JP2004010712A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】高度なレベルの剛性および耐衝撃性を示す熱可塑性樹脂組成物材料を提供すること。
【解決手段】ポリカーボネート樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂(A)、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル樹脂等の熱可塑性エラストマー(B)並びに炭素繊維(C)を含有する熱可塑性樹脂組成物。さらに、臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物、燐化合物、赤燐、窒素化合物、珪素化合物、ホウ素化合物、アンチモン化合物等の難燃剤(D)が添加された熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリカーボネート樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂(A)、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル樹脂等の熱可塑性エラストマー(B)並びに炭素繊維(C)を含有する熱可塑性樹脂組成物。さらに、臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物、燐化合物、赤燐、窒素化合物、珪素化合物、ホウ素化合物、アンチモン化合物等の難燃剤(D)が添加された熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、剛性、耐衝撃性に優れた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
IT機器市場が成長し、それに伴い使用される樹脂材料に対する要求も変化してきた。近年では、IT機器の軽薄短小が顕著になり、特にその筐体は薄肉化の要求が激しい。この過程においてこれに用いられる樹脂材料は剛性と耐衝撃性が求められるようになった。
【0003】
しかしながら、特開平1−185360号公報に記載されているように熱可塑性樹脂に繊維状充填剤等を配合し剛性を上げようと試みると衝撃強度が低下する。該公報に報告されている芳香族ポリカーボネート樹脂のような非晶性樹脂ではこの傾向が顕著である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように高剛性でかつ耐衝撃性が高い材料はいまだ見出されておらず、これを満足する技術の開発が強く望まれていた。
【0005】
本発明の目的は、高度なレベルの剛性および耐衝撃性を示す熱可塑性樹脂組成物材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、熱可塑性樹脂(A)、熱可塑性エラストマー(B)および炭素繊維(C)からなる熱可塑性樹脂組成物にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(A)は特に限定はされないが非晶性樹脂であることが好ましい。有効面積が大きい成形品場合、非晶性樹脂は寸法精度において好ましい。また、非晶性樹脂の場合、ガラス転移温度が140℃以上であることが好ましい。140℃未満の場合には、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱温度が低いものとなる。ガラス転移温度は測定方法により若干ことなるが粘弾性測定のtanδのピーク温度が判別しやすいので好ましい。熱可塑性樹脂(A)はポリカーボネート樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂およびポリフェニレンエーテル樹脂から選ばれる少なくとも一種以上であることは好ましい。これら樹脂は特に限定されず容易に市場から調達できる。さらに好ましくはポリカーボネート樹脂である。
【0009】
ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく。その粘度平均分子量は14000〜28000が好ましい。さらに好ましくは16000〜23000である。
【0010】
本発明で用いられる熱可塑性エラストマー(B)の例としては、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ゴム質重合体を硬質樹脂に配合した組成物が挙げられる。また、ブロック共重合体、あるいは、グラフト共重合体でもその硬質セグメントと同種の重合体や類似の重合体との組成物も使用できる。熱可塑性エラストマー(B)のそのゴム弾性を示す成分が主としてブロック共重合体であることが好ましい。
【0011】
