JP2004004172A - 写真フイルムカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】パトローネを容易に取出せる写真フイルムカートリッジを提供する。
【解決手段】写真フイルムカートリッジは、回転自在な巻軸を備えた遮光性のパトローネ14を収納するパトローネ室20と、一端を巻軸に係止してロール状にしたフイルムを収納するフイルムロール室22と、フイルムに展延部分を形成し、展延部分の前面に1コマ分の露光を与える露光用開口26を設けたブリッジ部とを備え、パトローネ室20の底面に開閉自在の開放蓋18aを設け、開放蓋18aはカートリッジ本体のケース部材に設けられた溝18cを回転中心として開閉され、開放蓋18aに設けられた突起部18bが、パトローネ室20の前面下方に設けられた開口20aに係合することにより開放蓋18aが閉じられるようにしたものであり、突起18bを押圧することにより、開放蓋18aは容易に開放され、パトローネ14を外部に取り出せるようにしたものである。
【選択図】 図3
【解決手段】写真フイルムカートリッジは、回転自在な巻軸を備えた遮光性のパトローネ14を収納するパトローネ室20と、一端を巻軸に係止してロール状にしたフイルムを収納するフイルムロール室22と、フイルムに展延部分を形成し、展延部分の前面に1コマ分の露光を与える露光用開口26を設けたブリッジ部とを備え、パトローネ室20の底面に開閉自在の開放蓋18aを設け、開放蓋18aはカートリッジ本体のケース部材に設けられた溝18cを回転中心として開閉され、開放蓋18aに設けられた突起部18bが、パトローネ室20の前面下方に設けられた開口20aに係合することにより開放蓋18aが閉じられるようにしたものであり、突起18bを押圧することにより、開放蓋18aは容易に開放され、パトローネ14を外部に取り出せるようにしたものである。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに装填して使用される2軸方式の写真フイルムカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製造時に予めフイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニットは、すぐに写真撮影ができ、その操作も簡単であることから一般に広く利用されている。レンズ付きフイルムユニットは使用後メーカーによって回収され、機能ユニット単位あるいは部品単位で検査を行ってリユースしたり、また原材料としてのリサイクルを行っている。ところが、最近のレンズ付きフイルムユニットには信頼性を高めるために様々な改良が加えられており、新たにフイルムを装填すればそのままでも使用できるものが少なくない。
【0003】
このような背景から、レンズ付きフイルムユニットをユーザーが簡単にフイルム交換できる一般の簡易型カメラとして製品化する試みがなされている。フイルム交換が可能な一般のカメラとしては、135フイルム、APSフイルムを装填するものが広く普及しており、現像所における後処理のシステムも整備され、効率的かつローコストでプリントサービスが提供できるようになっている。
【0004】
また、特開昭63−199350号公報に記載されているように、135フイルム及び135パトローネを収納する2軸方式の写真フイルムカートリッジが知られており、フイルムの予備巻上げやフイルムの巻き戻し操作を必要としないため、レンズ付きフイルムユニットに使い慣れたユーザーにとってフイルムの交換操作が簡便であり、この2軸方式の写真フイルムカートリッジは非常に有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の2軸方式の写真フイルムカートリッジにおいては、蓋部分がパトローネ室からフイルムロール室まで一体に形成されており、現像所にてパトローネを取り出す際に、カートリッジ本体の破損や部品の脱落などが発生していた。また、蓋部分を開放するのに手間がかかるという難点があった。
【0006】
本発明は上記背景を考慮してなされたものであり、ユーザーによるフイルム交換操作が簡便で、しかもカートリッジ本体から手間をかけずに容易にパトローネを取り出すことが可能な写真フイルムカートリッジを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明の写真フイルムカートリッジは、回転自在な巻軸を備えた遮光性のフイルムパトローネを収納するパトローネ室と、一端を巻軸に係止してロール状にしたフイルムを収納するフイルムロール室と、パトローネ室とフイルムロール室とを接続してフイルムに展延部分を形成し、展延部分の前面に1コマ分の露光を与える露光用開口を設けたブリッジ部とを備えた2軸方式の写真フイルムカートリッジのパトローネ室に蓋を設けることにより、部品を破損させること無くカートリッジ本体からフイルムパトローネを外部に取り出せるようにしたものである。
