JP2004010969A - 圧延用ローラー - Google Patents

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sic
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Yoshibumi Takei
武井 義文
Hiroyuki Tsuto
津戸 宏之
Tatsuya Shiogai
塩貝 達也
Ichiro Aoki
青木 一郎
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Taiheiyo Cement Corp
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Abstract

【課題】軽量で剛性が高くかつ耐摩耗性に優れ、さらに表面温度の制御が容易で圧延精度に優れた圧延用ローラーを提供する。
【解決手段】圧延用ローラーの素材として、Al合金にSiC粉末またはSiC繊維を複合させてなるAl合金基複合材料を使用し、かつ圧延用ローラー中に温度制御用の水冷管を導入することで、軽量高剛性でかつ耐摩耗性に優れ、表面温度の制御が容易で圧延精度が改善した圧延用ローラーを作製することができる。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属にセラミックス強化材を複合させてなる金属−セラミックス複合材料に関し、さらに詳しくは、Al合金にSiC粉末またはSiC繊維を複合させてなるAl合金基複合材料であって、主に圧延用ローラーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス粒子またはセラミックス繊維で強化された金属−セラミックス複合材料は、高剛性、低熱膨張性、耐摩耗性等のセラミックスとしての優れた特性と、延性、高靭性、高熱伝導性等の金属としての優れた特性の両方を兼ね備えている。また、特にマトリックス金属をアルミニウム合金とした複合材料は、アルミニウムの軽量性という特徴を維持したまま、硬度、耐摩耗性を改善できるという特徴を有している。また強化材としてSiCを使用したAl合金基複合材料では、強化材およびマトリックスの両方とも高い熱伝導性を有していることから、得られる複合材料も高熱伝導率を示すという特徴を有していることが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
これまで用いられてきた圧延用ローラーは、主に金属製ローラーとセラミックス製ローラーであるが、これらは圧延時に摩擦熱等の発熱が発生し、使用時間とともに温度が上昇するため圧延精度の維持に限界があった。この発熱に対処するために水冷するが、金属製ローラーでは部材の剛性が低いことから一般にローラーの肉厚を厚くしなければならず、このため温度が伝わりにくくなり放熱が困難であった。一方セラミックス製ローラーでは、脆く欠けやすいだけでなく、一般に熱伝導率が低いためにやはり放熱が困難であった。
【0004】
本発明は、上述した圧延用ローラーが有する課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、軽量で耐摩耗性に優れ、ローラー表面の温度制御が容易で圧延精度に優れた圧延用ローラーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述した本発明の目的は、Al合金にSiC粉末またはSiC繊維を複合させてなるAl合金基複合材料を用いて圧延用ローラーを作製し、かつそのローラーの内部に水冷管を導入することで達成される。
【0006】
つまり本発明は、Al合金にSiC粉末またはSiC繊維を複合させてなるAl合金基複合材料を用いた圧延用ローラーであって、さらにローラー内部に水冷管を配していることを特徴とするAl合金基複合材料製圧延用ローラー(請求項1)であって、また、該Al合金基複合材料製圧延用ローラーの表面のSiC充填率が50体積%以上85体積%以下であることを特徴とするAl合金基複合材料製圧延用ローラー(請求項2)である。
【0007】
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明で提案した圧延用ローラーは、その素材として、強化材がSiCであり、マトリックス合金をAl合金とするAl合金基複合材料とした。その理由は、鉄などの金属製ローラーであると重くまた耐摩耗性が劣っているばかりでなく、十分な比剛性が無く、水冷管から圧延用ローラー表面までの肉厚が厚くなり、温度制御が困難であること、またセラミックス製であると破壊靭性が低く、欠けやすいばかりでなく、一般に熱伝導率が低く、ローラー表面の温度制御が困難であるという欠点がある。これに対し、該Al合金基複合材料は、軽量で高剛性であり、耐摩耗性に優れていること、また破壊靭性が高いため欠けにくく、熱伝導率が高いためにローラー表面の温度制御が容易であるという特徴を有しているからである。
【0008】
ローラー表面のSiC充填率は50体積%以上85体積%以下であることが望ましい。これはSiC充填率が50体積%未満であると耐摩耗性が低下し剛性も十分でなく、逆に85体積%を越えるSiC充填率を有するAl合金基複合材料は、破壊靱性が低下し、欠けやすくなるからである。
【0009】
本発明の圧延用ローラーに使用する複合材料のAl合金中のMgの含有量は、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。その理由は、Mgが0.1質量%未満であると部材の水分に対する耐食性が低下し、逆に30質量%を越えるとマトリックス合金が脆くなり欠けやすくなること、また部材の熱伝導率が低下するため好ましくない。
【0010】
