JP2004005482A - 管理対象施設の遠隔管理方法及び遠隔管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の建物A1…Anを、管理人等を常駐させず、監視センター内1又はパトロールカー17内の監視担当者に遠隔操作で管理させることにより、建物の管理費及び入居者の経費を軽減するようになっている。監視担当者と建物側操作者とは、互いに、ネットワーク2を介して、監視担当者側又は建物側のCCDカメラC1…Cm、9で撮影された自己の容貌を含む画像を相手方のディスプレイないしはコミュニケーションパソコン表示部7に表示するとともに音声を相手方のスピーカに送信することにより、容貌を互いに確認し合いながらコミュニケーションを行い、これに基づいて監視担当者が管理業務を行う。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、管理対象施設を該管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作で管理ないしは警備させることにより、該管理対象施設の管理費及び/又は各管理対象施設側関係者の出費を軽減するようにした管理対象施設の遠隔管理方法及び遠隔管理システムに関するものである。さらには、管理対象施設内の設備機器を低コストで能率的に管理するようにした管理対象施設の遠隔管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マンション、ビル、駐車場などといった、複数の関係者(居住者、テナント、自動車運転者等)が居住、活動ないしは滞在している施設(以下、「管理対象施設」という。)においては、管理対象施設内に要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)を駐在させ、関係者との応対ないしは案内、あるいは管理対象施設及びその設備機器の保全、保守、警備などといった種々の管理業務を行わせるようにしている。そして、要務従事者を駐在させるための経費(以下、「管理負担金」という。)は、例えば共益費の一部として、各関係者に負担させるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、管理負担金ないしは共益費は、管理対象施設に居住ないしは滞在している限り定期的に必ず支払わなければならないので、各関係者にとっては負担が重い。例えば、居住者ないしは滞在者の数が比較的少ない中小規模の管理対象施設では、各居住者の管理負担金ないしは共益費が高額となる。なお、マンションの場合は、通常、該マンションの定期修繕費等を積み立てる必要があるので、共益費がとくに高額となる。このため、管理対象施設の管理費の軽減策、あるいは関係者の管理負担金ないしは共益費の軽減策が強く求められている。
【0004】
また、かかる管理対象施設に要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)をおかない場合は、該管理対象施設の警備ないしは防犯業務を警備会社等に委託することが多い。そして、従来のこの種の警備手法では、管理対象施設に配置されたセンサ等により異常状態が検知されたときに、警備会社等の緊急要員が該管理対象施設に急行するようにしている。しかしながら、緊急要員が管理対象施設に到着するまでには、ある程度の時間(例えば、20〜25分)を要するので、該異常状態に迅速に対処することができないといった問題がある。また、かかる警備に要する経費がかなり高額となるといった問題もある。
【0005】
ところで、かかる管理対象施設においては、各種設備機器の修理、修繕、点検、工事等の設備機器管理業務が必要である。そして、このような設備機器管理業務を行うために、適宜あるいは定期的に、監視センター等から係員が派遣される。具体的には、例えば、まず係員が管理対象施設に派遣されるが、事情によっては(係員がその場で処理できない場合等)、この係員が資料等を監視センター等に持ち帰り、状況に応じてさらに熟練者等が派遣されることになる。そして、この後さらに、設備機器の管理、修理、工事等を実行する係員が派遣されることがある。この場合、各種設備機器の修理、修繕、点検、工事等を行うために、係員ないしは熟練者が2度、3度にわたって派遣されることになるので、これに要する経費(出張費等)がかさむといった問題がある。
また、最初に管理対象施設に派遣された係員が設備機器の管理技術に十分に習熟していない場合、この係員の要請等によりさらに熟練者を派遣しなければならないことがあるが、このようなときに熟練者が他の管理対象施設等に出かけていると、その監視センターへの帰還を待たなければならない。このため、設備機器管理業務を能率的に行うことができないといった問題がある。また、一般に、設備機器管理業務の熟練者は不足気味であるといった問題もある。
【0006】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、管理対象施設(集合住宅、ビル、駐車場等)の管理業務(警備業務ないしは防犯業務を含む)に要する費用を軽減し、もって管理対象施設の管理費ないしは各関係者の出費を軽減することができる管理対象施設の管理方法及び管理システムを提供することを解決すべき課題とする。
また、管理対象施設の警備を低コストで行うことができる管理対象施設の管理方法及び管理システムを提供することも解決すべき課題とする。
さらには、管理対象施設の設備機器の管理を低コストで能率的に行うことができる管理対象施設の管理方法を提供することも解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる管理対象施設の遠隔管理方法は、(i)管理対象施設を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車(パトロールカー)内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の管理費及び/又は各管理対象施設側関係者の出費(経費)を軽減するようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、(ii)監視担当者と管理対象施設側関係者(居住者、入居者、滞在者、訪問者等)とが互いに、通信ネットワークを利用して、監視担当者側又は管理対象施設側のカメラ(例えば、ビデオカメラ、CCDカメラ等)で撮影された自己の容貌を含む画像を相手方の画像表示器に表示するとともに音声を相手方の通話器に送信することにより、容貌を互いに確認し合いながら会話(コミュニケーション)を行い、(iii)監視担当者が、この会話(コミュニケーション)に基づいて管理対象施設の管理業務(警備業務を含む)を行うことを特徴とするものである。
なお、このような管理対象施設としては、マンション等の集合住宅、共同ビル(複数の活動主体が同居している)、自社ビル(単一の活動主体のみが入居している)、店舗、駐車施設(駐車場)等の全領域又は一部領域があげられる。また、管理対象施設は複数あるいは多数であってもよい。
【0008】
この管理方法によれば、要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)をおく必要がないので、その経費が不要となる。他方、監視担当者は複数ないしは多数の管理対象施設の管理業務を一括的に行うことができるので、各管理対象施設が監視センター側に支払う費用は、要務従事者をおくのに必要な経費に比べて大幅に安くなる。このため、管理対象施設の管理費ないしは各管理対象施設側関係者(居住者、入居者、テナント等)の出費が大幅に低減され、例えば、共益費が軽減され、あるいは差益を余剰金として積み立てることができる。なお、管理対象施設が複数あるいは多数である場合は、監視担当者が管理業務を能率的に行うことができるので、管理対象施設の管理費ないしは各管理対象施設側関係者の出費が一層低減される。
【0009】
上記管理方法においては、監視担当者は、管理業務として、会話の相手方に、管理対象施設又は管理対象施設側関係者に関する情報を提供する。つまり、監視担当者は、従来の管理人、設備要員ないしは警備員とほぼ同様に、管理対象施設側関係者等と応対し、あるいは案内等を行う。
