JP2004004633A - 火災体験装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仮想的な火災をよりリアルに体験することができる火災体験装置および方法を提供する。
【解決手段】映像制御手段102は、制御部とインターフェース部によって構成され、映像表示手段104によって表示される映像データを生成するものである。映像表示手段104は、プロジェクタとスクリーンによって構成され、映像データに基づいて映像を生成しこの映像を火災体験室の内部に表示するものである。熱制御手段106は、制御部とインターフェース部によって構成され、熱発生手段108による熱の発生動作を制御するために発熱データを生成するものである。熱発生手段108は、温風器、面発熱体、ガス燃焼機によって構成され、発熱データに基づいて火災体験室の内部に熱を発生させるものである。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、仮想的に火災を体験する方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、消火用シュミレーション装置や火災体験シュミレーション装置のように仮想的に火災を体験するヴァーチャル・リアリティ装置がある。このようなヴァーチャル・リアリティ装置では火災映像を再現している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のヴァーチャル・リアリティ装置では以下のような問題点がある。
1)炎の映像が現実の火災と異なりリアルではない。
2)炎の大きさを可燃物量(実際に燃える物の材質と量により決まる熱量)により変更することが不可能である。
3)煙流動が火災映像として表示されるが、その煙流動は模擬的に作成したものであるため、学術的根拠に基づいて計算した実際の煙流動と異なっている。
4)火災の音が再現されていない。
5)火災による輻射熱が再現されていない。
6)煙のにおいが再現されていない。
すなわち、火災現象をヴァーチャル・リアリティ装置でリアルに体験するためには、より実際の火災に近い映像情報に加え、火災の音、人間が受ける輻射熱などを再現する必要があると考えられる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は仮想的な火災をよりリアルに体験することができる火災体験装置および方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の火災体験装置は、上記目的を達成するために、火災体験室と、映像データに基づいて映像を生成しこの映像を前記火災体験室の内部に表示する映像表示手段と、前記映像データを生成する映像制御手段とを備えた火災体験装置であって、前記映像制御手段による前記映像データの生成は、仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれることを特徴とする。
そのため、本発明によれば、火災体験室の内部に表示される映像は、前記3次元データと、火災シナリオデータと、燃焼データとに基づいて生成された映像データに基づいて行なわれるので、仮想的な火災をよりリアルに体験することができる。
【0005】
また、本発明の火災体験方法によれば、仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて映像を生成し、前記映像を火災体験室の内部に表示させるようにしたことを特徴とする。
そのため、本発明によれば、火災体験室の内部に表示される映像は、前記3次元データと、火災シナリオデータと、燃焼データとに基づいて生成された映像データに基づいて行なわれるので、仮想的な火災をよりリアルに体験することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の火災体験装置および方法について図面を参照して説明する。
図1は本発明の火災体験装置の第1の実施の形態を示す機能ブロック図、図2は第1の実施の形態の火災体験装置の構成を示すブロック図、図3は第1の実施の形態の火災体験装置の全体構成を示す構成図、図4は火災体験室における映像表示状態を説明する説明図、図5は火災体験室における映像表示状態を説明する斜視図、図6は火災体験室の内部から側壁を見た状態を示す説明図、図7は火災体験室の斜視図、図8は火災体験装置において煙および熱を発生するための構成を示す説明図である。
【0007】
図2、図3に示すように、本実施の形態の火災体験装置10は、火災体験室12、制御部14、インターフェース部16、プロジェクタ18、スクリーン20、温風機22、面発熱体24、スモークマシン26、シャッタ開閉機構27、ガス燃焼機28、排煙機30、音声発生器32、スピーカ34などを備えて構成されている。
前記火災体験室12は、矩形状の床面1202と、床面1202から立設された4つの矩形板状の側壁1204、1206、1208、1210と、これら側壁の上部を接続する矩形板状の天井壁1212とを備えている。そして、互いに隣接する側壁1204、1210が接続される角部に上下に沿って出入口を構成する開口部1214が形成され、この開口部1214の上部には、該開口部1214を開閉するシャッタ1216が設けられている。
なお、火災体験室12の形状は本実施の形態のような直方体状や立方体状に限定されるものではない。また、開口部1214の位置も火災体験室12の角部に限定されるものではない。
図4、図5に示すように、側壁1206、1208の大部分は透明材料としての耐熱ガラス1218で構成され、耐熱ガラス1218の外側には該耐熱ガラス1218に面して前記スクリーン20が設けられている。また、前記透明材料は、火災体験室12内の温度環境に対して耐久性を有し、火災体験室12の内部から該透明材料を通して前記スクリーン20を視認する上で悪影響を与えない材料であればその材質は限定されるものではない。例えば通常のフロートガラスを用いてもよい。
前記スクリーン20は、前記耐熱ガラス1218とほぼ同じ大きさに形成されている。なお、スクリーン20と耐熱ガラス1218の適正な面積比は、スクリーン20を視認する際の視野角やスクリーン20と耐熱ガラス1218の距離に基づいて設定される。
【0008】
図6、図7に示すように、前記側壁1206、1208の下部には、該側壁1206、1208の幅方向にわたって矩形状の温風吹出し口1220が上下に間隔をおいて2つ設けられ、前記温風吹出し口1220の周囲には前記面発熱体24が設けられている。
また、前記温風吹出し口1220と面発熱体24の両端の箇所には前記スピーカ34がそれぞれ設けられている。
また、前記側壁1206、1208の上部には、該側壁1206、1208の幅方向にわたって矩形状の煙吹出し口1222が設けられている。
【0009】
前記プロジェクター18は、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力される映像データに基づいて画像を生成して出射し、該画像をミラー1802を介して、あるいはミラーを介さず直接前記スクリーン20に投影するように構成されている。前記スクリーン20に投影された前記画像は、前記耐熱ガラス1218を介して前記火災体験室12の内部から視認できるように構成されている。
【0010】
図8に示すように、前記温風機22は、前記火災体験室12の外側に設けられ、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力される温風データに基づいた温度および風量の温風を生成し、前記温風吹出し口1220を介して火災体験室12の内部に送り込むように構成されている。温風器22は、加熱された空気を吸気するファン、送風機などによって構成することができる。