また、Al合金中のSi含有量は5質量%以上が好ましい。その理由は、Si含有量が5質量%より少ない場合Al合金のプリフォーム中への含浸が遅く、未含浸部分が生じやすくなるからである。逆にSi含有量が50質量%を越えて多い場合も、合金の融点が高くなり未含浸部分が生じやすくなるため好ましくない。
【0011】
本発明では、使用するSiC粉末またはSiC繊維として、その粒径または繊維の長さが0.3μm以下のものの占める割合が10%以下であり、かつ、100μm以上のものの占める割合が1%以下であるとした。その理由は、0.3μm以下のものの占める割合が10%より多いとAl合金が含浸しにくく、未含浸部分が生じやすくなるからであり、また、100μm以上のものの占める割合が1%より多いと、複合材料の加工性が悪くなり精度良い加工をすることが困難となるため好ましくないからである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法をSiC粉末を使用した場合を例に挙げさらに詳しく述べると、まず強化材として粒径が0.3μm以下のものの占める割合が10%以下であり、かつ100μm以上のものの占める割合が1%以下であるSiC粉末を用意する。
【0013】
このSiC粉末を分級した後、プリフォーム作製後所定の充填率となるよう、種々の粒度の粉末を所定割合で配合し、これにバインダーを添加混合し、加圧成形など種々の成形方法により粉末充填率が50〜85体積%の範囲内のプリフォームを形成する。この際、作製されたプリフォームのSiC充填率は、径方向で同心円状に変化していてもよくこれも本発明に包含される。
【0014】
形成したプリフォームにMgおよびSiを含むAl合金を接触させ、それを窒素雰囲気中でAl合金が溶融する温度以上まで加熱し、Al合金をプリフォーム中に含浸させた後冷却することによって複合材料を作製し、加工することによって圧延用ローラーを作製する。
【0015】
水冷管は、SiCプリフォーム中に、例えばアルミナ製のパイプを挿入してAl合金を含浸しても良いし、円柱状のAl合金基複合材料を作製後、軸方向に貫通穴を開けてこれを水冷管としても良いし、またSUS製等の水冷管等を挿入しても良い。その際、穴形状の加工をより容易にするため、穴となる部分のSiC充填率を低充填または未充填としておくことも本特許に包含される。
【0016】
以上の方法で複合材料を作製すれば、マトリックス金属がAl合金であり、軽量で剛性が高く、欠け等の欠陥が生じにくく、ローラー表面の温度制御が容易で圧延精度に優れた圧延用ローラーを作製することができる。
なお、強化材としてSiC繊維を使用した場合でも、同様な手順にて圧延用ローラーを作製することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0018】
(実施例)
(1)Al合金基複合材料製圧延用ローラーの作製
まず強化材であるSiC粉末として粒度#2000(信濃電気製錬社製、GC#2000)および#180(信濃電気製錬社製、GC#180)の粉末を2:8の割合で混合した混合粉末を用意し、これにPVA(ポリビニルアルコール)をSiC混合粉末100質量部に対して5質量部添加し、ミル混合を行った。得られた混合粉末を、離型剤を塗布した内寸が150×210×110mmの金型中に投入し、150℃で加熱しながら2.0MPaの荷重をかけてプレス成型してSiC充填率60体積%の150×210×110mmの成形体を得た。得られた成形体から、生加工によって外径100mm内径26mm長さ200mmの円筒形状のプリフォームを得た。得られたプリフォーム、およびAl−10質量%Si−5質量%Mg合金を接触させた状態で設置し、窒素雰囲気中900℃で10時間保持してプリフォーム中にAl合金を含浸させ、Al合金基複合材料を得た。これを加工して外径95mm内径26mm長さ195mmの円筒形の圧延用ローラーを作製した。得られた圧延用ローラーの中心にφ30mmの穴加工を施し、同寸法のSUS304水冷管を嵌め込んで水冷管とした。
【0019】
(2)圧延試験
得られたAl合金基複合材料製圧延用ローラーを水冷しながら、これに1000×80×厚さ5mmのアルミニウム製板(JIS1060)を圧延率40%で圧延を行い、これを50枚繰り返して、圧延用ローラー表面の温度及び圧延後の50枚のアルミニウム板の厚さを測定した。厚さの測定箇所は、部材の長手方向において、圧延先端部から100mmの位置を基点として200mm毎の位置で、幅方向に対しては中央部である計5箇所とした。その結果、圧延用ローラー表面は19℃でありほとんど温度上昇がなかった。また、厚さも3±0.2mmと圧延精度は良好であった。
【0020】
(比較例)
鋳鉄(FC250)を用いて同様な形状の水冷管を有する圧延用ローラーを作製し、上記と同様の圧延試験を行った。その結果、圧延用ローラー表面温度は、32℃となり、温度上昇が認められた。また、板の厚さは3±0.5mmとばらつきが大きくなった。
【0021】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の水冷管を配したAl合金基複合材料を用いて圧延用ローラーを作製することにより、軽量で剛性が高く耐摩耗性に優れた圧延用ローラーが容易に得られ、また熱伝導率が高くローラー表面温度の制御が容易で、結果として圧延精度に優れた圧延用ローラーが作製できる。

Claims (2)

  1. Al合金にSiC粉末またはSiC繊維を複合させてなるAl合金基複合材料を用いた圧延用ローラーであって、ローラー内部に水冷管を配していることを特徴とするAl合金基複合材料製圧延用ローラー。
  2. 前記Al合金基複合材料製圧延用ローラーの表面のSiC充填率が50体積%以上85体積%以下であることを特徴とする請求項1記載のAl合金基複合材料製圧延用ローラー。
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