JP2004011274A - 定量止水バルブ - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で給水時間を長く確保できる定量止水バルブを提供する。
【解決手段】弁駆動部材13内の水室を駆動体部14で上下に区画し、上の第一水室21内へ通じる第一通水孔13b−1、下の第二水室22へ通じる第二通水孔13b−2を形成する。排水管路30から第一水室21の水を排出すると駆動体部14が上昇し給水が開始される。第一水室21からの排水を阻止すると、第一水室21内へ水が流入すると同時に第二水室22から水が流出し、駆動体部14が下降し弁体11を着座させる。駆動体部14の動作は第一水室21・第二水室22の圧力バランスで制御されるから、水室容積を大きくしなくても、駆動体部14の下降速度を遅く維持して長い給水時間を確保できる。通水孔の孔径を大きくできるから、ウォーターハンマ現象を防止でき、ゴミが溜まりにくくなる。
【選択図】 図1
【解決手段】弁駆動部材13内の水室を駆動体部14で上下に区画し、上の第一水室21内へ通じる第一通水孔13b−1、下の第二水室22へ通じる第二通水孔13b−2を形成する。排水管路30から第一水室21の水を排出すると駆動体部14が上昇し給水が開始される。第一水室21からの排水を阻止すると、第一水室21内へ水が流入すると同時に第二水室22から水が流出し、駆動体部14が下降し弁体11を着座させる。駆動体部14の動作は第一水室21・第二水室22の圧力バランスで制御されるから、水室容積を大きくしなくても、駆動体部14の下降速度を遅く維持して長い給水時間を確保できる。通水孔の孔径を大きくできるから、ウォーターハンマ現象を防止でき、ゴミが溜まりにくくなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフラッシュバルブやセルフストップ水栓などの定量止水バルブの改良に関し、詳しくは、給水時間を長く確保することが容易にできる新規な構造を提供することを目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、起動操作後、一定時間が経過すると自動的に弁が閉じて給水を停止させる定量止水バルブが知られている。フラッシュバルブは、定量止水バルブの代表的なものであり、流路の開閉を制御する弁体として、ピストン弁構造を採用するものと、ダイヤフラム弁構造を採用するものとが知られている。図15に、前者のピストン弁構造を採用するフラッシュバルブFの一従来例を示す。同フラッシュバルブFは、流入部1aと流出部1bとを有するハウジング1内にピストン弁50が弁座10対し昇降可能に設置され、該ピストン弁50によってハウジング1内の流路が一次側2と二次側3とに区画されている。また、ハウジング1内におけるピストン弁50の上方領域に、キャップ部材6とピストン弁50とで囲まれた水室70が設けられる。ピストン弁50の本体は、上下に開口部54a,54bを有し内部が中空部50aとなされた胴部材54と、胴部材54の上方開口部54aに接続される蓋部材51と、胴部材54の下方開口部54bに接続されて弁座10内の通水口1cに挿入されるガイド部材58とから成っている。
【0003】
胴部材54は、側周壁の適所に形成した小径の通水孔55を通じて、流路一次側2から中空部50a内へ水が流入可能となされている。また、胴部材54の外周面上には、異物が通水孔55へ入るのを防ぐためのストレーナ56が装着されている。胴部材54の上端外周には、蓋部材51との間に挟持されてシールパッキン53が取り付けられ、該シールパッキン53により、ハウジング1の内面と蓋部材51との間の隙間を水が流通するのを阻止して、水室70の水密性を保持している。胴部材54の下面部には、ピストン弁50の着座時に弁座10へ水密的に密着するシートパッキン57が装着されている。
【0004】
胴部材54の中空部50aと水室70とは蓋部材51に設けた連通孔52により、また中空部50aと流路二次側3とはガイド部材58に設けた連通孔59により、それぞれ連絡可能になされる。但し、中空部50aと流路二次側3との連絡は起動弁60で制御される。該起動弁60は、上記中空部50a内から胴部材54の下方開口部54b及びガイド部材58の連通孔59を挿通して、下方の流路二次側3へ突出するように配置されている。この起動弁60は、弁体部60aと弁軸部60bとから成り、上方に配置したバネ61が、弁体部60aを、胴部材54の下方開口部54bを閉止する方向に付勢している。弁体部60aから下方へ垂設された弁軸部60bは、その下端部がガイド部材58の下方へ突出し、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって後述する起動操作を受けるようになされている。
【0005】
前記従来のフラッシュバルブFの動作は以下の如くである。図16(A)に示すように、操作ハンドル33を動かすと、これと連動して起動ロッド32が移動して起動弁60の弁軸部60bを傾ける。これにより弁体部19aもバネ61の付勢力に抗して傾くため、胴部材54の下方開口部54bが開かれて、水室70と流路二次側3とが、ピストン弁50の内部を通じて通水可能に連絡される。すると図16(B)に示すように、水室70内の貯留水が流路二次側3へ排出される結果、図17に示す如く、ピストン弁50が給水圧に押されて急速に上昇し、シートパッキン57が弁座10から離れるので、流路一次側2から流路二次側3への給水が開始する。
【0006】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁60を閉止状態に戻すと、ピストン弁50が自重で下降しようとするのに伴い、図17(B)に示すように、フラッシュバルブF内へ流入する水の一部が、胴部材54に形成した通水孔55を通じて中空部50a内へ流入し、さらに蓋部材51の連通孔52を通って水室70内へ供給される。通水孔55は小径なので水の流入量は小さいから、ピストン弁50は緩やかに下降し、やがて弁座10に着座して給水を停止させる。このように給水の継続時間は、ピストン弁50が上昇して弁座10から離れたのち、再び降下して弁座10に着座するまでの時間で決められ、これは水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)により調節される。
【0007】
図18は、ダイヤフラム弁72を採用した従来のフラッシュバルブGの一例を示すものであり、その構造は次のとおりである。流入部1a・流出部1bを有するハウジング1は、流出部1bに連続する筒部7が内部に形成され、該筒部7の上端に装着したシートパッキン76により、弁座が形成されている。このシートパッキン76に対し離着座して流路の開閉を制御するダイヤフラム弁72は、比較的硬質な保持部73と可撓性を有する弁体部74とからなる。該弁体部74の周縁を、その上に重ねた内カバー80の周縁部と共に、ハウジング1とキャップ部材6との間に挟み込むことで、ダイヤフラム弁72が所定位置に取り付けられる。ダイヤフラム弁72の上面と内カバー80の下面との間は水室70となされており、該水室70は、ダイヤフラム弁72に形成した通水孔75を通じて、流路の一次側2と連絡している。
【0008】
ダイヤフラム弁72の中央部には開口72aが形成され、この開口72aに起動弁71が挿入配置されている。起動弁71は、ダイヤフラム弁72の上面に載設され上記開口72aを閉止する弁体部71a、開口72a内に配置され通水路を確保するためのフランジが設けられた首部72b、該首部72bの下方に連設され上下移動可能にスリーブ71dを外装した弁軸部71cとから成っている。
【0009】
前記の如く構成された従来のフラッシュバルブGは以下のように動作する。図19に示すように、操作ハンドル33を動かして起動ロッド32を移動させ、起動弁71の弁軸部71cを傾けると、弁体部71aが傾いてダイヤフラム弁72の開口72aが開かれる。これにより、水室70と流路二次側3とが、筒部7の内部を通じて通水可能に連絡されため、図19(B)に示すように、水室70内の貯留水が流路二次側3へ排出される。その結果、図20に示す如く、ダイヤフラム弁72が給水圧に押されて急速に上昇し、シートパッキン76から離れるので、流路一次側2から流路二次側3への給水が開始する。
【0010】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁71を閉止状態に戻すと、図20(B)に示すように、フラッシュバルブG内へ流入する水の一部が、ダイヤフラム弁72の通水孔75を通じて水室70内へ供給される。通水孔75は小径なので、水が水室70へ少量ずつ流入量し、これによりダイヤフラム弁72は緩やかに下降し、やがてシートパッキン76に着座して給水を停止させる。本例にあっても、給水の継続時間は、水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)により調節される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上に述べたように、従来のフラッシュバルブF(G)における一操作あたりの給水時間の長さは、ピストン弁50(ダイヤフラム弁72)が弁座に着座するまでの時間、すなわち水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)で決定され、この流入速度は、ピストン弁50(ダイヤフラム弁72)に形成する通水孔55(75)の開孔断面積に依存する。そこで従来は、十分に長い給水時間を確保するため、水室70を大容量化すると共に、通水孔55(75)を比較的小径としている。それ故、フラッシュバルブF(G)のハウジング1が大型化するという問題を招くほか、小径の通水孔55(75)はスケールや異物等のゴミが溜まりやすいから、動作の不安定化や給水時間のばらつき・止水不良等の問題を招くおそれがある。また、ゴミの侵入を阻止するために、通水孔を覆うストレーナを装着する必要がある。さらに、通水孔を小径とする場合、許容誤差範囲が狭いから、高い寸法精度が要求されるという問題もある。
