JP2004012546A - 光書込み装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置決め手段の熱膨張や衝撃等による過大な負荷が生じても安定した固定状態を持続させることができるようにする。
【解決手段】第1Fθレンズおよび第2Fθレンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に前記積層された結像レンズを押圧力fx、fy、fzを調整可能に押圧する固定部材23と爪部23a、23b、23cとを備えた固定手段を備え、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で第1Fθレンズおよび第2Fθレンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の一方のFθレンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整している。
【選択図】 図3
【解決手段】第1Fθレンズおよび第2Fθレンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に前記積層された結像レンズを押圧力fx、fy、fzを調整可能に押圧する固定部材23と爪部23a、23b、23cとを備えた固定手段を備え、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で第1Fθレンズおよび第2Fθレンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の一方のFθレンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整している。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームを用いたデジタル複写機、プリンター、FAX等における光書込み装置およびこの光書込み装置を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームを用いたデジタル複写機、プリンター、FAX等における光書込み装置においては、fθレンズを構成する結像レンズは複数のレーザビームに応じて副走査方向に対応する方向に積層することで、ポリゴンスキャナを共通使用して、装置をコンパクト化することが提案されている。レンズを積み重ねて固定する方法としては、例えば特開2000−75230号公報や特開平10−3052号公報に、結像レンズの少なくとも一方をプラスチックで構成するとともに、プラスチックレンズ側に柱状の突起や、光軸方向に延在するように突条を設け、もう一方の決像レンズに突起が嵌合される孔や溝を形成することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、結像レンズに突起や突条を設けることは、高精度なレンズ表面や、内部屈折率分布にひずみを生じるなどの不具合が生じてしまう。
【0004】
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、最も簡単な構成で結像レンズを積層し、共通の位置決め手段により位置決めし、位置決め手段の熱膨張や衝撃等による過大な負荷が生じても安定した固定状態を持続させることができる光書込み装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、複数の光源からの光ビームを個々に光偏向手段で主走査方向に偏向走査し、各偏向ビームを上下2段に積層した結像レンズに通過させ、それぞれ反射ミラーにより、1つ又は複数の感光体上に光スポットとしてそれぞれ集光させ、前記感光体上を走査することにより複数の静電潜像を書込む光書込み装置において、前記積層された結像レンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に前記積層された結像レンズを押圧力を調整可能に押圧する押し当て部とを備えた固定手段を備え、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で前記積層された結像レンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の1枚の結像レンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整されていることを特徴としている。これにより、熱膨張、衝撃等により結像レンズの位置ずれが生じても、本来の位置に押し戻し、安定した固定状態を持続することができる。
【0006】
前記目的を達成するため、第2の手段は、第1の手段における前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面はそれ以外の部分より平滑性を高くして摩擦係数が低減されていることを特徴とし、第1の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0007】
前記目的を達成するため、第3の手段は、第1の手段における前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には摩擦係数の低い皮膜材が塗布されていることを特徴としている。これにより、熱膨張、衝撃等によりレンズの位置ずれが生じても、小さな力で本来の位置に押し戻すことができ、結像レンズやそれを収容する光学箱の材質にかかわらず安定した固定状態を持続させることができる。
