JP2004006927A - 半田バンプを有する配線基板及び該配線基板の製造方法並びに半田バンプ形成用メタルマスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】厚さ40μmのステンレス板21に、厚さ25μmの感光性エポキシ樹脂によるエッチングレジスト22を上下両面に貼り付ける。次に、露光・感光を行なって、メタルマスク13の透孔14の形成予定箇所のエッチングレジスト22に、直径140μmの穴を開ける。次に、エッチングレジスト22を備えたステンレス板21の両側に対して、硫フッ酸溶液を2kg/cm2の圧力でシャワーして吹き付け、13分間エッチングを行なう。これによって、ステンレス板21に、開口端の径が160μm、中央部の径が180μmの縦断面が略樽形状の透孔14が形成される。その後、エッチングレジスト22を除去することにより、本実施例のメタルマスク13が完成する。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半田バンプを用いて半導体素子と配線基板とが接合される半田バンプを有する配線基板及び該配線基板の製造方法並びに半田バンプ形成用メタルマスク関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、いわゆるフリップチップ法によって、半導体素子(以下フリップチップと記す)をフリップチップ搭載用基板(以下単に配線基板と記す)に実装する場合には、下記の手順が採用されている。
【0003】
例えば、フリップチップのパッド上に、高温半田からなるバンプを形成し、配線基板のパッド上に、高温半田より融点の低い共晶半田からなるバンプを形成し、お互いのバンプを接触させて加熱して、共晶半田のみを溶融させることで接合を行っている。
【0004】
ここで、配線基板上に半田バンプを形成する手法の一つに、下記(1)〜(6)の手順で行うメタルマスクを用いた半田ペースト印刷法がある。
1)まず、配線基板となる基材の表面には、パッドとソルダーレジストが設けられている(図10(a)参照)。
【0005】
2)次に、ソルダーレジスト上にメタルマスクを載置する(図10(b))。
3)次に、メタルマスクを用いてスキージ印刷を行って、開口部分に半田ペーストを充填する(図10(c))。
4)次に、メタルマスクを除去する(図10(d))。
【0006】
5)次に、リフロー炉に入れて、共晶半田粒を溶融させ、その後冷却して半田バンプを形成する(図10(e))。
6)次に、フラックスを除去し、表面に半田バンプを備えた配線基板を完成する(図10(f))。
【0007】
そして、上述した半田ペーストの印刷に用いられるメタルマスクの種類としては、製法の違いによって、下記▲1▼〜▲3▼の3種類がある。
▲1▼エッチングマスク
図11(a)に示す様に、エッチングマスクは、ステンレス板に感光性エッチングレジストを塗布し、露光現像で開口部にしたい所のエッチングレジストを除去し、硫フッ酸などでステンレス板の不要部分をエッチング除去し、その後エッチングレジストを除去して完成する。
【0008】
▲2▼レーザー穴空けマスク
図11(b)に示す様に、レーザー穴空けマスクは、ステンレス板にYAGレーザーで1つづつ穴をあけて製作する。尚、使用時には表裏を逆さまにして使用する。
【0009】
▲3▼電鋳(アディティブ)マスク
図11(c)に示す様に、電鋳マスクは、感光性樹脂を塗布し、露光現像で開口部にしたい所以外の感光性樹脂を除去し、ステンレス板上に電解Niメッキを所定のマスク厚み分だけ行い、電解Ni製のマスクをステンレス板から外して完成する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記▲1▼〜▲3▼のメタルマスクは、下記のような問題があり、一層の改善が求められている。
▲1▼エッチングマスクは、その製作が容易であるという利点はあるが、図11(a)に示す様に、半田ペーストの転写性が悪いという問題があった。つまり、従来のエッチングマスクは、開口部断面中央付近にバリがあるので、半田ペーストを塗布した後、マスクを基板から離すときに、半田ペーストがバリにひっかかってマスクに持っていかれ、基板へ転写される開口内の半田ペーストの量が少なくなるという問題があった。
【0011】
▲2▼レーザー穴空けマスクは、製造時にエッチングレジストや感光性樹脂などのフィルム作成の作業が要らず、しかも、開口部断面がテーパ状となるので、開口部に半田ペーストが残ることが少なく、基板への転写性が良いという利点があるが、個々の穴空けにレーザーを使用するため、穴数が多い場合にはコストが高くなるという問題があった。また、特にマスク開口径を小さくした場合には、図11(b)に示す様に、断面形状が下に広がるテーパとなるため、開口部上部の開口径もかなり小さくする必要があるので、この小さな上部開口径から半田ペーストを充填することになる。このため、半田ペーストの充填性が悪く、半田バンプの高さのバラツキが大きくフリップチップの接合性が低下するという問題があった。
【0012】
