JP2004010248A - 走行路 - Google Patents

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Akihito Tai
田井 彰人
Eiji Sakata
佐方 英次
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Abstract

【課題】走行路の上を搬送車が走行し、該走行路の下方に物品載置箇所が配置される搬送システムにおいて、クリーンルーム内での配置上の事情等によって、物品載置箇所を、走行路の真下から、レールの幅方向で少しずらして配置しなければならないことがある。この場合、走行路上の搬送車と物品載置箇所との間で物品を受け渡す際に、上下に昇降させる物品と、一方のレールとが干渉してしまい、物品が受け渡せないという問題があった。
【解決手段】前記搬送車10と前記物品載置箇所である処理装置4のステーション41との間で物品9を受け渡す際、物品9が前記走行経路2を通過させることができるように、該走行経路2の該ステーション41に対応する位置に切欠する。
【選択図】 図11

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、クリーンルームで用いられる無人搬送システム等の走行路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体製造工場等のクリーンルームでは、処理装置等に沿って敷設された走行路上に無人搬送車を走行させて、該搬送車により物品を該処理装置等に搬送する無人搬送車システムが知られている。
無人搬送車システムに用いられる走行路として、所定間隔をあけて配置される一対のレールと、該一対のレールを繋ぐとともに、ハンガーを介して天井から吊り下げられる門型の繋ぎ部材とを備えたものが知られている。このような走行路における搬送車は、レール間において吊り下げられるような構成になっており、下方に物品保持部が形成され、該物品保持部に、レールの下方に配置された物品載置箇所との間で物品を受け渡すための昇降装置を備えている。この搬送車では、物品載置箇所に容易に物品を移載することができるが、走行路は、レール間が開きやすい構成になっているため、搬送車の重量によりレール間が開いて、搬送車が脱輪する等のおそれがある。これを防ぐためには、レールが開かないように繋ぎ部材を厚くすることで強度を確保する方法しかなかった。
そこで、走行路に物品を通過可能な開口を形成し、搬送車に設けた移載装置により該開口を経て物品載置箇所に物品を移載することが検討されている。
そのための走行路として、物品が通過可能な間隔をあけて配置された一対のレールの下面間を繋ぎ部材で連結して構成し、繋ぎ部材を走行路の走行方向に間隔をあけて多数配置することが検討されている。この構成では、繋ぎ部材により、搬送車の重量によりレールの間隔が開くことなく、一定に保たれるようになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば、クリーンルーム内での配置上の事情等によって、前記処理装置の物品載置箇所を、走行路の真下から、レールの幅方向で処理装置側に、少しずらして配置しなければならないこともある。この場合、走行路上の搬送車と物品載置箇所との間で物品を受け渡す際に、上下に昇降させる物品と、処理装置側の一方のレールとが干渉してしまい、物品が受け渡せないという問題があった。
そこで、本発明では、この問題を解決することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段は、以下に示すとおりである。
まず、請求項1に記載のように、搬送車が走行路の下方に設けられた物品載置箇所との間で物品の受け渡しをする搬送システムにおいて配設される走行路であって、前記搬送車と前記物品載置箇所との間で物品を受け渡す際、物品が前記走行路を通過させることができるように、前記走行路の物品載置箇所に対応する位置に切欠する。
【0005】
また、請求項2に記載のように、前記走行路は一対のレールを備え、前記物品載置箇所の真上に配置される一方のレールを切欠し、この切欠により形成される該一方のレールの端部と、他方の切欠しなかったレールとを補強部材で連結する。
【0006】
そして、請求項3に記載のように、前記走行路の切欠の上方に支持部材を設け、前記搬送車の上部に被支持部材を設けて、搬送車を該支持部材と該被支持部材とにより支持する。
【0007】
また、請求項4に記載のように、前記支持部材は前記走行路の切欠の上方に架設されるレールで構成し、前記被支持部材はローラで構成する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は無人搬送車システム1の走行経路2の分岐部を示す斜視図、図2は無人搬送車システム1の概略構成を示す平面図、図3は自動倉庫5付近の平面図、図4は自動倉庫5付近の正面図、図5は第1搬送車10Aから自動倉庫5への物品9の受け渡しを説明する図、図6は走行経路2上の第1搬送車10Aの斜視図、図7は第2搬送車10Bの斜視図、図8は搬送車10A・10Bの底面図、図9は走行経路2の一部平面図、図10は走行経路2の正面断面図、図11は第1搬送車10Aから処理倉庫4への物品9の受け渡しを説明する図、図12は処理倉庫4付近の正面図である。
なお、以下の説明では、搬送車10(10A・10B)については、その進行方向を前方として各構成部材の前後左右位置を説明し、走行経路2(21・22・23)については、その走向方向を前方として各構成部材の前後左右位置を説明するものとする。
【0009】
まず、半導体製造工場等のクリーンルーム内での無人搬送車システムに適用される無人搬送車システム1について説明する。
