JP3530609B2 - ディスク装置 - Google Patents

ディスク装置

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JP3530609B2
JP3530609B2 JP33766094A JP33766094A JP3530609B2 JP 3530609 B2 JP3530609 B2 JP 3530609B2 JP 33766094 A JP33766094 A JP 33766094A JP 33766094 A JP33766094 A JP 33766094A JP 3530609 B2 JP3530609 B2 JP 3530609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク装置に関し、
CD−ROM(Compact disc Read Only Memory )ドラ
イブ等に適用して、CLV(Constant Linear Velocit
y)方式を前提としたディスク状記録媒体を回転駆動す
る際の、スピンドルモータの回転制御に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、CD−ROMでは、内外周で線記
録密度が一定になるように形成され、これによりCAV
(Constant Angular Velocity )方式の光ディスクに比
して記録密度を向上するようになされている。このため
CD−ROMドライブにおいては、CLV方式によりC
D−ROMの回転速度を制御し、線記録密度一定の条件
で記録されたデータを確実に再生できるようになされて
いる。
【0003】すなわち図7に示すように、CD−ROM
ドライブ1は、スピンドルモータ3によりCD−ROM
2を回転駆動し、この状態で光ピックアップ4によりC
D−ROM2にレーザービームを照射する。ここで光ピ
ックアップ4は、CD−ROM2の半径方向に移動でき
るように保持され、これによりCD−ROMドライブ1
では、光ピックアップ4を移動して所望のデータをアク
セスするようになされている。
【0004】さらに光ピックアップ4は、内蔵のレーザ
ーダイオード5からレーザービームを射出し、このレー
ザービームをリレーレンズ6により平行光線に変換す
る。さらに光ピックアップ4は、ビームスプリッタ7を
透過させてこの平行光線を対物レンズ8に導き、この対
物レンズ8で収束光に変換する。これにより光ピックア
ップ4は、レーザーダイオード5のレーザービームをC
D−ROM2の情報記録面に集光する。
【0005】さらに光ピックアップ4は、このレーザー
ビームの戻り光を対物レンズ8で受け、平行光線に変換
してビームスプリッタ7に導く。ここで光ピックアップ
4は、このビームスプリッタ7により戻り光を反射して
リレーレンズ9に導き、このリレーレンズ9によりフォ
トディテクタ10の受光面に集光する。
【0006】このフォトディテクタ10は、受光面が分
割されて形成され、各受光面の出力電流を電流電圧変換
した後、所定利得で増幅し、図示しないマトリックス回
路に出力する。ここでこのマトリックス回路は、これら
の出力信号からフォーカスエラー信号、トラッキングエ
ラー信号、再生信号RFを生成し、CD−ROMドライ
ブ1では、それぞれフォーカスエラー信号及びトラッキ
ングエラー信号に基づいて対物レンズ8を上下左右に可
動し、トラッキング制御及びフォーカス制御するように
なされている。
【0007】これに対して再生信号RFは、戻り光の光
量変化に追従して信号レベルが変化するように生成さ
れ、EFM(Eight to Fourteen Modulation)信号検出
回路12は、この再生信号RFを規定の増幅率で増幅し
た後、アシンメトリを補正する。さらにEFM信号検出
回路12は、ディフェクト等の処理を実行した後、この
再生信号RFを2値化し、これによりシルアルデータで
なるEFM信号EFMを生成する。
【0008】クロック検出回路13は、PLL(Phase
Locked Loop )回路で形成され、このEFM信号のエッ
ジを基準にして再生クロックCKを検出する。ディジタ
ル信号処理回路14は、この再生クロックCKを基準に
してEFM信号EFMを復号し、さらに誤り訂正処理等
を実行する。これによりCD−ROMドライブ1では、
外部に接続されたコンピュータのコマンドに応動して、
このディジタル信号処理回路14の出力データD1を規
定のフォーマットで出力するようになされている。
【0009】基準クロック回路15は、規定の周期数で
論理レベルが切り換わる基準クロックを生成し、分周回
路16及び17は、それぞれ再生クロックCK及び基準
クロックを規定の分周比M及びNで分周する。位相比較
回路19は、分周回路16及び17の出力信号を位相比
較し、ローパスフィルタ(LPF)20を介してドライ
バ21に位相比較結果を出力する。ドライバ21は、こ
の位相比較結果が0レベルになるようにスピンドルモー
タ3の回転速度を制御する。
【0010】これによりCD−ROMドライブ1は、再
生系の一部を含んでサーボループが形成され、分周比M
で分周した再生クロックCKが、分周比Nで分周した基
準クロックと位相同期するように、スピンドルモータ3
の回転速度を制御する。これにより図8に示すように、
CD−ROMドライブ1では、線記録密度一定の条件に
従って記録されたCD−ROM2について、再生クロッ
クCKが規定の周波数に保持されるようにCD−ROM
2の回転速度を制御し、CD−ROM2に記録されたデ
ータを確実に再生するようになされている。
【0011】これに対応してCD−ROM2では、レー
ザービーム照射位置の線速度が一定値に保持され、図9
に示すように内周側に比して外周側で回転速度が低下す
るように、回転速度が制御されるようになされていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの種のCD
−ROMドライブ1は、コンピュータ等に接続して使用
されることにより、データ転送速度を高速度化し、さら
にアクセスに要する時間を短縮することが求められる。
このうちデータ転送速度の高速度化は、CD−ROM2
の回転速度を高速度化することにより、実現するように
なされている。
【0013】すなわちCD−ROMドライブ1では、再
生系を含めたスピンドルサーボ系が一種のPLL回路を
形成することにより、分周回路16及び17の分周比M
及びNを選択してCD−ROM2について規定された標