さらに詳しく例を挙げると、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルやポリエステル等が用いられたポリエステル系エラストマーおよびポリエステル樹脂とエステル系エラストマーの組成物、拘束層にポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ゴム弾性体にEPDM、EPM、IIR等のオレフィン系ゴム弾性体を用いたオレフィン系エラストマーおよびEPDM、EPM、IIR等の単体あるいはその変性物、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントにポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエチレンブチレン、ポリエチレンイソプレン、ポリエチレンプロピレン等を用いたSBS、SEBS、SIS、SEBS、SEPS等もスチレン系エラストマーやポリスチレンおよびまたはスチレン含有共重合体とスチレン系エラストマーの組成物、ハードセグメントにナイロン、ソフトセグメントにポリエステル、ポリエーテル等を用いたナイロン系エラストマーおよびナイロン樹脂とナイロン系エラストマーの組成物、ハードセグメントにポリウレタン、ソフトセグメントにポリエステル、ポリエーテル等を用いたウレタン系エラストマーおよびウレタン系樹脂とウレタン系エラストマーの組成物、トランス−1、4−ポリイソプレン系エラストマー、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン系エラストマー。PVC系エラストマー、アイオノマー系エラストマーが挙げられる。好ましくはポリエステル系エラストマー、ポリエステルエラストマーおよびポリエステル系樹脂並びにオレフィン系エラストマーであり、さらに好ましくはポリエステル系エラストマーである。ポリエステル系エラストマーの中ではポリエステル−ポリエーテル共重合体がより好ましい。
【0012】
熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の組み合わせはポリカーボネート樹脂と、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル系樹脂が好ましい。
【0013】
炭素繊維(C)はPAN系、ピッチ系、リグニン系のいずれのものも使用できる。表面処理方法、収束剤等の有無も特に限定されない。好ましくはPAN系炭素繊維である。
【0014】
難燃剤(D)は特に限定されることなくどんなものでも使用できる。一種のみでも使用できるし、複数組み合わせても使用できる。好ましくは臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物、燐化合物、赤燐、窒素化合物、珪素化合物、ホウ素化合物、アンチモン化合物である。
【0015】
臭素系化合物の例としては臭素化エポキシ、臭素化ポリカーボネート、臭素化ビスフェノールA、臭素化ビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)や臭素化ビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)等の臭素化ビスフェノールAの末端変性品、臭素化ビスフェノールS、臭素化フェノールノボラックエポキシ、臭素化(アルキル)フェニルグリシジルエーテル、臭素化ベンゼン、臭素化トルエン、臭素化シクロドデカン、臭素化ジフェニルエーテル、エチレンビス(臭素化フェニル)、エチレンビス(臭素化フタルイミド)、臭素化無水フタル酸、臭素化(アルキル)フェノール、トリス(臭素化フェノキシ)トリアジン、臭素化ポリスチレン、臭素化トリメチルフェニルインダン、臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化フェニレンオキサイド、ビス(臭素化フェノキシエタン)が挙げられる。好ましくは臭素化エポキシ、臭素化ビスフェノールA、臭素化ポリカーボネート、ポリ臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化フェニレンオキサイドである。
【0016】
塩素化合物の例としては塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、ヘット酸等が挙げられる。
【0017】
フッ素化合物の例としてはポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化ポリオレフィンやその共重合体が挙げられる。
【0018】
燐化合物の例としては燐酸エステルやポリリン酸塩類やフォスファゼンが挙げられる。燐酸エステルの具体例としてはトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシルフォスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシルジフェニルフォスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、ジフェニル−2−エチルクレシルフォスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフェート、メチルホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レゾルシニルジフェニルフォスフェート等のモノフォスフェートであり、ビスフェノールA−ビスフォスフェート、ヒドロキノン−ビスフォスフェート、ジヒドロキシビフェニル−ビスフォスフェート等であるところのフェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)、フェニレンビス(ジトリルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジキシリルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジトリルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジトリルフォスフェート)等のポリフォスフェートである。これらにハロゲンが置換されたものでも良い。好ましくはトリフェニルホスフェート、トリキシルフォスフェート、フェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)である。
