JP2004003609A - 伝動ベルト - Google Patents
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Abstract
【課題】クロロプレンゴムを原料ゴムとする耐熱性及び耐摩耗性に優れた高耐久性伝動ベルトを提供することを目的とする。
【解決手段】ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜60質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【選択図】 図1
【解決手段】ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜60質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は伝動ベルトに係り、詳しくは優れた耐熱性及び耐摩耗性を備えた高耐久性伝動ベルトに関わる。
【0002】
【従来の技術】
従来よりVベルトあるいはVリブドベルト等の伝動ベルトの耐摩耗性を向上させる目的で、圧縮ゴム層に補強剤として短繊維を添加することが試みられてきた。例えば特許文献1には、圧縮ゴム層にナイロン短繊維及びビニロン短繊維を含んだVベルトが、特許文献2には、アラミド短繊維を含んだVベルトが、さらに特許文献3には、圧縮ゴム層にナイロン短繊維及びアラミド短繊維を含んだVリブドベルトが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3113599号
【0004】
【特許文献2】
特公平5−63656号
【0005】
【特許文献3】
特公平7−81609号
【0006】
ゴムを補強するための短繊維としては、前記の短繊維の他に、強度及び弾性率に優れたポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維があり、特許文献4には、該繊維を含んだゴム配合物を補強ゴムに用いた自動車用タイヤが開示されている。
【0007】
【特許文献4】
特開平11−348512号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように各種短繊維を圧縮ゴム層に配合する他、圧縮ゴム層の原料ゴムを選択することにより、伝動ベルトにはある程度の耐熱性及び耐摩耗性が付与されてきたが、使用条件が厳しくなるに伴い、十分な耐摩耗性が発揮されず、早期破損現象を引き起こすケースが発生している。ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を含んだゴム配合物の使用も自動車用タイヤのみにとどまっている。
【0009】
本発明はこのような問題に対処するものであり、クロロプレンゴムを原料ゴムとする耐熱性及び耐摩耗性に優れた高耐久性伝動ベルトを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち本願請求項1記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜60質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【0011】
本願請求項2記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維とアラミド短繊維の混合物を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜35質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【0012】
本願請求項3記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなるVベルトである請求項1または2記載の伝動ベルトである。
【0013】
請求項4記載の発明は、圧縮ゴム層にコグ部を有する請求項3記載の伝動ベルトである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の伝動ベルトについて詳細に説明する。図1は、本発明の伝動ベルトの一形態であるカットエッジタイプのVベルトを示す。Vベルト1は、接着ゴム層2内にベルト長手方向に沿って心線3が埋め込まれ、接着ゴム層2の上部下部に隣接して伸張ゴム層5と圧縮ゴム層4を有し、伸張ゴム層5はその表面に上布6を積層した構造を有する。
【0015】
圧縮ゴム層4の原料ゴムにはクロロプレンゴム(CR)が用いられ、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)短繊維が配合される。PBO繊維は、従来の汎用繊維よりもはるかに高い物性値を有し、例えば機械的物性においてはアラミド繊維以上の強度及び弾性率を示す。PBO繊維の製造方法は、例えば、特開平08−325840号にその詳細が開示されている。
