JP2004004833A - プリンタ較正システム及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラープレーン位置合わせを確実に行うプリンタ構成システムを提供すること。
【解決手段】プリンタ較正システム(100)及び方法(図3〜5)は、(i)1つ又は2つ以上の非理想的な形状の画像転写要素(図6の118)を使用し、及び/又は(ii)該1つ又は2つ以上の画像転写要素(図7の118)が偏心して運動する、プリントシステム(100)において、複数の画像を正しく整列させることを可能にする。該システム(100)及び方法(図3〜5)は、画像転写要素に関連するカラープレーン位置合わせ及び反復的な整列に関する問題を大きく改善する。画像転写要素(118)に関連する非円形の欠陥(図6及び図7)が判定され、次いで該画像転写要素を非一定の角速度で動かして(306)非円形の欠陥を補償する。
【選択図】 図4
【解決手段】プリンタ較正システム(100)及び方法(図3〜5)は、(i)1つ又は2つ以上の非理想的な形状の画像転写要素(図6の118)を使用し、及び/又は(ii)該1つ又は2つ以上の画像転写要素(図7の118)が偏心して運動する、プリントシステム(100)において、複数の画像を正しく整列させることを可能にする。該システム(100)及び方法(図3〜5)は、画像転写要素に関連するカラープレーン位置合わせ及び反復的な整列に関する問題を大きく改善する。画像転写要素(118)に関連する非円形の欠陥(図6及び図7)が判定され、次いで該画像転写要素を非一定の角速度で動かして(306)非円形の欠陥を補償する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にモノクロプリントシステム及びカラープリントシステムに関し、特にかかるプリントシステムの画像較正に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、特に、高品質のモノクロプリンタ及びカラープリンタでは、単一の画像を形成するために複数のイメージングシステムを組み合わせる必要がある。一般に、かかる複数のシステムは、同じ場所には配置されず、かかるシステムが互いに整列していることを確認する試みが絶えず行われる。複数のシステムを較正して整列を保証するプロセスは、「カラープレーン位置合わせ(CPR)」と呼ばれることが多い。
【0003】
異なるカラープレーン(例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y))が正確に整列していない場合には、画像品質が劣化することになる。複数のシステムの極めて高精度の整列及び位置合わせを保証する多くの極めて正確なCPRプロセス、ローラ整列手段、及びベルト手順等が存在する。しかし、極めて高精度のCPR手順が開発されているにもかかわらず、多くの製造者、特にカラーレーザプリンタの製造者は、極めて高品質の画像を妥当なコストで生成するプリンタを製造しようと苦闘している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
製造コストを削減せよという圧力が常にかかっているため、大量に複製された部品が製造されることが多く、かかる部品は、その形状及び一貫性にばらつきがあり、画像の最終的な品質に悪影響を及ぼすものとなる。更に、温度変化や湿度変化といった環境因子もまたプリントシステムが正確なCPRを達成するのを困難にするものとなり得る。
【0005】
例えば、レーザプリンタは一般に、何らかのタイプの光導電ドラム及びローラを用いる。プリンタのプロセッサからの命令が、レーザからの光ビームを素早くオンオフさせる。この光ビームは、イメージングドラム又はベルトを横切るようミラーによって向きが変えられる。ドラムの表面上の負に帯電されたフィルムのうち光が当たった場所は、その電荷が用紙の電荷と一致するよう変化する。用紙は、プリンタに入るときに正に帯電される。ドラムが回転を開始すると、一連の歯車及びローラがシート紙を引き込む。ドラムは、その回転時にトナーカートリッジに接触する。負に帯電したトナー粒子が、ドラム上のレーザに露光された領域に引き付けられる。シート紙は、その移動時にドラムに押しつけられ、その電荷がトナーを引き寄せる。このプロセスが他のカラーについても繰り返され、次いで溶着ローラがトナーをページ上に固着させる。イメージングドラム及びローラに欠陥がある場合には、CPRを完全に行うことができず、画像品質が劣化することになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プリンタ用の較正システム及び方法を提供する。このシステム及び方法は、1つ又は2つ以上の非理想的な形状の画像転写要素を使用し及び/又は該1つ又は2つ以上の画像転写要素が偏心して運動するプリントシステムにおいて、複数の画像が正しく整列することを確実にするものである。本書で説明する本発明の方法の一実施態様では、画像転写要素に関連する非円形の又は偏心した欠陥が判定される。次いで、該画像転写要素を非一定の角速度で動かして非円形の欠陥を補償する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図面を参照して詳細な説明を行う。同図において、符号の左端の桁はその符号が最初に出てくる図面を示している。
【0008】
図1は、本書で説明する技術を実施するために利用することができる例示的なプリントシステム100の様々な構成要素を示している。既製品として製造されたプリンタの殆どは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの変更を介して、本書で説明する実施形態を実施することが可能である。
【0009】
システム100は、メモリ102、プロセッサ104、及びプリントユニット106を含む。システム100は、上記要素のうちの任意の1つ又は2つ以上を含むことが可能である。メモリ102はまた、RAM、EEPROM、及び永久的な情報及び消去可能な情報の両方を記憶するために使用される他の形式のメモリといった、他の構成要素を含むことが可能である。フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、及び/又はRAMという形を有するメモリ102内のメモリ素子108〜112は、較正、CPRテスト、構成情報、フォント、テンプレート、プリントデータといった、様々な情報、命令、及び/又はデータを記憶する。
