JP2004012087A - 殺菌装置及びそれを用いた空気調節装置、機器または建造物 - Google Patents

殺菌装置及びそれを用いた空気調節装置、機器または建造物 Download PDF

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Tomonori Akai
赤井 伴教
Satoshi Takahashi
高橋 諭史
Hideo Nojima
野島 秀雄
Kazuo Nishikawa
西川 和男
Hisaharu Yagi
八木 久晴
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Abstract

【課題】イオン濃度の低下を防止して安定した殺菌能力を得ることのできる殺菌装置及びそれを用いた空気調節装置、機器または建造物を提供する。
【解決手段】空気調和機13の駆動によってイオン発生装置16及び送風部15が駆動され、室内にイオンを含む空気が送出される。これにより室内の浮遊菌の殺菌が行われる。開閉検知スイッチ17の検知結果によって窓21や扉22が開いていると判断すると、イオン発生装置16の電極に高電圧が印加され、多量のイオンが室内に送出される。これにより、室外に流出したイオンを補充して室内のイオン濃度を維持し、殺菌能力の低下を防止する。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気中に浮遊する浮遊菌を殺菌する殺菌装置及びそれを用いた空気調節機、機器または建造物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、空気中に浮遊するカビ菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌をイオンの放出により殺菌するイオン発生装置が特開2002−095731号公報に開示されている。このイオン発生装置は、H(HO)(mは任意の自然数)等の正イオンと、O (HO)(nは任意の自然数)等の負イオンを送風部の駆動により空気中に放出する。
【0003】
そして、これらのイオンが浮遊菌の表面に接触して生成された・OH(水酸基ラジカル)またはH(過酸化水素)の強い酸化力により、浮遊菌を破壊して殺菌する。これらの正イオン及び負イオンは、人間等の哺乳類、鳥類、爬虫類等の大きな生物の表面では通常中和して消滅するため人体への悪影響が少ない。このため、例えば人間が居住する室内でカビ菌、細菌、ウイルス等の有害な浮遊菌を殺菌することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、室内には出入りするためのドアや換気用の窓が形成される。このため、ドアや窓を開放すると室内に送出されたイオンが室外に流出し、室内のイオン濃度が低下して充分な殺菌能力を得ることができない問題があった。
【0005】
本発明は、イオン濃度の低下を防止して安定した殺菌能力を得ることのできる殺菌装置及びそれを用いた空気調節装置、機器または建造物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、放電により発生したH(HO)(mは任意の自然数)等の正イオンと、O (HO)(nは任意の自然数)等の負イオンとを室内に送出して室内の浮遊菌を殺菌する殺菌装置において、室内と室外との連通部の開閉状態に応じてイオンの送出量または送出速度を可変したことを特徴としている。ここで、イオンの送出量の可変とは、殺菌装置から送出された単位体積当たりの空気に含まれるイオンの量、即ちイオン濃度を可変することを指している。また、送出速度の可変とは、イオンを含む空気の流れを可変することを指している。
【0007】
この構成によると、殺菌装置が駆動されると放電によって正イオンと負イオンとが発生し、送風ファン等により室内に放出される。これらのイオンが室内に浮遊する浮遊菌の表面に接触して生成された・OH(水酸基ラジカル)やH(過酸化水素)の酸化力によって浮遊菌が殺菌される。
【0008】
この時、室内と室外とを連通する窓や扉等の連通部が開かれると室内のイオンが流出し、これに応じて殺菌装置から送出されるイオンの送出量または送出速度が増加される。イオンの送出量を増加させると室内のイオン量が増加してイオン濃度の低下が防止される。また、イオンの送出速度を増加させると、イオンが寿命による消滅前に室内に拡散され、室内のイオン量が増加してイオン濃度の低下が防止される。
【0009】
また、機械式のスイッチ、電気的なスイッチ、光学スイッチ、磁気スイッチ、温度センサ等から成る開閉検知スイッチを窓や扉に設けることにより連通部の開閉を検知することができる。イオンの送出量の可変は電極の印加電圧の大きさ、デューティー比、周波数等を可変することにより行うことができる。また、イオンを発生するイオン発生装置を複数設けて窓や扉等の開閉に応じて駆動台数を可変することによってもイオンの送出量を可変することができる。