図1及び図2に示すように、無人搬送車10の移動経路となる走行経路2がクリーンルームの天井から吊り下げ部材30・30・・・を介して吊設されており、この走行経路2に沿って複数の作業場3・3・・・が配置されている。この走行経路2は大別して、図2に示されるように、複数の第1閉ループ路21・21・・・と、該第1閉ループ路21・21・・・間を接続する第2閉ループ路22とから成り、該第1閉ループ路21は作業場3の処理装置4・4・・・に沿って敷設される工程内搬送用のループとして、該第2閉ループ路22は各作業場3・3・・・間を連絡する工程間搬送用の長距離ループとして構成されている。この第1閉ループ路21と第2閉ループ路22とは連結路23・23を介して連結されており、該連結路23・23と、該第1閉ループ21の曲線部と、該第2閉ループ22の直線部とで囲われるスペースには物品9を保管する自動倉庫5が配置されている。詳細は後述するが、この第1閉ループ21路の外側方であり、且つ第2閉ループ22路の外側方に配置される自動倉庫5・5・・・では、該第1閉ループ路21上の第1搬送車10A、及び該第2閉ループ路22上の第1搬送車10Aの両方から、物品9の移載が可能である。ここで言う物品9とは、例えば、半導体ウエハを収納したカセット等のことである。
【0010】
図3に示すように、処理装置4の入出庫口にはそれぞれ物品9の載置箇所としてのステーション41・41が設けられており、該ステーション41・41は処理装置4から突設されて、第1閉ループ路21の下方に配置されている。第1閉ループ路21の外側に配置された処理装置4は移載装置を備え、該移載装置によって物品9がステーション41と処理装置4内との間で移載される。詳細については後述するが、このステーション41・41上方の第1閉ループ路21には、物品9が上下に通過可能な通過口20・20が形成されている。
【0011】
また、図3及び図4に示すように、自動倉庫5には、第1閉ループ路21に対向する側面の下部、及び第2閉ループ22路に対向する側面の上部と下部に、それぞれ入出庫口が設けられている。自動倉庫5下部の2箇所の入出庫口にはそれぞれ物品9の載置箇所としてのステーション51・51と52・52とが1組ずつ設けられ、該ステーション51・51、52・52は自動倉庫5から突設されて、それぞれ第1閉ループ路21の下方と、第2閉ループ路22の下方とに配置されている。このステーション51(52)はローラコンベア等の搬送コンベアを備え、該搬送コンベアによって物品9が自動倉庫5に入出庫される。
なお、このステーション51・51上方の第1閉ループ路21、及びステーション52・52上方の第2閉ループ路22についても、物品9が上下に通過可能な通過口20・20が形成されている。
【0012】
一方、自動倉庫5上部の入出庫口にはそれぞれ物品9の受け渡し口となるステーション53・53が、第2閉ループ路22の外側方まで突設されている。このステーション53は、入出庫コンベアとして一対のローラコンベア54・54を備え、該ローラコンベア54・54は、搬送車10の進行方向に対して前後に並設されて、第2閉ループ路22を走行する第2搬送車10Bのローラコンベア8・8と同じ高さで配置されている。この1対のローラコンベア54・54で物品9下面の前後両端部を転支して、搬送車10の進行方向に対して左右方向に横送りする構成である。このローラコンベア54・54の外側端部(第2閉ループ路22側端部)には、第2搬送車10Bへ物品9を受け渡す時以外に、ローラコンベア54・54の搬送面から上方に突出した状態で物品9を係止し、物品9を受け渡す時に搬送面から下降する上下動自在なストッパ55が設けられており、ローラコンベア54・54上の物品9の落下が防止されている。
【0013】
次に、前記搬送車10について説明する。
本実施例では、走行経路2上に2種類の搬送車10A・10Bを、図2中の矢印の方向に一方向に走行させており、第1搬送車10A・10A・・・は工程間搬送と工程内搬送の兼用タイプとして、第2搬送車10B・10B・・・は工程間搬送専用のタイプとして構成されている。
【0014】
図6及び図7に示すように、この第1搬送車10A及び第2搬送車10Bの車体本体10a・10aは略同じ構造であり、車体本体10aの中央部には物品収納空間10bが形成されて、該物品収納空間10bの下側部と一側部とは、物品9が通過可能なように外部へ開口され、該車体本体10aの下側部及び一側部が「門」字型に形成されている。
なお、この車体本体10aの一側部の開口部については、第1閉ループ路21及び第2閉ループ路22上で外側に向くように配置される。
【0015】
図8に示すように、車体本体10aの前記一側部の反対側部の下部にはブラケット16が突設され、該ブラケット16から、一対のガイドローラ12・12が垂設されている。このガイドローラ12・12は、これらの車軸が鉛直方向に向けられ、車体の前後中央で前後に並設されている。
【0016】
また、車体本体10aの前記反対側部には、駆動輪11が車軸を左右水平方向に向けて配置されている。平面視で、この駆動輪11の車軸は、前記ガイドローラ12・12を結ぶ直線の垂直2等分線上に配置されており、該駆動輪11の一部分は車体本体10aの下面から下方に突出して、後述するレール24Lの走行部24bと当接するように構成されている。
【0017】
そして、車体本体10aの下面における、駆動輪11の前後に、一対の補助輪13・13が設けられている。該補助輪13・13は方向転換自在なキャスター輪で構成され、車軸を左右水平方向に向けて配置されており、この補助輪13・13は、通常、レール24Lの走行部24bとは接触しないように、該走行部24bとの間に若干(例えば数ミリ程度)の間隙を開けて配置されている。この補助輪13・13はこれらの車輪を走行部24bから浮かせて、駆動輪11が常に前記走行部24bと接するようにしており、車体本体10aが傾くと該車輪が走行部24bに接触して、それ以上傾かないようにしている。
【0018】
さらに、車体本体10aの下面の一側部端には、一対の従動輪14・14が垂設されている。この従動輪14・14は方向転換自在なキャスター輪で構成され、車体本体10a下面における前後端部に、車軸を左右水平方向に向けて配置されている。
【0019】
一方、図6及び図7に示すように、車体本体10aの上面における前部と後部には1対の分岐装置17・17が設けられている。該分岐装置17は車体本体10aの上面の左右方向中央部に配置されるガイドローラ18と、その左右両側方に配置される分岐ローラ19・19とを備え、該ローラ18・19・19は車軸を鉛直方向に向けて配置されて、分岐ローラ19・19については上下動自在に構成されている。