【0008】
前記目的を達成するため、第4の手段は、第1の手段における前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には、摩擦係数の低い潤滑剤が塗布されていることを特徴とし、第3の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0009】
前記目的を達成するため、第5の手段は、第1の手段における前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面の少なくとも一箇所には、摩擦係数の小さいシート部材を設置したことを特徴としており、第3の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0010】
前記目的を達成するため、第6の手段は、第1ないし第5の手段による光書込み装置によって、前記感光体上に複数の静電潜像を結像させて画像を形成することを特徴とする画像形成装置を提供している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。最初に、図1ないし図3により本発明の一実施の形態に係る光ビーム走査装置について説明する。図1は第1の実施の形態に係る光ビーム走査装置の概略断面図、図2は図1の結像レンズ部分を拡大して示す分解斜視図、図3は図2のレンズ固定手段によってレンズに加わる加圧力を説明するための図である。
【0012】
図1に示す光ビーム走査装置においては、感光体ドラム1上の2箇所に黒、赤画像用のビームを入射するようになっている。図示していないが、感光体ドラム1のビームの入射位置の下流側には黒と赤の現像装置が設置され、これら現像装置で書き込まれたビームを現像することにより、2色画像を形成する。また、本来画像形成に必要な現像、転写、定着手段等は簡単のため省略して示してある。
【0013】
本実施の形態では、感光体ドラム1の上流側に書込まれるビームを黒ビーム20、下流側に書込まれるビームを赤ビーム21とする。 この装置では、2つの光学系を上下に積み重ねた構成を持ち、ポリゴンモータ2の駆動軸2aに2段に重ねて取り付けられた2つのポリゴンミラー2−1,2−2の前には下段に赤書込み用、上段に黒書込み用の光源装置(図示しない)が積み重ねられている。この光源装置より出射したレーザービームは、ポリゴンミラー2−1,2−2に一定の間隔を保って入射し走査される。 ポリゴンミラー2−1,2−2からのビームは、この後第1および第2のFθレンズ3,4を通過する。第1および第2Fθレンズ3,4は、それぞれポリゴンミラー2−1,2−2から等距離となる位置に上下2段に積み重ねられて固定された2つのFθレンズ3−1,3−2そして4−1,4−2から構成されている。そしてポリゴンミラー2−1からの黒ビームは、第1Fθレンズ3の上段のFθレンズ3−1から第2Fθレンズ3の上段のFθレンズ4−1を通り、ポリゴンミラー2−2からの赤のビームは、第1Fθレンズ3の下段のFθレンズ3−2から第2Fθレンズ3の下段のFθレンズ4−2を通過する。Fθレンズ4−1を通った黒ビームは、反射ミラー5,6からBTLレンズ10−1を通り反射ミラー7から感光体ドラム1に照射される。ポリゴンミラー2−2からの赤ビームは、第1Fθレンズ3の下段のFθレンズ3−2から第2Fθレンズ3の下段のFθレンズ4−2を通過する。Fθレンズ4−2を通った赤ビームは、反射ミラー8からBTLレンズ10−2を通り反射ミラー9から感光体ドラム1に照射される。
【0014】
ポリゴンモータ2、第1および第2のFθレンズ3,4そして反射ミラー5,8は上部が上部蓋体12aで覆われた筐体11の底板11aに支持されている。筐体11の底板11aの下面には、反射ミラー6,7およびBTLレンズ10−1は、底板11aに間隔をおいて位置する下部蓋体12bに支持されている。は暗射ミラー9とBTLレンズ10−2は、下部蓋体12bの下面に取付けられた側部蓋体14により開口部が覆われた下部筐体13に支持されている。
【0015】
ここで、図2および図3により、第2のFθレンズ4であるFθレンズ4−1,4−2を例にとってレンズ固定機構を説明する。第1のFθレンズ3も同様な固定手段で固定されている。4Fθレンズ4−1,4−2の一端側、すなわちビームの光軸方向に直交する方向の一端側の端縁とこの端縁近傍の後面の2箇所は、底板11aに立設された柱状の位置決め部材22aに突き当てられている。この位置決め部材22aは、Fθレンズ4−1,4−2の光軸方向の突き当て基準面の一部と、主走査方向の突き当て基準面を構成している。Fθレンズ4−1,4−2の他端側の端縁は、板金製の固定部材23に一体的に形成された爪部23aに突き当てられ、この端縁近傍の後側面は底板11aに立設された柱状の位置決め部材22bに突き当てられている。この位置決め部材22bはFθレンズ4−1,4−2の光軸方向の突き当て基準面の一部を構成している。底板11a上には、下方に位置するFθレンズ4−2の下面に当接し,Fθレンズ4−1,4−2の副走査方向の突き当て基準面を構成する一対の下部位置決め部材22cがビームの光軸に直交する方向に間隔を置いて配置されている。
【0016】