【0012】
なお、給水時間を確保すると共に前記問題を回避するため、水室容積を拡大すると同時に通水孔の孔径を大きくすることも考えられる。しかし、この場合は、水室内への水の流入速度が大きくなるので、弁体が弁座に着座する際の下降速度が急増し、その結果、ウォーターハンマ現象が起きやすくなるという問題を生じさせる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明が前記従来の問題を解決するために採用したフラッシュバルブやセルフストップ水栓などの定量止水バルブの特徴とするところは、ハウジング内における流路の途中に配置され当該流路の開閉を制御する弁体と、該弁体に一体に設けられた弁軸と、該弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、該弁軸の上方部位に取着された駆動体部と、該駆動体部を昇降可能に収納する水室とが設けられ、前記水室が前記駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画され、前記水室の壁部には、第一水室と外部流路とを通水可能に連絡する第一通水孔と、第二水室と外部流路とを通水可能に連絡する第二通水孔とが設けられ、前記第一水室から水を比較的大きい流量で排出させる手段が設けられると共に、前記第一通水孔及び第二通水孔の単位時間当たりの水の通過流量が比較的小さくなるように設定されていることである。
【0014】
かかる構成の定量止水バルブは、排水手段を操作して第一水室の水を排出させると、駆動体部に対して第二水室側から作用する水圧が第一水室側よりも高くなるため、圧力差に基づき駆動体部が水室内を上昇する。その結果、給水が開始される。給水開始後、排水手段を停止させて第一水室からの排水を阻止すると、第一通水孔を通じて第一水室内へ水が流入し、第二通水孔を通じ第二水室から水が流出するようになるので、駆動体部がこれに作用する圧力バランスで下降し、駆動体部と弁軸を介し一体化されている弁体がやがて弁座に着座し、給水を停止させる。
【0015】
このように本発明に係る定量止水バルブは、弁体を駆動する駆動体部の昇降動作が、これに対し作用する第一水室及び第二水室の水圧のバランスにより制御される構成となっている。そして、駆動体部の下降速度を、第一水室への水の流入速度だけでなく、第二水室からの水の流出速度によって制限することができるから、水室の容積を拡大せずとも、必要十分な給水時間を確保することが可能である。また、第一水室に連絡する第一通水孔、及び、第二水室に連絡する第二通水孔それぞれの孔径を多少大きくしても、二つの通水孔がそれぞれ通水抵抗を持つから、両通水孔を通過する水の単位時間当たりの流量は比較的小さくなるから、駆動体部が着座するまでの下降速度を遅く維持できる。それ故、通水孔の目詰まりを起こしにくくできると共に、ウォーターハンマ現象が防止される。
【0016】
なお、本発明に係る定量止水バルブは、弁体と駆動体部とを弁軸によって連結し、この弁軸を軸案内部で摺動可能に保持するようにしたものであり、弁軸の摺動を案内する軸案内部から駆動体部までの距離が短い。依って、駆動体部の昇降時における振れや姿勢の傾きが小さくなり、昇降動作の安定性が向上するという利点が得られる。さらに、弁軸を大径にしなくても、駆動体部の昇降安定性が確保されるから、小径の弁軸を採用することが可能であり、依って、腐食やゴミの影響が少なくなると共に、弁軸の摺動抵抗を減少させることができるという効果が発揮される。
【0017】
前記定量止水バルブにおいて、前記弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、前記弁軸に取着される駆動体部と、該駆動体部を収納すると共に該駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画される水室とを備え、壁部に第一水室に連絡する第一通水孔及び第二水室に連絡する第二通水孔が形成された弁駆動部材を設け、当該弁駆動部材を、前記弁体及び弁軸と共に、ハウジングに対して着脱可能に構成することが採用可能である。かかる構成に基づき、弁体・弁軸・弁駆動部材を一体化させてカートリッジ化することが可能であるから、フラッシュバルブの組立やメンテナンス作業が容易になる。
【0018】
前記定量止水を実施するに際しては、前記第一水室内へ通じる第一通水孔の孔径を、前記第二水室へ通じる第二通水孔の孔径よりも大きく設定することが望ましい。かかる構成は、駆動体部の下降速度を遅く保持して、給水時間を長く確保するのに有利である。
【0019】
また前記定量止水バルブにおいて、前記第二水室の第二通水孔を水の排出流量が比較的小さくなるよう小径に設定すると共に、前記第二水室の壁部に比較的大きい流量での水の流入を許す開口部を設け、当該開口部に逆止弁を設ける構成を採用することが望ましい。かかる構成により、駆動体部が上昇する際、上記開口部から第二水室へ水を流入させることが出来るから、迅速な給水開始を実行できる。また駆動体部の下降時には、上記開口部が逆止弁で閉止されるので、駆動体部の下降速度を増大させるおそれがない。
【0020】
前記定量止水バルブにおいて、駆動体部の構造には、ピストン式のものと、いわゆるダイヤフラム式のものとが考えられる。前者のピストン式を採用する場合は、請求項5に記載の如く、前記水室をシリンダ構造とし、前記駆動体部を前記水室の内表面を摺動するピストン構造とすればよい。後者のダイヤフラム式とする場合は、請求項6に記載の如く、前記駆動体部を、前記弁軸に取着される中央部と、前記水室の内表面へ水密的に取着される周縁部と、中央部と周縁部との間に設けられた湾曲形状の可撓部とから成るものとし、前記可撓部が変形することで、前記中央部が昇降し得るように構成すればよい。
【0021】
さらに前記定量止水バルブにおける水室に貯留した水の排出手段についても、次の二種類の構造を採用し得る。一つは、請求項7に示すように、前記水室に接続した排水管路と、該排水管路の途中に設けた開閉操作弁とで構成するものであり、リモコンフラッシュバルブとも呼ばれるものである。本例の場合、排水管路の二次側末端は、当該フラッシュバルブ自体における弁体よりも下流側か、あるいは外部適所に接続される。かかる構成の排出手段は、開閉操作弁を操作して排水管路を開き、第一水室内の貯留水を排出することで駆動体部を上昇させ、もって弁体を弁座から引き離して、給水を開始させる。
【0022】
前記排出手段のもう一つの態様は、請求項8に示す如く、前記弁軸に形成した前記第一水室と前記弁体の二次側とを連絡する連通路と、前記弁体の下面側に設けた前記連通路の開閉を制御する起動弁と、該起動弁の操作手段とで構成するものである。かかる構成の排出手段は、操作手段により起動弁を操作して連通路を開き、第一水室内の貯留水を、連通路を通じて弁体の二次側へ排出することで駆動体部を上昇させ、もって弁体を弁座から引き離して、給水を開始させる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1〜図3に、本発明をフラッシュバルブVに適用した一実施形態を示す。このフラッシュバルブVは、流入部1aと流出部1bとを有するハウジング1内に設けた弁座10に対し昇降可能に弁体11が設けられ、該弁体11の上面に一体的に立設した弁軸12の上端部に駆動体部14が取着されている。ハウジング1内の流路は、上記弁体11で一次側2と二次側3とに区画される。
【0024】
前記駆動体部14は、ハウジング1に固定した弁駆動部材13内に形成した水室に昇降可能に収納される。また弁軸12が、弁駆動部材13に設けたスリーブ状の軸案内部13aで摺動可能に保持される。本例では、弁駆動部材13内の水室がシリンダ構造に形成され、ほぼ円筒形又は円盤形に形成したピストン構造の駆動体部14を、この弁駆動部材13の水室内表面に沿って昇降させるよう構成されている。なお駆動体部14の側周面にはOリング15等のシール部材が装着され、昇降動作時の水密性を確保している。
【0025】
弁駆動部材13内の水室は、駆動体部14によって上方の第一水室21と、下方の第二水室22とに区画される。また、弁駆動部材13の側周部には、第一水室21内へ比較的小さい流量で水を流入させる第一通水孔13b−1、及び、第二水室22から比較的小さい流量で水を流出させる第二通水孔13b−2が形成され、底壁部には、第二水室22内へ比較的大きい流量での水の流入を許す逆止弁13dを備えた開口部13cが設けられている。なお、第一水室21内へ通じる第一通水孔13b−1の孔径は、第二水室22へ通じる第二通水孔13b−2の孔径よりも大きく設定され、開口部13cの孔径は、いずれの通水孔13b−1,13b−2よりも大きく設定される。
【0026】
ハウジング1の第一水室21に臨む上端部には、排水通路5を備えるキャップ部材4が取着され、途中に開閉操作弁31を設けた排水管路30で、上記キャップ部材4の排水通路5と、ハウジング1の流出部1b付近とを連絡する。これにより排水管路30を通じて、水室20と流路二次側3とが通水可能となされる。なおキャップ部材4に取り付けた調節ボルト21は、駆動体部14の上昇位置を規制するためのものである。
【0027】