【0020】
また、車体本体10aの左右両側の上部には、給電線6・6から電力を得るためのピックアップユニット60・60が配設されている。このピックアップユニット60・60は、車体に占める重量比が多いため、車体の前後両側に配置することで、車体全体の重量バランスを保ち、例えば、曲線部をなめらかに走行することを可能にしている。また、走行経路2は分岐路を有するため、該走行経路2の一側に敷設される給電線6・6は、分岐路等、所により、該走行経路2のこれとは反対側に敷設される箇所もあり、該ピックアップユニット60・60を車体本体10aの左右両側部に配置することで、このような分岐路等においても、走行する搬送車10へ、瞬断することなく電力を供給することができる。
【0021】
前記ピックアップユニット60には、断面が略「E」字型をしたフェライト製のコア61が固定されており、該コア61の上下中央の突出部にピックアップコイル62が巻回されている。該コア61は、上下の突出部とその間の中央の突出部との間に形成された2つの凹部スペース内に、後述する給電線ホルダ65・65・・・の先端部に保持された給電線6・6が、それぞれ一本ずつ位置するように配置されている。この給電線6・6に高周波電流を流すことによって発生する磁界を、ピックアップコイル62で受けるようにしている。そして、電磁誘導現象を利用し、ピックアップコイル62に発生する誘導電流から電力を取り出す。このようにして、給電線6・6からピックアップユニット60に非接触で電力が供給され、駆動輪11のモータを駆動したり、制御機器に電力を供給したりしている。
【0022】
以上、車体本体10aの構成であり、図6に示すように、第1搬送車10Aには、物品9の保持装置として、物品収納空間10b内に、チャックを備えたホイスト7が搭載されている。物品収納空間10b上方の天井面には横移動装置70が垂設されており、横移動装置70にホイスト本体71が設けられている。ホイスト本体71には、チャックを昇降させるための昇降手段が設けられており、横移動装置70で、ホイスト本体71を車体進行方向に対して左右横方向(直交する方向)に移動させることができる。このため、ホイスト7の真下から、ステーション41(又は51、52)が進行方向に対して直交する方向に据え付け誤差などにより多少ずれていた場合にも、物品9をステーション41(又は51、52)の物品載置部の真上となるように、ホイスト本体71を移動させることで、物品9をステーションの載置部へ正確に移載することができる。また、ステーション41(又は51、52)が、平面視で車体本体10aに形成されている側壁開口側にあって、車体進行方向に対して左右横方向(直交する方向)で、レール24Rより側方にずれた位置にあった場合でも、横移動装置70の移動量を増やすことで対応することが可能になる。その際には、移動側のレール24Rに切欠を設ける必要がある。
【0023】
このホイスト7の本体71には4組の巻取ドラムが取り付けられており、図4、図5に示されるように、該巻取ドラムにはそれぞれベルト73・73・・・が巻回されて、該ベルト73・73・・・を介して昇降部72が昇降自在に吊設されている。このように昇降部72が昇降自在に構成されており、該昇降部72の下部に物品9を保持するためのチャックが設けられている。チャックは、物品9の上部に形成されている図示されない上部フランジを把持するようになっている。
【0024】
次に、この第1搬送車10Aによる物品9の移載について説明する。
第1搬送車10Aは、第1閉ループ路21又は第2閉ループ路22を走行しており、目的の処理装置4のステーション41(又は自動倉庫5のステーション51、若しくはステーション52)の上方で停止させる。このとき、第1搬送車10Aの下方に前記の第1閉ループ路21の通過口20(又は第2閉ループ路22の通過口20)が位置し、ホイスト7を保持する横移動装置70で左右方向の位置の調節を行い、該ホイスト7を該ステーション41(又は51、52)上の物品9の直上方に位置させる。
【0025】
そして、図5に示すように、前記ホイスト7の昇降部72を通過口20から下降させ、ステーション41(又は51、52)上の物品9をチャックで把持して、該昇降部72を上昇させ、再び該通過口20を通過させて、該物品9を物品収納空間10b内に収納する。この物品9を保持した状態で第1搬送車10Aを走行させ、搬送先のステーション41(又は51、52)の上方で停止させて、横移動装置70で左右方向の位置を調節し、通過口20より物品9を把持したホイスト7の昇降部72を下降させて、該物品9を搬送先のステーション41(又は51、52)上に載置する。このように第1搬送車10Aによって、物品9は、主に処理装置4・4間、及び処理装置4と自動倉庫5の間で移送され、また、自動倉庫5・5間でも移送される。
【0026】
このように第1搬送車10Aは走行経路2の上で物品9を保持して搬送する搬送車でありながら、ホイスト7により走行経路2に開口された通過口20から、その下方のステーション41(又は51、52)へ容易に物品9を受け渡すことができる。該第1搬送車10Aによれば、仮に第1閉ループ路21と第2閉ループ路22とで、ステーション41・51・52の高さ位置が異なる場合であっても、容易に物品9を受け渡すことができ、その上、受け渡しの際には走行経路2の通過口20を上下に通過させて物品9を昇降させれば良いので、第1搬送車10Aは安定した状態で物品9を移載することができ、従来のように、移載装置を走行経路2と直交した方向(左右方向)に、しかも物品9を走行経路から外れた位置まで一旦移動させる場合に比し、安定した移載作業ができ、しかも、移載に要する経路が短くなって、移載時間も短縮することができる。
【0027】
一方、図7に示すように、第2搬送車10Bには、移載装置として、物品収納空間10bを形成する前後の内側面下部に、一対のローラコンベア8・8が突設されている。ローラコンベア8・8の下面には落下防止プレート82が渡設され、車体本体10a下方の開口部が塞がれている。ローラコンベア8・8は物品9下面の前後両端部を転支して、左右方向に横送りするように構成されている。また、車体本体10aの一側方の開口部にはストッパ80が開閉自在に設けられ、ローラコンベア8・8の先端には、上下動自在なストッパ80が設けられ、物品9の搬送中には、ローラコンベア8・8の搬送面より上に突出して物品9が落下しないように物品9を係止するようになっており、物品9をステーション53のローラコンベア54・54との間で受け渡す時には、搬送面より下降するようになっている。