【0010】
プロセッサ104は、メモリ102からの様々な命令を処理して、プリントシステム100の動作を制御し、及び他の電気的な装置、機械的な装置、及び計算装置との通信を行う。プロセッサ104は、ステートマシン、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルASIC、又は1つ又は2つ以上のプロセッサチップを含む(但しこれらには限定されない)あらゆるタイプのプロセッサデバイスとして実施することが可能である。プリントユニット106は、一般に、プリントジョブに対応するプリントデータに従って液体インク及びトナーといったイメージング媒体をプリント可能媒体に選択的に塗布するよう構成された機械的な機構を含む。該プリント可能媒体は、紙、プラスチック、布地、マイラー、透明シートといった、プリントに使用されるあらゆる形の媒体を含むことが可能であり、また8 1/2×11インチ、A4、ロール媒体といった様々なサイズ及びタイプのものを含むことが可能である。プリント可能媒体はまた、転写又は搬送ベルトといった、プリントシステム100内部のあらゆるプリント可能基材を含むことが可能である。プリントユニット106は、正しいプレーン位置合わせを確実にするための光センサ114、ドラム及びローラ等の転写要素118、及び該転写要素118を動かすためのモータ116を含むことが可能である。かかる構成要素の全てが、最終的に、制御された態様でプリント可能媒体に画像を付与する。この例示的な説明において、「プリンタ装置」「プリントシステム」、及び「プリンタ」等は、データ通信、データ記憶能力、及び/又はプリント可能媒体上にプリント文字及び画像を描く機能を有するあらゆる電子装置を意味している。プリンタは、複写機やプロッタ等とすることが可能である。「プリンタ」という用語は、噴出するインク等の転写されるイメージング媒体を使用してプリント可能媒体上に画像を生成する、あらゆるタイプのプリント装置を含む。かかるプリンタの例として、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、及び複合型コピー装置が挙げられる(但しこれらには限定されない)。具体例では、かかるプリンタに言及し得るが、かかる例は、特許請求の範囲又は本発明の実施形態の範囲を限定することを意図したものではなく、説明する実施態様の具体的な理解を提供することを意図したものである。
【0011】
図2は、プリント可能媒体204へのインクの転写を制御するために使用される、プリントユニット106から選択した要素を示している。転写要素118は、一般に円筒形状を有する装置であり、カラーカートリッジや光導電ドラムその他の関連する装置で実施することができる。もちろん、他のカラープレーンの一部として1つ又は2つ以上の転写要素118をプリントシステム100において実施することが可能である。説明上、モータ116が転写要素118を直接駆動するよう図示したが、ローラ(図示せず)その他の手段を介してモータ116により転写要素118を間接的に動かすことが可能であることが当業者には理解されよう。モータ116の速度は、モータ速度コントローラ110を介してプロセッサ104により生成されるモータ駆動信号203によって制御される。
【0012】
転写要素118は、厳密に円形でない可能性があり、例えば、楕円形状を有する可能性がある(図6を参照)。また、機構部分の品質が低いことその他非理想的な状況(図7を参照)に起因して転写要素118が偏心して回転する可能性もある。何れの場合にも、また両方の状況が同時に存在する場合には、転写要素118の全て又は一部に関してCPRの劣化が生じることになる。図3は、かかる非円形の欠陥又は非理想的な偏心を補正するプロセス300を示すフローチャートである。本書では、説明の便宜上、「非円形の欠陥」又は反復性の欠陥とは、非理想的な形状の転写要素及び/又は転写要素に関連する偏心した挙動を意味するものとする。
【0013】
プロセス300はステップ302〜308を含む。ステップ302で、プリントシステム100はCPRを実行する。殆どのカラー位置合わせシステムは、メモリ102内のファームウェア及び/又はソフトウェアを一部変更することにより、本プロセス300の各ステップを実施するよう適応させることが可能である。一般に、ステップ302を実行するために使用されるカラー位置合わせシステムは、顧客が満足するフルカラーのプリント画像が得られるよう様々なカラー装置が正確に重ね合わされ又は介在するように、様々な位置情報及び位置を補正する(それぞれのカラー画像をシフトさせる)ことができるべきである。本プロセス(あらゆるサブプロセスを含む)を説明する順序は、本発明に対する制限と解釈されることを意図したものではない。更に、本方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の好適な組み合わせで実施することが可能である。
【0014】
ステップ304で、プリントシステム100は、転写要素118に関連する反復性の欠陥を確認する。図4は、転写要素118に関連する反復性の欠陥を確認するための例示的なプロセスを示している。ここで図4を参照する。ステップ402で、モータ116に(モータ速度コントローラ110を介して)一定のモータ駆動信号203が加えられ、転写要素が一定の角速度で回転する。該ステップ402を実行する際に、モータ駆動信号203が必ずしも一定である必要がないことに留意されたい。例えば、後述するように、非一定の速度をモータ駆動信号203に与えた後にプリントシステム100の較正を行うことが可能である。モータ駆動信号が一定であろうと非一定であろうと、何れの場合にも、ステップ402を実行する際に必要なことは、該モータ駆動信号に関する値が既知であることだけである。よって、ステップ402で、所定のモータ駆動信号203が(モータ速度コントローラ110を介して)モータ116に加えられて、転写要素118が既知の(一定又は非一定の)角速度で回転する。
【0015】
次いで、ステップ404で、一連のティックマーク(tick mark)をプリント可能媒体204上に付与する。該ティックマークを図6及び図7にそれぞれ垂直線602,702として示す。該ティックマーク602,702は、モータ116が転写要素118を一定速度で回転させる際にプリント可能媒体上に配置される。
【0016】
