JP2004008443A - 回転台及びこれを用いた椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】例えば支脚上に座席を回転台により回転可能に備える椅子において、その座席の回転を可能にし、かつ、所望の回転位置で容易にロックしたり、これを解除できるようにする。
【解決手段】第1部材4と第2部材7を連結軸12で回転可能に設ける。第1部材4側にロック穴14を周方向に複数設ける。第2部材7側に操作レバーのシャフト18aを回転可能に設けて、該シャフト18aにカム20を設ける。第2部材7側に可動板22を軸21を中心として回動可能に設け、該可動板22にロックピン16を設ける。シャフト18aの正逆回転によるカム20の正逆回転によって、可動板22を正逆回動してロックピン16をロック穴14に嵌合したり離脱させる。
【選択図】 図2
【解決手段】第1部材4と第2部材7を連結軸12で回転可能に設ける。第1部材4側にロック穴14を周方向に複数設ける。第2部材7側に操作レバーのシャフト18aを回転可能に設けて、該シャフト18aにカム20を設ける。第2部材7側に可動板22を軸21を中心として回動可能に設け、該可動板22にロックピン16を設ける。シャフト18aの正逆回転によるカム20の正逆回転によって、可動板22を正逆回動してロックピン16をロック穴14に嵌合したり離脱させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回転台及びこれを用いた椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、椅子において、背もたれや肘掛け部を有する座席を支脚に対して自由に回転するようにした椅子や、前記のような回転式の座席を支脚に対してロック手段で回転位置をロックする椅子が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、介護を必要とする老人、足腰・手足の力の弱い人等が椅子に座ったり、立ち上がったりする際に、椅子の背もたれ部や肘掛け部につかまって動こうとする動作が行われる事が多い。この際、従来のように座席が自由に回転するものにおいては、使用者の体重のかけ具合によって不用意に座席が回転する場合がある。
【0004】
そのため、座席と支脚間に回転台を設けてこれを所定の回転位置でロックする椅子も知られているが、本発明は、このような椅子の回転台や或いはテレビ台などの回転台において、そのロック操作及びロックの解除操作を簡易に行える回転台及びその回転台を備えた椅子を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、垂直な連結軸を中心として相対的に回転するように設けた第1部材と第2部材と、これらの部材のうちの一方の部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該一方の部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記第1部材及び第2部材のうちの他方の部材側と前記可動板とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする回転台である。
【0006】
請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロックピンを備え、前記他の部材側にロック穴を形成した回転台である。
【0007】
請求項3記載の第3の発明は、前記第1の発明において、前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロック穴を形成し、前記他の部材側にロックピンを備えた回転台である。
【0008】
前記の発明において、ロック状態から操作端を操作してシャフトを解除方向へ回転させると、該シャフトに固定されたカムが回転し、可動板が解除方向へ回動し、ロックピンとロック穴との嵌合が解除され、ロック状態が解除される。
【0009】
また、前記解除状態からシャフトをロック方向へ回転すると、付勢手段により可動板がロック方向へ回動し、ロックピンとロック穴が嵌合してロック状態になる。
【0010】
請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃至3のいずれかの発明において、前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた回転台である。
【0011】
本発明においては、操作端が操作しやすい位置にシャフトを移動させたり、操作端が邪魔にならない位置にシャフトを移動することができる。
【0012】
請求項5記載の第5の発明は、支脚側に固着した第1部材と、座席側に固着され、前記第1部材に対して垂直な連結軸を中心として回転可能に設けられた第2部材と、前記第2部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該第2部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記可動板と前記第2部材とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする椅子である。
【0013】
請求項6記載の第6の発明は、前記第5の発明において、前記可動板側に前記ロックピンを備え、前記第2部材側に前記ロック穴を形成した椅子である。
【0014】
請求項7記載の第7の発明は、前記第5の発明において、前記可動板側に前記ロック穴を備え、前記第2部材側に前記ロックピンを備えた椅子である。
【0015】
前記第5乃至第7の発明においても、椅子において、前記第1乃至第3の発明と同様の作用が行える。
【0016】
請求項8記載の第8の発明は、前記第5乃至7のいずれかの発明において、前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた椅子である。
【0017】