【0028】
次に、この第2搬送車10Bによる物品9の移載について説明する。
この第2搬送車10Bは第2閉ループ路22を周回しており、図4に示すように、自動倉庫5上部の入出庫口と対向する位置で停止させ、このとき、第2搬送車10Bのローラコンベア8・8と自動倉庫5のローラコンベア54・54とがそれぞれ接近対向し、同じ高さで一直線状に並んでいる。そして、第2搬送車10B及び自動倉庫5のストッパ80及びストッパ55が解除されて、物品9が自動倉庫5のローラコンベア54・54から第2搬送車10Bのローラコンベア8・8へと搬送される。物品9が第2搬送車10Bに積み込まれると、ストッパ80により該物品9の落下を防止し、この状態で第2搬送車10Bを走行させる。そして、搬送先の自動倉庫5上部の入出庫口と対向する位置で停止させ、ストッパ80及びストッパ55が解除された後、物品9は第2搬送車10Bのローラコンベア8・8から自動倉庫5のローラコンベア54・54へと搬送される。
【0029】
このように第2搬送車10Bは、自動倉庫5・5間で物品9を搬送する専用の搬送車として構成されている。この第2搬送車10Bによれば、第1搬送車10Aのような昇降装置が搭載された移載装置により物品9を移載する場合に比し、自動倉庫5・5間で物品9をより一層短時間で搬送することができる。
【0030】
以上、2種類の搬送車10A・10Bについての説明であるが、コストの面では、ホイスト7を搭載する第1搬送車10Aよりもローラコンベア8・8を搭載する第2搬送車10Bの方が安価に製作できる。このため、システム全体に存在する第1搬送車10A・10A・・・の台数を極力少なくして、その分、第2搬送車10B・10B・・・を導入し、自動倉庫5・5間の搬送には、第2搬送車10B・10B・・・を、それ以外の搬送には、第1搬送車10A・10A・・・を用いるように搬送制御して、無人搬送車システム1を構築するコストの低減化を図ることができる。
【0031】
なお、第2搬送車10B・10B・・・を用いる場合には、自動倉庫5の上部に、第2搬送車用のステーション53・53を設ける必要があり、事情に応じて、全ての走行経路2に渡って、第1搬送車10A・10A・・・だけを走行させる構成としてもよい。
【0032】
次に、前記走行経路2(21・22・23)について説明する。
図1及び図9に示すように、走行経路2は、一対のレール24L・24Rと、該レール24L・24Rの下面間を連結する繋ぎ部材25・25・・・と、該レール24L・24Rの直線部の間に配設される落下防止部材26・26と、該レール24L・24Rの曲線部に配設される落下防止部材27と、分岐部又は合流部に配設される乗り移り部材28等を備え、クリーンルームの天井付近に敷設されている。
【0033】
前記吊り下げ部材30は、一対の吊り下げロッド31・31と、吊り下げフレーム32とを備え、該吊り下げフレーム32は上部フレーム32aと側部ロッド32b・32bとにより「門」字型に構成されている。
吊り下げロッド31・31はクリーンルームの天井から垂設され、該吊り下げロッド31・31の下端部に上部フレーム32aの左右両側部が締結固定され、該上部フレームの左右両端部に側部ロッド32b・32bの上端部が締結固定され、該側部ロッド32b・32bの下端部に繋ぎ部材25の左右両端部が締結固定されている。
【0034】
このように繋ぎ部材25・25・・・は吊り下げ部材30・30・・・によって懸吊されており、該繋ぎ部材25・25・・・の上面の左右両側部にレール24L・24Rの下面が載置固定されている。この繋ぎ部材25・25・・・は走行経路2の走行方向に間隔を開けて多数配置され、該繋ぎ部材25・25・・・により、2本のレール24L・24Rの間隔が、一定幅に保たれている。
また、必要に応じ、単にレール24L・24Rをその下面にて連結するのみで吊り下げ部材30・30・・・に懸吊されない繋ぎ部材25・25を適宜設けても良い。
【0035】
なお、上記の繋ぎ部材25・25・・・は、前記処理装置4のステーション41の上方位置、及び前記自動倉庫5のステーション51・52の上方位置には配置されず、この処理装置4のステーション41の上方位置と、自動倉庫5のステーション51・52の上方位置とにおける、レール24L・24Rの下面間には図5に示されるような繋ぎ部材29・29が架設されて、該繋ぎ部材29・29と、レール24L・24Rとに包囲されて前記した通過口20が形成されている。
【0036】
このように簡単な構成で、レール24L・24Rは吊り下げ部材30・30・・・を介して吊設された繋ぎ部材25・25・・・によって吊られることとなる。しかも、該レール24L・24Rの間隔は繋ぎ部材25・25・・・によって広がらないように補強されるので、走行経路2上を走行する搬送車10の駆動輪11又は従動輪14・14のレール24L・24Rからの脱輪が確実に防がれ、搬送車10の落下が防止されて、安全性が向上する。
また、前述のようにレール24L・24Rを補強する繋ぎ部材25・25・・・を吊り下げ部材30・30・・・で吊り下げる構成としたため、レール24L・24Rを吊るためのハンガーを別途設ける必要がなくなり、コストの削減を図ることができる。
【0037】
図9に示すように、前記レール24L(24R)は、適宜長さに形成された、複数のレール体24l・24l・・・(24r・24r・・・)から成り、少なくとも該レール体24l(24r)の長手方向両端部が繋ぎ部材25・25に支持固定されている。このレール体24l・24l・・・(24r・24r・・・)が走行経路2の走行方向に継ぎ足されて、レール24L(24R)が連綴されている。
レール体24l・24rは、図10に示すように、断面「L」字型の形状で、水平な走行部24b・24dを対向させて配置されており、一方のレール体24lの外側部にはガイド溝24cが形成されて、該ガイド溝24cに前記搬送車10のガイドローラ12・12が緩挿される。