図6は、非理想的な転写要素(不規則な形状を有する転写要素)118が360度回転する際の、該転写要素118と該転写要素118に関連するティックマーク602とを誇張した例を示している。図6の上部にある楕円は、動いている転写要素118を表している。すなわち、図6の上部の楕円は、転写要素118が360度一回転する際の該転写要素118の様々な回転角を表している。ティックマーク602の下方には、ステップ402からの既知の駆動信号を変化させて転写要素の一定の線形速度を生じさせる補正速度信号601(例えば補正駆動信号203)が示されている。図6は、理解しやすいよう簡略化したものであり、また転写要素に関連する欠陥をより良く説明するために楕円を誇張したものである。
【0017】
図7は、非理想的な転写要素118が360度回転する際の、該転写要素118と該転写要素118に関連するティックマークとの別の例を示している。図7の上部の円は、軸722を中心として偏心して回転する転写要素118を表している。すなわち、図7の上部の円は、転写要素118が360度一回転する際の、該転写要素118の様々な回転角を表している。ティックマーク702の下方には、ステップ402からの駆動信号を変化させて転写要素118の一定の線形速度を生じさせる補正速度信号701(例えば補正駆動信号203)が示されている。図7は、転写要素118が中心から外れており、このため該転写要素118が偏心して回転することを示している。
【0018】
図6及び図7において、マーク602,702は、それぞれ、プリント可能媒体204上に所定の回転間隔を置いて配置され、既知の基準に関して(光学的に又はその他の方法で)測定される。転写要素118が円形で偏心していない場合には、ティックマーク602,702は規則的に等間隔となる。欠陥を有する転写要素の場合には、既知の基準に関する間隔の変化を様々な角度について計算し、回転駆動コマンドに対する補償を行うことができる。第1のマークが記録される際に位置604,704において基準点がゼロであると考えると、マーク608,708が記録される際には、基準点606,706と転写要素118により生成される実際のティックマーク608,708との間に測定可能な差「D」が存在する。
【0019】
図6を詳細に参照すると、45度の角度では、転写要素により生成されるティックマーク608は基準点606に対して遅れている。転写要素は、理想的な転写要素に関する平均線形速度よりも高速で動作している。一方、90度の回転角でティックマーク610がプリント可能媒体204上に配置されるときまでに、転写要素118の線形速度は低下して理想的な速度に戻る。これは、この例示的な転写要素118の角度上の欠陥に起因するものである。第1のマークから90度の回転角までの転写要素の平均速度は、完全な転写要素と同じであり、それ故、マークは正しい位置に配置される(すなわちマーク610は基準マークと完全に整列する)。図6に示すように、補正信号601(より詳細に後述する)が生成されてモータ116のための既知の駆動信号を変化させ、これにより、転写要素118によってプリント可能媒体204にインクを転写するための一定の線形速度が生じることになる。
【0020】
次いで、ステップ406で、転写要素が完全に一回転する間に、光センサ114が、画像処理システム108を介して、一連のティックマークと基準マークとの間の直線距離(例えば図6及び図7に示す「D」)を測定する。理想的な転写要素の場合には、該距離は全て等しくなり、補正は不要である。
【0021】
次いで、ステップ408で、システム100は、モータ駆動信号203に加えることができる補正の大きさ、位相、及び周波数を計算する。以下に、補正されたモータ駆動信号203に到達するための方法の例を幾つか示す。
・極座標における単位円(理想的な転写の形状及び中心を有するもの)を次の通り規定する。
【0022】x2+y2=cos2θ+sin2θ=r2=12・例1:円(形状は理想的であるが偏心しているもの)の場合
極座標において単位円に関するあらゆる点は次式により与えられる。
【0023】
x=cosθ,y=sinθ
円形であるが偏心している転写要素の場合には次の通りとなる。
【0024】
x=cosθ−τ,y=sinθ
上記x,yを代入してrについて解き、該rをθの関数として得ると、次の通りとなる。
【0025】
(cosθ−τ)2+(sinθ)2=r2=12
各項を簡単にすると、円形の成分と非円形の成分とを分離させることができる。
【0026】
cos2θ−2τ×cosθ+τ2+sin2θ=1
この式の左辺において、第1項及び第4項は理想的な円を表し、理想的な線形速度を生成するものとなる。したがって、DC補正及びAC補正を表す第2項及び第3項による部分を減算することにより補正を行わなければならない。DC補正及びAC補正はそれぞれ次式の通りである。
【0027】
DCcorrection=τ2ACcorrection=−2τ×cosθ
・例2:楕円(形状は非理想的であるが中心は理想的である)の場合
【0028】
【数1】
【0029】
単位円についての極座標に変換するために、
x=cosθ,y=sinθ
を代入すると次の通りとなる。
【0030】
【数2】
【0031】
該式の第2項に「1」(数3参照)を乗算することにより、円形の成分と非円形の成分とを分離させることができる。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】
すなわち、
【0035】
【数5】
【0036】
簡単にすると、
【0037】
【数6】
【0038】
a=1とすると(実際にはa≠1であるが、これにより更なるDC補正が生じるだけである)、
【0039】
【数7】
【0040】
最初の2つの項は、期待される円を表し、第3項は無くさなければならない項である。
【0041】
半角三角恒等式(half−angle trigonometric identity):
【0042】
【数8】
【0043】
を使用すると、無くすべき項は次式の通りとなる。
【0044】
【数9】
【0045】
これを更に解いて、元の速度プロフィルから減算すべきDC成分及びAC成分を求めることができる(数10参照)。
【0046】
【数10】
【0047】
これらの例は、適当な位相、周波数、及び振幅を有するAC信号の重ね合わせ並びに元のDC電圧の補正を必要とする多くの通常の非理想的な(非円形の又は偏心を伴う)転写要素について簡単な正弦解(simple sinusoidal solution)が存在することを示すために例示したものである。