また、マスク厚みが薄い場合には、穴明け時の加熱によるマスク素材の熱膨張により、寸法精度が低下するため、厚さ70μm未満、特に50μm以下の薄いマスクを精度よく製作することは困難である。さらに、マスク開口部内壁が荒れているため、開口部内への半田ペーストの充填性が低下する欠点もある。
【0013】
▲3▼電鋳マスクは、開口部内周面が板面に対して垂直に切り立っているので、開口部が小さくても、半田ペーストの充填性、転写性ともに優れるという利点があるが、メッキでマスクを形成するためコストが高いという問題があった。また、マスク材質がNi等のメッキで形成できる材質に限定され、Ni等はステンレスに比べて柔らかいので、マスク寿命が短いという問題があった。更に、マスク強度が低いため、マスク板厚が70μm未満、更に言えば50μm以下のものは製作困難で、かつ取扱も難しい、それを回避するため板厚を増やすと、開口内に充填される半田ボリュームが大きくなって、隣接バンプ間で半田ブリッジが生じ易いという問題があった。また、図11(c)に示す様に、開口部の側壁が板面に略垂直であるので、開口部の側壁に半田ペーストが付着してしまい、所望の量の半田ペーストを印刷できないことや、この付着量がばらつくので半田ペーストの量もばらつくことがあった。
【0014】
そのため、従来では、求める半田バンプの高さに対して、使用するメタルマスクの板厚、開口径が精度良く計算で求めることができないので、手間のかかるマスク条件出しの作業、即ち、数種類のマスクを製作して実際に半田ペースト印刷を行ない、試行錯誤でマスク仕様を決定する作業が必要となり、製品開発、製造が容易ではないという大きな問題があった。
【0015】
本発明は、メタルマスクの仕様(板厚、開口径等)を精度良く算出でき、マスクの製造が容易で、コストも低く、好適に半田バンプを形成できる半田バンプ形成用メタルマスクを提供するとともに、半田バンプを有する配線基板及び該配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、半田バンプを形成するために、配線基板に対して半田ペーストを印刷する際に用いられるメタルマスクにおいて、形成する半田バンプに対応したパターン穴の縦断面形状が、開口端の径より中央部の径が大きい略樽形状であることを特徴とする。
【0017】
本発明では、メタルマスクのパターン穴の縦断面形状が略樽形状であるので、半田ペーストの印刷体積を正確に設定することができる。つまり、例えば従来の電鋳マスクでは、パターン穴の側壁に付着する半田ペーストの状態によって印刷体積にバラツキが生じるが、本発明では、図1(a)に示す様に、パターン穴の側壁の中央部に一定量の半田ペーストが安定して付着し、その印刷体積はパターン穴の(中央部より径の小さな)開口端の径とマスク板厚によって規定される円柱の体積となるので、常に所望の印刷体積とすることができる。また、従来のエッチングマスクの様に、パターン穴側壁の中央にバリがないので、その点からも転写性が向上する。そのため、高さのバラツキが小さく高さの揃ったバンプを形成できる。従って、例えばフリップチップ等の電子部品との接合性が向上する。
【0018】
また、メタルマスクのパターン穴に、半田ペーストを例えばスキージ印刷で充填する場合には、図1(b)に示す様に、パターン穴の図中上部の開口端で、開口側壁とマスク上面とがなす角が鋭角になっているので、例えば従来の上部開口端での角が略直角の電鋳マスクと比べて、確実に半田ペーストを充填することができる。よって、この点からも、バンプ高さのバラツキを低減できる。
【0019】
従って、本発明では、所望の半田バンプの高さを得るのに適するメタルマスクの板厚、開口端径を精度良く計算で求めることができるので、手間のかかるマスク条件出しの作業が不要となり、製品開発、製造が容易となる。
ここで、半田ペースト印刷法による印刷体積(メタルマスクのパターン穴内やソルダーレジストの開口部等の開口部分に充填される半田ペーストの体積)の計算方法について説明する。尚、通常、基板表面には、パッドの周囲に(絶縁用の)ソルダーレジストが形成されているので、ソルダーレジストを有する場合を例に挙げて説明する。
【0020】
図2に示す様に、半田ペーストの印刷を行う場合には、予め配線基板上のパッドの周囲にソルダーレジストを形成し、ソルダーレジスト上にメタルマスクを配置する。このとき、ソルダーレジストの開口部とメタルマスクのパターン穴とが、図の上下方向に連通する様にメタルマスクを配置する。
【0021】
つまり、このパターン穴及び開口部からなる開口部分に半田ペーストが充填されるので、開口部分の容積が、充填される半田ペーストの体積となる。また、半田ペースト中の半田の割合は決められているので、開口部分の容積を決めることにより、半田バンプの体積、ひいては、その体積から決まる半田バンプの高さを設定することができる。
【0022】
例えば、図2及び下記の様に各部の寸法を設定した場合には、充填される半田ペーストの体積VSは、下記式(1)にて算出される。
メタルマスクの開口端径 ;DMMO
メタルマスクの厚み ;TMM