【0016】
PBO繊維には、ゴムとの接着のための接着処理が施される。接着処理は、フィラメント状のPBO繊維を、例えばニトリルゴム変性エポキシ樹脂及びアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂を含む接着処理液で処理した後、レゾルシン・ホルムアルデヒド・ラテックス(RFL)液で処理する方法が用いられる。この接着処理方法は、例えば特開2001−322184号にその詳細が開示されている。
【0017】
前記の如く接着処理を施した繊維を所望の長さにカットし、短繊維を得る。本発明で使用するPBO短繊維は、繊維長1〜20mm、繊維径が1〜3デニールのものが好ましい。
【0018】
PBO短繊維は、原料ゴム100質量部に対して1〜40質量部配合することが好ましい。PBO短繊維の添加量が1質量部未満の場合には、PBO短繊維の特徴をゴム配合物に付与することが難しく、圧縮ゴム層4に用いた場合、耐摩耗の向上はあまり期待できない。また一方40質量部を超えるとPBO短繊維がゴム中に均一に分散しなくなり、加工が難しくなる。
【0019】
本発明の伝動ベルトに用いられる短繊維は、PBO短繊維単独の他、PBO短繊維とアラミド短繊維との混合物であってもよい。ここでアラミド短繊維は、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン等であり、RFL液を用いた公知の方法で接着処理を施される。PBO短繊維とアラミド短繊維との混合物を用いる場合は、前記のPBO短繊維単独の場合と同様の理由で、原料ゴム100質量部に対して該混合物が1〜40質量部配合される。
【0020】
ゴム配合物にはカーボンブラックが配合される。ここで使用されるカーボンブラックの種類は、JISK6221に準拠して測定されるヨウ素吸着量で規定され、具体的にはヨウ素吸着量が40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックが用いられる。ヨウ素吸着量が40mg/g未満のカーボンブラックでは、粒子径が大き過ぎ、十分な耐摩耗性が発揮されない。また160mg/g未満のカーボンブラックでは粒子径が小さ過ぎ、ゴムが発熱しやすくなり、その結果耐疲労性が低下する。なお、ここで用いられるカーボンブラックは、品種記号としてはFEF、HAF、ISAF、SAFとして表されるものである。
【0021】
ゴム配合物へのカーボンブラックの配合量は、原料ゴム100質量部に対して10〜60質量部であることが好ましい。10質量部未満では、十分な耐摩耗性が発揮されず、また60質量部を越えると、加硫ゴムの伸びの低下が大きく、耐屈曲性が低下する。
【0022】
ゴム配合物にはさらにN−N’−m−フェニレンジマレイミドが配合される。N−N’−m−フェニレンジマレイミドは、加硫促進剤であって、その配合量は、原料ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましい。0.5質量部未満の場合には、架橋密度が小さくなり耐摩耗性の改善効果が小さく、一方10質量部を越えると加硫ゴムの伸びの低下が著しく、耐屈曲性が低下する。
【0023】
加硫剤は、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、金属酸化物等が、原料ゴムの種類に応じて適宜選択される。
【0024】
ゴム配合物には、原料ゴム、前記PBO短繊維、カーボンブラック、加硫剤、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドの他、充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫助剤等が添加混合される。
【0025】
PBO短繊維含有ゴム配合物を作製する方法としては、まず第1ステップのマスターバッチ練りとして、バンバリミキサーのような密閉式混練機に、ゴム100質量部に1〜40質量部の短繊維と適量の加工助剤を投入して混練りした後、混練りしたマスターバッチをいったん放出し、これを20〜50℃まで冷却する。これはゴムのスコーチを防止するためである。次いで、得られたマスターバッチに所定量の補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤等をバンバリミキサー、オープンロールを用いて仕上げ練りする。また、ゴム種によっては混練りしたマスターバッチをいったん放出し、冷却する必要はなく、連続して仕上げ練りを行うことも可能である。なお、混練り方法としては、前記方法に限るものでなく、また混練り手段も例えばバンバリーミキサー、ロール、ニーダー、そして押出機等限定するものでなく、適宜公知の手段、方法によって混練りすることができる。また加硫方法も限定されるものでなく、モールド加熱、熱空気加熱、回転ドラム式加硫機、射出成形機等の加硫装置を用いた公知の手段で加硫される。
