル検知
装置の回路図である。
【符号の説明】
100 発振回路 120 同調回路 121 第1の共振回路 122 第2の共振回路 130 検波回路 C1 コンデンサ(第1のコンデンサ) C2 コンデンサ(第2のコンデンサ) L1 コイル(第1のコイル) L2 コイル(第2のコイル) VC1 トリマコンデンサ(微調整回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 7/06 G01F 23/26 G01V 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界の大きさを検知する磁気検知装置に
    おいて、互いが磁気的に結合しており且つ磁界の大きさ
    に応じてインダクタンスが変化するように配置された第
    1、第2のコイルと、一定の発振周波数で発振しその信
    号を第1のコイルに出力する発振回路と、第1のコイル
    との間で第1の共振回路を構成する第1のコンデンサ
    と、第2のコイルとの間で第2の共振回路を構成する第
    2のコンデンサと、第2の共振回路から出力された信号
    を検波する検波回路とを具備しており、第1の共振回路
    と第2の共振回路とで同調回路が構成され、第1の共振
    回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも小さく
    設定され、第2の共振回路の共振周波数は発振回路の発
    振周波数よりも大きく設定される構成であることを特徴
    とする磁気検知装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の共振回路または/および第1
    の共振回路の共振周波数を微調整可能に設けられた微調
    整回路を備えていることを特徴とする請求項1記載の磁
    気検知装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のコイルと第2のコイルとは、
    その各一端を共通の端子に接続していることを特徴とす
    る請求項1または2記載の磁気検知装置。
  4. 【請求項4】 被対象物の厚みに対応して変位する可動
    磁性体と、この可動磁性体が作る磁界の大きさを被対象
    物の厚みとして検知する磁気検知装置とを具備した厚み
    検知装置であって、前記磁気検知装置は、互いが磁気的
    に結合しており且つ可動磁性体の位置変位に応じてイン
    ダクタンスが変化するように配置された第1、第2のコ
    イルと、一定の発振周波数で発振しその信号を第1のコ
    イルに出力する発振回路と、第1のコイルとの間で第1
    の共振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコイ
    ルとの間で第2の共振回路を構成する第2のコンデンサ
    と、第2の共振回路から出力された信号を検波する検波
    回路とを備えており、第1の共振回路と第2の共振回路
    とで同調回路が構成され、第1の共振回路の共振周波数
    は発振回路の発振周波数よりも小さく設定され、第2の
    共振回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも大
    きく設定される構成であることを特徴とする厚み検知装
    置。
  5. 【請求項5】 トナー等の磁性体の有無又はその量を非
    接触で検知する磁性体のレベル検知装置であって、互い
    が磁気的に結合しており且つ磁性体の量に応じてインダ
    クタンスが変化するように配置された第1、第2のコイ
    ルと、一定の発振周波数で発振しその信号を第1のコイ
    ルに出力する発振回路と、第1のコイルとの間で第1の
    共振回路を構成する第1のコンデンサと、第2のコイル
    との間で第2の共振回路を構成する第2のコンデンサ
    と、第2の共振回路から出力された信号を検波する検波
    回路とを具備しており、第1の共振回路と第2の共振回
    路とで同調回路が構成され、第1の共振回路の共振周波
    数は発振回路の発振周波数よりも小さく設定され、第2
    の共振回路の共振周波数は発振回路の発振周波数よりも
    大きく設定される構成であることを特徴とする磁性体の
    レベル検知装置。
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