【0008】
また、蓋はカートリッジ本体のケース部材に設けられた溝を回転中心として開閉され、蓋に設けられた突起部が、パトローネ室に設けられた開口に係合することにより蓋が閉じられるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1の実施例として、パトローネ室の底面に開放蓋を設けた写真フイルムカートリッジ10の外観図を図1に示す。カートリッジ本体11を分解した状態を示す図2において、この写真フイルムカートリッジ10は、国際標準規格(ISO1007−1979版)で規格化された135フイルム12及びパトローネ14を収納するために用いられる。カートリッジ本体11は、ホルダー容器16と、このホルダー容器16の背面を覆う遮光蓋18とからなる。この遮光蓋18には、パトローネ室20の底面を覆う開放蓋18aが設けられており、その下方には突起18bが設けられている。また、開放蓋18aには、図に示すように溝18cが設けられている。開放蓋18aは、この溝18cを回転中心として図に示す矢印の方向に折り曲げ可能であり、図中の点線で示す部分まで折り曲げられる。
【0010】
ホルダー容器16はプラスチックの一体形成品として作成され、135フイルム12の一端をパトローネ軸14aに接続したパトローネ14を収納するパトローネ室20と、パトローネ14から予め引き出されロール状にされた未露光フイルム12aを収納するフイルムロール室22と、これらの間の135フイルム12に展延部分12bを形成するためのブリッジ部24とを備えている。ブリッジ部24には、フイルム展延部分12bを1コマ分露光させるための露光用開口26が形成されている。
【0011】
フイルムロール室22と露光用開口26の間には、遮光手段としてテレンプ30がフイルム12を挟んで2部材配置されており、ホルダー容器16及び遮光蓋18にそれぞれ固定されている。このテレンプ30は、フイルムロール室22内の未露光フイルム12aが、露光用開口26からの光によって感光されることを防ぐ遮光手段として用いられている。
【0012】
前記パトローネ室20には2つの開口部が設けられており、第1の開口28は、パトローネ室20の上面に設けられている。この開口28は、パトローネ14及び135フイルム12をホルダー容器16に対して縦軸方向に装填することによってパトローネ軸14aを外部に露出させるためのものであり、その内周面にはテレンプなどの遮光材が貼付されている。また、第2の開口20aは、パトローネ室20の前面の下方に設けられており、前述した蓋部18aに設けられた突起18bが開口20aにより係合されることにより、パトローネ室20は開放蓋18aにより閉じられ、パトローネ14が固定される。
【0013】
図3は、第1の実施例の写真フイルムカートリッジ10の開放蓋18aを開放してパトローネ14を取り出した状態を示している。また、開放蓋18を開放する方法は、図4のパトローネ室20の断面図に示すように、パトローネ室20の前面に設けられた開口20aにドライバ40のような先端の尖ったものを差込み、開口20aに係合されている突起18bを押圧することにより、開放蓋18aが開放され、パトローネ14が取り出される。
【0014】
また第2の実施例として、第1の実施例にてパトローネ室20の底面に設けた開放蓋の形状を変形した写真フイルムカートリッジ40の外観斜視図を図5に示す。図5は、写真フイルムカートリッジ40にパトローネ14が装填された状態を示しており、図6は、開放蓋46を開放してパトローネ14を取り出した状態を示している。図5及び図6に示すように写真フイルムカートリッジ40のパトローネ室42の前面下方には、開口42aが設けられており、パトローネ室42の底面には開放蓋46が開閉自在に設けられている。この開放蓋46の先端部には、突起46a、開放蓋46の取付部分には溝46bが設けられている。この溝46bを回転中心として蓋部46が開閉される。
【0015】