固定部材23は上方に位置するFθレンズ4−1の上面を押えるためのもので、上記の爪部23aの外に、Fθレンズ4−1,4−2の一端側近傍の前面に突き当たるように形成された爪部22bと、他端側近傍の前面に突き当たるように形成された爪部22cが形成されている。また、固定部材23とFθレンズ4−1間には2枚のFθレンズ4−1,4−2を押圧するための弾性部材24がビームの光軸方向に直交する方向に間隔をおいて複数個貼り付けられている。なお、爪部23a,23b,23cとFθレンズ4−1,4−2間にもそれぞれFθレンズ4−1,4−2の端縁や前面部を押圧するための弾性部材24が貼り付けられている。固定部材23にはねじ27のための孔25が形成されており、この孔25から挿入されたねじ27を位置決め部材22a,22bの上部に形成されたねじ孔26に螺入することにより、固定部材23は固定される。
【0017】
このように固定部材23には2枚のレンズ4を押圧するための弾性部材24が貼り付けられていて、この弾性力により、2枚のレンズは位置決め部材22a,bに突き当てられて固定されているが、長期間の固定により弾性部材24がクリープして押圧力が低下し、外部からの衝撃力や、熱膨張差によるレンズ位置のずれが生じる不具合が発生する可能性がある。さらに、Fθレンズ4−1,4−2の突き当て基準面を構成する筐体11や固定部材23の材質とレンズ材質には熱膨張率に差が有るため、環境変動や機内温度変動による膨張量の差からレンズ位置のずれが生じることが考えられる。
【0018】
これを防止し、常にFθレンズ4−1,4−2が突き当て基準面に当接された状態を維持するためには、Fθレンズ4−1,4−2の各基準面方向への押圧力成分を、固定状態でFθレンズ4−1,4−2が外接する面から受ける最大静止摩擦力以上の力にあらかじめ設定しておく必要がある。また、外部からの衝撃力等によるFθレンズ4−1,4−2の位置ズレを防止するためには、上述と同様な設定とするか、衝撃力によっても位置ズレしないさらに高い押圧力に設定すればよい。この時上下段のFθレンズ4−1,4−2のズレ防止に必要な押圧力成分はそれぞれ次式で表わせる。なお、簡単のため、レンズ自体の重量は無視した。
【0019】
上段のFθレンズ4−1
2μ1fz+2μ2fz+μ3fy+μ1fy ≪ 2fx
2μ1fz+2μ2fz+2μ3fx+2μ1fx ≪ fy
2μ1fx+2μ3fx+μ1fy+μ3fy ≪ 2fz
下段のFθレンズ4−2
2μ3fz+2μ2fz+μ3fy+μ1fy ≪ 2fx
2μ3fz+2μ2fz+2μ3fx+2μ1fx ≪ fy
2μ1fx+2μ3fx+μ1fy+μ3fy ≪ 2fz
但し、fは押圧手段による加圧力を表わし、x,y,zは力の働く方向で、それぞれビームの光軸方向、主走査方向、副走査方向を示す。また、μは摩擦係数を表わし、μ1,μ2,μ3はそれぞれFθレンズ4−1,4−2と弾性部材24間、Fθレンズ4−1と4−2間、Fθレンズ4−1,4−2と筐体11(位置決め部材22a,b,c)間の摩擦係数である。
【0020】
加圧力fは、ねじ27の締め付け力や爪部23a,b,cの曲げ角度を調整することにより設定できる。すなわち、図3の加圧力fzは、ねじ27の締め付け力を調整することで、固定部材23のFθレンズ4−1,4−2に対する押し圧力を調整することができる。加圧力fxは、固定部材23の爪部23b,cの曲げ角度を調整することにより、Fθレンズ4−1,4−2の位置決め部材22a,bに対する押圧力を調整できる。また、加圧力fyは、固定部材23の爪部23aの曲げ角度を調整することで、Fθレンズ4−1,4−2の位置決め部材22aに対する押圧力を調整できる。なお、図3において、22aの位置決め部材は2個示しているが、これは位置決め部材22aのFθレンズ4−1,4−2との当接箇所を模式的に示すものである。
【0021】
これらの関係がくずれた場合、Fθレンズ4−1,4−2の位置ずれによる光学性能の低下や、上下段のFθレンズ4−1と4−2の位置のズレによる2色画像の位置ズレといった画像上の不具合が起こりうる。
上述したように弾性部材24は長時間の圧縮によりクリープを生じ、押圧力が低下する。このため、押圧力はさらにクリープによる低下を見込んだ値に設定する必要が有る。Fθレンズ4−1,4−2の位置ずれを防止するためには、押圧力を高くすればよいが、上述の式に示されたように押圧力の増加に伴い最大静止摩擦力も増加する。このため、それぞれの摩擦係数の組み合わせがある値以上の場合、この式は成り立たない。
【0022】
逆に、弱い押圧力でも静止摩擦係数μを下げてやればFθレンズ4−1,4−2を基準面に安定して突き当てた状態に保つことができる。弾性部材24に関しては上述したクリープ現象が起こるため、大きな押圧力を長時間に渡って持続させることは難しいと言える。
【0023】
一般的に静止摩擦係数はその面の荒さに影響される。そこで、Fθレンズ4−1,4−2の突き当て基準面すなわち位置決め部材22cや、Fθレンズ4−1と4−2との接触面に関して、ガラスレンズに関しては研磨により、プラスチックレンズに関しては、金型表面の面精度を向上させることにより平滑性を増し、静止摩擦係数を低減して上述の式が成り立つようにする。
【0024】
また、Fθレンズ4−1,4−2に対向する側の突き当て基準面、すなわち位置決め部材22aと22bの平滑性を向上させことによっても同様な効果を得ることができる。 突き当て基準面を構成するこれら部材としては、通常アルミダイキャストや樹脂成形品が用いられる。これらFθレンズ4−1と4−2間又はこれらレンズと突き当て基準間の静止摩擦係数は材質の組み合わせによっては表面の平滑性を向上させても、その値を抑えることは難しい。そこで、静止摩擦係数μを低減する目的で、レンズ表面の突き当て基準面や他のレンズと接触する面に静止摩擦係数μの小さい表面コート皮膜を形成したものである。表面コート皮膜としては、テフロン(登録商標)皮膜や、ワックス等を用いればよい。また、この表面コート皮膜は、基準面側に施しても同じ効果が得ることができる。
