JP2004004380A - 現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に保持した非磁性1成分トナーTを像担持体1に供給する現像ローラ4を備える。現像ローラ4との当接部を有するとともに、現像ローラ4の回転方向とは逆方向に回転して、ブラシ部に保持した非磁性1成分トナーTを現像ローラ4に供給するブラシローラ5をさらに備える。そして、ブラシローラ5は、現像ローラ4の中心を原点としたときに原点を通る垂直軸Yの左側に像担持体1をみた断面において、当接部の極座標における角度成分θが−30〜−90度となるように配設される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、非磁性1成分トナーを用いた現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置に関し、特に、現像ローラにトナーを供給するトナー供給ローラとしてブラシローラを用いた現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置に設置される現像装置において、装置の小型化や低コスト化等を達成するために、1成分トナーを用いた現像方式が用いられている。
さらに、高い画像品質が要求される現像装置、特に、カラー画像を扱う現像装置においては、非磁性1成分トナーを用いた現像方式が多く用いられている。
【0003】
このような非磁性1成分トナーを用いた現像装置において、例えば、特開2000−235302号公報等には、現像ローラに非磁性1成分トナーを供給するトナー供給ローラとして、ブラシ密度が6〜12万本/平方インチで毛足長さが1.7mmのブラシ毛を芯金に均一に植毛してなるブラシローラを用いた技術が開示されている。
【0004】
このブラシローラは、ブラシ部が現像ローラに当接するとともに、現像ローラの回転方向と同じ方向に回転する。そして、ブラシローラ上に保持されたトナーは、現像ローラとの当接部まで搬送される。そして、搬送されたトナーは、当接部で両ローラに挟まれ摩擦帯電して、両ローラ間の電位差により、現像ローラ上に移動する。
【0005】
このように、ブラシローラは、柔軟性及び屈曲性のあるブラシにて現像ローラとの接触部を形成している。したがって、トナー供給ローラとして発泡ポリウレタン等の弾性材料を芯金に被覆したものを用いた場合(例えば、特開平9−90738号公報参照)と比較して、現像ローラとの摩擦抵抗が少なく、装置のトルクが軽減されるというメリットがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の現像装置は、トルクが小さい点では高速の装置に適しているものの、画像品質の点で高速の装置には不向きであるという問題があった。
例えば、像担持体としての感光体ドラムのドラム周面における線速が、150mm/秒以上の比較的高速の画像形成装置に上述のブラシローラを備えた非磁性1成分現像装置を搭載する。このとき、現像装置において、高速で回転するブラシローラのブラシ毛の中に入り込んだトナーには、ブラシローラから離脱して現像ローラに移動するのに充分な時間が与えられない。
【0007】
その結果、ブラシローラから現像ローラへ供給されるべきトナー量は不足して、感光体ドラム上の潜像に供給するトナー量も少なくなる。すなわち、転写紙上の画像濃度は低下して、充分な画像品質が得られない。
このような現象は、特に感光体ドラムの線速が200mm/秒以上となる画像形成装置に顕著にあらわれる。
【0008】
ここで、上述の問題を考慮して、現像ローラとの当接部において、ブラシローラにおけるトナーの離脱性を上げるために、現像ローラに対するブラシローラの回転方向や回転数を変更することが考えられる。
しかし、その場合に、現像ローラに供給する非磁性1成分トナーを充分に摩擦帯電できるかが問題となる。
【0009】
すなわち、現像ローラに供給される非磁性1成分トナーが充分に摩擦帯電されなかった場合、現像ローラ上に供給されるトナーのうち弱帯電トナーの比率が大きくなり、感光体ドラム上の地肌領域(潜像の形成されない領域である。)にトナーが付着する「地肌汚れ」が発生する。さらには、現像ローラ上に供給されるトナー量自体が少なくなり、充分な画像濃度を得られなくなる。
【0010】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、非磁性1成分トナーを用いた高速の装置に使用しても、トルクが小さく、地肌汚れが少なく画像濃度の劣化のない画像品質の高い現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、上記課題を解決するために研究を重ねた結果、次の事項を知るに至った。
すなわち、現像ローラに当接するブラシローラを、現像ローラの回転方向とは逆方向に回転させることで、現像ローラとの当接部におけるブラシローラにおけるトナーの離脱性を上げることができる。
【0012】
さらに、当接部で摩擦帯電する非磁性1成分トナーの状態は、現像ローラとブラシローラとの当接位置によって大きく異なる。具体的には、現像ローラとブラシローラとの当接位置によって、現像ローラ上における弱帯電トナー量の比率や、現像ローラ上におけるトナー量が変動する。