【0019】
フォスファゼンは環状でも直鎖状でも良い。
【0020】
赤燐は熱硬化性樹脂および/または金属水酸化物で被覆され安定化されたものが好ましい。赤リン難燃剤はそれだけでは発火性があるので予め構成樹脂成分でマスターバッチ化されたものを用いることが好ましい
窒素化合物の例としてはトリアジン類、メラミン類が挙げられる。
【0021】
珪素化合物はシリコーンが挙げられる。直鎖状、分岐状でも良いし架橋されていても良い。
【0022】
ホウ素化合物の例としてはホウ酸、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が挙げられる。ホウ酸塩としてはホウ酸亜鉛、ホウ酸バリウムホウ酸マグネシュウム等が挙げられる。好ましくはホウ酸亜鉛である。
【0023】
アンチモン化合物の例としては三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げられる。
【0024】
熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量%に対し、熱可塑性樹脂(A)の割合は20〜80質量%であることが好ましい。20質量%未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の剛性が低くなる傾向に有り、80質量%を超えると衝撃強度が低下する傾向にある。より好ましくは30〜60質量%である。
【0025】
炭素繊維(C)は、熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量部に対して5〜100質量部配合されることが好ましい。5質量部未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の剛性が低くなる傾向に有り、100質量部を超えると流動性に劣る傾向にある。
【0026】
難燃剤(D)は熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量部に対し、1〜50質量部配合されることが好ましい。1質量部未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の難燃性が低い傾向にあり。50質量部を超えると衝撃強度が低くなる傾向にある。
【0027】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は通常の公知の混練機械によって賦形し、成形することにより製造することができる。このような成形機としては押出機、射出成形機、ブロー成形機、カレンダー成形機およびインフレーション成形機等が挙げられる。炭素繊維の供給方法もフィラメント状、チョップ状ともに可能である。
【0028】
さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて染料、顔料、安定剤、タルクやマイカ等の充填材を配合することができる。
【0029】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の用途としては、特に限定されるものではないが、例えばコピー機、FAX機、プリンター、デスクトップ型/ノート型/タワー型/サーバー型コンピューター、PDA、携帯電話/PHS、TV、ビデオデッキ、オーディオ機器等の各種OA/情報/家電機器のハウジングおよびシャーシー部品、PHS交換機、電話交換機等のハウジング、エアコン/クーラーの室内外機のハウジング、家電機器のハウジング、各種建材部材等の用途が挙げられる。
【0030】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0031】
【実施例】
[ポリカーボネート(PC)樹脂]
三菱エンジニアリングプラスチック(株)製
ノバレックス7022
粘度平均分子量Mv=22000
ガラス転移温度 165℃
出光石油化学(株)製 タフロンA1700
粘度平均分子量Mv=17000
ガラス転移温度 165℃
[ポリアリレート(PAR)樹脂]
ユニチカ(株)製Uポリマー U−100
ガラス転移温度 189℃
[ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂]
住友化学(株)製スミカエクセルPES 3600P
ガラス転移温度 232℃
[ポリエステル系エラストマー]
東洋紡績(株)製ペルプレンP−90B
PBT−PTMGブロック共重合体
東洋紡績(株)製ペルプレンEN−1000
PBN−PTMGブロック共重合体
[ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂]