【0048】
この結果がメモリ102に記憶されると、ステップ306を実行することができる。転写要素118を非一定の速度で回転させて、あらゆる非円形の欠陥を補償する。基本的に、補正が完了した転写要素118は、あたかも一定の線形速度で動いているかのように挙動する。図5は、ステップ306を実行するのに必要な各ステップを示している。同図を参照すると、ステップ502,504で、転写要素118を回転させるようモータに命じるのに使用される元のDC信号から上式で計算したDC補正波形及びAC補正波形が減算される。すなわち、
モータ駆動信号=DCoriginal−DCcorrection−ACcorrection
補正の大きさ、位相、及び周波数は、上述のように一連の「ティック」マークをプリント可能媒体上にプリントして差を直接測定することにより求められる。このようにして、本発明による最適化は、転写要素が偏心していないことや回転符号化装置若しくは線形符号化装置が配設されていることを必要としたり、かかる事項を前提とするものではなく、上述の「生成された」線形符号化装置に依存するものである。
【0049】
したがって、CPRシステムの、かかる欠陥の偏心及びタイミングを測定する能力を用いることにより、線形駆動を行うようプリンタのモータ116を制御して、転写要素118の非円形の欠陥を最小限にすることができる。
【0050】
ここで図3に戻る。ステップ308で、プリントシステム100は、ステップ302〜306を周期的に繰り返すことができる。例えば、熱や湿度といった環境条件は、プリントシステム100が午前中に動作して午後に一層暖まった状態になるよう変化する可能性がある。かかる状態の変化は、異なる時点における欠陥を悪化させる可能性がある。このため、プロセス300を周期的に行って、プリントシステムの正確な位置合わせ、較正、及び性能を最大限にすることが有益となり得る。
【0051】
この「発明の実施の形態」で上述したようなプリンタ較正システム及び方法を用いた本発明の実施態様は、コンピュータによりデータを読み出すことが可能な媒体上に記憶し、またかかる媒体を介して伝達することが可能である。かかる媒体は、プロセッサによりアクセスすることができる利用可能なあらゆる媒体とすることができる。
【0052】
かかる媒体は、コンピュータにより読み出すことが可能な命令、データ構造、及びプログラムモジュールその他のデータといった情報を記憶するための任意の方法又は技術で実施される、揮発性、不揮発性、リムーバル、及び非リムーバブルの媒体を含む。かかる媒体の具体例として、RAM、ROM、EEPROM、ステートマシン、DSP、フラッシュメモリ、その他のメモリ技術、CD−ROM、DVD、その他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク、その他の磁気記憶装置、又は他の所望の情報の記憶に用いることができコンピュータによりアクセスすることができるあらゆる媒体が挙げられる(但しこれらには限定されない)。
【0053】
「通信媒体」は典型的には、コンピュータにより読み出すことが可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波その他の搬送機構等の変調されたデータ信号という形の他のデータを実施するものである。該通信媒体もまた、あらゆる情報配信媒体を含む。
【0054】
「変調されたデータ信号」という用語は、該信号中に情報を符号化するように該信号の特性のうちの1つ又は2つ以上を設定し又は変化させた信号を意味する。通信媒体は、有線ネットワークや直接線接続といった有線媒体、及び、音響、RF、赤外線、及びその他の無線媒体といった無線媒体を含む(但しこれらには限定されない)。上記のものの任意の組み合わせもまた、コンピュータにより読み出すことが可能な媒体の範囲に含まれる。
【0055】
したがって、本発明の様々な方法及び構成の好ましい実施態様をいくつか図示し、発明の実施の形態において説明したが、本発明は、開示した例示的な態様に限定されるものではなく、上記で解説し特許請求の範囲で規定する本発明の思想から逸脱することなく、多数の再構成、変更、及び代替が可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本書で説明する技術を実施するために利用することができる例示的なプリントシステム100の様々な構成要素を示すブロック図である。
【図2】プリント媒体への画像の転写を制御するために使用される例示的なプリントユニットから選択した要素を示す説明図である。
【図3】あらゆる非理想的な転写要素を補正するプロセス300を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す判定ステップを一層詳細な例示的な実施形態で示すフローチャートである。
【図5】図3に示す運動ステップを一層詳細な例示的な実施形態で示すフローチャートである。
【図6】非理想的な転写要素(不規則な形状を有する転写要素)が360度回転する場合における該転写要素及び該転写要素に関連するティックマーク(tick marks)の例を誇張して示す説明図である。
【図7】非理想的な転写要素(偏心して回転するもの)が360度回転する場合における該転写要素及び該転写要素に関連するティックマークとの、別の例を示す図である。
【符号の説明】
100 プリントシステム
102 メモリ
104 プロセッサ
106 プリントユニット
108 画像処理システム
110 モータ速度コントローラ
114 光センサ
116 モータ
118 転写要素
204 プリント可能媒体
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にモノクロプリントシステム及びカラープリントシステムに関し、特にかかるプリントシステムの画像較正に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、特に、高品質のモノクロプリンタ及びカラープリンタでは、単一の画像を形成するために複数のイメージングシステムを組み合わせる必要がある。一般に、かかる複数のシステムは、同じ場所には配置されず、かかるシステムが互いに整列していることを確認する試みが絶えず行われる。複数のシステムを較正して整列を保証するプロセスは、「カラープレーン位置合わせ(CPR)」と呼ばれることが多い。
【0003】