また、開放蓋46に設けられた突起46aが、開口42aに係合されることにより、パトローネ室42が開放蓋46により閉じられ、パトローネ14が固定される。図7は、パトローネ室42の断面図を示しており、図中点線で示す部分は開放蓋46を閉じた状態を示しており、図中実線で示す開放蓋46は開放した状態を示している。パトローネ室42からパトローネ14を取り出す場合、パトローネ14の底面と開放蓋46との間に形成される隙間47に第1の実施例で示したドライバ40のような先端が尖ったものを挿入し、開放蓋46を手前に押し倒すようにして開放され、パトローネ14が取り出される。第2の実施例は第1の実施例に比べ、ドライバなどを挿入する空間が大きいため、作業性に優れている。
【0016】
次に第3の実施例として、パトローネ室の背面に開放蓋を設けた写真フイルムカートリッジ50の外観図を図8及び図9に示す。図8は、パトローネ14を装填した状態であり、図9はパトローネ14を取り出した状態を示している。写真フイルムカートリッジ50は、図8及び図9に示すように、パトローネ室53の背面に開放蓋55が設けており、遮光蓋54に設けられた溝54aを回転中心として開閉される。
【0017】
開放蓋55の側面には、突起部55a及び2つの開口55bが設けられている。また、パトローネ室53の外側面には、2つの突起53aが設けられている。この2つの突起53aが、開放蓋55の外側面の2つの開口55bにより、係合されることによりパトローネ室53が開放蓋55により閉じられ、パトローネ14が固定される。この開放蓋55は、その側面に設けられた突起55aを人間の指で図中上方向に持ち上げることにより簡単に開放可能である。
【0018】
このように構成された写真フイルムカートリッジは以下に説明するように使用される。図10に示すように、第3の実施例の写真フイルムカートリッジ50は裏蓋62を開放してカメラ61に背面側から装填される。写真フイルムカートリッジ50を装填すると、パトローネ収納室53の上面側に突出したパトローネ軸14aの内歯に巻上げノブ64の下面に一体化された外歯が噛合し、巻上げノブ64の回転操作によって操作済みのフイルム12がパトローネ14に巻き込まれる。巻上げノブ64には、カメラボディ内部で計尺用ギヤが噛合しており、この計尺用ギヤが一定角度回転したときに巻止め機構が作動して巻上げノブ64の回転操作をロックする。また、計尺用ギヤが前記一定角度回転する間に、次回の撮影のためのシャッタコッキングが行われる。
【0019】
上述したフイルム装填操作により、露光開口から露呈しているフイルム1コマ分は外光に曝されるため撮影に使用することはできないが、フイルム収納室52内のフイルムはテレンプ30で遮光されているので、カメラの裏蓋62を閉じた後、巻上げノブ64を回転操作してフイルム巻上げを行えば未露光のフイルムが露光用の開口65に対面する位置まで送られ、第1コマ目の撮影を行うことができる。以降は、シャッタボタン66の押下操作と巻上げノブ64の回転操作とを交互に行うことにより、順次に撮影が行われるようになる。
【0020】
全コマに撮影を終え、最終コマのフイルム巻上げを行った後に裏蓋62を開放して写真フイルムカートリッジ50を取り出す。撮影済みのフイルムは全てフイルムパトローネ14に巻き込まれているから、写真フイルムカートリッジの取り出し操作を戸外や明室で行うこともできる。撮影を続行する場合には、同様にして新たな写真フイルムカートリッジを装填すればよい。
【0021】
カメラから取り出した写真フイルムカートリッジはそのまま現像取扱店を経て現像所に送られる。現像所では、写真フイルムカートリッジ50のパトローネ室53に設けられた開放蓋55を開放することにより、手間を掛けずに容易にパトローネ14を取り出すことが可能である。従来のようにフイルムパトローネ単位での取り扱いで現像処理を行うことができる。また、フイルムパトローネ及びフイルムとして135タイプのものが用いられているので、一般に普及している従来の現像処理システムを利用して効率的にプリントサービスを行うことができる。
【0022】
写真フイルムカートリッジの使用について、第3の実施例を用いて説明したが、第1及び第2の実施例である写真フイルムカートリッジ10及び40についても全く同様に取り扱われる。また、本発明に用いるフイルム及びパトローネは、必ずしも135タイプのものでなくてもよい。例えば110型フイルムカートリッジに使用した場合でも、同様の効果が期待できる。
【0023】
