JP2004006024A - ディスク駆動装置およびディスク駆動方法 - Google Patents

ディスク駆動装置およびディスク駆動方法 Download PDF

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清水目 和年
Mamoru Akita
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Abstract

【課題】 ディスクを、効率良く回転駆動する。
【解決手段】 メカ系限界線または信号処理系限界線は、ディスクドライブのメカ系または信号処理系の限界をそれぞれ表している。メカ系限界線と信号処理系限界線とが交わる、ディスクの半径を、限界半径Xとするとき、ディスクは、その最内周から限界半径Xまでの領域を再生するときはCAV方式でメカ系限界線に沿った回転速度となるように、限界半径Xから最外周までの領域を再生するときはCLV方式で信号処理系限界線に沿った回転速度となるように、それぞれ回転駆動される。
【選択図】図4

Description

 本発明は、ディスク駆動装置およびディスク駆動方法に関し、特に、例えば、オーディオCD(Compact Disc)や、CD−ROM(Read Only Memory)、ビデオCD、DVD(Digital Versatile Disc)などのディスク状の記録媒体を、効率良く回転駆動することができるようにするディスク駆動装置およびディスク駆動方法に関する。
 例えば、CD−ROMなどのディスク状の記録媒体(以下、適宜、単に、ディスクという)を再生する場合における、その回転駆動の方式としては、CAV(Constant Angular Velocity)方式やCLV(Constant Linear Velocity)方式などが知られている。CAVまたはCLV方式では、ディスクが、その最内周から最外周まで、一定の回転速度(回転数)または線速度でそれぞれ回転駆動される。
 ところで、例えば、CD−ROMなどを再生するディスクドライブなどにおいては、CLV方式で、ディスクが回転駆動され、常時、一定のデータレートで、データの読み出しが行われるようになされている。従って、ディスクの回転速度は、その内周側を再生する(アクセスする)ときほど速くなり、CD−ROMなどでは、その最内周においては、回転速度が、最外周における場合の約2.5倍程度となる。
 即ち、例えば、CD−ROMの8倍速再生を行う場合においては、その回転速度は、最外周では約1600rpm(revolutions per minute)であるのに対して、最内周では約4000rpmとなる。
 ところで、現在においては、約4000rpm以下であれば、CD−ROMを安定に回転駆動することのできるメカ系を有する、8倍速再生のディスクドライブが実現されているが、上述したように、CD−ROMが、約4000rpmで回転駆動されるのは、その最内周のみで、外周にいくほど、その回転速度は低下する。
 従って、この場合、メカ系の最大の性能を発揮することができるのは、最内周を再生しているときだけであり、外周側においては、その性能を有効に利用していないことになる。
 そこで、最外周を、約4000rpmで回転駆動するようにする方法があるが、これでは、最内周における回転速度が、メカ系の限界を越える約10000rpmとなる。そして、メカ系の限界を越える回転速度で、ディスクを回転駆動すると、ディスクの偏芯や偏重心に起因する、ディスクドライブの振動が激しくなり、データを安定に読み出すことが困難になるため、メカ系を強化する必要が生じ、その結果、装置の高コスト化、設計の複雑化を招くことになる。
 また、CD−ROMは、上述したように、線速度が一定の、即ち、再生位置(半径)によって回転速度が異なるCLV方式で再生されるため、例えば、最内周から最外周へのトラバースなどの、距離の長いトラバースを行って、データを読み出す場合に時間を要する課題があった。
 即ち、トラバースを行う場合、CD−ROMの回転速度を、トラバース前における位置に適した値から、トラバース後における位置に適した値に変化させる必要があり(例えば、最内周から最外周へのトラバースを行う場合には、回転速度を約4000rpmから約1600rpmに減速させる必要があり)、これに要する時間が経過してからでないと、ドラバース後においてデータの読み出しを開始することができなかった。そして、このことは、シークタイムを劣化させる原因となっていた。
 そこで、CD−ROMを回転駆動するメカ系を、急速な加減速を行うことができる、大きなトルクを有するものにする方法があるが、そのようなメカ系を用いた場合には、装置が大型化、高コスト化し、また、急速な加減速を行うことは、消費電力を増大させることになる。
 本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ディスクを、効率良く回転駆動することができるようにするものである。
 本発明のディスク駆動装置は、記録媒体を所定の回転速度で回転駆動する駆動手段と、記録媒体にアクセスするためのアクセス手段と、アクセス手段がアクセスしている記録媒体の位置における線速度を検出する線速度検出手段と、記録媒体の半径方向の各位置における、メカ系の限界の回転速度を表す線をメカ系限界線とするとともに、記録媒体の半径方向の各位置における、信号処理系の処理の限界の再生速度に対応する回転速度を表す線を信号処理系限界線とし、メカ系限界線と信号処理系限界線の交点に対応する記録媒体の半径を限界半径とする場合において、アクセス手段が、記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、メカ系限界線に沿った回転速度となるように、また、アクセス手段が、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように、線速度検出手段により検出される線速度に基づいて、駆動手段を制御する制御手段を備えることを特徴とする。
 本発明のディスク駆動方法は、記録媒体にアクセスしている位置における線速度を検出し、記録媒体の半径方向の各位置における、メカ系の限界の回転速度を表す線をメカ系限界線とするとともに、記録媒体の半径方向の各位置における、信号処理系の処理の限界の再生速度に対応する回転速度を表す線を信号処理系限界線とし、メカ系限界線と信号処理系限界線の交点に対応する記録媒体の半径を限界半径とする場合において、検出された線速度に基づいて、記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、メカ系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動し、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動することを特徴とする。
 本発明のディスク駆動装置においては、記録媒体が所定の回転速度で回転駆動され、アクセス手段がアクセスしている記録媒体の位置における線速度が検出され、アクセス手段が記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、メカ系限界線に沿った回転速度となるように、また、アクセス手段が、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように、検出された線速度に基づいて、駆動手段が制御される。
 本発明のディスク駆動方法においては、記録媒体にアクセスしている位置における線速度が検出され、検出された線速度に基づいて、記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、メカ系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動し、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動するようになされている。
 本発明によれば、検出される線速度に基づいて、記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体が、メカ系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動され、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体が、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように回転駆動される。従って、記録媒体を、効率良く回転駆動することが可能となる。
