JP2004005798A - ディスクトレイ駆動機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、部品点数が少なく簡易な構成で、しかも、ディスクトレイの移動に伴なうノーズの回動タイミングを容易に設定することを可能とし、実用に好適するディスクトレイ駆動機構を提供することを目的としている。
【解決手段】シャーシ11に出入自在に支持されたディスクトレイ12に、カムレバー16が回動自在に支持される。このカムレバー16は、そのカム孔16aにシャーシ11に設けられたガイドピン17が遊挿されることにより、ディスクトレイ12の出入動作に連動して回動される。ディスクトレイ12の出方向先端部には、ノーズ13が開閉自在に支持される。このノーズ13は、カムレバー16に形成されたカム部19に係合され、カムレバー16の回動に応じて開閉動作が制御される。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば光ディスク等に対して情報を記録または再生するディスクドライブ装置に係り、特にその装置本体に対してディスクトレイを出入させるためのディスクトレイ駆動機構の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、近年においては、例えばCD(Compact Disk),CD−R(Recordable)及びDVD(Digital Versatile Disk)等のような光ディスクに対して、デジタルデータを記録または再生する光ディスクドライブ装置が普及している。
【0003】
この種の光ディスクドライブ装置にあっては、装置本体に対して水平方向に出入自在に支持されたディスクトレイが備えられている。そして、このディスクトレイを介して、装置本体に対しての、光ディスクの装着(ローディング)や取り出し(アンローディング)が行なわれる。
【0004】
ここで、ディスクトレイを光ディスクドライブ装置本体に対して水平方向に出入させるためのディスクトレイ駆動機構としては、例えば、特開平11−213510号公報、特開2001−256704号公報及び特許第3159169号公報等に示されるように、様々な構造のものが既に開発されている。
【0005】
そして、現在のディスクトレイ駆動機構では、ディスクトレイを光ディスクドライブ装置本体に対して出状態にした場合に、ディスクトレイの出方向の先端部分(ノーズ)が下方に回動して開き、ユーザが光ディスクの装着や取り出しを容易に行なえるように工夫を施したものが出現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような現在のディスクトレイ駆動機構では、まだまだ部品点数が多く構成が複雑で、組立作業が困難になるという問題が生じている。また、ディスクトレイの移動に伴なうノーズの回動タイミングを容易に設定することが困難になるという不都合も有している。
【0007】
そこで、この発明は上記事情を考慮してなされたもので、部品点数が少なく簡易な構成で、しかも、ディスクトレイの移動に伴なうノーズの回動タイミングを容易に設定することを可能とし、実用に好適する極めて良好なディスクトレイ駆動機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るディスクトレイ駆動機構は、ディスクドライブ装置に対するディスクトレイの出入と、ディスクトレイに設置されたノーズの開閉とを行なうものを対象としている。そして、ディスクトレイに連動して回動する回動部材と、この回動部材に連動してノーズを開閉させる開閉機構とを備えるようにしたものである。
【0009】
上記のような構成によれば、ディスクトレイに連動して回動する回動部材によりノーズを開閉させるようにしたので、部品点数が少なくて済み簡易な構成で、しかも、ディスクトレイの移動に伴なうノーズの開閉タイミングを容易に設定することが可能となり、実用に適するものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1(a),(b)及び図2(a),(b)は、それぞれ、この実施の形態で説明するディスクトレイ駆動機構を示すもので、図1(a),(b)がディスクトレイの入状態を示し、図2(a),(b)がディスクトレイの出状態を示している。
【0011】
まず、符号11はシャーシである。このシャーシ11は、図示しない光ディスクドライブ装置本体内に固定されている。このシャーシ11には、ディスクトレイ12が矢印A,B方向に移動自在に支持されている。このディスクトレイ12の表面側には、光ディスクを載置する載置部12aが形成されている。
【0012】