【0010】
また本発明は、上記構成の殺菌装置を有した空気調節装置により室内にイオンを送出して温度調節、湿度調節、空気清浄等の空気調節とともに殺菌を行うことができる。
【0011】
また本発明は、上記構成の殺菌装置を機器や建造物に設け、機器内部や建造物内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出して室内の殺菌を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は第1実施形態の空気調和機を住宅家屋の屋内に配置した状態を示す図である。空気調和機13は家屋10に設けられた部屋20の室内に設けられる室内機11と、屋外に設けられる室外機12とを有している。
【0013】
室内機11の上面及び前面にはそれぞれ吸気口11a及び排気口11bが設けられ、吸気口11aは開閉可能になっている。排気口11bには空気を送出する送風部15が設けられる。送風部15の駆動によって吸気口11a或いは室外機12から空気を取込んで排気口11bから排気し、部屋20の室内に空気を送出することができる。吸気口11aが閉じられている場合は、室外から空気を取り入れて部屋20の隙間等から空気が流出する。これにより、室内の換気が行われる。吸気口11aが開いている場合は、室内の空気を循環することができる。
【0014】
室内機11の上部には、室外機12に設けられた圧縮機(不図示)と接続される熱交換器14が配される。圧縮機の駆動により冷凍サイクルが運転され、送風部15の駆動により室内機11内に取込まれた空気が熱交換器14と熱交換して冷却または加熱される。
【0015】
送風部15と熱交換器14との間にはイオンを発生するイオン発生装置16が設けられる。イオン発生装置16は電極を有している。この電極に交流パルス電圧を印加することにより、放電してH(HO)(mは任意の自然数)から成る正イオンと、O (HO)(nは任意の自然数)から成る負イオンを発生する。電極の形状は正イオンと負イオンを発生するものであれば特に制限はないが、網目状や針状のものが好んで用いられる。発生した両イオンは、冷気または暖気とともに室内に送出することができる。従って、後述するようにイオン発生装置16及び送風部15によって浮遊菌を殺菌する殺菌装置が構成されている。
【0016】
部屋20の壁面には、開閉可能な窓21及び扉22が設けられ、窓21または扉22を開くと室外(屋外或いは屋内の他の部屋)と連通するようになっている。窓21及び扉22の端部にはこれらの開閉を検知する開閉検知スイッチ17が設けられている。
【0017】
部屋20の要部の上面断面図を図2に示すと、開閉検知スイッチ17は扉22の枢支側の端面に対面した壁面に取り付けられ、押圧により接点を閉じる電気的なスイッチになっている。開閉検知スイッチ17は壁23に埋設されたリード線18を介して室内機11内の制御部9に接続されている。
【0018】
同図に示すように、扉22を開いた状態では開閉検知スイッチ17の先端が壁面から突出している。図3に示すように、扉22を閉じると開閉検知スイッチ17の先端が扉22により押圧される。これにより、制御部9に扉22の開閉状態を示す信号が伝達され、信号に応じて空気調和機13が制御されるようになっている。また、窓21に設けられる開閉スイッチ17も同様の構成になっている。
【0019】
開閉検知スイッチ17として、窓21や扉22に接続されたワイヤーの張力によって開閉する機械的なスイッチを設けてもよい。また、近接スイッチや赤外線センサ等の光学的なスイッチや磁気スイッチ等にしてもよい。赤外線センサを扉22に取り付けた場合には、大人と子供のように入室した人の身長に応じて異なる検知結果にすることができる。更に、温度センサによって扉22に近づいた人の体温を検知してもよい。
【0020】
上記構成の空気調和機13の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。ステップ#11で空気調和機13の電源が入れられるとステップ#12で圧縮機が駆動される。これにより、冷凍サイクルが運転され、熱交換器14が冷却または加熱される。ステップ#13では送風部15が駆動され、吸気口11aまたは矢印B(図1参照)に示すように室外機12から取り入れられた空気が熱交換器14と熱交換して冷却または加熱される。
【0021】
ステップ#14ではイオン発生装置16の電極に交流のパルス電圧が印加され、放電によりH(HO)(mは任意の自然数)から成る正イオンと、O (HO)(nは任意の自然数)から成る負イオンを発生する。熱交換器14を通過した空気は、イオン発生装置16によって正イオンと負イオンとを含む気体として排気口11bから矢印A(図1参照)に示す方向に放出される。
【0022】