本発明においても前記第4の発明と同様の作用を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図に示す椅子に用いた実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1乃至図5は第1実施例を示す。
【0020】
図に示す回転台1は、椅子の支脚2の上部にビス3により固着された略平板状の第1部材4と、座席5の下部にビス6により固着された略平板状の第2部材7と、これら第1部材4と第2部材7との間に介在された転動体保持板8と、該転動体保持板8に転動可能に保持されたボールからなる転動体9と、前記第1部材4の上面に、ボールからなる転動体10を介して設けた押さえ板11を有し、前記第1部材4、第2部材7、押さえ板11を中央部において連結軸12により連結して、第2部材7が、第1部材4及び押さえ板11に対して回転可能に備えられている。すなわち、第1部材4と押さえ板11が支脚2側に固定状態におかれ、第2部材7が座席5とともに回転するようになっている。
【0021】
前記第1部材4の外周部の上面にはロック穴形成板13が配置されており、該ロック穴形成板13は前記ビス3によって第1部材4側へ固設されている。また、該ロック穴形成板13の外周部にはロック穴14が周方向に複数個形成されており、図の例では図3に示すように、連結軸12を中心として約5°間隔で全周にわたって多数形成されている。
【0022】
前記第2部材7の上面にはロック機構取付板15が配置されており、該ロック機構取付板15が前記ビス6により第2部材7側に固着されている。したがって、ロック穴形成板13が支脚2とともに固定状態にあり、ロック機構取付板15が連結軸12を中心として座席5とともに回転するようになっている。
【0023】
前記ロック機構取付板15は、座席5の前側下部へ突出する突片15aが一体形成され、該突片15a部には前記ロック穴形成板13に形成したロック穴14の上部に位置してロックピン16が昇降可能に配置されている。該ロックピン16は、その円形本体部16aがロック機構取付板15に固着した案内部材17に昇降可能に嵌合されている。
【0024】
更に、前記突片15aの両側にはフランジ15bが下方へ折曲形成され、該両フランジ15b,15b間に操作レバー18のシャフト18aが水平状態で、かつ、回転可能に備えられており、該シャフト18aの一端に操作端18bが折曲形成されている。したがって、シャフト18aは座席5の左右方向に配置され、操作端18bが座席5の側部に位置している。
【0025】
前記突片15aの左右方向の中央部には図4に示すように穴19が形成され、前記シャフト18aにはカム20が固着されており、該カム20が穴19に摺動可能に嵌合されている。更に、図4に示すように、穴19の左右方向(図4の紙面において上下方向)の幅はカム20の左右方向の幅と略同等に形成され、シャフト18aが左右方向に移動しないようになっている。更に、前記カム20は、その外周に円形面20aと直線面20bを形成し、これらの面が偏心したシャフト18aを中心として回動するようになっている。
【0026】
前記突片15aの先端部には、その上側において軸21が、前記シャフト18aと同方向に設けられ、該軸21に可動板22が、軸21を中心として回転可能に備えられている。該可動板22は、前記軸21部から前記カム20の上部を通って前記ロックピン16側へ突出しており、その先部22aを前記ロックピン16の頭部16bに係止し、該可動板22が軸21を中心として上下に回動することにより、ロックピン16を昇降移動するようになっている。
【0027】
更に、可動板22は、軸21に巻設したコイルバネからなる付勢手段23により、常時先部22a側が下降する方向へ付勢されている。
【0028】
また、前記カム20の外周面は前記可動板22の下面に当接しており、カム20の円形面20aの小径部が可動板22に位置することにより、図2に示すようにロックピン16が下降して該ロックピン16がロック穴14内に嵌入し、また、大径部側の直線面20bが可動板22に位置することにより、図5に示すように可動板22を押し上げてロックピン16を上昇し、該ロックピン16をロック穴14から離脱させるようになっている。
【0029】
以上の構造における支脚2と座席5を除く構造によって回転台1を構成している。
【0030】
前記の構成において、座席の回転操作及びロック操作について説明する。
【0031】
図1乃至図4に示すロック状態から、このロック状態を解除する場合には、使用者が着座した状態で操作レバー18の操作端18bを図1の矢印A方向へ回動操作すると、シャフト18aに固設されたカム20が、図2の状態から反時計方向に回転し、該カム20の円形面20aにより可動板22が軸21を中心として時計方向に回転し、ロックピン16を持ち上げる。そして、カム20の直線面20bが図5に示すように可動板22に位置すると、ロックピン16がロック穴14から離脱し、かつ、図5に示すように、付勢手段23の付勢力によって可動板22がカム20を反時計方向へ付勢すると同時にカム20が穴19の内側端19aに当接して、そのカム20の回転位置が保持され、ロックピン16の離脱状態が保持される。
【0032】
この状態で着座者が身体を回転させると座席5が支脚2に対して回転し、例えば、食卓に向って着座した状態から座席を食卓と反対側へ回転して容易に立ち上がることができる。
【0033】
次に、前記図5に示すようにロックを解除した状態から座席を所望の位置に回転してその位置をロックする操作について説明する。
【0034】
前記図5の状態から操作レバー18の操作端18bを図5の矢印B方向へ回動操作すると、シャフト18aに固設されたカム20が図5の状態から時計方向(B方向)に回転し、カム20と可動板22との接触点が、カム20の円形面20aにおける大径部から小径部に移行し、付勢手段23の付勢力により可動板22が、軸21を中心として反時計方向に回転し、先部22aに備えたロックピン16が下降して、図2に示すようにロックピン16の下方に位置するロック穴14に嵌入する。これにより、ロック機構取付板15の回転が阻止され、座席5の回転位置がロックされる。