異なるカラープレーン(例えばシアン(C)、マゼンタ(M)、及びイエロー(Y))が正確に整列していない場合には、画像品質が劣化することになる。複数のシステムの極めて高精度の整列及び位置合わせを保証する多くの極めて正確なCPRプロセス、ローラ整列手段、及びベルト手順等が存在する。しかし、極めて高精度のCPR手順が開発されているにもかかわらず、多くの製造者、特にカラーレーザプリンタの製造者は、極めて高品質の画像を妥当なコストで生成するプリンタを製造しようと苦闘している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
製造コストを削減せよという圧力が常にかかっているため、大量に複製された部品が製造されることが多く、かかる部品は、その形状及び一貫性にばらつきがあり、画像の最終的な品質に悪影響を及ぼすものとなる。更に、温度変化や湿度変化といった環境因子もまたプリントシステムが正確なCPRを達成するのを困難にするものとなり得る。
【0005】
例えば、レーザプリンタは一般に、何らかのタイプの光導電ドラム及びローラを用いる。プリンタのプロセッサからの命令が、レーザからの光ビームを素早くオンオフさせる。この光ビームは、イメージングドラム又はベルトを横切るようミラーによって向きが変えられる。ドラムの表面上の負に帯電されたフィルムのうち光が当たった場所は、その電荷が用紙の電荷と一致するよう変化する。用紙は、プリンタに入るときに正に帯電される。ドラムが回転を開始すると、一連の歯車及びローラがシート紙を引き込む。ドラムは、その回転時にトナーカートリッジに接触する。負に帯電したトナー粒子が、ドラム上のレーザに露光された領域に引き付けられる。シート紙は、その移動時にドラムに押しつけられ、その電荷がトナーを引き寄せる。このプロセスが他のカラーについても繰り返され、次いで溶着ローラがトナーをページ上に固着させる。イメージングドラム及びローラに欠陥がある場合には、CPRを完全に行うことができず、画像品質が劣化することになる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、プリンタ用の較正システム及び方法を提供する。このシステム及び方法は、1つ又は2つ以上の非理想的な形状の画像転写要素を使用し及び/又は該1つ又は2つ以上の画像転写要素が偏心して運動するプリントシステムにおいて、複数の画像が正しく整列することを確実にするものである。本書で説明する本発明の方法の一実施態様では、画像転写要素に関連する非円形の又は偏心した欠陥が判定される。次いで、該画像転写要素を非一定の角速度で動かして非円形の欠陥を補償する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図面を参照して詳細な説明を行う。同図において、符号の左端の桁はその符号が最初に出てくる図面を示している。
【0008】
図1は、本書で説明する技術を実施するために利用することができる例示的なプリントシステム100の様々な構成要素を示している。既製品として製造されたプリンタの殆どは、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアの変更を介して、本書で説明する実施形態を実施することが可能である。
【0009】
システム100は、メモリ102、プロセッサ104、及びプリントユニット106を含む。システム100は、上記要素のうちの任意の1つ又は2つ以上を含むことが可能である。メモリ102はまた、RAM、EEPROM、及び永久的な情報及び消去可能な情報の両方を記憶するために使用される他の形式のメモリといった、他の構成要素を含むことが可能である。フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、及び/又はRAMという形を有するメモリ102内のメモリ素子108〜112は、較正、CPRテスト、構成情報、フォント、テンプレート、プリントデータといった、様々な情報、命令、及び/又はデータを記憶する。
【0010】
プロセッサ104は、メモリ102からの様々な命令を処理して、プリントシステム100の動作を制御し、及び他の電気的な装置、機械的な装置、及び計算装置との通信を行う。プロセッサ104は、ステートマシン、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブルASIC、又は1つ又は2つ以上のプロセッサチップを含む(但しこれらには限定されない)あらゆるタイプのプロセッサデバイスとして実施することが可能である。プリントユニット106は、一般に、プリントジョブに対応するプリントデータに従って液体インク及びトナーといったイメージング媒体をプリント可能媒体に選択的に塗布するよう構成された機械的な機構を含む。該プリント可能媒体は、紙、プラスチック、布地、マイラー、透明シートといった、プリントに使用されるあらゆる形の媒体を含むことが可能であり、また8 1/2×11インチ、A4、ロール媒体といった様々なサイズ及びタイプのものを含むことが可能である。プリント可能媒体はまた、転写又は搬送ベルトといった、プリントシステム100内部のあらゆるプリント可能基材を含むことが可能である。プリントユニット106は、正しいプレーン位置合わせを確実にするための光センサ114、ドラム及びローラ等の転写要素118、及び該転写要素118を動かすためのモータ116を含むことが可能である。かかる構成要素の全てが、最終的に、制御された態様でプリント可能媒体に画像を付与する。この例示的な説明において、「プリンタ装置」「プリントシステム」、及び「プリンタ」等は、データ通信、データ記憶能力、及び/又はプリント可能媒体上にプリント文字及び画像を描く機能を有するあらゆる電子装置を意味している。プリンタは、複写機やプロッタ等とすることが可能である。「プリンタ」という用語は、噴出するインク等の転写されるイメージング媒体を使用してプリント可能媒体上に画像を生成する、あらゆるタイプのプリント装置を含む。かかるプリンタの例として、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、及び複合型コピー装置が挙げられる(但しこれらには限定されない)。具体例では、かかるプリンタに言及し得るが、かかる例は、特許請求の範囲又は本発明の実施形態の範囲を限定することを意図したものではなく、説明する実施態様の具体的な理解を提供することを意図したものである。
【0011】
