JP2004004639A - 光源及びそれを用いた映像表示装置 - Google Patents

光源及びそれを用いた映像表示装置 Download PDF

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Mikio Shiraishi
白石 幹夫
Yasuo Otsuka
大塚 康男
Toru Numata
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Abstract

【課題】液晶パネル付近の防塵、液晶パネルの加熱防止、適切な液晶パネルの姿勢調整を可能とする。
【解決手段】姿勢調整機構9A,9B,9Cに支持されている液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面と、2つのユニットケースの内壁面と、インテグレータレンズ65とによって、インテグレータレンズ65から反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面迄の光路A→A→Aをほぼ外気から遮蔽する密閉室52が形成されている。液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面の反対側には設けられてたフィンは、密閉室52の外側にある。また、2つのユニットケースとの接合部には、弾性遮光部材を介在させてある。更に、液晶パネル91A,91B,91Cを支持している姿勢調整機構9A,9B,9Cは、6自由度を有している。
【選択図】図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源から出射された光をライトバルブ素子に照射して、スクリーン上に画像を拡大投写する投写型映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶プロジェクタ、液晶テレビジョン、投写型ディスプレイ装置に代表される投写型映像表示装置は、光源(例えば、ランプ等)から出射された光をライトバルブ素子(例えば、液晶パネル等)に照射させることによって、ライトバルブ素子に書き込まれた画像をスクリーン上に拡大投写するものとして知られている。
【0003】
その内でも、カラー表示方式のものは、多数のライトバルブ手段に形成した色成分毎の画像を合成して映像の多色化を図っていることが多い。従って、ライトバルブで変調された各色成分の画像位置を合成後に同じ位置に合わせる、いわゆるコンバーゼンス合わせが、スクリーン上に拡大投写されたカラー映像(以下、スクリーン映像と呼ぶ)の画質を大きく左右する。そこで、従来より、この種のコンバーゼンス調整に関する技術が各種提案されている。例えば、特開平3−51881号公報には、各色表示用の液晶パネル毎にコンバーゼンス調整機構を設けることによって、コンバーゼンスの合わせを行う技術が開示されている。
【0004】
ところで、このような投写型映像表示装置については、従来より、光源から出射された光の吸収等による液晶パネル及びその周辺部品の加熱や、液晶パネル付近の塵埃の浮遊が問題視されていた。液晶パネル等の極度の加熱は、液晶パネルが正常な動作不能(最悪の場合には、液晶パネルの破壊)となる原因となり、液晶パネルの受光面付近の塵埃の浮遊、特に、液晶パネルへの塵埃の付着は、スクリーン映像の画質低下の原因となるからである。
【0005】
そこで、従来より、いくつかの投写型映像表示装置には、これら2つの問題を解決するための対策がなされている。例えば、特開平7−152009号公報には、密閉空間内に透過型液晶パネルを配置し、この密閉空間内で空気を循環させることによって、液晶パネル付近への塵埃の侵入防止及び液晶パネルの加熱防止の双方が実現し得ることが記載されている。また、特開昭64−5174号公報には、光入出射面の反対側の面を放熱面として利用することができる反射型液晶パネルを使用することによって、高精細画像の場合における光の利用効率の向上が実現し得ることが記載されている。更に、特開昭62−294230号公報には、反射型液晶パネルの反対側の面に冷却装置を配置することによって、反射型液晶パネルの光入出射面の反対側の面を放熱面としてより有効に活用し得ることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特開平3−51881号公報記載においては、液晶パネル付近の防塵、液晶パネル及びその周辺部品の加熱防止の必要性が認識されていない。
【0007】