【0013】
この発明は以上述べた事項に基づくものであり、すなわち、この発明の請求項1記載の発明にかかる現像装置は、表面に保持した非磁性1成分トナーを像担持体に供給する現像ローラと、前記現像ローラとの当接部を有するとともに、前記現像ローラの回転方向とは逆方向に回転して、ブラシ部に保持した前記非磁性1成分トナーを前記現像ローラに供給するブラシローラとを備え、前記ブラシローラは、前記現像ローラの中心を原点としたときに該原点を通る垂直軸の左側に前記像担持体をみた断面において、前記当接部の極座標における角度成分が−30〜−90度となるように配設されたものである。
【0014】
また、請求項2記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1に記載の発明において、前記現像ローラは、対向する前記像担持体と間隙を設けて配設されたものである。
【0015】
また、請求項3記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記現像ローラは、直流電圧に交流電圧を重畳して印加されるものである。
【0016】
また、請求項4記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記ブラシローラは、ブラシ密度を80〜240万本/平方インチとしたものである。
【0017】
また、請求項5記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記ブラシローラは、ブラシ繊維太さを2〜6デニール/フィラメントとしたものである。
【0018】
また、請求項6記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載の発明において、前記ブラシローラは、ブラシ毛足長さを3〜4mmとしたものである。
【0019】
また、請求項7記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記ブラシローラは、体積抵抗を104〜106Ω・cmとしたものである。
【0020】
また、請求項8記載の発明にかかる現像装置は、上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記ブラシローラは、前記当接部における前記現像ローラに対する線速比を1.3〜3.0としたものである。
【0021】
また、この発明の請求項9記載の発明にかかるプロセスカートリッジは、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたものである。
【0022】
また、この発明の請求項10記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0024】
実施の形態.
図1〜図4にて、この発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は実施の形態における現像装置を示す概略断面図である。詳しくは、図1は、現像ローラの中心を原点としたときに、原点を通る垂直軸Yの左側に感光体ドラムをみた断面図である。
【0025】
図1において、1は像担持体として画像形成装置に設置される感光体ドラム、3は画像形成装置に設置される現像装置、4は感光体ドラム1と間隙を設けて配設される現像ローラ、5は現像ローラ4に当接してトナーを供給するブラシローラ、6は現像ローラ4に当接して現像ローラ4上のトナー量を調整するドクターブレード、7は装置内のトナーをブラシローラ5側に供給する第1アジテータ、8は装置内のトナーを第1アジテータ7側に供給する第2アジテータ、Tは非磁性1成分のトナーを示す。
【0026】
また、図1において、Xは現像ローラ4の中心を原点とした直交軸における水平軸、Yは現像ローラ4の中心を原点とした直交軸における垂直軸、θは現像ローラ4に対するブラシローラ5の当接部における当接角度を示す。
なお、ブラシローラ5の当接部とは、現像ローラ4の中心とブラシローラ5の中心とを結んだ線分が現像ローラ4の外周と交差する点をいう。そして、当接角度θは、当接部を極座標であらわしたときの角度成分(方向成分)となる。換言すれば、当接角度θは、現像ローラ4の中心を通る水平軸Xと、現像ローラ4の中心とブラシローラ5の中心とを結んだ線分とが、交差する角度である。
【0027】
ここで、図示は省略するが、現像ローラ4の両端部には、コロ状のスペーサが設置されていて、これが感光体ドラム1に当接する。これにより、現像ローラ4表面は、対向する感光体ドラム1表面に対して、非接触となる。そして、感光体ドラム1上に形成された潜像と現像ローラ4に印加された電圧との電位差により、双方の間隙をトナーが飛翔する。こうして、感光体ドラム1表面に形成された潜像に、現像ローラ4からトナーが供給されて、顕像を形成する。
【0028】
また、現像ローラ4は、芯金の周りに硬質ゴムを形成して、ブラストビーズを用いてその表面の粗さが十点平均粗さで1.4μm以下となるように処理したものである。