 以下に、本発明の実施例(実施の形態)を説明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施例との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施例(但し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次のようになる。
 即ち、請求項1に記載のディスク駆動装置は、ディスク状の記録媒体を回転駆動するディスク駆動装置であって、記録媒体を所定の回転速度で回転駆動する駆動手段(例えば、図7に示すスピンドルモータ2など)と、記録媒体にアクセスするためのアクセス手段(例えば、図7に示すピックアップ3など)と、アクセス手段がアクセスしている記録媒体の位置における線速度を検出する線速度検出手段(例えば、図7に示す速度検出器32など)と、記録媒体の半径方向の各位置における、メカ系の限界の回転速度を表す線をメカ系限界線とするとともに、記録媒体の半径方向の各位置における、信号処理系の処理の限界の再生速度に対応する回転速度を表す線を信号処理系限界線とし、メカ系限界線と信号処理系限界線の交点に対応する記録媒体の半径を限界半径とする場合において、アクセス手段が、記録媒体の最内周から限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、メカ系限界線に沿った回転速度となるように、また、アクセス手段が、限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、記録媒体を、信号処理系限界線に沿った回転速度となるように、線速度検出手段により検出される線速度に基づいて、駆動手段を制御する制御手段(例えば、図7に示すマイコン(マイクロコンピュータ)20など)とを備えることを特徴とする。
 なお、勿論この記載は、各手段を上記したものに限定することを意味するものではない。
 次に、本発明によるディスクの駆動方法について説明する。
 図1は、本発明による回転駆動の対象となるディスク1を示す平面図である。
 このディスク1は、例えば、一般的な規格のCD−ROMで、従って、半径D(例えば、回転中心から約23mm)の位置に、最内周のトラックが形成されており、そこには、ディスク1に記録されているデータの位置情報などが記述されたTOC(Table Of Contents)が配置されている。また、半径Dmax(例えば、回転中心から約58mm)の位置には、最外周のトラックが形成されている。さらに、ディスク1には、トラックピッチδ(例えば、約1.6μm)で、スパイラル状にトラックが形成されている。
 以上のように構成されるディスク1に含まれるトラックの総数Nは、式(1)から21875本となる。なお、以下においては、適宜、トラックが同心円状に構成されているものとして計算を行っているが、それによる誤差は微小なものであるため、問題はない。
   N=(Dmax−D)/δ
    =(58mm−23mm)/1.6μm
    =21875本                ・・・(1)
 また、その総トラック長Lは、式(2)から5564mとなる。
   L=Σ2π(D+nδ)
    =2π(ND+N2δ/2)
    =5564m                 ・・・(2)
但し、Σは、nを0からNに変えてのサメーションを表す。また、式(1)より、1<<Nであるため、式(2)では、Σn(=N(N−1)/2)を、N2/2に近似している。
 さらに、ディスク1には、例えば、CLV方式により、データレートを一定にしてデータが記録されているものとし(従って、データは、一定の面密度で記録されている)、このディスク1が、同じくCLV方式により、1倍速で再生されるときの線速度vを、約1.25m/sとすると、そのときの再生時間Tは、式(3)から74.2分となる。
   T=L/v
    =74.2分                 ・・・(3)
 ここで、本発明が適用されるディスク1は、上述したようなものに限定されるものではない。即ち、ディスク1の最内周や最外周の半径、トラックピッチは、上述した値以外であっても良く、さらに、データの記録も、CLV方式ではなく、その他の、例えばCAV方式などによって行われたものであっても良い。
 次に、いま、ディスク1を、8倍速で、CLV方式により再生すると、即ち、線速度を、常時1.25m/s×8とするようにして再生すると、図2に示すように、その回転速度(図2の縦軸)は、最内周で、最大の約4000rpmとなり、外周にいくにつれて低下し(半径(図2の横軸)に反比例して低下し)、最外周では、その約1/2.5の約1600rpmとなる。
 この場合、前述したように、ディスク1を再生するディスクドライブのメカ系の限界の回転速度を約4000rpmとすると、その性能を有効に利用しているとはいえない。
 さらに、この場合、最外周と最内周とにおける回転速度の違いも、約2.5(=4000rpm/1600rpm)倍あり、距離の長いトラバースを行うと、回転速度の大きな加減速が必要となるため、シークタイムが長くなり、また、消費電力が大きくなる。
 そこで、ディスク1を、図2に示すように、その最内周において、8倍速で再生し、その後、最外周まで、CAV方式で再生すると、最外周における線速度Vは、式(4)から25.22m/sとなる。
   V=8倍速×v×Dmax/D
    =25.22m/s              ・・・(4)
なお、線速度が25.22m/sというのは、20.17(=V/v=25.22/1.25)倍速再生に相当する。
 また、この場合、回転速度φは、次式より、4151.9rpmとなる。
   φ=8倍速×v/(2πD)
    =4151.9rpm             ・・・(5)
 従って、この場合のディスク1全体の再生時間Tは、式(6)より、5.27分となる。
   T=N/φ
    =5.27分                 ・・・(6)
なお、再生時間Tが5.27分というのは、平均すると、14.08倍速再生に相当する。
 以上から、ディスク1をCAV方式で回転駆動した場合、ディスク1が、常時、ディスクドライブのメカ系の限界の回転速度である約4000rpmで回転されるので、その性能を有効に利用することができる。
 さらに、CAV方式では、ディスク1の再生位置によらず、回転速度は一定であるから、最外周と最内周とにおける回転速度の違いはなく、従って、距離の長いトラバースを行うときのシークタイムが長くなることはない。また、トラバース時には、スピンドルサーボ系がオープンになり、このため、トラバース中においては、回転速度が僅かに低下するが、トラバース後においては、その僅かに低下した回転速度を元に戻すだけの加速を与えてやれば良いので、トラバースにより、大きな電力が消費されることもない。
 しかしながら、この場合、最外周においては、式(4)で説明したように、約20倍速の再生が行われる。従って、再生されたデータを処理する信号処理系においては、1倍速再生における場合の約20倍の速度で処理を行う必要があるが、いまのところ、一般的な信号処理系では、例えば、16倍速程度が限界となっている。
 このため、いま、信号処理系の処理の限界の再生速度(ここでは、例えば、16倍速)を表す曲線(図2において、点線で示す)を、信号処理系限界線というとすると、ディスク1をCAV方式で再生する場合、信号処理系限界線を越える位置においては、再生されたデータの処理を行うことができず、また、そのような高速の処理が可能な信号処理系を実現しようとすれば、装置が大型化、高コスト化することになる。
 そこで、図3に示すように、最外周において、信号処理系限界線を越えないような回転速度により、CAV方式で、ディスク1を駆動する方法がある。
 しかしながら、この場合、回転速度は約3000rpmとなり、メカ系の限界の回転速度である約4000rpmを、大きく下回ることになる。
 そこで、いま、メカ系の限界の回転速度(ここでは、例えば、約4000rpm)を表す直線(図3において、点線で示す)を、メカ系限界線とすると、メカ系および信号処理系の性能を最も有効に利用するには、図4に示すように、回転速度を、ディスク1の最内周から、信号処理系限界線に制限される半径(以下、適宜、限界半径という)Xの位置までの領域はメカ系限界線に沿って、また、限界半径Xから最外周までの領域は信号処理系限界線に沿って変化させれば良い。