【0010】
この場合、管理対象施設及び管理対象施設側関係者に関する情報並びに過去の会話及び画像表示器に表示された画像に関する情報をデータベースに格納(記憶、記録)しておき、監視担当者に、該データベースに格納されている情報に基づいて会話の相手方に情報を提供させるのが好ましい。このようにすれば、会話の相手方に、より正確でより詳細な情報を提供することができる。
なお、監視担当者は、情報が悪用されるのを防止するため、会話の相手方が所定の暗証番号を提示した場合にのみ情報を相手方に提供するのが好ましい。
また、監視担当者は、データベースに格納されている情報に基づいて、会話の相手方が管理対象施設側関係者であるか否かを判別し、その結果に応じて相手方と応対するようにしてもよい。
【0011】
上記管理方法においては、監視担当者が、管理業務として、管理対象施設内の所定の部位(複数)に配置されたカメラで撮影された該部位周辺の画像を監視担当者側の画像表示器に表示させ、管理対象施設内の状況及び設備機器の状態を監視ないしは把握するようになっているのが好ましい。このようにすれば、監視担当者は、管理対象施設内の事故、不審者の侵入、設備機器の状態等を把握することができ、種々の状況に迅速に対処することができる。
この場合、監視担当者は、通信ネットワークを利用して管理対象施設内の各種設備機器(例えば、ドア、シャッタ、施錠装置、排気ファン、放水装置、エレベータ、エスカレータ、エアコン、駐車施設等)を遠隔制御ないしは遠隔操作するのが好ましい。このようにすれば、遠隔操作でもって、従来の管理人、設備要員ないしは警備員が行っていたのと同様の管理業務を行うことができる。
【0012】
上記管理方法においては、監視担当者が管理対象施設側関係者等(訪問者を含む)と会話を行っていないときには、管理対象施設側の画像表示器に、所定の広告情報を表示するようにしてもよい。この場合、管理対象施設側関係者等は、該画像表示器を介して、種々の広告情報を入手することができる。また、広告主から広告料を得られる場合は、この広告料を管理対象施設側関係者に還元することにより、その出費をさらに軽減することができ、あるいは差益を積み立てることができる。
【0013】
上記管理方法においては、監視担当者が、会話の相手方が所定の機関(例えば、電力会社、ガス会社、水道局、保健所、医院、病院、公害監視センター、銀行等)への緊急通信を依頼したときには、その内容を該機関に報知し、又は会話の相手方と該機関との音声通信を中継するようにしてもよい。このようにすれば、管理対象施設側関係者等は、何らかの緊急事態(例えば、ガス漏れ、停電、断水、公害、キャッシュカードの紛失等)に陥ったときに該事態に迅速に対処することができる。
【0014】
なお、管理対象施設側のカメラ及び画像表示器は、管理対象施設の共用区域(例えば、玄関、ロビー、建物内通路、建物管理室等)に配置される。また、これらは、管理対象施設内の各管理対象施設側関係者(一部又は全部)の占有区域ないしは専用区域(例えば、テナント内、居室内等)に配置されてもよい。もちろん、共用区域と各占有区域の両方に配置されてもよい。
【0015】
上記管理方法においては、会話の相手方が所持する、画像及び音声を送受信することができる携帯式テレビ電話(もちろん、被写体を撮影することもできる)を、管理対象施設側のカメラ及び画像表示器として利用するようにしてもよい。また、各管理対象施設側関係者が、それぞれのパソコン、テレビ電話又は携帯式テレビ電話により、管理対象施設側のカメラ及び画像表示器を制御する制御装置(コンピュータ等)にアクセスすることができるようにしてもよい。
ここで、通信ネットワークとしては、パケット方式のものを用いることができる。もちろん、パケット方式以外の通信方式も用いることができる。具体的には、通信ネットワークとして、インターネット、ダイアルアップ回線、ISDN回線、LAN(専用通信線)等を利用することができる。
【0016】
上記管理方法においては、監視担当者が、管理対象施設固有の要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)が駐在しない管理対象施設の管理業務を行うようにしてもよい。また、監視担当者が、管理対象施設固有の要務従事者が駐在する管理対象施設の要務対象外付属施設(例えば、建物に付属する駐車場)の管理業務を行うようにしてもよい。
【0017】
本発明にかかるもう1つの管理対象施設の遠隔管理方法(遠隔警備方法)は、(i)管理対象施設を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の警備(ないしは、防犯業務)を行うようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、(ii)管理対象施設に対して、管理対象施設側関係者等(訪問者を含む)が通常の活動を行う通常モードと、通常の活動を停止する警戒モードとを設定し、(iii)管理対象施設が警戒モード状態(警戒態勢)にあるときに、管理対象施設内の所定の部位(複数)に配置されたカメラ(複数)により撮影された上記部位近傍の情景を、通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を利用して監視担当者側の画像表示器に表示し(すなわち、Web対応)、(iv)監視担当者が、画像表示器に表示された画像に基づいて管理対象施設の警備業務を行うことを特徴とするものである。
【0018】
なお、この管理方法(警備方法)は、カメラによる映像情報に基づいて、遠隔監視ないしは遠隔制御により、現場確認あるいは現場への緊急要員の派遣の必要性をなくし、真の意味での無人対応による警備システムないしは防犯システムを確立しようとするものである。すなわち、従来の機械警備システムないしは有人警備システムの補完的要素としてカメラによる目視を導入するもの(例えば、特開平6−150180号公報参照)ではない。
【0019】
つまり、この管理方法(警備方法)は、このような真の意味での警備業務ないしは防犯業務の無人化を図ることにより該業務のコストを低減し、これにより管理対象施設の管理費ないしは管理対象施設側関係者の出費(経費)を低減しようとするものである。換言すれば、この管理方法による無人化により管理経費を低減し、一見相反するようにもみえるセキュリティの向上と管理コストの低減とを両立させ、その利益を管理対象である施設の所有者ないしは関係者に還元しようとするものである。
【0020】
この管理方法(警備方法)においては、管理対象施設の所定の部位(複数)に該部位近傍の状態(音の強さ、光の強さ、温度、湿度、振動、センサへの接触の有無、音波又は光の反射・遮断、ガス漏れ等)を検出するセンサ(複数)を設け、センサによって検出される信号を、通信ネットワーク(インターネット等)を利用して監視担当者側に送り、監視担当者が、該信号と上記画像とに基づいて管理対象施設の警備業務を行うのが好ましい。また、監視担当者が、通信ネットワーク(インターネット等)を利用して、管理対象施設内の設備機器を遠隔制御するのがさらに好ましい。なお、このような管理対象施設としては、マンション等の集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗、駐車施設(駐車場)等の全領域又は一部領域があげられる。また、管理対象施設は複数あるいは多数であってもよい。
【0021】
この管理方法(警備方法)によれば、管理対象施設が警戒モード状態にあるときに、監視担当者は管理対象施設内の状況を画像の形態で正確にリアルタイムで把握することができる。したがって、管理対象施設内に異状(例えば、不審者の侵入、物体の飛来による器物等の損壊、火災の発生、スプリンクラーの異常作動、天災による被害等)が発生したときには、管理対象施設に緊急要員を派遣しなくても、監視担当者は直ちに該異状に対処することができる(即効性)。
【0022】