【0038】
図1に示すように、前記落下防止部材26・26は棒状の部材であり、走行経路2おける処理装置4のステーション41の上方位置、自動倉庫5のステーション51・52の上方位置、分岐部、合流部、及び曲線部以外の箇所のレール24L・24Rの間に架設されている。
この落下防止部材26は、適宜長さに形成された、複数の落下防止バー26a・26a・・・から成り、図9に示すように、繋ぎ部材25(29)の上面に支持固定されながら、走行経路2の走行方向に沿って継ぎ足され、こうしてレール24L・24R間に平行な2筋の落下防止部材26・26が架設されている。
なお、この実施例においては落下防止部材26・26の長さは繋ぎ部材25(29)の間隔と同じ長さにしている。
ただし、このとき落下防止バー26a・26a・・・によって前記通過口20・20・・・は塞がない(図5参照)。
【0039】
前記繋ぎ部材25(29)の上面には、左右に一定間隔を開けて、断面「凹」字型のブラケット38・38が固設されており、該ブラケット38の凹部に上方から、該落下防止バー26aを着脱自在に嵌合保持させている。このようにして落下防止バー26a・26a・・・をブラケット38・38・・・に嵌合させながら、走行経路2の走行方向に継ぎ足していき、繋ぎ部材25・25・・・、29・29・・・間に架設していく。
なお、実施例では該落下防止バー26aの終端部が上記ブラケット38・38に保持されている。
【0040】
このような構成で、落下防止バー26a・26a・・・は、繋ぎ部材25・25・・・、29・29・・・上のブラケット38・38・・・で効果的に支持されて、落下防止バー26a・26a・・・自体が落下することはなく、搬送車10等から物品9がレール24L・24Rの間に落下したときには、落下した物品9は落下防止部材26・26によって、確実に落下が防止される。
【0041】
また、図1に示すように、曲線部に設けられた前記落下防止部材27はプレート状の部材であり、走行経路2の曲線部におけるレール24L・24R間に介設されている。この落下防止部材27の上面は水平面に形成されており、前記レール体24l・24rの走行部24b・24dの上面と同じ高さ位置に配置されている。
なお、この落下防止部材27と、走行経路2の曲線部のレール体24l・24rとを一体的に成形してもよい。
このように、本実施例では、レール24L・24R間に落下防止部材26・26・27が配設されているが、その形状や配置数等については特に限定するものではない。
【0042】
分岐部又は合流部に設けられた前記乗り移り部材28は、プレート状の部材であり、走行経路2の分岐部又は合流部に配設されている。本実施例では、分岐部又は合流部で、レール24L・24R、24L・24Rを交錯させずに、該分岐部又は合流部の始端部と終端部との間でレール24L・24Rの何れか一方を間断して、分岐部又は合流部の全域にわたりレール24L・24Rの間を塞いで走行面として機能する乗り移り部材28を介設している。この乗り移り部材28の上面は水平面に形成されており、前記レール体24lの走行部24bの上面と同じ高さ位置に配置されている。
この構成では、該分岐部又は合流部の始端部と終端部との間では、レール24のガイド溝24cによる案内がなくなるが、替わりに、後述するガイドレール35によって案内がなされる。
【0043】
詳細については後述するが、搬送車10は分岐部の始端部手前で分岐装置17・17が作動し、進行方向に搬送車10を案内するガイドレール35により案内され始めた後、搬送車10が走行していたレール24が途絶えるようになっている。その結果、ガイドローラ12・12とガイド溝24cとによる搬送車10の案内がなくなるが、分岐部の始端部と終端部との間では、搬送車10は上方で該ガイドレール35によって案内されながら、該分岐部におけるレール24L・24R間を塞いだ乗り移り部材28の上面をスムースに走行する。このとき、搬送車10の駆動輪11及び従動輪14・14は乗り移り部材28の上面で確実に支持されており、搬送車10が旋回するときには、搬送車10は、ガイドレール35に案内されながら駆動輪11によって推進するが、従動輪14・14がキャスター輪であるため、その方向を自在に変更することができ、従動輪14・14が搬送車10のガイドレール35に沿った進行方向に追随していき、搬送車10はガイドレール35に沿ってスムーズに旋回する。そうして、該分岐部の終端部で間断していたレール24L・24Rの一方が敷設されているのでガイドローラ12・12がレール24のガイド溝24cに再び緩挿される。そして、ガイドレール35は、ガイドローラ12・12が前記のようにガイド溝24cに緩挿されるまで搬送車10を案内するように設けられて、一時的に両者によって搬送車10は案内されるが、その後、ガイドレール35による案内がなくなり、搬送車10は該ガイド溝24cによって案内される。
【0044】
このような構成で、乗り移り部材28は、搬送車10が間断されたレール24L・24R、24L・24R間で乗り移るまでの間の走行面となるとともに、走行経路2の分岐部又は合流部で、搬送車10の脱輪及び物品9の落下を防止する役割も果たしている。
【0045】
前記ガイドレール35・35は、走行経路2における分岐部又は合流部における搬送車10の走行経路2に沿って架設されており、前記吊り下げフレーム32を構成する上部フレーム32aの左右方向の中央部から垂設されて、走行方向に沿って該複数の上部フレーム32a・32a・・・間に架設されている。これらのガイドレール35・35は、分岐前(合流後)の1つの経路では平行に配置されるが、分岐後(合流前)は2つの経路に沿って別れるように配置される。該ガイドレール35の両端部は尖形形状に形成されて、先端へいくほど肉厚が薄く形成され、該ガイドローラ35の端部が、搬送車10の分岐装置17のガイドローラ18と分岐ローラ19との間にスムースに係入されるように構成されている。また、分岐前(合流後)の1つの経路においては、該2本のガイドレール35・35の一端部は平行に配設されている。そして、該ガイドレール35・35の一端に搬送車10がさしかかると、分岐装置17のガイドローラ18とガイドレール35・35とが当接する。そして、走行すべき方向の分岐ローラ19を稼動させることで、目的の走行経路2に沿って敷設されているガイドレール35をガイドローラ18と分岐ローラ19とで挟み込むこととなり、該ガイドレール35に案内された状態で搬送車10が目的の走行経路を走行することとなる。