テレフタル酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.83(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0032】
[ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂]
テレフタル酸ジメチルおよびエチレングリコールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.78(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0033】
[ポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂]
ナフタレン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.83(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0034】
[ABS樹脂]
酸基含有共重合体にて肥大化したポリブタジエン100質量部にアクリロニトリル(30質量部)とスチレン(70質量部)の混合物をグラフト重合させたABSグラフト共重合体を乳化重合法にて調製しABS樹脂を作製した。
【0035】
[AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)樹脂]
アクリロニトリル成分29質量%およびスチレン成分71質量%よりなり、N,N−ジメチルホルムアミド溶液から測定した還元粘度が0.90dl/gであるアクリロニトリル−スチレン共重合体を懸濁重合法にて調製しAS樹脂を作製した。
【0036】
[ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)]
旭硝子(株)製 フルオンCD−1
[赤リン難燃剤]
燐化学工業(株)製 ノーバエクセル140(フェノール系熱硬化性樹脂および金属水酸化物で被覆されている)
[赤リンマスターバッチ]
ノーバエクセル140(30質量%)と上記PBT樹脂(70質量%)を予め窒素雰囲気下で押出機で混合したもの。
【0037】
[燐酸エステル難燃剤]
トリフェニルフォスフェート
大八化学(株)製 TPP
1,3−フェニレンビス(ジ−2,6−キシリルフォスフェート)
旭電化工業(株)製 アデカスタブFP−500
[ホウ酸亜鉛]
水澤化学工業(株)製 アルカネックスFRF−30C
[炭素繊維]
三菱レイヨン(株)製 パイロフィルTR06U
[タルク]
林化成(株) CHC−16P
[アイゾット衝撃強度の測定]
ASTM D258に準拠した方法により3.2mm厚み/ノッチ付試片を作製し試験を行った。
【0038】
[荷重たわみ温度の測定]
ASTM D648に準拠した方法により6.4mm厚み試片を作製し試験を行った。
【0039】
[燃焼試験]
UL94法に準拠した方法で行った。
【0040】
[曲げ弾性率の測定]
ASTM D790に準拠した方法により3.2mm厚み試片を作製し試験を行った。
【0041】
[ガラス転移温度の測定]
セイコー電子工業(株)製DMS110粘弾性スペクトロメータでガラス転移温度を測定した。Tanδのピーク温度をガラス転移温度とした。
【0042】
昇温速度 :2℃/min
測定周波数:1Hz
変形モード:曲げモード
測定雰囲気:窒素気流中
[実施例1〜19および比較例1]
炭素繊維(C)以外の原料をあらかじめ表1に示す配合比にて計量しブレンド後、30mmφのベント式二軸押出機に供給し、溶融混練してペレットを得た。実施例7はシリンダー温度290℃でそれ以外はシリンダー温度270℃で賦形した。
【0043】
なお、赤リン難燃剤はあらかじめマスタバッチ化しておいたものを使用した。炭素繊維(C)は、押出機途中よりサイドフィードにて供給した。
【0044】
得られたペレットを、型締め力75tのスクリュウ式射出成形機により成形して、各種試験片を成形し、上記に示す方法で評価した。実施例7はシリンダー温度290℃でそれ以外はシリンダー温度270℃で成形した。なお、各種試験片成形時金型温度は60℃とした。
【0045】
得られた結果を表1および表2に示す。
【0046】
【表1】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
実施例に示したように本発明は高い剛性を示しながらかつ高い耐衝撃性を示す。従来の様に熱可塑性樹脂に炭素繊維を配合しても剛性は向上するが耐衝撃性は低下し、比較例に示すようにABS樹脂に代表されるようなゴム強化樹脂を配合したとしてもその耐衝撃性は低いものである。
【0048】
本発明は高い剛性と高い耐衝撃性を併せ持つ熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、剛性、耐衝撃性に優れた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
IT機器市場が成長し、それに伴い使用される樹脂材料に対する要求も変化してきた。近年では、IT機器の軽薄短小が顕著になり、特にその筐体は薄肉化の要求が激しい。この過程においてこれに用いられる樹脂材料は剛性と耐衝撃性が求められるようになった。
【0003】