例えば、不審者の侵入の場合には、直ちに警察等にその事実を正確に(例えば、侵入者の容姿、容貌、氏名(判明すれば)等を指摘しながら)通報することができる。また、火災の発生の場合は、直ちに消防署等に火災の状況を正確に(例えば、焼損の状況、未退去者の有無等を指摘しながら)報知することができる。さらには、管理対象施設内の各種機器を遠隔操作して、異状に迅速に対処することができる。例えば、不審者の侵入の場合は、スピーカ等により退去を呼びかけ、あるいはライトを点灯して威嚇することができる。火災の場合は、消火器、放水器等を作動させることができる。
【0023】
また、この管理方法(警備方法)では、システムは、警戒モード時、すなわち一般的には管理対象施設側関係者あるいは訪問者等が退去したときのみ動作し、通常モード時には動作しないので、管理対象施設側関係者等の容貌、容姿等をみだりに撮影することがなく、個人のプライバシーの保護が図られる。
【0024】
本発明にかかるさらにもう1つの管理対象施設の遠隔管理方法(設備機器管理方法)は、(i)管理対象施設の設備機器を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内に駐在し該設備機器の管理技術に習熟した熟練管理者に遠隔操作でもって管理させるようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、(ii)設備機器の近傍に、監視センター側から設備機器取扱者を派遣し、(iii)設備機器取扱者が、カメラで該設備機器を撮影してその画像を、通信ネットワークを利用して熟練管理者側の画像表示器に表示するとともに、(iv)熟練管理者と設備機器取扱者とが、互いに、通信ネットワークを利用して音声を相手方の通話器に送信することにより会話を行い、(v)設備機器取扱者が、熟練管理者の教示に基づいて該設備機器の管理行為、修理、工事等を実行することを特徴とするものである。
なお、ここで、熟練管理者の教示に基づいて、管理対象施設側関係者が該設備機器の管理行為、修理等を実行するようにしてもよい。
【0025】
この管理方法(設備機器管理方法)においては、熟練管理者が、任意の画像を、通信ネットワークを利用して管理対象施設側の画像表示器に表示することにより、画像及び音声でもって設備機器取扱者又は管理対象施設側関係者に該設備機器の管理手順、修理手順、工事手順等を教示するのが好ましい。
また、管理対象施設側のカメラ、通話器及び/又は画像表示器は携帯式であってもよい。このような管理対象施設としては、集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗又は駐車施設の全領域又は一部領域があげられる。
【0026】
この管理方法(設備機器管理方法)によれば、監視センター内又は巡回監視車内の熟練管理者の教示に基づいて設備機器管理業務が実行されるので、該管理業務の質及び効率が向上する。また、少数の熟練管理者でもって、多数の管理対象施設の設備機器を管理することができるので、該設備機器の管理を低コストで能率的に行うことができる。
【0027】
本発明にかかる管理対象施設の遠隔管理システムは、(i)管理対象施設を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の管理費及び/又は各管理対象施設側関係者の出費(経費)を軽減するようになっている管理対象施設の遠隔管理システムであって、(ii)管理対象施設内又は管理対象施設近傍に配置された管理対象施設側コンピュータと(iii)それぞれ、管理対象施設内又は管理対象施設近傍に配置され、管理対象施設側コンピュータに無線方式又は有線方式で接続された管理対象施設側のカメラ(例えば、ビデオカメラ、CCDカメラ等)、画像表示器及び通話器と、(iv)監視センター内又は巡回監視車内に配置され、通信ネットワークを介して管理対象施設側コンピュータとリンクされた監視担当者側コンピュータと、(v)それぞれ、監視担当者側コンピュータに接続された監視担当者側のカメラ、画像表示器及び通話器とが設けられ、(vi)監視担当者と管理対象施設側関係者等(訪問者を含む)とが互いに、自己の容貌を含む画像を相手方の画像表示器に表示しつつ通話器で会話(コミュニケーション)を行い、監視担当者が、この会話(コミュニケーション)に基づいて管理対象施設の管理業務を行うことができるようになっていることを特徴とするものである。
【0028】
このような管理対象施設としては、マンション等の集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗、駐車施設(駐車場)等の全領域又は一部領域があげられる。また、管理対象施設は複数あるいは多数であってもよい。
なお、巡回監視車の場合は、そのナビゲーション装置、パソコン又はテレビが監視担当者側の画像表示器を兼ねていてもよい。
【0029】
この管理システムを用いれば、要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)をおく必要がないので、その経費が不要となる。他方、監視担当者は複数ないしは多数の管理対象施設の管理業務を一括的に行うことができるので、各管理対象施設が監視センター側に支払う費用は、要務従事者をおくのに必要な経費に比べて大幅に安くなる。このため、管理対象施設の管理費ないしは各管理対象施設側関係者の出費が大幅に低減される。なお、管理対象施設が複数あるいは多数である場合は、管理業務を能率的に行うことができるので、管理対象施設の管理費ないしは各管理対象施設側関係者の出費が一層低減される。
【0030】
上記管理システムにおいては、管理対象施設及び管理対象施設側関係者に関する情報並びに過去の会話及び画像表示器に表示された画像に関する情報を格納するデータベース(例えば、データベースパソコン)が設けられているのが好ましい。このようにすれば、会話の相手方に、より正確でより詳細な情報を提供することができる。
【0031】
上記管理システムにおいては、管理対象施設内の所定の部位(複数)に配置されたカメラで撮影された上記部位周辺の状況又は設備機器の状態の画像を、通信ネットワークを介して監視担当者側の画像表示器に表示させる施設監視装置が設けられているのが好ましい。このようにすれば、監視担当者は、管理対象施設内の事故、不審者の侵入、設備機器の状態等を把握することができ、種々の状況に迅速に対処することができる。
さらに、通信ネットワークを介して、管理対象施設内の設備機器を監視担当者側から遠隔制御する設備機器制御装置が設けられているのが好ましい。このようにすれば、遠隔操作でもって、従来の管理人、設備要員ないしは警備員が行っていたのと同様の管理業務を行うことができる。
【0032】
上記管理システムにおいては、監視担当者側コンピュータが、監視担当者が管理対象施設側関係者と会話を行っていないときには、管理対象施設側の画像表示器に所定の広告情報を表示するようになっているのが好ましい。このようにすれば、管理対象施設側関係者等は、該画像表示器を介して、種々の広告情報を入手することができる。また、広告主から広告料を得られる場合は、この広告料を管理対象施設側関係者に還元することができ、あるいは積み立てることができる。
【0033】
上記管理システムにおいては、管理対象施設側のコンピュータ、カメラ、画像表示器及び通話器は、管理対象施設の共用区域に配置される。また、これらは管理対象施設内の各管理対象施設側関係者の占有区域ないしは専用区域に配置されてもよい。もちろん、両方に配置されてもよい。ここで、管理対象施設側のコンピュータ、カメラ、画像表示器及び通話器は、各管理対象施設側関係者のパソコン、テレビ電話又は携帯式テレビ電話によりアクセス可能なものであるのが好ましい。ここで、通信ネットワークは、パケット方式のものであるのが好ましい。もちろん、パケット方式以外の通信方式のものであってもよい。具体的には、通信ネットワークとしては、例えば、インターネット、ダイアルアップ回線、ISDN回線、LAN等があげられる。
【0034】