【0035】
また、ロック穴14はロック穴形成板13の全周にわたって複数、図の実施例では狭い間隔で多数形成されているため、座席5を全周にわたって微小な間隔で所望の位置にロックすることができる。
【0036】
このとき、ロックピン16は付勢手段23の付勢力によって下方へ付勢されているため、ロックピン16がロック穴14から外れた位置でロック穴形成板13上に当接しても、座席5を少し回動することにより、ロックピン16が自然にロック穴14に嵌入する。したがって、ロックが容易かつ確実に行える。
【0037】
また、介護を必要とする老人、足腰・手足の力が弱い人等が椅子に座ったり、立ち上がったりする際に、座席をロックしておくことにより、座席に固定された背もたれ部や肘掛け部につかまって動く場合、その背もたれ部や肘掛け部が不用意に回動しないので、着座や立上りが安全に行える。
【0038】
また、前記のロック操作及び解除操作は、操作レバー18のシャフト18aの回転で行うことができるため、このシャフト18aにフレキシブルシャフトを連結し、このフレキシブルシャフトを介してシャフト18aを遠隔操作で回転し、遠隔操作でロックと解除を行うようにすることもできる。
【0039】
また、操作レバー18を、そのシャフトの長さや操作端18bの位置を椅子の大きさや形状に合わせて変更することにより、異種の椅子に対しても操作レバー18以外の部品を利用することができ、また、操作レバー18の操作端18bを椅子の左右に付け替えることも容易に行える。
【0040】
図6乃至図13は第2実施例を示す。
【0041】
図において、1は回転台、2は支脚、3はビス、4は第1部材、5は座席、6はビス、7は第2部材、8は転動体保持板、9,10は転動体、11は押さえ板、12は連結軸で、これらは前記第1実施例と同様の部材である。
【0042】
前記ビス3は、図11に示すように、連結軸12を中心とする円周上に90°間隔で4個設けられている。
【0043】
前記座席5側に固着された第2部材7の下面にはカム受板41が配置され、該カム受板41の基部はビス6により第2部材7に固着され、先部41aがカム受板41から側方へ突出している。したがって、該カム受板41は座席5とともに一体的に回転する。
【0044】
前記カム受板41の先部41aの両側にはフランジ42,42が上方へ折曲形成され、該両フランジ42,42間に軸43が備えられている。
【0045】
前記カム受板41の下側には可動板44が配置されているとともに、該可動板44の両側に折曲形成したフランジ45,45が前記軸43に回転可能に嵌合され、可動板44が軸43を中心として上下方向に回転可能に備えられている。該可動板44は、図7及び図11に示すように、前記軸43の部分から前記連結軸12に向って突出したロック穴形成部44aを有し、該ロック穴形成部44aの内側には、前記連結軸12を中心として、前記第1部材4に固定されたビス3の中心を通る円弧状の軌跡上に位置してロック穴46が、その内側を開口した凹状で、かつ、ビス3の頭部3aに嵌合する穴径に形成されている。このビス3の頭部3aがロックピンとして兼用している。更に、該ロック穴46が、前記円弧状の軌跡上において適宜間隔で多数形成されている。更に、この多数のロック穴46は、連結軸12を中心として約90°の範囲に形成されている。
【0046】
前記カム受板41の両フランジ45,45間には操作レバー47のシャフト47aが水平方向で、かつ、回転可能に備えられており、該シャフト47aの一端は折曲されて操作端47bになっている。
【0047】
前記シャフト47aにはカム48が固設されており、該カム48は、図8に示すように、シャフト47aからの距離が短い第1面48aと、シャフト47aからの距離が第1面48aより長い第2面48bを有する形状に形成されている。そして、図8に示すように操作端47bを水平状態にした場合には、第1面48aがカム受板41と対向し、図9に示すように操作端47bを起立させた場合には、第2面48bがカム受板41に対向するようになっている。
【0048】
前記軸43にはコイルバネからなる付勢手段49が巻設され、その一端をカム受板41に係止し、他端を可動板44に係止して、該付勢手段49により、可動板44を、その先部44aが下降する方向へ常時付勢している。
【0049】
また、前記操作レバー47のシャフト47aは、前記フランジ45,45に対し、シャフト47aの軸方向に移動可能に挿通され、また、シャフト47aには、その軸方向の移動を規制するストッパ部材50が固設されており、図10に示すように、ストッパ部材50の一端50aがフランジ45に当接するまで操作レバー47を外側方へ引き出すと、操作端47bが座席5の外側に突出し、図13に示すように、ストッパ部材50の他端50bがフランジ45に当接するまで操作レバー47を押し込むと、操作端47bが座席5の下部に納まるようになっている。
【0050】
次に、前記第2実施例の構造において、座席の回転操作及びロック操作について説明する。
【0051】
図7及び図8は、支脚2、すなわち第1部材4に対して座席5、すなわち第2部材7及びカム受板41を45°回転させた状態において、その回転位置をロックした状態を示す。
【0052】
このロック状態から、このロックを解除する場合には、操作レバー47の操作端47bを、図6乃至図8の水平状態から図9の矢印C方向へ起立操作すると、シャフト47aの回転によってカム48が図8の状態から反時計方向に回転し、図9に示すように、カム48における第2面48bがカム受板41に係合し、カム受板41が固定状態であることから、カム48側が上方へ移動する。この移動によりシャフト47aも上動し、該シャフト47aが挿通されたフランジ45が固定状態の軸43を中心として図8の状態から時計方向に回転する。したがって、フランジ45と一体の可動板44が、図8の状態から、軸43を中心として時計方向に回転し、図9に示すようにその可動板44に形成したロック穴46がビス3の頭部(ロックピン)3aから離脱してロック状態が解除される。