また、本実施例では開放蓋をカートリッジ本体のケース部材に一体に設け、ケース部材に設けた溝を回転中心として開閉されるように説明したが、ヒンジ構造による蓋を形成しても良い。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、本発明の写真フイルムカートリッジは、2軸方式の写真フイルムカートリッジのパトローネ室に開放蓋を設け、カートリッジ本体のケース部材に設けた溝を回転中心として開閉され、開放蓋に設けられた突起部が、パトローネ室に設けられた開口に係合することにより開放蓋が閉じられるようにしたので、現像所等でパトローネを取り出す際に、手間を掛けずに容易に取り出すことが可能であり、カートリッジ本体の破損や部品の脱落等の恐れが軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例である写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図2】図1の写真フイルムカートリッジの分解斜視図である。
【図3】図1の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図4】図1の写真フイルムカートリッジのパトローネ室の断面図である。
【図5】第2の実施例である写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図6】図5の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図7】図5の写真フイルムカートリッジのパトローネ室の断面図である。
【図8】第3の実施例の写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図9】図8の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の写真フイルムカートリッジとカメラの外観斜視図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムカートリッジ
14 パトローネ
14a パトローネ軸
18 遮光蓋
18a 開放蓋
18b 突起
18c 溝
20 パトローネ室
20a 開口
40 写真フイルムカートリッジ
42 パトローネ室
42a 開口
46 開放蓋
46a 突起
46b 溝
50 写真フイルムカートリッジ
53 パトローネ室
53a 突起
55 開放蓋
55a 突起
55b 開口
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラに装填して使用される2軸方式の写真フイルムカートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製造時に予めフイルムが装填されたレンズ付きフイルムユニットは、すぐに写真撮影ができ、その操作も簡単であることから一般に広く利用されている。レンズ付きフイルムユニットは使用後メーカーによって回収され、機能ユニット単位あるいは部品単位で検査を行ってリユースしたり、また原材料としてのリサイクルを行っている。ところが、最近のレンズ付きフイルムユニットには信頼性を高めるために様々な改良が加えられており、新たにフイルムを装填すればそのままでも使用できるものが少なくない。
【0003】
このような背景から、レンズ付きフイルムユニットをユーザーが簡単にフイルム交換できる一般の簡易型カメラとして製品化する試みがなされている。フイルム交換が可能な一般のカメラとしては、135フイルム、APSフイルムを装填するものが広く普及しており、現像所における後処理のシステムも整備され、効率的かつローコストでプリントサービスが提供できるようになっている。
【0004】
また、特開昭63−199350号公報に記載されているように、135フイルム及び135パトローネを収納する2軸方式の写真フイルムカートリッジが知られており、フイルムの予備巻上げやフイルムの巻き戻し操作を必要としないため、レンズ付きフイルムユニットに使い慣れたユーザーにとってフイルムの交換操作が簡便であり、この2軸方式の写真フイルムカートリッジは非常に有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の2軸方式の写真フイルムカートリッジにおいては、蓋部分がパトローネ室からフイルムロール室まで一体に形成されており、現像所にてパトローネを取り出す際に、カートリッジ本体の破損や部品の脱落などが発生していた。また、蓋部分を開放するのに手間がかかるという難点があった。
【0006】
本発明は上記背景を考慮してなされたものであり、ユーザーによるフイルム交換操作が簡便で、しかもカートリッジ本体から手間をかけずに容易にパトローネを取り出すことが可能な写真フイルムカートリッジを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため本発明の写真フイルムカートリッジは、回転自在な巻軸を備えた遮光性のフイルムパトローネを収納するパトローネ室と、一端を巻軸に係止してロール状にしたフイルムを収納するフイルムロール室と、パトローネ室とフイルムロール室とを接続してフイルムに展延部分を形成し、展延部分の前面に1コマ分の露光を与える露光用開口を設けたブリッジ部とを備えた2軸方式の写真フイルムカートリッジのパトローネ室に蓋を設けることにより、部品を破損させること無くカートリッジ本体からフイルムパトローネを外部に取り出せるようにしたものである。