前述の如く構成された本例のフラッシュバルブVは、次の如く動作する。例えば、流入部1aを水道管等の給水源と連絡させ、流出部1bを便器等の所要箇所に連絡させる。図1の初期状態では、弁体11が弁座10に着座して流路を閉止している。ハウジング1内の流路一次側2には給水圧が作用しており、この給水圧は、弁駆動部材13の第一、第二の通水孔13b−1,13b−2を通じて、駆動体部14の上下両面側に作用している。
【0028】
上記状態において、開閉操作弁31を操作して排水管路30を開くと、図2に示すように、第一水室21の貯留水が排水通路5及び排水管路30を通じてハウジング1の流路二次側3へ排出可能となるので、駆動体部14が給水圧に押されて上昇すると同時に、第一水室21から貯留水が押し出される。その結果、駆動体部14と弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、流路一次側2と二次側3とを連通させ、給水が開始される。このとき、第二水室22内への水の流入は、弁駆動部材13の底壁部に設けた孔径の大きい開口部13cよりなされるから、駆動体部14の上昇は迅速になされる。
【0029】
給水開始後、開閉操作弁31から手を離すなどして排水管路30を閉止状態に戻すと、図3に示すように第一水室21の貯水量回復が開始される。すなわち、第一水室21から外部への排水が阻止されることにより、一体化されている弁体11,弁軸12及び駆動体部14が自重で下降しようとする。これに伴い、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると同時に、第二水室22の水が、第二通水孔13b−2を通じて流出しようとする。このとき開口部13cは、逆止弁13dで閉止される。本例は、第一通水孔13b−1の孔径を従来より大きくしたが、第二通水孔13b−2の孔径の方を小さく設定してあるから、第二水室22からの水の流出速度が制限されるため、駆動体部14の下降速度が速くなるのが抑えられる。その結果、弁体11が緩やかに下降し、やがて弁体11が弁座10に着座して流路を閉止した初期状態となり、給水を停止させる。そして、弁座10に着座する際に、ウォーターハンマ現象を引き起こすこともない。
【0030】
このように、弁駆動部材13の第一通水孔13b−1の孔径を大きくしても、第二通水孔13b−2の孔径を適当な値に設定しておくことで、第二水室22からの水の流出速度(一定時間当たりの流出量)を制限して、弁体11の下降速度を緩やかにすることができる。すなわち、弁体11が弁座10に着座するまでの時間を確保して、すなわちフラッシュバルブVの一操作当たりの給水量を、所望の値に設定することが可能である。また本例では、第一通水孔13b−1の孔径を大きくしたから、スケールや異物などのゴミが溜まりにくくなる。
【0031】
なお本例のフラッシュバルブVは、弁体11と駆動体部14とを連結している弁軸12が弁体昇降時の摺動部位となっているから、駆動体部14から摺動部位までの距離が短い。依って、駆動体部14の昇降動作の安定性が高くなり、姿勢が傾いたり振れたりしにくくなる。それ故、駆動体部14の側周面に装着するシール部材には、従来品よりも自由度の小さいが水密性の高いOリング15を採用できる。
【0032】
また、弁体11が昇降する際の摺動部位が弁軸12であり、弁軸12の外径はそれほど大きくする必要がない。従って、摺動抵抗を小さくできるので、故障の頻度が少なくなり、耐久性が向上する。さらに、摺動面積が狭くなることにより腐食やゴミの影響も抑制される。
【0033】
さらに、弁駆動部材13をカートリッジ化できる構造なので、ハウジング1に対して着脱が容易である。それ故、製品の組立やメンテナンス作業が簡単になると共に、既存の製品に適用することも可能となる。
【0034】
[第2の実施形態]
図4〜図6に示すフラッシュバルブVは、駆動体部16をダイヤフラム式としたものであり、その他の構成は前記第1の実施形態とほぼ共通である。本例の駆動体部16は、弁軸12の上端部に取着された中央部16aと、弁駆動部材13の内周面に水密的に取着された周縁部16cと、中央部16aと周縁部16cとを接続する可撓部16bとから成り、可撓部16bは展開・折曲が容易な湾曲形状に形成してある。そして、弁体11と駆動体部16の中央部16aとが、弁軸12で一体的に連結される。弁駆動部材13内の水室は、上記ダイヤフラム構造の駆動体部16により、上方の第一水室21と、下方の第二水室22とに区画される。なお弁駆動部材13の側周部に、第一水室21に連通する第一通水孔13b−1と第二水室22に連通する第二通水孔13b−2とが形成され、底壁部に逆止弁13eを備える開口部13cが形成されるのは、前記実施形態と同様である。
【0035】
本例のフラッシュバルブVの動作を説明すると、以下の如くである。図4の初期状態において開閉操作弁31を操作し、排水管路30を開くと、図5に示すように、駆動体部16の中央部16aが給水圧に押されて上昇すると同時に、第一水室21の貯留水が排水通路5及び排水管路30を通じてハウジング1の流路二次側3へ排出される。駆動体部16の可撓部16bは容易に展開できるから、中央部16aの上昇は何ら支障なく実行される。このとき、第二水室22の容積の拡大に伴い、水が逆止弁13eを押し上げて開口部13cから流入する。その結果、駆動体部16の中央部16aと弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、給水が開始される。
【0036】
給水開始後、開閉操作弁31から手を離すなどして排水管路30を閉止状態とすると、第一水室21から外部への排水が阻止されることにより、弁体11と弁軸12が自重で下降しようとする。このため、図6に示す如く、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13bを通じて第一水室21内へ流入すると共に、第二水室22の水が第二通水孔13b−2を通じて流出する。その結果、駆動体部16の中央部16aと共に弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止した初期状態に戻り、給水を停止させる。
【0037】
本例にあっても前記と同様の効果が得られる。すなわち、弁駆動部材13の第一通水孔13b−1の孔径を大きくしても、第二通水孔13b−2の孔径を適当な値に設定しておくことで、第二水室22からの水の流出速度(一定時間当たりの流出量)を制限して、弁体11の下降速度を緩やかにすることができる。すなわち、弁体11が弁座10に着座するまでの時間を制御して、すなわちフラッシュバルブVの一操作当たりの給水量を、所望の値に設定することが可能であり、しかも、ウォーターハンマ現象の発生を防止できる。また本例では、第一通水孔13b−1の孔径を大きくしたから、スケールや異物などのゴミが溜まりにくくなる。
【0038】
さらに、弁体11と駆動体部16とを連結している弁軸12を弁体昇降時の摺動部位としたから、駆動体部16から摺動部位までの距離が短くなる結果、駆動体部16の昇降動作の安定性が高くなる。弁体昇降時の摺動部位が弁軸12であり、弁軸12の外径はそれほど大きくする必要がないから、摺動抵抗を小さくできるので、依って、故障の頻度が少なくなり、耐久性が向上する。その上、摺動面積が狭くなることにより、腐食やゴミの影響も抑制される。また、弁駆動部材13をカートリッジ化することによる利点も得られる。
【0039】
[第3の実施形態]
図7〜図10に示す実施形態は、前記第1の実施形態のフラッシュバルブVにおいて、第一水室21に貯留した水の排出手段を変更したものである。すなわち本例では、第一水室21に排水管路30を接続するのに代えて、次のような排水手段を採用した。
【0040】
図7に示す如く、本例では、第一水室21の上端部は、キャップ部材6で閉止される。駆動体部14と弁体11とを連結する弁軸12には、第一水室21と弁体11下方の流路二次側3とを連絡する連通路12aが設けられ、弁体11の下面には、この連通路12aの開閉を制御する起動弁19が設けられる。
【0041】
起動弁19は、弁体部19aと弁軸部19bとから成り、弁体部19aは、弁体11の下面に取り付けた弁ケース18内に収納されると共に、バネ17で弁ケース18の開口部18aを閉止する方向に付勢される。弁軸部19bは、弁体部19aの下面から弁ケース18の開口部18aを通過して下方へ伸びるように垂設され、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって起動操作(後述)されるようなされている。
【0042】
本例のフラッシュバルブVの動作は、以下の如くである。図8に示すように、操作ハンドル33を動かすと、これと連動して起動ロッド32が移動して起動弁19の弁軸部19bに衝突し、弁軸部19bを傾ける。すると弁体部19aも傾くので、弁ケース18の開口部18aが開かれ、第一水室21と流路二次側3とが、弁軸12の連通路12a及び弁ケース18を通じて通水可能に連絡される。その結果、図9に示すように、第一水室21内の貯留水が連通路12aと弁ケース18とを通って流路二次側3へ排出されると同時に、駆動体部16が給水圧に押されて上昇することにより、駆動体部14と弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、流路一次側2と二次側3とを連通させて給水を開始させる。
【0043】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁19を閉止状態に戻すと、図10に示すように、一体化した弁体11,弁軸12及び駆動体部14が自重で下降しようとするのに伴い、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると共に、第二水室22の水が第二通水孔13b−2から流出する。その結果、弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止した初期状態(図7参照)となり、給水が停止する。