【0053】
なお、前記カム48の第1面48aと第2面48bの中間点48cのシャフト47aからの距離は、図9に示すように、両板41と44が相互に接触した状態において中間点48cがカム受板41を押圧するような長さに設定されており、前記の解除過程において、中間点48cがカム受板41を押圧した後に、中間点48cよりも小径の第2面48bがカム受板41上に当接するようにして、このカム48が自然に逆回転しないようにして、そのロック状態が保持されるようになっている。
【0054】
そして、前記のロックの解除状態で座席5を所定の位置に回転させる。図10及び図11は座席5とともに第2部材7及びカム受板41を、前記図7の状態から45°回転させた状態、すなわち、第1部材4に対して90°回転させた状態を示す。
【0055】
この回転後に、その回転位置をロックする場合には、操作レバー47の操作端47bを、図9の起立状態からD方向へ回転する。これにより、シャフト47aとともにカム48が図9において時計方向に回転し、カム48の第1面48aが図8に示すようにカム受板41側に向き、付勢手段49の付勢力によって可動板44が、軸43を中心として反時計方向に回転する。これにより、ロック板44の先部44aが下降し、前記ビス3の頭部3aに位置するロック穴46が図10及び図11に示すようにビス3の頭部3aに嵌合し、座席5の回転位置がロックされる。
【0056】
支脚2に対する座席5の回転角度とその位置でのロックは、前記45°及び90°に限るものではなく、前記のようにロック穴46が多数形成されていることにより、所望の角度でロックできる。図12は22.5°の回転位置でロックした状態を示す。
【0057】
また、前記ビス3は連結軸12を中心として円周上に90°の間隔で設けられ、前記ロック穴46は周方向に90°の範囲にわたって形成されているため、本第2実施例においても、連結軸12を中心とする全周にわたって第2部材7を回転し、その所望の回転位置でロックすることができる。
【0058】
また、前記のロック操作及び解除操作は、図7及び図10に示すように、操作レバー47を引き出すことにより、その操作が容易に行え、また、ロック操作後及び解除操作後は、図13に示すように操作レバー47を押し込むことにより、操作端47bが邪魔にならないようにすることができる。
【0059】
以上のようであるから、本第2実施例においても、前記と同様の効果を発揮することができる。
【0060】
なお、前記実施例は本発明の回転台を椅子に適用した例であるが、本発明の回転台をテレビ台や主テーブル上に補助テーブルを回転可能に設けるテーブルに適用してもよい。
【0061】
また、前記実施例では、第1部材4側を固定状態とし、第2部材7側を回転するようにしたが、本発明の回転台の使用状態によっては、第2部材7側を固定状態として第1部材4側を回転するようにしてもよい。
【0062】
更に、前記第1実施例における操作レバー18のシャフト18aを、第2実施例のシャフト47aのようにシャフトの軸方向へ移動するように構成してもよい。すなわち、カム20部のシャフト18aを角棒としてカム20に摺動可能に挿通してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のようであるから本発明の回転台及びこの回転台を用いた椅子においては、操作端を回転するのみで回転台や椅子の回転位置をロックしたりこれを解除できるため、そのロック操作及び解除操作が容易に行える。
【0064】
更に、ロック穴を多数設けることにより、全周において、かつ、細かい間隔で所望の位置でロックすることができる。
【0065】
更に、シャフトの回転でロック及びその解除操作が行えるため、該シャフトにフレキシブルシャフトを連結して遠隔操作が行えるようにすることもできる。
【0066】
また、本発明の回転台を用いた椅子においては、座席を回転できるため、着座して方向を変えることが容易であり、また、所望の回転位置でロックできるため、座席の回転をロックして使用者が着座したり、立ち上がることにより、座席が不用意に回転しないので安全である。
【0067】
更に、請求項4及び8の発明のように、シャフトを移動可能にすることにより、操作端を使用時には操作しやすい位置に引き出したり、また、不使用時には邪魔にならないように、例えば座席の下側に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回転台を椅子に用いた状態の側面図で、ロック状態を示す。
【図2】図1の回転台を示す側断面図。
【図3】図2の回転台の平面図。
【図4】図2の回転台の底面図。
【図5】図2のロック状態からロックを解除した状態の側断面図。
【図6】本発明の第2実施例の回転台を椅子に用いた状態の側面図で、ロック状態を示す。
【図7】図6に示す回転台の平面図。
【図8】図7におけるE−E線断面図。
【図9】図8のロック状態からロックを解除した状態の側断面図。
【図10】図7の状態から第2部材を更に45°回転してロックした状態を示す平面図。
【図11】図10の底面図。
【図12】図10の状態から第2部材を22.5°回転してロックした状態を示す底面図。
【図13】図10の状態から操作レバーを移動して操作端を収納した状態を示す平面図。
【符号の説明】
1 回転台
2 支脚
3,6 ビス
4 第1部材
5 座席
7 第2部材
9 転動体
12 連結軸
14,46 ロック穴
16 ロックピン
18,47 操作レバー
18a,47a シャフト
20,48 カム
21,43 軸
22,44 可動板
23,49 付勢手段
3a ロックピンを形成するビスの頭部
【発明の属する技術分野】
本発明は回転台及びこれを用いた椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、椅子において、背もたれや肘掛け部を有する座席を支脚に対して自由に回転するようにした椅子や、前記のような回転式の座席を支脚に対してロック手段で回転位置をロックする椅子が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、介護を必要とする老人、足腰・手足の力の弱い人等が椅子に座ったり、立ち上がったりする際に、椅子の背もたれ部や肘掛け部につかまって動こうとする動作が行われる事が多い。この際、従来のように座席が自由に回転するものにおいては、使用者の体重のかけ具合によって不用意に座席が回転する場合がある。