図2は、プリント可能媒体204へのインクの転写を制御するために使用される、プリントユニット106から選択した要素を示している。転写要素118は、一般に円筒形状を有する装置であり、カラーカートリッジや光導電ドラムその他の関連する装置で実施することができる。もちろん、他のカラープレーンの一部として1つ又は2つ以上の転写要素118をプリントシステム100において実施することが可能である。説明上、モータ116が転写要素118を直接駆動するよう図示したが、ローラ(図示せず)その他の手段を介してモータ116により転写要素118を間接的に動かすことが可能であることが当業者には理解されよう。モータ116の速度は、モータ速度コントローラ110を介してプロセッサ104により生成されるモータ駆動信号203によって制御される。
【0012】
転写要素118は、厳密に円形でない可能性があり、例えば、楕円形状を有する可能性がある(図6を参照)。また、機構部分の品質が低いことその他非理想的な状況(図7を参照)に起因して転写要素118が偏心して回転する可能性もある。何れの場合にも、また両方の状況が同時に存在する場合には、転写要素118の全て又は一部に関してCPRの劣化が生じることになる。図3は、かかる非円形の欠陥又は非理想的な偏心を補正するプロセス300を示すフローチャートである。本書では、説明の便宜上、「非円形の欠陥」又は反復性の欠陥とは、非理想的な形状の転写要素及び/又は転写要素に関連する偏心した挙動を意味するものとする。
【0013】
プロセス300はステップ302〜308を含む。ステップ302で、プリントシステム100はCPRを実行する。殆どのカラー位置合わせシステムは、メモリ102内のファームウェア及び/又はソフトウェアを一部変更することにより、本プロセス300の各ステップを実施するよう適応させることが可能である。一般に、ステップ302を実行するために使用されるカラー位置合わせシステムは、顧客が満足するフルカラーのプリント画像が得られるよう様々なカラー装置が正確に重ね合わされ又は介在するように、様々な位置情報及び位置を補正する(それぞれのカラー画像をシフトさせる)ことができるべきである。本プロセス(あらゆるサブプロセスを含む)を説明する順序は、本発明に対する制限と解釈されることを意図したものではない。更に、本方法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の好適な組み合わせで実施することが可能である。
【0014】
ステップ304で、プリントシステム100は、転写要素118に関連する反復性の欠陥を確認する。図4は、転写要素118に関連する反復性の欠陥を確認するための例示的なプロセスを示している。ここで図4を参照する。ステップ402で、モータ116に(モータ速度コントローラ110を介して)一定のモータ駆動信号203が加えられ、転写要素が一定の角速度で回転する。該ステップ402を実行する際に、モータ駆動信号203が必ずしも一定である必要がないことに留意されたい。例えば、後述するように、非一定の速度をモータ駆動信号203に与えた後にプリントシステム100の較正を行うことが可能である。モータ駆動信号が一定であろうと非一定であろうと、何れの場合にも、ステップ402を実行する際に必要なことは、該モータ駆動信号に関する値が既知であることだけである。よって、ステップ402で、所定のモータ駆動信号203が(モータ速度コントローラ110を介して)モータ116に加えられて、転写要素118が既知の(一定又は非一定の)角速度で回転する。
【0015】
次いで、ステップ404で、一連のティックマーク(tick mark)をプリント可能媒体204上に付与する。該ティックマークを図6及び図7にそれぞれ垂直線602,702として示す。該ティックマーク602,702は、モータ116が転写要素118を一定速度で回転させる際にプリント可能媒体上に配置される。
【0016】
図6は、非理想的な転写要素(不規則な形状を有する転写要素)118が360度回転する際の、該転写要素118と該転写要素118に関連するティックマーク602とを誇張した例を示している。図6の上部にある楕円は、動いている転写要素118を表している。すなわち、図6の上部の楕円は、転写要素118が360度一回転する際の該転写要素118の様々な回転角を表している。ティックマーク602の下方には、ステップ402からの既知の駆動信号を変化させて転写要素の一定の線形速度を生じさせる補正速度信号601(例えば補正駆動信号203)が示されている。図6は、理解しやすいよう簡略化したものであり、また転写要素に関連する欠陥をより良く説明するために楕円を誇張したものである。
【0017】
図7は、非理想的な転写要素118が360度回転する際の、該転写要素118と該転写要素118に関連するティックマークとの別の例を示している。図7の上部の円は、軸722を中心として偏心して回転する転写要素118を表している。すなわち、図7の上部の円は、転写要素118が360度一回転する際の、該転写要素118の様々な回転角を表している。ティックマーク702の下方には、ステップ402からの駆動信号を変化させて転写要素118の一定の線形速度を生じさせる補正速度信号701(例えば補正駆動信号203)が示されている。図7は、転写要素118が中心から外れており、このため該転写要素118が偏心して回転することを示している。
【0018】
図6及び図7において、マーク602,702は、それぞれ、プリント可能媒体204上に所定の回転間隔を置いて配置され、既知の基準に関して(光学的に又はその他の方法で)測定される。転写要素118が円形で偏心していない場合には、ティックマーク602,702は規則的に等間隔となる。欠陥を有する転写要素の場合には、既知の基準に関する間隔の変化を様々な角度について計算し、回転駆動コマンドに対する補償を行うことができる。第1のマークが記録される際に位置604,704において基準点がゼロであると考えると、マーク608,708が記録される際には、基準点606,706と転写要素118により生成される実際のティックマーク608,708との間に測定可能な差「D」が存在する。
【0019】