【0044】
[第4の実施形態]
図11〜図14に示す実施形態は、前記第2の実施形態のフラッシュバルブVにおいて、第一水室21に貯留した水の排出手段を変更したものである。本例が採用する排水手段は、次の如くである。
【0045】
図11に示す如く、本例のフラッシュバルブVにおける駆動体部16がダイヤフラム式であり、弁軸12の上端部に取着された中央部16a、弁駆動部材13の内周面に水密的に取着された周縁部16c、中央部16aと周縁部16cとを接続する湾曲形状の可撓部16bとから成っている点は、前記第2の実施形態と共通である。
【0046】
本例では、弁軸12に、第一水室21と弁体11下方の流路二次側3とを連絡する連通路12aが設けられる。そして、弁体11の下面に、弁軸12の連通路12aの開閉を制御する起動弁40が設けられる。当該起動弁40の構成は、以下の如くである。開口部40aを底面部に設けた弁ケース44を弁体11の下面側に取り付け、この弁ケース44内にボール状の弁体部41を収納し、弁ケース44の側面部に上記ボール状弁体部41に対し進退可能なプランジャ42を設ける。プランジャ42はバネ43で常時後退方向へ付勢され、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって、前進操作されるようなされている。
【0047】
本例のフラッシュバルブVは、以下の如く動作する。図12に示すように、操作ハンドル33を動かすと、起動ロッド32がプランジャ42を前進させ、ボール状弁体部41に衝突してこれを移動させる。そのため開口部40aが開かれ、第一水室21と流路二次側3とが、弁軸12の連通路12a及び弁ケース44を通じて通水可能に連絡される。その結果、図13に示す如く、第一水室21の貯留水が連通路12aと弁ケース44とを通って流路二次側3へ排出されると同時に、駆動体部16の中央部16aが給水圧に押されて上昇することにより、弁軸12で連結された弁体11も上昇して弁座10から離れ、給水が開始される。このとき、第二水室22内へ、逆止弁13eを押し上げて、開口部13cから水が流入する。
【0048】
給水開始後、図14に示すように、操作ハンドル33から手を離してプランジャ42を後退させると、ボール状弁体部41が起動弁40の開口部40aを再び閉止する。これにより、水が第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると同時に、第二水室22内から水が第二通水孔13b−2を通じて流出する。このとき底面部の開口部13cは逆止弁13eで閉止される。その結果、弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止し、給水を停止させる。
【0049】
【発明の効果】
本発明を適用した定量止水バルブは、弁体に弁軸を介して連結した駆動体部により、弁体の昇降動作が制御され、駆動体部の昇降動作は、第一水室及び第二水室の水圧バランスで制御される構成となっている。従って、第一水室に形成する第一通水孔及び第二水室に形成する第二通水孔の孔径を適宜設定するだけで、駆動体部の下降速度を制御することが可能であるから、水室の容積を拡大せずとも給水時間を長くすることが可能である。依って、定量止水バルブをコンパクト化できて、且つ、必要十分な給水量を確保することが出来る。
【0050】
また、第一水室に連絡する第一通水孔、及び、第二水室に連絡する第二通水孔それぞれの孔径を多少大きくしても、二つの通水孔がそれぞれ通水抵抗を持つから、駆動体部が着座するまでの下降速度を遅く維持できる。それ故、通水孔の目詰まりが起きにくくなるから、弁体動作の安定性が向上し、ウォーターハンマ現象が防止される。また、通水孔の形成が容易になり、ストレーナを不要にできる等の製造上の利点ももたらされる。
【0051】
なお、本発明に係る定量止水バルブは、弁体と駆動体部とを弁軸によって連結し、この弁軸を軸案内部で摺動可能に保持するようにしたので、駆動体部の昇降時における振れや姿勢の傾きが小さくなり、昇降動作の安定性が向上し、故障が少なくなる。さらに、弁軸を大径にしなくても、駆動体部の昇降安定性を確保できるから、小径の弁軸を採用することが可能であり、依って、腐食やゴミの影響が少なくなると共に、弁軸の摺動抵抗を減少させることができるので、耐久性が向上する。しかも、摺動部分の表面仕上げの精度を高くする必要がなく、製作材料の制限も少ないので、製作コストの節減を図れる。
【0052】
さらに、弁体・弁軸・弁駆動部材を一体化させてカートリッジ化した場合は、製品の組立及びメンテナンス作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図2】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図3】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図4】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図5】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図6】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図7】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図8】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図9】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、給水中の状態を示す正面断面図である。
【図10】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図11】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図12】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図13】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、給水中の状態を示す正面断面図である。
【図14】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図15】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例を示す正面断面図である。
【図16】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は起動時の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図17】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は給水中の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図18】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例を示す正面断面図である。
【図19】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は起動時の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図20】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は給水中の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【符号の説明】
V…フラッシュバルブ 1…ハウジング 1a…流入部 1b…流出部 2…流路一次側 3…流路二次側 4…キャップ部材 5…排水通路 6…キャップ部材 10…弁座 11…弁体 12…弁軸 12a…連通路 13…弁駆動部材 13a…軸保持部 13b−1…第一通水孔 13b−2…第二通水孔
13c…開口部 13d…逆止弁 13e…逆止弁 14…駆動体部(ピストン式) 15…Oリング 16…駆動体部(ダイヤフラム式) 16a…中央部
16b…湾曲部 16c…周縁部 21…第一水室 22…第二水室 30…排水管路 31…開閉操作弁 32…起動ロッド 33…操作ハンドル
【発明の属する技術分野】
本発明はフラッシュバルブやセルフストップ水栓などの定量止水バルブの改良に関し、詳しくは、給水時間を長く確保することが容易にできる新規な構造を提供することを目的とするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、起動操作後、一定時間が経過すると自動的に弁が閉じて給水を停止させる定量止水バルブが知られている。フラッシュバルブは、定量止水バルブの代表的なものであり、流路の開閉を制御する弁体として、ピストン弁構造を採用するものと、ダイヤフラム弁構造を採用するものとが知られている。図15に、前者のピストン弁構造を採用するフラッシュバルブFの一従来例を示す。同フラッシュバルブFは、流入部1aと流出部1bとを有するハウジング1内にピストン弁50が弁座10対し昇降可能に設置され、該ピストン弁50によってハウジング1内の流路が一次側2と二次側3とに区画されている。また、ハウジング1内におけるピストン弁50の上方領域に、キャップ部材6とピストン弁50とで囲まれた水室70が設けられる。ピストン弁50の本体は、上下に開口部54a,54bを有し内部が中空部50aとなされた胴部材54と、胴部材54の上方開口部54aに接続される蓋部材51と、胴部材54の下方開口部54bに接続されて弁座10内の通水口1cに挿入されるガイド部材58とから成っている。