また、ドクターブレード6は、食い込み量が0.7mm程度で、突き出し量が−1.5mm程度となるように、現像ローラ4に当接している。これによって、現像ローラ4上に付着したトナーTは、ドクターブレード6を通過した後に、適度に薄層化されたトナー層となる。
【0029】
また、ブラシローラ5は、導電性を有し、トナーTの極性とは異なる極性に帯電するブラシ毛を、芯金に巻きつけたものである。詳しくは、ブラシ毛を織り込んだ所定幅の生地を、芯金の周面にスパイラル状に巻きつけて接着したものである。
ここで、ブラシ毛は、ナイロン、レーヨン等のブラシ繊維材料にカーボンを分散したものである。なお、ブラシ毛のブラシ密度は80〜240万本/平方インチであり、ブラシ繊維太さは2〜6デニール/フィラメントであり、ブラシ毛足長さは3〜4mmであり、体積抵抗は104〜106Ω・cmのものが好ましい。
【0030】
また、図1の矢印が示すように、ブラシローラ5の回転方向は、現像ローラ4の回転方向とは逆の方向である。すなわち、図1の断面において、現像ローラ4は反時計方向に回転するのに対して、ブラシローラ5は時計方向に回転する。これを現像ローラ4とブラシローラ5の当接部においてみるならば、双方のローラは順方向に移動していることになる。
なお、当接部における現像ローラ4に対するブラシローラ5の食い込みは、1mm程度となっている。また、当接部における現像ローラ4に対するブラシローラ5の線速比は、1.3〜3.0とすることが好ましい。
【0031】
また、ブラシローラ5は、当接角度θが−30〜−90度の範囲内になるように配設したものである。ここで、当接角度θのマイナス方向は、図1の破線矢印の方向、すなわち、水平軸Xを基準として第4象限から第3、第2、第1象限の順に時計回りに進む方向である。
【0032】
また、図示は省略するが、現像ローラ4とブラシローラ5とには、それぞれ、高電圧電源が接続されており、所定電圧の印加による電界が形成される。これにより、ブラシローラ5上の帯電されたトナーTは、現像ローラ4上に吸着することになる。さらには、感光体ドラム1の潜像領域と現像ローラ4との電位差により、現像ローラ4上のトナーTは、感光体ドラム1の潜像領域に吸着することになる。
なお、現像ローラ4に印加される電圧は、直流電圧に交流電圧を重畳することが好ましい。これにより、現像ローラ4上に付着する弱帯電トナーをも、いわゆるトナー振動効果により、感光体ドラム1の潜像領域に吸着させて、現像性を向上させることができる。
【0033】
以上のように構成された現像装置は、次のように動作する。
まず、現像装置3内のトナーTは、図1の矢印方向に回転する第2アジテータ8により、第1アジテータ7側に搬送される。そして、第1アジテータ7近傍に搬送されたトナーTは、図中の矢印方向に回転する第1アジテータ7により、ブラシローラ5側に搬送される。
【0034】
その後、ブラシローラ5近傍に搬送されたトナーTの一部は、図中の矢印方向に回転するブラシローラ5により、機械的に、現像ローラ4との当接部に向けて搬送される。また、トナーTの別の一部は、ブラシローラ5との衝突により帯電した後に静電的にブラシローラ5に吸着して、現像ローラ4との当接部に向けて搬送される。
【0035】
その後、ブラシローラ5によって機械的又は静電的に搬送されたトナーTは、図中の矢印方向に回転する現像ローラ4との当接部に搬送される。そして、当接部では、搬送されたトナーTが圧縮されるとともに、両ローラの線速差により摩擦して、帯電することになる。
こうして帯電したトナーTの一部は、現像ローラ4に静電的に吸着して、ドクターブレード6との当接部に向けて搬送される。他方、現像ローラ4に吸着されなかったトナーTの一部は、ブラシローラ5の回転方向に沿うようにして、現像装置3の内部側に再び戻される。
【0036】
ドクターブレード6との当接部に搬送された現像ローラ4上のトナーTは、ドクターブレード6により、適当なトナー量に調整される。すなわち、ドクターブレード6との当接部をすり抜けて薄層化されたトナーTは、感光体ドラム1との対向部に向けて搬送される。他方、ドクターブレード6により除去された現像ローラ4上のトナーTは、ブラシローラ5の後方に向けて流動する。
そして、感光体ドラム1との対向部に搬送された現像ローラ4上のトナーTは、上述した電界により、感光体ドラム1上に形成された潜像に向けて飛翔することになる。
【0037】
次に、図2にて、本実施の形態の現像装置が設置される画像形成装置について説明する。図2は画像形成装置としてのデジタル式複写機を示す概略断面図である。詳しくは、図2は、2つの現像装置を備えて2色画像の形成が可能な高速のデジタル式複写機における感光体ドラム周辺を示す断面図であり、周知の原稿読取装置や給紙装置や定着装置等の図示を省略したものである。
【0038】
図2において、10は感光体ドラム1表面を帯電する第1帯電装置、L1は第1帯電装置10にて帯電された感光体ドラム1表面に第1の潜像を形成する第1露光、11は第1露光L1が照射された潜像領域に第1のトナーを供給する第1現像装置、13は第1現像装置11を通過した感光体ドラム1表面をさらに帯電する第2帯電装置、L2は第2帯電装置13にて帯電された感光体ドラム1表面に第2の潜像を形成する第2露光、15は感光体ドラム1上のトナー付着量を光学的に検出する光学センサ、17は感光体ドラム1上のトナー画像を転写紙に転写する転写装置、18は感光体ドラム1上の未転写のトナーを回収するクリーニング装置、19はクリーニング装置18を通過した後の感光体ドラム1表面の電位をリセットする除電装置を示す。
