JP2004009680A - 非浸透性筆記板 - Google Patents

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JP2004009680A JP2002169846A JP2002169846A JP2004009680A JP 2004009680 A JP2004009680 A JP 2004009680A JP 2002169846 A JP2002169846 A JP 2002169846A JP 2002169846 A JP2002169846 A JP 2002169846A JP 2004009680 A JP2004009680 A JP 2004009680A
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Kiyotsugu Otawa
大多和 清嗣
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Tombow Pencil Co Ltd
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Tombow Pencil Co Ltd
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Abstract

【課題】消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性が長時間放置した後でも良好であり、また繰り返し消去性も良好で、更にはインクの主溶媒が水である水性消去性マーカーを使用した場合でも、インクのハジキが発生しない非浸透性筆記板を提供する。
【構成】光触媒酸化チタンとシリコーン系バインダを少なくとも含むコーティング材を塗工して、筆記板表面に酸化チタンの光触媒作用により親水性及び有機物分解力を生じさせた非浸透性である樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板などの筆記板。

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は消去性マーカーなどで筆記するための非浸透性である樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板などの筆記板(通称ホワイトボード)に関し、消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性が長時間放置した後でも良好であり、また繰り返し消去性も良好で、更にはインクの主溶媒が水である水性ボードマーカーを使用した場合でも、インクのハジキが発生しない非浸透性筆記板に関する。
【0002】
【従来の技術】
消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性については、消去性マーカーのマーキングインク組成物の発明として種々のものが提案されている。例えば、特開昭58−42672号公報には、「(A)ポリオキシエチレンアルキルエーテルまたはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルの燐酸エステルまたは硫酸エステル、燐酸アルキルエステルまたは亜燐酸アルキルエステル、及びそれらのアンモニウム、アルカリ金属、アルカリ土類金属またはアルカノールアミン塩からなる群から選ばれる化合物」と「(B)炭素数6以上の脂肪族モノカルボン酸と炭素数8以上の脂肪族一価アルコールとのエステルであって、全炭素数が20以上であり、分子中に炭素鎖の分岐構造及び/または不飽和結合を有する化合物」とを併用するといったインキの発明が開示されている。また、筆記板についてはスチールなどの特殊塗装では傷つきやすく長時間放置すると消えにくくなり、跡が残るといった問題に対し、表面にガラスを焼き付けたホーローにすることで傷に強く汚れにくくするといった技術が発明されてきた。また、環境からの配慮により、インクの主溶剤を水にした所謂、水性消去性マーカーについては、インク組成物として種々のものが提案されている。例えば、特開平2−207212号公報には「必須成分として着色剤、剥離剤、高分子ラテックス及び水を含むインキ組成であって、前記剥離剤は脂肪酸アルキルエステル、ジカルボン酸ジアルキルエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸グリコールエーテルエステル、ジカルボン酸ジ(グリコールエーテルエステル)、アルキルビニルエーテルから選ばれる化合物の乳化物」といったインキの発明が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のマーキングインキ組成物は、筆跡の消去性が不十分である。即ち、筆記板に筆記した筆跡は、初期及び経時的に消し具で何度も擦過しなければ完全に消去できないといった問題を有している。また、上記従来のマーキングインキ組成物は、経時的に消し跡に色が染着してしまうという、いわゆるゴースト現象の問題点を有している。