JP2004010802A - 耐熱性樹脂用添加剤及び該添加剤を含む耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

耐熱性樹脂用添加剤及び該添加剤を含む耐熱性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性や材料強度の低下をほとんど引き起こすことなく、表面の耐汚染性、離型性を大幅に向上する耐熱性樹脂用添加剤を提供すること、及び、その耐熱性樹脂用添加剤を含有する耐熱性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】分子中にマレイミド又はマレイミド誘導体に由来する繰り返し単位を有し、且つ、分子側鎖に有機ポリシロキサン構造を有する重量平均分子量が5,000〜50,000の高分子化合物であることを特徴とする耐熱性樹脂用添加剤、及び該添加剤と耐熱性樹脂を含む耐熱性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、家庭用電気機器、情報機器、医療用機器などに使用されている発熱体及びモーター類などを被覆する絶縁材料等に広く使用されている耐熱性樹脂の添加剤、及び該添加剤を含有した耐熱性樹脂組成物、並びに、該耐熱性樹脂組成物を使用した成型体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、発熱体やモーター類などを被覆する材料あるいは接触する材料として、シリコン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用されている。例えば、電子写真式複写機や熱転写式印字装置では、高速印刷の要求により定着ローラーやサーマルヘッド等の被覆材も、耐熱性がより高く、また離型性に優れた樹脂が要求されるようになってきた。
電子写真式複写機では、特開昭61−219049号公報には、シリコーン系クシ型ポリマーとポリカーボネート型樹脂からなる表面層を有する電子写真感光体が開示されている。この場合、より高速印字を行うためには、ポリカーボネート型樹脂の耐熱性が十分でない。また、特開平11−156971号公報には、フッ素系樹脂粒子が分散遍在した熱硬化性ポリイミド系樹脂を主成分とするシームレス管状フィルムが開示されている。このフィルムでは、要求される離型性を得るためにはフッ素樹脂粒子濃度が高くなりフィルムの強度が低下する。すなわち、このフィルムでは離型性と材料強度の両立が難しい。さらに、特開2000−215969号公報には、耐熱絶縁性樹脂シートを積層して絶縁被覆した面状発熱体が開示され、耐熱絶縁性樹脂シートとして、ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリアミドなどが記載されている。この樹脂被覆面状発熱体は、樹脂表面の耐汚染性、離型性は十分でない。
このように、耐熱性、材料強度、表面の耐汚染性、離型性のすべてを満足する樹脂材料は、見あたらない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、芳香族ポリアミドのような耐熱性樹脂において、耐熱性や材料強度の低下をほとんど引き起こすことなく、表面の耐汚染性、離型性を大幅に向上する耐熱性樹脂用添加剤を提供すること、さらに、その耐熱性樹脂用添加剤を含有する耐熱性樹脂組成物を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、分子中にマレイミド又はマレイミド誘導体に由来する繰り返し単位を有し、且つ、分子側鎖に有機ポリシロキサン構造を有する化合物を耐熱性樹脂に配合することにより、前記課題が解決することを見出して、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち、本発明の耐熱性樹脂用添加剤は、重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子化合物であり、分子内に下記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(II)で表される繰り返し単位を有することを特徴としている。
【化7】
Figure 2004010802
【化8】
Figure 2004010802
ここで、上記式中のn1は、4〜200が好ましく、n2は2〜20が好ましく、n3は10〜200が好ましい。
また、本発明の耐熱性樹脂組成物は、前記耐熱性樹脂用添加剤と耐熱性樹脂を含有することを特徴としており、耐熱性樹脂としては、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールが好ましい。さらに、本発明の成型体は、前記耐熱性樹脂用添加剤と耐熱性樹脂からなることを特徴としており、耐熱性樹脂としては、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の耐熱性樹脂用添加剤は、重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子化合物であり、分子内に下記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(II)で表される繰り返し単位を有している。ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー法による。