【0004】
そのため、座席と支脚間に回転台を設けてこれを所定の回転位置でロックする椅子も知られているが、本発明は、このような椅子の回転台や或いはテレビ台などの回転台において、そのロック操作及びロックの解除操作を簡易に行える回転台及びその回転台を備えた椅子を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、垂直な連結軸を中心として相対的に回転するように設けた第1部材と第2部材と、これらの部材のうちの一方の部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該一方の部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記第1部材及び第2部材のうちの他方の部材側と前記可動板とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする回転台である。
【0006】
請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロックピンを備え、前記他の部材側にロック穴を形成した回転台である。
【0007】
請求項3記載の第3の発明は、前記第1の発明において、前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロック穴を形成し、前記他の部材側にロックピンを備えた回転台である。
【0008】
前記の発明において、ロック状態から操作端を操作してシャフトを解除方向へ回転させると、該シャフトに固定されたカムが回転し、可動板が解除方向へ回動し、ロックピンとロック穴との嵌合が解除され、ロック状態が解除される。
【0009】
また、前記解除状態からシャフトをロック方向へ回転すると、付勢手段により可動板がロック方向へ回動し、ロックピンとロック穴が嵌合してロック状態になる。
【0010】
請求項4記載の第4の発明は、前記第1乃至3のいずれかの発明において、前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた回転台である。
【0011】
本発明においては、操作端が操作しやすい位置にシャフトを移動させたり、操作端が邪魔にならない位置にシャフトを移動することができる。
【0012】
請求項5記載の第5の発明は、支脚側に固着した第1部材と、座席側に固着され、前記第1部材に対して垂直な連結軸を中心として回転可能に設けられた第2部材と、前記第2部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該第2部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記可動板と前記第2部材とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする椅子である。
【0013】
請求項6記載の第6の発明は、前記第5の発明において、前記可動板側に前記ロックピンを備え、前記第2部材側に前記ロック穴を形成した椅子である。
【0014】
請求項7記載の第7の発明は、前記第5の発明において、前記可動板側に前記ロック穴を備え、前記第2部材側に前記ロックピンを備えた椅子である。
【0015】
前記第5乃至第7の発明においても、椅子において、前記第1乃至第3の発明と同様の作用が行える。
【0016】
請求項8記載の第8の発明は、前記第5乃至7のいずれかの発明において、前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた椅子である。
【0017】
本発明においても前記第4の発明と同様の作用を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施の形態を図に示す椅子に用いた実施例に基づいて説明する。
【0019】
図1乃至図5は第1実施例を示す。
【0020】
図に示す回転台1は、椅子の支脚2の上部にビス3により固着された略平板状の第1部材4と、座席5の下部にビス6により固着された略平板状の第2部材7と、これら第1部材4と第2部材7との間に介在された転動体保持板8と、該転動体保持板8に転動可能に保持されたボールからなる転動体9と、前記第1部材4の上面に、ボールからなる転動体10を介して設けた押さえ板11を有し、前記第1部材4、第2部材7、押さえ板11を中央部において連結軸12により連結して、第2部材7が、第1部材4及び押さえ板11に対して回転可能に備えられている。すなわち、第1部材4と押さえ板11が支脚2側に固定状態におかれ、第2部材7が座席5とともに回転するようになっている。
【0021】
前記第1部材4の外周部の上面にはロック穴形成板13が配置されており、該ロック穴形成板13は前記ビス3によって第1部材4側へ固設されている。また、該ロック穴形成板13の外周部にはロック穴14が周方向に複数個形成されており、図の例では図3に示すように、連結軸12を中心として約5°間隔で全周にわたって多数形成されている。
【0022】
前記第2部材7の上面にはロック機構取付板15が配置されており、該ロック機構取付板15が前記ビス6により第2部材7側に固着されている。したがって、ロック穴形成板13が支脚2とともに固定状態にあり、ロック機構取付板15が連結軸12を中心として座席5とともに回転するようになっている。
【0023】
前記ロック機構取付板15は、座席5の前側下部へ突出する突片15aが一体形成され、該突片15a部には前記ロック穴形成板13に形成したロック穴14の上部に位置してロックピン16が昇降可能に配置されている。該ロックピン16は、その円形本体部16aがロック機構取付板15に固着した案内部材17に昇降可能に嵌合されている。