本発明のもう1つの態様にかかる管理対象施設の遠隔管理システム(遠隔警備システム)は、(i)管理対象施設を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の警備を行うようになっている管理対象施設の遠隔管理システムであって、(ii)管理対象施設に対して、管理対象施設側関係者等が通常の活動を行う通常モードと、通常の活動を停止する警戒モードとを設定するモード設定手段と、(iii)管理対象施設内に配置された管理対象施設側コンピュータと、(iv)管理対象施設内の所定の部位に配置され、管理対象施設側コンピュータに無線方式又は有線方式で接続されたカメラと、(v)監視センター内又は巡回監視車内に配置され、通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して管理対象施設側コンピュータとリンクされた監視担当者側コンピュータと(すなわち、Web対応)、(vi)監視担当者側コンピュータに接続された画像表示器とが設けられ、(vii)監視担当者が、管理対象施設が警戒モード状態にあるときに上記カメラによって撮影され、通信ネットワークを介して監視担当者側の画像表示器に表示された画像に基づいて、管理対象施設の警備業務を行うことができるようになっていることを特徴とするものである。
【0035】
上記管理システム(警備システム)においては、管理対象施設側コンピュータに接続される一方管理対象施設の所定の部位に配置され、該部位近傍の状態を検出するセンサが設けられ、監視担当者が、上記センサによって検出され通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して監視担当者側コンピュータに送信された信号と上記画像とに基づいて、管理対象施設の警備業務を行うことができるようになっているのが好ましい。また、通信ネットワーク(例えば、インターネット等)を介して、管理対象施設内の各種設備機器を、監視担当者側から遠隔制御ないしは遠隔操作する設備機器制御装置が設けられているのがさらに好ましい。なお、このような管理対象施設としては、マンション等の集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗、駐車施設(駐車場)等の全領域又は一部領域があげられる。
【0036】
この管理システム(警備システム)によれば、管理対象施設が警戒モード状態にあるときに、監視担当者は管理対象施設内の状況を画像の形態で正確にリアルタイムで把握することができる。したがって、管理対象施設内に異状が発生したときには、管理対象施設に緊急要員を派遣しなくても、監視担当者は該異状に直ちに対処することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
(実施の形態1)
以下、管理対象施設が建物である場合を例にとって実施の形態1を説明する。しかしながら、この実施の形態1にかかる管理システムないしは管理方法は、建物以外の管理対象施設(例えば、駐車場等)にも応用することができるのはもちろんである。
【0038】
図1に示すように、それぞれ複数の居住者(又はテナント)が居住(又は入居)している複数の建物A1…An(例えば、マンション、共同ビル、自社ビル、店舗等)は、監視センター1内又はパトロールカー17(巡回監視車)内の監視担当者(図示せず)によって、通信ネットワーク2(例えば、インターネット、ダイアルアップ回線、ISDN回線、LAN等)を介して一括的に管理されるようになっている。このため、各建物A1…Anには、要務従事者(例えば、管理人、設備要員、警備員等)はおかれていない。なお、以下では、建物A1…Anの代表として、建物A1についてのみ説明を行うが、その他の建物A2…Anについても同様である。
【0039】
建物A1には、これに付設された各種設備機器(例えば、ドア、シャッタ、施錠装置、排気ファン、拡声器、スプリンクラー、エレベータ、エスカレータ、エアコン、駐車施設等)を管理ないしは監視するための建物管理システム端末装置3が設けられている。この建物管理システム端末装置3は、設備機器監視装置4(CCDカメラ等を備えている)から各設備機器の状況ないしは動作状態あるいはその画像が入力されるようになっている。また、建物管理システム端末装置3は、遠隔制御装置5を介して各設備機器の制御ないしは操作(例えば、ドアやシャッタの開閉、電気施錠装置の施錠・開錠、排気ファンの運転・停止、拡声器による報知、スプリンクラーの起動、エレベータあるいはエスカレータの運転・停止、エアコンの運転・停止、駐車施設の操作等)を行うようになっている。
【0040】
また、建物A1には、ネットワーク2(通信ネットワーク)にリンクされたウエブ対応パソコン6(コンピュータ)が設けられている。このウエブ対応パソコン6にはコミュニケーションパソコン表示部7(画像表示器)が接続されている。なお、このコミュニケーションパソコン表示部7は内蔵スピーカ(通話器)を備えている。また、ウエブ対応パソコン6には、コミュニケーションパソコン表示部7を介して、コミュニケーション操作部8(例えば、キーボード、押しボタン、マウス等)とCCDカメラ9(ビデオカメラでもよい)とが接続されている。なお、コミュニケーション操作部8は内蔵マイクロフォン(通話器)を備えている。さらに、ウエブ対応パソコン6には、各種プロセス制御を行うプロセス制御パソコン10も接続されている。
【0041】
他方、監視センター1には、ネットワーク2を介して、建物A1の建物管理システム端末装置3とリンクされた建物管理システムセンター装置11が設けられている。また、監視センター1内には、ネットワーク2を介して、建物A1のウエブ対応パソコン6とリンクされたウエブ対応パソコン12(コンピュータ)が設けられている。この監視センター側のウエブ対応パソコン12は、建物管理システムセンター装置11に接続されている。かくして、監視センター1内の監視担当者は、ウエブ対応パソコン12(又は、後記の受付パソコンP1…Pm)を操作することにより、あるいは建物管理システムセンター装置11を直接操作することにより、建物A1内の各設備機器を遠隔制御ないしは遠隔操作することができる。
【0042】
さらに、ウエブ対応パソコン12には、LANを介して、複数の受付パソコンP1…Pmと、データベースパソコン13と、無線通信パソコン14とが接続されている。この無線通信パソコン14には、携帯電話15が接続されている。図示していないが、各受付パソコンP1…Pmは、それぞれ、ディスプレイ(画像表示器)と、マイクロフォン(通話器)とスピーカ(通話器)とを備えている。データベースパソコン13は、各建物A1…An及びその居住者に関する情報等の各種情報をデータベースとして格納(記憶)している。そして、監視担当者は、受付パソコンP1…Pmを操作することにより、データベースパソコン13に格納されている任意の情報を検索・入手することができる。
【0043】
さらに、各受付パソコンP1…Pmには、それぞれ、CCDカメラC1…Cm(ビデオカメラでもよい)が接続されている。これらのCCDカメラC1…Cmは、それぞれ、受付パソコンP1…Pmを操作している監視担当者を撮影し、その容貌等を含む画像を受付パソコンP1…Pmに送る。
【0044】
かくして、CCDカメラC1…Cmによって撮影された、監視担当者の容貌を含む画像は、受付パソコンP1…Pmと、ウエブ対応パソコン12と、ネットワーク2とを介して建物側に送信され、コミュニケーションパソコン表示部7に表示される。他方、建物A1内のCCDカメラ9は、コミュニケーション操作部8を操作している建物A1の居住者又は訪問者等(以下、「建物側操作者」という。)の容貌等を撮影する。そして、CCDカメラ9によって撮影された、建物側操作者の容貌を含む画像は、コミュニケーションパソコン表示部7と、ウエブ対応パソコン6と、ネットワーク2とを介して監視センター側に送信され、受付パソコンP1…Pmのディスプレイに表示される。
【0045】
また、受付パソコンP1…Pmを操作している監視担当者の音声は、受付パソコンP1…Pmのマイクロフォンに入力され、ウエブ対応パソコン12と、ネットワーク2とを介して建物側に送信され、コミュニケーションパソコン表示部7の内蔵スピーカから出力される。他方、建物A1内のコミュニケーション操作部8を操作している建物側操作者の音声は、コミュニケーション操作部8の内蔵マイクロフォンに入力され、コミュニケーションパソコン表示部7と、ウエブ対応パソコン6と、ネットワーク2とを介して監視センター側に送信され、受付パソコンP1…Pmに設けられたスピーカから出力される。
【0046】