この場合、ディスクトレイ12は、駆動源となる図示しないローディングモータの回転力が歯車機構を介して、その裏面側に形成されたラックに伝達されることにより、矢印A,B方向に選択的に駆動されるようになっている。
【0013】
そして、このディスクトレイ12は、矢印A方向に移動されたとき、光ディスクドライブ装置本体に対して出状態となり、矢印B方向に移動されたとき、光ディスクドライブ装置本体に対して入状態となる。
【0014】
また、このディスクトレイ12の出方向の先端部分には、ノーズ13が設置されている。このノーズ13は、上記ディスクトレイ12の出方向の先端部分において、その幅方向の両側に設置された回動軸14により、矢印C,D方向に回動自在に支持されている。
【0015】
そして、このノーズ13は、矢印C方向に回動されたとき、ディスクトレイ12の先端部分を閉塞する状態となり、矢印D方向に回動されたとき、ディスクトレイ12の先端部分を開放する状態となる。なお、このノーズ13は、ディスクトレイ12が水平に設置された状態では、自重により矢印D方向に回動付勢されるようになっている。
【0016】
ここで、ディスクトレイ12の裏面側には、回動軸15が突設されている。この回動軸15には、ディスクトレイ12の移動方向にほぼ沿って配置された、回動部材としてのカムレバー16の中央部分が枢着されている。これにより、カムレバー16は、矢印E,F方向に回動自在に支持される。
【0017】
また、このカムレバー16には、その長手方向に沿ってカム部分としての細長いカム孔16aが形成されている。このカム孔16aには、前記シャーシ11に突設された固定部としてのガイドピン17が遊挿されている。
【0018】
そして、このカム孔16aは、ディスクトレイ12が矢印A,B方向に移動されるときに、カムレバー16の回動を制御するように形成されている。つまり、カムレバー16は、ディスクトレイ12が矢印A方向に移動されたとき矢印F方向に回動され、ディスクトレイ12が矢印B方向に移動されたとき矢印E方向に回動される。ただし、このカムレバー16の回動は、カムレバー16がディスクトレイ12の外形からはみ出ない範囲に規制される。
【0019】
さらに、このカムレバー16は、トーションスプリング18によって、矢印E方向に回動付勢されている。このトーションスプリング18は、一端部がディスクトレイ12に形成された係止部12bに係止され、中央部がディスクトレイ12に形成された支持軸12cに巻回され、他端部がカムレバー16の一端部に係止されている。
【0020】
このカムレバー16のトーションスプリング18による矢印E方向の回動は、カムレバー16のカム孔16aがガイドピン17に接触される位置までとなされるため、これにより、カムレバー16のがたつきが吸収される。
【0021】
また、上記カムレバー16の他端部には、段差によるカム部19が形成されている。このカム部19には、上記ノーズ13の中央部に設けられた制御片13aが、先に述べたノーズ13の自重による矢印D方向の回動付勢力によって圧接されている。
【0022】
ここで、上記カムレバー16のカム部19は、カムレバー16が矢印F方向に回動されたとき、ノーズ13の自重による矢印D方向の回動を許容し、図2(b)に示すように、ノーズ13をディスクトレイ12の先端部分を開放させる位置となす第1のカム部19aを備えている。
【0023】
また、上記カムレバー16のカム部19は、カムレバー16が矢印E方向に回動されたとき、ノーズ13の自重による回動付勢力に抗してノーズ13を矢印C方向に回動させ、図1(b)に示すように、ノーズ13をディスクトレイ12の先端部分を閉塞させる位置となす第2のカム部19bを備えている。
【0024】
すなわち、カムレバー16のカム部19とノーズ13の制御片13aとは、カムレバー16の回動に連動してノーズ13を開閉させる開閉機構を構成していることになる。
【0025】
このため、ディスクトレイ12が矢印A方向である出方向に移動された場合、カムレバー16が矢印F方向に回動され、その第1のカム部19aがノーズ13の制御片13aに対向する位置となり、その結果、ノーズ13がディスクトレイ12の先端部分を開放させる位置に制御される。
【0026】
また、ディスクトレイ12が矢印B方向である入方向に移動された場合、カムレバー16が矢印E方向に回動され、その第2のカム部19bがノーズ13の制御片13aに対向する位置となり、その結果、ノーズ13がディスクトレイ12の先端部分を閉塞させる位置に制御される。
【0027】
上記した実施の形態によれば、ディスクトレイ12に連動して回動方向が制御されるカムレバー16によって、ノーズ13の位置を制御するようにしたので、部品点数が少なくて済み構成が簡易となる。また、ディスクトレイ12をシャーシ11に取り付ける組み立て時には、シャーシ11のガイドピン17をカムレバー16のカム孔16aに遊挿すれば良いので、組立作業を非常に容易化することができる。