ソルダーレジストの開口径;DSRO
ソルダーレジストの厚み ;TSR
パッド径 ;DP
パッドの厚み ;TP
尚、半田ペースト中約半分が半田(残りはフラックス)なので、半田ペーストの体積VSの約半分が形成される半田バンプの体積Vとなる。
【0023】
一方、半田ペーストから形成される半田バンプは、溶融時には表面張力によって概略球を切断した形状になるため、その体積Vは、パッド径DPとバンプ高さTから、以下a)、b)の様に場合分けして計算できる。従って、パッド径DPと希望バンプ高さTから、メタルマスクの板厚TMMとパターン穴の開口端の径DMMOを計算できる。
【0024】
尚、以下の計算では、バンプ形状を構成する切断された球の半径をL、球の半径Lとバンプ高さTとの差をtとする。
a)図3(a)に示す様に、バンプが半球状より小さい場合
L2=r2+t2、 T=L−t から
L=(r2/T+T)/2 …(2)
t=(r2/T−T)/2 …(3)
【0025】
【数1】
【0026】
b)図3(b)に示す様に、バンプが半球状より大きい場合
L2=r2+t2、 T=L+t から
L=(r2/T+T)/2 …(2’)
t=(T−r2/T)/2 …(3’)
【0027】
【数2】
【0028】
従って、半田体積Vを2倍したもの(2V)が印刷体積VSとなるので、メタルマスクの開口端径DMMOは式(4)または(4’)と式(1)とから算出できる。
請求項2の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、メタルマスクのパターン穴は、メタルマスク用のメタル板をその両表面からエッチングして形成されてなることを特徴とする。
【0029】
つまり、本発明では、図4に示す様に、例えばメタル板の両側にエッチングレジストを設けて、メタル板の両側からエッチングを行ない、従来のエッチングマスクよりもエッチングを進めて、オーバーエッチング状態とすることで、パターン穴の縦断面形状が略樽形状になり、前記請求項1にて述べた様に、従来のエッチングマスクの(中央部のバリによる)短所であった転写性が改善される。また、従来のレーザー穴空けマスクや電鋳マスクと比べても、その製造が容易であり、コストも約10分の1と大幅に低減できる。
【0030】
尚、本発明では、オーバーエッチングを行なうことにより、エッチングレジスト径に対して、従来よりもパターン穴の開口端径が大きくなるので、エッチングレジストの径を小さめに設定することが望ましい。
請求項3の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、メタルマスクの厚さが、25〜50μmであることを特徴とする。
【0031】
つまり、従来の電鋳マスクやレーザー穴明けマスクでは製造困難な厚さ70μm未満、特に25〜50μmの厚さのメタルマスクを使用することにより、小さな半田バンプをその体積及び高さのバラツキを抑制して、精密に形成することができる。
【0032】
このメタルマスクの板厚を薄くすることによって、メタルマスクを配線基板から離す時にメタルマスク内に残る半田ペーストの量が減少し、メタルマスクのオーバーエッチングで開口部中央のバリがないことと合わせて、転写性が向上する。また、板厚を薄くすることで、同じ印刷体積を得るためにマスク開口端径を大きくできるので、さらにパターン穴内への半田ペーストの充填性を向上させることができる。また、印刷される半田ペーストの体積が、メタルマスクの板厚、メタルマスクの開口端径から計算される体積とほぼ一致する様になり、計算によって希望通りの体積の半田バンプを形成できるようになる。よって、半田バンプ高さのバラツキも小さくなる。
【0033】
尚、前記請求項1〜3のメタルマスクは、単体で使用しても良いし、メッシュに貼り付けていわゆるコンビネーションマスクとしても良い。
このコンビネーションマスクとすることで、板厚の薄いマスクでも、歪みなくまっすぐに延ばされ、配線基板に密着するため、半田印刷でのペーストだれが発生しにくく、これによる半田ブリッジの発生も減少する。
【0034】
また、前記請求項1〜3のいずれかに記載のメタルマスクの製造方法であって、該メタルマスク用のメタル板の両表面側からエッチングして、前記メタルマスクのパターン穴を、縦断面形状が開口端の径より中央部の径が大きい略樽形状とする工程を有することを特徴とする半田バンプ形成用メタルマスクの製造方法を採用できる。
【0035】
このようにすると、従来のエッチングマスクの手法において、エッチングの時間等を調整するだけで容易にマスクを製造することができる。
請求項4の半田バンプを有する配線基板の発明では、配線基板のパッドの径が150μm以下で、かつパッド上に形成された半田バンプの高さが平均値で70μm以下で、その高さのバラツキが平均値の±20%の範囲内であることを特徴とする。
【0036】
本発明では、配線基板のパッドの径が150μm以下で、半田バンプの高さが平均値で70μm以下と小さい半田バンプの場合でも、その高さのバラツキが平均値の±20%の範囲内と少ないので、例えばフリップチップとの接合性が高くなる。