 即ち、この場合、具体的には、最内周から限界半径Xの位置までの領域は、回転速度が約4000rpmで一定のCAV方式で駆動し、限界半径Xから最外周までの領域は16倍速再生が行われるようにCLV方式で駆動すれば良い。
 そこで、このような回転駆動を行う場合における、最内周の回転速度φ1を求めると、それは、式(5)における場合と同様に、4151.9rpmとなる。また、最外周における回転速度φ2は、式(7)から、3293.0rpmとなる。
   φ2=16倍速×v/(2πDmax
     =3293.0rpm             ・・・(7)
 さらに、限界半径Xは、次式により46mmとなる。
   X=16倍速/8倍速×D
    =46mm                  ・・・(8)
 従って、最内周から限界半径Xまでの領域に含まれるトラックの本数N1は、式(9)により14375本となる。
   N1=(R−D)/δ
     =14375本                ・・・(9)
 ところで、ディスク1をCD−ROMとする場合、そこには、フレーム単位でデータが記録されており、また、各フレームには、1倍速再生で再生を行ったときの絶対時間(最内周からの再生時間)その他が記述されたサブコードが配置されている。いま、サブコードで表される絶対時間(以下、適宜、サブコード時間という)をtで表すと、限界半径Xにおけるサブコード時間tは、次式から41.6分となる。
   t=1/v(Σ2π(D+nδ))
    =1/v×2π(N1D+N1 2δ/2)
    =41.6分                 ・・・(10)
但し、式(10)において、Σは、nを0からNに変えてのサメーションを表し、また、式(2)における場合と同様の近似を行っている。
 従って、図4に示したように、最内周から限界半径Xの位置までをCAV方式で駆動し、限界半径Xの位置から最外周までをCLV方式で駆動して、データを再生すると、その再生に要する時間(再生時間)Tは、次のようになる。
 即ち、CAV方式で、最内周から限界半径Xの位置までを再生する時間T1は、式N1/φ1から、3.46分である。また、CLV方式で、限界半径Xの位置から最外周までを再生する時間T2は、ディスク1を1倍速で再生したときにかかる時間(式(3)から74.2分)から、限界半径Xにおけるサブコード時間t(式(10)より41.6分)を減算した値を、16倍速で除算することにより求められ、2.06分である。
 従って、ディスク1全体の再生に要する時間(再生時間)Tは、式T1+T2より、5.5分となる。再生時間Tが5.5分というのは、平均すると、13.5倍速再生に相当し、図2で説明した、ディスク1全体を、約4000rpmのCAV方式で駆動する場合(信号処理系の限界を越えてしまう場合)とほとんど変わらない(僅か、約4%の再生速度の低下でしかない)。
 また、この場合、最外周と最内周とにおける回転速度の違いは、式φ1/φ2より、約1.25倍であり、CLV方式によりディスク1全体を再生する場合(約2.5倍)に比較して、回転速度の違いはそれほど大きくないため、距離の長いトラバースを行っても、回転速度の大きな加減速は必要なく、従って、シークタイムが長くなったり、また、消費電力が大きくなることはない。特に、最内周から限界半径の位置までの領域内でトラバースを行う場合は、CAV方式によりディスク1全体を再生する場合と同様に、トラバース中に僅かに低下した回転速度を元に戻すだけの加速を与えてやれば良いので、トラバースにより、大きな電力が消費されることがない。
 ここで、以下、適宜、図4に示したように、ディスク1の異なる領域を再生する場合に、ディスク1を異なる回転駆動方式により駆動する方法を、マルチ駆動法という。
 図4においては、メカ系の回転速度の限界を約4000rpmとし、また、信号処理系が対応することのできる再生速度を16倍速再生としたが、これらの値は、個々の装置の性能や、技術の進歩により変化するものであり、例えば、メカ系の回転速度の限界が高く、約6200rpmなどになったときには、図5に示すように、最内周から外周方向に、線速度が16倍速に相当する値になるまでは、回転速度が約6200rpmで一定のCAV方式で回転駆動を行い、それより外周方向は、線速度が16倍速に相当するCLV方式で回転駆動を行うようにすることができる。
 この場合、最内周における再生速度は約12倍速となるが、いま、最内周にける再生速度を12倍速として、その回転速度φ1を求めると、次式により、6227.9rpmとなる。
   φ1=16倍速×v/(2πD)
     =6227.9rpm             ・・・(11)
 また、この場合、最外周における回転速度φ2は、式(7)における場合と同様に、3293.0rpmとなる。
 さらに、限界半径Xは、次式により30.7mmとなる。
   X=16倍速/12倍速×D
    =30.7mm                ・・・(12)
 従って、最内周から限界半径Xまでの領域に含まれるトラックの本数N1は、式(13)により4375本となる。
   N1=(R−D)/δ
     =4375本                 ・・・(13)
 さらに、この場合、限界半径Xにおけるサブコード時間tは、次式から9.7分となる。
   t=1/v(Σ2π(D+nδ))
    =1/v×2π(N1D+N1 2δ/2)
    =9.7分                  ・・・(14)
但し、式(14)においても、Σは、nを0からNに変えてのサメーションを表し、また、式(2)における場合と同様の近似を行っている。
 従って、図5に示したように、最内周から限界半径Xの位置までをCAV方式で駆動し、限界半径Xの位置から最外周までをCLV方式で駆動して、データを再生すると、その再生時間Tは、次のようになる。
 即ち、CAV方式で、最内周から限界半径Xの位置までを再生する時間T1は、式N1/φ1から、0.7分である。また、CLV方式で、限界半径Xの位置から最外周までを再生する時間T2は、ディスク1を1倍速で再生したときにかかる時間(式(3)から74.2分)から、限界半径Xにおけるサブコード時間t(式(14)より9.7分)を減算した値を、16倍速で除算することにより求められ、4.03分である。
 従って、ディスク1全体の再生に要する時間(再生時間)Tは、式T1+T2より、4.73分となる。再生時間Tが4.73分というのは、平均すると、15.7倍速再生に相当し、ディスク1全体を16倍速のCLV方式で駆動する場合とほとんど変わらない。なお、ディスク1全体を16倍速のCLV方式で駆動する場合には、最内周において、約8000rpmの回転速度で、ディスク1の回転駆動を安定に行うことのできるメカ系が必要となるが、マルチ駆動法によれば、約6000rpmの回転速度で、ディスク1の回転駆動を安定に行うことのできるメカ系によって、同等のパフォーマンスを得られることになる。
 また、この場合、最外周と最内周とにおける回転速度の違いは、式φ1/φ2より、約1.9倍であり、CLV方式によりディスク1全体を再生する場合(約2.5倍)に比較して、回転速度の違いは大きくないため、距離の長いトラバースを行っても、回転速度の大きな加減速は必要なく、従って、シークタイムが長くなったり、また、消費電力が大きくなることもない。
 次に、図6は、以上のようなマルチ駆動法により、ディスク1を回転駆動し、データを再生するディスクドライブの構成例を示している。
 例えば、CD−ROMその他のディスク1は、スピンドルモータ2によって回転駆動され、このディスク1へのアクセスは、光ピックアップ3によって行われるようになされている。
 即ち、光ピックアップ3は、レーザダイオード4、対物レンズ5、ビームスプリッタ6、およびPD(フォトディテクタ)7から構成されている。レーザダイオード4は光ビームを発し、この光ビームは、ビームスプリッタ6を介して対物レンズ5に入射する。対物レンズ5では、光ビームがディスク1上に集光される。ディスク1上に集光された光ビームは、そこで反射され、その反射光は、ビームスプリッタ6に入射し、そこで略90度反射され、PD7に入射する。PD7では、ビームスプリッタ6からの反射光が受光され、その受光量に対応する電気信号としてのRF(Radio Frequency)信号が出力される。
 このRF信号は、RFアンプ101に供給され、そこで、増幅や等化処理などが施された後、信号処理LSI(Large Scale Integrated circuit)102に供給される。信号処理LSI102は、機能的なブロックとして、位置情報検出部103およびスピンドルサーボ制御回路104などを内蔵しており、RFアンプ101からのRF信号は、位置情報検出部103に入力される。