【0046】
このような構成で、搬送車10が分岐部に差し掛かると、該分岐部の始端部で分岐装置17を作動させて、一方の分岐ローラ19を上昇させる。この制御は、例えば、分岐部の始端部に、位置情報を記録したバーコードを貼付しておき、搬送車10には読取リーダを搭載して、該読取リーダで該バーコードを読み取ることによって、該一方の分岐ローラ19を上昇させるようにしている。搬送車10の走行に伴い、この上昇した一方の分岐ローラ19とガイドローラ18との間に、一方のガイドレール35の端部が挿入され、このようにして、該ガイドローラ18と一方の分岐ローラ19とで挟まれた一方のガイドレール35によって、搬送車10が案内される。この後、該搬送車10の下方のレール24L・24Rの一方が途絶え、ガイドローラ12・12とガイド溝24cとによる案内がなくなるが、搬送車10は上方で該一方のガイドレール35で案内されながら、乗り移り部材28の上面を走行する。そして、該分岐部の終端部で途絶えていた一方のレール24L・24Rが敷設されることにより、再びガイドローラ12・12がレール24Lのガイド溝24cに係合される。この後、該一方のガイドレール35が途絶えて、該一方のガイドレール35による案内がなくなり、搬送車10は該ガイド溝24cによって案内される。
【0047】
同様に、搬送車10が合流部に差し掛かると、該合流部の始端部で分岐装置17・17を作動させて、一方の分岐ローラ19を上昇させ、該分岐ローラ19とガイドローラ18とで合流部始端部のガイドレール35を挟み込み、搬送車10は該ガイドレール35に案内されながら合流部を通過する。
その際の、搬送車10を案内するガイドレール35と前記ガイド溝24cの関係は前述した合流部の場合と同様で自明であるので省略する。
【0048】
また、図1に示すように、前記吊り下げフレーム32における、前記上部フレーム32aの少なくとも左右の一方側に、取付部材36が支持固定されている。図6及び図10に示すように、この取付部材36は、断面「コ」字型の長手部材で、内側に取付溝36bが形成されており、該取付溝36bに所定間隔を空けて多数の給電線ホルダ65・65・・・が取り付けられている。
【0049】
なお、下方が開口した「コ」字形状の取付部材を上部フレーム32aに取り付け、取付部材から給電線ホルダが垂下するようにしても良い。このように、吊り下げフレーム32を天井から吊り下げられる上部フレーム32aと、該上部フレーム32aに吊り下げられる一対の側部ロッド32b・32bと、該一対の側部ロッド32b・32bに支持される繋ぎ部材25とを備え、上部フレーム32aに給電線ホルダ65(取付部材36)とガイドレール35とを取り付け、繋ぎ部材25にレール24L・24Rと落下防止部材26とを取り付け、側部ロッド32b・32bを上部フレーム32aに対して着脱自在とし、走行レール24L・24Rを多数のレール体24l・24rから成るものとする。そして、側部ロッド32b・32bを上部フレーム32aから取り外すことで、給電線6・6やガイドレール35など部分的に取り外すのが困難な部材は残したまま、レール24L・24R、落下防止部材26及び吊り下げ部材30を部分的に取り外すことができる。この結果、上部フレーム32aより下方に空間を形成することができ、例えば、そのままではレール24L・24Rが邪魔になって搬送できないような背の高い処理装置でも、容易に搬送することができる。
【0050】
給電線ホルダ65は、断面「コ」字型のブロック状の部材で、上下の突出部の先端で給電線6・6が保持され、該上下の突出部を繋ぐ垂直部には外方向に凸部65aが形成されて、該凸部65aを前記取付部材36の取付溝36bに嵌合させて取り付けるように構成している。
このような構成で、給電線6・6は多数の給電線ホルダ65・65・・・に保持されて、走行経路2に沿って架設されている。
【0051】
以上、無人搬送車システム1の構成である。
ところで、クリーンルーム内での配置上の事情などによって、前記処理装置4のステーション41・41を、走行経路2の真下から、レール24L・24Rの幅方向で処理装置4側に少しずらして配置しなければならないこともある。この場合、走行経路2上の第1搬送車10Aとステーション41との間で物品9を受け渡す際に、上下に昇降させる物品9と、処理装置4側の一方のレール24Rとが干渉してしまう。
そこで、本発明では、走行経路2における、下方のステーション41に対応する位置を切欠して、搬送車10とステーション41との間で物品9を受け渡す際、該切欠を通過させる構成とする。
【0052】
図6及び図11に示すように、処理装置4のステーション41の真上に配置される一方のレール24Rのレール体24rを切欠する。なお、この切除するレール体24rの長さは、搬送車10の従動輪14・14の前後間隔よりも短いものとする。この従動輪14・14の前後間隔は、物品9のそれより大きく形成されており、切欠の前後の長さは、物品9は通過可能であるが、従動輪14・14は同時に落ち込まない間隔としている。そして、切欠により形成されたレール体24rの端部24f・24fをやや下方に曲げ、該端部24fの上面を水平な走行部24dの上面から斜下方に向けて延出する。このレール体24rの端部24f・24fの下面と、他方のレール24Lのレール体24lの下面とを補強部材49・49で連結する。該補強部材49・49はレール24L・24Rと直交する方向に配置され、該補強部材49・49によって、走行経路2の剛性が維持され、切欠の形成によるレール体24rの端部24f・24fでの強度の低下が防止される。そして、この補強部材49・49と、レール体24lとで「コ」字状に包囲されて、物品9の通過口40が形成されている。ここで、該通過口40には前記レール体24rが切欠された箇所も含まれるものとする。
【0053】