【化9】
Figure 2004010802
【化10】
Figure 2004010802
【0007】
上記式(II)において、R3は2価の有機基であるが、具体的には、次式(III−1〜11)等を挙げることができる。
【化11】
Figure 2004010802
【0008】
本発明の耐熱性樹脂用添加剤は、マレイミド又はマレイミド誘導体と、有機ポリシロキサン構造を有するケイ素含有マクロモノマーからなる単量体混合物を、従来公知の重合法により調製しても良く、マレイミド又はマレイミド誘導体と、分子内に官能基を有する単量体を含有する単量体混合物を、従来公知の重合法により重合して得られる共重合体を前駆体として、その前駆体の官能基と有機ポリシロキサン構造を有する化合物の反応性基を反応させて調製しても良い。
【0009】
本発明の耐熱性樹脂用添加剤の調製に使用するマレイミド又はマレイミド誘導体としては、下記式(IV)で表される化合物を挙げることができる。
【化12】
Figure 2004010802
上記式(IV)において、R7は、水素、アルキル基、シクロアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、アリール基のいずれかである。具体的には、マレイミド、エチルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ヒドロキシエチルマレイミド、ヒドロキシブチルマレイミド、エトキシエチルマレイミド、ブトキシエチルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、メチルフェニルマレイミド、ヒドロキシフェニルマレイミド、カルボキシフェニルマレイミド、メトキシフェニルマレイミド、ベンジルマレイミドなどを挙げることができる。特に、有機シロキサン構造を有するケイ素含有マクロモノマーと共重合させる場合は、共重合性の良い、マレイミド、シクロヘキシルマレイミド、フェニルマレイミド、ベンジルマレイミドが好ましい。
【0010】
本発明の耐熱樹脂用添加剤の調製に使用することのできる有機ポリシロキサン構造を有するケイ素含有マクロモノマーは、分子末端に重合性不飽和結合を有し、分子内に有機ポリシロキサン構造を有するマクロモノマーであり、GPC法による重量平均分子量が1,000〜20,000のものが好ましい。また、分子末端の重合性不飽和基は、前記マレイミド又はマレイミド誘導体との共重合性の良い(メタ)アクリロイル基が好ましい。有機ポリシロキサン構造を有するケイ素含有マクロモノマーの具体例としては、下記式(V−1,2,3)などを挙げることができ、例えば、片末端メタクリロイル基変性シリコーンとしてはサイラプレーンFM−0711,FM−0712(チッソ(株)製)などが市販されている。
【化13】
Figure 2004010802
式(V−1〜3)において、n4、n5及びn6は正の整数であるが、10〜200の整数であることが好ましい。
【0011】
前記マレイミド又はマレイミド誘導体と前記有機シロキサン構造を有するケイ素含有マクロモノマーとの共重合は、従来公知の重合法により調製することができるが、不純物の少ない塊状重合法及び溶液重合法が好ましい。また、共重合可能なその他の単量体を共重合させても良い。その他の単量体は、マレイミド又はマレイミド誘導体100重量部に対して200重量部以下、好ましくは100重量部以下、特に好ましくは1〜50重量部である。共重合可能なその他の単量体として、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸メトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチルなどのハロゲン化(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル類、塩化ビニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルなどを挙げることができる。
【0012】
また、本発明の耐熱性樹脂用添加剤は、マレイミド又はマレイミド誘導体と、分子内に官能基を有する単量体を含有する単量体混合物を従来公知の重合法により重合して得られる共重合体を前駆体として、その前駆体の官能基と有機ポリシロキサン構造を有する化合物の反応性基を反応させて調製しても良い。この場合使用することのできる分子内に官能基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有単量体、N−メチロールアクリルアミドなどのアミド基含有単量体、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有単量体などを挙げることができる。
【0013】