正イオン及び負イオンは室内に浮遊するカビ菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌に付着する。両イオンは浮遊菌の表面で式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種であるH(過酸化水素)または・OH(水酸基ラジカル)を生成する。これにより、活性種の酸化力によって浮遊菌が破壊して殺菌される。尚、式(1)〜式(3)において、m、m’、n、n’は任意の自然数である。
【0023】
(HO)+O (HO)→・OH+1/2O+(m+n)HO ・・・(1)
(HO)+H(HO)m’+O (HO)+O (HO)n’→ 2・OH+O+(m+m’+n+n’)HO ・・・(2)
(HO)+H(HO)m’+O (HO)+O (HO)n’→ H+O+(m+m’+n+n’)HO ・・・(3)
【0024】
ステップ#15では開閉検知スイッチ17の検知結果によって扉22または窓21が開いているか否かが判断される。扉22または窓21が開いている場合はステップ#16に移行する。ステップ#16ではイオン発生装置16の電極に高電圧が印加され、多量のイオンが室内に送出される。
【0025】
ステップ#15の判断により扉22または窓21が閉じている場合はステップ#17に移行する。ステップ#17ではイオン発生装置16の電極に低電圧が印加され、ステップ#16の場合よりも少量のイオンを発生する。これにより、室内に適量のイオンが送出され、省電力化が図られる。
【0026】
ステップ#16、#17においてイオン発生装置16の電極に印加するパルス電圧のデューティー比や周波数を可変してイオンの発生量を可変してもよい。即ち、パルス電圧のデューティー比を大きくして発生するイオンの量を増加し、デューティー比を小さくして発生するイオン量を減少させることができる。また、パルス電圧の周波数を高くして発生するイオンの量を増加し、周波数を低くすると発生するイオンの量を減少させることができる。
【0027】
尚、ステップ#15から、ステップ#16やステップ#17に進行する時間的なタイミングは、厳密に一致している必要はなく、順序についても必ずしもこの順序である必要は無い。この理由として、ステップ#15における扉22または窓21の開閉状態を判断した後に、ステップ#16かステップ#17に移行するのではなく、ステップ#15の事前にステップ#16やステップ#17の予測ができる場合があるからである。
【0028】
たとえば、閉まっている扉22や窓21の特定の部分(例えば、扉のノブ)に人間が触れた場合、その後はほとんどの場合、扉22や窓21を開くという行動がとられる。このような場合、ステップ#15において実際に扉22や窓21が開かれていることをセンサーが感知する前の段階で、イオン発生量を多くする運転(ステップ#16)に移行することができる。このように運転すれば、より迅速に室内のイオン濃度を維持することができる。
【0029】
ステップ#18では空気調和機13の電源がOFFになった否かが判断され、ONの状態の場合はステップ#15に戻る。電源がOFFになった場合はステップ#19に移行する。そして、ステップ#19、#20、#21でイオン発生装置16、送風部15、圧縮機が順に停止されて終了する。
【0030】
尚、上記の説明において、カビ菌、枯草菌、細菌、ウイルス等の浮遊菌を消滅させるだけでなく不活性化させることも含めて殺菌と表現している。
【0031】
本実施形態によると、窓21や扉22等の室内と室外の連通部の開閉に応じて発生させるイオン量を可変する。従って、窓21や扉22が閉じられた場合には適量のイオンを送出して部屋20の室内のイオン濃度を所定の濃度に維持して殺菌を行う。扉22または窓21が開いた場合には室外に流出するイオンを補充し、室内のイオン濃度を維持して殺菌能力の低下を防止することができる。また、空気調和機13の運転開始直後は部屋20の室内にイオンが行き渡っていないため、イオン発生装置16の印加電圧を高くすることによりイオンの送出量を多くしてもよい。
【0032】
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態の構成は前述の図1〜図3に示す第1実施形態と同様の構成になっており、空気調和機13の制御方法が異なっている。図5は本実施形態の空気調和機13の動作を示すフローチャートである。前述の図4に示す第1実施形態とステップ#16、#17の動作が異なっており、その他の部分は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0033】
図5において、ステップ#15の判断により扉22または窓21が閉じている場合はステップ#16に移行する。ステップ#16では送風部15が高速回転で駆動され、大きな風速でイオンが室内に送出される。ステップ#15の判断により扉22または窓21が閉じている場合はステップ#17に移行する。ステップ#17では送風部15が低速回転で駆動され、ステップ#16よりも小さい風速でイオンが室内に送出される。