つまり、受付パソコンP1…Pmを操作している監視担当者と、コミュニケーション操作部8を操作している建物側操作者とは、通信ネットワーク2を介して自己の容貌を含む画像と音声とをリアルタイムで交換(やりとり)することができる。すなわち、両者は、容貌を互いに確認し合いながら会話ないしはコミュニケーションを行うことができる。そして、監視担当者は、この会話ないしはコミュニケーションに基づいて建物A1の管理業務を行う。
【0047】
また、前記のとおり、建物A1内の建物管理システム端末装置3と監視センター1内の建物管理システムセンター装置11とは、ネットワーク2を介してリンクされている。このため、建物A1内の設備機器監視装置4によって検出された各設備機器の状況、運転状態あるいは画像は、受付パソコンP1…Pmのディスプレイに表示される。したがって、受付パソコンP1…Pmを操作している監視担当者は、ディスプレイに表示された各設備機器の状況、運転状態あるいは画像をみることにより、建物A1内の状況と各設備機器の状態とをリアルタイムで監視ないしは把握し、あるいは制御ないしは操作することができる。これにより、監視担当者は、建物A1内の事故、不審者の侵入、設備機器の状態等を正確に把握することができ、種々の状況に迅速に対処することができる。また、遠隔操作でもって従来の管理人、設備要員ないしは警備員が行っていたのと同様の管理業務を行うことができる。
【0048】
この建物管理システムでは、監視担当者が建物側操作者とコミュニケーションを行っていないときには、建物A1内のコミュニケーションパソコン表示部7に広告情報を表示するようになっている。この場合、建物の居住者又は訪問者は、コミュニケーションパソコン表示部7により種々の広告情報を入手することができる。なお、広告主から広告料を得られる場合は、この広告料を居住者に還元することにより、居住者の出費、例えば共益費を軽減することができる。あるいは、これを積み立てることができる。
【0049】
さらに、この管理システムでは、監視担当者が、建物側操作者が、例えば、電力会社、ガス会社、水道局、保健所、公害監視センター、銀行等の公共的な機関への緊急通信を依頼したときには、その内容を該機関に報知(通知)し、又は建物側操作者と該機関との音声通信を中継することができる。したがって、建物の居住者又は訪問者が、例えば、ガス漏れ、停電、断水、公害、キャッシュカードの紛失等の緊急事態に陥った場合、該事態に迅速に対処することができる。
【0050】
なお、この管理システムにおいては、建物A1内のウエブ対応パソコン6、コミュニケーションパソコン表示部7、コミュニケーション操作部8及びCCDカメラ9を用いずに、建物側の居住者又は訪問者が所持している、被写体(例えば、所持人の容貌)を撮影することができ、画像及び音声を送受信することができる携帯式テレビ電話16を用いて、監視担当者と建物側の居住者又は訪問者とがコミュニケーションを行うようにしてもよい。
【0051】
また、パトロールカー17内には、携帯電話18に接続された移動用監視パソコン19が設けられている。詳しくは図示していないが、この移動用監視パソコン19には、車内の監視担当者の容貌等を撮影するCCDカメラと、ディスプレイと、マイクロフォンとスピーカとが付設されている。ここで、移動用監視パソコン19は、パトロールカー側の携帯電話18と監視センター側の携帯電話15とを介して、監視センター1内の無線通信制御パソコンに接続されている。つまり、建物側操作者から監視センター1に入った情報を、両携帯電話15、18の機能を利用してパトロールカー17に送信することができ、かつパトロールカー17内の監視担当者も同様に、任意の情報を監視センター1、ひいては建物A1に送信することができる。
【0052】
これにより、パトロールカー17内の移動用監視パソコン19を操作している監視担当者と、コミュニケーション操作部8を操作している建物側操作者とは、監視センター1経由で、通信ネットワーク2を介して、容貌を互いに確認し合いながら会話ないしはコミュニケーションを行うことができる。そして、パトロールカー17内の監視担当者は、この会話ないしはコミュニケーションに基づいて建物A1の管理業務を行うことができる。ここで、パトロールカー17に設けられたナビゲーション装置のディスプレイ、あるいは車載のテレビを上記ディスプレイとして利用してもよい。また、パトロールカー17内にも、建物管理システムセンター装置ないしはデータベースパソコンを設けるようにしてもよい。なお、パトロールカー17と建物A1とが、監視センター1を経由せず、直接ネットワーク2を介して通信を行うようにしてもよい。
【0053】
以下、監視センター1の場合を例にとって、監視担当者による建物A1のより具体的な管理手順を説明する。なお、説明を省略するが、パトロールカー17の場合も、基本的には同様である。
監視センター1内の監視担当者と建物側操作者とは、およそ次のような手順でコミュニケーションを行い、あるいは監視担当者は建物A1を管理する。
【0054】
1.コミュニケーションが可能な状態の確立
建物側操作者が、監視センター1内の監視担当者とのコミュニケーションを行う際には、まず建物A1内のコミュニケーション操作部8を操作し、ネットワーク2(インターネット等)を介して監視センター1を呼び出す。この建物側操作者の呼び出しに対して監視センター1内の監視担当者が受付パソコンP1…Pmを操作して応答すると、建物A1内のCCDカメラ9で撮影された建物側操作者の容貌(顔)を含む画像が、受付パソコンP1…Pmのディスプレイに表示される。このとき、監視センターA1内のデータベースパソコン13が起動し、建物A1に関するデータベースを開く。これと同時に、建物A1内のコミュニケーションパソコン表示部7にも、監視センター1内のCCDカメラC1…Cmで撮影された監視担当者の容貌(顔)を含む画像が表示される。また、両者間の会話が可能となり、コミュニケーションが可能な状態が確立される。
【0055】
2.本人の認証
コミュニケーションが可能な状態確立された後、建物側操作者と監視センター1内の監視担当者とが会話を行う。ここで、建物側操作者の依頼事項の内容によっては、監視担当者は建物側操作者に対して暗証番号、IDコード、ICカード等の提示を要求する。この場合、建物A1内のコミュニケーション操作部8に正しい暗証番号、IDコード、ICカード等が入力されれば、監視センター1内のデータベースパソコン13からこの暗号番号、IDコード、ICカード等に対応する情報が検索され、この情報が受付パソコンP1…Pmのディスプレイに表示される。なお、このような情報としては、例えば、居住者やテナントなどに関する文字的なデータ、あるいは居住者の写真その他の画像情報等があげられる。かくして、監視担当者が、写真等の画像情報あるいは文字的なデータにより、建物側操作者が実質的なコミュニケーションを行うことができる正当な者であると認証すれば、監視担当者は建物側操作者の依頼事項の実行、あるいは建物側操作者の具体的な用件の処理等、実質的なコミュニケーションないしは業務の実行を開始する。
【0056】
3.コミュニケーション
このような監視担当者と建物側操作者との実質的なコミュニケーションは、互いに画面(受付パソコンのディスプレイ、コミュニケーションパソコン表示部)で相手を確認しながら行うことができる。ここで、監視センター1内のデータベースパソコン13には、この建物側操作者との過去のコミュニケーションにおける内容ないしは用件が記録されているので、監視担当者は、この建物側操作者との過去のコミュニケーションの経過を把握しつつ、能率的に該建物側操作者の依頼に対処する。
【0057】
3.建物内の各種設備機器の制御ないしは操作
かくして、建物側操作者の依頼事項が、例えば建物A1内の設備機器の制御ないしは操作であれば、監視担当者は、受付パソコンP1…Pmを操作し、建物管理システムセンター装置11と、通信ネットワーク2と、建物管理システム端末装置3と、遠隔制御装置5とを介して、遠隔操作により、その設備機器を制御ないしは操作する。例えば、建物側操作者の依頼事項が、管理人室のドア施錠装置(電気施錠装置)の開錠であれば、遠隔操作により施錠装置を開錠する。ここで、監視担当者は、設備機器監視装置4によって検出される施錠装置の動作状態を示す信号あるいはドアないしは施錠装置の画像等により、施錠装置が実際に開錠されたか否かを確認する。監視センター1側からの遠隔制御ではなく、建物側で強制的にドアを開いた場合は、監視センター1側に異常警報が報知される。