【0026】
心線3としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維が使用される。このコードの上撚り数は10〜23/10cmであり、また下撚り数は17〜38/10cmである。総デニールが4,000未満の場合には、心線のモジュラス、強力が低くなり過ぎ、また8,000を越えると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くなる。
【0027】
また、心線3にはゴムとの接着性を改善する目的で、RFL液を用いて接着処理が施される。接着処理された心線は、心線の巻き付けピッチを1.0〜1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕上げることができる。1.0mm未満になると、心線が隣接する心線に乗り上げて巻き付けができず、一方1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々に低くなる。
【0028】
上布5は、織物、編物、不織布から選択される帆布である。構成する繊維素材としては、例えば綿、麻等の天然繊維や、金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、そしてポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフルオロルエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリエステル、アラミド等の有機繊維が用いられる。
【0029】
前記上布5は、公知技術に従ってRFL液に浸漬後、未加硫ゴムを擦り込んだり、またRFL液に浸漬後にゴムを溶剤に溶かしたソーキング液に浸漬処理する。なお、RFL液には適宜カーボンブラック液を混合して処理反を黒染めしたり、公知の界面活性剤を0.1〜5.0質量%加えてもよい。
【0030】
Vベルトの製造方法の一例を以下に示す。
フラットな円筒モールドに1プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層、前記ゴム配合物からなるゴムシートを巻き付けて、心線をスピニングする。さらに接着ゴム層、複数プライの綿帆布を巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、成形モールドを加硫缶内に入れ、所定の温度・時間の条件で加硫する。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブを所定幅にカットし、エッジを所定角度に研磨して、個々のVベルトを得る。
【0031】
図2は、本発明の別の実施例である、変速ベルトとして知られるVベルト11を示す。Vベルト11は、Vベルト1と同様に、接着ゴム層12内にベルト長手方向に沿って心線13が埋め込まれ、接着ゴム層12の上部下部に隣接して伸張ゴム層15と圧縮ゴム層14を有し、伸張ゴム層15はその表面に上布16を積層した構造を有する。さらに圧縮ゴム層14には、下布17が貼付されたコグ部18が設けられる。Vベルト11を製造するためには、上記Vベルトの製造方法に記載されたゴムシートとして、例えば特開2002−323091号に開示されている方法に従って、あらかじめ型付けによってコグ部が形成されたゴムシートが用いられる。
【0032】
図3は、本発明の伝動ベルトの別の一形態であるVリブドベルトを示す。Vリブドベルト21は、ポリエステル繊維、アラミド繊維あるいはガラス繊維を素材とする高強度で低伸度のコードよりなる心線23を接着ゴム層22中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層24を有している。この圧縮ゴム層24はベルト長手方向に延びる断面略三角形の複数のリブからなり、またベルト上面にはゴム付帆布25が貼着されている。
【0033】
Vリブドベルトの製造方法の一例を以下に示す。
フラットな円筒モールドに2プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニングし、前記ゴム配合物からなるゴムシートを巻きつける。その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、所定の温度・時間の条件で加硫する。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブのゴム層にグラインダーによって複数のリブを成形し、成形体を切断し、個々のVリブドベルトを得る。
【0034】
【実施例】