【0008】
また、蓋はカートリッジ本体のケース部材に設けられた溝を回転中心として開閉され、蓋に設けられた突起部が、パトローネ室に設けられた開口に係合することにより蓋が閉じられるようにしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
第1の実施例として、パトローネ室の底面に開放蓋を設けた写真フイルムカートリッジ10の外観図を図1に示す。カートリッジ本体11を分解した状態を示す図2において、この写真フイルムカートリッジ10は、国際標準規格(ISO1007−1979版)で規格化された135フイルム12及びパトローネ14を収納するために用いられる。カートリッジ本体11は、ホルダー容器16と、このホルダー容器16の背面を覆う遮光蓋18とからなる。この遮光蓋18には、パトローネ室20の底面を覆う開放蓋18aが設けられており、その下方には突起18bが設けられている。また、開放蓋18aには、図に示すように溝18cが設けられている。開放蓋18aは、この溝18cを回転中心として図に示す矢印の方向に折り曲げ可能であり、図中の点線で示す部分まで折り曲げられる。
【0010】
ホルダー容器16はプラスチックの一体形成品として作成され、135フイルム12の一端をパトローネ軸14aに接続したパトローネ14を収納するパトローネ室20と、パトローネ14から予め引き出されロール状にされた未露光フイルム12aを収納するフイルムロール室22と、これらの間の135フイルム12に展延部分12bを形成するためのブリッジ部24とを備えている。ブリッジ部24には、フイルム展延部分12bを1コマ分露光させるための露光用開口26が形成されている。
【0011】
フイルムロール室22と露光用開口26の間には、遮光手段としてテレンプ30がフイルム12を挟んで2部材配置されており、ホルダー容器16及び遮光蓋18にそれぞれ固定されている。このテレンプ30は、フイルムロール室22内の未露光フイルム12aが、露光用開口26からの光によって感光されることを防ぐ遮光手段として用いられている。
【0012】
前記パトローネ室20には2つの開口部が設けられており、第1の開口28は、パトローネ室20の上面に設けられている。この開口28は、パトローネ14及び135フイルム12をホルダー容器16に対して縦軸方向に装填することによってパトローネ軸14aを外部に露出させるためのものであり、その内周面にはテレンプなどの遮光材が貼付されている。また、第2の開口20aは、パトローネ室20の前面の下方に設けられており、前述した蓋部18aに設けられた突起18bが開口20aにより係合されることにより、パトローネ室20は開放蓋18aにより閉じられ、パトローネ14が固定される。
【0013】
図3は、第1の実施例の写真フイルムカートリッジ10の開放蓋18aを開放してパトローネ14を取り出した状態を示している。また、開放蓋18を開放する方法は、図4のパトローネ室20の断面図に示すように、パトローネ室20の前面に設けられた開口20aにドライバ40のような先端の尖ったものを差込み、開口20aに係合されている突起18bを押圧することにより、開放蓋18aが開放され、パトローネ14が取り出される。
【0014】
また第2の実施例として、第1の実施例にてパトローネ室20の底面に設けた開放蓋の形状を変形した写真フイルムカートリッジ40の外観斜視図を図5に示す。図5は、写真フイルムカートリッジ40にパトローネ14が装填された状態を示しており、図6は、開放蓋46を開放してパトローネ14を取り出した状態を示している。図5及び図6に示すように写真フイルムカートリッジ40のパトローネ室42の前面下方には、開口42aが設けられており、パトローネ室42の底面には開放蓋46が開閉自在に設けられている。この開放蓋46の先端部には、突起46a、開放蓋46の取付部分には溝46bが設けられている。この溝46bを回転中心として蓋部46が開閉される。
【0015】