【0037】
特に、配線基板のパッドが、同一高さの半田バンプを形成するのに異なる量の半田を要するパッドが混在しているパッド群であることを特徴とする場合には、フリップチップ等との接合性が悪化しがちであるが、高さバラツキが少ないので、良好な接合性を得ることができる。
【0038】
請求項5の半田バンプを有する配線基板の製造方法の発明では、電子部品との接続用の半田バンプを有する配線基板の製造方法において、請求項1〜3のいずれかに記載のメタルマスクを用いて、半田ペーストを配線基板のパッド上に印刷し、加熱して半田を溶融することにより、半田バンプを形成することを特徴とする。
【0039】
本発明では、前記請求項1〜3のメタルマスクを用いて、半田バンプを形成するので、小さな半田バンプを形成する場合にも、バンプ高さのバラツキを少なくすることができる。それによって、例えばフリップチップとの接合性が向上する。
【0040】
尚、電子部品との接続用の半田バンプを有する配線基板の製造方法において、前記請求項1〜3のいずれかに記載のメタルマスクを用いて、半田ペーストを配線基板のパッド上に印刷し、加熱して半田を溶融することにより、パッドの径が150μm以下で、かつ該パッド上に形成された半田バンプの高さが平均値で70μm以下で、その高さのバラツキが該平均値の±20%の範囲内である半田バンプを形成することを特徴とする半田バンプを有する配線基板の製造方法を採用できる。
【0041】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の例(実施例)について説明する。
ここでは、半導体素子である集積回路チップ(以下フリップチップと称す)を、フェースダウンで実装する樹脂積層基板(フリップチップ搭載用配線基板、以下単に配線基板と称す)を例を挙げる。
【0042】
本実施例では、個々の半田バンプに対応する多数のパターン穴(透孔)を有するメタルマスク及びその製造方法、並びにこのメタルマスクを使用し半田ペースト印刷法によって半田バンプを形成した配線基板及びその製造方法について説明する。
【0043】
a)まず、本実施例におけるフリップチップ及び配線基板について説明する。図5(a)に示す様に、フリップチップ1は、外径12.5×18mm、板厚0.4mmのSi製のLSI素子であり、その板状の基材2の(接合側の)片面には、素子側半田バンプ3が、所定の配置パターンにて多数設けられている。
【0044】
つまり、図5(b)に拡大して示す様に、基材2上(図では下方)には、パッド径140μm×厚み1μmのパッド(素子側パッド)4が、所定の配置パターンにて多数設けられ、その素子側パッド4上に、高さ70μmの95Pb−5Sn(融点314℃)の高温半田からなる略半球状の素子側半田バンプ4が形成されている。尚、素子側パッド4は、Cr蒸着膜4aの上にCu蒸着膜4bが形成されたものである。
【0045】
一方、図6(a)に示す様に、フリップチップ1を搭載する配線基板6は、特願平8−76960号の実施例1に示したものと同様なものであり、外径25×25mm、板厚約1mmの板状の基材7の(接合側の)片面には、基板側半田バンプ8が所定の配置パターンにて多数設けられている。
【0046】
つまり、図6(b)に拡大して示す様に、基材7上(図では上方)には、パッド径DP=140μm×厚みTP=15μmのパッド(基板側パッド)9が、所定の配置パターンにて多数設けられ、その基板側パッド9上に、高さT=60μmの37Pb−63Sn(融点183℃)の共晶半田からなる球を切断した形状の基板側半田バンプ8が形成されている。
【0047】
前記基板側パッド9は、Cuの表面にNiメッキを約5μm施したものであり、この基板側パッド9の周囲に、厚みTSR=20μmのソルダーレジスト11が形成されている。
このソルダーレジスト11は、共晶半田の溶融時に共晶半田が他の場所に付着することを防止する絶縁層として設けられており、基板側パッド9の周囲を所定の間隔を保って囲む様に、直径DSRO=200μmの開口部12を備えている。
【0048】
b)次に、本実施例の要部である基板側半田バンプ8の形成に用いられるメタルマスク及びその形成方法に説明する。
図7に示す様に、厚さ40μmのステンレス板21に、厚さ25μmの感光性エポキシ樹脂によるエッチングレジスト22を上下両面に貼り付ける。
【0049】
次に、露光・感光を行なって、メタルマスク13の透孔14の形成予定箇所のエッチングレジスト22に、直径140μmの穴を開ける。
次に、エッチングレジスト22を備えたステンレス板21の両側に対して、硫フッ酸溶液を2kg/cm2の圧力でシャワーして吹き付け、13分間エッチングを行なう。
【0050】
これによって、ステンレス板21に、開口端の径が160μm、中央部の径が180μmの縦断面が略樽形状の透孔14が形成される。
その後、エッチングレジスト22を除去することにより、本実施例のメタルマスク13が完成する。
【0051】