 位置情報検出部103では、RF信号からサブコードが抽出され、そのサブコードで表されるサブコード時間が検出される。ここで、サブコード時間は、上述したように、1倍速再生で再生を行ったときの絶対時間(最内周からの再生時間)であり、従って、このサブコード時間から、光ピックアップ3の位置、即ち、光ピックアップ3がアクセスしているディスク1の位置(領域)を認識することができる(このことから、サブコード時間は、ディスク1上の位置を示す位置情報であるということができる)。
 位置情報検出部103は、サブコード時間から、光ピックアップ3の位置を認識し、マイコン20に供給する。マイコン20は、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などで構成され(いずれも図示せず)、位置情報検出部103からの光ピックアップ3の位置におけるディスク1の線速度(光ピックアップ3に対する、ディスク1の線速度)が所定の速度になるように、スピンドルサーボ制御回路104を介して、スピンドルモータ2を制御する。
 即ち、マイコン20は、機能的なブロックとして、線速度設定部105などを内蔵しており、線速度設定部105では、位置情報検出部103からの光ピックアップ3の位置に基づいて、図4または図5に示したマルチ駆動法により、ディスク1が回転駆動されるように、線速度が設定される。
 具体的には、例えば、図4に示したように、図6のディスクドライブについてのメカ系限界線と信号処理系限界線とが表される場合において、光ピックアップ3が、ディスク1の最内周から限界半径Xまでの領域にアクセスしているときには、回転速度が約4000rpm(正確には、式(5)により、4151.9rpm)の一定速度で、CAV方式により回転駆動されるように、線速度が設定される。また、光ピックアップ3が、ディスク1の限界半径Xから最外周までの領域にアクセスしているときには、16倍速に対応する一定の線速度で、CLV方式により回転駆動されるように、線速度が設定される。
 線速度設定部105において設定された線速度は、信号処理LSI102のスピンドルサーボ制御回路104に供給される。スピンドルサーボ制御回路104では、光ピックアップ3がアクセスしているディスク1の位置における線速度が、線速度設定部105からの線速度と一致するように、スピンドルモータ2を制御する。スピンドルモータ2は、スピンドルサーボ制御回路104からの制御にしたがって、ディスク1を回転駆動し、これにより、ディスク1は、図4に示したように、光ピックアップ3が、その最内周から限界半径Xまでの領域、または限界半径Xから最外周までの領域にアクセスしているとき、それぞれCAV方式またはCLV方式で回転駆動される。
 次に、図7は、図6のディスクドライブのより詳細な構成例を示している。なお、図中、図6における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。また、図7において、図6のRFアンプ101は、I/V(電流/電圧)アンプ8およびRFイコライザ9に、信号処理LSI102は、DSP(Digital Signal Processor)10(信号処理系)、光学系サーボ信号処理回路22、LPF(Low Pass Filter)23、VCO24、スイッチ25、OSC26(クリスタルXTALを含む)、分周器27、位相比較器28、分周器29、LPF30、速度検出器32、および分周器33に、それぞれ相当する。さらに、図7において、図6の位置情報検出部103は、サブコード処理部13に、スピンドルサーボ制御回路104は、スピンドルサーボ信号処理回路18、LPF23、VCO24、OSC26、分周器27、位相比較器28、および分周器29に、それぞれ相当する。
 上述したように、光ピックアップ3は、光ビームをディスク1に照射し、その反射光を受光することによって、RF信号を出力するようになされている。なお、光ピックアップ3は、トラッキングアクチュエータおよびフォーカスアクチュエータを内蔵しており(いずれも図示せず)、トラッキングアクチュエータまたはフォーカスアクチュエータは、ディスク1上に形成される光ビームのスポットの位置を、いわゆるトラッキング方向(半径方向)またはフォーカス方向(光ビームの光軸方向)に、それぞれ移動させるようになされている。さらに、光ピックアップ3は、スレッド送りモータ(粗動モータ)(図示せず)により、ディスク1の半径方向に移動されるようになされており、これにより、光ピックアップ3は、所望のトラックに対応する位置にシークされるようになされている。
 光ピックアップ3から出力されるRF信号は、I/Vアンプ8に供給される。I/Vアンプ8では、RF信号が、電流から電圧の信号に変換され、RFイコライザ9に供給される。RFイコライザ9では、I/Vアンプ8からのRF信号が波形整形され、DSP10と光学系サーボ信号処理回路22に供給される。
 光学系サーボ信号処理回路22では、RFイコライザ9からのRF信号に基づいて、トラッキングサーボ系、フォーカスサーボ系、およびスレッドサーボ系が制御される。即ち、光学系サーボ信号処理回路22は、トラッキングアクチュエータ、フォーカスアクチュエータ、およびスレッド送りモータを駆動するためのサーボ信号を生成して出力する。これにより、トラッキングアクチュエータは、ディスク1上に形成される光ビームのスポットが、再生対象のトラックに追従するように、また、フォーカスアクチュエータは、その光ビームがディスク1上に集光するように、それぞれ対物レンズ5を駆動する。また、スレッド送りモータは、再生対象のトラックに対応する位置に、光ピックアップ3を移動させる。
 一方、DSP10は、PLL(Phase Lock Loop)アシンメトリ補正回路11、EFM(Eight to Fourteen Modulation)復調回路12、サブコード処理回路13、RAM14、エラー訂正回路15、デインターリーブ回路16、クロック発生器17、およびスピンドルサーボ信号処理回路18から構成されおり、各種の信号処理(ディジタル信号処理)を行うようになされている。
 即ち、RFイコライザ9が出力するRF信号は、PLLアシンメトリ補正回路11に入力される。PLLアシンメトリ補正回路11では、RF信号のアシンメトリ(asymmetry)、即ち、RF信号のアイパターンの中心が、その振幅の中心からずれた状態が補正される。なお、PLLアシンメトリ補正回路11は、RF信号(2値信号)からクロックを生成するPLL回路(図示せず)を内蔵しており、このPLL回路により生成されるクロックに基づいて、アシンメトリの補正を行うようになされている。
 PLLアシンメトリ補正回路11においてアシンメトリの補正されたRF信号は、EFM復調回路12に供給される。EFM復調回路12では、RF信号がEFM復調され、その結果得られる復調信号が、情報としてのデータ(例えば、コンピュータプログラム、画像、文字、オーディオその他)およびエラー訂正、検出用の符号(例えば、CIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)など)と、サブコードとに分離される。データおよびCIRCコードはRAM14に供給され、サブコードはサブコード処理回路13に供給される。
 RAM14は、EFM復調回路12からのデータおよびCIRCコードを一時記憶する。そして、エラー訂正回路15において、RAM14に記憶されたデータのエラー訂正が、同じくRAM14に記憶されたCIRCコードに基づいて行われる。その後、デインターリーブ回路16において、エラー訂正後のデータが、RAM14から所定の順序で読み出され、これにより、CIRCのインターリーブが解かれたデータが出力される。
 スピンドルサーボ信号処理回路18は、デインターリーブ回路16がRAM14から読み出すデータ(例えば、そのデータから構成されるフレームの同期信号など)を監視することで、その再生レートを認識する。そして、スピンドルサーボ信号処理回路18では、データの再生レート(これは、光ピックアップ3が、ディスク1にアクセスしている位置の線速度に対応する)の、VCO24が出力しているクロックの周波数に対するエラー(誤差)が生成され、これが、サーボエラー信号(スピンドルサーボエラー信号)として、LPF23に出力される。