また、開放蓋46に設けられた突起46aが、開口42aに係合されることにより、パトローネ室42が開放蓋46により閉じられ、パトローネ14が固定される。図7は、パトローネ室42の断面図を示しており、図中点線で示す部分は開放蓋46を閉じた状態を示しており、図中実線で示す開放蓋46は開放した状態を示している。パトローネ室42からパトローネ14を取り出す場合、パトローネ14の底面と開放蓋46との間に形成される隙間47に第1の実施例で示したドライバ40のような先端が尖ったものを挿入し、開放蓋46を手前に押し倒すようにして開放され、パトローネ14が取り出される。第2の実施例は第1の実施例に比べ、ドライバなどを挿入する空間が大きいため、作業性に優れている。
【0016】
次に第3の実施例として、パトローネ室の背面に開放蓋を設けた写真フイルムカートリッジ50の外観図を図8及び図9に示す。図8は、パトローネ14を装填した状態であり、図9はパトローネ14を取り出した状態を示している。写真フイルムカートリッジ50は、図8及び図9に示すように、パトローネ室53の背面に開放蓋55が設けており、遮光蓋54に設けられた溝54aを回転中心として開閉される。
【0017】
開放蓋55の側面には、突起部55a及び2つの開口55bが設けられている。また、パトローネ室53の外側面には、2つの突起53aが設けられている。この2つの突起53aが、開放蓋55の外側面の2つの開口55bにより、係合されることによりパトローネ室53が開放蓋55により閉じられ、パトローネ14が固定される。この開放蓋55は、その側面に設けられた突起55aを人間の指で図中上方向に持ち上げることにより簡単に開放可能である。
【0018】
このように構成された写真フイルムカートリッジは以下に説明するように使用される。図10に示すように、第3の実施例の写真フイルムカートリッジ50は裏蓋62を開放してカメラ61に背面側から装填される。写真フイルムカートリッジ50を装填すると、パトローネ収納室53の上面側に突出したパトローネ軸14aの内歯に巻上げノブ64の下面に一体化された外歯が噛合し、巻上げノブ64の回転操作によって操作済みのフイルム12がパトローネ14に巻き込まれる。巻上げノブ64には、カメラボディ内部で計尺用ギヤが噛合しており、この計尺用ギヤが一定角度回転したときに巻止め機構が作動して巻上げノブ64の回転操作をロックする。また、計尺用ギヤが前記一定角度回転する間に、次回の撮影のためのシャッタコッキングが行われる。
【0019】
上述したフイルム装填操作により、露光開口から露呈しているフイルム1コマ分は外光に曝されるため撮影に使用することはできないが、フイルム収納室52内のフイルムはテレンプ30で遮光されているので、カメラの裏蓋62を閉じた後、巻上げノブ64を回転操作してフイルム巻上げを行えば未露光のフイルムが露光用の開口65に対面する位置まで送られ、第1コマ目の撮影を行うことができる。以降は、シャッタボタン66の押下操作と巻上げノブ64の回転操作とを交互に行うことにより、順次に撮影が行われるようになる。
【0020】
全コマに撮影を終え、最終コマのフイルム巻上げを行った後に裏蓋62を開放して写真フイルムカートリッジ50を取り出す。撮影済みのフイルムは全てフイルムパトローネ14に巻き込まれているから、写真フイルムカートリッジの取り出し操作を戸外や明室で行うこともできる。撮影を続行する場合には、同様にして新たな写真フイルムカートリッジを装填すればよい。
【0021】
カメラから取り出した写真フイルムカートリッジはそのまま現像取扱店を経て現像所に送られる。現像所では、写真フイルムカートリッジ50のパトローネ室53に設けられた開放蓋55を開放することにより、手間を掛けずに容易にパトローネ14を取り出すことが可能である。従来のようにフイルムパトローネ単位での取り扱いで現像処理を行うことができる。また、フイルムパトローネ及びフイルムとして135タイプのものが用いられているので、一般に普及している従来の現像処理システムを利用して効率的にプリントサービスを行うことができる。
【0022】
写真フイルムカートリッジの使用について、第3の実施例を用いて説明したが、第1及び第2の実施例である写真フイルムカートリッジ10及び40についても全く同様に取り扱われる。また、本発明に用いるフイルム及びパトローネは、必ずしも135タイプのものでなくてもよい。例えば110型フイルムカートリッジに使用した場合でも、同様の効果が期待できる。
【0023】
また、本実施例では開放蓋をカートリッジ本体のケース部材に一体に設け、ケース部材に設けた溝を回転中心として開閉されるように説明したが、ヒンジ構造による蓋を形成しても良い。
【0024】
【発明の効果】