準の線速度(すなわちコンパクトディスクの線速度でな
る)より高い線速度でCD−ROM2を回転駆動するこ
とができる。
【0014】例えばこのCD−ROMドライブ1におい
て、分周比M及びNの比を1:1に設定してCD−RO
M2が標準の線速度で回転するとき、これら分周比M及
びNの比を2:1に設定すれば、再生クロックCKの周
波数が2倍になるようにスピンドルサーボ系の動作を切
り換えることができる。
【0015】この場合CD−ROM2においては、CL
V方式により回転速度が制御され、さらに標準の2倍の
線速度になるように回転駆動されることになり、EFM
信号EFMにおいては、データ転送速度が標準の2倍の
速度に保持されることになる。
【0016】これにより従来のCD−ROMドライブ1
では、このように分周回路16及び17の分周比M及び
Nを選択してスピンドルモータ3の回転速度を高速度化
し、併せて信号処理系の動作速度を向上することによ
り、CLV方式によりCD−ROM2を回転駆動し、さ
らに出力データD1のデータ転送速度を向上するように
なされていた(以下このように標準の線速度より高い線
速度でCD−ROM2を回転駆動して再生する動作を倍
速再生と呼ぶ)。
【0017】これに対してアクセスに要する時間は、シ
ークの時間によって制限され、このシークに要する時間
は、光ピックアップ4の移動に要する時間と、スピンド
ルモータ3の回転速度を切り換える時間とにより制限さ
れる。このうち2倍の倍速再生においては、光ピックア
ップ4を移動する時間により、シーク時間が制限され
る。これに対してCD−ROM2の回転速度をさらに上
昇させると、スピンドルモータ3の回転速度を切り換え
る時間によりシーク時間が制限される。
【0018】これは倍速再生において、スピンドルモー
タ3が標準の場合の数倍の高速度で回転していることに
より、スピンドルモータ3の回転速度を切り換えた場合
に、整定までの時間が標準の場合より長くなるからであ
る。
【0019】また倍速再生におけるスピンドルモータ3
の回転速度の切り換えは、スピンドルモータ3が高速回
転していることにより、標準の場合に比して大きなトル
クを要し、その分CD−ROMドライブでは電力を著し
く消費する欠点がある。
【0020】従って例えば携帯型のコンピュータ等にC
D−ROMドライブを内蔵した場合、著しく機器の内部
温度が上昇し、機器の動作が不安定になる恐れがある。
これにより従来のCD−ROMドライブ1においては、
4倍速以上の倍速再生ではアクセス時間を短縮すること
が困難になり、また消費電力が大幅に増大する問題があ
った。
【0021】この問題を解決する1つの方法として、C
LV方式により回転駆動するように形成されたCD−R
OM2を、CAV方式により回転駆動する方法が考えら
れる。
【0022】すなわち図10において、30は全体とし
てCAV方式を適用したCD−ROMドライブを示し、
このCD−ROMドライブ30は、スピンドルモータ3
1によりCD−ROM2を回転駆動し、このスピンドル
モータ31の回転速度を一定値に保持する。なおこの図
10において上述した図7と共通する構成は対応する符
号を付して示し、重複した説明を省略する。
【0023】ここでスピンドルモータ31は、回転速度
センサを内蔵し、この回転速度センサは、回転速度に応
じて信号レベルが立ち上がる回転速度検出信号S1を出
力する。スピンドルクロック検出回路32は、この回転
速度検出信号S1を波形整形することにより、CD−R
OM2の回転速度に応じて論理レベルが立ち上がるスピ
ンドルクロックを生成する。
【0024】基準クロック回路33は、規定の周波数で
論理レベルが切り換わる基準クロックを生成し、分周回
路34及び35は、それぞれスピンドルクロック及び基
準クロックを分周して出力する。これによりCD−RO
Mドライブ30では、位相比較回路19において、分周
回路16及び17の出力信号を位相比較した後、その位
相比較結果をローパスフィルタ20を介してドライバ2
1に出力し、分周比Mで分周したスピンドルクロック
が、分周比Nで分周した基準クロックと位相同期するよ
うにスピンドルモータ31の回転速度を制御する。これ
によりCD−ROM2は、一定の角速度で回転駆動され
ることになる(図9)。
【0025】これによりCD−ROMドライブ30は、
スピンドルモータ31の回転速度の切り換えを省略する
ことができ、シークに要する時間は、光ピックアップ4
の移動に要する時間のみによって制限されることにな
る。従ってこの方式によれば、その分消費電力の増大を
有効に回避してアクセス時間を短縮し得ると考えられ
る。
【0026】ところがこのようにCLV方式を前提とし
たCD−ROM2をCAV方式により回転駆動する場
合、再生信号RFにおいては、外周側を再生するときほ
ど周波数が高くなり、これに伴いクロック検出回路13
で検出される再生クロックCK(図8)も、外周側で周
波数が上昇するようになる。すなわち直径12〔cm〕
のCD−ROM2において、再生クロックCKの周波数
は、最外周を再生する場合、最内周を再生する場合に比
して2.5倍上昇する。
【0027】このためこのようにしてCAV方式により
CD−ROM2を回転制御する場合、現在のところ4倍
以上の倍速再生が困難な問題がある。すなわちこのCA
V方式によりCD−ROM2の内周側を4倍速の線速度
に設定した場合、CD−ROM2の外周側では10倍速
の線速度に保持されることになり、再生クロックCKの
周波数は、標準の場合に比して10倍上昇する。
【0028】これに対してCD−ROMドライブ1の再
生系を形成する集積回路においては、再生クロックCK
の周波数が標準の10倍にまで上昇すると、正しく動作
することが困難になる。このためCAV方式によりCD
−ROM2を4倍速で再生する場合、図8に示すよう
に、内周側では再生系の集積回路が最大動作可能周波数
以下で動作することにより、記録されたデータを確実に
再生できるのに対し、外周側では再生クロックCKの周
波数がこの最大動作可能周波数を越えるようになり、記
録されたデータを正しく再生できなくなる。
【0029】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、CLV方式を前提としたディスク状記録媒体を倍速
で駆動する際に、アクセス時間を短縮し、消費電力の増
大を有効に回避することができるディスク装置を提案し
ようとするものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は、ディスク状記録媒体の螺旋状トラックに