一方、特開平7−152009号公報、特開昭64−5174号公報及び特開昭62−294230号公報記載の技術は、何れも、液晶パネル等の加熱、液晶パネル付近の塵埃の浮遊という2つの問題の双方を完全解決するには到らないものであった。即ち、特開昭62−294230号公報記載の技術、及び、特開昭64−5174号公報記載の技術は、前述したように液晶パネル及びその周辺部品の加熱を防止することはできるが、液晶パネル付近の塵埃の浮遊を防止することはできない。その上、特開昭62−294230号公報記載の技術は、装置全体が加熱されているにも関わらず、液晶パネルのみを局所的に冷却するためだけのものであるため、実際には、十分な冷却効果が得られることは期待できない。そして、特開平7−152009号公報記載の技術は、液晶パネル付近の塵埃の浮遊防止及び液晶パネル等の加熱防止の双方の達成を図ったものではあるが、密閉空間内部の空気を媒介とした冷却であるため、スクリーン映像の明るさについての要求が強まるにつれて液晶パネルの発熱量が増加する傾向にある最近においては十分な冷却効果を達成し得ない可能性がある点従来十分に認識されていなかった。
【0008】
以上より明らかなように、上記従来の技術によって、映像表示装置自体の信頼性の向上と、スクリーン映像の画質の向上とを両立することは困難である。
【0009】
そこで、本発明は、信頼性が高く、高画質なスクリーン映像を投写することができ、しかも、ライトバルブ素子の位置合わせを適切に行うことができる投写型映像表示機構及び投写型映像表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、
照明手段と、投射手段と、光入出射面を有する反射型ライトバルブ手段とを備え、前記照明手段は前記反射型ライトバルブ手段を照明し、前記反射型ライトバルブ手段で反射した光を前記投射手段により投射する映像表示装置であって、前記照明手段の光源を取り外し可能に支持し、前記光源と当該映像表示機構との間をつなぐ映像表示装置側の電気接栓の勘合部と前記光源側の取っ手とを略平行に配置する。
【0011】
また、映像表示装置に用いる光源装置であって、前記映像表示装置から取り外し可能であり、光源と、前記光源と前記映像表示装置との間をつなぐ当該光源装置側の電気接栓の勘合部に略平行な前記光源の取っ手とを備えるように構成する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る実施の形態について説明する。
【0013】
まず、図1により、本実施による第一番目の実施の一形態に係る投写型映像表示装置の概略構成について説明しておく。尚、ここでは、ライトバルブ手段として反射型液晶パネルを使用する投写型映像表示装置を一例に挙げることとするが、これ以外のライトバルブ、例えば、透過型の液晶パネル、マイクロミラー(微少鏡駆動)方式のパネル、レーザ書き込み方式の液晶パネル等を使用することとしても一向に構わない。
【0014】
本投写型映像表示装置100の外装ケース1a,1bの内部には、光源、反射型液晶パネルその他の光学系を構成する光学素子等が収容されている。また、この外装ケース1a,1bには、所定の各領域に、使用中に外気を内部に導入するための吸気口12、使用中に空気を内部から排出するための排気口13が空けられている。そして、外装ケース1a,1bの内部には、排気口13に向い合うように排気ファンが収容されている。吸気口12からの外気は、外装ケース1a,1bの内部を通過して、光学ユニットの吸気口に向かっている。
【0015】
そして、使用の際には、図2に示すように、上側の外装ケース1aに取り付けられたフタ11を開くことによって、外装ケース1a,1bの内部から第三ミラーレンズ21だけを取り出すようになっている。尚、本投写型映像表示装置100に使用されているミラーレンズとは、何れも、曲面形状(球面形状または非球面形状)の鏡面を有する結像用の光学部品である。従って、それらのミラーレンズは、何れも、同様な機能を有する光学素子、例えば、屈折レンズ、屈折レンズとミラーとの組合せ等によって代替することが可能である。
【0016】
このように第三ミラーレンズ21を立たせた状態で光源を点灯させると、図3に示すように、反射型液晶パネルに書き込まれた映像の情報を含んだ光束3が、第三ミラーレンズ21で反射して、スクリーン上に照射される。このときの光束3の光路をより詳細に説明すると、以下の通りである。
【0017】
図4に示すように、光源71(本実施の形態ではランプ)から出射された適当な光量の光束は、まず、インテグレータ63を透過した後、ミラー64で反射して、更にインテグレータ65を透過してから、ミラー31で反射し、2枚のダイクロイックミラー32,33へと導かれる。そして、これらダイクロイックミラー32,33によって各色成分(例えば、赤、緑、青等の3色成分)に分離された光束は、それぞれ、各フィールドレンズ(不図示)を介して、各色表示用の反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面に所定の入射角(≠0)で入射する。そして、各色表示用の反射型液晶パネル91A,91B,91Cで各画素毎に選択的に変調される。ここで、各反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面に所定の入射角で光束を入射させているのは、各反射型液晶パネル91A,91B,91Cにおける反射によって、ミラー31から進行してくる光束と、後述の第一ミラーレンズ25へと進行する変調後の光束とを分離するためである。以下、ここまでの光路A→A→Aを照明系と呼ぶ。