【0025】
また、静止摩擦係数μを低減する目的では、Fθレンズ4−1,4−2の表面の突き当て基準面やFθレンズ4−1と4−2との接触する面にグリス等の潤滑剤を塗布してもよい。
【0026】
さらにまた、静止摩擦係数μを低減する目的としては、Fθレンズ4−1,4−2の表面の突き当て基準面やFθレンズ4−1と4−2との接触する面の少なくとも1箇所に摩擦係数μの小さいシート部材を設置してもよい。このシート材としては、不飽和ポリエステルフイルム等を用いればよい。
【0027】
上述した実施の形態においては、1つの感光体ドラム上に複数のビームを間隔をおいて走査するようにしているが、1つのポリゴン装置によって複数の感光体ドラムを走査するようにしてもよい。その一例を図4により説明する。図4は本発明の光ビーム走査装置が装着される画像形成装置の別の例を示す概略断面図である。各色の画像データは、画像処理部(図示しない)においてで、Bk(プラック)、Y(イエロー)、C(シアン)及びM(マゼンタ)各々の、カラー記録用の画像データに変換した後、画像形成装置の露光装置である書込みユニット100へと送られる。書込みユニット100は、ポリゴンミラー101と、4色の書込みを行う4つの光源装置102と、ポリゴンミラー101からのビームを収束する複数個のFθレンズ102と、反射して各色の感光体ドラム106a,b,c,dに導くための複数個の反射ミラー104とを備えている。なお、Fθレンズ102は、ビームの流れを明確にするため、上下2段のFθレンズを分離して示している。M,C,Y,Bkのデータが静電潜像の形で書込まれたM,C,Y,Bkの感光体ドラム106a,b,c,dはそれぞれの現像器1057a,b,c,dにより、M,C,Y及びBkトナーのそれぞれで現像され、各色のトナー像(顕像)が形成される。
【0028】
一方、転写紙は、給紙カセット107より転写ベルトユニットの転写ベルト108上に搬送され、各感光体ドラム上に現像形成された各色画像(顕像)が、転写器109a,b,c,dによって転写紙上に順に転写され、重ね合わされた後に、定着装置110によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。転写ベルト108は、駆動ローラ110、テンションローラ112および従動ローラ113で支持されたエンドレスベルトであり、テンションローラ13aが図示しないばねによってベルト10を押し下げて、ベルト10の張力を略一定している。
【0029】
このようにポリゴンミラー101を挟んで左右に位置する4つの第1のFθレンズそしてこれら第1のFθレンズと反射ミラー104との間に位置する4つの第2のFθレンズは、上述したように上下2段に積み重ね、筐体内に固定すればよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、積層された結像レンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に積層された結像レンズを押圧力を調整可能に押圧する押し当て部とを備えた固定手段をもうけるとともに、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で積層された結像レンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の1枚の結像レンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整されているので、熱膨張や衝撃等により結像レンズの位置ずれが生じても、本来の位置に押し戻し、安定した固定状態を持続することができる。
【0031】
本発明の画像形成装置は、熱膨張や衝撃等に対しても結像レンズを安定した固定状態に保持する光書込み装置を備えているので、安定した画像を常に提供するすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光ビーム走査装置の概略断面図である。
【図2】図1の結像レンズ部分を拡大して示す分解斜視図である。
【図3】図2のレンズ固定手段によってレンズに加わる加圧力を説明するための図である。
【図4】本発明の光ビーム走査装置が装着される画像形成装置の別の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 ポリゴンモータ
2−1,2−2 ポリゴンミラー
3−1,3−2 第1Fθレンズ
4−1,4−2 第2Fθレンズ
5〜9 反射ミラー
11 筐体
11a 底板
22a、22b、22c 位置決め部材
23 固定部材
23a,23b,23c 爪部
24 弾性部材
27 ねじ
fx 光軸方向加圧力
fy 主走査方向加圧力
fz 副走査方加圧力向
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザビームを用いたデジタル複写機、プリンター、FAX等における光書込み装置およびこの光書込み装置を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザビームを用いたデジタル複写機、プリンター、FAX等における光書込み装置においては、fθレンズを構成する結像レンズは複数のレーザビームに応じて副走査方向に対応する方向に積層することで、ポリゴンスキャナを共通使用して、装置をコンパクト化することが提案されている。レンズを積み重ねて固定する方法としては、例えば特開2000−75230号公報や特開平10−3052号公報に、結像レンズの少なくとも一方をプラスチックで構成するとともに、プラスチックレンズ側に柱状の突起や、光軸方向に延在するように突条を設け、もう一方の決像レンズに突起が嵌合される孔や溝を形成することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、結像レンズに突起や突条を設けることは、高精度なレンズ表面や、内部屈折率分布にひずみを生じるなどの不具合が生じてしまう。