前記ディスク状記録媒体の内周側から線記録密度一定の
条件に従ってデータを記録し、又はディスク状記録媒体
の螺旋状トラックに前記ディスク状記録媒体の内周側か
ら線記録密度一定の条件に従って記録されたデータを再
生するディスク装置であって、前記ディスク状記録媒体
を回転駆動するスピンドルモータと、記録位置又は再生
位置に応じて、前記スピンドルモータの回転速度を制御
するスピンドルモータ制御手段とを備え、前記スピンド
ルモータ制御手段は、記録位置又は再生位置が前記ディ
スク状記録媒体の内周側から外周側に進むときに前記ス
ピンドルモータの回転速度が単調減少し、かつ、記録位
置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から
外周側に進むときに前記ディスク状記録媒体の記録位置
又は再生位置での線速度が単調増加するように、前記ス
ピンドルモータの回転速度を制御することを特徴とす
る。
【0031】 本発明に係るディスク装置において、前
記スピンドルモータ制御手段は、例えば、前記データを
記録信号に変換処理し、又は再生信号を信号処理して前
記データに変換する信号処理系の動作可能な周波数を越
えない範囲で、記録位置又は再生位置が前記ディスク状
記録媒体の内周側から外周側に進むときに前記スピンド
ルモータの回転速度が単調減少し、かつ、記録位置又は
再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側
に進むときに前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再
生位置での線速度が単調増加するように、前記スピンド
ルモータの回転速度を制御する。
【0032】また、本発明は、ディスク状記録媒体の螺
旋状トラックに前記ディスク状記録媒体の内周側から線
記録密度一定の条件に従ってデータを記録し、又はディ
スク状記録媒体の螺旋状トラックに前記ディスク状記録
媒体の内周側から線記録密度一定の条件に従って記録さ
れたデータを再生するディスク装置であって、前記ディ
スク状記録媒体を回転駆動するスピンドルモータと、記
録位置又は再生位置に応じて、前記スピンドルモータの
回転速度を制御するスピンドルモータ制御手段とを備
え、前記スピンドルモータ制御手段は、記録位置又は再
生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に
進む際に所定の記録位置又は再生位置までは前記スピン
ドルモータの回転速度が一定であり、前記所定の記録位
置又は再生位置を越えると記録位置又は再生位置の進行
に伴って前記スピンドルモータの回転速度が単調減少
し、かつ、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録
媒体の内周側から外周側に進む際に前記所定の記録位置
又は再生位置までは前記ディスク状記録媒体の記録位置
又は再生位置での線速度が前記ディスク状記録媒体の記
録位置又は再生位置の進行に伴って単調増加し、前記所
定の記録位置又は再生位置を越えると前記ディスク状記
録媒体の記録位置又は再生位置での線速度が一定となる
か若しくは従前より緩やかに単調増加するように、前記
スピンドルモータの回転速度を制御することを特徴とす
る。
【0033】本発明に係るディスク装置において、前記
スピンドルモータ制御手段は、例えば、前記データを記
録信号に変換処理し、又は再生信号を信号処理して前記
データに変換する信号処理系の動作可能な周波数を越え
ない範囲で、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記
録媒体の内周側から外周側に進む際に所定の記録位置又
は再生位置までは前記スピンドルモータの回転速度が一
定であり、前記所定の記録位置又は再生位置を越えると
記録位置又は再生位置の進行に伴って前記スピンドルモ
ータの回転速度が単調減少し、かつ、記録位置又は再生
位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進
む際に前記所定の記録位置又は再生位置までは前記ディ
スク状記録媒体の記録位置又は再生位置での線速度が前
記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位置の進行に
伴って単調増加し、前記所定の記録位置又は再生位置を
越えると前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位
置での線速度が一定となるか若しくは従前より緩やかに
単調増加するように、前記スピンドルモータの回転速度
を制御することを特徴とする。
【0034】
【作用】本発明に係るディスク装置では、記録位置又は
再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側
に進むときに前記スピンドルモータの回転速度が単調減
少し、かつ、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記
録媒体の内周側から外周側に進むときに前記ディスク状
記録媒体の記録位置又は再生位置での線速度が単調増加
するように、前記スピンドルモータの回転速度を制御す
る。したがって、ディスク状記録媒体について規定され
た標準の回転速度に比して、ディスク状記録媒体の回転
速度が高くなるようにスピンドルモータの回転速度を制
御すれば、標準の場合に比してデータ転送速度を高速度
化することができる。これに加えて、最内周に比して、
最外周を記録又は再生するときのディスク状記録媒体の
回転速度が低下するように、スピンドルモータの回転速
度を制御すれば、データ転送速度を高速度化した状態
で、CAV方式による場合に比して記録再生系の信号処
理回路について動作速度を低減できる。さらに、最内周
に比して、最外周を記録又は再生するときの記録位置又
は再生位置の線速度が増大するように、スピンドルモー
タの回転速度を制御すれば、CLV方式による場合に比
して、回転速度の可変範囲を低減できる。
【0035】上記ディスク装置では、信号処理系の動作
可能な周波数を越えない範囲で、最外周を記録又は再生
するときの記録位置又は再生位置の線速度が増大するよ
うに、スピンドルモータの回転速度を制御して、確実に
データを再生することができる。
【0036】また、本発明に係るディスク装置では、記