【0018】
そして、各色表示用の反射型液晶パネル91A,91B,91Cで反射した変調後の光束は、それぞれ、各フィールドレンズ(不図示)を介して、再度、2枚のダイクロイックミラー32,33へと導かれる。そして、これら2枚のダイクロイックミラー32,33で一つの光束に合成されてから、まず、第一ミラーレンズ25で反射した後、第二ミラーレンズ22で反射し、外装ケース1a,1bの外部に取り出されている第三ミラーレンズ21へと導かれる。以下、ここまでの光路A→A→A→Aを投写系と呼ぶ。
【0019】
これにより、スクリーン(不図示)上には、各色表示用の反射型液晶パネル91A,91B,91Cに書き込まれた映像が拡大投写されることになる。尚、このときスクリーン上に拡大投写されるカラー映像(以下、スクリーン映像と呼ぶ)のピント合わせは、外装ケース1a,1bから突出している焦点合せ用ダイアルノブ14によって行う。
【0020】
以上説明した概略構成を前提におき、以下、この投写型映像表示装置100の内部構造をより具体的に説明する。
【0021】
外装ケース1a,1bの内部には、図5に示した光学ユニット500が、そのまま組み込まれている。この光学ユニット500には、所定のレイアウト通りに前述の光学素子等が搭載されている。例えば、第三ミラーレンズ21は、上側ユニットケース4bに設けられた開閉機構23によって枢支され、第二ミラーレンズ22は、上側ユニットケース4bに設けられた合焦機構8の可動部に固定されている。そして、焦点合せ用ダイアルノブ14の回転により、この合焦機構8の可動部が移動するようになっている。
【0022】
各反射型液晶パネル91A,91B,91Cは、それぞれ、図6に示すように、姿勢調整機構9A,9B,9Cによって、下側ユニットケース4aのガイド部分に固定される。尚、この姿勢調整機構9A,9B,9Cの構造については、後に説明することとする。
【0023】
そして、下側ユニッケース4aに上側ユニットケース4bを装着すると、これらユニットケース4a,4bの内壁面と、インテグレータレンズ65と、反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面とに囲まれた密閉室(図8の空間52に相当)が形成される。即ち、インテグレータレンズ65からミラー31等を経て反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面迄の光路A→A→Aをほぼ外気から遮蔽することができる密閉室52が形成される。ここで、密閉室52の内部に姿勢調整機構9A,9B,9Cを収容していないのは、これらの姿勢調整機構9A,9B,9Cに設けられた後述の調整ネジを取り扱う調整作業上の便宜を図ったものである。また、2つにユニットケース4a,4bにまたがって各反射型液晶パネル91A,91B,91Cを取り付け、それらを密閉室52の隔壁の一部として利用しているのは、装置の組立て性の向上、保守点検・調整作業の簡略化を図ったものである。尚、密閉室52内部の保守点検等は、上側ユニットケース4aを取り外すことによって行うことができる。
【0024】
そして、各反射型液晶パネル91A,91B,91C付近で生じた散乱光が密閉室52の外部に漏洩するのを防止するため、図7に示すように、後述のフィールドレンズ枠94と、2つのユニットケース4a,4bとの接合部には、それぞれ、遮光性を有する材料で形成されたパッキン95を介在させてある。また、反射型液晶パネルの姿勢等が調整されても、密閉室52の気密性が失われないように、このパッキン95の形成材料は、遮光性のみならず弾性も有している。
【0025】
このようにすることにより、装置の組立調整時、あるいは保守点検時などに密閉室の開閉を行うような場合、上側ユニットケース4aを取り外すため、下側ユニットケース4bに指示されている姿勢調整機構9及び反射型液晶パネル91の固定位置については影響がない。即ち、密閉室52の開閉に伴って再度の姿勢調整作業が不要となる。
【0026】
そして、上側ユニット4bには、密閉室52の内部から光束を第二ミラーレンズ22に向けて出射させるための窓が形成されている。但し、この窓には、透明部材で形成された絞り24が嵌め込まれている。
【0027】
このような密閉構造を採用すれば、スクリーン映像の画質に悪影響を与える塵埃が、各反射型液晶パネル91A,91B,91Cの光入出射面、即ち、投写系のミラーレンズ群の焦点面付近に侵入するのをほぼ完全に防止することができる。