【0024】
更に、前記突片15aの両側にはフランジ15bが下方へ折曲形成され、該両フランジ15b,15b間に操作レバー18のシャフト18aが水平状態で、かつ、回転可能に備えられており、該シャフト18aの一端に操作端18bが折曲形成されている。したがって、シャフト18aは座席5の左右方向に配置され、操作端18bが座席5の側部に位置している。
【0025】
前記突片15aの左右方向の中央部には図4に示すように穴19が形成され、前記シャフト18aにはカム20が固着されており、該カム20が穴19に摺動可能に嵌合されている。更に、図4に示すように、穴19の左右方向(図4の紙面において上下方向)の幅はカム20の左右方向の幅と略同等に形成され、シャフト18aが左右方向に移動しないようになっている。更に、前記カム20は、その外周に円形面20aと直線面20bを形成し、これらの面が偏心したシャフト18aを中心として回動するようになっている。
【0026】
前記突片15aの先端部には、その上側において軸21が、前記シャフト18aと同方向に設けられ、該軸21に可動板22が、軸21を中心として回転可能に備えられている。該可動板22は、前記軸21部から前記カム20の上部を通って前記ロックピン16側へ突出しており、その先部22aを前記ロックピン16の頭部16bに係止し、該可動板22が軸21を中心として上下に回動することにより、ロックピン16を昇降移動するようになっている。
【0027】
更に、可動板22は、軸21に巻設したコイルバネからなる付勢手段23により、常時先部22a側が下降する方向へ付勢されている。
【0028】
また、前記カム20の外周面は前記可動板22の下面に当接しており、カム20の円形面20aの小径部が可動板22に位置することにより、図2に示すようにロックピン16が下降して該ロックピン16がロック穴14内に嵌入し、また、大径部側の直線面20bが可動板22に位置することにより、図5に示すように可動板22を押し上げてロックピン16を上昇し、該ロックピン16をロック穴14から離脱させるようになっている。
【0029】
以上の構造における支脚2と座席5を除く構造によって回転台1を構成している。
【0030】
前記の構成において、座席の回転操作及びロック操作について説明する。
【0031】
図1乃至図4に示すロック状態から、このロック状態を解除する場合には、使用者が着座した状態で操作レバー18の操作端18bを図1の矢印A方向へ回動操作すると、シャフト18aに固設されたカム20が、図2の状態から反時計方向に回転し、該カム20の円形面20aにより可動板22が軸21を中心として時計方向に回転し、ロックピン16を持ち上げる。そして、カム20の直線面20bが図5に示すように可動板22に位置すると、ロックピン16がロック穴14から離脱し、かつ、図5に示すように、付勢手段23の付勢力によって可動板22がカム20を反時計方向へ付勢すると同時にカム20が穴19の内側端19aに当接して、そのカム20の回転位置が保持され、ロックピン16の離脱状態が保持される。
【0032】
この状態で着座者が身体を回転させると座席5が支脚2に対して回転し、例えば、食卓に向って着座した状態から座席を食卓と反対側へ回転して容易に立ち上がることができる。
【0033】
次に、前記図5に示すようにロックを解除した状態から座席を所望の位置に回転してその位置をロックする操作について説明する。
【0034】
前記図5の状態から操作レバー18の操作端18bを図5の矢印B方向へ回動操作すると、シャフト18aに固設されたカム20が図5の状態から時計方向(B方向)に回転し、カム20と可動板22との接触点が、カム20の円形面20aにおける大径部から小径部に移行し、付勢手段23の付勢力により可動板22が、軸21を中心として反時計方向に回転し、先部22aに備えたロックピン16が下降して、図2に示すようにロックピン16の下方に位置するロック穴14に嵌入する。これにより、ロック機構取付板15の回転が阻止され、座席5の回転位置がロックされる。
【0035】
また、ロック穴14はロック穴形成板13の全周にわたって複数、図の実施例では狭い間隔で多数形成されているため、座席5を全周にわたって微小な間隔で所望の位置にロックすることができる。
【0036】
このとき、ロックピン16は付勢手段23の付勢力によって下方へ付勢されているため、ロックピン16がロック穴14から外れた位置でロック穴形成板13上に当接しても、座席5を少し回動することにより、ロックピン16が自然にロック穴14に嵌入する。したがって、ロックが容易かつ確実に行える。
【0037】
また、介護を必要とする老人、足腰・手足の力が弱い人等が椅子に座ったり、立ち上がったりする際に、座席をロックしておくことにより、座席に固定された背もたれ部や肘掛け部につかまって動く場合、その背もたれ部や肘掛け部が不用意に回動しないので、着座や立上りが安全に行える。
【0038】
また、前記のロック操作及び解除操作は、操作レバー18のシャフト18aの回転で行うことができるため、このシャフト18aにフレキシブルシャフトを連結し、このフレキシブルシャフトを介してシャフト18aを遠隔操作で回転し、遠隔操作でロックと解除を行うようにすることもできる。
【0039】
また、操作レバー18を、そのシャフトの長さや操作端18bの位置を椅子の大きさや形状に合わせて変更することにより、異種の椅子に対しても操作レバー18以外の部品を利用することができ、また、操作レバー18の操作端18bを椅子の左右に付け替えることも容易に行える。
【0040】
図6乃至図13は第2実施例を示す。
【0041】
図において、1は回転台、2は支脚、3はビス、4は第1部材、5は座席、6はビス、7は第2部材、8は転動体保持板、9,10は転動体、11は押さえ板、12は連結軸で、これらは前記第1実施例と同様の部材である。
【0042】
前記ビス3は、図11に示すように、連結軸12を中心とする円周上に90°間隔で4個設けられている。