録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側
から外周側に進む際に所定の記録位置又は再生位置まで
は前記スピンドルモータの回転速度が一定であり、前記
所定の記録位置又は再生位置を越えると記録位置又は再
生位置の進行に伴って前記スピンドルモータの回転速度
が単調減少し、かつ、記録位置又は再生位置が前記ディ
スク状記録媒体の内周側から外周側に進む際に前記所定
の記録位置又は再生位置までは前記ディスク状記録媒体
の記録位置又は再生位置での線速度が前記ディスク状記
録媒体の記録位置又は再生位置の進行に伴って単調増加
し、前記所定の記録位置又は再生位置を越えると前記デ
ィスク状記録媒体の記録位置又は再生位置での線速度が
一定となるか若しくは従前より緩やかに単調増加するよ
うに、前記スピンドルモータの回転速度を制御する。
【0037】上記ディスク装置では、信号処理系の動作
可能な周波数を越えない範囲で、記録位置又は再生位置
が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進む際
に所定の記録位置又は再生位置までは前記スピンドルモ
ータの回転速度が一定であり、前記所定の記録位置又は
再生位置を越えると記録位置又は再生位置の進行に伴っ
て前記スピンドルモータの回転速度が単調減少し、か
つ、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の
内周側から外周側に進む際に前記所定の記録位置又は再
生位置までは前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再
生位置での線速度が前記ディスク状記録媒体の記録位置
又は再生位置の進行に伴って単調増加し、前記所定の記
録位置又は再生位置を越えると前記ディスク状記録媒体
の記録位置又は再生位置での線速度が一定となるか若し
くは従前より緩やかに単調増加するように、前記スピン
ドルモータの回転速度を制御して、確実にデータを再生
することができる。
【0038】
【実施例】以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施
例を詳述する。
【0039】図1において、40は全体としてCD−R
OMドライブを示し、システム制御回路41により分周
回路42及び43の分周比M及びNを設定してスピンド
ルモータ3の回転速度を設定する。なおこの図1におい
て、上述した従来例と共通する構成は対応する符号を付
して示し、重複した説明を省略する。
【0040】すなわちこのCD−ROMドライブ40
は、CD−ROM2の半径方向に延長するようにガイド
棒が配置され、シーク時、リニアアクチュエータを駆動
することによりこのガイド棒に沿って光ピックアップ4
を移動させる。さらにこのCD−ROMドライブ40で
は、位置検出センサでなる光スポット位置検出センサが
このガイド棒に沿って配置される。これに対応して光ピ
ックアップ4は、発光ダイオードが保持され、この発光
ダイオードからの光が位置検出センサの受光面に入射す
るようにようになされている。
【0041】これによりCD−ROMドライブ40で
は、この位置検出センサの検出結果に基づいて光ピック
アップ4の位置を検出し、レーザービーム照射位置を大
まかに検出できるようになされている。位置検出手段4
4は、アナログディジタル変換回路とこれら位置検出セ
ンサ、光ピックアップ4の発光ダイオードで形成され、
位置検出センサの検出結果をアナログディジタル変換処
理により位置検出情報P1に変換し、この位置検出情報
P1をシステム制御回路41に出力する。これによりC
D−ROMドライブ40では、システム制御回路41に
おいて、この位置検出情報P1からレーザービーム照射
位置を大まかに検出できるようになされている。
【0042】さらにこの実施例において、ディジタル信
号処理回路45は、EFM信号EFMを復号して出力デ
ータD1を出力すると共に、この出力データD1に付加
されたヘッダを検出し、このヘッダをシステム制御回路
41に出力する。ここでこの種のCD−ROM2におい
ては、データの物理的位置を表すアドレス情報がヘッダ
の所定領域に割り当てられ、ディジタル信号処理回路4
5は、検出したヘッダをシステム制御回路41に出力す
ることにより、このアドレス情報P2を他の情報と共に
システム制御回路41に出力する。
【0043】これによりシステム制御回路41では、こ
のヘッダより得られるアドレス情報P2に基づいて、再
生位置を精度良く検出できるようになされている。
【0044】システム制御回路41は、このようにして
検出される再生位置を基準にして分周比テーブル46を
アクセスし、この分周比テーブル46に記録された分周
比に従って分周回路42及び43の分周比M及びNを設
定する。このため分周回路42及び43は、プログラマ
ブルのカウンタで形成され、システム制御回路41によ
り設定された分周比でそれぞれ再生クロックCK及び基
準クロックを分周する。
【0045】これに対して図2に示すように、CD−R
OMドライブ40では、CD−ROM2の情報記録面を
同心円状に200の仮想領域に分割し、分周比テーブル
46は、各仮想領域の再生位置と、この再生位置に対応
する分周比M及びNがリードオンリメモリに記録されて
形成される。なおこの図2においてr(0)及びr(M
AX)は、それぞれCD−ROM2の最内周及び最外周
の再生位置を半径にて表すものである。
【0046】さらにこの分周比テーブル46に記録され
た分周比M及びNは、図3に示すように、分周回路16
及び17の分周比M及びNをこの分周比テーブル46で
指定される値に順次設定し、かつこの状態で対応する再
生位置を再生したとき、再生クロックCKが、内周側か
ら外周側に向かって徐々に単純増加するように設定され
ており、最内周を再生する際に、再生クロックCKが4
倍速の倍速再生に相当する周波数になるように選定され
ている。
【0047】これに対して最外周において、分周比M及
びNは、再生クロックCKが6倍速の倍速再生に相当す
る周波数になるように選定され、この実施例では、この
6倍速のクロック周波数がディジタル信号処理回路45
等の集積回路の動作可能周波数に対して、動作条件のば
らつき等を考慮した上限の再生速度に相当するようにな
されている。
【0048】すなわちCD−ROM2においては、最内
周r(0)の線速度をv(0)とおき、半径r(x)の
線速度をv(x)とおくと、この半径と線速度の間で