更に、上記従来のマーキングインキ組成物は、繰り返し消去した後の消去性が劣ったり、再筆記した時に滲んだり、割れたりといった筆跡の乱れが生じてしまうという問題を有している。また、上記従来の筆記板は表面に空気中の埃、汚れなどが付着することで消えにくくなるといった問題を有している。更に、近年、表面に反射を抑えるためのスポット部を形成加工したノンハレーションホーロー板が発明され、多く見られるが、着色剤として特に有機顔料を用いたインキで筆記した場合、この有機顔料中の残留染料分が筆跡の樹脂分中より溶出し、前記スポット部に入り込み、筆記初期においても板面に色が染着してしまうという問題点を有している。また、上記従来の水性消去性マーカーインキ組成物は油性溶剤特有の臭気の改善や筆跡の消去性に改善は見られるものの、筆記板上に剥離剤の油性成分などが残存すると、筆跡のハジキが発生するという水性消去性マーカー特有の問題があった。本発明は消去性マーカーなどで筆記するための非浸透性である樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板などの筆記板(通称ホワイトボード)に関し、消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性が長時間放置した後でも良好であり、また繰り返し消去性も良好で、更にはインクの主溶媒が水である水性消去性マーカーを使用した場合でも、インクのハジキが発生しない非浸透性筆記板に関する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は光触媒酸化チタンとシリコーン系バインダを少なくとも含むコーティング材を非浸透性である樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板などの筆記板(通称ホワイトボード)の表面に塗工する。
【0005】
以下に本発明の各成分について説明する。本発明に係る光触媒酸化チタンは酸化物結晶の伝導電子帯と価電子帯との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギーの光を照射したときに、価電子帯中の電子の励起によって、伝導電子と正孔を生成しうる酸化チタンを言い、アナターゼ型光触媒酸化チタン、ルチル型光触媒酸化チタンを好適に利用できる。光励起に用いる光源としては、蛍光灯、白熱電灯、メタルハライドランプ、水銀ランプのような室内照明、太陽光などを好適に利用できる
【0006】
本発明に係るシリコーン系バインダとしては、シリカ微粒子、シリカ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0007】
溶媒は水、若しくは有機溶媒、またはそれらの混合溶媒が挙げられる。特に水、若しくはアルコール、またはそれらの混合溶媒が好ましい。溶媒にアルコールを用いる場合、例えば、エタノール、プロパノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等を好適に利用できる。
【0008】
以上に示した成分以外に必要に応じて、界面活性剤、紫外線吸収剤、紫外線反射剤、酸化防止剤など、種々の添加剤を適宜選択して使用することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
筆記板の表面に酸化チタンの光触媒作用により親水性及び有機物分解力が生じる。親水性作用は光の照射によって酸化チタンを構成する2つのO(酸素原子)のうちのひとつと、空気中のH2O(水分子)が反応を起こし、酸化チタン表面に、水となじみが良い−OH基ができることにてよって発現される。この親水性作用によって筆跡と筆記板表面との間に水分が入りこみ易くなり、汚れを浮き出したり静電気を防いで汚れの付着を防ぐ。一方、有機物分解作用は光の照射によって酸化チタンにe−(電子)とh+(正孔)が生じ、空気中のO2とe−が、H2Oがh+とそれぞれ反応を起こし、酸化チタン表面にO2−(スーパーオキサイドイオン)、・OH(水酸ラジカル)という分解力を持つ2種の活性酸素を発生させることで発現される。この有機物分解作用によってボード用マーカー成分である被膜構成樹脂の付着力を弱める。このようにして消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性が長時間放置した後でも良好で、また、繰り返し消去性も良好となる。更には上記親水性作用により、インクの主溶媒が水である水性ボードマーカーを使用した場合でも、インクのハジキが発生しない。
【0010】
【実施例】
以下、実施例に従って詳細を説明するが、本発明は実施例だけに限定されるものではない。
【0011】
実施例1
光触媒酸化チタン                               8%
アルキルシリケート               2%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−01)
上記コーティング剤をホーロー板に塗工し、筆記板を得た。
【0012】