尚、本実施例では、以下に述べる様に、配線基板6の基板側パッド9上に、高さ60μmの共晶半田からなる基板側半田バンプ8を半田ペースト印刷法で形成するので、基板側半田バンプ8は、製品1個当り1500バンプ有り、また、半田印刷は製品9個に対して同時に行なうので、メタルマスク13の透孔14は13500穴開いている。
【0052】
c)次に、このメタルマスク13を用いて行われる半田バンプを有する配線基板及びその製造方法について説明する。
半田ペーストとして、半田粒径15〜35μmの共晶半田粒とフラックスとを有する半田ペーストを用いた。尚、フラックスとしては、還元力の弱い順に、R、RMA、RAの各タイプや、水溶性フラックスなど、どれでも使用できる。また、半田ペースト中のフラックスの含有量は体積で約半分である。
【0053】
▲1▼まず、基板側半田バンプ8形成前の配線基板6は、図8(a)に示す様に、内部に導通部(図示せず)を有する樹脂積層基板である基材7の表面に、基板側パッド9とソルダーレジスト11が設けられたものである。
ソルダーレジスト11は、一般のフォトリソグラフィ技術により、基板側パッド9及びその周囲を除いた箇所に形成する。具体的には、ネガ型紫外線硬化のエポキシ樹脂接着剤を基材7の表面に印刷・乾燥し、ソルダーレジスト11を形成したいところに紫外線を照射して、エポキシ樹脂を硬化させ、その後、炭酸ナトリウム溶液で不要部分の樹脂を溶解除去して、ソルダーレジスト11を形成する。
【0054】
▲2▼次に、図8(b)に示す様に、ソルダーレジスト11上にメタルマスク13を載置する。このとき、ソルダーレジスト11の各開口部12とメタルマスク23の各透孔14とが一致する様にして載置する。
前記メタルマスク13の厚みTMMは40μmとごく薄くされており、開口端径DMMOは、高さの低い基板側半田バンプ8を形成するために、160μmと従来よりかなり小さく設定してある。
【0055】
ここで、基板側パッド9の寸法、ソルダーレジスト11の開口部12の寸法、及びメタルマスク13の透孔14の寸法により規定される半田ペーストの充填量について説明する。
既に、前記図2にて説明した様に、ソルダーレジスト11の開口部12やメタルマスク13の透孔14等により形成される開口部分16に充填される半田ペーストの体積VSは、前記式(1)にて算出することができる。
【0056】
また、前記図3にて説明した様に、半田バンプの体積Vは前記式(4)又は(4’)から算出することができる。さらに、前述したように、半田ペースト中の半田体積は約半分であるので、半田ペーストの体積VSは半田バンプの体積Vの約2倍となる。
【0057】
従って、この体積VSとなる様に、与えられたソルダーレジスト11の開口部12及び基板側パッド9の寸法に応じて、メタルマスク13の透孔14の寸法(板厚、透孔径)を設定する。これによって体積VSの半田ペーストを充填すれば、所望の体積及び高さの基板側半田バンプ8が得られる。
【0058】
▲3▼次に、図8(c)に示す様に、半田ペースト17として、半田粒径15〜35μmの共晶半田粒17aとフラックス17bからなる半田ペースト17を使用し、前記メタルマスク13を用いてスキージ印刷を行う。これにより、前記開口部分16に、所定の体積VSに相当する半田ペースト17が充填される。
【0059】
▲4▼次に、図8(d)に示す様に、メタルマスク13を除去する。
▲5▼次に、図8(e)に示す様に、この半田ペースト17を充填した状態で、最高温度210℃の遠赤外線リフロー炉に入れて、共晶半田粒17aを溶融させ、その後冷却して基板側半田バンプ8を形成する。
【0060】
▲6▼次に、図8(f)に示す様に、フラックス17bを除去し、表面に基板側半田バンプ8を備えた配線基板6を完成する。
尚、計算上の基板側パッド1個当りの基板側半田バンプの印刷体積は、約6.0×10−4mmであり、高さ62μmの基板側半田バンプが形成される計算になる。
【0061】
この様に、本実施例では、上述した構成により下記の効果を奏する。
(1)本実施例における実際の基板側半田バンプ8の高さは、平均61μm、最小50μm、最大70μmになり、バラツキが少なく、バンプ高さもほぼ計算通りである。これは、半田ペーストは粘性が高いため、メタルマスク13の透孔14の壁面に付着して転写されない分があり、若干の半田量が減少する。しかし、本例では、透孔14が略樽形状でその中央部の径が大きくなっており、付着量が安定して透孔14の開口端径を直径とする略円柱形状部分の半田ペーストが安定して転写されるためである。
【0062】
従って、本実施例では、求める基板側半田バンプ8の高さによって、使用するメタルマスク13の板厚、透孔径(開口端径)が精度良く計算で求められるので、手間のかかるマスク条件出しの必要がなく、製品開発、製造が容易になるという利点がある。
【0063】
また、バンプ高さのバラツキが少ないので、フリップチップ1の接合性に優れている。