そして、上記前駆体と下記式(VI)で表される有機ポリシロキサン構造を有する化合物とを反応させることにより、本発明の耐熱性樹脂用添加剤が得られる。
【化14】
Figure 2004010802
【0014】
前駆体は、マレイミド又はマレイミド誘導体、分子内に反応性基を有する単量体以外に、耐熱性樹脂との親和性、相溶性などを考慮して、共重合可能なその他の単量体を共重合させても良い。その他の単量体は、マレイミド又はマレイミド誘導体100重量部に対して200重量部以下、好ましくは100重量部以下、特に好ましくは1〜50重量部である。前駆体において、共重合可能なその他の単量体として、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸メトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アクリル酸シクロアルキル、(メタ)アクリル酸トリフロロエチルなどのハロゲン化(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール、スチレン、メチルスチレン、メトキシスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル類、塩化ビニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルなどを挙げることができる。
【0015】
本発明の耐熱性樹脂添加剤は、重量平均分子量が5,000〜50,000の高分子化合物であるが、より好ましくは7,000〜35,000である。そして、上式(I)におけるn1は4〜200が好ましく、特に6〜100が好ましい。さらに、上式(II)におけるn2は2〜20が好ましい。この繰り返し単位が多くなると重量平均分子量が高くなり、重量平均分子量が上限値を超えると、耐熱性樹脂との相溶性が低下して、その効果が安定しなくなる。
【0016】
本発明の耐熱性樹脂組成物は、前記耐熱性樹脂用添加剤と耐熱性樹脂を含有するが、耐熱性樹脂としては、融点200℃以上の樹脂が好ましく、より好ましくは250℃以上、特に好ましくは300℃以上の樹脂である。前記耐熱性樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、脂肪族ポリイミド、芳香族ポリイミド、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリメチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾチアゾールなどが挙げられるが、脂肪族及び芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールが好ましい。前記耐熱性樹脂用添加剤の配合量は、前記耐熱性樹脂100重量部に対して、前記耐熱性樹脂用添加剤0.1〜10重量部が好ましく、特に0.5〜5重量部が好ましい。また、耐熱性樹脂組成物の調製は、溶液ブレンド法、溶融ブレンド法または重合ブレンド法を適宜選択すれば良い。
【0017】
本発明の成型体は、前記耐熱性樹脂用添加剤と前記耐熱性樹脂からなる成型体である。溶液ブレンド法により調製した耐熱性樹脂組成物を使用する場合は溶媒を揮散させることにより成型でき、溶融ブレンド法により調製した耐熱性樹脂組成物を使用する場合は溶融又は半溶融状態で押出成型、射出成型などの従来公知の成型法をにより成型できる。また、重合ブレンド法の場合は、前記耐熱性樹脂用添加剤を耐熱性樹脂の前駆体に混合して、重合することによって成型できる。たとえば、テレフタル酸クロライド、フェニレンジアミン及び前記耐熱性樹脂用添加剤を混合した後に、重合して成型しても良い。
【0018】
特に、溶液ブレンド法により調製した耐熱性樹脂組成物を使用して、溶媒キャスト法により得られたフィルム等の成型体は、溶媒を用いない溶融ブレンド法や重合ブレンド法と比較すると、前記耐熱性樹脂用添加剤の添加量がより少ない量で同一の効果が得られるため、溶融ブレンド法や重合ブレンド法と比較すると耐熱性の低下をより抑えることができる。
【0019】
本発明の耐熱性樹脂組成物および成型体は、電子写真式複写機の定着ローラーや搬送ベルト、面状発熱体の被覆材、各種モーターの被覆材、壁紙、化粧板、各種建材、フレキシブルプリント基板用保護フィルム、基板用各種絶縁用途等に使用することができる。また、本発明の耐熱性樹脂組成物および成型体には、その効果を損なわない範囲で、充填剤、色材、耐候性付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、撥水剤、防かび剤、可塑剤等を添加しても良い。
【0020】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例及び比較例を用いてさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
【0021】
(実施例1)
攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計および環流冷却管を備えたフラスコに、重量平均分子量(Mw)が1,000のケイ素含有マクロモノマー(FM−0711;チッソ(株)製)60重量部、N−フェニルマレイミド40重量部及びメチルイソブチルケトン100重量部を仕込み、フラスコ内に窒素ガスを導入しながら30分攪拌して窒素置換を行った後、フラスコの内容物を95℃に加熱した。
ついで、β−メルカプトプロピオン酸2重量部を攪拌下のフラスコ内に添加した。フラスコ内の内容物が95℃に維持しながら、1時間毎に重合開始剤アゾビスイソブチロニトリル(和光純薬(株)製)0.3重量部を3回添加した。β−メルカプトプロピオン酸の添加から4.5時間後にメチルイソブチルケトン300重量部をフラスコ内に加えた後、室温まで冷却して、ポリマー濃度20%の共重合体溶液(A−1)を得た。得られた共重合体のMwは、13,000であった。
【0022】
(実施例2)
β−メルカプトプロピオン酸2重量部を1重量部に代えた以外は実施例1と同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(A−2)を得た。得られた共重合体のMwは、21,000であった。
【0023】
(実施例3)
N−フェニルマレイミドをN−シクロヘキシルマレイミドに代えた以外は同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(A−3)を得た。得られた共重合体のMwは、15,000であった。
【0024】
(実施例4)
ケイ素含有マクロモノマーをMw5,000のケイ素含有マクロモノマー(X−22−174DX:信越化学工業(株)製)に代えた以外は同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(A−4)を得た。得られた共重合体のMwは、25,000であった。
【0025】
(実施例5)
攪拌装置、窒素ガス導入管、温度計および環流冷却管を備えたフラスコに、N−フェニルマレイミド40重量部、メタクリル酸5重量部及びメチルイソブチルケトン100重量部を仕込み、フラスコ内に窒素ガスを導入しながら30分攪拌して窒素置換を行った後、フラスコの内容物を95℃に加熱した。
ついで、β−メルカプトプロピオン酸1重量部を攪拌下のフラスコ内に添加した。フラスコ内の内容物が95℃に維持しながら、1時間毎に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(和光純薬(株)製)0.3重量部を3回添加した。β−メルカプトプロピオン酸の添加から4.5時間後にp−トルエンスルホン酸0.1重量部とMwが1000の片末端水酸基変性シリコーン(FM−0411;チッソ(株)製)55重量部を添加し、更に6時間撹拌した。その後メチルイソブチルケトン300重量部をフラスコ内に加えた後、室温まで冷却して、ポリマー濃度20%の共重合体溶液(A−5)を得た。得られた共重合体のMwは、14,000であった。
【0026】
(比較例1)
N−フェニルマレイミドをメチルメタクリレートに代えた以外は実施例1と同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(C−1)を得た。得られた共重合体のMwは、13,000であった。
【0027】
(比較例2)
β−メルカプトプロピオン酸2重量部を0.2重量部に代えた以外は実施例1と同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(C−2)を得た。得られた共重合体のMwは、60,000であった。
【0028】
(比較例3)
ケイ素含有マクロモノマーを使用せず、N−フェニルマレイミド100重量部に代えた以外は実施例1と同様にしてポリマー濃度20%の共重合体溶液(C−3)を得た。得られた共重合体のMwは、13,000であった。
【0029】
(実施例6〜32、比較例3〜20)
表1に示す配合により、耐熱性樹脂組成物を調製し、下記方法により耐熱性樹脂フィルムを作成し、得られたフィルムの耐汚染性試験及び剥離力測定試験を行った。試験結果を表1に示す。尚、表1において、PAは芳香族ポリアミド(テクノーラ(登録商標):帝人(株)製)の10%ジメチルアセトアミド溶液、PBIはポリベンゾイミダゾール(PBI MR Solution:クラリアントジャパン(株)製)の10%ジメチルアセトアミド溶液、PIはポリイミド(Kapton(登録商標):東レデュポン(株)製)、C−4は重量平均分子量1,000のケイ素含有マクロモノマー(FM−0711:チッソ(株)製)、C−5はシリコーンオイル(TSF4702:東芝シリコーン(株)製)であり、表中の組成物欄の数値は固形分の重量部を示している。
【表1】
Figure 2004010802
【0030】
・耐熱性樹脂フィルムの調製
耐熱性樹脂組成物を、50μmPETフィルム(PET−5011、リンテック(株)製)にドクターブレードで塗布し、熱風乾燥機に入れて130℃で30分加熱乾燥して、厚み40μmの耐熱性樹脂フィルムを得た。
・耐汚染性試験