【0058】
4.情報提供機能
監視センター1側と建物A1側とがコミュニケーションを行っていないときには、建物A1のコミュニケーションパソコン表示部7には、監視センター1から種々の情報、例えば各種広告情報等を表示することができる(掲示板機能)。例えば、監視センター1に関する各種情報、監視センター1が企画する買い物情報などをコミュニケーションパソコン表示部7に表示することができる。なお、このようにして建物A1のコミュニケーションパソコン表示部7に表示された掲示事項(報知事項)は、監視センター1のデータベースパソコン13に、その表示の年月日及び時刻とともに保存される。したがって、後日、どのような表示ないしは掲示がなされたかを、容易に検索・確認することができる。
【0059】
5.緊急通報機能
建物側操作者が、監視担当者に所定の緊急事態を報知したときには、監視担当者は、その内容を該当する公共的な機関等に報知し、又は建物側操作者と該機関等との音声通信を中継することができる。一般に、警察あるいは消防署への緊急通報は、110番通報あるいは119番通報により、迅速かつ容易に行うことができることは周知である。しかしながら、これら以外の緊急事態の場合は、どこへ連絡すればよいのかを短時間(例えば、数分)で知ることは困難である。例えば、ガス漏れ、停電、断水、公害等が発生したとき、あるいはキャッシュカード等を紛失したときは、該当する機関に数分で報知することは極めて困難である。そこで、このような場合、建物側操作者が監視センター1の監視担当者とコミュニケーションをとれば、監視担当者が直ちに該当する機関、例えば電力会社、ガス会社、水道局、保健所、医院、病院、公害監視センター、銀行等に該事実を代理で報知し、あるいは建物側操作者と当該機関との直接の通話を中継する。これにより、建物側操作者は、数分程度で上記緊急事態に対処することができる。
【0060】
以上、実施の形態1にかかる建物管理方法ないしは建物管理システムによれば、各建物A1…Anでは、管理人、設備要員ないしは警備員をおく必要がないので、その経費が不要となる。他方、監視担当者は複数ないしは多数の建物の管理業務を一括して行うので、各建物A1…Anが監視センター1に支払う費用は、管理人ないしは設備要員をおくのに必要な経費に比べて大幅に安くなる。このため、建物の管理費ないしは各居住者の出費(例えば、建物管理負担金、共益費等)が軽減される。
【0061】
(実施の形態2)
以下、管理対象施設がマンションである場合を例にとって、本発明の実施の形態2にかかる管理システム(マンション管理システム)を説明する。
図2に示すように、実施の形態2にかかる管理システムでは、複数のマンションM1…Mnが、INS64回線(パケット方式の通信ネットワーク)を介して、監視センター21によって一括的に管理されるようになっている。このため、各マンションM1…Mnには、要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)はおかれていない。なお、以下では、代表的にマンションM1についてのみ説明するが、他のマンションM2…Mnについても同様である。
【0062】
マンションM1には、マンション受付22と管理室23とが設けられている。マンション受付22には、画像表示器20とビデオカメラ24(CCDカメラでもよい)とが配置されている。これらの画像表示器20及びビデオカメラ24は、それぞれ、管理室23内に配置されたパソコン25に接続されている。このパソコン25は、管理室23内に配置されたダイアルアップルータ26に接続されている。また、このダイアルアップルータ26は、マンション受付22内に配置された電話27にも接続されている。なお、ビデオカメラ24は、電話27を使用している者の容貌等を撮影できるように、該電話27のすぐ前に配置されている。
【0063】
他方、監視センター21には、監視用パソコン28が設けられ、この監視用パソコン28は、ダイアルアップルータ29に接続されている。このダイアルアップルータ29は、INS64回線を介して、マンションM1…Mnのダイアルアップルータ26にリンクされている。また、監視用パソコン28には、画像表示器30とビデオカメラ31(CCDカメラでもよい)とが接続されている。また、ビデオカメラ31の前には電話32が配置され、この電話32はダイアルアップルータ29に接続されている
【0064】
この管理システム(マンション管理システム)ないしは管理方法では、マンションM1の居住者又は訪問者と監視センター21の監視担当者とは、互いに、INS64回線を介して、マンションM1側又は監視センター21のビデオカメラ24、31で撮影された自己の容貌を含む画像を相手方の画像表示器30、20に表示する。また、マンションM1の居住者又は訪問者と監視センター21の監視担当者とは、電話27、32を用いて会話を行う。この建物管理システムでも、実施の形態1の場合と同様に、マンションM1の居住者又は訪問者と監視センター21の監視担当者とは、容貌を互いに確認し合いながら会話ないしはミュニケーションを行い、監視担当者が、この会話ないしはコミュニケーションに基づいてマンションM1の管理業務を行う。
【0065】
この場合も、マンションM1に要務従事者(管理人、設備要員、警備員等)を駐在させる必要がないのでその経費が不要となる。他方、監視担当者は複数ないしは多数のマンション等の管理業務を一括して行うので、各マンション側が監視センター側に支払う費用は、要務従事者をおくのに必要な経費に比べて大幅に安くなる。このため、マンションの管理費ないしは各居住者の出費(例えば、建物管理負担金、共益費等)が軽減される。
【0066】
(実施の形態3)
以下、本発明の実施の形態3にかかる管理システム(警備システム)を説明する。なお、ここでは、管理対象施設が建物である場合を例にとって説明するが、この実施の形態3にかかる管理システムないしは管理方法は、建物以外の管理対象施設にも応用することができるのはもちろんである。
【0067】
図3に示すように、それぞれ本発明にかかる遠隔警備ないしは無人警備の対象となっている複数の建物B1…Bn(例えば、集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗等)は、監視センター41内又はパトロールカー57(巡回監視車)内の監視担当者(図示せず)によって、ネットワーク42(例えば、インターネット等)を介して、一括的に遠隔警備(無人警備)されるようになっている。このため、各建物B1…Bnには、警備員はおかれていない。なお、以下では、代表的に建物B1についてのみ説明を行うが、その他の建物B2…Bnについても同様である。
【0068】
建物B1には、これに付設された各種設備機器、例えば、ドア、シャッタ、施錠装置、排気ファン、拡声器、スプリンクラー、エレベータ、エスカレータ、エアコン、駐車施設等を遠隔制御ないしは遠隔操作するための建物管理システム端末装置43が設けられている。そして、この建物管理システム端末装置43には、セット・解除情報44が入力されるようになっている。なお、セット・解除情報44とは、建物B1に警戒モードが設定されているかそれとも警戒モードが解除されているかについての情報、すなわち建物B1が、警戒モード状態であるか通常モード状態であるかを知らせる情報である。
【0069】
建物管理システム端末装置43は、遠隔制御装置45を介して各設備機器の制御ないしは操作(例えば、ドアやシャッタの開閉、電気施錠装置の施錠・開錠、排気ファンの運転・停止、拡声器による報知、スプリンクラーの起動、エレベータあるいはエスカレータの運転・停止、エアコンの運転・停止、駐車施設の操作等)を行うようになっている。
【0070】
また、建物B1には、ネットワーク42(通信ネットワーク)にリンクされたウエブ対応パソコン46(コンピュータ)が設けられている。さらに、建物B1には、複数の防犯カメラ47(CCDカメラ又はビデオカメラ)と、複数のセンサ48とが設けられている。これらの防犯カメラ47及びセンサ48は、カメラ切替制御機49を介してウエブ対応パソコン46に接続されている。なお、図3では、防犯カメラ47とセンサ48とがそれぞれ3つずつ記載されているだけであるが、防犯カメラ47あるいはセンサ48の数は、これに限定されるものでなく、建物B1の種類、規模等に応じて好ましく設定されるのはもちろんである。