【0003】
胴部材54は、側周壁の適所に形成した小径の通水孔55を通じて、流路一次側2から中空部50a内へ水が流入可能となされている。また、胴部材54の外周面上には、異物が通水孔55へ入るのを防ぐためのストレーナ56が装着されている。胴部材54の上端外周には、蓋部材51との間に挟持されてシールパッキン53が取り付けられ、該シールパッキン53により、ハウジング1の内面と蓋部材51との間の隙間を水が流通するのを阻止して、水室70の水密性を保持している。胴部材54の下面部には、ピストン弁50の着座時に弁座10へ水密的に密着するシートパッキン57が装着されている。
【0004】
胴部材54の中空部50aと水室70とは蓋部材51に設けた連通孔52により、また中空部50aと流路二次側3とはガイド部材58に設けた連通孔59により、それぞれ連絡可能になされる。但し、中空部50aと流路二次側3との連絡は起動弁60で制御される。該起動弁60は、上記中空部50a内から胴部材54の下方開口部54b及びガイド部材58の連通孔59を挿通して、下方の流路二次側3へ突出するように配置されている。この起動弁60は、弁体部60aと弁軸部60bとから成り、上方に配置したバネ61が、弁体部60aを、胴部材54の下方開口部54bを閉止する方向に付勢している。弁体部60aから下方へ垂設された弁軸部60bは、その下端部がガイド部材58の下方へ突出し、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって後述する起動操作を受けるようになされている。
【0005】
前記従来のフラッシュバルブFの動作は以下の如くである。図16(A)に示すように、操作ハンドル33を動かすと、これと連動して起動ロッド32が移動して起動弁60の弁軸部60bを傾ける。これにより弁体部19aもバネ61の付勢力に抗して傾くため、胴部材54の下方開口部54bが開かれて、水室70と流路二次側3とが、ピストン弁50の内部を通じて通水可能に連絡される。すると図16(B)に示すように、水室70内の貯留水が流路二次側3へ排出される結果、図17に示す如く、ピストン弁50が給水圧に押されて急速に上昇し、シートパッキン57が弁座10から離れるので、流路一次側2から流路二次側3への給水が開始する。
【0006】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁60を閉止状態に戻すと、ピストン弁50が自重で下降しようとするのに伴い、図17(B)に示すように、フラッシュバルブF内へ流入する水の一部が、胴部材54に形成した通水孔55を通じて中空部50a内へ流入し、さらに蓋部材51の連通孔52を通って水室70内へ供給される。通水孔55は小径なので水の流入量は小さいから、ピストン弁50は緩やかに下降し、やがて弁座10に着座して給水を停止させる。このように給水の継続時間は、ピストン弁50が上昇して弁座10から離れたのち、再び降下して弁座10に着座するまでの時間で決められ、これは水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)により調節される。
【0007】
図18は、ダイヤフラム弁72を採用した従来のフラッシュバルブGの一例を示すものであり、その構造は次のとおりである。流入部1a・流出部1bを有するハウジング1は、流出部1bに連続する筒部7が内部に形成され、該筒部7の上端に装着したシートパッキン76により、弁座が形成されている。このシートパッキン76に対し離着座して流路の開閉を制御するダイヤフラム弁72は、比較的硬質な保持部73と可撓性を有する弁体部74とからなる。該弁体部74の周縁を、その上に重ねた内カバー80の周縁部と共に、ハウジング1とキャップ部材6との間に挟み込むことで、ダイヤフラム弁72が所定位置に取り付けられる。ダイヤフラム弁72の上面と内カバー80の下面との間は水室70となされており、該水室70は、ダイヤフラム弁72に形成した通水孔75を通じて、流路の一次側2と連絡している。
【0008】
ダイヤフラム弁72の中央部には開口72aが形成され、この開口72aに起動弁71が挿入配置されている。起動弁71は、ダイヤフラム弁72の上面に載設され上記開口72aを閉止する弁体部71a、開口72a内に配置され通水路を確保するためのフランジが設けられた首部72b、該首部72bの下方に連設され上下移動可能にスリーブ71dを外装した弁軸部71cとから成っている。
【0009】
前記の如く構成された従来のフラッシュバルブGは以下のように動作する。図19に示すように、操作ハンドル33を動かして起動ロッド32を移動させ、起動弁71の弁軸部71cを傾けると、弁体部71aが傾いてダイヤフラム弁72の開口72aが開かれる。これにより、水室70と流路二次側3とが、筒部7の内部を通じて通水可能に連絡されため、図19(B)に示すように、水室70内の貯留水が流路二次側3へ排出される。その結果、図20に示す如く、ダイヤフラム弁72が給水圧に押されて急速に上昇し、シートパッキン76から離れるので、流路一次側2から流路二次側3への給水が開始する。
【0010】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁71を閉止状態に戻すと、図20(B)に示すように、フラッシュバルブG内へ流入する水の一部が、ダイヤフラム弁72の通水孔75を通じて水室70内へ供給される。通水孔75は小径なので、水が水室70へ少量ずつ流入量し、これによりダイヤフラム弁72は緩やかに下降し、やがてシートパッキン76に着座して給水を停止させる。本例にあっても、給水の継続時間は、水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)により調節される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上に述べたように、従来のフラッシュバルブF(G)における一操作あたりの給水時間の長さは、ピストン弁50(ダイヤフラム弁72)が弁座に着座するまでの時間、すなわち水室70内への水の流入速度(単位時間当たりの流入量)で決定され、この流入速度は、ピストン弁50(ダイヤフラム弁72)に形成する通水孔55(75)の開孔断面積に依存する。そこで従来は、十分に長い給水時間を確保するため、水室70を大容量化すると共に、通水孔55(75)を比較的小径としている。それ故、フラッシュバルブF(G)のハウジング1が大型化するという問題を招くほか、小径の通水孔55(75)はスケールや異物等のゴミが溜まりやすいから、動作の不安定化や給水時間のばらつき・止水不良等の問題を招くおそれがある。また、ゴミの侵入を阻止するために、通水孔を覆うストレーナを装着する必要がある。さらに、通水孔を小径とする場合、許容誤差範囲が狭いから、高い寸法精度が要求されるという問題もある。
【0012】
なお、給水時間を確保すると共に前記問題を回避するため、水室容積を拡大すると同時に通水孔の孔径を大きくすることも考えられる。しかし、この場合は、水室内への水の流入速度が大きくなるので、弁体が弁座に着座する際の下降速度が急増し、その結果、ウォーターハンマ現象が起きやすくなるという問題を生じさせる。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明が前記従来の問題を解決するために採用したフラッシュバルブやセルフストップ水栓などの定量止水バルブの特徴とするところは、ハウジング内における流路の途中に配置され当該流路の開閉を制御する弁体と、該弁体に一体に設けられた弁軸と、該弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、該弁軸の上方部位に取着された駆動体部と、該駆動体部を昇降可能に収納する水室とが設けられ、前記水室が前記駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画され、前記水室の壁部には、第一水室と外部流路とを通水可能に連絡する第一通水孔と、第二水室と外部流路とを通水可能に連絡する第二通水孔とが設けられ、前記第一水室から水を比較的大きい流量で排出させる手段が設けられると共に、前記第一通水孔及び第二通水孔の単位時間当たりの水の通過流量が比較的小さくなるように設定されていることである。
【0014】
かかる構成の定量止水バルブは、排水手段を操作して第一水室の水を排出させると、駆動体部に対して第二水室側から作用する水圧が第一水室側よりも高くなるため、圧力差に基づき駆動体部が水室内を上昇する。その結果、給水が開始される。給水開始後、排水手段を停止させて第一水室からの排水を阻止すると、第一通水孔を通じて第一水室内へ水が流入し、第二通水孔を通じ第二水室から水が流出するようになるので、駆動体部がこれに作用する圧力バランスで下降し、駆動体部と弁軸を介し一体化されている弁体がやがて弁座に着座し、給水を停止させる。
【0015】