【0004】
本発明はこのような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、最も簡単な構成で結像レンズを積層し、共通の位置決め手段により位置決めし、位置決め手段の熱膨張や衝撃等による過大な負荷が生じても安定した固定状態を持続させることができる光書込み装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、第1の手段は、複数の光源からの光ビームを個々に光偏向手段で主走査方向に偏向走査し、各偏向ビームを上下2段に積層した結像レンズに通過させ、それぞれ反射ミラーにより、1つ又は複数の感光体上に光スポットとしてそれぞれ集光させ、前記感光体上を走査することにより複数の静電潜像を書込む光書込み装置において、前記積層された結像レンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に前記積層された結像レンズを押圧力を調整可能に押圧する押し当て部とを備えた固定手段を備え、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で前記積層された結像レンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の1枚の結像レンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整されていることを特徴としている。これにより、熱膨張、衝撃等により結像レンズの位置ずれが生じても、本来の位置に押し戻し、安定した固定状態を持続することができる。
【0006】
前記目的を達成するため、第2の手段は、第1の手段における前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面はそれ以外の部分より平滑性を高くして摩擦係数が低減されていることを特徴とし、第1の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0007】
前記目的を達成するため、第3の手段は、第1の手段における前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には摩擦係数の低い皮膜材が塗布されていることを特徴としている。これにより、熱膨張、衝撃等によりレンズの位置ずれが生じても、小さな力で本来の位置に押し戻すことができ、結像レンズやそれを収容する光学箱の材質にかかわらず安定した固定状態を持続させることができる。
【0008】
前記目的を達成するため、第4の手段は、第1の手段における前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には、摩擦係数の低い潤滑剤が塗布されていることを特徴とし、第3の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0009】
前記目的を達成するため、第5の手段は、第1の手段における前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面の少なくとも一箇所には、摩擦係数の小さいシート部材を設置したことを特徴としており、第3の手段と同様な作用効果を発揮することができる。
【0010】
前記目的を達成するため、第6の手段は、第1ないし第5の手段による光書込み装置によって、前記感光体上に複数の静電潜像を結像させて画像を形成することを特徴とする画像形成装置を提供している。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。最初に、図1ないし図3により本発明の一実施の形態に係る光ビーム走査装置について説明する。図1は第1の実施の形態に係る光ビーム走査装置の概略断面図、図2は図1の結像レンズ部分を拡大して示す分解斜視図、図3は図2のレンズ固定手段によってレンズに加わる加圧力を説明するための図である。
【0012】
図1に示す光ビーム走査装置においては、感光体ドラム1上の2箇所に黒、赤画像用のビームを入射するようになっている。図示していないが、感光体ドラム1のビームの入射位置の下流側には黒と赤の現像装置が設置され、これら現像装置で書き込まれたビームを現像することにより、2色画像を形成する。また、本来画像形成に必要な現像、転写、定着手段等は簡単のため省略して示してある。
【0013】