前記面発熱体24は、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力される発熱データに基づいた輻射熱を発生させて前記火災体験室12の内部に与えるように構成されている。
【0011】
前記スモークマシン26は、前記火災体験室12の外側に設けられ、管2602を介して前記煙吹出し口1222に接続され、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力される煙データに基づいた量の煙を生成し、この煙を前記管2602および煙吹出し口1222を介して火災体験室12の内部に送り込むように構成されている。前記スモークマシン26によって生成される煙は人体に無害なものであり、若干のにおいが付けられる。このにおいは、例えば塩化水素、二酸化窒素、アンモニア、硫化水素、亜鉛酸ガス、蟻酸などの成分を前記煙に混合することによって生成することができる。
前記火災体験室12に送り込まれる煙は空気より比重が軽くなるように構成されているため、火災体験室12の天井壁1212の下面から徐々に下方に向かって充満することになる。
【0012】
前記シャッタ開閉機構27は、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力されるシャッタ位置制御信号に基づいて前記シャッタ1216の開閉動作を行なうことにより、シャッタ1216の下端部の上下方向の位置を設定するように構成されている。
前記スモークマシン26によって送り込まれ前記天井壁1212の下面から徐々に下方に向かって充満する煙のうち、前記シャッタ1216の下端部より下方に位置する部分の煙は、火災体験室12の内部から外部に流れ出る。したがって、前記シャッタ1216の下端部の上下方向の位置によって、前記火災体験室12の内部に充満する煙の下限位置が制限されることになる。
【0013】
前記ガス燃焼機28は、前記管2602の中間部に接続され、前記インターフェース部16を介して入力されるガス燃焼データに基づいてガスを燃焼させることで高温の空気を前記管2602に送り込んで前記煙と高温の空気とを混合し、これにより加熱された煙を前記火災体験室12の内部に送り込むように構成されている。
【0014】
図3に示すように、前記排煙機30は、前記天井壁1212に設けられ、該天井壁1212に設けられている孔部を介して前記火災体験室12の内部に滞留している煙を前記火災体験室12の外部に排煙するように構成されている。
【0015】
図2に示すように、前記音声発生器32は、前記制御部14からインターフェース部16を介して入力される音声データに基づいた音声信号を生成し、該音声信号を前記スピーカ34に入力することによってスピーカ34から音声を出力させるように構成されている。
【0016】
図9に示すように、前記制御部14は、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置によって構成され、CPU1402、RAMおよびROMからなるメモリ1404、ハードディスク1406、キーボードおよびマウスからなる入力デバイス1408、ディスプレイ1410、CD−ROMドライブ装置、FDドライブ装置、DVDドライブ装置などを備えて構成された外部記憶装置1412、通信装置1414、インターフェース1416などを備えて構成されている。
【0017】
前記メモリ1404はワーキングエリアを提供するものであり、前記ハードディスク1406は制御プログラムを格納している。
前記入力デバイス1408は操作情報を入力するためのものであり、ディスプレイ1410は表示情報を表示するためのものである。
前記外部記憶装置1412は、記録媒体であるCD−ROM、FD、DVD(DVD−R、DVD−ROM、DVD−RAMなどを含む)の記録及び再生を行なうものである。
前記通信装置1414は、LANやインターネットなどのネットワークに接続して通信を行なうためのものである。
【0018】
前記インターフェース1416は、前記CPU1402と前記インターフェース部16との間で情報を送受信するためのものである。
前記CPU1402は、前記ハードディスク1406の前記制御プログラムを実行することによって、これらメモリ1404、ハードディスク1406、入力デバイス1408、ディスプレイ1410、外部記憶装置1412、通信装置1414、インターフェース1416の制御を司るとともに、前記インターフェース1416およびインターフェース部16を介して前記プロジェクタ18、温風機22、面発熱体24、スモークマシン26、シャッタ開閉機構27、ガス燃焼機28、排煙器30、音声発生器32の動作を制御するものである。
【0019】
前記インターフェース部16は、前記プロジェクタ18、温風機22、面発熱体24、スモークマシン26、シャッタ開閉機構27、ガス燃焼機28、排煙器30、音声発生器32に接続されている。
前記インターフェース部16は、前記プロジェクタ18に前記映像データを入力することにより、火災が発生する建築物の映像、火災によって発生する炎や煙の映像を前記スクリーン20に投影させるように構成されている。
また、前記インターフェース部16は、前記温風機22に前記温風データを入力することにより、前記温風機22から任意の風量および温度の温風を発生させるように構成されている。
【0020】
また、前記インターフェース部16は、前記面発熱体24に前記発熱データを入力することにより、任意の輻射熱を発生させるように構成されている。
また、前記インターフェース部16は、前記スモークマシン26に前記煙データを入力することにより、任意の量の煙を発生させるように構成されている。
また、前記インターフェース部16は、前記ガス燃焼機28に前記ガス燃焼データを入力することにより、前記スモークマシン26で発生された煙を任意の温度に加熱させるように構成されている。
また、前記インタフェース部16は、前記音声発生器32に前記音声データを入力することにより、火災時に発生する種々の音、例えば人の話声、雰囲気音、燃焼する音、非常ベルの音、ガラスが割れる音、騒音、機械音など火災時に発生し得る音を前記スピーカ34から出力させるように構成されている。
【0021】
図2に示すように、前記制御部14は、3次元データd1と、火災シナリオデータd2と、燃焼データd3とを前記制御プログラムに基づいて処理することにより、前記映像データ、前記温風データ、前記発熱データ、前記煙データ、前記ガス燃焼データ、前記音声データを生成するように構成されている。
前記3次元データd1は、仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表すものであり、例えばCADデータなどによって構成することができる。また、前記3次元データd1には材質を示すデータも含まれている。
【0022】
前記火災シナリオデータd2は、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示すデータである。火災の状況を示すデータは、例えば、火源の大きさ、火源の高さ、煙層の高さ、煙温度、煙濃度、建築物に設けられている扉の開閉、人の動き、建築物に設けられている開口部の開口条件、排煙装置の動作状態、消火作業の進捗状態などを含み、火災時に想定される種々の状況を示すデータである。