以下本発明の伝動ベルトを実施例を示しながらさらに詳細に説明する。
実施例1〜6、比較例1〜3
(PBO短繊維の作製)
PBO繊維(東洋紡社製 ZYLON HMグレード)をカットし、繊維長3mm、繊維径1.7dtexのPBO短繊維を得た。
【0035】
(アラミド短繊維の作製)
1,670dtex/1,000filamentの構成を有するp−アラミド繊維(テンジン・トワロン社製 TWARON)を表1に示すRFL液に浸漬した後、200℃で1分間処理した。この処理原糸をカットし、繊維長3mm、繊維径1.7dtexのアラミド短繊維を作製した。
【0036】
【表1】
【0037】
(ゴムシートの作製)
得られた短繊維を含む、表2に各配合量を質量部で示す配合物をバンバリーミキサーにて混練りし、ロールにて厚み1mmのゴムシートを作製した。ここで、短繊維は圧延ロールによりゴムの押出し方向に配向されている。このゴムシートを型に入れて153℃で20分間加硫し、得られたゴム配合物の物性を測定した。DIN摩耗試験はJISK6264に準拠して行い、サンプルは磨耗面に対して短繊維が垂直に配向するように作製した。測定結果を表3に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
(Vベルトの作製)
フラットな円筒モールドに1プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層、前記各種配合のゴム配合物からなるゴムシートを巻き付けて、心線をスピニングした。さらに接着ゴム層、3プライの綿帆布を巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、153℃で20分間加硫した。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブを上幅10.7mmにカットし、エッジを36°に研磨して、長さ900mmのVベルトを得た。
【0041】
(Vベルトの耐熱走行試験)
得られた各Vベルトを、雰囲気温度85℃の環境下で、図3に示すレイアウトにて走行試験にかけ、ベルトが破断するまでの時間を測定し、耐熱性を評価した。結果を表3に併記する。
【0042】
(Vリブドベルトの作製)
フラットな円筒モールドに2プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニングした。さらに前記各種配合のゴム配合物からなるゴムシートを巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、153℃で20分間加硫した。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層にグラインダーによって複数のリブを成形し、成形体を切断し、Vリブドベルトを得た。得られたベルトは、K型3リブ、長さ1,100mmのVリブドベルトである。
【0043】
(Vリブドベルトの耐熱走行試験)
得られた各Vリブドベルトを、雰囲気温度85℃の環境下で、図4に示すレイアウトにて走行試験にかけ、圧縮ゴム層に心線まで達するクラックが発生するまでの時間を測定し、耐熱性を評価した。結果を表3に併記する。
【0044】
実施例1においては、p−アラミド短繊維のみを添加した比較例1に比較して、比較例1より少ない量の添加量にもかかわらず、PBO短繊維の作用により、耐摩耗性及び耐熱走行性が改善されていることが分かる。実施例2〜5においても、PBO短繊維の作用により比較例1に比較してDIN摩耗量が低下し、耐摩耗性が改善されている。また、実施例6のようにp−アラミド短繊維とブレンドしても、DIN摩耗量及びベルト耐久寿命の向上が可能である。マレイミドの添加量が10質量部を越える比較例2においては、混練り時に早期加硫が発生し、混練りが不可能となった。マレイミドを添加しない比較例3においては、DIN摩耗量が著しく大きく、耐摩耗性に問題があることが分かる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項記載の発明によれば、クロロプレンゴムを原料ゴムとする耐熱性及び耐摩耗性に優れた高耐久性伝動ベルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Vベルトの断面斜視図である。
【図2】圧縮ゴム層にコグ部を有するVベルトの断面斜視図である。
【図3】Vリブドベルトの断面斜視図である。
【図4】Vベルトの耐熱走行試験の概略図である。
【図5】Vリブドベルトの耐熱走行試験の概略図である。
【符号の説明】
1、11 Vベルト
2、12 接着ゴム層
3、13 心線
4、14 圧縮ゴム層
5、15 伸張ゴム層
6、16 上布
17 下布
18 コグ部
21 Vリブドベルト
【発明の属する技術分野】
本発明は伝動ベルトに係り、詳しくは優れた耐熱性及び耐摩耗性を備えた高耐久性伝動ベルトに関わる。