は、次式
【数1】 で表される一次の線型関係が成立する。なおCD−RO
M2では、最内周及び最外周の半径がそれぞれ25〔m
m〕及び58〔mm〕でなることにより、最内周が4倍
速の線速度に保持されているとき、(1)式に代入して
最外周では9.28倍の線速度に保持されることにな
る。
【0049】これによりCD−ROMドライブ40で
は、分周回路42及び43の分周比M及びNの比を1:
1に設定したときに、標準の線速度でCD−ROM2を
回転駆動できるとすると、この分周比M及びNの比を
4:1に設定して、CLV方式により4倍速でCD−R
OM2を回転駆動できることになる。さらにCD−RO
Mドライブ40では、この分周比M及びNの比を外周に
向かって半径に比例するように増大し、最外周で9.2
8:1になるように設定すれば、最内周で4倍速の線速
度が得られる回転速度で、CAV方式によりCD−RO
M2を回転駆動できることになる。
【0050】この関係式を前提として、最内周r(0)
の線速度v(0)及び最外周r(MAX)の線速度v
(MAX)に対して、半径r(x)における線速度v
(x)を、次式
【数2】 の関係式で表される値に選定すれば、図3について上述
したように、再生クロックCKの周波数がほぼ直線的に
変化するようにCD−ROM2の回転速度を設定するこ
とができる。
【0051】この(2)式の関係式を変形すれば、次式
【数3】 を得ることができる。分周比テーブル46は、この
(3)式に従って、最内周r(0)の線速度v(0)及
び最外周r(MAX)の線速度v(MAX)について
は、それぞれ4倍速及び6倍速になるように分周比M及
びNが記録され、またこの線速度v(MAX)及びv
(0)に対して順次半径r(x)の分周比M及びNが記
録されるて形成されるようになされている。
【0052】ちなみにこの場合、次式
【数4】 の値が得られることにより、半径50〔mm〕の線速度
v(50)においては、この値0.0606を(3)式
に代入して値5.515を得ることができ、これにより
この半径50〔mm〕の位置では5.515倍速相当の
線速度に設定すればよいことがわかる。これによりCD
−ROMドライブ40では、この半径50〔mm〕の位
置を再生する場合、分周比M及びNの比を5.515:
1に設定すればよいことがわかる。
【0053】これらの関係から分周比テーブル46で
は、分周比M及びNが最内周で値400及び100に設
定され、最外周で値600及び100に設定さる。また
その間については、(3)式の関係式を満足するよう
に、分周比M及びNが設定されるようになされている。
ちなみに上述した半径50〔mm〕の分周比M及Nは、
それぞれ値552及び100に設定されることになる。
【0054】この分周比テーブル46に対して、システ
ム制御回路41は、シーク時、位置検出情報P1に基づ
いて分周比テーブル46をアクセスし、分周回路42及
び43の分周比M及びNをこの分周比テーブル46に記
録された分周比M及びNに設定する。さらにシステム制
御回路41は、所定時間経過して、設定した分周比M及
びNでスピンドルモータ3が整定し、ディジタル信号処
理回路45からレーザービーム照射位置のアドレス情報
P2が検出されると、必要に応じて光ピックアップ4を
移動させて、レーザービーム照射位置を目的とする照射
位置に補正する。
【0055】さらにシステム制御回路41は、目的とす
るレーザービーム照射位置に光ピックアップ4が移動し
た後、レーザービームがオントラックしてディジタル信
号処理回路45からレーザービーム照射位置のアドレス
情報P2が検出されると、位置検出手段44で検出され
る位置検出情報P1に代えてディジタル信号処理回路4
5から得られるアドレス情報P2を用いて分周比テーブ
ル46をアクセスし、分周回路42及び43の分周比M
及びNをこの分周比テーブル46に記録された分周比M
及びNに設定する。これによりCD−ROMドライブ4
0では、必要に応じてスピンドルサーボの精度を高精度
化するようになされている。
【0056】さらにシーク後において、システム制御回
路41は、複数の仮想領域を横断するように連続してC
D−ROM2を再生する場合、アドレス情報P2の変化
に追従して、分周回路42及び43の分周比M及びNを
この分周比テーブル46に記録された分周比M及びNで
順次更新する。
【0057】これにより図3及び図4において記号L1
で示すように、CD−ROMドライブ40においては、
再生系の動作可能周波数を越えない範囲で、CD−RO
M2の半径方向に対して再生クロックCKの周波数が、
CLV方式によりCD−ROM2を回転駆動する場合
(図3において符号CLVで表す)と、CAV方式によ
りCD−ROM2を回転駆動する場合(図3において符
号CAVで表す)との中間の変化を呈するように、CD
−ROM2の回転速度を変化させる。
【0058】従ってCD−ROMドライブ40では、C
LV方式により倍速再生する場合に比してスピンドルモ
ータ3の回転速度の可変範囲を低減することができ、そ
の分消費電力の増大を有効に回避することができる。ま
た切り換えに要する時間も短縮することができ、その分
CLV方式により4倍速で再生する場合に比してシーク
に要する時間を短縮することができる。
【0059】さらに再生クロックCKについても、CA
V方式により倍速再生する場合のような、周波数の大幅
な上昇を有効に回避することができ、これによりCD−
ROM2に記録したデータを確実に再生することができ
る。
【0060】また分周比テーブル46をアクセスして設
定すべき分周比を検出したことにより、(3)式の演算
処理を実行して分周比を設定する場合に比して、簡易か
つ確実に分周比を設定することができる。
【0061】以上の構成において、CD−ROM2は、
スピンドルモータ3により回転駆動された状態で、情報
記録面にレーザービームが集光され、さらにこのレーザ
ービームの戻り光が光ピックアップ4で受光され、これ
により戻り光の光量の変化に追従して信号レベルが変化
する再生信号RFが検出される。
【0062】この再生信号RFは、EFM信号検出回路
12においてEFM信号EFMに変換され、クロック検
出回路13において、このEFM信号EFMより再生ク
ロックCKが検出される。これによりこの再生クロック
CKを基準にして、ディジタル信号処理回路45におい
て、EFM信号EFMが復号され、CD−ROM2に記
録されたデータD1が復号される。
【0063】このようにして生成された後、データ復号