しかしながら、特開平1−185360号公報に記載されているように熱可塑性樹脂に繊維状充填剤等を配合し剛性を上げようと試みると衝撃強度が低下する。該公報に報告されている芳香族ポリカーボネート樹脂のような非晶性樹脂ではこの傾向が顕著である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように高剛性でかつ耐衝撃性が高い材料はいまだ見出されておらず、これを満足する技術の開発が強く望まれていた。
【0005】
本発明の目的は、高度なレベルの剛性および耐衝撃性を示す熱可塑性樹脂組成物材料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、熱可塑性樹脂(A)、熱可塑性エラストマー(B)および炭素繊維(C)からなる熱可塑性樹脂組成物にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明で用いられる熱可塑性樹脂(A)は特に限定はされないが非晶性樹脂であることが好ましい。有効面積が大きい成形品場合、非晶性樹脂は寸法精度において好ましい。また、非晶性樹脂の場合、ガラス転移温度が140℃以上であることが好ましい。140℃未満の場合には、得られる熱可塑性樹脂組成物の耐熱温度が低いものとなる。ガラス転移温度は測定方法により若干ことなるが粘弾性測定のtanδのピーク温度が判別しやすいので好ましい。熱可塑性樹脂(A)はポリカーボネート樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂およびポリフェニレンエーテル樹脂から選ばれる少なくとも一種以上であることは好ましい。これら樹脂は特に限定されず容易に市場から調達できる。さらに好ましくはポリカーボネート樹脂である。
【0009】
ポリカーボネート樹脂としては、芳香族ポリカーボネート樹脂が好ましく。その粘度平均分子量は14000〜28000が好ましい。さらに好ましくは16000〜23000である。
【0010】
本発明で用いられる熱可塑性エラストマー(B)の例としては、ブロック共重合体、グラフト共重合体、ゴム質重合体を硬質樹脂に配合した組成物が挙げられる。また、ブロック共重合体、あるいは、グラフト共重合体でもその硬質セグメントと同種の重合体や類似の重合体との組成物も使用できる。熱可塑性エラストマー(B)のそのゴム弾性を示す成分が主としてブロック共重合体であることが好ましい。
【0011】
さらに詳しく例を挙げると、ハードセグメントにポリエステル、ソフトセグメントにポリエーテルやポリエステル等が用いられたポリエステル系エラストマーおよびポリエステル樹脂とエステル系エラストマーの組成物、拘束層にポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ゴム弾性体にEPDM、EPM、IIR等のオレフィン系ゴム弾性体を用いたオレフィン系エラストマーおよびEPDM、EPM、IIR等の単体あるいはその変性物、ハードセグメントにポリスチレン、ソフトセグメントにポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエチレンブチレン、ポリエチレンイソプレン、ポリエチレンプロピレン等を用いたSBS、SEBS、SIS、SEBS、SEPS等もスチレン系エラストマーやポリスチレンおよびまたはスチレン含有共重合体とスチレン系エラストマーの組成物、ハードセグメントにナイロン、ソフトセグメントにポリエステル、ポリエーテル等を用いたナイロン系エラストマーおよびナイロン樹脂とナイロン系エラストマーの組成物、ハードセグメントにポリウレタン、ソフトセグメントにポリエステル、ポリエーテル等を用いたウレタン系エラストマーおよびウレタン系樹脂とウレタン系エラストマーの組成物、トランス−1、4−ポリイソプレン系エラストマー、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン系エラストマー。PVC系エラストマー、アイオノマー系エラストマーが挙げられる。好ましくはポリエステル系エラストマー、ポリエステルエラストマーおよびポリエステル系樹脂並びにオレフィン系エラストマーであり、さらに好ましくはポリエステル系エラストマーである。ポリエステル系エラストマーの中ではポリエステル−ポリエーテル共重合体がより好ましい。
【0012】
熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の組み合わせはポリカーボネート樹脂と、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル系樹脂が好ましい。
【0013】
炭素繊維(C)はPAN系、ピッチ系、リグニン系のいずれのものも使用できる。表面処理方法、収束剤等の有無も特に限定されない。好ましくはPAN系炭素繊維である。
【0014】
難燃剤(D)は特に限定されることなくどんなものでも使用できる。一種のみでも使用できるし、複数組み合わせても使用できる。好ましくは臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物、燐化合物、赤燐、窒素化合物、珪素化合物、ホウ素化合物、アンチモン化合物である。
【0015】