この補強部材49の上面の左右中央部には、左右に一定間隔を空けて、一対のブラケットが固設されている。該ブラケットは、断面「凹」字型の形状で、該ブラケットの凹部に上方から、前記落下防止バー26aの一端部を着脱自在に嵌合させている。このようにして落下防止バー26a・26aが、補強部材49のブラケットと、繋ぎ部材25・25・・・のブラケット38・38・・・とに嵌合させて、部材49・25・25・・・間に架設されている。ただし、このとき落下防止バー26a・26aによって前記通過口40は塞がない。
【0054】
また、図6に示すように、前記走行経路2の通過口40の上方には、板状のガイドレール34が、通過口40の前後の吊り下げ部材30・30間に架設されている。該ガイドレール30は該吊り下げ部材30の上部フレーム32aの左右中央部から垂設されており、該ガイドレール34の前後の先端部34a・34aは尖形形状に形成されて、先端へいくほど肉厚が薄く形成され、該ガイドローラ34の先端部34aが、搬送車10の分岐装置17のガイドローラ18と分岐ローラ19との間にスムースに挿入されるように構成している。
【0055】
このような構成で、搬送車10が、走行経路2の通過口40に接近すると、該通過口40の手前で分岐装置17を作動させて、一方の分岐ローラ19を上昇させる。この制御は、例えば、通過口40の下流側のレール体24rに、位置情報を記録したバーコードを貼付しておき、搬送車10には読取リーダを搭載して、該読取リーダで該バーコードを読み取ることによって、該一方の分岐ローラ19を上昇させるようにしている。搬送車10の走行に伴い、この上昇した一方の分岐ローラ19とガイドローラ18との間に前記ガイドレール34の先端部34aが挿入され、他方のレール24Lのガイド溝24cと搬送車10のガイドローラ12・12とによる案内に加えて、該ガイドローラ18と一方の分岐ローラ19とで挟まれたガイドレール34によっても、搬送車10の走行が案内される。このガイドレール34は、以下の説明のように、搬送車10の案内よりも、むしろ搬送車10を支持する目的で架設され、該ガイドレール34が支持部材に、搬送車10の上部の分岐装置17のローラ18・19が被支持部材となって、搬送車10が支持される。
【0056】
この後、通過口40で、一方のレール24Rが途絶え、搬送車10の前側の従動輪14がレール体24rの走行部24dから脱輪して中空に浮くが、搬送車10は、下方で、駆動輪11が他方のレール24Lの走行部24bで支持されるとともに、上方では、ガイドローラ18と一方の分岐ローラ19とで挟み込んだガイドレール34によって支持され、このように上下2箇所で支持される結果、搬送車10がレール24Rが切欠された箇所で通過口40に落ち込むことはない。前述の補助輪13・13は、レール24Lの走行部24bとは接触しないように、若干の間隙を開けて配置されているが、このとき、搬送車10が一方のレール24R側に若干傾いて、該補助輪13・13が該走行部24bに接触することもある。この状態では、搬送車10の駆動輪11のみならず補助輪13・13が走行部24b上で支持されて、より安定した状態で搬送車10が支持される。
このように搬送車10は通過口40の前後で上下2箇所で支持されながら走行する。
【0057】
搬送車10が通過口40を通過中に、該通過口40で対向する上流側の走行部24dと下流側の走行部24dの間で、脱輪して中空に浮いた状態の従動輪14が、該走行部24dの上面からやや下方に沈んでいても、斜下方に傾斜するレール体24rの端部24fで案内されて、難なく上流側の走行部24dに乗り上げる。一部の第1搬送車10Aについては、前側の従動輪14が上流側の走行部24d(又は端部24f)に乗り上げ、後側の従動輪14が下流側の走行部24d(又は端部24f)から脱輪する前の、安定した状態で一旦停止させて、物品9の移載を行い、移載後、走行を再開させる。それ以外の第1搬送車10A及び全ての第2搬送車10Bについては、そのまま通過口40を通過させ、前記のように、搬送車10は上下2箇所で支持されながら、後側の従動輪14が下流側の走行部24dから脱輪した後、上流側の走行部24dに乗り上げて、搬送車10が通過口40を完全に通過し終える。この後、前記ガイドレール34は途絶え、該ガイドレール34による案内及び支持がなくなって、搬送車10は、他方のレール24Lのガイド溝24cだけで案内されて走行する。
【0058】
次に、通過口40で停止した第1搬送車10Aによる物品9の移載について説明する。
前記のように第1搬送車10Aは、通過口40上方で、安定した状態で停止しており、図12に示すように、ホイスト本体71を保持する横移動装置70を左右方向に移動させて、該ホイスト本体71を処理装置4のステーション41に載置された物品9の直上方に位置させる。このとき、ホイスト本体71と物品9との間に、前記レール体24rの切欠箇所が位置し、該ホイスト本体71の昇降部72を下降させて、該レール体24rの切欠箇所を含む通過口40を上下方向に通過させる。そして、該昇降部72のチャックでステーション41上の物品9を把持し、物品9を把持した状態で昇降部72を上昇させる。このとき、物品9の重みによって、第1搬送車10Aはレール24R側へ傾こうとするが、前記ガイドレール34に分岐装置17のローラ18・19が係合していることから、該第1搬送車10Aは支持され、転倒が防止されている。そして、再び前記レール体24rの切欠箇所を含む通過口40を通過させ、ワイヤ73・73の巻き上げを終えたところで、ホイスト本体71を保持する横移動装置70を左右方向に移動させ、物品9を物品収納空間10b内に収納する。このようにして、ステーション41上の物品9が第1搬送車10Aへ移載され、該物品9を保持した状態で第1搬送車10Aの走行を再開させる。また、逆に、第1搬送車10Aからステーション41へ物品9を移載するときにも、同様にレール体24rの切欠箇所を含んだ通過口40を通過させて移載が行われる。
【0059】
このような構成で、処理装置4のステーション41・41を走行経路2の真下に配置できない場合には、一方のレール24Rのレール体24rを切欠する。
逆に言えば、上記のようにレール体24rを切欠しておけば、物品9の載置箇所である処理装置4のステーション41の配置位置は、通過口40の真下だけに限らず、レール24L・24Rの幅方向へずらすこともでき、処理装置4を配置できる範囲が広がって、ホイスト7による物品9の昇降軌跡と搬送車10の従動輪14・14の走行軌跡とが十字に交叉するレイアウトであっても、物品9の受け渡しが可能となり、処理装置4の配置位置の問題にも柔軟に対応することができる。