【0028】
また、下側ユニットケース4aには、取付板98Cにより、前述の送風ファン45Cが取り付けられている。また、もう一台別の送風ファン45Aが、取付板98Aによって、反射型液晶パネル91Aの光入出射面の反対側に取り付けられてる。更に、この下側ユニットケース4aには、前述の排気ファン41が、光源71が収容されているランプケース7の内部に面するように嵌め込まれている。従って、図8に示すように、この排気ファン41を駆動させて、ランプケース7の内部の空気B,Bを排気すると、ランプケース7内部の圧力が低下し、一方の型液晶パネル91Cの光入出射面の反対側の面付近の空気Bが、姿勢調整機構9Bの上下の隙間を通過して、ランプケース7内部に流入する。同様に、他方の反射型液晶パネル91Aの光入出射面の反対側の面付近の空気も、姿勢調整機構9Aの上下の隙間を通過して、ランプケース7内部に流入する。また、吸気口12から導入される外気Bは、ユニットケース4a,4bの外周、密閉室の外壁等に回り込んでから、反射型液晶パネル91Aの光入出射面の反対側の面付近に流入する。
【0029】
このようにすれば、光学ユニット500全体が、絶えず流れ込んでくる新たな外気と熱交換するようになるため、使用中の熱に起因する故障の発生率を低下させることができる。
【0030】
尚、ここでは、ランプケース7の内部に流入する空気が、既に反射型液晶パネル91Cからの熱を受け取っているため、光源の冷却効率が低下するようにも危惧されるが、特に低温側から高温側に向けて空気を導いているため、このような危惧は全く無用である。吸気口12から導入された常温(25℃程度)の外気は、例えば60℃程度の動作温度の反射型液晶パネル91A,91Bからの放熱では、せいぜい30℃程度にしか昇温しない。従って、これよりもはるかに高い動作温度(例えば、300℃程度)の光源の冷却効率が低下することがあり得ないことは言うまでもなく明らかである。
【0031】
また、図9に示すように、反射型液晶パネル91A,91B,91Cに駆動信号を与える駆動回路基板43は、何れも、照明系の光路Aを挟んで、投写系の光路Aの反対側に配置されている。また、これら各駆動回路基板43A,43B,43Cのコネクタ44A,44B,44Cに接続すべき信号ケーブル96A,96B,96Cは、何れも、短線化の観点より、各反射型液晶パネル91A,91B,91Cの駆動回路基板に近い方から引き出されている。このような構造にすることにより、耐ノイズ性の向上、不要輻射の抑制等を達成することができる。
【0032】
さて、前述した通り、ここで、各姿勢調整機構について説明する。
【0033】
図10に示すように、支持台901の前面901aの複数箇所(本実施の形態では、一例として3箇所)には、ネジ穴が切られた取付座905A,905B,905Cが固定されている。
【0034】
また、この支持台901の中央領域には、反射型液晶パネル91の光入出射面の反対側の面に設けられた放熱フィンが緩やかに挿入されるような通風口906が空けられている。また、この姿勢調整機構9の上面及び底面には、それぞれ、固定用ネジを通すための貫通穴と位置決め用穴とが形成された固定板40a,40b取り付けられている。
【0035】
一方、反射型液晶パネル91には、これら取付座905A,905B,905のネジ穴に対応する位置に、それぞれ、適当な径の貫通穴46a,46b,46cが空けられている。
【0036】
従って、支持台901の前面901aと反射型液晶パネル91の光入出射面の反対側の面とを向い合わせた状態で、各貫通穴46a,46b,46cにそれぞれ調整ネジ903a,903b,903cを挿入し、更に、これらの調整ネジ903a,903b,903cと各取付座905A,905B,905のネジ穴とを締結させれば、支持台901の前面901aに反射型液晶パネル91を固定することができる。但し、各取付座905A,905B,905と反射型液晶パネル91の光入出射面の反対側の面との間には、それぞれ、Oリング902a,902b,902cを挟み込んである。
【0037】
そして、液晶パネル91の光入出射面91aとの間でフィールドレンズ93を押さえ付けるようにして、フィールドレンズ枠94を液晶パネル91に固定すれば、図11に示したような、下側ユニットケース4aへの取付け可能な姿勢調整機構が完成する。
【0038】
この姿勢調整機構9の最終的な取付作業は、図12に示すように、下側ユニットケース4aに形成されたガイド4cに姿勢調整機構9を所定の一方向から滑り込ませて、固定用ネジ908A,908B,908Cによって下側ユニットケース4aに各固定板40a,40bを固定するだけの極めて簡単なものである。また、姿勢調整機構9の取付位置は、下側ユニットケース4aの穴401A,401B,401Cにかしめられている位置決め用ピン907A,907B,907Cと、姿勢調整機構9の2枚の固定板40a,40bの位置決め用穴との嵌め合いによって決定される。従って、密閉室52の内部についてメンテナンスの必要が生じた際等に、取付け及び取外しを容易に行うことができる。