このように本発明に係る定量止水バルブは、弁体を駆動する駆動体部の昇降動作が、これに対し作用する第一水室及び第二水室の水圧のバランスにより制御される構成となっている。そして、駆動体部の下降速度を、第一水室への水の流入速度だけでなく、第二水室からの水の流出速度によって制限することができるから、水室の容積を拡大せずとも、必要十分な給水時間を確保することが可能である。また、第一水室に連絡する第一通水孔、及び、第二水室に連絡する第二通水孔それぞれの孔径を多少大きくしても、二つの通水孔がそれぞれ通水抵抗を持つから、両通水孔を通過する水の単位時間当たりの流量は比較的小さくなるから、駆動体部が着座するまでの下降速度を遅く維持できる。それ故、通水孔の目詰まりを起こしにくくできると共に、ウォーターハンマ現象が防止される。
【0016】
なお、本発明に係る定量止水バルブは、弁体と駆動体部とを弁軸によって連結し、この弁軸を軸案内部で摺動可能に保持するようにしたものであり、弁軸の摺動を案内する軸案内部から駆動体部までの距離が短い。依って、駆動体部の昇降時における振れや姿勢の傾きが小さくなり、昇降動作の安定性が向上するという利点が得られる。さらに、弁軸を大径にしなくても、駆動体部の昇降安定性が確保されるから、小径の弁軸を採用することが可能であり、依って、腐食やゴミの影響が少なくなると共に、弁軸の摺動抵抗を減少させることができるという効果が発揮される。
【0017】
前記定量止水バルブにおいて、前記弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、前記弁軸に取着される駆動体部と、該駆動体部を収納すると共に該駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画される水室とを備え、壁部に第一水室に連絡する第一通水孔及び第二水室に連絡する第二通水孔が形成された弁駆動部材を設け、当該弁駆動部材を、前記弁体及び弁軸と共に、ハウジングに対して着脱可能に構成することが採用可能である。かかる構成に基づき、弁体・弁軸・弁駆動部材を一体化させてカートリッジ化することが可能であるから、フラッシュバルブの組立やメンテナンス作業が容易になる。
【0018】
前記定量止水を実施するに際しては、前記第一水室内へ通じる第一通水孔の孔径を、前記第二水室へ通じる第二通水孔の孔径よりも大きく設定することが望ましい。かかる構成は、駆動体部の下降速度を遅く保持して、給水時間を長く確保するのに有利である。
【0019】
また前記定量止水バルブにおいて、前記第二水室の第二通水孔を水の排出流量が比較的小さくなるよう小径に設定すると共に、前記第二水室の壁部に比較的大きい流量での水の流入を許す開口部を設け、当該開口部に逆止弁を設ける構成を採用することが望ましい。かかる構成により、駆動体部が上昇する際、上記開口部から第二水室へ水を流入させることが出来るから、迅速な給水開始を実行できる。また駆動体部の下降時には、上記開口部が逆止弁で閉止されるので、駆動体部の下降速度を増大させるおそれがない。
【0020】
前記定量止水バルブにおいて、駆動体部の構造には、ピストン式のものと、いわゆるダイヤフラム式のものとが考えられる。前者のピストン式を採用する場合は、請求項5に記載の如く、前記水室をシリンダ構造とし、前記駆動体部を前記水室の内表面を摺動するピストン構造とすればよい。後者のダイヤフラム式とする場合は、請求項6に記載の如く、前記駆動体部を、前記弁軸に取着される中央部と、前記水室の内表面へ水密的に取着される周縁部と、中央部と周縁部との間に設けられた湾曲形状の可撓部とから成るものとし、前記可撓部が変形することで、前記中央部が昇降し得るように構成すればよい。
【0021】
さらに前記定量止水バルブにおける水室に貯留した水の排出手段についても、次の二種類の構造を採用し得る。一つは、請求項7に示すように、前記水室に接続した排水管路と、該排水管路の途中に設けた開閉操作弁とで構成するものであり、リモコンフラッシュバルブとも呼ばれるものである。本例の場合、排水管路の二次側末端は、当該フラッシュバルブ自体における弁体よりも下流側か、あるいは外部適所に接続される。かかる構成の排出手段は、開閉操作弁を操作して排水管路を開き、第一水室内の貯留水を排出することで駆動体部を上昇させ、もって弁体を弁座から引き離して、給水を開始させる。
【0022】
前記排出手段のもう一つの態様は、請求項8に示す如く、前記弁軸に形成した前記第一水室と前記弁体の二次側とを連絡する連通路と、前記弁体の下面側に設けた前記連通路の開閉を制御する起動弁と、該起動弁の操作手段とで構成するものである。かかる構成の排出手段は、操作手段により起動弁を操作して連通路を開き、第一水室内の貯留水を、連通路を通じて弁体の二次側へ排出することで駆動体部を上昇させ、もって弁体を弁座から引き離して、給水を開始させる。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1〜図3に、本発明をフラッシュバルブVに適用した一実施形態を示す。このフラッシュバルブVは、流入部1aと流出部1bとを有するハウジング1内に設けた弁座10に対し昇降可能に弁体11が設けられ、該弁体11の上面に一体的に立設した弁軸12の上端部に駆動体部14が取着されている。ハウジング1内の流路は、上記弁体11で一次側2と二次側3とに区画される。
【0024】
前記駆動体部14は、ハウジング1に固定した弁駆動部材13内に形成した水室に昇降可能に収納される。また弁軸12が、弁駆動部材13に設けたスリーブ状の軸案内部13aで摺動可能に保持される。本例では、弁駆動部材13内の水室がシリンダ構造に形成され、ほぼ円筒形又は円盤形に形成したピストン構造の駆動体部14を、この弁駆動部材13の水室内表面に沿って昇降させるよう構成されている。なお駆動体部14の側周面にはOリング15等のシール部材が装着され、昇降動作時の水密性を確保している。
【0025】
弁駆動部材13内の水室は、駆動体部14によって上方の第一水室21と、下方の第二水室22とに区画される。また、弁駆動部材13の側周部には、第一水室21内へ比較的小さい流量で水を流入させる第一通水孔13b−1、及び、第二水室22から比較的小さい流量で水を流出させる第二通水孔13b−2が形成され、底壁部には、第二水室22内へ比較的大きい流量での水の流入を許す逆止弁13dを備えた開口部13cが設けられている。なお、第一水室21内へ通じる第一通水孔13b−1の孔径は、第二水室22へ通じる第二通水孔13b−2の孔径よりも大きく設定され、開口部13cの孔径は、いずれの通水孔13b−1,13b−2よりも大きく設定される。
【0026】
ハウジング1の第一水室21に臨む上端部には、排水通路5を備えるキャップ部材4が取着され、途中に開閉操作弁31を設けた排水管路30で、上記キャップ部材4の排水通路5と、ハウジング1の流出部1b付近とを連絡する。これにより排水管路30を通じて、水室20と流路二次側3とが通水可能となされる。なおキャップ部材4に取り付けた調節ボルト21は、駆動体部14の上昇位置を規制するためのものである。
【0027】
前述の如く構成された本例のフラッシュバルブVは、次の如く動作する。例えば、流入部1aを水道管等の給水源と連絡させ、流出部1bを便器等の所要箇所に連絡させる。図1の初期状態では、弁体11が弁座10に着座して流路を閉止している。ハウジング1内の流路一次側2には給水圧が作用しており、この給水圧は、弁駆動部材13の第一、第二の通水孔13b−1,13b−2を通じて、駆動体部14の上下両面側に作用している。
【0028】
上記状態において、開閉操作弁31を操作して排水管路30を開くと、図2に示すように、第一水室21の貯留水が排水通路5及び排水管路30を通じてハウジング1の流路二次側3へ排出可能となるので、駆動体部14が給水圧に押されて上昇すると同時に、第一水室21から貯留水が押し出される。その結果、駆動体部14と弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、流路一次側2と二次側3とを連通させ、給水が開始される。このとき、第二水室22内への水の流入は、弁駆動部材13の底壁部に設けた孔径の大きい開口部13cよりなされるから、駆動体部14の上昇は迅速になされる。
【0029】
給水開始後、開閉操作弁31から手を離すなどして排水管路30を閉止状態に戻すと、図3に示すように第一水室21の貯水量回復が開始される。すなわち、第一水室21から外部への排水が阻止されることにより、一体化されている弁体11,弁軸12及び駆動体部14が自重で下降しようとする。これに伴い、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると同時に、第二水室22の水が、第二通水孔13b−2を通じて流出しようとする。このとき開口部13cは、逆止弁13dで閉止される。本例は、第一通水孔13b−1の孔径を従来より大きくしたが、第二通水孔13b−2の孔径の方を小さく設定してあるから、第二水室22からの水の流出速度が制限されるため、駆動体部14の下降速度が速くなるのが抑えられる。その結果、弁体11が緩やかに下降し、やがて弁体11が弁座10に着座して流路を閉止した初期状態となり、給水を停止させる。そして、弁座10に着座する際に、ウォーターハンマ現象を引き起こすこともない。
【0030】
このように、弁駆動部材13の第一通水孔13b−1の孔径を大きくしても、第二通水孔13b−2の孔径を適当な値に設定しておくことで、第二水室22からの水の流出速度(一定時間当たりの流出量)を制限して、弁体11の下降速度を緩やかにすることができる。すなわち、弁体11が弁座10に着座するまでの時間を確保して、すなわちフラッシュバルブVの一操作当たりの給水量を、所望の値に設定することが可能である。また本例では、第一通水孔13b−1の孔径を大きくしたから、スケールや異物などのゴミが溜まりにくくなる。
【0031】