本実施の形態では、感光体ドラム1の上流側に書込まれるビームを黒ビーム20、下流側に書込まれるビームを赤ビーム21とする。 この装置では、2つの光学系を上下に積み重ねた構成を持ち、ポリゴンモータ2の駆動軸2aに2段に重ねて取り付けられた2つのポリゴンミラー2−1,2−2の前には下段に赤書込み用、上段に黒書込み用の光源装置(図示しない)が積み重ねられている。この光源装置より出射したレーザービームは、ポリゴンミラー2−1,2−2に一定の間隔を保って入射し走査される。 ポリゴンミラー2−1,2−2からのビームは、この後第1および第2のFθレンズ3,4を通過する。第1および第2Fθレンズ3,4は、それぞれポリゴンミラー2−1,2−2から等距離となる位置に上下2段に積み重ねられて固定された2つのFθレンズ3−1,3−2そして4−1,4−2から構成されている。そしてポリゴンミラー2−1からの黒ビームは、第1Fθレンズ3の上段のFθレンズ3−1から第2Fθレンズ3の上段のFθレンズ4−1を通り、ポリゴンミラー2−2からの赤のビームは、第1Fθレンズ3の下段のFθレンズ3−2から第2Fθレンズ3の下段のFθレンズ4−2を通過する。Fθレンズ4−1を通った黒ビームは、反射ミラー5,6からBTLレンズ10−1を通り反射ミラー7から感光体ドラム1に照射される。ポリゴンミラー2−2からの赤ビームは、第1Fθレンズ3の下段のFθレンズ3−2から第2Fθレンズ3の下段のFθレンズ4−2を通過する。Fθレンズ4−2を通った赤ビームは、反射ミラー8からBTLレンズ10−2を通り反射ミラー9から感光体ドラム1に照射される。
【0014】
ポリゴンモータ2、第1および第2のFθレンズ3,4そして反射ミラー5,8は上部が上部蓋体12aで覆われた筐体11の底板11aに支持されている。筐体11の底板11aの下面には、反射ミラー6,7およびBTLレンズ10−1は、底板11aに間隔をおいて位置する下部蓋体12bに支持されている。は暗射ミラー9とBTLレンズ10−2は、下部蓋体12bの下面に取付けられた側部蓋体14により開口部が覆われた下部筐体13に支持されている。
【0015】
ここで、図2および図3により、第2のFθレンズ4であるFθレンズ4−1,4−2を例にとってレンズ固定機構を説明する。第1のFθレンズ3も同様な固定手段で固定されている。4Fθレンズ4−1,4−2の一端側、すなわちビームの光軸方向に直交する方向の一端側の端縁とこの端縁近傍の後面の2箇所は、底板11aに立設された柱状の位置決め部材22aに突き当てられている。この位置決め部材22aは、Fθレンズ4−1,4−2の光軸方向の突き当て基準面の一部と、主走査方向の突き当て基準面を構成している。Fθレンズ4−1,4−2の他端側の端縁は、板金製の固定部材23に一体的に形成された爪部23aに突き当てられ、この端縁近傍の後側面は底板11aに立設された柱状の位置決め部材22bに突き当てられている。この位置決め部材22bはFθレンズ4−1,4−2の光軸方向の突き当て基準面の一部を構成している。底板11a上には、下方に位置するFθレンズ4−2の下面に当接し,Fθレンズ4−1,4−2の副走査方向の突き当て基準面を構成する一対の下部位置決め部材22cがビームの光軸に直交する方向に間隔を置いて配置されている。
【0016】
固定部材23は上方に位置するFθレンズ4−1の上面を押えるためのもので、上記の爪部23aの外に、Fθレンズ4−1,4−2の一端側近傍の前面に突き当たるように形成された爪部22bと、他端側近傍の前面に突き当たるように形成された爪部22cが形成されている。また、固定部材23とFθレンズ4−1間には2枚のFθレンズ4−1,4−2を押圧するための弾性部材24がビームの光軸方向に直交する方向に間隔をおいて複数個貼り付けられている。なお、爪部23a,23b,23cとFθレンズ4−1,4−2間にもそれぞれFθレンズ4−1,4−2の端縁や前面部を押圧するための弾性部材24が貼り付けられている。固定部材23にはねじ27のための孔25が形成されており、この孔25から挿入されたねじ27を位置決め部材22a,22bの上部に形成されたねじ孔26に螺入することにより、固定部材23は固定される。
【0017】
このように固定部材23には2枚のレンズ4を押圧するための弾性部材24が貼り付けられていて、この弾性力により、2枚のレンズは位置決め部材22a,bに突き当てられて固定されているが、長期間の固定により弾性部材24がクリープして押圧力が低下し、外部からの衝撃力や、熱膨張差によるレンズ位置のずれが生じる不具合が発生する可能性がある。さらに、Fθレンズ4−1,4−2の突き当て基準面を構成する筐体11や固定部材23の材質とレンズ材質には熱膨張率に差が有るため、環境変動や機内温度変動による膨張量の差からレンズ位置のずれが生じることが考えられる。
【0018】
これを防止し、常にFθレンズ4−1,4−2が突き当て基準面に当接された状態を維持するためには、Fθレンズ4−1,4−2の各基準面方向への押圧力成分を、固定状態でFθレンズ4−1,4−2が外接する面から受ける最大静止摩擦力以上の力にあらかじめ設定しておく必要がある。また、外部からの衝撃力等によるFθレンズ4−1,4−2の位置ズレを防止するためには、上述と同様な設定とするか、衝撃力によっても位置ズレしないさらに高い押圧力に設定すればよい。この時上下段のFθレンズ4−1,4−2のズレ防止に必要な押圧力成分はそれぞれ次式で表わせる。なお、簡単のため、レンズ自体の重量は無視した。
【0019】
上段のFθレンズ4−1
2μ1fz+2μ2fz+μ3fy+μ1fy ≪ 2fx
2μ1fz+2μ2fz+2μ3fx+2μ1fx ≪ fy
2μ1fx+2μ3fx+μ1fy+μ3fy ≪ 2fz
下段のFθレンズ4−2
2μ3fz+2μ2fz+μ3fy+μ1fy ≪ 2fx
2μ3fz+2μ2fz+2μ3fx+2μ1fx ≪ fy
2μ1fx+2μ3fx+μ1fy+μ3fy ≪ 2fz