臭素系化合物の例としては臭素化エポキシ、臭素化ポリカーボネート、臭素化ビスフェノールA、臭素化ビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)や臭素化ビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)等の臭素化ビスフェノールAの末端変性品、臭素化ビスフェノールS、臭素化フェノールノボラックエポキシ、臭素化(アルキル)フェニルグリシジルエーテル、臭素化ベンゼン、臭素化トルエン、臭素化シクロドデカン、臭素化ジフェニルエーテル、エチレンビス(臭素化フェニル)、エチレンビス(臭素化フタルイミド)、臭素化無水フタル酸、臭素化(アルキル)フェノール、トリス(臭素化フェノキシ)トリアジン、臭素化ポリスチレン、臭素化トリメチルフェニルインダン、臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化フェニレンオキサイド、ビス(臭素化フェノキシエタン)が挙げられる。好ましくは臭素化エポキシ、臭素化ビスフェノールA、臭素化ポリカーボネート、ポリ臭素化ベンジルアクリレート、ポリ臭素化フェニレンオキサイドである。
【0016】
塩素化合物の例としては塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、ヘット酸等が挙げられる。
【0017】
フッ素化合物の例としてはポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化ポリオレフィンやその共重合体が挙げられる。
【0018】
燐化合物の例としては燐酸エステルやポリリン酸塩類やフォスファゼンが挙げられる。燐酸エステルの具体例としてはトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシルフォスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシルジフェニルフォスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート、ジフェニル−2−エチルクレシルフォスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)フォスフェート、メチルホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホン酸ジエチル、レゾルシニルジフェニルフォスフェート等のモノフォスフェートであり、ビスフェノールA−ビスフォスフェート、ヒドロキノン−ビスフォスフェート、ジヒドロキシビフェニル−ビスフォスフェート等であるところのフェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)、フェニレンビス(ジトリルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジフェニルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジキシリルフォスフェート)、ビスフェノールA−ビス(ジトリルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)、ビフェニレンビス(ジトリルフォスフェート)等のポリフォスフェートである。これらにハロゲンが置換されたものでも良い。好ましくはトリフェニルホスフェート、トリキシルフォスフェート、フェニレンビス(ジフェニルフォスフェート)、フェニレンビス(ジキシリルフォスフェート)である。
【0019】
フォスファゼンは環状でも直鎖状でも良い。
【0020】
赤燐は熱硬化性樹脂および/または金属水酸化物で被覆され安定化されたものが好ましい。赤リン難燃剤はそれだけでは発火性があるので予め構成樹脂成分でマスターバッチ化されたものを用いることが好ましい
窒素化合物の例としてはトリアジン類、メラミン類が挙げられる。
【0021】
珪素化合物はシリコーンが挙げられる。直鎖状、分岐状でも良いし架橋されていても良い。
【0022】
ホウ素化合物の例としてはホウ酸、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が挙げられる。ホウ酸塩としてはホウ酸亜鉛、ホウ酸バリウムホウ酸マグネシュウム等が挙げられる。好ましくはホウ酸亜鉛である。
【0023】
アンチモン化合物の例としては三酸化アンチモン、アンチモン酸ソーダ等が挙げられる。
【0024】
熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量%に対し、熱可塑性樹脂(A)の割合は20〜80質量%であることが好ましい。20質量%未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の剛性が低くなる傾向に有り、80質量%を超えると衝撃強度が低下する傾向にある。より好ましくは30〜60質量%である。
【0025】
炭素繊維(C)は、熱可塑性樹脂(A)および熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量部に対して5〜100質量部配合されることが好ましい。5質量部未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の剛性が低くなる傾向に有り、100質量部を超えると流動性に劣る傾向にある。
【0026】