【0034】
イオンは発生後、数秒〜数十秒経過すると自然に消滅する。このため、窓21や扉22を開いたときは送出速度を大きくして多くのイオンを放出する。これにより、イオンの消滅前に部屋20の室内の隅々までイオンを拡散させて室外に流出するイオンを補充し、室内のイオン濃度を維持して殺菌能力の低下を防止することができる。
【0035】
これに対し、窓21や扉22が閉じられた定常状態では送出速度を小さくして、イオン発生量の少ない状態で運転する。このような運転方法により、消費電力を低減するようになっている。また、イオン量が少なくても室内の隅まで殺菌することができる。空気調和機13の運転開始直後は室内にイオンが行き渡っていないため、送風部15を高速回転してイオンの送出速度を大きくしてもよい。
【0036】
次に、第3実施形態について説明する。本実施形態の空気調和機13は前述の図1〜図3に示す第1実施形態と同様の構成に加えて、図1に一点差線で示すように、補助装置25が扉22の上方に設けられている。補助装置25内には本体(室内機11)と同様の送風部及びイオン発生装置(以下、「補助イオン発生装置」という)26が設けられている。
【0037】
図6は本実施形態の空気調和機13の動作を示すフローチャートである。前述の図4に示す第1実施形態とステップ#16、#17の動作が異なっており、その他の部分は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0038】
図6において、ステップ#15の判断により扉22または窓21が閉じている場合はステップ#16に移行する。ステップ#16では補助装置25の送風部及び補助イオン発生装置26が駆動され、イオン発生装置16により発生するイオンと補助イオン発生装置26により発生するイオンとが室内に送出される。ステップ#15の判断により扉22または窓21が閉じている場合はステップ#17に移行する。ステップ#17では補助装置25の送風部及び補助イオン発生装置26が停止され、イオン発生装置16により発生するイオンのみが室内に送出される。
【0039】
これにより、窓21や扉22が閉じたときは適量のイオンを送出して部屋20の室内のイオン濃度を維持して殺菌を行うとともに、窓21や扉22を開いたときは室外に流出するイオンを補充し、室内のイオン濃度の低下を防止して殺菌能力の低下を防止することができる。
【0040】
また、扉22の近傍に補助イオン発生装置26を設けるので扉22の開成によって流入する空気に素早くイオンを含有し、補充されるイオンを室内に迅速に拡散させることができる。尚、空気調和機13の運転開始直後は室内にイオンが行き渡っていないため、補助イオン発生装置26を駆動してイオンの送出量を増加させてもよい。
【0041】
次に、図7は第4実施形態の換気装置を備えた高層ビルの概略断面図を示している。ビル30は高層化されているため窓を開くことができなくなっている。ビル30の各階のフロアには、紙面に垂直な方向に複数の部屋32が設けられる。同フロア内の各部屋32は壁(不図示)によって隔離されている。各フロアとビル30の外壁との間にはダクト31が形成され、最上階のフロアの上方には外気を取り入れる吸気部40が設けられている。
【0042】
吸気部40にはダクト31内を通る配管43が連結されている。配管43には各階のフロアの部屋32毎に分岐して排気口43aが形成され、各排気口43aには空気を送出する送風部15が設けられている。送風部15の駆動によって吸気部40から外気を取込んで排気口43aから排気し、部屋32の室内に空気を送出することができる。室内に送出された空気は部屋32の隙間等から流出し、各部屋32の換気が行われる。従って、吸気部40、配管43及び送風部15によって換気装置41が構成される。
【0043】
吸気部40は第1実施形態(図1参照)と同様のイオン発生装置16を有している。送風部15の駆動によってイオン発生装置16により発生するイオンが配管43を流通して各部屋32に送出される。従って、第1実施形態と同様に、送風部15及びイオン発生装置16によって殺菌装置が構成されている。また、隣接する各部屋32間を開閉する扉には第1実施形態と同様の開閉を検知する開閉検知スイッチ(不図示)が設けられている。
【0044】
上記構成の換気装置41において、部屋32間の扉が閉じられている際には換気装置41が駆動され、送風部15及びイオン発生装置16が駆動される。送風部15の駆動により外気が換気装置41の吸気部40に取り込まれ、イオン発生装置16によって発生したイオンとともに排気口43aから部屋32の室内に送出される。これにより、部屋32内の換気を行うとともに部屋32内の浮遊菌が殺菌される。
【0045】
一の部屋32の扉(不図示)が開かれた場合には開閉検知スイッチの検知によって、第2実施形態(図5参照)と同様に、該部屋32の送風部15により空気の送出速度が増加される。これにより、イオンの消滅前に部屋32の室内の隅々までイオンを拡散させて室外に流出するイオンを補充し、室内のイオン濃度の低下を防止して殺菌能力の低下を防止することができる。