【0071】
各防犯カメラ47は、その付近の情景を撮影する。また、各センサ48は、その種類に応じて、その周囲の状態、例えば、音(音声を含む)の強さ、光の強さ、温度、湿度、振動、センサへの接触の有無、音波又は光の反射・遮断、ガス漏れ等を検出する。ここで、防犯カメラ47は、関係者等のプライバシーを保護するために、警戒モード時のみに作動し、通常モード時には作動しないようになっている。しかしながら、各センサ48によって何らかの異常状態が検出されたときには、たとえ通常モードであっても、防犯カメラ47が作動する。例えば、センサ48によって、異常な発光、異常な温度上昇、異常な振動(地震等)、関係者の叫び声(とくに周波数の高い音声)等が検出されたときには、防犯カメラ47が、直ちに作動する。したがって、監視センター内の監視担当者は、このような異常状態を直ちに把握することができ、これに迅速に対処することができる。
【0072】
他方、監視センター41には、ネットワーク42を介して、建物B1の建物管理システム端末装置43とリンクされた建物管理システムセンター装置51が設けられている。また、監視センター41内には、ネットワーク42を介して、建物B1のウエブ対応パソコン46とリンクされたウエブ対応パソコン52(コンピュータ)が設けられている。この監視センター側のウエブ対応パソコン52は、建物管理システムセンター装置51に接続されている。かくして、監視センター41内の監視担当者は、ウエブ対応パソコン52(又は、後記の受付パソコンQ1…Qm)を操作することにより、あるいは建物管理システムセンター装置51を直接操作することにより、建物B1内の各設備機器を自在に遠隔制御ないしは遠隔操作することができる。
【0073】
さらに、ウエブ対応パソコン52には、LANを介して、複数の受付パソコンQ1…Qmと、データベースパソコン53と、無線通信パソコン54とが接続されている。この無線通信パソコン54には、携帯電話55が接続されている。図示していないが、各受付パソコンQ1…Qmは、それぞれ、ディスプレイ(画像表示器)と、マイクロフォン(通話器)とスピーカ(通話器)とを備えている。データベースパソコン53は、各建物B1…Bn、その付属設備機器、その居住者等に関する各種情報をデータベースとして格納(記憶)している。そして、監視担当者は、受付パソコンQ1…Qmを操作することにより、データベースパソコン53に格納されている情報を自在に検索・入手することができる。
【0074】
また、パトロールカー57内には、携帯電話58に接続された移動用監視パソコン59が設けられている。詳しくは図示していないが、この移動用監視パソコン59には、ディスプレイとマイクロフォンとスピーカとが付設されている。ここで、移動用監視パソコン59は、パトロールカー側の携帯電話58と監視センター側の携帯電話55とを介して、監視センター41内の無線通信制御パソコン54に接続されている。つまり、監視センター41に入った各種情報を、両携帯電話55、58の機能を利用してパトロールカー57に送信することができ、かつパトロールカー57内の監視担当者も同様に、種々のの情報を監視センター41に送信することができる。
【0075】
ここで、パトロールカー57に設けられたナビゲーション装置のディスプレイ、あるいは車載のテレビを上記ディスプレイとして利用してもよい。また、パトロールカー57内にも、建物管理システムセンター装置ないしはデータベースパソコンを設けるようにしてもよい。なお、パトロールカー57と建物B1とが、監視センター41を経由せず、直接ネットワーク42を介して通信を行うようにしてもよい。
【0076】
かくして、この実施の形態3にかかる遠隔管理システム(遠隔警備システム)ないしは遠隔管理方法(遠隔警備方法)では、建物B1が、監視センター41内又はパトロールカー57内の監視担当者により、遠隔操作でもって警備される。そして、この警備は、建物B1が警戒モード状態(警戒態勢)にあるときにのみ行われる。
【0077】
具体的には、監視センター41内又はパトロールカー57内の監視担当者は、建物B1が警戒モード状態にあるときには、建物B1内の各防犯カメラ47によって撮影され、カメラ切替制御機49と、建物側のウエブ対応パソコン46と、ネットワーク42と、監視センター側のウエブ対応パソコン52とを介して、受付パソコンQ1…Qmのディスプレイに表示された、又はパトロールカー57内の移動用パソコン59のディスプレイに転送・表示された画像(以下、「監視画像」という。)を常時監視する。
【0078】
さらに、監視センター41内又はパトロールカー57内の監視担当者は、建物B1内の各センサ48によって検出され、監視画像の場合とほぼ同様の通信経路で、受付パソコンQ1…Qmに受信された、又はパトロールカー57内の移動用パソコン59に転送された情報(以下、「監視情報」という。)を常時監視する。つまり、監視担当員は、建物B1が警戒モード状態にあるときには、建物B1内の状況を、監視画像と監視情報とにより、極めて正確にリアルタイムで把握することができる。
【0079】
かくして、監視センター41内又はパトロールカー57内の監視担当者は、監視画像と監視情報とに基づいて、建物B1の警備業務ないしは防犯業務を行う。ここで、建物B1内で何らかの異常状態が発生すれば、監視担当員は直ちにこれに対処する。例えば、建物B1内に、不審者の侵入、物体の飛来による器物等の損壊、火災の発生、スプリンクラーの異常作動、天災による被害等が発生したときには、建物B1に緊急要員を派遣することなく、監視担当者が遠隔操作で直ちに該異常状態に対処する。
【0080】
例えば、不審者の侵入の場合には、直ちに警察等にその事実を正確に、例えば侵入者の容姿、容貌、氏名(もし、判明すれば)等を指摘しながら通報する。また、火災の発生の場合は、直ちに消防署等に火災の状況を正確に、例えば、焼損の状況、未退去者の有無等を指摘しながら報知する。さらには、建物B1内の各種機器を遠隔操作して、異常状態に迅速に対処する。例えば、不審者の侵入の場合は、スピーカ等で退去を呼びかけ、あるいは威嚇用ライトの点灯等により威嚇する。火災の場合は、消火器、放水器等を作動させる。
【0081】
なお、この管理システム(警備システム)ないしは管理方法(警備システム)では、警戒モード時、すなわち一般的には建物B1の入居者あるいは訪問者等が退去しているときに動作し、通常モード時には動作しないので、入居者ないしは訪問者等の容貌、容姿等をみだりに撮影することがない。したがって、個人のプライバシー保護の観点からも、極めて好ましい管理システムないしは管理方法である。
【0082】
この管理システムないしは管理方法は、防犯カメラ47による監視画像とセンサ48による監視情報とに基づいて、遠隔監視ないしは遠隔制御により、現場確認あるいは現場への緊急要員の派遣を行わない、真の意味での無人対応による警備システムないしは防犯システムを確立する。すなわち、この管理システム(警備システム)ないしは管理方法(警備方法)によれば、真の意味で警備業務ないしは防犯業務の無人化を図ることができ、該業務のコストを低減して建物B1の管理費ないしは居住者の出費(経費)を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる建物管理システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかるマンション管理システムのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態3にかかる建物管理システム(建物警備システム)のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