耐熱性樹脂フィルムに、マジックインキ(登録商標)で1センチメートル四方の正方形状にマークし、滲みを目視で観察する。さらにこれを脱脂綿で拭き取り表面の汚染状態を目視で観察する。同一箇所へのマーク及び拭き取りを10回繰り返し、滲みと汚染状態を観察する。滲みについては、滲みがあるものを「×」、僅かに滲みがあるものを「△」、滲みがないものを「○」とし、汚染状態については、油性インキのマークが消えたものを「○」、跡が残ったものを「×」とした。尚、評価しなかった項目については「−」で表記した。
・剥離力試験
JISZ0237の8.粘着力に準拠する方法による。セロハン粘着テープ(ニチバン(株)製、18mm幅)を、温度25℃、相対湿度65%雰囲気下、試験フィルムに2kgローラーで圧着する。圧着後、25℃、65%雰囲気に静置し、15分経過後と24時間経過後に、速度300mm/minでセロハン粘着テープを90度方向に引きはがし、そのときの粘着力を測定する。
【0031】
【発明の効果】
本発明の耐熱性樹脂用添加剤は、主鎖にマレイミド又はマレイミド誘導体に由来する繰り返し単位を有し、側鎖に有機ポリシロキサン構造を有するために、耐熱性樹脂と相溶性が良く、少量添加により耐熱性樹脂の耐汚染性や剥離性を大幅に向上するものである。
また、本発明の耐熱性樹脂組成物は、前記耐熱性樹脂用添加剤を含有しており、フィルムなどにしたときに表面の耐汚染性や剥離性に優れており、広く使用できるものである。さらに、本発明の成型体は、前記耐熱樹脂用添加剤と耐熱性樹脂からなり、耐熱性樹脂が有する耐熱性を維持しながら、耐汚染性、剥離性及び離型性に優れたものである。

Claims (14)

  1. 重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子化合物であり、分子内に下記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(II)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする耐熱性樹脂用添加剤。
    Figure 2004010802
    Figure 2004010802
  2. 前記式(I)中のn1が、4以上200以下の整数であることを特徴とする請求項1記載の耐熱性樹脂用添加剤。
  3. 前記式(II)中のn2が、2以上20以下の整数であることを特徴とする請求項1記載の耐熱性樹脂用添加剤。
  4. 前記式(II−1)中のn3が、10以上200以下の整数であることを特徴とする請求項1記載の耐熱性樹脂用添加剤。
  5. 重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子化合物であり、分子内に下記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(II)で表される繰り返し単位を有するの共重合体と、耐熱性樹脂を含有することを特徴とする耐熱性樹脂組成物。
    Figure 2004010802
    Figure 2004010802
  6. 前記式(I)中のn1が、4以上200以下の整数であることを特徴とする請求項5記載の耐熱性樹脂組成物。
  7. 前記式(II)中のn2が、2以上20以下の整数であることを特徴とする請求項5記載の耐熱性樹脂組成物。
  8. 前記式(II−1)中のn3が、10以上200以下の整数であることを特徴とする請求項5記載の耐熱性樹脂用添加剤。
  9. 耐熱性樹脂が、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールよりなる群から選ばれる樹脂であることを特徴とする請求項5記載の耐熱性樹脂組成物。
  10. 重量平均分子量が5,000以上50,000以下の高分子化合物であり、分子内に下記式(I)で表される繰り返し単位及び下記式(II)で表される繰り返し単位を有するの共重合体と、耐熱性樹脂からなることを特徴とする成型体。
    Figure 2004010802
    Figure 2004010802
  11. 前記式(I)中のn1が、4以上200以下の整数であることを特徴とする請求項10記載の成型体。
  12. 前記式(II)中のn2が、2以上20以下の整数であることを特徴とする請求項10記載の成型体。
  13. 前記式(II−1)中のn3が、10以上200以下の整数であることを特徴とする請求項10記載の成型体。
  14. 耐熱性樹脂が、芳香族ポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリベンゾイミダゾールよりなる群から選ばれる樹脂であることを特徴とする請求項10記載の成型体。
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JP2006045441A (ja) * 2004-08-09 2006-02-16 Soken Chem & Eng Co Ltd 芳香族系耐熱性ポリマーの反応性変性化剤組成物、その成形用樹脂組成物及びその成形体
KR100738787B1 (ko) * 2006-06-21 2007-07-12 주식회사 대우일렉트로닉스 멀티미디어용 휴대기기의 거치대

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