JP2004002580A - プラスチック材料溶解によるfrpのリサイクル処理方法 - Google Patents

プラスチック材料溶解によるfrpのリサイクル処理方法 Download PDF

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堀出 明広
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Abstract

【課題】近年各地で問題となっている廃FRPを液体状に処理し、これによって、FRPを構成するプラスチックス成分を液体状に処理し、強化繊維は不溶解残渣として残し、両者を固液分離してそれぞれを回収しようというものである。
【解決手段】廃FRPを液状にする溶媒として硝酸と臭化水素酸との混酸水溶液を用い、該混酸溶液中に廃FRPを投入し、分解し、溶解して液体状にし、次いで液状化したプラスチックス成分と不溶解残渣として残った強化繊維とを分離し、それぞれ回収することを特徴とする。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄されているFRP(繊維強化プラスチック、以下廃FRPと言う。)の処理方法とその装置に関する。特に、廃FRPのプラスチック成分を扱いやすい液体状に処理し、処理しやすい液体状中間体として回収すると共に、その中に含まれているガラス繊維等強化繊維を分離回収する方法、ならびにそのための処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種産業廃棄物の処理が社会問題化して久しい。とりわけ、プラスチック類の廃棄物については、社会的にも大きな関心を呼び、いろいろな意味で重要な問題を含み、処理の難しい廃棄物の一つに挙げられてはいる。しかしながら、これまでに採用されてきた処理は、結局のところ他のゴミと一緒に、一般焼却炉によって焼却処理されてきた。近年、この焼却炉から人体及び農作物等に対して有害なダイオキシンの発生問題がにわかにクローズアップされ、そのため、高温焼却炉への転換が急務となっている。
【0003】
しかし、本発明で取り上げようとする繊維強化プラスチック(FRP)については、有効な解決策が見いだせないでおり、その廃棄物が増大し、事態は深刻になりつつある。FRPは、高密度に強化され、その上繊維によっても強化されているため、種々の分野で使用されている。自動車、レジャー用船舶、ヘルメット、ガードレール等々枚挙するにいとまが無いほど様々な分野で使用されている材料である。したがって、FRPが廃棄物として出回る量も多くなっており、下記に紹介するように様々な提案がなされているが、いまだに有効な処理対策が見いだせないでいる。本発明は、このような事情の下に、なされたものである。すなわち、本発明は、廃FRPの有効な処理方法を提供しようと言うものである。
【0004】
これまでに提案されているおもだった処理対策にについて要約して、紹介すると以下に記載するとおりである。
その一つは、(1)廃FRPをセメントキルンにおける原材料としてキルンに投入し、可燃性樹脂成分は燃料として利用し、残滓成分のガラス成分をセメント原料として利用することを特徴とする処理方法、あるいは、(2)樹脂成分をガス化炉に投入し、水蒸気を含んだ空気にて酸化分解し、熱回収すると共に反応原料ガスとして回収利用し、残滓ガラス繊維等強化繊維を分離回収する処理方法、が挙げられる。
【0005】
特許出願にも廃FRPの処理技術がいくつか提案されており、その代表的な処理技術を列挙すると、以下(3)〜(7)が挙げられる。すなわち、(3)FRP廃棄物と熱可塑性プラスチックとを触媒の存在下で一緒に熱分解して、油状化して回収し、残ったガラス繊維等強化繊維を溶剤で洗浄して回収する処理方法(特開2001−262158号公報)、(4)横置型円筒反応内に廃プラスチック片を入れて回転制御しながら、一回転毎の遠心力と重力との変動を利用して熱伝導の悪い廃プラスチック片を振動させ、可能な限り低い温度で熱分解し、非分解成分(ガラス繊維等強化繊維等)とガス化成分等とを分離、分留する処理方法(特開2000−327830号公報)、(5)FRPの燃焼残渣及びFRPの分解残渣を原料とする結晶化ガラスとその製造方法(特開平6−127978号公報)、(6)廃プラスチックのFRP成形品中の硬化樹脂成分を(a)沸点が180℃/760mmHg以上のベンゼン核を少なくとも1個含む炭化水素、(b)沸点が180℃/760mmHg以上の、1分子中に少くとも2個のヒドロキシル基を有する多価アルコールと混合し、次いで180℃以上に加熱し、液体状にして回収し、かつFRP成形品中のフィラーまたは補強材成分を分離する、廃プラスチックの液状化方法(特開平7−126430号公報)、あるいは(7)原料室とノズル室とに分離した溶解炉を使用し、廃FRPを原料室中に投入してバーナーによりガラスの軟化点以下に加熱することにより有機物を燃焼させた後、バーナーで1100℃以上に加熱されているノズル室に移行させ、ここでガラス繊維を完全に溶融し、さらに水中で冷却してガラス繊維材料とする方法(特開平8−217464号公報)等が提案されている。
【0006】
しかしながら、上記(1)に記載したセメントキルンへの投入による処理方法は、廃FRPのプラスチック成分は燃料源として、そして強化材のガラス繊維はセメント製造原料成分の一部として利用しようというもので、実効性の高いものではあるが、あくまでもこれによりセメントを製造しようというものであるから、キルンの温度コントロールを厳格且つ適正に維持しなければならないし、なによりセメントの品質に悪影響を与えるものであってはならない、といった技術的制約を克服し、且つこれに応えるものでなければならない。そして、これを実行するにおいては、先ず、セメントを製造する側の協力を前提とするものである。すなわち、自立して実施しようとするには、数々の障壁が存在し、そこに、根本的に問題が存しているものである。
【0007】