(2)従来の電鋳マスクでは、その透孔の壁面がマスク板面に対して垂直で本実施例の様に鋭角ではないため充填性が悪い。このため、本実施例のメタルマスク13の様なパッド径、バンプ高さが小さい基板側半田バンプ8をバンプ高さのバラツキを小さくしつつ形成することはできない。また、その材質の強度不足のためにマスク板厚を薄くできない。また、従来のレーザー穴明けマスク(レーザーマスク)でも、透孔の壁面が荒れているため、また、上面の開口端径を比較的小さく設計する必要があるため、半田ペーストの充填性が悪い。このため、バンプ高さのバラツキを小さくしつつ、高さの小さい半田バンプを形成することができない。また、寸法精度不良となるため、マスク板厚を薄くすることができない。
【0064】
一方、本実施例のようなエッチングマスクを用いれば、メタル板厚最小25μm程度、透孔径を最小140μmまで小さくできるため、より小さな基板側半田バンプ8の形成にも対応できる。例えば、ソルダーレジスト11の開口径160μm、ソルダーレジスト11の厚み20μm、パッド径120μm、パッド厚み15μmとしたときに、半田バンプ高さ50±8μmの基板側半田バンプ8を形成することもできる。
【0065】
(3)本実施例では、エッチングによりメタルマスク13を形成できるため、レーザー穴空けマスクや電鋳マスクに比べて、マスクコストが低い。
(4)本実施例では、メタルマスク13の材質として、ステンレス板を使用できるので、Niからなる電鋳マスクに比べてマスク寿命が長く、製造コストを低減できる。
【0066】
(5)本実施例では、マスク製作の設備は、従来のエッチングマスクと全く同じであり、エッチング条件を変更するだけで良いので、量産が容易である。
<実験例>
次に、本実施例の効果を確認するために行った実験例について説明する。
【0067】
本実験例では、前記実施例のメタルマスクを使用して半田バンプ(基板側半田バンプ)を形成し、その半田バンプ高さのバラツキを測定したものである。
(実験条件)
図9(a)、(b)に示す様に、非ビア部パッド21箇所とビア部パッド4箇所が配置され(合計25箇所)、ソルダーレジスト開口径:200μm、ソルダーレジスト厚み:20μm、基板側パッド径:140μm、基板側パッド厚み(下地Cuパッド厚さ):15μmの構成を有する配線基板に対して、下記表1に示す様な本実施例のエッチングマスクを使用して、半田バンプを形成した。
【0068】
ここで、ビア部パッドとは、半田バンプを形成するパッドが下層の配線層と接続するビアの役割をも兼ねて形成され、凹みを持つ表面を有するパッドを指す。この凹みの大きさは、絶縁層の厚さ等によって適宜決定されるが、本例では、深さ40μm、直径70μmの略円柱形の凹部となっている。一方、非ビア部パッドとは、半田バンプを形成するパッドがビアの役割を兼ねないタイプのパッドであり、平坦な表面を有するパッドを指す。
【0069】
また、比較例として、同じく電鋳マスク(板厚70μm、開口径180μm)、レーザーマスク(板厚70μm、上端開口径160μm、下端開口径170μm)を用いて、同様に半田バンプを形成した。尚、同じ種類のマスクを使用してそれぞれ3枚の配線基板に対して半田バンプを形成した。
【0070】
そして、各パッド上に形成される半田バンプ高さを、下記▲1▼〜▲4▼の手順で測定した。
▲1▼「下地Cuパッドの厚み」の測定
顕微鏡を用い、焦点をまず樹脂層表面で合わせる。次に、焦点をCuパッドの上部に合わせ、この間の顕微鏡鏡筒部の上下移動量から、下地Cuパッド厚みを測定する。
【0071】
▲2▼前記実施例の手法にて半田バンプを形成する。
▲3▼「下地Cuパッドの厚み+半田バンプ高さ」の測定
顕微鏡を用い、焦点をまず樹脂層表面で合わせる。次に、焦点を半田バンプの頂部に合わせ、この間の顕微鏡鏡筒部の上下移動量から、「下地Cuパッドの厚み+半田バンプ高さ」を測定する。
【0072】
▲4▼「半田バンプ高さ」の計算
前記▲3▼「下地Cuパッドの厚み+半田バンプ高さ」−前記▲1▼「下地Cuパッドの厚み」によって、半田バンプ高さを計算で求める。
その結果を、下記表1に記す。
【0073】
【表1】
【0074】
尚、前記表1において、計算バンプ高さは、メタルマスク等の寸法から算出される計算上のバンプ高さである。また、AVEは平均値を示し、SDは標準偏差を示し、MAXは最大値を示し、MINは最小値を示し、Rはレンジ(範囲)を示している。
【0075】
この表1において、計算バンプ高さと実測したバンプ高さとの差が小さければ、計算によってマスクの透孔の寸法等を決定できることを示す。
本例のエッチングマスクでは、計算バンプ高さ63μmに対し、実測値は3枚の配線基板の各々の非ビア部とビア部の25箇所のパッド(計75箇所)を総合して、平均61μmとほぼ等しい値となった。即ち、本例でのエッチングマスクによれば、ほぼ計算通りの高さを有する半田バンプが得られることが判る。
【0076】
一方、電鋳マスクでは、計算バンプ高さ92μmに対して実測平均で64μmと大きく食い違っている。従って、所望の高さのバンプを得るのに計算だけでなく、繰り返し試作してマスクの各寸法を決める条件出し作業が必要となる。
同様に、レーザーマスクでも、計算バンプ高さ87μmに対して実測平均で67μmと、電鋳マスクを用いた場合ほどではないにしろ、かなり食い違った値となった。従って、レーザーマスクでも条件出し作業が必要となる。