【0039】
ここで、本実施の形態における複写機には、第1現像装置11と、第2現像装置としての現像装置3との、2つの現像装置が設置されている。第1現像装置11は、黒色画像を形成するための現像装置であり、装置内には黒色トナーが収納されている。これに対して、第2現像装置3は、赤色画像を形成するための現像装置であり、装置内には赤色トナーが収納されている。
なお、本実施の形態は、第2現像装置として先に説明した本発明に係わる図1の現像装置3を用いている。
【0040】
また、第1帯電装置10及び第1露光L1は、第1現像装置11とともに、黒色画像を形成するためのものである。一方、第2帯電装置13及び第2露光L2は、第2現像装置3とともに、赤色画像を形成するためのものである。
このように、本実施の形態の複写機では、2色画像を形成する。
【0041】
以上のように各装置に包囲された感光体ドラム1表面では、次のような作像プロセスがおこなわれる。
まず、第1帯電装置10によって一様に帯電された感光体ドラム1表面は、図2の矢印方向に回転して、第1露光L1の照射部に到達する。第1露光L1は、図示せぬ原稿読取装置によって読み取った原稿の画像情報に基づいた露光であり、光源をレーザダイオードやLED等としたものである。そして、第1露光L1により、感光体ドラム1表面には、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0042】
その後、第1露光L1による潜像が形成された感光体ドラム1表面は、第1現像装置11と対向する位置に到達する。ここでは、感光体ドラム1表面の潜像と、第1現像装置11の現像ローラ表面に印加された現像電圧とにより、電界が形成されている。この電界によって、第1現像装置11の黒色トナーが、感光体ドラム1表面の潜像に吸着することになる。
【0043】
次に、第1現像装置11により黒色画像が形成された感光体ドラム1表面は、第2帯電装置13と対向する位置に達する。そして、ここで感光体ドラム1表面は、再び帯電される。
その後、第2帯電装置13によって帯電された感光体ドラム1表面は、第2露光L2、第2現像装置3の位置を順次通過する。
そして、感光体ドラム1表面には、第1現像装置11で形成した黒色画像に合わせて、第2現像装置3による赤色画像が形成される。
【0044】
その後、感光体ドラム1は、光学センサ15の位置を通過して、転写装置17との対向部に達する。このとき、転写部17には、図示せぬ給紙装置から供給された転写紙が、感光体ドラム1上の画像と転写位置を合わせるようにして搬送される。そして、ここで転写紙に裏面側から電荷を付与して、感光体ドラム1上の2色画像を転写紙に転写する。
【0045】
転写装置17にて2色画像が転写された後の転写紙は、図示せぬ定着装置でトナーが定着された後に、複写機外に排紙される。
他方、転写装置17との対向部を通過した感光体ドラム1表面は、その後に、クリーニング装置18、除電装置19の位置を通過して、一連の作像プロセスを終了する。
なお、上述したように、本実施の形態の複写機は、高速のデジタル複写機であり、感光体ドラム1表面の線速は、200mm/秒程度である。
【0046】
以上説明したように、本実施の形態における現像装置3は、ブラシローラ5の当接角度θが所定の範囲内となるように構成したものである。これによって、現像装置3を設置した画像形成装置において、地肌汚れが少なく、安定した画像濃度の画像を提供するものである。
以下、図3、図4にて、ブラシローラ5の当接角度θ変化による画像への影響について説明する。
【0047】
図3は、ブラシローラの当接角度と弱帯電トナー比率との関係を示すグラフである。詳しくは、図3は、先に図1等で説明した現像装置3の諸条件において、ブラシローラ5の当接角度θを変化させたときの、現像ローラ4上の弱帯電トナー比率を示したものである。
図3において、横軸は現像ローラ4とブラシローラ5との当接角度θをあらわし、縦軸は当接部を通過した後の現像ローラ4上の弱帯電トナー比率を百分率であらわしたものである。
【0048】
ここで、弱帯電トナーとは、当接部等で摩擦帯電が充分になされなかったトナーや、もともと帯電能力の低いトナーであり、帯電量が9μクーロン/グラム以下のものをいう。
また、弱帯電トナー比率とは、現像ローラ上における全トナーの重量のうち弱帯電トナーが占める重量の割合である。
【0049】
そして、この弱帯電トナー比率が高い場合、感光体ドラム1上に地肌汚れが発生して、この地肌汚れがそのまま転写紙上の地肌汚れとなる。詳しくは、充分に帯電されていない弱帯電トナーは、感光体ドラム1上の潜像領域ではなく、トナーの付着を予定していない地肌領域にまで付着することがあり、これが地肌汚れとなる。
【0050】
図3に示すように、ブラシローラの当接角度が−30度からマイナス方向に変動しても(図1に示す座標における時計方向の移動である。)、弱帯電トナー比率は約5パーセントで変動はない。これに対して、当接角度が−30度からプラス方向に変動すると(図1に示す座標における反時計方向の移動である。)、弱帯電トナー比率は急激に上昇する。