この火災シナリオデータd2は、建築物に人為的に火災を起こすことにより、種々の状況を測定することによって得ることもできるし、火災を想定して人為的にあるいはシュミレーションソフトを用いて得ることもできる。
【0023】
前記燃焼データd3は、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示すデータであり、建築物および物体を構成する可燃物の材質、形状、大きさ(量)などから前記燃焼温度を読み出せるデータベースとして構成されている。したがって、前記3次元データd1に含まれるデータに基づいて燃焼データd3から必要な燃焼温度を読み出すことができる。
前記3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3は、制御部14のハードディスク1406に予め格納しておく。これらデータd1、d2、d3は、前記制御部14において作成してもよいし、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVDなどの記憶媒体から外部記憶装置1412によって読み取ってもよい。
また、前記3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3のいずれかまたはすべてをWEBサーバなどのサーバに格納しておき、前記通信装置1414を介してネットワークから入力することもできる。
【0024】
前記制御部14によって生成される映像データは、火災が発生する建築物や物体の映像データ、および、これら建築物や物体から発生する炎や煙の映像データを含む。前記建築物および物体の映像データは、前記3次元データd1に基づいて生成される。
前記炎や煙の映像データは、前記3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3から生成される。
炎の映像データは、前記各データd1乃至d3から算出された炎の温度、炎の高さ、水平投射面積から生成することができる。煙の映像データは、前記各データd1乃至d3から煙流動計算によって煙の高さ、水平投射面積を計算することによって生成することができる。前記煙流動計算の方法としては、周知の2層ゾーンモデルあるいはフィードモデルなどの手法を用いることができる。特に、煙によって形成される煙層の挙動、言い換えれば煙層の映像データは、燃焼データd3や開口条件などから科学的根拠に基づいて計算することができる。
【0025】
前記制御部14によって生成される前記温風データは、前記各データd1乃至d3から計算して求められた炎の温度、炎の高さと、前記火災体験室10内にいる人(体験者)までの距離とに基づいて前記人が受ける輻射熱量を計算することにより生成することができる。
前記制御部14によって生成される前記発熱データは、前記各データd1乃至d3から計算して求められた炎の温度、炎の高さと、前記火災体験室10内にいる人までの距離とに基づいて前記人が受ける輻射熱量を計算することにより生成することができる。
前記制御部14によって生成される前記煙データは、前記各データd1乃至d3から煙流動計算によって煙の高さ、水平投射面積を計算することによって生成することができる。
前記制御部14によって生成される前記ガス燃焼データは、前記各データd1乃至d3から計算された煙の温度などから生成することができる。
前記制御部14によって生成される前記音声データは、前記各データd1乃至d3に基づいて生成することができる。
【0026】
前記火災体験装置10は、機能的には図1に示すような構成となっている。
図1に示すように、前記火災体験装置10は、映像制御手段102、映像表示手段104、熱制御手段106、熱発生手段108、煙制御手段110、煙発生手段112、音声制御手段114、音声発生手段116を備えている。
前記映像制御手段102は、前記制御部14とインターフェース部16によって構成され、前記映像表示手段104によって表示される前記映像データを生成するものである。
前記映像表示手段104は、前記プロジェクタ18とスクリーン20によって構成され、前記映像データに基づいて映像を生成しこの映像を前記火災体験室12の内部に表示するものである。
【0027】
前記熱制御手段106は、前記制御部14とインターフェース部16によって構成され、前記熱発生手段108による熱の発生動作を制御するために前記発熱データを生成するものである。
前記熱発生手段108は、前記温風機22と面発熱体24によって構成され、前記発熱データに基づいて火災体験室12の内部に熱を発生させるものである。
【0028】
前記煙制御手段110は、前記制御部14とインターフェース部16によって構成され、前記煙発生手段112による煙の発生動作を制御するために前記煙データを生成するものである。
前記煙発生手段112は、前記スモークマシン26とガス燃焼機28とシャッタ開閉機構27とシャッタ1216によって構成され、前記煙データに基づいて前記火災体験室12の内部に煙を発生させるとともに、前記ガス燃焼データにより前記煙を加熱し、さらに、前記シャッタ1216の下端部の位置を設定することで前記火災体験室12の内部に充満する煙の下限位置を制御するものである。
【0029】
前記音声制御手段114は、前記制御部14とインターフェース部16によって構成され、前記音声発生手段116による音声の発生動作を制御するために前記音声データを生成するものである。
前記音声発生手段116は、前記音声発生器32とスピーカ34によって構成され、前記音声データに基づいて前記火災体験室12の内部に音声を発生させるものである。
【0030】
次に、このように構成された前記火災体験装置10の動作について図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、火災体験室12の内部に仮想の火災を体験する人が入る。
次に、前記3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3を制御部14によって処理する(ステップS10)。すなわち、各データd1乃至d3を、前記映像制御手段102、熱制御手段106、煙制御手段110、音声制御手段114に与えることにより、これら制御手段によって映像データ、発熱データ、煙データ、音声データの生成を行なう。
これにより、前記映像表示手段104を構成するプロジェクタ18とスクリーン20によって炎および煙の映像が火災体験室12内部に表示される(ステップS12)。
【0031】
また、前記熱発生手段108を構成する温風機22と面発熱体24によって、温風が前記温風吹出し口1220から火災体験室12内部に導かれるとともに、面発熱体24からの輻射熱が火災体験室12内部に輻射される(ステップS14)。
また、前記煙発生手段112を構成するスモークマシン26とガス燃焼機28によって加熱された煙が前記煙吹出し口1222から火災体験室12内部に導かれるとともに、煙発生手段112を構成するシャッタ開閉機構27とシャッタ1216によってシャッタ1216の下端位置が煙の下限位置に対応する位置まで移動される(ステップS16)。
また、前記音声発生手段116を構成する音声発生器32とスピーカ34によって音声が火災体験室12内部に発生される(ステップS18)。
【0032】