に使用される再生クロックCKは、分周回路42におい
て、システム制御回路41により設定された分周比Mで
分周された後、基準クロックを分周比Nで分周した分周
回路43の出力信号と位相比較回路19において位相比
較され、この位相比較結果が0レベルになるようにスピ
ンドルモータ3の回転速度が制御される。これによりC
D−ROM2は、分周比Mで分周した再生クロックCK
が、分周比Nで分周した基準クロックと位相同期するよ
うに、スピンドルモータ3にて回転駆動され、規定の回
転速度に設定される。
【0064】この回転速度は、システム制御回路41が
分周比テーブル46をアクセスして分周回路42及び4
3の分周比M及びNを設定することにより、この分周比
テーブル46に記録された分周比で決まる回転速度に設
定される。
【0065】さらにこのようにして回転駆動された状態
で、CD−ROM2は、光ピックアップ4の位置が光ス
ポット位置検出センサで検出され、その検出結果が位置
検出手段44によりシステム制御回路41に出力され、
これによりシステム制御回路41において、再生位置で
なるレーザービームの照射位置が大まかに検出される。
【0066】さらにCD−ROM2は、記録されたデー
タが再生系で正しく再生されるようになると、再生され
たヘッダの情報がディジタル信号処理回路45からシス
テム制御回路41に出力され、これによりシステム制御
回路41においてレーザービームの照射位置が精度良く
検出される。
【0067】CD−ROM2は、シーク中はこの大まか
なレーザービームの照射位置の検出結果によって、また
シーク後は精度の高いレーザービームの照射位置の検出
結果によって、分周比テーブル46がアクセスされ、こ
のレーザービーム照射位置に対応するようにシステム制
御回路41により分周回路42及び43の分周比M及び
Nが設定され、レーザービーム照射位置に対応するよう
にこの分周比テーブル46に記録された分周比M及びN
によって回転速度が変化する。
【0068】これによりCD−ROM2の回転速度は、
分周比テーブル46に記録された分周比に従って、再生
系の集積回路の動作可能周波数の範囲で、かつCLV方
式により回転制御する場合より小さな変化範囲で、最内
周から最外周に向かって、4倍速から6倍速に順次回転
速度が変化する。これによりCD−ROMドライブ40
は、倍速再生する場合において、回転速度の可変範囲が
CLV方式の場合に比して減少し、その分回転速度の切
り換えに要する時間を短縮してシーク時間を短縮するこ
とができ、また消費電力が低減される。
【0069】以上の構成によれば、再生系の動作可能な
周波数の範囲で、かつCLV方式により回転制御する場
合より小さな変化範囲で、内周から外周に向かって順次
回転速度が低下するように、スピンドルモータ3の回転
速度を制御したことにより、倍速再生する場合におい
て、CLV方式の場合に比してスピンドルモータ3の回
転速度の可変範囲を低減することができ、その分消費電
力の増大を有効に回避することができる。また切り換え
に要する時間も短縮することができ、その分CLV方式
により4倍速で再生する場合に比してアクセスに要する
時間を短縮することができ、さらに記録されたデータを
確実に再生することができる。
【0070】さらに分周比テーブル46の内容に従って
分周回路42及び43の分周比を設定してスピンドルモ
ータ3の回転速度を設定したことにより、簡易かつ確実
にスピンドルモータ3の回転速度を制御することができ
る。
【0071】さらに光ピックアップ4の位置を検出して
得られる大まかな位置情報と、ヘッダから得られる精度
の高い位置情報とを切り換えて使用して、分周回路42
及び43の分周比を設定したことにより、必要に応じて
スピンドル制御の精度を向上することができ、これによ
っても記録されたデータを確実に再生することができ
る。
【0072】なお上述の実施例においては、最内周と最
外周とでCD−ROM2の線速度をそれぞれ4倍速及び
6倍速に設定する場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、必要に応じて種々の線速度に設定することが
できる。
【0073】さらに上述の実施例においては、内周側か
ら外周側に向かって一様に回転速度が変化するようにス
ピンドルモータを回転制御する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、例えば図5及び図6において記
号L2及びL3で示す変化を呈するようにスピンドルモ
ータの回転速度を制御してもよい。
【0074】すなわち記号L2で表す場合は、内周側に
おいて一定範囲でCAV方式によりスピンドルモータの
回転速度を制御し、残りの外周側をCLV方式により制
御し、これにより再生系の集積回路の動作可能周波数の
範囲で、かつ全体をCLV方式により回転制御する場合
に比して小さな変化範囲で、外周側でスピンドルモータ
3の回転速度が低下するように、スピンドルモータ3の
回転速度を制御したものである。
【0075】この場合CAV方式によりアクセス時間を
短縮できることにより、このCAV方式により回転制御
する範囲にアクセス頻度の高いデータを記録すれば、そ
の分CD−ROMドライブ全体としてアクセスに要する
時間を短縮することができる。また従来のCAV方式の
サーボ系とCLV方式のサーボ系とを組み合わせてスピ
ンドルサーボ系を形成し、このサーボ系の動作をCAV
方式とCLV方式とで切り換えることによりこの特性を
実現でき、これによりスピンドルサーボ系を簡易に形成
することができる。
【0076】これに対して記号L3で示す場合は、内周
側において一定範囲でCAV方式によりスピンドルモー
タの回転速度を制御し、残りの外周側を図1について上
述した方式により制御し、これにより再生系の集積回路
の動作可能周波数の範囲で、かつ全体をCLV方式によ
り回転制御する場合に比して小さな変化範囲で、外周側
でスピンドルモータ3の回転速度が低下するように、ス
ピンドルモータ3の回転速度を制御したものである。
【0077】この場合も同様にCAV方式によりアクセ
ス時間を短縮できることにより、このCAV方式により
回転制御する範囲にアクセス頻度の高いデータを記録し
て、CD−ROMドライブ全体としてアクセス時間を短
縮することができる。またこの場合残りの領域におい
て、回転制御の特性が記号L2で示す場合に比してCA
V制御に近いことにより、その分この領域におけるアク
セス時間を短縮することができる。
【0078】さらにこの図3〜図6について上述したよ