【0002】
【従来の技術】
従来よりVベルトあるいはVリブドベルト等の伝動ベルトの耐摩耗性を向上させる目的で、圧縮ゴム層に補強剤として短繊維を添加することが試みられてきた。例えば特許文献1には、圧縮ゴム層にナイロン短繊維及びビニロン短繊維を含んだVベルトが、特許文献2には、アラミド短繊維を含んだVベルトが、さらに特許文献3には、圧縮ゴム層にナイロン短繊維及びアラミド短繊維を含んだVリブドベルトが開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特許第3113599号
【0004】
【特許文献2】
特公平5−63656号
【0005】
【特許文献3】
特公平7−81609号
【0006】
ゴムを補強するための短繊維としては、前記の短繊維の他に、強度及び弾性率に優れたポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維があり、特許文献4には、該繊維を含んだゴム配合物を補強ゴムに用いた自動車用タイヤが開示されている。
【0007】
【特許文献4】
特開平11−348512号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように各種短繊維を圧縮ゴム層に配合する他、圧縮ゴム層の原料ゴムを選択することにより、伝動ベルトにはある程度の耐熱性及び耐摩耗性が付与されてきたが、使用条件が厳しくなるに伴い、十分な耐摩耗性が発揮されず、早期破損現象を引き起こすケースが発生している。ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を含んだゴム配合物の使用も自動車用タイヤのみにとどまっている。
【0009】
本発明はこのような問題に対処するものであり、クロロプレンゴムを原料ゴムとする耐熱性及び耐摩耗性に優れた高耐久性伝動ベルトを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
すなわち本願請求項1記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜60質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【0011】
本願請求項2記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維とアラミド短繊維の混合物を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜35質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルトである。
【0012】
本願請求項3記載の発明は、ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなるVベルトである請求項1または2記載の伝動ベルトである。
【0013】
請求項4記載の発明は、圧縮ゴム層にコグ部を有する請求項3記載の伝動ベルトである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の伝動ベルトについて詳細に説明する。図1は、本発明の伝動ベルトの一形態であるカットエッジタイプのVベルトを示す。Vベルト1は、接着ゴム層2内にベルト長手方向に沿って心線3が埋め込まれ、接着ゴム層2の上部下部に隣接して伸張ゴム層5と圧縮ゴム層4を有し、伸張ゴム層5はその表面に上布6を積層した構造を有する。
【0015】
圧縮ゴム層4の原料ゴムにはクロロプレンゴム(CR)が用いられ、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)短繊維が配合される。PBO繊維は、従来の汎用繊維よりもはるかに高い物性値を有し、例えば機械的物性においてはアラミド繊維以上の強度及び弾性率を示す。PBO繊維の製造方法は、例えば、特開平08−325840号にその詳細が開示されている。
【0016】
PBO繊維には、ゴムとの接着のための接着処理が施される。接着処理は、フィラメント状のPBO繊維を、例えばニトリルゴム変性エポキシ樹脂及びアルキルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂を含む接着処理液で処理した後、レゾルシン・ホルムアルデヒド・ラテックス(RFL)液で処理する方法が用いられる。この接着処理方法は、例えば特開2001−322184号にその詳細が開示されている。
【0017】
前記の如く接着処理を施した繊維を所望の長さにカットし、短繊維を得る。本発明で使用するPBO短繊維は、繊維長1〜20mm、繊維径が1〜3デニールのものが好ましい。
【0018】