 LPF23では、スピンドルサーボ信号処理回路18からのサーボエラー信号がフィルタリングされることにより、その高周波成分がカットされ、VCO24に供給される。VCO24は、可変の周波数のクロックである可変クロックを出力している。即ち、VCO24は、LPF23からのサーボエラー信号を0にする周波数の可変クロック(VCOCK)を生成し、スイッチ25の端子y、分周器27、および速度検出器32に出力する。ここで、サーボエラー信号が0になったときにおける可変クロックは、ディスク1からのデータの再生レートに同期することになるから、この可変クロックの周波数から、再生レート、即ち、光ピックアップ3が、ディスク1にアクセスしている位置の線速度を認識することができる。
 分周器27は、VCO24からの可変クロックを分周比Mで分周し(可変クロックの周波数をfvとするとき、その周波数をfv/Mとし)、位相比較器28の一方の入力端子に供給する。また、位相比較器28の他方の入力端子には、分周器29の出力が供給されるようになされており、分周器29は、OSC26の出力を分周比Nで分周し、位相比較器28に供給する。
 OSC26は、例えば、16.9344MHz(=44.1kHz×384)などの固定の周波数のクロックである固定クロックを生成し、スイッチ25の端子x、分周器29、および33に供給している。
 従って、分周器29では、OSC26からの固定クロックが分周比Nで分周され(固定クロックの周波数をfcとするとき、その周波数がfc/Nとされ)、位相比較器28に供給される。
 位相比較器28は、分周器27と29との出力どうしを比較し、その位相差を検出する。この位相差は、LPF30でフィルタリングされ、スピンドルモータ2の駆動信号として、ドライバ31に供給される。ドライバ31は、LPF30からの駆動信号にしたがって、スピンドルモータ2を回転駆動する。
 なお、分周器27または29における分周比MまたはNそれぞれは、マイコン20によって設定されるようになされている。
 スイッチ25は、クロック発生器17に接続されており、従って、スイッチ25が、端子xまたはyを選択したとき、クロック発生器17には、固定クロックまたは可変クロックがそれぞれ供給される。クロック発生器17は、その入力信号に対応した周波数のシステムクロックを生成し、DSP10を構成する各ブロックに供給するようになされている。即ち、クロック発生回路17は、スイッチ25が端子xを選択しているときには、固定クロックにしたがって、16.9344MHzのシステムクロックを生成し、また、スイッチ25が端子yを選択しているときには、可変クロックにしたがって、スピンドルサーボ信号処理回路18が出力するサーボエラー信号を0にするようなシステムクロックを生成し、DSP10を構成する各ブロックに供給する。
 この結果、DSP10を構成する各ブロックは、スイッチ25が端子xを選択しているときには、16.9344MHzのシステムクロックに同期して、また、スイッチ25が端子yを選択しているときには、スピンドルサーボ信号処理回路18が出力するサーボエラー信号を0にするようなシステムクロックに同期して、それぞれ動作することになる。
 従って、スイッチ25が端子yを選択している場合、ディスク1の回転にむらがあったとしても、そのむらに追従するようにシステムクロックが変化するので、即ち、ディスク1の回転に追従して、DSP10を構成する各ブロックが動作するので、例えば、外乱などにより、ディスク1の回転にむらが生じても、それに同期した信号処理を行うことが可能となる。極端には、例えば、ディスク1を、ユーザが手などを使って回転させた場合などにおいても、信号処理が可能となる。
 さらに、スイッチ25が端子yを選択している場合には、分周器27または29における分周比MまたはNそれぞれを適当な値に設定することによって、ディスク1から、データを所望の再生レートで再生することが可能となる。
 即ち、例えば、固定クロックに同期して、ディスク1が回転駆動された場合に1倍速再生が行われるとすると、MとNとを同一の値としたときには、VCO24が出力する可変クロックは、OSC26が出力する固定クロックの周波数と一致するようになり、その結果、1倍速再生が行われるように、スピンドルモータ2が回転駆動される。
 また、固定クロックまたは可変クロックの周波数を、それぞれFcまたはFvとすると、VCO24は、式Fc/N=Fv/Mを成立させるような周波数Fvの可変クロックを出力することになるから、例えば、M/N=2としたときには、2倍速再生が行われるように、スピンドルモータ2が回転駆動される。
 なお、スイッチ25は、マイコン20の制御にしたがって、端子xまたはyのうちのいずれか一方を選択するようになされている。即ち、マイコン20は、固定の周波数のシステムクロックに同期してデータを再生する必要がある場合(例えば、ディスク1が、再生レートが変化することによりワウフラッタが生じるオーディオデータが記録されたオーディオCDなどの場合(このワウフラッタを防止するためには、莫大な容量のメモリが必要となる))には、スイッチ25に端子xを選択させ、それ以外の場合には、端子yを選択させるようになされている。
 分周比MとNとは、上述したように、マイコン20によって設定されるようになされており、マイコン20は、この分周比MおよびNを適当な値に設定することによって、スピンドルモータ2によるディスク1の回転速度、即ち、ディスク1からのデータの再生速度(光ピックアップ3が、ディスク1にアクセスしている位置の線速度)を制御する。
 即ち、マイコン20には、サブコード処理回路13の出力が供給されるようになされており、サブコード処理回路13は、EFM復調回路13からのサブコードを処理することで、サブコード時間を求め、マイコン20に供給する。
 マイコン20では、サブコード処理回路13からのサブコード時間に基づいて、光ピックアップ3がディスク1にアクセスしている位置が認識され、その位置が、最内周から限界半径Xまでの領域内または限界半径Xから最外周までの領域内であるとき、それぞれCAVまたはCLV方式で、ディスク1が回転駆動されるように、分周比MおよびNが設定される。
 具体的には、例えば、図4に示したように、ディスク1を回転駆動させる場合には、式(10)で説明したように、限界半径Xにおけるサブコード時間は41.6分であるから、マイコン20は、サブコード時間が0分(最内周)から41.6分までの間は、回転速度が約4000rpmで一定となる線速度が得られるように、また、サブコード時間が41.6分から74.2分(最外周(式(3))までの間は、再生レート(再生速度)が16倍速となる線速度が得られるように、それぞれ分周比MとNを設定し、分周器27と29に供給する。
 従って、この場合、スピンドルモータ2またはDSP10の処理の限界が、図4に示したメカ系限界線または信号処理系限界線でそれぞれ表されるとき、上述したように、ディスク1を、効率良く回転駆動し、そのデータの処理を行うことができる。
 ところで、図7の実施例においては、速度検出器32が設けられており、マイコン20には、この速度検出器32の出力(MCUDT)が供給されるようになされている。速度検出器32には、上述したように、VCO24の出力(VCOCK)(可変クロック)が供給される他、OSC26から固定クロックが分周器33を介して供給されるとともに、マイコン20からリード信号MCULDおよびクロックMCUCKが供給されるようになされている。そして、速度検出器32は、VCO24が出力する可変クロックVCOCKを、所定期間ごとにカウントし、そのカウント値MCUDTをマイコン20に供給するようになされている。
 ここで、上述したように、可変クロックは、ディスク1からのデータの再生レートに同期するから、この可変クロックの周波数、即ち、所定期間における可変クロックのカウント値は、光ピックアップ3がディスク1にアクセスしている位置の線速度に対応しており、従って、可変クロックを所定期間ごとにカウントすることで、ディスク1の線速度を求めることができる。
 そこで、マイコン20は、速度検出器32の出力から、ディスク1の線速度を認識し、それが理想値と異なる場合には、分周比MとNを補正することで、ディスク1の線速度を理想値に一致させるようになされている。
 なお、以上のように、分周比MとNとを設定することで、任意の再生速度による再生を行うことができるディスクドライブについては、本件出願人が先に出願した、例えば、特願平7−241068号(あるいは、欧州特許公開番号EP0714097−A)などに、その詳細が記載されている。
 次に、図8は、図7の速度検出器32の構成例を示しており、図9は、そのタイミングチャートを示している。
 Dフリップフロップ42には、OSC26が出力する固定クロックXTAL(図9(A))を、分周器33(図7)において分周比L(例えば、L=8など)で分周した分周信号XTW(図9(B))が供給されるようになされており、このDフリップフロップ42は、VCO24が出力する可変クロックVCOCK(図9(C))のタイミング(例えば、その立ち上がりエッジのタイミングなど)で、分周信号XTWをラッチするようになされている。