うに、単に一次関数的に線速度を変化させるだけでな
く、二次関数的に変化するようにスピンドルモータの回
転速度を制御してもよい。このようにすれば例えば内周
側と外周側においてシーク幅が等しいとき、消費電力、
回転速度の切り換えに要する時間等が等しくなるように
スピンドルサーボ系の特性を設定することもできる。
【0079】また上述の実施例においては、光スポット
位置検出センサにより大まかに再生位置を検出し、ヘッ
ダの情報により精度良く再生位置を検出し、この2つの
位置検出結果を切り換えて使用して分周比テーブルを参
照する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
実用上充分な精度が得られる場合、光スポット位置検出
センサにより検出した再生位置だけを用いて分周比テー
ブルを参照してもよい。
【0080】さらに上述の実施例においては、光スポッ
ト位置検出センサとヘッダの情報とにより再生位置を検
出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
種々のディスク装置に用いられる記録再生位置検出手段
を広く適用することができる。すなわちこの種の光ディ
スクにおいては、レーザービームのガイド溝でなるいわ
ゆるプリグルーブを基準にしてトラッキング制御するよ
うになされたものもあり、この光ディスクが適用される
光ディスク装置では、このプリグルーブから得られるト
ラバース信号に基づいて記録再生位置を検出してもよ
い。
【0081】同様にしてサンプルフォーマットの光ディ
スク、磁気ディスク等に適用する場合は、このサンプル
フォーマットから得られるトラバース信号を用いること
もでき、さらにはアクチュエータに配置されたスケール
により記録再生位置を検出してもよい。
【0082】また上述の実施例においては、再生位置検
出結果に基づいて分周比テーブルを参照する場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、この種の光ディス
ク装置等では、システム制御回路で光ピックアップ、磁
気ヘッドをシークさせることにより、システム制御回路
で設定するシーク目標を基準にして分周比テーブルを参
照してもよい。
【0083】さらに上述の実施例においては、分周比テ
ーブルに従って回転速度を可変する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、システム制御回路の演算処
理能力が充分な場合等においては、演算処理により目標
の回転速度を検出してもよい。
【0084】また上述の実施例においては、再生クロッ
クを基準にしてスピンドルモータの回転速度を制御する
場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図10
について上述したスピンドルモータの回転速度を直接検
出してスピンドルモータの回転速度を制御する場合等に
も広く適用することができる。
【0085】さらに上述の実施例においては、本発明を
CD−ROMドライブに適用する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、光磁気ディスク装置等の種
々の光ディスク装置に、さらには磁気ディスク装置等、
種々のディスク装置に広く適用することができる。
【0086】
【発明の効果】上述のように本発明に係るディスク装置
では、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体
の内周側から外周側に進むときに前記スピンドルモータ
の回転速度が単調減少し、かつ、記録位置又は再生位置
が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進むと
きに前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位置で
の線速度が単調増加するように、前記スピンドルモータ
の回転速度を制御するので、ディスク状記録媒体につい
て規定された標準の回転速度より回転速度が高くなるよ
うに、かつ最外周側で回転速度が低下し、線速度が増大
するように、スピンドルモータの回転速度を制御するこ
とで、標準の場合に比してデータ転送速度を高速度化し
た状態で、最外周における線速度の増大を低減すること
ができ、またスピンドルモータの回転速度を大きく変化
させることなく、記録再生系の信号処理回路について動
作速度を低減することができ、これによりCLV方式を
前提としたディスク状記録媒体を倍速で駆動する際に、
アクセス時間を短縮し、消費電力の増大を有効に回避す
ることができる。また、本発明に係るディスク装置で
は、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の
内周側から外周側に進む際に所定の記録位置又は再生位
置までは前記スピンドルモータの回転速度が一定であ
り、前記所定の記録位置又は再生位置を越えると記録位
置又は再生位置の進行に伴って前記スピンドルモータの
回転速度が単調減少し、かつ、記録位置又は再生位置が
前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進む際に
前記所定の記録位置又は再生位置までは前記ディスク状
記録媒体の記録位置又は再生位置での線速度が前記ディ
スク状記録媒体の記録位置又は再生位置の進行に伴って
単調増加し、前記所定の記録位置又は再生位置を越える
と前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位置での
線速度が一定となるか若しくは従前より緩やかに単調増
加するように、前記スピンドルモータの回転速度を制御
することにより、回転速度を一定値に保持した内周側の
領域にアクセス頻度の高いデータを記録して、このアク
セス頻度の高いデータのアクセスに要する時間を短縮す
ることができ、その分全体としてアクセス時間を短縮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるCD−ROMドライブ
を示すブロック図である。
【図2】図1のCD−ROMドライブの分周比テーブル
の説明に供する図表である。
【図3】図1のCD−ROMドライブにおける再生位置
とクロック周波数との関係を示す特性曲線図である。
【図4】図1のCD−ROMドライブにおける再生位置
と回転速度との関係を示す特性曲線図である。