【0039】
ところで、各取付座905A,905B,905と反射型液晶パネル91の光入出射面の反対側の面との間には、前述したように、それぞれ、Oリング902a,902b,902cが挟み込まれている。従って、各調整ネジ903a,903b,903cの締付け量の調整によって、支持台901の前面901aから反射型液晶パネル91までの距離と、支持台901の前面901aに対する反射型液晶パネル91の傾斜角とを制御することができるようになっている。例えば、全ての調整ネジ903a,903b,903cを均等に締め付ければ、支持台901の前面901aに対して前後方向(図11におけるZ軸方向)に反射型液晶パネル91を移動させることができる。また、各調整ネジ903a,903b,903cの締付け量を相違させれば、支持台901の前面901aに対して所定の2方向(図11におけるα方向及びβ方向)に反射型液晶パネル91を回転させることができる。
【0040】
また、支持台901の前面901aに対して上下方向(図11におけるY軸方向)への移動量、支持台901の前面901aに対して左右方向(図11におけるX軸方向)への移動量は、一般に平行移動機構と呼ばれる駆動機構に連結された他の調整ネジ904A,904Bによって制御することができるようになっている。また、支持台901の前面901aと平行な面内における回転(図11におけるγ方向)は、一般に回転機構と呼ばれる駆動機構に連結された他の調整ネジ904Cによって制御することができるようになっている。
【0041】
このような6自由度(XYZαβγ)を有する姿勢調整機構9を採用すれば、各反射型液晶パネルの位置と姿勢とを自在に調整することできる。
【0042】
最後に、図13及び図14により、ランプケース7の基本構造について説明する。
【0043】
図13に示すように、ランプケース7は、下側ユニットケース4aの底面側から、その内部に組み込まれるようになっている。そして、このランプケース7を下側ユニットケース4aに組み込んだ状態で、ちょうど、これらのコネクタ72,74同士が接続されるようになっている。即ち、このランプケース7を下側ユニットケース4aに対して位置合わせすると、ランプケース7のコネクタ72の各コネクタ電極72a,72bも、下側ユニットケース4aのコネクタ74の各コネクタ電極74a,74bに対して位置合わせされるようになっている。
【0044】
そして、このランプケース7には、図14に示すように、2つのコネクタ電極72a,72bの列に沿って取っ手73が取り付けられている。即ち、取っ手73の長手方向Lと2つのコネクタ電極72a,72bの列Lとが、ほぼ平行になっている。従って、この取っ手73を下側ユニットケース4aの底面に垂直な方向に引っ張ると、余計なモーメントをかけずに、下側ユニットケース4aのコネクタ電極74a,74bから、ランプケース7のコネクタ電極72a,72bを引き抜くことができる。
【0045】
このような取っ手73をランプケース71に取り付けておくことによって、ランプケース71の着脱を最小の力で行えるようになる上に、ランプケース71の着脱回数が多くなると起こりがちなコネクタ72,74の性能低下を防止することができる。
【0046】
図15は、本発明による第二番目の実施の一形態の構成を示す断面図である。
【0047】
図15による構成は、単一の液晶パネルを用いる、いわゆる単板式の投写型映像機構の形態を示している。ライトバルブ手段の種類の内には、1枚の液晶パネルで複数の色を表示可能なカラータイプのもの、単色の表示のものなどがある。このように1個のライトバルブ手段を用いるものでは、複数色の画像の位置合わせは必要なくなるが、その投射する映像の焦点位置や画面の傾き、あるいは装置との上下左右の位置関係については姿勢調整が必要であり、先ほどの第一番目の実施の形態と同様な姿勢調整機構が用いられる、このため先ほどの第一番目の実施の形態と同様な効果が得られることはいうまでもない。
【0048】
尚、以上述べた効果は、例えば、(1)光学ユニットの内部(即ち、映像表示機構)だけを建物等の壁面に組み込んだ場合、(2)透過型スクリーンを有する大型筐体の内部に映像表示機構だけを収容し、この透過型スクリーンの反対側から映像を投写するようにした場合、等であっても変らず得られることは言うまでもない。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、映像表示機構を構成する複数の構造部材で略密閉空間を構成し、ライトバルブ手段の光入出射面を上記複数の構造部材にまたがって接するようにしたため、密閉空間の開閉に伴い、液晶パネルを取り外す必要がなく、従って、姿勢調整手段の再調整が不要になり、組立・保守性に優れる映像表示機構を提供することができるという効果がある。