図6を詳細に参照すると、45度の角度では、転写要素により生成されるティックマーク608は基準点606に対して遅れている。転写要素は、理想的な転写要素に関する平均線形速度よりも高速で動作している。一方、90度の回転角でティックマーク610がプリント可能媒体204上に配置されるときまでに、転写要素118の線形速度は低下して理想的な速度に戻る。これは、この例示的な転写要素118の角度上の欠陥に起因するものである。第1のマークから90度の回転角までの転写要素の平均速度は、完全な転写要素と同じであり、それ故、マークは正しい位置に配置される(すなわちマーク610は基準マークと完全に整列する)。図6に示すように、補正信号601(より詳細に後述する)が生成されてモータ116のための既知の駆動信号を変化させ、これにより、転写要素118によってプリント可能媒体204にインクを転写するための一定の線形速度が生じることになる。
【0020】
次いで、ステップ406で、転写要素が完全に一回転する間に、光センサ114が、画像処理システム108を介して、一連のティックマークと基準マークとの間の直線距離(例えば図6及び図7に示す「D」)を測定する。理想的な転写要素の場合には、該距離は全て等しくなり、補正は不要である。
【0021】
次いで、ステップ408で、システム100は、モータ駆動信号203に加えることができる補正の大きさ、位相、及び周波数を計算する。以下に、補正されたモータ駆動信号203に到達するための方法の例を幾つか示す。
・極座標における単位円(理想的な転写の形状及び中心を有するもの)を次の通り規定する。
【0022】x2+y2=cos2θ+sin2θ=r2=12・例1:円(形状は理想的であるが偏心しているもの)の場合
極座標において単位円に関するあらゆる点は次式により与えられる。
【0023】
x=cosθ,y=sinθ
円形であるが偏心している転写要素の場合には次の通りとなる。
【0024】
x=cosθ−τ,y=sinθ
上記x,yを代入してrについて解き、該rをθの関数として得ると、次の通りとなる。
【0025】
(cosθ−τ)2+(sinθ)2=r2=12
各項を簡単にすると、円形の成分と非円形の成分とを分離させることができる。
【0026】
cos2θ−2τ×cosθ+τ2+sin2θ=1
この式の左辺において、第1項及び第4項は理想的な円を表し、理想的な線形速度を生成するものとなる。したがって、DC補正及びAC補正を表す第2項及び第3項による部分を減算することにより補正を行わなければならない。DC補正及びAC補正はそれぞれ次式の通りである。
【0027】
DCcorrection=τ2ACcorrection=−2τ×cosθ
・例2:楕円(形状は非理想的であるが中心は理想的である)の場合
【0028】
【数1】
【0029】
単位円についての極座標に変換するために、
x=cosθ,y=sinθ
を代入すると次の通りとなる。
【0030】
【数2】
【0031】
該式の第2項に「1」(数3参照)を乗算することにより、円形の成分と非円形の成分とを分離させることができる。
【0032】
【数3】
【0033】
【数4】
【0034】
すなわち、
【0035】
【数5】
【0036】
簡単にすると、
【0037】
【数6】
【0038】
a=1とすると(実際にはa≠1であるが、これにより更なるDC補正が生じるだけである)、
【0039】
【数7】
【0040】
最初の2つの項は、期待される円を表し、第3項は無くさなければならない項である。
【0041】
半角三角恒等式(half−angle trigonometric identity):
【0042】
【数8】
【0043】
を使用すると、無くすべき項は次式の通りとなる。
【0044】
【数9】
【0045】
これを更に解いて、元の速度プロフィルから減算すべきDC成分及びAC成分を求めることができる(数10参照)。
【0046】
【数10】
【0047】
これらの例は、適当な位相、周波数、及び振幅を有するAC信号の重ね合わせ並びに元のDC電圧の補正を必要とする多くの通常の非理想的な(非円形の又は偏心を伴う)転写要素について簡単な正弦解(simple sinusoidal solution)が存在することを示すために例示したものである。
【0048】
この結果がメモリ102に記憶されると、ステップ306を実行することができる。転写要素118を非一定の速度で回転させて、あらゆる非円形の欠陥を補償する。基本的に、補正が完了した転写要素118は、あたかも一定の線形速度で動いているかのように挙動する。図5は、ステップ306を実行するのに必要な各ステップを示している。同図を参照すると、ステップ502,504で、転写要素118を回転させるようモータに命じるのに使用される元のDC信号から上式で計算したDC補正波形及びAC補正波形が減算される。すなわち、
モータ駆動信号=DCoriginal−DCcorrection−ACcorrection
補正の大きさ、位相、及び周波数は、上述のように一連の「ティック」マークをプリント可能媒体上にプリントして差を直接測定することにより求められる。このようにして、本発明による最適化は、転写要素が偏心していないことや回転符号化装置若しくは線形符号化装置が配設されていることを必要としたり、かかる事項を前提とするものではなく、上述の「生成された」線形符号化装置に依存するものである。
【0049】
したがって、CPRシステムの、かかる欠陥の偏心及びタイミングを測定する能力を用いることにより、線形駆動を行うようプリンタのモータ116を制御して、転写要素118の非円形の欠陥を最小限にすることができる。
【0050】
ここで図3に戻る。ステップ308で、プリントシステム100は、ステップ302〜306を周期的に繰り返すことができる。例えば、熱や湿度といった環境条件は、プリントシステム100が午前中に動作して午後に一層暖まった状態になるよう変化する可能性がある。かかる状態の変化は、異なる時点における欠陥を悪化させる可能性がある。このため、プロセス300を周期的に行って、プリントシステムの正確な位置合わせ、較正、及び性能を最大限にすることが有益となり得る。
【0051】
この「発明の実施の形態」で上述したようなプリンタ較正システム及び方法を用いた本発明の実施態様は、コンピュータによりデータを読み出すことが可能な媒体上に記憶し、またかかる媒体を介して伝達することが可能である。かかる媒体は、プロセッサによりアクセスすることができる利用可能なあらゆる媒体とすることができる。
【0052】