A1〜An…建物、B1〜Bn…建物、M1〜Mn…マンション、P1〜Pm…受付パソコン、Q1〜Qm…受付パソコン、C1〜Cm…CCDカメラ、1…監視センター、2…ネットワーク、3…建物管理システム端末装置、4…設備機器監視装置、5…遠隔制御装置、6…ウエブ対応パソコン、7…コミュニケーションパソコン表示部、8…コミュニケーション操作部、9…CCDカメラ、10…プロセス制御パソコン、11…建物管理システムセンター装置、12…ウエブ対応パソコン、13…データベースパソコン、14…無線通信制御パソコン、15…携帯電話、16…携帯テレビ電話、17…パトロールカー、18…携帯電話、19…移動用監視パソコン、20…画像表示器、21…監視センター、22…マンション受付、23…管理室、24…ビデオカメラ、25…パソコン、26…ダイアルアップルータ、27…電話、28…監視用パソコン、29…ダイアルアップルータ、30…画像表示器、31…ビデオカメラ、32…電話、41…監視センター、42…ネットワーク、43…建物管理システム端末装置、44…セット・解除情報、45…遠隔制御装置、46…ウエブ対応パソコン、47…防犯カメラ、48…センサ、49…カメラ切替制御機、51…建物管理システムセンター装置、52…ウエブ対応パソコン、53…データベースパソコン、54…無線通信制御パソコン、55…携帯電話、57…パトロールカー、58…携帯電話、99…移動用監視パソコン。
Claims (13)
- 管理対象施設を、該管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の警備を行うようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、
管理対象施設に対して、管理対象施設側関係者が通常の活動を行う通常モードと、通常の活動を停止する警戒モードとを設定し、
管理対象施設が警戒モード状態にあるときに、管理対象施設内の所定の部位に配置されたカメラにより撮影された上記部位近傍の情景を、通信ネットワークを利用して監視担当者側の画像表示器に表示し、
監視担当者が、上記画像表示器に表示された画像に基づいて管理対象施設の警備業務を行うことを特徴とする管理対象施設の遠隔管理方法。 - 管理対象施設の所定の部位に該部位近傍の状態を検出するセンサを設け、該センサによって検出される信号を、通信ネットワークを利用して監視担当者側に送り、監視担当者が、該信号と上記画像とに基づいて管理対象施設の警備業務を行うことを特徴とする請求項1に記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 監視担当者が、通信ネットワークを利用して、管理対象施設内の設備機器を遠隔制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 管理対象施設が集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗又は駐車施設の全領域又は一部領域であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 管理対象施設の設備機器を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内に駐在し上記設備機器の管理技術に習熟した熟練管理者に遠隔操作でもって管理させるようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、
上記設備機器の近傍に、監視センター側から設備機器取扱者を派遣し、
設備機器取扱者が、カメラで上記設備機器を撮影してその画像を、通信ネットワークを利用して熟練管理者側の画像表示器に表示するとともに、
熟練管理者と設備機器取扱者とが、互いに、通信ネットワークを利用して音声を相手方の通話器に送信することにより会話を行い、
設備機器取扱者が、熟練管理者の教示に基づいて上記設備機器の管理行為、修理又は工事を実行することを特徴とする管理対象施設の遠隔管理方法。 - 管理対象施設の設備機器を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内に駐在し上記設備機器の管理技術に習熟した熟練管理者に遠隔操作でもって管理させるようにした管理対象施設の遠隔管理方法であって、
管理対象施設側関係者が、カメラで上記設備機器を撮影してその画像を、通信ネットワークを利用して熟練管理者側の画像表示器に表示するとともに、
熟練管理者と管理対象施設側関係者とが、互いに、通信ネットワークを利用して音声を相手方の通話器に送信することにより会話を行い、
管理対象施設側関係者が、熟練管理者の教示に基づいて上記設備機器の管理行為又は修理を実行することを特徴とする管理対象施設の遠隔管理方法。 - 上記熟練管理者が、任意の画像を、通信ネットワークを利用して管理対象施設側の画像表示器に表示することにより、画像及び音声でもって設備機器取扱者又は管理対象施設側関係者に上記設備機器の管理手順、修理手順又は工事手順を教示することを特徴とする請求項5又は6に記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 管理対象施設側のカメラ、通話器又は画像表示器が携帯式であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つに記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 管理対象施設が集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗又は駐車施設の全領域又は一部領域であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1つに記載の管理対象施設の遠隔管理方法。
- 管理対象施設を、管理対象施設外の監視センター内又は巡回監視車内の監視担当者に遠隔操作でもって管理させることにより、管理対象施設の警備を行うようになっている管理対象施設の遠隔管理システムであって、
管理対象施設に対して、管理対象施設側関係者が通常の活動を行う通常モードと、通常の活動を停止する警戒モードとを設定するモード設定手段と、
管理対象施設内に配置された管理対象施設側コンピュータと、
管理対象施設内の所定の部位に配置され、管理対象施設側コンピュータに、無線方式又は有線方式で接続されたカメラと、
監視センター内又は巡回監視車内に配置され、通信ネットワークを介して管理対象施設側コンピュータとリンクされた監視担当者側コンピュータと、
監視担当者側コンピュータに接続された画像表示器とが設けられ、
監視担当者が、管理対象施設が警戒モード状態にあるときに上記カメラによって撮影され、通信ネットワークを介して監視担当者側の画像表示器に表示された画像に基づいて、管理対象施設の警備業務を行うことができるようになっていることを特徴とする管理対象施設の遠隔管理システム。 - 管理対象施設側コンピュータに接続される一方管理対象施設の所定の部位に配置され、該部位近傍の状態を検出するセンサが設けられ、
監視担当者が、上記センサによって検出され通信ネットワークを介して監視担当者側コンピュータに送信された信号と上記画像とに基づいて、管理対象施設の警備業務を行うことができるようになっていることを特徴とする請求項10に記載の管理対象施設の遠隔管理システム。 - 通信ネットワークを介して、管理対象施設内の設備機器を監視担当者側から遠隔制御する設備機器制御装置が設けられていることを特徴とする請求項10又は11に記載の管理対象施設の遠隔管理システム。
- 管理対象施設が集合住宅、共同ビル、自社ビル、店舗又は駐車施設の全領域又は一部領域であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1つに記載の管理対象施設の遠隔管理システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003072162A JP3739754B2 (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 管理対象施設の遠隔管理方法及び遠隔管理システム |
Applications Claiming Priority (1)
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