【0046】
尚、扉によって連通する隣接した部屋32の何れにも送風部15が配される場合は、空気が流入する側の送出速度を増加させると無駄な電力を浪費する。このため、部屋32内に設けた気圧センサ等によって空気の流出する側を判別し、扉が開かれた際に流出側の部屋32に配された送風部15のみ送出速度を増加させるとより望ましい。
【0047】
次に、図8は第5実施形態の換気装置を備えた高層ビルの概略断面図を示している。説明の便宜上、前述の図7に示す第4実施形態と同様の部分には同一の符号を付している。本実施形態の換気装置42は、外部に連通する配管43を分岐して、各部屋32毎にイオン発生装置16を有する吸気部40が設けられている。その他の部分は第4実施形態と同様である。
【0048】
上記構成の換気装置42において、換気装置42が駆動されると各部屋32の送風部15及びイオン発生装置16が駆動される。送風部15の駆動により外気が吸気部40に取込まれ、イオン発生装置16によって発生したイオンとともに吸気部40に設けられる排気口40bから部屋32の室内に送出される。これにより、部屋32内の換気を行うとともに部屋32内の浮遊菌が殺菌される。
【0049】
一の部屋32の扉(不図示)が開かれた場合には開閉検知スイッチの検知によって、第1実施形態(図4参照)と同様に、該部屋32のイオン発生装置16の印加電圧が増加される。これにより、室外に流出するイオンを補充し、室内のイオン濃度の低下を防止して殺菌能力の低下を防止することができる。
【0050】
尚、第4実施形態と同様に部屋32内に設けた気圧センサ等によって空気の流出する側を判別し、扉が開かれた際に流出側の部屋32に配されたイオン発生装置16のみ印加電圧を増加してもよい。また、第2実施形態と同様に送風部15による送出速度を可変してもよく、第3実施形態と同様の補助イオン発生装置を設けてイオンの送出量を可変してもよい。
【0051】
次に、図9は第6実施形態の換気装置を備えた飛行機の概略断面図を示している。飛行機50には乗客Mが搭乗する客室51が備えられる。客室51は紙面に垂直な方向に複数設けられ、隔壁(不図示)によって隔離されている。客室51の外側にはダクト52が設けられている。
【0052】
客室51の天井には、送風部15によってダクト52内の空気を取込んで客室51に送出する換気装置53が配されている。換気装置53には第1実施形態と同様のイオン発生装置16が設けられている。従って、上記と同様に、送風部15及びイオン発生装置16によって殺菌装置が構成される。また、客室51には客室51からダクト52に空気が流出する流出口(不図示)が設けられている。
【0053】
客室51内に乗客Mが搭乗すると、換気装置53が駆動され、送風部15及びイオン発生装置16が駆動される。送風部15の駆動により客室51内の空気は流出口からダクト52内に流出し、ダクト52内の空気が換気装置53内に取り込まれる。換気装置53に取り込まれた空気は、イオン発生装置16によって発生したイオンとともに排気口53aから客室51に送出される。これにより、客室51とダクト52との間を空気が循環し、客室51内の浮遊菌が殺菌される。
【0054】
各客室51の隔壁に設けられた扉(不図示)が開かれた場合には、第1実施形態と同様に、その客室51に設けられたイオン発生装置16の電極に印加される電圧が大きくなる。これにより、客室51内に送出されるイオンが増加し、他の客室51に流出するイオンが補充される。従って、室内のイオン濃度の低下を防止して殺菌能力の低下を防止することができる。
【0055】
第2、第3実施形態(図5、図6参照)と同様に、送風部15の風速を可変して室内のイオンを補充してもよく、補助イオン発生装置によってイオンの発生量を増加させてもよい。また、換気装置53の運転開始直後は客室51内にイオンが行き渡っていないため、イオン発生装置16の送出量や送出速度を可変してもよい。
【0056】
次に、図10は、第7実施形態の殺菌装置を備えた冷蔵庫を示している。冷蔵庫61は扉66により冷蔵室65の前面を開閉可能になっている。扉66には、扉66の開閉を検知する開閉検知スイッチ(不図示)が設けられている。冷蔵室65内には貯蔵物を載置する載置棚67が設けられ、冷蔵室65の背面には冷気が流通する冷気通路62が設けられている。
【0057】
冷気通路62内には冷凍サイクルを運転する圧縮機64と、圧縮機64に接続して冷気を生成する冷却器63が設けられる。冷気通路62の上部には吸気口(不図示)を下面に形成した殺菌装置60が配置され、送風部68の駆動によって矢印Aに示すように冷蔵室65内にイオンを含む冷気を送出するようになっている。これにより、正イオンと負イオンとによって冷蔵室65内を殺菌することができる。
【0058】