さらに言えば、処理装置4から突出可能なステーション41の長さが規格で定められている場合には、該ステーション41を走行経路2の真下に配置できない事情も必然的に多くなってくるが、本発明によれば、このような場合に有効に対応することができるのである。
【0060】
以上、本発明に係る無人搬送車システム1の一実施例であり、別実施例として、第1搬送車10Aには昇降装置であるホイスト7及び横移動装置70を搭載せずに、処理装置4のステーション41や自動倉庫5のステーション51・52等、物品の載置箇所にマスト付きのリフターを設け、該リフターを介して物品9の搬送車10とステーションの載置箇所との間の受け渡しをする構成としてもよい。
【0061】
この別実施例では、第1閉ループ路21又は第2閉ループ路22を走行する第1搬送車10Aを、目的の処理装置4のステーション41(又は自動倉庫5のステーション51、若しくはステーション52)の上方で停止させた後、ステーション41(又は51、52)上に載置されている物品9をリフターですくい、該リフターを上昇させて、該物品9を第1搬送車10Aの下方のレール24L・24R間に設けられた通過口20、又はレール体24rの切欠箇所を含む通過口40から物品収納空間10b内に収納し、該物品9を第1搬送車10Aに設けられた保持機構によって保持する。この状態で第1搬送車10Aを走行させて、搬送先のステーション41(又は51、52)の上方で停止させ、該物品9の保持を解除して、該ステーション41(又は51、52)から上昇してきたリフターに載せ、該リフターを下降させて、通過口20、又はレール体24rの切欠箇所を含む通過口40を通過させ、該物品9を搬送先のステーション41(又は51、52)上に載置する。
【0062】
【発明の効果】
以上のように構成した本発明では、次のような効果を奏する。
まず、請求項1のように、搬送車が走行路の下方に設けられた物品載置箇所との間で物品の受け渡しをする搬送システムにおいて配設される走行路であって、前記搬送車と前記物品載置箇所との間で物品を受け渡す際、物品が前記走行路を通過させることができるように、前記走行路の物品載置箇所に対応する位置に切欠したことで、物品の昇降軌跡と搬送車の走行輪の走行軌跡とが十字に交叉するレイアウトでも、搬送車と物品載置箇所との間で物品を受け渡すことができる。また、移載に要する経路が短くなり、移載時間も短縮することができる。
【0063】
また、請求項2のように、前記走行路は一対のレールを備え、前記物品載置箇所の真上に配置される一方のレールを切欠し、この切欠により形成される該一方のレールの端部と、他方の切欠しなかったレールとを補強部材で連結したことで、走行路の剛性を維持し、切欠の形成による、走行路の強度の低下を防止することができる。
【0064】
そして、請求項3に記載のように、前記走行路の切欠の上方に支持部材を設け、前記搬送車の上部に被支持部材を設けて、搬送車を該支持部材と該被支持部材とにより支持することで、搬送車の走行輪が切欠に落ち込むことを防ぐことができ、切欠前後で搬送車をスムースに走行させることができる。
【0065】
また、請求項4に記載のように、前記支持部材は前記走行路の切欠の上方に架設されるレールで構成し、前記被支持部材はローラで構成したことで、該レールに沿って該ローラが滑らかに案内され、搬送車の走行輪が切欠に落ち込むことを防ぐことができて、切欠前後で搬送車をスムースに走行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無人搬送車システム1の走行経路2の分岐部を示す斜視図。
【図2】無人搬送車システム1の概略構成を示す平面図。
【図3】自動倉庫5付近の平面図。
【図4】自動倉庫5付近の正面図。
【図5】第1搬送車10Aから自動倉庫5への物品9の受け渡しを説明する図。
【図6】走行経路2の通過口40上の第1搬送車10Aの斜視図。
【図7】第2搬送車10Bの斜視図。
【図8】搬送車10A・10Bの底面図。
【図9】走行経路2の一部平面図。
【図10】走行経路2の正面断面図。
【図11】第1搬送車10Aから処理倉庫4への物品9の受け渡しを説明する図。
【図12】処理倉庫4付近の正面図。
【符号の説明】
1  無人搬送車システム
2  走行経路
4  処理装置
5  自動倉庫
7  ホイスト
9  物品
10  搬送車
10A 第1搬送車
10B 第2搬送車
11  駆動輪
14  従動輪
17  分岐装置
18  ガイドローラ
19  分岐ローラ
20  通過口
24L レール
24R レール
24b 走行部
24d 走行部
24r レール体
24f 端部
34  ガイドレール
34a 先端部
40  通過口
41  ステーション
49  補強部材
70  横移動装置
71  ホイスト本体

Claims (4)

  1. 搬送車が走行路の下方に設けられた物品載置箇所との間で物品の受け渡しをする搬送システムにおいて配設される走行路であって、前記搬送車と前記物品載置箇所との間で物品を受け渡す際、物品が前記走行路を通過させることができるように、前記走行路の物品載置箇所に対応する位置に切欠したことを特徴とする走行路。
  2. 前記走行路は一対のレールを備え、前記物品載置箇所の真上に配置される一方のレールを切欠し、この切欠により形成される該一方のレールの端部と、他方の切欠しなかったレールとを補強部材で連結したことを特徴とする請求項1に記載の走行路。
  3. 前記走行路の切欠の上方に支持部材を設け、前記搬送車の上部に被支持部材を設けて、搬送車を該支持部材と該被支持部材とにより支持することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の走行路。
  4. 前記支持部材は前記走行路の切欠の上方に架設されるレールで構成し、前記被支持部材はローラで構成したことを特徴とする請求項3に記載の走行路。
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