但し、fは押圧手段による加圧力を表わし、x,y,zは力の働く方向で、それぞれビームの光軸方向、主走査方向、副走査方向を示す。また、μは摩擦係数を表わし、μ1,μ2,μ3はそれぞれFθレンズ4−1,4−2と弾性部材24間、Fθレンズ4−1と4−2間、Fθレンズ4−1,4−2と筐体11(位置決め部材22a,b,c)間の摩擦係数である。
【0020】
加圧力fは、ねじ27の締め付け力や爪部23a,b,cの曲げ角度を調整することにより設定できる。すなわち、図3の加圧力fzは、ねじ27の締め付け力を調整することで、固定部材23のFθレンズ4−1,4−2に対する押し圧力を調整することができる。加圧力fxは、固定部材23の爪部23b,cの曲げ角度を調整することにより、Fθレンズ4−1,4−2の位置決め部材22a,bに対する押圧力を調整できる。また、加圧力fyは、固定部材23の爪部23aの曲げ角度を調整することで、Fθレンズ4−1,4−2の位置決め部材22aに対する押圧力を調整できる。なお、図3において、22aの位置決め部材は2個示しているが、これは位置決め部材22aのFθレンズ4−1,4−2との当接箇所を模式的に示すものである。
【0021】
これらの関係がくずれた場合、Fθレンズ4−1,4−2の位置ずれによる光学性能の低下や、上下段のFθレンズ4−1と4−2の位置のズレによる2色画像の位置ズレといった画像上の不具合が起こりうる。
上述したように弾性部材24は長時間の圧縮によりクリープを生じ、押圧力が低下する。このため、押圧力はさらにクリープによる低下を見込んだ値に設定する必要が有る。Fθレンズ4−1,4−2の位置ずれを防止するためには、押圧力を高くすればよいが、上述の式に示されたように押圧力の増加に伴い最大静止摩擦力も増加する。このため、それぞれの摩擦係数の組み合わせがある値以上の場合、この式は成り立たない。
【0022】
逆に、弱い押圧力でも静止摩擦係数μを下げてやればFθレンズ4−1,4−2を基準面に安定して突き当てた状態に保つことができる。弾性部材24に関しては上述したクリープ現象が起こるため、大きな押圧力を長時間に渡って持続させることは難しいと言える。
【0023】
一般的に静止摩擦係数はその面の荒さに影響される。そこで、Fθレンズ4−1,4−2の突き当て基準面すなわち位置決め部材22cや、Fθレンズ4−1と4−2との接触面に関して、ガラスレンズに関しては研磨により、プラスチックレンズに関しては、金型表面の面精度を向上させることにより平滑性を増し、静止摩擦係数を低減して上述の式が成り立つようにする。
【0024】
また、Fθレンズ4−1,4−2に対向する側の突き当て基準面、すなわち位置決め部材22aと22bの平滑性を向上させことによっても同様な効果を得ることができる。 突き当て基準面を構成するこれら部材としては、通常アルミダイキャストや樹脂成形品が用いられる。これらFθレンズ4−1と4−2間又はこれらレンズと突き当て基準間の静止摩擦係数は材質の組み合わせによっては表面の平滑性を向上させても、その値を抑えることは難しい。そこで、静止摩擦係数μを低減する目的で、レンズ表面の突き当て基準面や他のレンズと接触する面に静止摩擦係数μの小さい表面コート皮膜を形成したものである。表面コート皮膜としては、テフロン(登録商標)皮膜や、ワックス等を用いればよい。また、この表面コート皮膜は、基準面側に施しても同じ効果が得ることができる。
【0025】
また、静止摩擦係数μを低減する目的では、Fθレンズ4−1,4−2の表面の突き当て基準面やFθレンズ4−1と4−2との接触する面にグリス等の潤滑剤を塗布してもよい。
【0026】
さらにまた、静止摩擦係数μを低減する目的としては、Fθレンズ4−1,4−2の表面の突き当て基準面やFθレンズ4−1と4−2との接触する面の少なくとも1箇所に摩擦係数μの小さいシート部材を設置してもよい。このシート材としては、不飽和ポリエステルフイルム等を用いればよい。
【0027】
上述した実施の形態においては、1つの感光体ドラム上に複数のビームを間隔をおいて走査するようにしているが、1つのポリゴン装置によって複数の感光体ドラムを走査するようにしてもよい。その一例を図4により説明する。図4は本発明の光ビーム走査装置が装着される画像形成装置の別の例を示す概略断面図である。各色の画像データは、画像処理部(図示しない)においてで、Bk(プラック)、Y(イエロー)、C(シアン)及びM(マゼンタ)各々の、カラー記録用の画像データに変換した後、画像形成装置の露光装置である書込みユニット100へと送られる。書込みユニット100は、ポリゴンミラー101と、4色の書込みを行う4つの光源装置102と、ポリゴンミラー101からのビームを収束する複数個のFθレンズ102と、反射して各色の感光体ドラム106a,b,c,dに導くための複数個の反射ミラー104とを備えている。なお、Fθレンズ102は、ビームの流れを明確にするため、上下2段のFθレンズを分離して示している。M,C,Y,Bkのデータが静電潜像の形で書込まれたM,C,Y,Bkの感光体ドラム106a,b,c,dはそれぞれの現像器1057a,b,c,dにより、M,C,Y及びBkトナーのそれぞれで現像され、各色のトナー像(顕像)が形成される。
【0028】
一方、転写紙は、給紙カセット107より転写ベルトユニットの転写ベルト108上に搬送され、各感光体ドラム上に現像形成された各色画像(顕像)が、転写器109a,b,c,dによって転写紙上に順に転写され、重ね合わされた後に、定着装置110によって定着される。定着を終えた転写紙は機外に排出される。転写ベルト108は、駆動ローラ110、テンションローラ112および従動ローラ113で支持されたエンドレスベルトであり、テンションローラ13aが図示しないばねによってベルト10を押し下げて、ベルト10の張力を略一定している。