扉66が開いたことを開閉検知スイッチにより検知すると、イオン発生装置16の印加電圧が増加される。これにより、冷蔵室65内に送出されるイオンが増加し、室外に流出するイオンが補充される。従って、室内のイオン濃度の低下を防止して殺菌能力の低下を防止することができる。送風部68の風速を可変して冷蔵室65内のイオンを補充してもよい。
【0059】
尚、第1〜第7実施形態において、住宅家屋、ビル、飛行機内のキッチン、リビングルーム、寝室、トイレ、風呂等のあらゆる部屋に上記の殺菌装置を設けることができる。また、住宅家屋やビル以外の倉庫、工場等の建築物や、飛行機以外の自動車、電車、船舶等の移動体等のあらゆる建造物に上記の殺菌装置を適用してもよい。更に、空気調和機や換気装置だけでなく、除湿機、加湿器、空気清浄機等の他の空気調節装置にも上記の殺菌装置を設けてもよく、冷凍庫や貯蔵庫等の機器内に設けてもよい。
【0060】
【発明の効果】
本発明によると、室内と室外との連通部の開閉状態に応じてイオンの送出量または送出速度を可変するので、連通部が閉じた状態では省電力化を図り、連通部が開いた状態では流出するイオンの補充または消滅前に室内に拡散させる度合いを高めて殺菌能力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の第1実施形態の殺菌装置を有する空気調和機を住宅家屋に配置した状態を示す図である。
【図2】は、本発明の第1実施形態の殺菌装置を有する空気調和機の開閉検知スイッチの動作を説明する上面図である。
【図3】は、本発明の第1実施形態の殺菌装置を有する空気調和機の開閉検知スイッチの動作を説明する上面図である。
【図4】は、本発明の第1実施形態の殺菌装置を有する空気調和機の動作を示すフローチャートである。
【図5】は、本発明の第2実施形態の殺菌装置を有する空気調和機の動作を示すフローチャートである。
【図6】は、本発明の第3実施形態の殺菌装置を有する空気調和機の動作を示すフローチャートである。
【図7】は、本発明の第4実施形態の殺菌装置を有する換気装置をビルに配した状態を示す側面断面図である。
【図8】は、本発明の第5実施形態の殺菌装置を有する換気装置をビルに配した状態を示す側面断面図である。
【図9】は、本発明の第6実施形態の殺菌装置を有する換気装置を飛行機に配した状態を示す正面断面図である。
【図10】は、本発明の第7実施形態の殺菌装置を有する冷蔵庫を示す側面断面図である。
【符号の説明】
9  制御部
10  住宅家屋
11  室内機
12  室外機
13  空気調和機
14  熱交換器
15、68 送風部
16、26 イオン発生装置
17  開閉検知センサ
20、32 部屋
21  窓
22  扉
25  補助装置
26  補助イオン発生装置
30  ビル
40  吸気部
41、42、53 換気装置
43  配管
50  飛行機
51  客室
52  ダクト
60  殺菌装置
61  冷蔵庫
63  冷却器
64  圧縮機
65  冷蔵室
66  開閉扉

Claims (7)

  1. 放電により発生した正イオンと負イオンとを室内に送出して室内の浮遊菌を殺菌する殺菌装置において、室内と室外との連通部の開閉状態に応じてイオンの送出量または送出速度を可変したことを特徴とする殺菌装置。
  2. 前記連通部の開閉を検知する開閉検知スイッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置。
  3. パルス電圧の印加により正イオンと負イオンとを発生する電極を備え、前記連通部の開閉に応じて前記電極に印加するパルス電圧の大きさ、デューティー比または周波数を可変したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の殺菌装置。
  4. 電圧の印加により正イオンと負イオンとを発生する複数のイオン発生装置を備え、前記連通部の開閉に応じて前記イオン発生装置の駆動台数を可変したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の殺菌装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えたことを特徴とする空気調節装置。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えた機器であって、機器内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出したことを特徴とする機器。
  7. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の殺菌装置を備えた建造物であって、建造物内部に設けられた室内にイオンを含む空気を送出したことを特徴とする建造物。
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