なお、弱帯電トナー比率が5%程度である場合、転写紙上の地肌汚れは極めて目立たないレベルとなる。
このことから、弱帯電トナーの発生を軽減するには、ブラシローラ5の当接角度θを、−30度よりマイナス方向に大きくする必要がある。
【0051】
一方、図4は、ブラシローラの当接角度と現像ローラ上トナー量との関係を示すグラフである。詳しくは、図4は、先に図1等で説明した現像装置3の諸条件において、ブラシローラ5の当接角度θを変化させたときの、ドクターブレード6通過後の現像ローラ4上に付着するトナーの単位面積当たりの重量を示したものである。
図4において、横軸は現像ローラ4とブラシローラ5との当接角度θをあらわし、縦軸は現像ローラ上トナー量をあらわしたものである。
【0052】
ここで、感光体ドラム1上に形成された潜像を充分かつ安定的な画像濃度で顕像化するためには、現像ローラ4から感光体ドラム1に向けて、充分かつ安定した量のトナーを供給する必要がある。このために、現像ローラ上トナー量は、0.5ミリグラム/mm2程度に維持する必要がある。
【0053】
図4に示すように、当接角度θが、−30〜−90度の範囲にあるとき、現像ローラ上トナー量を0.5ミリグラム/mm2程度に維持することができる。
したがって、充分な画像濃度を確保するために、当接角度θが−30〜−90度の範囲内となるように、ブラシローラ5を配設することが好ましい。
【0054】
ここで、本実施の形態においては、現像装置3におけるブラシローラ5の当接角度θが、−45度となるように構成されており、図3及び図4で説明した双方の当接角度θの条件を満足する。
したがって、本実施の形態においては、画像上の地肌汚れが少なく、充分な画像濃度が維持される画像品質の高い現像装置及び画像形成装置を提供することができる。
【0055】
特に、本実施の形態の現像装置は、非磁性1成分トナーを用いたものであり、感光体ドラム1の回転数の高い高速の画像形成装置への使用に適している。
すなわち、現像ローラ4の回転数が高速になっても、ブラシローラ5は当接部において現像ローラと順方向に進むために、ブラシローラ5から現像ローラ4に向けてトナーが移行する時間がある程度確保される。さらに、その順方向の進行に加えて、当接部に当接するのは柔軟性の大きなブラシ部材なので、両ローラの回転に係わる摩擦抵抗も比較的少なくなる。したがって、現像装置3のトルクは、比較的小さくなり、駆動ギア等の関連する部材の消耗を軽減することができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、現像装置3を画像形成装置に直接設置した。これに対して、現像装置3をプロセスカートリッジ内に一体的に収めて、これを画像形成装置に設置することもできる。
ここで、プロセスカートリッジとは、図2で説明した作像プロセスに関与する装置のうち、複数の装置を1つの集合体としてカートリッジ化して、画像形成装置に着脱自在に構成したものである。プロセスカートリッジの1つの形態としては、現像装置、感光体ドラム、帯電装置、クリーニング装置を1つの集合体とすることができる。
そして、このように本実施の形態の現像装置3をプロセスカートリッジ内に収納することで、画像上の地肌汚れが少なく、充分な画像濃度が維持される画像品質の高いプロセスカートリッジを提供することができる。
【0057】
また、本実施の形態では、現像装置3として非接触式の装置を用いた。これに対して、現像装置として接触式の装置であっても本発明を適用することができる。例えば、現像ローラの表面が弾性を有する比較的軟質なゴム材料からなり、現像ローラを感光体ドラムに当接させて現像する方式であっても本発明を適用して、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0058】
また、本実施の形態では、現像装置3の現像ローラ4に、直流電圧に交流電圧を重畳して印加したが、直流電圧のみ印加する構成であっても、本発明を適用することができる。そして、その場合であっても、本実施の形態と同様に、地肌汚れを軽減し、充分な画像濃度を維持することができる。
【0059】
また、本実施の形態では、画像形成装置として2色画像が形成できるデジタル式複写機を用いたが、本発明はこれに限定されることはない。本発明は、例えば、単色のアナログ式複写機にも適用できるし、プリンタやファクシミリ等に対しても当然に適用することができる。
【0060】
なお、本発明が前記実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施の形態の中で示唆した以外にも、実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【0061】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されているので、非磁性1成分トナーを用いた高速の装置に使用しても、トルクが小さく、地肌汚れが少なく画像濃度の劣化のない画像品質の高い現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態における現像装置を示す概略断面図である。