そして、前記火災シナリオデータd2が終了したか否を判定し、この判定結果が否定(“N”)であればステップS10に移行して同様の動作を繰り返し、この判定結果が肯定(“Y”)であれば、前記制御部14は前記排煙機30を作動させて火災体験室12内部の煙を排煙し(ステップS20)、火災体験の動作を終了する。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態によれば、前記火災体験室の内部に表示される映像は、仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて生成された映像データに基づいて行なわれるので、現実の火災に近い映像を表示することにより仮想的な火災をよりリアルに体験することができる。
また、炎の映像データを建築物や物体を構成する可燃物量に対応して生成したり、煙データを煙流動計算によって生成したりすることにより、火災の映像をより現実的なものとすることができる。
また、前記火災体験室の内部に発生される熱、煙、音声が発生されるので、従来体験できなかった視覚以外の感覚で仮想的な火災を体験することができる。また、これら熱、煙、音声は、3次元データと、火災シナリオデータと、燃焼データとに基づいて発生されるので、仮想的な火災をよりリアルに体験することができる。
【0034】
また、火災体験室の内部に発生する熱が、温風機による温風、面発熱体による輻射熱、ガス燃焼装置によって加熱された煙といった複数の方法で生成されるので、火災体験室で感じる熱を実際の火災で感じる熱に近づけることができる。
また、火災体験室の内部に発生する煙ににおいを付けることにより、火災体験室で感じる煙を実際の火災で感じる煙に近づけることができる。
また、映像を表示するスクリーン20を耐熱ガラス1218の外側に設けたので、前記スクリーン20が火災体験室の内部に充満する煙によって汚損されることを防止することができるので、スクリーン20に鮮明な映像を表示させることができる。
【0035】
なお、本実施の形態では、スクリーンに煙の映像を表示させるとともに、火災体験室内部にも煙を発生させたが、前者および後者のいずれか一方とすることは任意である。
また、本実施の形態では、温風機と面発熱体の2つの熱発生手段を設けたが、これらのいずれか一方のみを用いることは任意である。
また、火災体験室の天井壁あるいは床面に透明部材を設け該透明部材に面してスクリーンを設け、これらスクリーンに映像を表示するように構成することもできる。
また、火災体験室内部において人が移動したときにこの移動に応じて、前記音声発生手段116で生成される音声の定位を制御するように前記音声制御手段114を構成すれば、より臨場感のある音声を生成することができる。
また、排煙機により火災体験室内部の煙を排煙することにより、火災体験室の内部を速やかに煙がない初期状態に戻すことができる。
また、本実施の形態では、前記シャッタ1216をシャッタ開閉機構27によって移動される構成として説明したが、シャッタ1216は手動によって任意の位置に移動可能な構成であってもかまわない。この場合には、前記煙発生手段112によって発生される煙の下限位置に合わせて前記シャッタ1216の位置を設定すればよい。
また、映像制御手段102による煙の映像データの生成は次のように行なうこともできる。すなわち、予め、燃焼データd3が該燃焼データd3および開口条件を含むデータから科学的根拠に基づいて生成される煙層の挙動を示す煙層のデータを有するように構成し、映像制御手段102が前記煙層のデータを反映して煙の映像データの生成を行なうように構成してもよい。
【0036】
次に、第2の実施の形態について説明する。
図11は第2の実施の形態を示す機能ブロック図、図12は第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示す平面図、図13は第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示す断面図、図14は第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示すブロック図、図15は第2の実施の形態の火災体験装置の動作を示すフローチャートである。なお、以下では第1の実施の形態と同様の部材および部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に比較して、湿度の制御と、窓の開放に連動した排煙動作と、体験者の仮想空間内での移動とを行なうようにした点が異なっている。
【0037】
図12、図13に示すように、火災体験装置10Aは箱状の躯体50を備え、躯体50は、長方形状の床面5002と、床面5002の四辺から立設された4つの矩形板状の側壁5004、5006、5008、5010と、これら側壁の上部を接続する矩形板状の上壁5012と、上壁5012の下方に間隔をおいて設けられた天井壁5014とを備えている。上壁5012と天井壁5014の間に形成された空間によって水平方向に延在するダクト収容室60が構成されている。
躯体50の長手方向の中央部に火災体験室51が設けられ、52は、躯体50の長手方向の一方の端部に設けられ、準備室54は、躯体50の長手方向の他方の端部に設けられている。
【0038】
プロジェクター室52と火災体験室51とは隔壁5016および耐熱ガラス5202により仕切られている。前記隔壁5016は側壁5006、5010から所定の長さ突出され、それら側壁5016の間に透明性を有する透明材料としての耐熱ガラス5202が設置されている。また、前記透明材料は、火災体験室51内の温度環境に対して耐久性を有し、火災体験室51の内部から該透明材料を通して前記スクリーン20を視認する上で悪影響を与えない材料であればその材質は限定されるものではなく、通常のフロートガラスを用いてもよい。
プロジェクター室52にはプロジェクター18が設置され、耐熱ガラス5202に面してスクリーン20が設けられている。スクリーン20は、耐熱ガラス1218とほぼ同じ大きさに形成され、プロジェクター18から投影される映像が形成されるように構成されている。なお、スクリーン20と耐熱ガラス1218の適正な面積比は、スクリーン20を視認する際の視野角やスクリーン20と耐熱ガラス1218の距離に基づいて設定される。また、耐熱ガラス5202の上縁と天井壁5014との間には垂れ壁が設けられている。
また、プロジェクター室52に臨む側壁5006箇所には出入口5204が設けられている。
さらに、プロジェクター室52には、床面5002の上に蓄煙チャンバー64が設けられ、天井壁5014寄りに天井チャンバー66が設けられ、プロジェクター室52上方のダクト収容室60箇所には、加熱加湿チャンバー68が設けられている。蓄煙チャンバー64、天井チャンバー66、加熱加湿チャンバー68は、所定量の空気や煙を蓄える槽を構成するものである。なお、これら蓄煙チャンバー64、天井チャンバー66、加熱加湿チャンバー68のレイアウトや設置位置は任意である。
図13に示すように、蓄煙チャンバー64と天井チャンバー66はダクトD1を介して連通され、天井チャンバー66と加熱加湿チャンバー68はダクトD4を介して連通されている。
なお、以上のプロジェクター室52は、床面5002上において、前記側壁5004、5006、5010、隔壁5016、天井壁5014によって区画されている。
【0039】
火災体験室51と準備室54とは隔壁5018により仕切られ、隔壁5018には、火災体験室51と準備室54とを連通する出入口5402が設けられている。
躯体50の長手方向と直交する方向における火災体験室51の両側には、自然排気用チャンバー58とダクト収容室65が設けられ、火災体験室51と自然排気用チャンバー58とは隔壁5022により仕切られ、火災体験室51とダクト収容室62とは隔壁5020により仕切られ、ダクト収容室62にはダクトD2、D3が収容されている。