難燃剤(D)は熱可塑性樹脂(A)と熱可塑性エラストマー(B)の合計100質量部に対し、1〜50質量部配合されることが好ましい。1質量部未満では得られる熱可塑性樹脂組成物の難燃性が低い傾向にあり。50質量部を超えると衝撃強度が低くなる傾向にある。
【0027】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は通常の公知の混練機械によって賦形し、成形することにより製造することができる。このような成形機としては押出機、射出成形機、ブロー成形機、カレンダー成形機およびインフレーション成形機等が挙げられる。炭素繊維の供給方法もフィラメント状、チョップ状ともに可能である。
【0028】
さらに、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、必要に応じて染料、顔料、安定剤、タルクやマイカ等の充填材を配合することができる。
【0029】
本発明の熱可塑性樹脂組成物の用途としては、特に限定されるものではないが、例えばコピー機、FAX機、プリンター、デスクトップ型/ノート型/タワー型/サーバー型コンピューター、PDA、携帯電話/PHS、TV、ビデオデッキ、オーディオ機器等の各種OA/情報/家電機器のハウジングおよびシャーシー部品、PHS交換機、電話交換機等のハウジング、エアコン/クーラーの室内外機のハウジング、家電機器のハウジング、各種建材部材等の用途が挙げられる。
【0030】
以下、実施例により本発明を説明する。
【0031】
【実施例】
[ポリカーボネート(PC)樹脂]
三菱エンジニアリングプラスチック(株)製
ノバレックス7022
粘度平均分子量Mv=22000
ガラス転移温度 165℃
出光石油化学(株)製 タフロンA1700
粘度平均分子量Mv=17000
ガラス転移温度 165℃
[ポリアリレート(PAR)樹脂]
ユニチカ(株)製Uポリマー U−100
ガラス転移温度 189℃
[ポリエーテルサルフォン(PES)樹脂]
住友化学(株)製スミカエクセルPES 3600P
ガラス転移温度 232℃
[ポリエステル系エラストマー]
東洋紡績(株)製ペルプレンP−90B
PBT−PTMGブロック共重合体
東洋紡績(株)製ペルプレンEN−1000
PBN−PTMGブロック共重合体
[ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂]
テレフタル酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.83(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0032】
[ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂]
テレフタル酸ジメチルおよびエチレングリコールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.78(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0033】
[ポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂]
ナフタレン酸ジメチルおよび1,4−ブタンジオールを用い定法により製造し、極限粘度[η]0.83(溶媒:フェノール/テトラクロルエタン=50/50質量比、25℃)のものを使用した。
【0034】
[ABS樹脂]
酸基含有共重合体にて肥大化したポリブタジエン100質量部にアクリロニトリル(30質量部)とスチレン(70質量部)の混合物をグラフト重合させたABSグラフト共重合体を乳化重合法にて調製しABS樹脂を作製した。
【0035】
[AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)樹脂]
アクリロニトリル成分29質量%およびスチレン成分71質量%よりなり、N,N−ジメチルホルムアミド溶液から測定した還元粘度が0.90dl/gであるアクリロニトリル−スチレン共重合体を懸濁重合法にて調製しAS樹脂を作製した。
【0036】
[ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)]
旭硝子(株)製 フルオンCD−1
[赤リン難燃剤]
燐化学工業(株)製 ノーバエクセル140(フェノール系熱硬化性樹脂および金属水酸化物で被覆されている)
[赤リンマスターバッチ]
ノーバエクセル140(30質量%)と上記PBT樹脂(70質量%)を予め窒素雰囲気下で押出機で混合したもの。
【0037】
[燐酸エステル難燃剤]
トリフェニルフォスフェート
大八化学(株)製 TPP
1,3−フェニレンビス(ジ−2,6−キシリルフォスフェート)
旭電化工業(株)製 アデカスタブFP−500
[ホウ酸亜鉛]
水澤化学工業(株)製 アルカネックスFRF−30C
[炭素繊維]
三菱レイヨン(株)製 パイロフィルTR06U
[タルク]
林化成(株) CHC−16P
[アイゾット衝撃強度の測定]
ASTM D258に準拠した方法により3.2mm厚み/ノッチ付試片を作製し試験を行った。
【0038】
[荷重たわみ温度の測定]
ASTM D648に準拠した方法により6.4mm厚み試片を作製し試験を行った。
【0039】
[燃焼試験]
UL94法に準拠した方法で行った。
【0040】
[曲げ弾性率の測定]
ASTM D790に準拠した方法により3.2mm厚み試片を作製し試験を行った。