かかる媒体は、コンピュータにより読み出すことが可能な命令、データ構造、及びプログラムモジュールその他のデータといった情報を記憶するための任意の方法又は技術で実施される、揮発性、不揮発性、リムーバル、及び非リムーバブルの媒体を含む。かかる媒体の具体例として、RAM、ROM、EEPROM、ステートマシン、DSP、フラッシュメモリ、その他のメモリ技術、CD−ROM、DVD、その他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク、その他の磁気記憶装置、又は他の所望の情報の記憶に用いることができコンピュータによりアクセスすることができるあらゆる媒体が挙げられる(但しこれらには限定されない)。
【0053】
「通信媒体」は典型的には、コンピュータにより読み出すことが可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、又は搬送波その他の搬送機構等の変調されたデータ信号という形の他のデータを実施するものである。該通信媒体もまた、あらゆる情報配信媒体を含む。
【0054】
「変調されたデータ信号」という用語は、該信号中に情報を符号化するように該信号の特性のうちの1つ又は2つ以上を設定し又は変化させた信号を意味する。通信媒体は、有線ネットワークや直接線接続といった有線媒体、及び、音響、RF、赤外線、及びその他の無線媒体といった無線媒体を含む(但しこれらには限定されない)。上記のものの任意の組み合わせもまた、コンピュータにより読み出すことが可能な媒体の範囲に含まれる。
【0055】
したがって、本発明の様々な方法及び構成の好ましい実施態様をいくつか図示し、発明の実施の形態において説明したが、本発明は、開示した例示的な態様に限定されるものではなく、上記で解説し特許請求の範囲で規定する本発明の思想から逸脱することなく、多数の再構成、変更、及び代替が可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本書で説明する技術を実施するために利用することができる例示的なプリントシステム100の様々な構成要素を示すブロック図である。
【図2】プリント媒体への画像の転写を制御するために使用される例示的なプリントユニットから選択した要素を示す説明図である。
【図3】あらゆる非理想的な転写要素を補正するプロセス300を示すフローチャートである。
【図4】図3に示す判定ステップを一層詳細な例示的な実施形態で示すフローチャートである。
【図5】図3に示す運動ステップを一層詳細な例示的な実施形態で示すフローチャートである。
【図6】非理想的な転写要素(不規則な形状を有する転写要素)が360度回転する場合における該転写要素及び該転写要素に関連するティックマーク(tick marks)の例を誇張して示す説明図である。
【図7】非理想的な転写要素(偏心して回転するもの)が360度回転する場合における該転写要素及び該転写要素に関連するティックマークとの、別の例を示す図である。
【符号の説明】
100 プリントシステム
102 メモリ
104 プロセッサ
106 プリントユニット
108 画像処理システム
110 モータ速度コントローラ
114 光センサ
116 モータ
118 転写要素
204 プリント可能媒体
Claims (9)
- 円筒形状の転写要素(118)を使用してプリント可能媒体(204)に画像を転写するプリントシステム(100)において実施する方法であって、
該円筒形状の転写要素(118)に関する非円形の欠陥を判定し(304)、
該非円形の欠陥を補償するよう前記円筒形状の転写要素(118)を非一定の角速度で動かす(306)、
という各ステップを含む方法。 - 前記非円形の欠陥を判定する前記ステップが、
前記転写要素(118)を既知の角速度で動かし(402)、
一連のティックマークを前記プリント可能媒体上にプリントし(404,602)、
該一連のティックマーク間の直線距離(D)を測定して補正を計算する、
という各ステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記転写要素(118)を非一定の角速度で動かす前記ステップが、
前記円筒形状の転写要素(118)を動かすためのモータ速度を制御するために使用される一定のモータ駆動信号(204)を生成し、
前記非円形の欠陥に対応する大きさ、位相、及び周波数を有する補正信号を用いて前記一定のモータ駆動信号を変更する(504)、
という各ステップを含む、請求項1に記載の方法。 - 前記非円形の欠陥を周期的に判定して(308)、前記プリントシステムの動作中に生じる環境的な変化及び動作上の変化を明らかにする、請求項1に記載の方法。
- 前記円筒形状の転写要素に関する前記非円形の欠陥が、
(i) 偏心して回転する理想的な円筒形状の転写要素と、
(ii)非理想的な形状の円筒形状の転写要素と
のうちの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の方法。 - 1つ又は2つ以上のプリント可能媒体(204)に画像を転写するよう構成された円筒形状の転写要素(118)と、
該円筒形状の転写要素を動かすよう構成されたモータ(116)と、
前記円筒形状の転写要素(118)に関する非円形の欠陥を測定するよう構成された画像処理システム(108)と、
該非円形の欠陥を補償するよう非一定の角速度で前記円筒形状の転写要素(118)を動かすための前記モータ(116)のための制御信号(203)を生成するよう構成されたモータ速度コントローラ(110)と
を含む、プリントシステム(100)。 - 前記円筒形状の転写要素(118)が光導電ドラムである、請求項6に記載のシステム。
- 円筒形状の転写要素(118)を使用してプリント可能媒体(204)に画像を転写するプリントシステム(100)において実施する方法であって、
所定のDC電圧信号に従って前記円筒形状の転写要素(118)を回転させ(402)、一連のティックマーク(602,702)を前記プリント可能媒体(204)上にプリントし(404)、
前記一連のティックマーク(602,702)間の直線距離(D)を測定し、
該測定した直線距離に応じてDC補正信号及びAC補正信号を計算し(408)、前記DC電圧信号と前記DC補正信号及び前記AC補正信号とを合成したものに等しいモータ駆動信号を生成し(504)、
該モータ駆動信号に従って前記円筒形状の転写要素(118)を回転させる(306)、という各ステップを含む方法。 - コンピュータにより実行することが可能な命令であってその実行時に請求項8に記載の方法を実行する命令を含む、コンピュータにより読み出すことが可能な1つ又は2つ以上の媒体(108,110,112)。
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