火災体験室51の床面5002の4隅箇所にはスピーカ34がそれぞれ設けられている。
火災体験室51に臨む天井壁5014箇所には、制御部14からインターフェース部16を介して入力される発熱データに基づいた輻射熱を発生させて火災体験室51の内部に与える面発熱体24と、火災体験室51の温度と湿度を検出し、これら温度と湿度の検出信号をインターフェース部16経由で制御部14に供給する温湿度センサ82とが設置されている。本実施の形態では、面発熱体24として例えばハロゲンヒーターを用いている。
【0040】
また、図13に示すように、火災体験室51に臨ませて垂れ壁には、加熱、加湿された空気や煙が供給される開口5102が設けられ、ダクト収容室62を構成する隔壁5020の床面5002近傍箇所と、ダクト収容室62を構成する天井壁5014箇所には、火災体験室51の空気や煙が排出される開口5104、5105がそれぞれ設けられている。
自然排気用チャンバー58を構成する隔壁5022箇所には、火災体験室51と自然排気用チャンバー58と連通する開口5024(特許請求の開口部に相当)が設けられ、開口5024には開閉窓5025が設けられている。そして、開口5024箇所には、開閉窓5025の開閉状態を検知し、開閉窓5025の開閉状態を示す開閉状態データd5をインターフェース部14経由で制御部14に供給する窓開閉センサ83(図14)が設けられている。開閉状態データd5は開閉窓5025の開度を示すデータであってもよいし、開放および閉塞の2つの状態の何れかを示すデータであってもよい。また、前記開口部は開閉窓5025によって開閉されるものに限定されるものではなく、排煙が可能な開口部であればよく例えば排煙ダクトなどを含むものである。
また、火災体験室51には、エアコン84が設置され火災体験室51内の温度および湿度を調整できるように構成されている。
さらに、火災体験室51内部では、スクリーン20に表示される映像で表現される仮想空間内における体験者の位置データd4(図14)を生成する位置データ生成手段としてのジョイスティック85(図13)が体験者によって保持されている。ジョイスティック85によって生成された位置データd4はインターフェース部14を介して制御部14に供給されるように構成されている。したがって、ジョイスティック85の操作に応じて体験者が前記仮想空間内を所望の方向に所望の移動量だけ移動したことが前記位置データによってデータを制御部14に伝達されるように構成されている。
なお、以上の火災体験室51は、床面5002上において、前記隔壁5016、5018、5020、5022、天井壁5014によって区画されている。
また、本例では、躯体50内部において火災体験室51、プロジェクター室52、準備室54が直線状に配置されているが、これら火災体験室51、プロジェクター室52、準備室54の配置は任意である。また、火災体験室51の形状や出入口5402の位置も任意である。
【0041】
躯体50の長手方向と直交する方向における準備室箇所には、隔壁5024を介して機器収容室64が設けられ、隔壁5024と対向する側壁5006箇所に出入口5404が設けられている。64には制御部14およびインターフェース部16(図14)が収容され、隔壁5024には開口5025が設けられ、この開口5025を介して制御部14およびインターフェース部16などの出し入れを行なわれる。
準備室54を構成する側壁5006箇所には外部と連通する出入口5404が設けられている。
なお、以上の準備室54は、床面5002上において、前記側壁5006、5008、隔壁5018、5024、天井壁5014によって区画されている。
【0042】
次に、図14を参照して制御系の構成について説明する。
蓄煙チャンバー64には、制御部14からインターフェース部16を介して入力される発熱データに基づいて空気を加熱するヒーター70と、インターフェース部16を介して入力される煙データに基づいて煙を発生するスモークマシン72と、インターフェース部16を介して入力される加湿データに基づいて空気を加湿する加湿器74とが設けられている。したがって、蓄煙チャンバー64には、これらヒーター70および加湿器74によって温湿度が調整された空気と、スモークマシン72によって量が調整された煙が蓄えられるように構成されている。
また、蓄煙チャンバー64は、ダクトD3を介して加熱加湿チャンバー68からの空気や煙が供給されるとともに、躯体50の外部と連通する不図示の外気供給用ダクトから外気が供給されるように構成されている。外気供給用ダクトには制御部14の制御により開閉するダンパが設けられている。
また、蓄煙チャンバー64には、蓄煙チャンバー64内部に蓄えられている空気の温湿度を検出する温湿度センサ76が設けられており、温湿度センサ76の検出信号はインターフェース部16を介して制御部14に供給されるように構成されている。
【0043】
図13に示すように、蓄煙チャンバー64に蓄えられた空気や煙は、ダクトD1を介して天井チャンバー66に供給されるように構成されている。ダクトD1には制御部14からインターフェース部16を介して供給される制御信号により開閉されるダンパー78が設けられている。
天井チャンバー66には、蓄煙チャンバー64から供給された空気や煙を開口5102から火災体験室51内に送り込む給気ファン(送風機)80が設けられており、制御部14からインターフェース部16を介して供給される風量データにより給気量が制御されるように構成されている。
火災体験室51に設けられたヒーター24は、制御部14からインターフェース部16を介して供給される発熱データにより加熱温度が制御されるように構成され、スピーカ34は音声発生器32(図2)から供給される音声信号に基づいて音声を出力するように構成されている。
また、エアコン84は、制御部14からインターフェース部16を介して供給される制御信号により温湿度が制御されるように構成されている。
また、温湿度センサ82は、火災体験室51の温度および湿度を検出するものであり、温湿度センサ82で検出された検出信号はインターフェース部16を介して制御部14に供給されるように構成されている。
【0044】
図12に示すように、開口5104、5105はダクトD2を介して排気ファン86(排煙手段)に連通するとともに、ダクトD3を介して加熱加湿チャンバー68に連通している。
排気ファン84は、ダクトD2介して火災体験室51内の空気を外部に排気するものであり、制御部14からインターフェース部16を介して供給される制御信号により排気量が制御されるように構成されている。
図12、図14に示すように、ダクトD3には制御部14からインターフェース部16を介して供給される制御信号により開閉されるダンパー88が設けられている。
【0045】
図14に示すように、加熱加湿チャンバー68には、制御部14からインタフェース部16を介して入力される風量データに基づいてダクトD3から空気を供給する給気ファン90と、制御部14からインターフェース部16を介して入力される発熱データに基づいて加熱加湿チャンバー68内の空気を加熱するヒーター92と、インターフェース部16を介して入力される加湿データに基づいて加熱加湿チャンバー68内の空気を加湿する加湿する加湿器94とが設けられている。なお、加熱加湿チャンバー68は、ダクトD3の内部にヒーター92および加湿器94を設けることで構成してもよい。
加熱加湿チャンバー68には、これらヒーター92および加湿器94によって温湿度が調整された空気や煙が蓄えられるように構成されている。