上述のように、本発明の写真フイルムカートリッジは、2軸方式の写真フイルムカートリッジのパトローネ室に開放蓋を設け、カートリッジ本体のケース部材に設けた溝を回転中心として開閉され、開放蓋に設けられた突起部が、パトローネ室に設けられた開口に係合することにより開放蓋が閉じられるようにしたので、現像所等でパトローネを取り出す際に、手間を掛けずに容易に取り出すことが可能であり、カートリッジ本体の破損や部品の脱落等の恐れが軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例である写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図2】図1の写真フイルムカートリッジの分解斜視図である。
【図3】図1の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図4】図1の写真フイルムカートリッジのパトローネ室の断面図である。
【図5】第2の実施例である写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図6】図5の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図7】図5の写真フイルムカートリッジのパトローネ室の断面図である。
【図8】第3の実施例の写真フイルムカートリッジの外観斜視図である。
【図9】図8の写真フイルムカートリッジからパトローネを取り出した状態を示す斜視図である。
【図10】本発明の写真フイルムカートリッジとカメラの外観斜視図である。
【符号の説明】
10 写真フイルムカートリッジ
14 パトローネ
14a パトローネ軸
18 遮光蓋
18a 開放蓋
18b 突起
18c 溝
20 パトローネ室
20a 開口
40 写真フイルムカートリッジ
42 パトローネ室
42a 開口
46 開放蓋
46a 突起
46b 溝
50 写真フイルムカートリッジ
53 パトローネ室
53a 突起
55 開放蓋
55a 突起
55b 開口
Claims (3)
- カメラに装填して使用される写真フイルムカートリッジにおいて、
回転自在な巻軸を備えた遮光性のフイルムパトローネを収納するパトローネ室と、一端を前記巻軸に係止してロール状にしたフイルムを収納するフイルムロール室と、前記パトローネ室と前記フイルムロール室とを接続してフイルムに展延部分を形成し、前記展延部分の前面に1コマ分の露光を与える露光用開口を設けたブリッジ部とを有し、前記パトローネ室に蓋を設けることにより、部品を破損させること無く前記カートリッジ本体から前記パトローネを外部に取り出せるようにしたことを特徴とする写真フイルムカートリッジ。 - 前記蓋は、カートリッジ本体のケース部材に設けられた溝を回転中心として開閉されることを特徴とする請求項1記載の写真フイルムカートリッジ。
- 前記蓋には突起部が設けられており、前記パトローネ室に設けられた開口に前記突起部が係合することにより前記蓋が閉じられることを特徴とする請求項1または請求項2記載の写真フイルムカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157903A JP2004004172A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 写真フイルムカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157903A JP2004004172A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 写真フイルムカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004004172A true JP2004004172A (ja) | 2004-01-08 |
Family
ID=30428533
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002157903A Pending JP2004004172A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | 写真フイルムカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004004172A (ja) |
-
2002
- 2002-05-30 JP JP2002157903A patent/JP2004004172A/ja active Pending
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