【図2】図1の現像装置が設置される画像形成装置を示す概略断面図である。
【図3】ブラシローラの当接角度と弱帯電トナー比率との関係を示すグラフである。
【図4】ブラシローラの当接角度と現像ローラ上トナー量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体)、 3 現像装置(第2現像装置)、
4 現像ローラ、 5 ブラシローラ、 6 ドクターブレード、
7 第1アジテータ、 8 第2アジテータ、
10 第1帯電装置、 11 現像装置(第1現像装置)、
13 第2帯電装置、 15 光学センサ、 17 転写装置、
18 クリーニング装置、 19 除電装置、
X 水平軸、 Y 垂直軸、 θ 当接角度(角度成分)、
T トナー、 L1 第1露光、 L2 第2露光。
Claims (10)
- 表面に保持した非磁性1成分トナーを像担持体に供給する現像ローラと、
前記現像ローラとの当接部を有するとともに、前記現像ローラの回転方向とは逆方向に回転して、ブラシ部に保持した前記非磁性1成分トナーを前記現像ローラに供給するブラシローラとを備え、
前記ブラシローラは、前記現像ローラの中心を原点としたときに該原点を通る垂直軸の左側に前記像担持体をみた断面において、前記当接部の極座標における角度成分が−30〜−90度となるように配設されたことを特徴とする現像装置。 - 前記現像ローラは、対向する前記像担持体と間隙を設けて配設されたことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
- 前記現像ローラは、直流電圧に交流電圧を重畳して印加されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の現像装置。
- 前記ブラシローラは、ブラシ密度を80〜240万本/平方インチとしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記ブラシローラは、ブラシ繊維太さを2〜6デニール/フィラメントとしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記ブラシローラは、ブラシ毛足長さを3〜4mmとしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記ブラシローラは、体積抵抗を104〜106Ω・cmとしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の現像装置。
- 前記ブラシローラは、前記当接部における前記現像ローラに対する線速比を1.3〜3.0としたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の現像装置。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002160867A JP2004004380A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | 現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002160867A JP2004004380A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | 現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置 |
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ID=30430099
Family Applications (1)
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JP2002160867A Pending JP2004004380A (ja) | 2002-06-03 | 2002-06-03 | 現像装置、及び、プロセスカートリッジ、画像形成装置 |
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JP (1) | JP2004004380A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7697875B2 (en) | 2007-06-22 | 2010-04-13 | Ricoh Company Limited | Development device for developing an electrostatic latent image formed on an image carrying member into a visible image |
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2002
- 2002-06-03 JP JP2002160867A patent/JP2004004380A/ja active Pending
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