なお本例のフラッシュバルブVは、弁体11と駆動体部14とを連結している弁軸12が弁体昇降時の摺動部位となっているから、駆動体部14から摺動部位までの距離が短い。依って、駆動体部14の昇降動作の安定性が高くなり、姿勢が傾いたり振れたりしにくくなる。それ故、駆動体部14の側周面に装着するシール部材には、従来品よりも自由度の小さいが水密性の高いOリング15を採用できる。
【0032】
また、弁体11が昇降する際の摺動部位が弁軸12であり、弁軸12の外径はそれほど大きくする必要がない。従って、摺動抵抗を小さくできるので、故障の頻度が少なくなり、耐久性が向上する。さらに、摺動面積が狭くなることにより腐食やゴミの影響も抑制される。
【0033】
さらに、弁駆動部材13をカートリッジ化できる構造なので、ハウジング1に対して着脱が容易である。それ故、製品の組立やメンテナンス作業が簡単になると共に、既存の製品に適用することも可能となる。
【0034】
[第2の実施形態]
図4〜図6に示すフラッシュバルブVは、駆動体部16をダイヤフラム式としたものであり、その他の構成は前記第1の実施形態とほぼ共通である。本例の駆動体部16は、弁軸12の上端部に取着された中央部16aと、弁駆動部材13の内周面に水密的に取着された周縁部16cと、中央部16aと周縁部16cとを接続する可撓部16bとから成り、可撓部16bは展開・折曲が容易な湾曲形状に形成してある。そして、弁体11と駆動体部16の中央部16aとが、弁軸12で一体的に連結される。弁駆動部材13内の水室は、上記ダイヤフラム構造の駆動体部16により、上方の第一水室21と、下方の第二水室22とに区画される。なお弁駆動部材13の側周部に、第一水室21に連通する第一通水孔13b−1と第二水室22に連通する第二通水孔13b−2とが形成され、底壁部に逆止弁13eを備える開口部13cが形成されるのは、前記実施形態と同様である。
【0035】
本例のフラッシュバルブVの動作を説明すると、以下の如くである。図4の初期状態において開閉操作弁31を操作し、排水管路30を開くと、図5に示すように、駆動体部16の中央部16aが給水圧に押されて上昇すると同時に、第一水室21の貯留水が排水通路5及び排水管路30を通じてハウジング1の流路二次側3へ排出される。駆動体部16の可撓部16bは容易に展開できるから、中央部16aの上昇は何ら支障なく実行される。このとき、第二水室22の容積の拡大に伴い、水が逆止弁13eを押し上げて開口部13cから流入する。その結果、駆動体部16の中央部16aと弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、給水が開始される。
【0036】
給水開始後、開閉操作弁31から手を離すなどして排水管路30を閉止状態とすると、第一水室21から外部への排水が阻止されることにより、弁体11と弁軸12が自重で下降しようとする。このため、図6に示す如く、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13bを通じて第一水室21内へ流入すると共に、第二水室22の水が第二通水孔13b−2を通じて流出する。その結果、駆動体部16の中央部16aと共に弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止した初期状態に戻り、給水を停止させる。
【0037】
本例にあっても前記と同様の効果が得られる。すなわち、弁駆動部材13の第一通水孔13b−1の孔径を大きくしても、第二通水孔13b−2の孔径を適当な値に設定しておくことで、第二水室22からの水の流出速度(一定時間当たりの流出量)を制限して、弁体11の下降速度を緩やかにすることができる。すなわち、弁体11が弁座10に着座するまでの時間を制御して、すなわちフラッシュバルブVの一操作当たりの給水量を、所望の値に設定することが可能であり、しかも、ウォーターハンマ現象の発生を防止できる。また本例では、第一通水孔13b−1の孔径を大きくしたから、スケールや異物などのゴミが溜まりにくくなる。
【0038】
さらに、弁体11と駆動体部16とを連結している弁軸12を弁体昇降時の摺動部位としたから、駆動体部16から摺動部位までの距離が短くなる結果、駆動体部16の昇降動作の安定性が高くなる。弁体昇降時の摺動部位が弁軸12であり、弁軸12の外径はそれほど大きくする必要がないから、摺動抵抗を小さくできるので、依って、故障の頻度が少なくなり、耐久性が向上する。その上、摺動面積が狭くなることにより、腐食やゴミの影響も抑制される。また、弁駆動部材13をカートリッジ化することによる利点も得られる。
【0039】
[第3の実施形態]
図7〜図10に示す実施形態は、前記第1の実施形態のフラッシュバルブVにおいて、第一水室21に貯留した水の排出手段を変更したものである。すなわち本例では、第一水室21に排水管路30を接続するのに代えて、次のような排水手段を採用した。
【0040】
図7に示す如く、本例では、第一水室21の上端部は、キャップ部材6で閉止される。駆動体部14と弁体11とを連結する弁軸12には、第一水室21と弁体11下方の流路二次側3とを連絡する連通路12aが設けられ、弁体11の下面には、この連通路12aの開閉を制御する起動弁19が設けられる。
【0041】
起動弁19は、弁体部19aと弁軸部19bとから成り、弁体部19aは、弁体11の下面に取り付けた弁ケース18内に収納されると共に、バネ17で弁ケース18の開口部18aを閉止する方向に付勢される。弁軸部19bは、弁体部19aの下面から弁ケース18の開口部18aを通過して下方へ伸びるように垂設され、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって起動操作(後述)されるようなされている。
【0042】
本例のフラッシュバルブVの動作は、以下の如くである。図8に示すように、操作ハンドル33を動かすと、これと連動して起動ロッド32が移動して起動弁19の弁軸部19bに衝突し、弁軸部19bを傾ける。すると弁体部19aも傾くので、弁ケース18の開口部18aが開かれ、第一水室21と流路二次側3とが、弁軸12の連通路12a及び弁ケース18を通じて通水可能に連絡される。その結果、図9に示すように、第一水室21内の貯留水が連通路12aと弁ケース18とを通って流路二次側3へ排出されると同時に、駆動体部16が給水圧に押されて上昇することにより、駆動体部14と弁軸12で連結された弁体11が上昇して弁座10から離れ、流路一次側2と二次側3とを連通させて給水を開始させる。
【0043】
給水開始後、操作ハンドル33から手を離すなどして起動弁19を閉止状態に戻すと、図10に示すように、一体化した弁体11,弁軸12及び駆動体部14が自重で下降しようとするのに伴い、フラッシュバルブV内へ流入する水の一部が、第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると共に、第二水室22の水が第二通水孔13b−2から流出する。その結果、弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止した初期状態(図7参照)となり、給水が停止する。
【0044】
[第4の実施形態]
図11〜図14に示す実施形態は、前記第2の実施形態のフラッシュバルブVにおいて、第一水室21に貯留した水の排出手段を変更したものである。本例が採用する排水手段は、次の如くである。
【0045】
図11に示す如く、本例のフラッシュバルブVにおける駆動体部16がダイヤフラム式であり、弁軸12の上端部に取着された中央部16a、弁駆動部材13の内周面に水密的に取着された周縁部16c、中央部16aと周縁部16cとを接続する湾曲形状の可撓部16bとから成っている点は、前記第2の実施形態と共通である。
【0046】
本例では、弁軸12に、第一水室21と弁体11下方の流路二次側3とを連絡する連通路12aが設けられる。そして、弁体11の下面に、弁軸12の連通路12aの開閉を制御する起動弁40が設けられる。当該起動弁40の構成は、以下の如くである。開口部40aを底面部に設けた弁ケース44を弁体11の下面側に取り付け、この弁ケース44内にボール状の弁体部41を収納し、弁ケース44の側面部に上記ボール状弁体部41に対し進退可能なプランジャ42を設ける。プランジャ42はバネ43で常時後退方向へ付勢され、ハウジング1に取り付けた操作ハンドル33と連動する起動ロッド32によって、前進操作されるようなされている。
【0047】
本例のフラッシュバルブVは、以下の如く動作する。図12に示すように、操作ハンドル33を動かすと、起動ロッド32がプランジャ42を前進させ、ボール状弁体部41に衝突してこれを移動させる。そのため開口部40aが開かれ、第一水室21と流路二次側3とが、弁軸12の連通路12a及び弁ケース44を通じて通水可能に連絡される。その結果、図13に示す如く、第一水室21の貯留水が連通路12aと弁ケース44とを通って流路二次側3へ排出されると同時に、駆動体部16の中央部16aが給水圧に押されて上昇することにより、弁軸12で連結された弁体11も上昇して弁座10から離れ、給水が開始される。このとき、第二水室22内へ、逆止弁13eを押し上げて、開口部13cから水が流入する。
【0048】
給水開始後、図14に示すように、操作ハンドル33から手を離してプランジャ42を後退させると、ボール状弁体部41が起動弁40の開口部40aを再び閉止する。これにより、水が第一通水孔13b−1を通じて第一水室21内へ流入すると同時に、第二水室22内から水が第二通水孔13b−2を通じて流出する。このとき底面部の開口部13cは逆止弁13eで閉止される。その結果、弁体11が下降し、やがて弁座10に着座して流路を閉止し、給水を停止させる。