 ここで、図9の実施例では、分周信号XTW(図9(B))の周期は、固定クロックXTALの周期を8倍にしたものであるが、分周信号XTWの周期を、固定クロックXTALの周期の何倍にするかは特に限定されるものではなく、例えば、可変クロックVCOCKのカウント値の精度その他によって決定するようにすることができる。
 Dフリップフロップ42の出力は、Dフリップフロップ43の入力端子Dと、ORゲートの一方の入力端子に供給されるようになされており、Dフリップフロップ43では、Dフリップフロップ42における場合と同様に、可変クロックVCOCK(図9(C))のタイミングで、Dフリップフロップ43の出力がラッチされ、ORゲート44の他方の入力端子に供給される。
 ORゲート44では、Dフリップフロップ42と43との出力のOR(論理和)が演算され、その演算結果がロード信号LD(図9(D))として、カウンタ45のリセット端子RSTおよびレジスタ47のロード端子Loadに供給される。
 カウンタ45は、例えば、4ビットのカウンタで、そのクロック端子CKには、可変クロックVCOCKが供給されるようになされている。そして、カウンタ45は、そのクロック端子CKに供給される可変クロックVCOCKをカウントし、その結果得られる4ビットのカウント値(例えば、最上位ビットからQA,QB,QC,QD)(図9(E))を、そのリセット端子RSTに供給されるロード信号LDのタイミング(例えば、その立ち下がりエッジのタイミングなど)でリセットしながら、レジスタ47に出力する。
 なお、カウンタ45が出力する4ビットのカウント値(図9(E))は、4入力のNANDゲート46にも供給されるようになされており、NANDゲート46では、カウンタ45からの4ビットのカウント値のNAND(論理積の否定)が演算され、カウンタ45のイネーブル端子ENに供給されるようになされている。カウンタ45は、そのイネーブル端子ENに1が入力されているときには、可変クロックVCOCKのカウントを行い、また、イネーブル端子ENに0が入力されているときには、そのカウント動作を停止するようになされており、従って、カウンタ45がオーバーフローしそうなとき、即ち、図8の実施例では、カウント値が1111B(Bは、その前の数字が2進数であることを表す)となったとき、そのカウント値をそのまま保持するようになされている。
 レジスタ47は、例えば、カウンタ45と同様に、4ビットで構成されるレジスタで、そのロード端子Loadに供給されるロード信号LD(図9(D))のタイミングで、カウンタ45が出力しているカウント値(図9(E))を読み込んで記憶する。この結果、レジスタ47には、あるロード信号LDから次のロード信号までの間の可変クロックVCOCK(図9(C))をカウントしたカウント値(図9(F))が記憶されることになる。
 レジスタ47に記憶されたカウント値は、P/S(パラレル/シリアル)変換器48に出力される。P/S変換器48は、マイコン20から供給されるクロックMCUCKに同期して、レジスタ47から供給されたパラレルデータとしての4ビットのカウント値をシリアルデータMCUDTに変換し、そのシリアルデータMCUDTを、マイコン20から供給されるロード信号MCULDのタイミングで、マイコン20に供給する。
 即ち、本実施例においては、マイコン20と速度検出器32との間のインターフェイスは、例えば、シリアルインターフェイスとされており、P/S変換器48では、線速度に対応する、所定期間における可変クロックVCOCKのカウント値が、パラレルデータからシリアルデータに変換され、マイコン20に供給される。
 次に、例えば、図4に示したようなマルチ駆動法によりディスク1が回転駆動される場合の、図7のディスクドライブの動作について、図10のフローチャートを参照して、さらに説明する。
 例えば、図示せぬ操作部が操作されることにより、ディスク1の再生が指令されると、ステップS1において、マイコン20は、スイッチ25を制御することにより、このスイッチ25を端子y側に切り換える。そして、ステップS2において、ディスク1の再生が開始される。即ち、レーザダイオード4が発する光ビームが、ディスク1に照射される。ディスク1では、この光ビームが反射され、その反射光が、PD7で受光される。PD7では、ディスク1からの反射光が光電変換されることにより、RF信号とされ、I/Vアンプ8およびRFイコライザ9を介して、DSP10に供給される。
 DSP10では、RF信号が、PLLアシンメトリ補正回路11およびEFM復調回路12で処理され、その結果得られるサブコードがサブコード処理回路13に供給される。サブコード処理回路13では、サブコードからサブコード時間が検出され、マイコン20に供給される。マイコン20では、このサブコード時間が、ステップS3において受信される。
 マイコン20において、サブコード時間が受信されると、ステップS3からS4に進み、そのサブコード時間に基づいて、光ピックアップ3によるディスク1の再生位置(光ピックアップ3がアクセスしているディスク1の位置)が、限界半径Xより内周側であるか、または外周側であるかが、上述したようにして判定される。
 ステップS4において、光ピックアップ3によるディスク1の再生位置が、限界半径Xより内周側であると判定された場合、ステップS5に進み、マイコン20において、CAV方式で、ディスク1を回転駆動するように、分周比MとNが設定され、分周器27と29に供給される。そして、ステップS3に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
 一方、ステップS4において、光ピックアップ3によるディスク1の再生位置が、限界半径Xより外周側であると判定された場合、ステップS6に進み、マイコン20において、CLV方式で、ディスク1を回転駆動するように、分周比MとNが設定され、分周器27と29に供給される。そして、ステップS3に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
 ここで、図4に示したように、限界半径Xより外周側において、CLV方式により、16倍速で、ディスク1を回転駆動する場合には、分周比MとNとの比(M/N)を16に設定すれば良いが、限界半径Xより内周側において、CAV方式により、ディスク1を回転駆動する場合には、分周比MとNとの比は、例えば、次のようにして設定することができる。
 即ち、分周比MとNとの比は、何倍速再生を行うかによって決まり、また、何倍速再生かは、1倍速再生時の線速度の何倍の線速度かによって決定される。CAV方式では、回転速度が既知であるから(図4における場合には、上述したように、4151.9rpm)、再生位置の半径(回転中心から再生位置までの距離)が分かれば、その再生位置における線速度を求めることができる。
 一方、再生位置の半径は、サブコード時間から求めることができ、従って、所定の回転速度で、ディスク1を回転させるための、ある再生位置における線速度は、サブコード時間から求めることができる。
 即ち、例えば、いま、サブコード時間をtと、求めるべき線速度をνと、最内周のトラックの半径をDと、最内周から再生位置までの間のトラック数をnと、トラックピッチをδと、それぞれ表すとき、式(2)における場合と同様の近似を行うことで、次式が成立する。
   t=(2π/ν)(nD+(2n2δ/2))    ・・・(15)
 また、サブコード時間がtである場合の再生位置の半径をrと表すと、式r=D+nδが成立するから、この関係を用いて、式(15)からnを消去すると、次のようになる。
   t=(π/(δν))(r2−D2)        ・・・(16)
 従って、サブコード時間がtである場合の再生位置の半径rは、次式により求めることができる。
   r=((1/π)δνt+D21/2        ・・・(17)
 一方、CAV方式における回転速度をφとすると、半径rの位置における線速度νは、次式で求めることができる。
   ν=2πrφ                  ・・・(18)
 式(17)および(18)から、半径rを消去することにより、サブコード時間tから、そのサブコード時間tが得られる再生位置における、ディスク1の回転速度をφとするための線速度νを求めることができ、マイコン20は、ステップS5において、このようにしてサブコード時間tから求められる線速度νにしたがって、分周比MとNとの比を設定するようになされている。