【0029】
このようにポリゴンミラー101を挟んで左右に位置する4つの第1のFθレンズそしてこれら第1のFθレンズと反射ミラー104との間に位置する4つの第2のFθレンズは、上述したように上下2段に積み重ね、筐体内に固定すればよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、積層された結像レンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に積層された結像レンズを押圧力を調整可能に押圧する押し当て部とを備えた固定手段をもうけるとともに、押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で積層された結像レンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の1枚の結像レンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整されているので、熱膨張や衝撃等により結像レンズの位置ずれが生じても、本来の位置に押し戻し、安定した固定状態を持続することができる。
【0031】
本発明の画像形成装置は、熱膨張や衝撃等に対しても結像レンズを安定した固定状態に保持する光書込み装置を備えているので、安定した画像を常に提供するすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る光ビーム走査装置の概略断面図である。
【図2】図1の結像レンズ部分を拡大して示す分解斜視図である。
【図3】図2のレンズ固定手段によってレンズに加わる加圧力を説明するための図である。
【図4】本発明の光ビーム走査装置が装着される画像形成装置の別の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 ポリゴンモータ
2−1,2−2 ポリゴンミラー
3−1,3−2 第1Fθレンズ
4−1,4−2 第2Fθレンズ
5〜9 反射ミラー
11 筐体
11a 底板
22a、22b、22c 位置決め部材
23 固定部材
23a,23b,23c 爪部
24 弾性部材
27 ねじ
fx 光軸方向加圧力
fy 主走査方向加圧力
fz 副走査方加圧力向
Claims (6)
- 複数の光源からの光ビームを個々に光偏向手段で主走査方向に偏向走査し、各偏向ビームを上下2段に積層した結像レンズに通過させ、それぞれ反射ミラーにより、1つ又は複数の感光体上に光スポットとしてそれぞれ集光させ、前記感光体上を走査することにより複数の静電潜像を書込む光書込み装置において、
前記積層された結像レンズの光軸方向、主走査方向および副走査方向に対する突き当て基準面とこれら3つの突き当て基準面方向に前記積層された結像レンズを押圧力を調整可能に押圧する押し当て部とを備えた固定手段を備え、
押圧力により発生する突き当て面に垂直な方向で前記積層された結像レンズに加わる力の成分を、この方向の押圧力成分のみを除去した場合、除去した押圧力成分と逆方向にその内の1枚の結像レンズを動かすのに必要な最大静止摩擦力の合力よりも十分大きな値に調整されていることを特徴とする光書込み装置。 - 前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面はそれ以外の部分より平滑性を高くして摩擦係数が低減されていることを特徴とする請求項1記載の光書込み装置。
- 前記結像レンズの有効範囲以外の表面全体、前記突き当て基準面や前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には摩擦係数の低い皮膜材が塗布されていることを特徴とする請求項1記載の光書込み装置。
- 前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面には、摩擦係数の低い潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項1記載の光書込み装置。
- 前記結像レンズの前記突き当て基準面、前記押し当て部、あるいは他方の前記結像レンズと接する面の少なくとも一箇所には、摩擦係数の小さいシート部材を設置したことを特徴とする請求項1記載の光書込み装置。
- 請求項1ないし5に記載の光書込み装置によって、前記感光体上に複数の静電潜像を結像させて画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010266673A (ja) * | 2009-05-14 | 2010-11-25 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 走査光学装置及び画像形成装置 |
JP2011221263A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 光走査光学装置 |
JP2016145890A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | 株式会社リコー | 走査線調整機構、光走査装置および画像形成装置 |
-
2002
- 2002-06-03 JP JP2002162095A patent/JP2004012546A/ja active Pending
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