また、加熱加湿チャンバー68には、加熱加湿チャンバー68内部に蓄えられている空気の温湿度を検出する温湿度センサ96が設けられており、温湿度センサ96の検出信号はインターフェース部16を介して制御部14に供給されるように構成されている。
加熱加湿チャンバー68によって加熱、加湿された空気や煙は、ダクトD4を介して蓄煙チャンバー64に供給されるように構成されている。
したがって、図14に示すように、蓄煙チャンバー64に蓄えらた空気や煙は、ダクトD1、天井チャンバー6、開口5102を介して火災体験室51に供給される。
火災体験室51の空気は、排気ファン86が作動すると開口5104、5105からダクトD2を介して外部に排気され、また、給気ファン90が作動するとダクトD3を介して加熱加湿チャンバー68に供給されここで加熱、加湿された後、ダクトD4を介して蓄煙チャンバー64に供給される。
【0046】
図2に示すように、前記制御部14は、3次元データd1と、火災シナリオデータd2と、燃焼データd3とを前記制御プログラムに基づいて処理することにより、前記映像データ、前記発熱データ、前記風量データ、前記煙データ、前記音声データを生成するように構成されている。
第2の実施の形態では、蓄煙チャンバー64および加熱加湿チャンバー68において空気の加熱と加湿を行なう点が第1の実施の形態と異なっている。したがって、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3には、火災に伴って発生する温度と湿度の変化を再現するために必要なデータが含まれている。
また、第2の実施の形態では、体験者の仮想空間内における位置データの変化を、映像データ、風量データ、煙データ、発熱データ、音声データに反映、すなわちフィードバックする点が第1の実施の形態と異なっている。
したがって、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3には、体験者の仮想空間内における位置データの移動に応じて変化する映像データ、風量データ、煙データ、発熱データ、音声データを再現するために必要なデータが含まれている。
【0047】
前記火災体験装置10Aは、機能的には図11に示すような構成となっており、以下では第1の実施の形態と異なる部分についてのみ説明する。
火災体験装置10Aが第1の実施の形態と異なるのは、湿度制御手段118と湿度調整手段120をさらに備え、位置データd4が映像制御信号102、熱制御手段106、煙制御手段110、音声制御手段112、湿度制御手段118のそれぞれに供給されている点と、開閉状態データd5が煙制御手段110に供給されている点である。
映像制御手段102は、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3に基づき、位置データd4で示される体験者の仮想空間における位置から見た映像データを生成するように構成されている。すなわち、体験者の仮想空間内における視点の移動が反映された映像データを生成して映像表示手段104に表示する。
熱制御手段106は、制御部14およびインターフェース16によって構成され、温湿度センサー76、82、96によって検出された温度に基づいて、ヒーター24、70、92、エアコン84、給気ファン80、90の動作を制御するように構成されている。また、熱発生手段108は、ヒーター24、70、92、エアコン84、給気ファン80、90によって構成されている。
また、熱制御手段106は、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3に基づき、位置データd4で示される体験者の仮想空間における位置に応じて熱発生手段108の温度制御を行なうように構成されている。すなわち、体験者の仮想空間内における視点の移動が反映された温度変化を火災体験室51内で生じさせる。
煙制御手段110は、開閉状態データd5で示される窓の開閉に応じた煙の動き、すなわち、窓を開けると煙が排煙されて火災体験室51内の煙が減少し、窓を閉めると火災体験室51内に煙が充満するといった煙の挙動や量を制御するように煙発生手段112を制御する。煙発生手段112は、煙発生器72、排気ファン86によって構成されている。
また、煙制御手段110は、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3に基づき、位置データd4で示される体験者の仮想空間における位置に応じて煙発生手段110の制御を行なうように構成されている。すなわち、体験者の仮想空間内における視点の移動が反映された煙の変化を火災体験室51内で生じさせる。
音声制御手段112は、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3に基づき、位置データd4で示される体験者の仮想空間における位置に応じて音声制御手段112の制御を行なうように構成されている。すなわち、体験者の仮想空間内における視点の移動が反映された音声の変化を火災体験室51内で生じさせる。
湿度制御手段118は、制御部14とインターフェース部16によって構成され、温湿度センサー76、82、96によって検出された湿度に基づいて、湿度調整手段120を制御するように構成されている。湿度調整手段120は、加湿器74、94およびエアコン84、給気ファン80、90によって構成されている。
また、湿度制御手段118は、3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3に基づき、位置データd4で示される体験者の仮想空間における位置に応じて湿度調整手段120の湿度制御を行なうように構成されている。すなわち、体験者の仮想空間内における視点の移動が反映された湿度変化を火災体験室51内で生じさせる。
【0048】
次に、このように構成された前記火災体験装置10Aの動作について図15のフローチャートを参照して説明する。
仮想の火災を体験する体験者は、火災体験装置10Aの出入口5404から準備室54に入り、温度や湿度に体をなじませる。そして、出入口5402から火災体験室51の内部に入り、出入口5402のドアを閉める。
次に、前記3次元データd1、火災シナリオデータd2、燃焼データd3、位置データd4、開閉状態データd5を制御部14によって処理することにより、これら制御手段によって映像データ、発熱データ、煙データ、音声データの生成を行なう(ステップS40)。
これにより、前記映像表示手段104を構成するプロジェクタ18とスクリーン20によって炎および煙の映像が火災体験室51内部に表示される(ステップS42)。
また、体験者がジョイスティック85を操作することにより、位置データd4に基づいた映像データがスクリーン20に表示される(ステップS44)。
【0049】
熱制御手段106による熱発生手段108の制御と、煙制御手段110による煙発生手段112の制御により、蓄煙チャンバー64に蓄えられた加熱、加湿された空気と煙が、吸気ファン80により天井チャンバー66を介して温風吹出し口5102から火災体験室51内部に導かれるとともに、面発熱体24からの輻射熱が火災体験室51内部に輻射される(ステップS46、S48)。
また、窓開閉センサ83によって検出された開閉状態データd5に基づいて、煙制御手段110が煙発生手段112を制御することにより、火災体験室51内に煙が充満され、あるいは、煙が排出される(ステップS50)。
また、前記音声発生手段116を構成する音声発生器32とスピーカ34によって音声が火災体験室51内部に発生される(ステップS52)。
【0050】