【図5】他の実施例による再生位置とクロック周波数と
の関係を示す特性曲線図である。
【図6】図5の実施例の再生位置と回転速度との関係を
示す特性曲線図である。
【図7】従来のCD−ROMドライブを示すブロック図
である。
【図8】図7のCD−ROMドライブにおける再生位置
とクロック周波数との関係を示す特性曲線図である。
【図9】図7のCD−ROMドライブにおける再生位置
と回転速度との関係を示す特性曲線図である。
【図10】CAV方式を適用した場合に考えられるCD
−ROMドライブを示すブロック図である。
【符号の説明】
1、30、40 CD−
ROMドライブ 2 CD−
ROM 3、31 スピン
ドルモータ 4 光ピッ
クアップ 13 クロッ
ク検出回路 15、33 基準ク
ロック回路 16、17、34、35、42、43 分周回
路 19 位相比
較回路 41 システ
ム制御回路 44 位置検
出手段 46 分周比
テーブル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスク状記録媒体の螺旋状トラックに
    前記ディスク状記録媒体の内周側から線記録密度一定の
    条件に従ってデータを記録し、又はディスク状記録媒体
    の螺旋状トラックに前記ディスク状記録媒体の内周側か
    ら線記録密度一定の条件に従って記録されたデータを再
    生するディスク装置であって、 前記ディスク状記録媒体を回転駆動するスピンドルモー
    タと、 記録位置又は再生位置に応じて、前記スピンドルモータ
    の回転速度を制御するスピンドルモータ制御手段とを備
    え、 前記スピンドルモータ制御手段は、記録位置又は再生位
    置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進む
    ときに前記スピンドルモータの回転速度が単調減少し、
    かつ、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体
    の内周側から外周側に進むときに前記ディスク状記録媒
    体の記録位置又は再生位置での線速度が単調増加するよ
    うに、前記スピンドルモータの回転速度を制御すること
    を特徴とするディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記スピンドルモータ制御手段は、前記
    データを記録信号に変換処理し、又は再生信号を信号処
    理して前記データに変換する信号処理系の動作可能な周
    波数を越えない範囲で、記録位置又は再生位置が前記デ
    ィスク状記録媒体の内周側から外周側に進むときに前記
    スピンドルモータの回転速度が単調減少し、かつ、記録
    位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側か
    ら外周側に進むときに前記ディスク状記録媒体の記録位
    置又は再生位置での線速度が単調増加するように、前記
    スピンドルモータの回転速度を制御することを特徴とす
    る請求項1に記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】 ディスク状記録媒体の螺旋状トラックに
    前記ディスク状記録媒体の内周側から線記録密度一定の
    条件に従ってデータを記録し、又はディスク状記録媒体
    の螺旋状トラックに前記ディスク状記録媒体の内周側か
    ら線記録密度一定の条件に従って記録されたデータを再
    生するディスク装置であって、 前記ディスク状記録媒体を回転駆動するスピンドルモー
    タと、 記録位置又は再生位置に応じて、前記スピンドルモータ
    の回転速度を制御するスピンドルモータ制御手段とを備
    え、 前記スピンドルモータ制御手段は、記録位置又は再生位
    置が前記ディスク状記録媒体の内周側から外周側に進む
    際に所定の記録位置又は再生位置までは前記スピンドル
    モータの回転速度が一定であり、前記所定の記録位置又
    は再生位置を越えると記録位置又は再生位置の進行に伴
    って前記スピンドルモータの回転速度が単調減少し、か
    つ、記録位置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の
    内周側から外周側に進む際に前記所定の記録位置又は再
    生位置までは前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再
    生位置での線速度が前記ディスク状記録媒体の記録位置
    又は再生位置の進行に伴って単調増加し、前記所定の記
    録位置又は再生位置を越えると前記ディスク状記録媒体
    の記録位置又は再生位置での線速度が一定となるか若し
    くは従前より緩やかに単調増加するように、前記スピン
    ドルモータの回転速度を制御することを特徴とするディ
    スク装置。
  4. 【請求項4】 前記スピンドルモータ制御手段は、前記
    データを記録信号に変換処理し、又は再生信号を信号処
    理して前記データに変換する信号処理系の動作可能な周
    波数を越えない範囲で、記録位置又は再生位置が前記デ
    ィスク状記録媒体の内周側から外周側に進む際に所定の
    記録位置又は再生位置までは前記スピンドルモータの回
    転速度が一定であり、前記所定の記録位置又は再生位置
    を越えると記録位置又は再生位置の進行に伴って前記ス
    ピンドルモータの回転速度が単調減少し、かつ、記録位
    置又は再生位置が前記ディスク状記録媒体の内周側から
    外周側に進む際に前記所定の記録位置又は再生位置まで
    は前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位置での
    線速度が前記ディスク状記録媒体の記録位置又は再生位
    置の進行に伴って単調増加し、前記所定の記録位置又は
    再生位置を越えると前記ディスク状記録媒体の記録位置
    又は再生位置での線速度が一定となるか若しくは従前よ
    り緩やかに単調増加するように、前記スピンドルモータ
    の回転速度を制御することを特徴とする請求項3記載の
    ディスク装置。
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