【0043】
前記座席5側に固着された第2部材7の下面にはカム受板41が配置され、該カム受板41の基部はビス6により第2部材7に固着され、先部41aがカム受板41から側方へ突出している。したがって、該カム受板41は座席5とともに一体的に回転する。
【0044】
前記カム受板41の先部41aの両側にはフランジ42,42が上方へ折曲形成され、該両フランジ42,42間に軸43が備えられている。
【0045】
前記カム受板41の下側には可動板44が配置されているとともに、該可動板44の両側に折曲形成したフランジ45,45が前記軸43に回転可能に嵌合され、可動板44が軸43を中心として上下方向に回転可能に備えられている。該可動板44は、図7及び図11に示すように、前記軸43の部分から前記連結軸12に向って突出したロック穴形成部44aを有し、該ロック穴形成部44aの内側には、前記連結軸12を中心として、前記第1部材4に固定されたビス3の中心を通る円弧状の軌跡上に位置してロック穴46が、その内側を開口した凹状で、かつ、ビス3の頭部3aに嵌合する穴径に形成されている。このビス3の頭部3aがロックピンとして兼用している。更に、該ロック穴46が、前記円弧状の軌跡上において適宜間隔で多数形成されている。更に、この多数のロック穴46は、連結軸12を中心として約90°の範囲に形成されている。
【0046】
前記カム受板41の両フランジ45,45間には操作レバー47のシャフト47aが水平方向で、かつ、回転可能に備えられており、該シャフト47aの一端は折曲されて操作端47bになっている。
【0047】
前記シャフト47aにはカム48が固設されており、該カム48は、図8に示すように、シャフト47aからの距離が短い第1面48aと、シャフト47aからの距離が第1面48aより長い第2面48bを有する形状に形成されている。そして、図8に示すように操作端47bを水平状態にした場合には、第1面48aがカム受板41と対向し、図9に示すように操作端47bを起立させた場合には、第2面48bがカム受板41に対向するようになっている。
【0048】
前記軸43にはコイルバネからなる付勢手段49が巻設され、その一端をカム受板41に係止し、他端を可動板44に係止して、該付勢手段49により、可動板44を、その先部44aが下降する方向へ常時付勢している。
【0049】
また、前記操作レバー47のシャフト47aは、前記フランジ45,45に対し、シャフト47aの軸方向に移動可能に挿通され、また、シャフト47aには、その軸方向の移動を規制するストッパ部材50が固設されており、図10に示すように、ストッパ部材50の一端50aがフランジ45に当接するまで操作レバー47を外側方へ引き出すと、操作端47bが座席5の外側に突出し、図13に示すように、ストッパ部材50の他端50bがフランジ45に当接するまで操作レバー47を押し込むと、操作端47bが座席5の下部に納まるようになっている。
【0050】
次に、前記第2実施例の構造において、座席の回転操作及びロック操作について説明する。
【0051】
図7及び図8は、支脚2、すなわち第1部材4に対して座席5、すなわち第2部材7及びカム受板41を45°回転させた状態において、その回転位置をロックした状態を示す。
【0052】
このロック状態から、このロックを解除する場合には、操作レバー47の操作端47bを、図6乃至図8の水平状態から図9の矢印C方向へ起立操作すると、シャフト47aの回転によってカム48が図8の状態から反時計方向に回転し、図9に示すように、カム48における第2面48bがカム受板41に係合し、カム受板41が固定状態であることから、カム48側が上方へ移動する。この移動によりシャフト47aも上動し、該シャフト47aが挿通されたフランジ45が固定状態の軸43を中心として図8の状態から時計方向に回転する。したがって、フランジ45と一体の可動板44が、図8の状態から、軸43を中心として時計方向に回転し、図9に示すようにその可動板44に形成したロック穴46がビス3の頭部(ロックピン)3aから離脱してロック状態が解除される。
【0053】
なお、前記カム48の第1面48aと第2面48bの中間点48cのシャフト47aからの距離は、図9に示すように、両板41と44が相互に接触した状態において中間点48cがカム受板41を押圧するような長さに設定されており、前記の解除過程において、中間点48cがカム受板41を押圧した後に、中間点48cよりも小径の第2面48bがカム受板41上に当接するようにして、このカム48が自然に逆回転しないようにして、そのロック状態が保持されるようになっている。
【0054】
そして、前記のロックの解除状態で座席5を所定の位置に回転させる。図10及び図11は座席5とともに第2部材7及びカム受板41を、前記図7の状態から45°回転させた状態、すなわち、第1部材4に対して90°回転させた状態を示す。
【0055】
この回転後に、その回転位置をロックする場合には、操作レバー47の操作端47bを、図9の起立状態からD方向へ回転する。これにより、シャフト47aとともにカム48が図9において時計方向に回転し、カム48の第1面48aが図8に示すようにカム受板41側に向き、付勢手段49の付勢力によって可動板44が、軸43を中心として反時計方向に回転する。これにより、ロック板44の先部44aが下降し、前記ビス3の頭部3aに位置するロック穴46が図10及び図11に示すようにビス3の頭部3aに嵌合し、座席5の回転位置がロックされる。
【0056】
支脚2に対する座席5の回転角度とその位置でのロックは、前記45°及び90°に限るものではなく、前記のようにロック穴46が多数形成されていることにより、所望の角度でロックできる。図12は22.5°の回転位置でロックした状態を示す。
【0057】
また、前記ビス3は連結軸12を中心として円周上に90°の間隔で設けられ、前記ロック穴46は周方向に90°の範囲にわたって形成されているため、本第2実施例においても、連結軸12を中心とする全周にわたって第2部材7を回転し、その所望の回転位置でロックすることができる。
【0058】