【0049】
【発明の効果】
本発明を適用した定量止水バルブは、弁体に弁軸を介して連結した駆動体部により、弁体の昇降動作が制御され、駆動体部の昇降動作は、第一水室及び第二水室の水圧バランスで制御される構成となっている。従って、第一水室に形成する第一通水孔及び第二水室に形成する第二通水孔の孔径を適宜設定するだけで、駆動体部の下降速度を制御することが可能であるから、水室の容積を拡大せずとも給水時間を長くすることが可能である。依って、定量止水バルブをコンパクト化できて、且つ、必要十分な給水量を確保することが出来る。
【0050】
また、第一水室に連絡する第一通水孔、及び、第二水室に連絡する第二通水孔それぞれの孔径を多少大きくしても、二つの通水孔がそれぞれ通水抵抗を持つから、駆動体部が着座するまでの下降速度を遅く維持できる。それ故、通水孔の目詰まりが起きにくくなるから、弁体動作の安定性が向上し、ウォーターハンマ現象が防止される。また、通水孔の形成が容易になり、ストレーナを不要にできる等の製造上の利点ももたらされる。
【0051】
なお、本発明に係る定量止水バルブは、弁体と駆動体部とを弁軸によって連結し、この弁軸を軸案内部で摺動可能に保持するようにしたので、駆動体部の昇降時における振れや姿勢の傾きが小さくなり、昇降動作の安定性が向上し、故障が少なくなる。さらに、弁軸を大径にしなくても、駆動体部の昇降安定性を確保できるから、小径の弁軸を採用することが可能であり、依って、腐食やゴミの影響が少なくなると共に、弁軸の摺動抵抗を減少させることができるので、耐久性が向上する。しかも、摺動部分の表面仕上げの精度を高くする必要がなく、製作材料の制限も少ないので、製作コストの節減を図れる。
【0052】
さらに、弁体・弁軸・弁駆動部材を一体化させてカートリッジ化した場合は、製品の組立及びメンテナンス作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図2】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図3】本発明を適用したフラッシュバルブの第1の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図4】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図5】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図6】本発明を適用したフラッシュバルブの第2の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図7】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図8】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図9】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、給水中の状態を示す正面断面図である。
【図10】本発明を適用したフラッシュバルブの第3の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図11】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、初期状態を示す正面断面図である。
【図12】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、起動時の状態を示す正面断面図である。
【図13】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、給水中の状態を示す正面断面図である。
【図14】本発明を適用したフラッシュバルブの第4の実施形態に関するものであって、流路閉止途中の状態を示す正面断面図である。
【図15】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例を示す正面断面図である。
【図16】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は起動時の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図17】従来のピストン弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は給水中の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図18】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例を示す正面断面図である。
【図19】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は起動時の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【図20】従来のダイヤフラム弁構造のフラッシュバルブの一例に関するものであって、図(A)は給水中の状態を示す正面断面図、図(B)は同状態の要部を拡大して示す正面断面図である。
【符号の説明】
V…フラッシュバルブ 1…ハウジング 1a…流入部 1b…流出部 2…流路一次側 3…流路二次側 4…キャップ部材 5…排水通路 6…キャップ部材 10…弁座 11…弁体 12…弁軸 12a…連通路 13…弁駆動部材 13a…軸保持部 13b−1…第一通水孔 13b−2…第二通水孔
13c…開口部 13d…逆止弁 13e…逆止弁 14…駆動体部(ピストン式) 15…Oリング 16…駆動体部(ダイヤフラム式) 16a…中央部
16b…湾曲部 16c…周縁部 21…第一水室 22…第二水室 30…排水管路 31…開閉操作弁 32…起動ロッド 33…操作ハンドル
Claims (8)
- ハウジング内における流路の途中に配置され当該流路の開閉を制御する弁体と、該弁体に一体に設けられた弁軸と、該弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、該弁軸の上方部位に取着された駆動体部と、該駆動体部を昇降可能に収納する水室とが設けられ、前記水室が前記駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画され、前記水室の壁部には、第一水室と外部流路とを通水可能に連絡する第一通水孔と、第二水室と外部流路とを通水可能に連絡する第二通水孔とが形成され、前記第一水室から水を比較的大きい流量で排出させる手段が設けられると共に、前記第一通水孔及び第二通水孔の単位時間当たりの水の通過流量が比較的小さくなるように設定されていることを特徴とする定量止水バルブ。
- 前記弁軸を摺動可能に保持する軸案内部と、前記弁軸に取着される駆動体部と、該駆動体部を収納すると共に該駆動体部によって上方の第一水室と下方の第二水室との2室に区画される水室とを備え、壁部に第一水室に連絡する第一通水孔及び第二水室に連絡する第二通水孔が形成された弁駆動部材が設けられ、当該弁駆動部材は、前記弁体及び弁軸と共に、ハウジングに対して着脱可能に構成されている請求項1に記載の定量止水バルブ。
- 前記第二水室の第二通水孔は水の排出流量が比較的小さくなるよう小径に設定されると共に、前記第二水室の壁部に比較的大きい流量での水の流入を許す開口部が設けられ、当該開口部に逆止弁を設けた請求項1又は2に記載の定量止水バルブ。
- 前記第一水室内へ通じる第一通水孔の孔径を、前記第二水室へ通じる第二通水孔の孔径よりも大きく設定した請求項1乃至3のいずれかに記載の定量止水バルブ。
- 前記水室がシリンダ構造になされ、前記駆動体部は前記水室の内周面を摺動するピストン構造になされている請求項1乃至4のいずれかに記載の定量止水バルブ。
- 前記駆動体部は、前記弁軸に取着される中央部と、前記水室の内周面へ水密的に取着される周縁部と、中央部と周縁部との間に設けられた湾曲形状の可撓部とから成り、前記可撓部が変形することにより前記中央部が昇降可能に構成されている請求項1乃至4のいずれかに記載の定量止水バルブ。
- 前記第一水室に貯留した水の排出手段を、前記第一水室に接続した排水管路と、当該排水管路の途中に設けた開閉操作弁とで構成した請求項1乃至6のいずれかに記載の定量止水バルブ。
- 前記第一水室に貯留した水の排出手段を、前記弁軸に形成した前記第一水室と前記弁体の二次側とを連絡する連通路と、前記弁体の下面側に設けた前記連通路の開閉を制御する起動弁と、当該起動弁の操作手段とで構成した請求項1乃至6のいずれかに記載の定量止水バルブ。
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JP2014531548A (ja) * | 2011-10-10 | 2014-11-27 | ザイデル、ニルス ホルガーSEIDEL,Nils Holger | 小便器の足場を洗浄するための装置および対応する小便器の構成 |
CN113080712A (zh) * | 2021-05-12 | 2021-07-09 | 陈蕾蕾 | 一种饮水机以及相应的储水桶 |
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2002
- 2002-06-07 JP JP2002166528A patent/JP2004011274A/ja active Pending
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