【0050】
また、ライトバルブ手段の姿勢調整手段による移動に対しては、略密閉空間との間に遮光性弾性体を介在させることにより、ライトバルブ手段の位置合わせ・防塵・遮光の3つを同時に実現することができる。
【0051】
また、液晶パネルの姿勢調整機構は、映像表示機構に対して、単一方向での位置決め・取り付けができるため、組立て・調整が容易となる。
【0052】
更に、ライトバルブ手段と駆動回路手段との間は、最小間隔となる配置にしたため、ライトバルブ手段の動作の安定性確保や、不要輻射の低減といった効果がである。
【0053】
ランプケースのコネクタ電極の配列に平行な取っ手を設けたことにより、ランプケースにモーメントを加えずに、最小の力でランプケースの着脱を行うことができ、ランプケース及び装置の信頼性を向上することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一番目の実施の一形態に係る投写型映像表示装置の外観図である。
【図2】本発明の第一番目の実施の一形態に係る投写型映像表示装置の使用時における外観図である。
【図3】本発明の第一番目の実施の一形態に係る投写型映像表示装置から投射された投射光の光路を概念的に示した図である。
【図4】本発明の第一番目の実施の一形態に係る投写型映像表示装置の光学系の概略構成を示した図である。
【図5】(a)は、本発明の第一番目の実施の一形態に係る光学ユニットの外観図であり、(b)は、その反対側からの外観図である。
【図6】本発明の第一番目の実施の一形態に係る光学ユニットの分解図である。
【図7】図8の反射型液晶パネル部分の拡大図である。
【図8】図5の光学ユニットの断面図である。
【図9】反射型液晶パネルで変調された光束の光路と、駆動回路基板との位置関係を説明するための図である。
【図10】本発明の第一番目の実施の一形態に係る姿勢調整機構の分解図である。
【図11】本発明の第一番目の実施の一形態に係る姿勢調整機構の外観図である。
【図12】光学ユニットへの姿勢調整機構の取付方法を説明するための図である。
【図13】下側ユニットケースに対してランプハウスを位置合わせした際の図である。
【図14】本発明の第一番目の実施の一形態に係るランプケースの外観図である。
【図15】本発明の第二番目の実施の一形態に係る光学ユニットの断面図である。
【符号の説明】
1a,1b…外装ケース
3…光束
4a…下側ユニットケース
4b…上側ユニットケース
4c…姿勢調整機構用のガイド
7…ランプケース
8…合焦機構
9A,9B,9C…姿勢調整機構
11…フタ
12…吸気口
13…排気口
14…焦点合せ用ダイアルノブ
21…第三ミラーレンズ
22…第二ミラーレンズ
23…開閉機構
24…絞り
25…第一ミラーレンズ
31…ミラー
32…ダイクロイックミラー
33…ダイクロイックミラー
40a,40b…固定板
41…排気ファン
43A,43B,43C…駆動回路基板
44A,44B,44C…コネクタ
45A,45C…送風ファン
46a,46b,46c…調整ネジ用の貫通穴
52…密閉室
63…インテグレータ
64…ミラー
65…インテグレータ
71…光源
72…コネクタ
73…取っ手
74…コネクタ
100…投写型映像表示装置
500…光学ユニット
91A,91B,91C…反射型液晶パネル
93A,93B,93C…フィールドレンズ
94A,94B,94C…フィールドレンズ枠
95…パッキン
96A,96B,96C…信号ケーブル
98A,98C…取付板
901…支持台
905A,905B,905C…取付座
906…通風口
903a,903b,903c…調整ネジ
902a,902b,902c…弾性部材(Oリング)
904A,904B,904C…調整ネジ

Claims (2)

  1. 照明手段と、投射手段と、光入出射面を有する反射型ライトバルブ手段とを備え、前記照明手段は前記反射型ライトバルブ手段を照明し、前記反射型ライトバルブ手段で反射した光を前記投射手段により投射する映像表示装置であって、
    前記照明手段の光源を取り外し可能に支持し、
    前記光源と当該映像表示装置との間をつなぐ映像表示装置側の電気接栓の勘合部と前記光源側の取っ手とを略平行に配置したことを特徴とする映像表示装置。
  2. 映像表示装置に用いる光源装置であって、
    前記映像表示装置から取り外し可能であり、
    光源と、
    前記光源と前記映像表示装置との間をつなぐ当該光源装置側の電気接栓の勘合部に略平行な前記光源の取っ手とを備えることを特徴とする光源装置。
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