実施例2
光触媒酸化チタン                8%
アルキルシリケート               2%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−01)
上記コーティング剤をノンハレーションホーロー板に塗工し、筆記板を得た。
【0013】
実施例3
光触媒酸化チタン                8%
アルキルシリケート               2%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−01)
上記コーティング剤をアクリル板に塗工し、筆記板を得た。
【0014】
実施例4
光触媒酸化チタン                5%
アルキルシリケート               5%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−03)
上記コーティング剤をホーロー板に塗工し、筆記板を得た。
【0015】
実施例5
光触媒酸化チタン                5%
アルキルシリケート               5%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−03)
上記コーティング剤をノンハレーションホーロー板に塗工し、筆記板を得た。
【0016】
実施例6
光触媒酸化チタン                5%
アルキルシリケート               5%
硝酸水溶液                   54.8%
エタノール                   28%
プロパノール                  7.2%
(石原産業製STK−03)
上記コーティング剤をアクリル板に塗工し、筆記板を得た。
【0017】
比較例1    ホーロー板を筆記板とした。
【0018】
比較例2ノンハレーションホーロー板を筆記板とした。
【0019】
比較例3アクリル板を筆記板とした。
【0020】
初期消去性試験
筆記板上に消去性マーカーで5×5cmの大きさで四角形を書き、1時間放置後、その筆跡上を消し具を用いて荷重100gで摩過し、筆跡が消去するまでの回数を測定した。
【0021】
経時消去性試験
筆記板上に消去性マーカーで5×5cmの大きさで四角形を書き、1ヶ月間放置後、その筆跡上を消し具を用いて荷重100gで摩過し、筆跡が消去するまでの回数を測定した。
【0022】
初期消去後の消し跡のゴースト現象の有無
初期消去試験後の筆記板上の、消し跡のゴースト現象の有無を目視にて確認した。
【0023】
経時消去後の消し跡のゴースト現象の有無
経時消去後の筆記板上の、消し跡のゴースト現象の有無を目視にて確認した。
【0024】
繰り返し消去後の消去性
筆記板上に消去性マーカーで5×5cmの大きさで四角形を書き、乾燥後、その筆跡上を消し具を用いて摩過し、筆跡を消去する操作を100回繰り返した後、その筆記板上に5×5cmの大きさで四角形を書き、1時間放置後、その筆跡上を消し具を用いて荷重100gで摩過し、筆跡が消去するまでの回数を測定した。
【0025】
繰り返し消去後の筆跡
筆記板上に消去性マーカーで5×5cmの大きさで四角形を書き、乾燥後、その筆跡上を消し具を用いて摩過し、筆跡を消去する操作を100回繰り返した後、その筆記板上に5×5cmの大きさで四角形を書き、その筆跡の状態を目視にて確認した。尚、表1中の○は滲み、割れなどの筆跡の乱れが認められなかったことを表す。△は、多少の滲み、割れなどの筆跡の乱れが認められたことを表す。×は顕著な滲み、割れなどの筆跡の乱れが認められことを表す。
【0026】
水性ボードマーカーを使用した場合のインクのハジキ
筆記板上に水性の消去性マーカーで螺旋を書き、インクのハジキを目視にて確認した。尚、表1中の○はハジキが認められなかったことを表す。△は、多少のハジキが認められたことを表す。×は顕著なハジキが認められたことを表す。
【0027】
【表1】
Figure 2004009680
【0028】
【発明の効果】
以上のごとく、本発明の非浸透性筆記板は消去性マーカーで筆記した筆跡の消去性が長時間放置した後でも良好であり、また繰り返し消去性も良好で、更にはインクの主溶媒が水である水性消去性マーカーを使用した場合でも、インクのハジキが発生しないものである。

Claims (1)

  1. 光触媒酸化チタン、シリコーン系バインダを少なくとも含むコーティング材を塗工した非浸透性である樹脂板、金属板、ホーロー板、ガラス板、焼き付け塗装板などの筆記板。
JP2002169846A 2002-06-11 2002-06-11 非浸透性筆記板 Pending JP2004009680A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008212831A (ja) * 2007-03-05 2008-09-18 Nbc Inc 防塵性を有する触媒担持体

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