 ここで、サブコード時間tが得られるごとに、式(17)および(18)から線速度νを求めても良いが、このような計算をあらかじめ行っておき、マイコン20には、サブコード時間tと線速度νとの対応関係を記述したテーブルを記憶させておくようにすることも可能である。この場合、サブコード時間tから、即座に、線速度νを得ることが可能となる。
 なお、図4や図5に示したメカ系限界線および信号処理系限界線は1つの例であり、このメカ系限界線または信号処理系限界線は、スピンドルモータ2またはDSP10などによってそれぞれ決まるものであるから、ディスクドライブにあらかじめ認識させておくことができ、マイコン20では、このメカ系限界線または信号処理系限界線それぞれに基づいて、CAVまたはCLV方式でディスク1を回転駆動するときの回転速度または線速度が設定されるようになされている。
 また、限界半径Xは、メカ系限界線と信号処理系限界線との交点であり、これらの限界線から求めることができる。従って、限界半径Xにおけるサブコード時間tも、マイコン20によって、これらの限界線からあらかじめ求めることができる。
 但し、図4や図5で説明した、限界半径Xにおけるサブコード時間tは、ディスク1の規格が、図1で説明したようなものである場合の値であり、従って、この規格に一致しないディスクについては、限界半径Xにおけるサブコード時間tも、上述した値には一致しない。しかしながら、図1で説明した規格は、オーディオCDやCD−ROMなどについて一般的なものであり、この規格から大きくずれたディスクが出現しない限りは、図1で説明した規格に基づいて、限界半径Xにおけるサブコード時間tを求めても、特に問題はない。
 さらに、図10においては、このサブコード時間tに基づいて、再生位置が限界半径Xの内周側であるか、または外周側であるかを判定するようにしたが、再生位置は、その他、例えば、次のようにして判定するようにすることも可能である。即ち、例えば、ディスクドライブのメカ系限界線と信号処理系限界線とが図4に示したようなものである場合には、CAV方式でディスク1を回転駆動したときに、線速度が、16倍速に対応する速度となる半径が、限界半径Xとなる。そこで、マイコン20に、ステップS3おいて、速度検出器32から線速度を受信させ、その線速度が16倍速に対応する速度となる場合に、再生位置が限界半径Xの位置にあるとして、ディスク1の回転駆動の方式を、CAVまたはCLV方式に切り換えさせるようにすることができる。
 次に、図11は、本発明を適用したディスクドライブの他の構成例を示している。なお、図中、図7における場合と対応する部分については、同一の符号を付してある。即ち、このディスクドライブは、FG(Frequency Generator)51、FG周波数制御回路52、およびスイッチ53が新たに設けられている他は、図7のディスクドライブと同様に構成されている。
 FG51は、スピンドルモータ2の回転速度に対応した信号(FGパルス)を発生し、FG周波数制御回路52に供給するようになされている。FG周波数制御回路52は、FG51の出力から、スピンドルモータ2の回転速度を認識し、その回転速度が、メカ系限界線に沿ったものとなるように、スピンドルモータ2を回転駆動させるためのドライブ信号を生成して、スイッチ53の端子xに出力するようになされている。スイッチ53は、マイコン20の制御にしたがって、端子xまたはyのうちのいずれか一方を選択するようになされている。なお、スイッチ53の端子yには、LPF30の出力が供給されるようになされている。
 以上のように構成されるディスクドライブにおいては、再生位置が、最内周から限界半径Xまでの領域内にあるとき、マイコン20によって、スイッチ53が端子x側を選択するように制御される。従って、この場合、ドライバ31には、FG周波数制御回路52から、スイッチ53を介して、回転速度がメカ系限界線に沿ったものとなるようなドライブ信号が供給され、その結果、ディスク1は、メカ系限界線にしたがって、CAV方式で回転駆動される。
 一方、再生位置が、限界半径Xから最外周までの領域内にあるとき、マイコン20によって、スイッチ53が端子y側を選択するように制御される。以下、マイコン20においては、図7における場合と同様の制御が行われ、その結果、ディスク1は、信号処理系限界線にしたがって、CLV方式で回転駆動される。
 次に、図12を参照して、マルチ駆動法を用いる場合における、トラバース中のスピンドルモータ2の制御方法について説明する。なお、図12において、その横軸は、ディスク1の中心からの距離(半径)を表し、縦軸は、回転速度を表している(上述した図2乃至図5も同様)。また、図12は、メカ系限界線と信号処理系限界線が、例えば、図4に示したようなものである場合における、再生位置(ディスク1の中心からの距離)と、ディスク1の回転速度との関係を表している。
 まず、最内周から限界半径Xまでの領域内においては、上述したように、CAV方式でディスク1が回転駆動されるため、その回転速度は常に一定である。従って、この領域内でトラバースが行われる場合には、内周から外周方向(F)および外周から内周方向(R)のいずれのトラバースにおいても、そのトラバースの間に低下した回転速度を元に戻すだけの加速を、ディスク1に与えるように、スピンドルモータ2を制御すれば良い。従って、この場合、トラバース後に、データの再生を、即座に開始することができ、また、トラバースのために大きな電力が消費されることもない。
 次に、限界半径Xから最外周までの領域内においては、上述したように、CLV方式でディスク1が回転駆動されるため、その線速度は常に一定であるが、回転速度は、外周側ほど低下する。従って、この領域内でトラバースが行われる場合には、そのトラバース前後の再生位置における回転速度どうしの差に対応するだけの加速または減速を、ディスク1に与える必要がある。
 即ち、内周から外周方向(F)にトラバースを行う場合においては、トラバース後の位置における回転速度を、トラバース前の位置における回転速度より低下させる必要があるから、その低下させる必要のある回転速度に対応する減速を、ディスク1に与えるように、スピンドルモータ2を制御する必要がある。
 また、外周から内周方向(R)にトラバースを行う場合においては、トラバース後の位置における回転速度を、トラバース前の位置における回転速度より上昇させる必要があるから、その上昇させる必要のある回転速度に対応する加速を、ディスク1に与えるように、スピンドルモータ2を制御する必要がある。
 従って、CLV方式で回転駆動される領域においては、CAV方式における場合に比較して、上述のような減速や加速を行うための時間だけ、トラバース後の再生が遅れることになり、また、そのための電力も消費されることになる。しかしながら、マルチ駆動法による場合には、図2で説明した、ディスク1を、その全体の領域に亘ってCLV方式で回転駆動する場合に比較して、ディスク1の回転速度の差の最大値が小であり、その結果、全体をCLV方式で駆動する場合に比較して、トラバース後に再生を開始するまでの時間の短縮化を図り、また、そのための消費電力も低減することができる。
 なお、このことは、CAV方式で回転駆動される領域と、CLV方式で回転駆動される領域との間に亘ってトラバースが行われる場合も同様である。
 以上、本発明を、ディスク1が、オーディオCDやCD−ROMなどの光ディスクであるとして、このディスク1をドライブするディスクドライブに適用した場合について説明したが、本発明は、光ディスクの他、光磁気ディスクや、相変化ディスク、磁気ディスクその他のディスク状の記録媒体をドライブするあらゆるディスクドライブに適用可能である。
 なお、本実施例では、ディスク1からデータを再生する場合について説明したが、本発明は、ディスク1にデータを記録する場合についても適用可能である。
 また、本実施例においては、マイコン20において、サブコード時間が得られるごとに、分周比MとNとの比を設定するようにしたが、この比の設定は、その他、例えば、所定の数のサブコード時間が得られるごとに設定したり、また、所定の時間ごとに設定したりするようにすることなども可能である。
 さらに、本実施例では、ディスク1を内周側と外周側とに分け、内周側(限界半径Xより内周側)または外周側(限界半径Xより外周側)を、それぞれCAVまたはCLV方式で回転駆動するようにしたが、この内周側や外周側は、メカ系限界線および信号処理系限界線を越えないように回転駆動するのを条件として、その他の駆動方式により回転駆動するようにすることが可能である。