PBO短繊維は、原料ゴム100質量部に対して1〜40質量部配合することが好ましい。PBO短繊維の添加量が1質量部未満の場合には、PBO短繊維の特徴をゴム配合物に付与することが難しく、圧縮ゴム層4に用いた場合、耐摩耗の向上はあまり期待できない。また一方40質量部を超えるとPBO短繊維がゴム中に均一に分散しなくなり、加工が難しくなる。
【0019】
本発明の伝動ベルトに用いられる短繊維は、PBO短繊維単独の他、PBO短繊維とアラミド短繊維との混合物であってもよい。ここでアラミド短繊維は、例えば商品名コーネックス、ノーメックス、ケブラー、テクノーラ、トワロン等であり、RFL液を用いた公知の方法で接着処理を施される。PBO短繊維とアラミド短繊維との混合物を用いる場合は、前記のPBO短繊維単独の場合と同様の理由で、原料ゴム100質量部に対して該混合物が1〜40質量部配合される。
【0020】
ゴム配合物にはカーボンブラックが配合される。ここで使用されるカーボンブラックの種類は、JISK6221に準拠して測定されるヨウ素吸着量で規定され、具体的にはヨウ素吸着量が40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックが用いられる。ヨウ素吸着量が40mg/g未満のカーボンブラックでは、粒子径が大き過ぎ、十分な耐摩耗性が発揮されない。また160mg/g未満のカーボンブラックでは粒子径が小さ過ぎ、ゴムが発熱しやすくなり、その結果耐疲労性が低下する。なお、ここで用いられるカーボンブラックは、品種記号としてはFEF、HAF、ISAF、SAFとして表されるものである。
【0021】
ゴム配合物へのカーボンブラックの配合量は、原料ゴム100質量部に対して10〜60質量部であることが好ましい。10質量部未満では、十分な耐摩耗性が発揮されず、また60質量部を越えると、加硫ゴムの伸びの低下が大きく、耐屈曲性が低下する。
【0022】
ゴム配合物にはさらにN−N’−m−フェニレンジマレイミドが配合される。N−N’−m−フェニレンジマレイミドは、加硫促進剤であって、その配合量は、原料ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましい。0.5質量部未満の場合には、架橋密度が小さくなり耐摩耗性の改善効果が小さく、一方10質量部を越えると加硫ゴムの伸びの低下が著しく、耐屈曲性が低下する。
【0023】
加硫剤は、硫黄、有機含硫黄化合物、有機過酸化物、金属酸化物等が、原料ゴムの種類に応じて適宜選択される。
【0024】
ゴム配合物には、原料ゴム、前記PBO短繊維、カーボンブラック、加硫剤、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドの他、充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫助剤等が添加混合される。
【0025】
PBO短繊維含有ゴム配合物を作製する方法としては、まず第1ステップのマスターバッチ練りとして、バンバリミキサーのような密閉式混練機に、ゴム100質量部に1〜40質量部の短繊維と適量の加工助剤を投入して混練りした後、混練りしたマスターバッチをいったん放出し、これを20〜50℃まで冷却する。これはゴムのスコーチを防止するためである。次いで、得られたマスターバッチに所定量の補強剤、充填剤、老化防止剤、加硫促進剤、加硫剤等をバンバリミキサー、オープンロールを用いて仕上げ練りする。また、ゴム種によっては混練りしたマスターバッチをいったん放出し、冷却する必要はなく、連続して仕上げ練りを行うことも可能である。なお、混練り方法としては、前記方法に限るものでなく、また混練り手段も例えばバンバリーミキサー、ロール、ニーダー、そして押出機等限定するものでなく、適宜公知の手段、方法によって混練りすることができる。また加硫方法も限定されるものでなく、モールド加熱、熱空気加熱、回転ドラム式加硫機、射出成形機等の加硫装置を用いた公知の手段で加硫される。
【0026】
心線3としては、ポリエステル繊維、アラミド繊維、ガラス繊維が使用される。このコードの上撚り数は10〜23/10cmであり、また下撚り数は17〜38/10cmである。総デニールが4,000未満の場合には、心線のモジュラス、強力が低くなり過ぎ、また8,000を越えると、ベルトの厚みが厚くなって、屈曲疲労性が悪くなる。
【0027】
また、心線3にはゴムとの接着性を改善する目的で、RFL液を用いて接着処理が施される。接着処理された心線は、心線の巻き付けピッチを1.0〜1.3mmにすることで、モジュラスの高いベルトに仕上げることができる。1.0mm未満になると、心線が隣接する心線に乗り上げて巻き付けができず、一方1.3mmを越えると、ベルトのモジュラスが徐々に低くなる。
【0028】