また、前記のロック操作及び解除操作は、図7及び図10に示すように、操作レバー47を引き出すことにより、その操作が容易に行え、また、ロック操作後及び解除操作後は、図13に示すように操作レバー47を押し込むことにより、操作端47bが邪魔にならないようにすることができる。
【0059】
以上のようであるから、本第2実施例においても、前記と同様の効果を発揮することができる。
【0060】
なお、前記実施例は本発明の回転台を椅子に適用した例であるが、本発明の回転台をテレビ台や主テーブル上に補助テーブルを回転可能に設けるテーブルに適用してもよい。
【0061】
また、前記実施例では、第1部材4側を固定状態とし、第2部材7側を回転するようにしたが、本発明の回転台の使用状態によっては、第2部材7側を固定状態として第1部材4側を回転するようにしてもよい。
【0062】
更に、前記第1実施例における操作レバー18のシャフト18aを、第2実施例のシャフト47aのようにシャフトの軸方向へ移動するように構成してもよい。すなわち、カム20部のシャフト18aを角棒としてカム20に摺動可能に挿通してもよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のようであるから本発明の回転台及びこの回転台を用いた椅子においては、操作端を回転するのみで回転台や椅子の回転位置をロックしたりこれを解除できるため、そのロック操作及び解除操作が容易に行える。
【0064】
更に、ロック穴を多数設けることにより、全周において、かつ、細かい間隔で所望の位置でロックすることができる。
【0065】
更に、シャフトの回転でロック及びその解除操作が行えるため、該シャフトにフレキシブルシャフトを連結して遠隔操作が行えるようにすることもできる。
【0066】
また、本発明の回転台を用いた椅子においては、座席を回転できるため、着座して方向を変えることが容易であり、また、所望の回転位置でロックできるため、座席の回転をロックして使用者が着座したり、立ち上がることにより、座席が不用意に回転しないので安全である。
【0067】
更に、請求項4及び8の発明のように、シャフトを移動可能にすることにより、操作端を使用時には操作しやすい位置に引き出したり、また、不使用時には邪魔にならないように、例えば座席の下側に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回転台を椅子に用いた状態の側面図で、ロック状態を示す。
【図2】図1の回転台を示す側断面図。
【図3】図2の回転台の平面図。
【図4】図2の回転台の底面図。
【図5】図2のロック状態からロックを解除した状態の側断面図。
【図6】本発明の第2実施例の回転台を椅子に用いた状態の側面図で、ロック状態を示す。
【図7】図6に示す回転台の平面図。
【図8】図7におけるE−E線断面図。
【図9】図8のロック状態からロックを解除した状態の側断面図。
【図10】図7の状態から第2部材を更に45°回転してロックした状態を示す平面図。
【図11】図10の底面図。
【図12】図10の状態から第2部材を22.5°回転してロックした状態を示す底面図。
【図13】図10の状態から操作レバーを移動して操作端を収納した状態を示す平面図。
【符号の説明】
1 回転台
2 支脚
3,6 ビス
4 第1部材
5 座席
7 第2部材
9 転動体
12 連結軸
14,46 ロック穴
16 ロックピン
18,47 操作レバー
18a,47a シャフト
20,48 カム
21,43 軸
22,44 可動板
23,49 付勢手段
3a ロックピンを形成するビスの頭部
Claims (8)
- 垂直な連結軸を中心として相対的に回転するように設けた第1部材と第2部材と、これらの部材のうちの一方の部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該一方の部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記第1部材及び第2部材のうちの他方の部材側と前記可動板とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする回転台。
- 前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロックピンを備え、前記他の部材側にロック穴を形成した請求項1記載の回転台。
- 前記第1部材と第2部材のうちの可動板が備えられた側の部材を回転側とし、他の部材を固定側とし、可動板側にロック穴を形成し、前記他の部材側にロックピンを備えた請求項1記載の回転台。
- 前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた請求項1乃至3のいずれかに記載の回転台。
- 支脚側に固着した第1部材と、座席側に固着され、前記第1部材に対して垂直な連結軸を中心として回転可能に設けられた第2部材と、前記第2部材側に設けた軸を中心として先部が上下方向に回動するように備えた可動板と、該第2部材側に水平方向に配置して回転可能に設けたシャフトと、該シャフトに備えられて、該シャフトの回転により前記可動板を回動するカムと、該シャフトを回転操作する操作端と、前記可動板と前記第2部材とにおいて、その一方に設けたロック穴と、他方に該ロック穴に嵌合するように対向して設けたロックピンと、前記可動板を、前記ロック穴とロックピンとが嵌合する方向へ付勢する付勢手段とからなり、前記ロック穴を、前記連結軸を中心とする円周上に複数個、適宜間隔を有して配設したことを特徴とする椅子。
- 前記可動板側に前記ロックピンを備え、前記第2部材側に前記ロック穴を形成した請求項5記載の椅子。
- 前記可動板側に前記ロック穴を備え、前記第2部材側に前記ロックピンを備えた請求項5記載の椅子。
- 前記カムを固設するとともに一端に操作端を設けたシャフトを、その軸方向に移動可能に備えた請求項5乃至7のいずれかに記載の椅子。
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