そして、前記火災シナリオデータd2が終了したか否を判定し(ステップS54)、この判定結果が否定(“N”)であればステップS40に移行して同様の動作を繰り返し、この判定結果が肯定(“Y”)であれば、前記制御部14は前記排気ファン86を作動させて火災体験室51内部の煙を排煙し(ステップS56)、火災体験の動作を終了する。
【0051】
第2の実施の形態においては、火災体験室51内における空気の温度と煙の量を調整することに加えて、湿度を調整できるようにしたので、仮想的な火災をリアルに体験する上で有利となる。
また、ジョイスティックによって体験者が映像によって表現される仮想空間内を移動できるようにしたので、仮想的な火災をリアルに体験する上で有利となる。
また、ジョイスティックによって体験者が仮想空間内を移動した際に、仮想空間内の位置データが熱制御手段106、煙制御手段110、音声制御手段114、湿度制御手段118のそれぞれにフィードバックされることにより、火災体験室51内における温度や熱、煙、音声、湿度を前記位置データに応じて変化させることができるので、仮想的な火災をリアルに体験する上で有利となる。
また、窓を開閉することにより、煙が火災体験室51内に充満されたり、煙が火災体験室51から外部に排気されるようにしたので、窓を閉めた際の状況および窓を開けた際の状況をリアルに体験する上で有利となる。
【0052】
また、第2の実施の形態では、予め蓄煙チャンバー64や加熱加湿チャンバー68に加熱、加湿され煙が加えられた空気が蓄えられているので、火災体験室51に対して所望の温湿度の空気や煙を短時間で供給することができ、火災体験をリアルなものとする上で有利となる。
また、蓄煙チャンバー64と加熱加湿チャンバー68の双方を設けているので、空気の加熱、加湿をより短時間に行なうことができる。
また、図14に示すように、ダクトD3とダクトD4を連通するダクトD5を設け、加熱加湿チャンバー68を通過する空気の一部が火災体験室51を経由することなく加熱加湿チャンバー68によって繰り返し加熱および加湿されるように構成すれば、所望の温度、湿度に調整した空気を短時間で得る上で有利となる。
また、天井チャンバー66と開口5102の中間の箇所と、ダクトD4とを連通するダクトD6を設け、蓄煙チャンバー64を通過する空気の一部が火災体験室51を経由することなく蓄煙チャンバー64によって繰り返し加熱および加湿するように構成しても、所望の温度、湿度に調整した空気を短時間で得る上で有利となる。
また、ジョイスティックで生成される位置データを前記音声制御手段114に供給するように構成し、音声制御手段114が入力された位置データに基づいて音声の定位を制御するようにすれば、体験者が映像によって表現される仮想空間内を移動すると同時に音声の定位が変化するので、火災をよりリアルに擬似体験する上で有利である。
【0053】
また、第1、第2の実施の形態において、プロジェクター18でスクリーン20に投影する映像を立体視できるように構成すれば、火災をよりリアルに擬似体験する上で有利である。
例えば、プロジェクター18からスクリーン20に円偏光方式によって映像を表示する構成とした場合には、体験者が立体視用の偏光めがねを使用して映像を見ることで立体画像を見ることができる。
また、プロジェクター18からスクリーン20に時分割方式によって映像を表示する構成とした場合には、体験者が立体視用の液晶シャッタ付きめがねを使用して映像を見ることで立体画像を見ることがでる。
これら2つの方式の双方を任意に選択して利用できるように構成してもよい。
【0054】
以上説明したように、本発明によれば、火災の映像に加えて、火災体験の重要な要因である輻射熱、温度、湿度、煙、煙の流動、音声を発生することによって火災をよりリアルに擬似体験することができる。
また、温度、湿度、煙の流動などの実際のデータに基づいて火災シナリオを作成することにより、科学的根拠に基づいた擬似体験が可能となるので、消防隊の教育、訓練に用いる上で有利である。
また、火災シナリオにおける輻射熱、温度、湿度、煙、煙の流動、音声などの条件を異ならせて、情報伝達の正確度などを測定する種々の実験を体験者に行なうことがにより、火災発生時などにおける人間行動学上の貴重な知見を得ることができる。
また、このような実験結果を活用することにより、火災体験装置や方法の改善に役立てることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の火災体験装置および方法によれば、仮想的な火災をよりリアルに体験することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の火災体験装置の第1の実施の形態を示す機能ブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の火災体験装置の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の火災体験装置の全体構成を示す構成図である。
【図4】火災体験室における映像表示状態を説明する説明図である。
【図5】火災体験室における映像表示状態を説明する斜視図である。
【図6】火災体験室の内部から側壁を見た状態を示す説明図である。
【図7】火災体験室の斜視図である。
【図8】火災体験装置において煙および熱を発生するための構成を示す説明図である。
【図9】制御部の構成を示すブロック図である。
【図10】火災体験装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態を示す機能ブロック図である。
【図12】第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示す平面図である。
【図13】第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示す断面図である。
【図14】第2の実施の形態の火災体験装置の構成を示すブロック図である。
【図15】第2の実施の形態の火災体験装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10、10A 火災体験装置
12、51 火災体験室
14 制御部
16 インターフェース部
102 映像制御手段
104 映像表示手段
106 熱制御手段
108 熱発生手段
110 煙制御手段
112 煙発生手段
114 音声制御手段
116 音声発生手段
118 湿度制御手段
120 湿度調整手段
d1 3次元データ
d2 火災シナリオデータ
d3 燃焼データ
d4 位置データ
d5 開閉状態データd5

Claims (20)

  1. 火災体験室と、
    映像データに基づいて映像を生成しこの映像を前記火災体験室の内部に表示する映像表示手段と、
    前記映像データを生成する映像制御手段とを備えた火災体験装置であって、
    前記映像制御手段による前記映像データの生成は、仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれる、
    ことを特徴とする火災体験装置。
  2. 前記火災体験室の内部に熱を発生させる熱発生手段と、前記熱発生手段による熱の発生動作を制御する熱制御手段とを備え、前記熱制御手段による前記熱の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  3. 前記火災体験室の内部に音声を発生させる音声発生手段と、前記音声発生手段による音声の発生動作を制御する音声制御手段とを備え、前記音声制御手段による前記音声の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれることを特徴とする請求項1または2記載の火災体験装置。