【0028】
また、カムレバー16のカム孔16aの形状を変えることにより、ディスクトレイ12の移動に伴なうカムレバー16の回動量や回動タイミング等を容易に制御することができるので、ひいては、ノーズ13の回動タイミングを容易に設定することが可能となる。また、カム孔16aの形状とともに、カムレバー16のカム部19の形状を変えることによっても、ノーズ13の回動タイミングを可変することが可能となる。
【0029】
ここで、上記した実施の形態では、カムレバー16に形成されたカム部19にノーズ13の制御片13aを当接させるようにしたが、逆に、ノーズ13にカム部を形成し、カムレバー16に制御片を形成するようにしても、同様な動作を行なうことが可能である。
【0030】
さらに、上記した実施の形態では、カムレバー16にカム孔16aを形成し、その中にガイドピン17を遊挿させるようにしたが、カムレバー16はトーションスプリング18によって一方方向に回動付勢されていることから、カム孔16aを片側ガイドとなるようなカム形状としても良いものである。
【0031】
なお、この発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、この外その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、部品点数が少なく簡易な構成で、しかも、ディスクトレイの移動に伴なうノーズの回動タイミングを容易に設定することを可能とし、実用に好適する極めて良好なディスクトレイ駆動機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、ディスクトレイ駆動機構におけるディスクトレイの入状態を説明するために示す図。
【図2】同実施の形態におけるディスクトレイの出状態を説明するために示す図。
【符号の説明】
11…シャーシ、
12…ディスクトレイ、
13…ノーズ、
14…回動軸、
15…回動軸、
16…カムレバー、
17…ガイドピン、
18…トーションスプリング、
19…カム部。

Claims (9)

  1. ディスクドライブ装置に対するディスクトレイの出入と、前記ディスクトレイに設置されたノーズの開閉とを行なうディスクトレイ駆動機構において、
    前記ディスクトレイに連動して回動する回動部材と、
    この回動部材に連動して前記ノーズを開閉させる開閉機構とを具備してなることを特徴とするディスクトレイ駆動機構。
  2. 前記回動部材は、前記ディスクトレイに回動自在に支持されるとともに、前記ディスクドライブ装置側に設けられた固定部と係合するカム部分を有し、前記ディスクトレイの移動により前記カム部分の形状に応じた回動を行なうことを特徴とする請求項1記載のディスクトレイ駆動機構。
  3. 前記カム部分は前記回動部材に形成されたカム孔であり、前記固定部は前記カム孔に遊挿されるガイドピンであることを特徴とする請求項2記載のディスクトレイ駆動機構。
  4. 前記回動部材を、前記カム部分が前記固定部に圧接されるように回動付勢するスプリングを備えることを特徴とする請求項2記載のディスクトレイ駆動機構。
  5. 前記開閉機構は、前記回動部材に形成されたカム部に前記ノーズの一部を係合させる構成で、前記回動部材の回動により前記カム部の形状に応じて前記ノーズの開閉を行なうことを特徴とする請求項1記載のディスクトレイ駆動機構。
  6. 前記ノーズは開方向に付勢されており、前記カム部は、前記ノーズを自重による開位置に規制する第1の部分と、前記ノーズをその付勢力に抗して閉位置に規制する第2の部分とを有することを特徴とする請求項5記載のディスクトレイ駆動機構。
  7. 前記開閉機構は、前記ノーズに形成されたカム部に前記回動部材の一部を係合させる構成で、前記回動部材の回動により前記ノーズがそのカム部の形状に応じて開閉されることを特徴とする請求項1記載のディスクトレイ駆動機構。
  8. ディスクドライブ装置本体に対して出入自在に支持されたディスクトレイと、
    このディスクトレイに回動自在に支持され、該ディスクトレイの出入動作に連動して回動されるカムレバーと、
    このカムレバーに形成されたカム部に係合され、前記ディスクトレイの出方向先端部に開閉自在に支持されたノーズとを具備してなることを特徴とするディスクトレイ駆動機構。
  9. ディスクトレイの出入動作に連動して回動される回動部材を介して、前記ディスクトレイに設けられたノーズを開閉するディスクトレイ駆動機構を備えたことを特徴とするディスクドライブ装置。
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