【0077】
次いで、各バンプの高さのバラツキについて検討する。
非ビアパッド部上に形成した半田バンプ(各21個×3)について見ると、本例のエッチングマスクは、平均61μm、最大70μm、最小53μmであり、バラツキは小さい(61±9μm=61μm±15%程度)。これは、本例のマスクが、転写性、充填性とも良好で、安定した量の半田ペーストを印刷できることを示している。
【0078】
一方、電鋳マスクでは、平均66μm、最大77μm、最小55μmと、バラツキがやや大きくなっている(66±11μm=66μm±17%程度)。これは、電鋳マスクの透孔側壁に付着する半田ペースト量が安定しないために、印刷される半田ペースト量も安定しないためと思われる。
【0079】
また、レーザーマスクでは、平均69μm、最大82μm、最小47μmとバラツキがかなり大きい(69±22μm=69μm±32%程度)。これは、レーザーマスクにおいては、上端開口径が小さいためあるいは開口の内壁が荒れているため充填性が悪く、十分に充填されない場合があるために、各々のバンプにおける半田量が安定しないためと考えられる。
【0080】
更に、ビア部パッドに形成した半田バンプ(各4個×3)について検討する。
本例のエッチングマスクでは、平均61μm、最大70μm、最小50μmであり、やはりバラツキは小さい(61±11μm=61μm±18%程度)。これは、本例のマスクによれば、透孔の側壁に付着する半田ペースト量が安定しているためである。
【0081】
一方、電鋳マスクでは、平均57μm、最大67μm、最小45μmであり、バラツキはやや大きくなっている(57±12μm=57μm±21%程度)。これは、透孔の側壁に付着する半田ペースト量が安定していないためと考えられる。
【0082】
また、レーザーマスクでは、平均57μm、最大71μm、最小40μmであり、バラツキが大きい(57±17μm=57μm±30%程度)。
更に、非ビア部パッドとビア部パッドとの間でバンプ高さを比較すると、本例のエッチングマスクでは、非ビア部、ビア部とも、平均61μmとバンプ高さに差が生じない。
【0083】
これは、本例のマスクは、半田ペーストの充填性がよく、パッド凹部内まで十分に半田ペーストが充填されるため、凹部のあるビア部パッドと凹部のない非ビア部パッド間で、バンプ高さに違いを生じなかったためと考えられる。
このため、本例のマスクでは、非ビア部及びビア部の全てのパッド(各25個×3)で統計をとっても、平均61μm、最大70μm、最小50μmであり、バラツキは小さい(61±11μm=61μm±18%程度)
一方、電鋳マスクでは、非ビア部は平均66μm、ビア部は平均57μmと高さが大きく異なっている。これは、電鋳マスクでは、半田ペーストの充填性が良くないために、パッド凹部内に半田ペーストを十分に充填できないため、結果として、この凹部のある分、半田バンプの高さが小さくなったものと考えられる。また、全てのパッドについて見ると、平均64μm、最大77μm、最小45μmと、さらにバラツキが大きくなる(64±19μm=64μm±30%程度)。 また、レーザーマスクでは、非ビア部は平均69μm、ビア部は平均57μmと、さらに差が大きくなっている。これは、レーザーマスクでは、半田ペーストの充填性が悪いために、パッド凹部内に半田ペーストを十分に充填できないため、その分、半田バンプの高さが小さくなったものと考えられる。さらに、全てのパッドで統計をとると、平均67μm、最大82μm、最小40μmと、非常にバラツキが大きい(67±27μm=67μm±40%程度)。
【0084】
このように、半田バンプの高さバラツキの大きい配線基板では、この半田バンプを介してフリップチップを接続する場合に、接続不良を生じる危険がある。
なお、充填性が悪いために、ビア部パッドにおいてパッド凹部内に半田ペーストが十分に充填されないまま、リフローして半田バンプを形成した場合、凹部内に閉じ込められた空気により、半田バンプ内にボイドが形成される場合がある。この場合には逆に、見掛けの半田バンプ高さが高くなったり、ボイド内の空気が外部に抜けてボイドがつぶれる時に、溶融した半田を吹き飛ばして不具合を生じる危険があり、この点からも充填性が悪いのは好ましくない。
【0085】
このように、本例のエッチングマスクで形成した半田バンプは、計算(設計)通りの高さ(体積)を持つ。従って、何度もマスクを試作する条件出し作業は不要となる。また、充填性、転写性が良好であるので、一定量の半田ペーストを印刷でき、高さのバラツキの小さい半田バンプを形成できるので、フリップチップ等の電子部品との接続において、安定・確実に接続できる。
【0086】
特に本例では、高さのバラツキやすい寸法の小さなバンプにおいて、高さバラツキを20%以下に抑えることができる。
更に、本例のマスクは、同一高さの半田バンプとするのに、異なる量の半田(半田ペースト)を要するパッドが混在しているパッド群(例えば具体的にはビア部パッドと非ビア部パッドの両方)を持つ配線基板に適用するのが好ましい。充填性が良好なため、必要な量の半田ペーストを十分に充填でき、パッドの違いに拘らず、高さバラツキが小さい半田バンプを形成できるからである。