 即ち、例えば、図13に示すように、内周側は、上述の場合と同様にCAV方式で回転駆動し、外周側は、所定の領域ごとに回転速度を変えるMCLV(Modified CLV)方式などで回転駆動するようにすることができる。
 また、本実施例では、ディスク1を内周側と外周側との2つの領域に分け、それぞれをCAVとCLV方式とで回転駆動するようにしたが、その他、例えば、図14に示すように、ディスク1を、内周側、中間、または外周側の3つの領域に分け、それぞれをCAV,CLV,またはCAV方式などで回転駆動するようにすることも可能である。さらに、この場合、3領域とも異なる駆動方式により、回転駆動するようにすることも可能である。
 但し、いずれにしても、メカ系限界線および信号処理系限界線を越えないように回転駆動する必要があり、また、メカ系限界線および信号処理系限界線に沿って回転駆動する場合が、最も効率が良い。
 さらに、本実施例では、サブコード時間から、再生位置を認識するようにしたが、その他、例えば、ディスク1に、セクタアドレスなどの位置情報が記録されている場合には、その位置情報から、再生位置を認識するようにすることも可能である。
本発明の対象となるディスク1の構成例を示す平面図である。 ディスク1を、メカ系限界線を越えない範囲で、CLV方式で回転駆動する場合を説明するための図である。 ディスク1を、信号処理系限界線を越えない範囲で、CAV方式で回転駆動する場合を説明するための図である。 本発明によるマルチ駆動法により、ディスク1を回転駆動する場合を説明するための図である。 本発明によるマルチ駆動法により、ディスク1を回転駆動する場合を説明するための図である。 マルチ駆動法によりディスク1を回転駆動するディスクドライブの第1実施例の構成を示すブロック図である。 図6のディスクドライブのより詳細な構成例を示すブロック図である。 図7の速度検出器32の構成例を示すブロック図である。 図8の速度検出器32の動作を説明するためのタイミングチャートである。 図7のディスクドライブの動作を説明するためのフローチャートである。 マルチ駆動法によりディスク1を回転駆動するディスクドライブの第2実施例の構成を示すブロック図である。 マルチ駆動法を用いる場合における、トラバース中のスピンドルモータ2の制御方法を説明するための図である。 本発明によるマルチ駆動法により、ディスク1を回転駆動する場合を説明するための図である。 本発明によるマルチ駆動法により、ディスク1を回転駆動する場合を説明するための図である。
符号の説明
 1 ディスク, 2 スピンドルモータ, 3 光ピックアップ, 4 レーザダイオード, 5 対物レンズ, 6 ビームスプリッタ, 7 PD, 8 I/Vアンプ, 9 RFイコライザ, 10 DSP, 11 PLLアシンメトリ補正回路, 12 EFM復調回路, 13 サブコード処理回路, 14 RAM, 15 エラー訂正回路, 16 デインターリーブ回路, 17 クロック発生器, 18 スピンドルサーボ信号処理回路, 20 マイコン, 22 光学系サーボ信号処理回路, 23 LPF, 24 VCO, 25 スイッチ, 26 OSC, 27 分周器, 28 位相比較器, 29 分周器, 30 LPF, 31 ドライバ, 32 速度検出器, 33 分周器, 42,43 Dフリップフロップ, 44 ORゲート, 45 カウンタ, 46 NANDゲート, 47 レジスタ, 48 P/S変換器, 51 FG, 52 FG周波数制御回路, 53 スイッチ, 101 RFアンプ, 102 信号処理LSI, 103 位置情報検出部, 104 スピンドルサーボ制御回路, 105 線速度設定部

Claims (6)

  1. ディスク状の記録媒体を回転駆動するディスク駆動装置であって、
     前記記録媒体を所定の回転速度で回転駆動する駆動手段と、
     前記記録媒体にアクセスするためのアクセス手段と、
     前記アクセス手段がアクセスしている前記記録媒体の位置における線速度を検出する線速度検出手段と、
     前記記録媒体の半径方向の各位置における、メカ系の限界の前記回転速度を表す線をメカ系限界線とするとともに、前記記録媒体の半径方向の各位置における、信号処理系の処理の限界の再生速度に対応する前記回転速度を表す線を信号処理系限界線とし、前記メカ系限界線と前記信号処理系限界線の交点に対応する前記記録媒体の半径を限界半径とする場合において、
     前記アクセス手段が、前記記録媒体の最内周から前記限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、前記記録媒体を、前記メカ系限界線に沿った前記回転速度となるように、また、前記アクセス手段が、前記限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、前記記録媒体を、前記信号処理系限界線に沿った前記回転速度となるように、前記線速度検出手段により検出される前記線速度に基づいて、前記駆動手段を制御する制御手段と
     を備えることを特徴とするディスク駆動装置。
  2. 前記制御手段は、CAV(Constant Angular Velocity)方式により前記メカ系限界線に沿った前記回転速度で回転駆動し、CLV(Constant Linear Velocity)方式により前記信号処理系限界線に沿った前記回転速度で回転駆動するように、前記駆動手段を制御する
     ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
  3. 前記記録媒体には、時間を表す時間情報が記録されており、
     前記制御手段は、前記時間情報に基づいて、前記アクセス手段が前記記録媒体にアクセスしている位置が前記第1または第2の領域のうちのいずれかであるかを認識し、その認識結果に基づいて、前記駆動手段を制御する
     ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
  4. 前記制御手段は、前記線速度検出手段により検出される前記線速度に基づいて、前記アクセス手段が前記記録媒体にアクセスしている位置が前記第1または第2の領域のうちのいずれかであるかを認識し、その認識結果に基づいて、前記駆動手段を制御する
     ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
  5. 固定の周波数のクロックである固定クロックを生成する固定クロック生成手段と、
     可変の周波数のクロックである可変クロックを生成する可変クロック生成手段と、
     前記アクセス手段が、前記記録媒体にアクセスしている位置の線速度の、前記可変クロックに対するエラーを検出するエラー検出手段と、
     前記固定クロックを分周する固定クロック分周手段と、
     前記可変クロックを分周する可変クロック分周手段と
     をさらに備え、
     前記可変クロック生成手段は、前記エラー検出手段より出力される前記エラーに対応する周波数の前記可変クロックを生成し、
     前記駆動手段は、前記固定クロック分周手段と可変クロック分周手段との出力の差分に基づいて、前記記録媒体を回転駆動し、
     前記制御手段は、前記固定クロック分周手段および可変クロック分周手段の分周比を設定することにより、前記駆動手段に、前記記録媒体を第1または第2の駆動方法で回転駆動させる
     ことを特徴とする請求項1に記載のディスク駆動装置。
  6. ディスク状の記録媒体を回転駆動するディスク駆動方法であって、
     前記記録媒体にアクセスしている位置における線速度を検出し、
     前記記録媒体の半径方向の各位置における、メカ系の限界の回転速度を表す線をメカ系限界線とするとともに、前記記録媒体の半径方向の各位置における、信号処理系の処理の限界の再生速度に対応する前記回転速度を表す線を信号処理系限界線とし、前記メカ系限界線と前記信号処理系限界線の交点に対応する前記記録媒体の半径を限界半径とする場合において、
     検出された前記線速度に基づいて、前記記録媒体の最内周から前記限界半径までの領域である第1の領域にアクセスしているときには、前記記録媒体を、前記メカ系限界線に沿った前記回転速度となるように回転駆動し、前記限界半径から最外周までの領域である第2の領域にアクセスしているときには、前記記録媒体を、前記信号処理系限界線に沿った前記回転速度となるように回転駆動する
     ことを特徴とするディスク駆動方法。
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