上布5は、織物、編物、不織布から選択される帆布である。構成する繊維素材としては、例えば綿、麻等の天然繊維や、金属繊維、ガラス繊維等の無機繊維、そしてポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリフルオロルエチレン、ポリアクリル、ポリビニルアルコール、全芳香族ポリエステル、アラミド等の有機繊維が用いられる。
【0029】
前記上布5は、公知技術に従ってRFL液に浸漬後、未加硫ゴムを擦り込んだり、またRFL液に浸漬後にゴムを溶剤に溶かしたソーキング液に浸漬処理する。なお、RFL液には適宜カーボンブラック液を混合して処理反を黒染めしたり、公知の界面活性剤を0.1〜5.0質量%加えてもよい。
【0030】
Vベルトの製造方法の一例を以下に示す。
フラットな円筒モールドに1プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層、前記ゴム配合物からなるゴムシートを巻き付けて、心線をスピニングする。さらに接着ゴム層、複数プライの綿帆布を巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、成形モールドを加硫缶内に入れ、所定の温度・時間の条件で加硫する。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブを所定幅にカットし、エッジを所定角度に研磨して、個々のVベルトを得る。
【0031】
図2は、本発明の別の実施例である、変速ベルトとして知られるVベルト11を示す。Vベルト11は、Vベルト1と同様に、接着ゴム層12内にベルト長手方向に沿って心線13が埋め込まれ、接着ゴム層12の上部下部に隣接して伸張ゴム層15と圧縮ゴム層14を有し、伸張ゴム層15はその表面に上布16を積層した構造を有する。さらに圧縮ゴム層14には、下布17が貼付されたコグ部18が設けられる。Vベルト11を製造するためには、上記Vベルトの製造方法に記載されたゴムシートとして、例えば特開2002−323091号に開示されている方法に従って、あらかじめ型付けによってコグ部が形成されたゴムシートが用いられる。
【0032】
図3は、本発明の伝動ベルトの別の一形態であるVリブドベルトを示す。Vリブドベルト21は、ポリエステル繊維、アラミド繊維あるいはガラス繊維を素材とする高強度で低伸度のコードよりなる心線23を接着ゴム層22中に埋設し、その下側に弾性体層である圧縮ゴム層24を有している。この圧縮ゴム層24はベルト長手方向に延びる断面略三角形の複数のリブからなり、またベルト上面にはゴム付帆布25が貼着されている。
【0033】
Vリブドベルトの製造方法の一例を以下に示す。
フラットな円筒モールドに2プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニングし、前記ゴム配合物からなるゴムシートを巻きつける。その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、所定の温度・時間の条件で加硫する。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブのゴム層にグラインダーによって複数のリブを成形し、成形体を切断し、個々のVリブドベルトを得る。
【0034】
【実施例】
以下本発明の伝動ベルトを実施例を示しながらさらに詳細に説明する。
実施例1〜6、比較例1〜3
(PBO短繊維の作製)
PBO繊維(東洋紡社製 ZYLON HMグレード)をカットし、繊維長3mm、繊維径1.7dtexのPBO短繊維を得た。
【0035】
(アラミド短繊維の作製)
1,670dtex/1,000filamentの構成を有するp−アラミド繊維(テンジン・トワロン社製 TWARON)を表1に示すRFL液に浸漬した後、200℃で1分間処理した。この処理原糸をカットし、繊維長3mm、繊維径1.7dtexのアラミド短繊維を作製した。
【0036】
【表1】
【0037】
(ゴムシートの作製)
得られた短繊維を含む、表2に各配合量を質量部で示す配合物をバンバリーミキサーにて混練りし、ロールにて厚み1mmのゴムシートを作製した。ここで、短繊維は圧延ロールによりゴムの押出し方向に配向されている。このゴムシートを型に入れて153℃で20分間加硫し、得られたゴム配合物の物性を測定した。DIN摩耗試験はJISK6264に準拠して行い、サンプルは磨耗面に対して短繊維が垂直に配向するように作製した。測定結果を表3に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
(Vベルトの作製)
フラットな円筒モールドに1プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層、前記各種配合のゴム配合物からなるゴムシートを巻き付けて、心線をスピニングした。さらに接着ゴム層、3プライの綿帆布を巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、153℃で20分間加硫した。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブを上幅10.7mmにカットし、エッジを36°に研磨して、長さ900mmのVベルトを得た。