【0087】
尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0088】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、パターン穴の縦断面形状が略樽形状であるので、充填性に優れるとともに、メタルマスクを剥す際の転写性に優れており、よって、精密に所望の印刷体積とすることができる。そのため、バンプ高さのバラツキを低減でき、例えばフリップチップの接合性が向上する。
【0089】
また、求める半田バンプの高さに対して、使用するメタルマスクの板厚、透孔径が精度良く計算で求めることができるので、手間のかかるマスク条件出しの作業が不要となり、製品開発、製造が容易であり、コストも低減できる。
請求項2の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、メタルマスクのパターン穴は、メタルマスク用のメタル板をその両表面からエッチングして形成するので、従来のレーザー穴空けマスクや電鋳マスクと比べても、その製造が容易であり、コストも低減できる。
【0090】
請求項3の半田バンプ形成用メタルマスクの発明では、メタルマスクの厚さが、25〜50μmと薄いので、小さな半田バンプを形成する場合には、その体積及び高さのバラツキを抑制して、精密に半田バンプを形成することができる。
請求項4の半田バンプを有する配線基板の発明では、配線基板のパッドの径が150μm以下で、半田バンプの高さが平均値で70μm以下と小さい場合でも、その高さのバラツキが平均値の±20%の範囲内と少ないので、例えばフリップチップとの接合性が高くなる。
請求項5の半田バンプを有する配線基板の製造方法の発明では、前記請求項1〜3のメタルマスクを用いて、半田バンプを形成するので、小さな半田バンプを形成する場合にも、バンプ高さのバラツキを少なくすることができる。それによって、例えばフリップチップと接合性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタルマスクによる作用を説明する説明図である。
【図2】充填される半田ペーストの体積の設定方法を示す説明図である。
【図3】半田バンプの各部の寸法の関係を示す説明図である。
【図4】エッチングによりメタルマスクを形成する手順を示す説明図である。
【図5】実施例にかかるフリップチップを示し、(a)はその平面図、(b)は素子側半田バンプ近傍を拡大して示す断面図である。
【図6】実施例にかかる配線基板を示し、(a)はその平面図、(b)は基板側半田バンプ近傍を拡大して示す断面図である。
【図7】実施例にかかるメタルマスクをエッチングにより形成する手順を示す説明図である。
【図8】実施例にかかる基板側半田バンプの形成方法を示す説明図である。
す断面図である。
【図9】実験例にかかり、(a)は半田バンプ形成前の配線基板を示す平面図、(b)は半田バンプ及びその近傍を示す断面図である。
【図10】従来技術を示す説明図である。
【図11】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1…フリップチップ(集積回路チップ,半導体素子)
2…基材
3…素子側半田バンプ
4…素子側パッド
6…配線基板(フリップチップ搭載用配線基板)
8…基板側半田バンプ
9…基板側パッド
Claims (5)
- 半田バンプを形成するために、配線基板に対して半田ペーストを印刷する際に用いられるメタルマスクにおいて、
前記形成する半田バンプに対応したパターン穴の縦断面形状が、開口端の径より中央部の径が大きい略樽形状であることを特徴とする半田バンプ形成用メタルマスク。 - 前記メタルマスクのパターン穴は、該メタルマスク用のメタル板をその両表面からエッチングして形成されてなることを特徴とする前記請求項1に記載の半田バンプ形成用メタルマスク。
- 前記メタルマスクの厚さが、25〜50μmであることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の半田バンプ形成用メタルマスク。
- 配線基板のパッドの径が150μm以下で、かつ該パッド上に形成された半田バンプの高さが平均値で70μm以下で、その高さのバラツキが該平均値の±20%の範囲内であることを特徴とする半田バンプを有する配線基板。
- 電子部品との接続用の半田バンプを有する配線基板の製造方法において、
前記請求項1〜3のいずれかに記載のメタルマスクを用いて、半田ペーストを配線基板のパッド上に印刷し、加熱して半田を溶融することにより、前記半田バンプを形成することを特徴とする半田バンプを有する配線基板の製造方法。
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-
2003
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