  4. 前記火災体験室の内部に煙を発生させる煙発生手段と、前記煙発生手段による煙の発生動作を制御する煙制御手段とを備え、前記煙制御手段による前記煙の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれることを特徴とする請求項1、2または3記載の火災体験装置。
  5. 前記煙発生手段は該煙発生手段で発生する煙を加熱するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の火災体験装置。
  6. 前記煙発生手段によって発生される煙にはにおいがつけられていることを特徴とする請求項4または5記載の火災体験装置。
  7. 前記煙発生手段によって発生された煙を前記火災体験室の内部から外部に排煙する排煙手段を設けたことを特徴とする請求項4、5または6記載の火災体験装置。
  8. 前記火災体験室に開閉可能な開口部を設け、前記開口部の開閉状態を検出する開口部開閉検出手段を設け、前記煙制御手段は、前記開口部開閉検出手段で検出された前記開口部の開閉状態に基づいて前記煙発生手段および排煙手段の双方または一方を動作させ前記火災体験室内の煙の挙動および量を制御するように構成されていることを特徴とする請求項4乃至7に何れか1項記載の火災体験装置。
  9. 前記火災体験室の内部に供給する空気の湿度を調整する湿度調整手段と、前記湿度調整手段による湿度の調整動作を制御する湿度制御手段とを備え、前記湿度制御手段による前記湿度の調整動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれることを特徴とする請求項1乃至8に何れか1項記載の火災体験装置。
  10. 前記火災体験室は、床面から立設された側壁と、該側壁の上部を接続する天井壁とを備え、前記側壁および天井壁の一部または全部は透明な材料から構成され、前記映像表示手段は、前記側壁の外側で該側壁に面して配設されたスクリーンと、該スクリーンに映像を投影する投影装置とを備えて構成され、前記映像表示手段による前記映像の表示は前記投影装置によって前記スクリーンに前記映像が投影されることによってなされることを特徴とする請求項1乃至9にいずれか1項記載の火災体験装置。
  11. 前記映像表示手段によって表示される映像データは、炎および煙のいずれか一方または双方の映像を含むことを特徴とする請求項1乃至10にいずれか1項記載の火災体験装置。
  12. 前記スクリーンに投影された映像によって前記火災体験室内に存在する体験者によって視認される仮想空間が表現され、前記仮想空間内における前記体験者の位置データを生成する位置データ生成手段を前記火災体験室内に設け、前記映像制御手段による前記映像データの生成は、前記位置データ生成手段で生成された位置データに基づいて行なわれることを特徴とする請求項1乃至11に何れか1項記載の火災体験装置。
  13. 前記火災体験室の内部に熱を発生させる熱発生手段と、前記熱発生手段による熱の発生動作を制御する熱制御手段とを備え、前記熱制御手段による前記熱の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれ、前記スクリーンに投影された映像によって前記火災体験室内に存在する体験者によって視認される仮想空間が表現され、前記仮想空間内における前記体験者の位置データを生成する位置データ生成手段を前記火災体験室内に設け、前記熱制御手段による前記熱の発生動作の制御は、前記位置データ生成手段で生成された位置データを反映して行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  14. 前記火災体験室の内部に音声を発生させる音声発生手段と、前記音声発生手段による音声の発生動作を制御する音声制御手段とを備え、前記音声制御手段による前記音声の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれ、前記スクリーンに投影された映像によって前記火災体験室内に存在する体験者によって視認される仮想空間が表現され、前記仮想空間内における前記体験者の位置データを生成する位置データ生成手段を前記火災体験室内に設け、前記音声制御手段による前記音声の発生動作の制御は、前記位置データ生成手段で生成された位置データを反映して行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  15. 前記火災体験室の内部に煙を発生させる煙発生手段と、前記煙発生手段による煙の発生動作を制御する煙制御手段とを備え、前記煙制御手段による前記煙の発生動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれ、前記スクリーンに投影された映像によって前記火災体験室内に存在する体験者によって視認される仮想空間が表現され、前記仮想空間内における前記体験者の位置データを生成する位置データ生成手段を前記火災体験室内に設け、前記煙制御手段による前記煙の発生動作の制御は、前記位置データ生成手段で生成された位置データを反映して行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  16. 前記火災体験室の内部に供給する空気の湿度を調整する湿度調整手段と、前記湿度調整手段による湿度の調整動作を制御する湿度制御手段とを備え、前記湿度制御手段による前記湿度の調整動作の制御は、仮想的な火災が発生する建築物および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて行なわれ、前記スクリーンに投影された映像によって前記火災体験室内に存在する体験者によって視認される仮想空間が表現され、前記仮想空間内における前記体験者の位置データを生成する位置データ生成手段を前記火災体験室内に設け、前記湿度制御手段による前記湿度の調整動作の制御は、前記位置データ生成手段で生成された位置データを反映して行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  17. 前記燃焼データは、該燃焼データおよび開口条件を含むデータから科学的根拠に基づいて生成される煙層の挙動を示す煙層のデータを有し、前記映像制御手段による前記映像データの生成は、前記煙層のデータを反映して行なわれることを特徴とする請求項1記載の火災体験装置。
  18. 前記音声発生手段により発生される音声は、人の声、燃焼音、騒音、機械音の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3記載の火災体験装置。
  19. 仮想的な火災が発生する建築物の形状および該建築物の内部または外部に存在する物体の形状を表す3次元データと、時間経過に応じて前記建築物および物体で進行する火災の状況を示す火災シナリオデータと、時間経過に応じて前記建築物および物体が燃焼する際の燃焼温度を示す燃焼データとに基づいて映像を生成し、
    前記映像を火災体験室の内部に表示させるようにした、
    ことを特徴とする火災体験方法。
  20. 前記映像は炎および煙のいずれか一方または双方の映像を含むことを特徴とする請求項19記載の火災体験方法。
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