【0041】
(Vベルトの耐熱走行試験)
得られた各Vベルトを、雰囲気温度85℃の環境下で、図3に示すレイアウトにて走行試験にかけ、ベルトが破断するまでの時間を測定し、耐熱性を評価した。結果を表3に併記する。
【0042】
(Vリブドベルトの作製)
フラットな円筒モールドに2プライのゴム付き綿帆布を巻いた後、接着ゴム層を巻き付けて、心線をスピニングした。さらに前記各種配合のゴム配合物からなるゴムシートを巻き、その上に加硫用ジャケットを被せ、モールドを加硫缶内に入れ、153℃で20分間加硫した。筒状の加硫スリーブをモールドから取り出し、該スリーブの圧縮ゴム層にグラインダーによって複数のリブを成形し、成形体を切断し、Vリブドベルトを得た。得られたベルトは、K型3リブ、長さ1,100mmのVリブドベルトである。
【0043】
(Vリブドベルトの耐熱走行試験)
得られた各Vリブドベルトを、雰囲気温度85℃の環境下で、図4に示すレイアウトにて走行試験にかけ、圧縮ゴム層に心線まで達するクラックが発生するまでの時間を測定し、耐熱性を評価した。結果を表3に併記する。
【0044】
実施例1においては、p−アラミド短繊維のみを添加した比較例1に比較して、比較例1より少ない量の添加量にもかかわらず、PBO短繊維の作用により、耐摩耗性及び耐熱走行性が改善されていることが分かる。実施例2〜5においても、PBO短繊維の作用により比較例1に比較してDIN摩耗量が低下し、耐摩耗性が改善されている。また、実施例6のようにp−アラミド短繊維とブレンドしても、DIN摩耗量及びベルト耐久寿命の向上が可能である。マレイミドの添加量が10質量部を越える比較例2においては、混練り時に早期加硫が発生し、混練りが不可能となった。マレイミドを添加しない比較例3においては、DIN摩耗量が著しく大きく、耐摩耗性に問題があることが分かる。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項記載の発明によれば、クロロプレンゴムを原料ゴムとする耐熱性及び耐摩耗性に優れた高耐久性伝動ベルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Vベルトの断面斜視図である。
【図2】圧縮ゴム層にコグ部を有するVベルトの断面斜視図である。
【図3】Vリブドベルトの断面斜視図である。
【図4】Vベルトの耐熱走行試験の概略図である。
【図5】Vリブドベルトの耐熱走行試験の概略図である。
【符号の説明】
1、11 Vベルト
2、12 接着ゴム層
3、13 心線
4、14 圧縮ゴム層
5、15 伸張ゴム層
6、16 上布
17 下布
18 コグ部
21 Vリブドベルト
Claims (4)
- ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜60質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルト。
- ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなる伝動ベルトにおいて、前記圧縮ゴム層を形成するゴム配合物が、クロロプレンゴムを原料ゴムとし、原料ゴム100質量部に対して、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール短繊維とアラミド短繊維の混合物を1〜40質量部、ヨウ素吸着量40mg/g〜160mg/gのカーボンブラックを10〜35質量部、及びN−N’−m−フェニレンジマレイミドを0.5〜10質量部含むことを特徴とする伝動ベルト。
- ベルト長手方向に心線を埋設した接着ゴム層と、圧縮ゴム層からなるVベルトである請求項1または2記載の伝動ベルト。
- 圧縮ゴム層にコグ部を有する請求項3記載の伝動ベルト。
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Cited By (1)
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CN110273225A (zh) * | 2018-03-13 | 2019-09-24 | 上海缔荣纺织品有限公司 | 一种saf超吸水婴儿尿不湿用热风无纺布的制备工艺 |
-
2003
- 2003-02-25 JP JP2003047070A patent/JP2004003609A/ja active Pending
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