【0041】
[ガラス転移温度の測定]
セイコー電子工業(株)製DMS110粘弾性スペクトロメータでガラス転移温度を測定した。Tanδのピーク温度をガラス転移温度とした。
【0042】
昇温速度 :2℃/min
測定周波数:1Hz
変形モード:曲げモード
測定雰囲気:窒素気流中
[実施例1〜19および比較例1]
炭素繊維(C)以外の原料をあらかじめ表1に示す配合比にて計量しブレンド後、30mmφのベント式二軸押出機に供給し、溶融混練してペレットを得た。実施例7はシリンダー温度290℃でそれ以外はシリンダー温度270℃で賦形した。
【0043】
なお、赤リン難燃剤はあらかじめマスタバッチ化しておいたものを使用した。炭素繊維(C)は、押出機途中よりサイドフィードにて供給した。
【0044】
得られたペレットを、型締め力75tのスクリュウ式射出成形機により成形して、各種試験片を成形し、上記に示す方法で評価した。実施例7はシリンダー温度290℃でそれ以外はシリンダー温度270℃で成形した。なお、各種試験片成形時金型温度は60℃とした。
【0045】
得られた結果を表1および表2に示す。
【0046】
【表1】
【表2】
【0047】
【発明の効果】
実施例に示したように本発明は高い剛性を示しながらかつ高い耐衝撃性を示す。従来の様に熱可塑性樹脂に炭素繊維を配合しても剛性は向上するが耐衝撃性は低下し、比較例に示すようにABS樹脂に代表されるようなゴム強化樹脂を配合したとしてもその耐衝撃性は低いものである。
【0048】
本発明は高い剛性と高い耐衝撃性を併せ持つ熱可塑性樹脂組成物を提供する。
Claims (11)
- 熱可塑性樹脂(A)、熱可塑性エラストマー(B)および炭素繊維(C)を含有する熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)が、非晶性樹脂である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)が、ガラス転移温度140℃以上を持つ非晶性樹脂である請求項2記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)が、ポリカーボネート樹脂、ポリアリーレン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリサルフォン樹脂およびポリフェニレンエーテル樹脂から選ばれる少なくとも一種である請求項3記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性エラストマー(B)のそのゴム弾性を示す成分が主としてブロック共重合体である請求項1〜4の何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性エラストマー(B)が、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル系樹脂である請求項5記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)が、ポリカーボネート樹脂であり、熱可塑性エラストマー(B)が、ポリエステル系エラストマーまたはポリエステル系エラストマーおよびポリエステル樹脂からなる組成物である請求項1〜6の何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 難燃剤(D)が配合されてなる請求項1〜7の何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 難燃剤(D)が、臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物、燐化合物、赤燐、窒素化合物、珪素化合物、ホウ素化合物およびアンチモン化合物から選ばれる少なくとも一種である請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)20〜80質量%および熱可塑性エラストマー(B)80〜20質量%からなる組成物100質量部に対して、炭素繊維(C)が5〜100質量部配合されてなる請求項1〜7の何れかに記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A)20〜80質量%および熱可塑性エラストマー(B)80〜20質量%からなる組成物100質量部に対して、炭素繊維(C)が5〜100質量部および難燃剤(D)が1〜50質量部配合されてなる請求項8ないし請求項9記載の熱可塑性樹脂組成物。
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CN110204881A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-06 | 大河宝利材料科技(苏州)有限公司 | 一种表面优良碳纤维阻燃增强聚碳酸酯复合材料及其制备方法 |
-
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- 2002-06-05 JP JP2002164290A patent/JP2004010712A/ja active Pending
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