また、(2)以下の処理は、そのほとんどがガス化あるいは、有機溶剤を使用した液状化を基本とする処理方法である。したがって、基本的にはプラスチック成分をガス化して回収するか、あるいは燃焼させ、ガラス繊維等強化繊維を副次的に回収するものであるが、何れにしても特殊な構造のガス化炉と高度な運転技術を必要とし、実行するにおいては技術的にも、コスト的にも依然として大きな問題が残っているものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の従来技術を念頭に入れた上、これら従来技術とは基本的に異なる解決策に基づくものであって、処理操作が比較的簡単で、維持管理等もコストのかからないこと、しかも、環境に対しても公害を発生することのない処理方法を提案しようと言うものである。さらに言うと、他の技術に依存することなくそれ自体自立して容易に実施することができ、しかも特殊な設計によるプラントや、実施条件を必要としないシステムであること、エネルギーコストの面でも維持費の安いシステムであること、処理施設には、ダイオキシンを発生させる虞のある燃焼炉等を必要としないこと、廃FRP中のガラス成分のみならず、その高密度に強化されたプラスチック成分をして、ガラス繊維等強化繊維と固液分離しうる程度に液状化し、以て取り扱いの容易な液状体にして回収すること、と言った諸条件を満足する廃FRP処理技術を提案しようと言うものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らにおいては、鋭意研究の結果、廃FRP製品を特定の混酸によって処理すると、通常の溶剤等に対してもほとんど溶解することなく極めて安定であり、しかも機械的強度においても粉砕することが困難な程に、高密度、強固に設定されているFRP製品を、流動性のある液体状態に改質できることを知見するに至った。そして、ガラス繊維等強化繊維は、変質せずそのまま不溶解残渣として残り、溶解され液体状になった樹脂・プラスチックからほぼ完全に、しかも簡単に分離回収することができることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その構成は以下の通りである。上記目的に沿った廃FRPの処理方法を提供することに成功した。
【0010】
すなわち、本発明において講じた解決手段は下記の通りである。
(1)ガラス繊維等強化繊維を含んでなる繊維強化型廃プラスチック製品(以下、廃FRPという。)の処理方法において、廃FRPを硝酸と臭化水素酸との混酸溶液中に投入し、プラスチック成分を混酸溶液に溶解して液状化し、次いで、液状化した生成物から強化繊維を分離し、回収することを特徴とする廃FRPの処理方法。
(2)該廃FRPを硝酸と臭化水素酸との混酸に投入するに際して、廃プラスチックは予め粗粉砕処理しておくことを特徴とする前記(1)項に記載の廃FRPの処理方法。
(3)該プラスチック成分を混酸溶液に溶解処理する工程が、室温〜60℃、好ましくは30℃〜50℃の温度範囲において行われることを特徴とする前記(1)又は(2)項に記載の廃FRPの処理方法。
(4)混酸の割合を、硝酸:臭化水素酸=1:0.3〜2(モル比)の範囲に設定したことを特徴とする前記(1)ないし(3)の何れか1項に記載の廃FRPの処理方法。
(5)ガラス繊維等強化繊維は分離後、洗浄液で洗浄し、回収することを特徴とする前記(1)ないし(4)の何れか1項に記載の廃FRPの処理方法。
(6)ガラス繊維等強化繊維を含んでなる繊維強化型廃プラスチック製品(廃FRP)を液状化処理し、プラスチック成分と強化繊維とに分離し、回収する廃FRP処理装置において、FRPを溶解する溶解槽と、溶解槽へ処理する廃FRPを供給・投入するフィーダと、廃FRPを溶解処理する硝酸と臭化水素酸の各水溶液を溶解槽に供給するパイプと、溶解処理終了後に処理液を抜き取る処理液抜き取りパイプとを備え、溶解処理後にガラス繊維等強化繊維を回収する手段とを備えてなることを特徴とする廃FRPの処理装置。
(7)前記廃FRPを溶解する溶解槽は、溶解槽の温度を制御調節する温度制御ユニットを備えていることを特徴とする前記(6)項に記載の廃FRPの処理装置。
(8)該溶解槽の温度の調節ユニットがウォータバスであることを特徴とする前記(7)項に記載の廃FRPの処理装置。
(9)該溶解槽を含む廃FRP処理装置が、ドラフトチャンバー内に設定され、溶解槽において発生するガスが排気ファン、ダクトを介してドラフトチャンバー外に設置された排ガス処理装置に接続され、無害化処理されることを特徴とする前記(6)項に記載の廃FRPの処理装置。
【0011】
本発明で処理の対象とするFRPの強化繊維について、ガラス繊維等とした理由は、近年、強化繊維としてガラス繊維以外にも炭素繊維が使用されるケースが増えてきており、本発明はこのような場合も含んでいるからである。
なお、本発明で対象としているプラスチック・樹脂製品としては、前述従来技術においても具体的に問題のある樹脂として例示され、また、本発明の後述する実施例でも記載しているエポキシ樹脂製品が特に挙げられる。すなわち、エポキシ樹脂は、その耐熱性、耐油性、耐薬品性等に富み、且つ熱硬化後高強度を示すことから、数々の大型製品に使用され、そして、それだけに廃棄処理に窮している代表的樹脂でもある。すなわち、本発明は、処理に窮している廃棄エポキシ系樹脂製品に対して特に有効ではあるが、この樹脂に限定するものではない。エポキシ樹脂以外の一般プラスチックに対しても有効であり、さらに言えば、繊維強化型ではない高密度廃プラスチック製品もその対象として含みうるものである。
この点については、後述する(0046)においても言及する。
【0012】
ここに、本発明において廃FRPを分解し、液体状にする手段として採用した溶媒は、硝酸と臭化水素酸とを所定の混合割合に調整してなる混酸溶液であり、この混酸溶液を使用したことによって投入された廃FRP、すなわちエポキシを主体としたFRPは数時間で分解が始まり、プラスチックは次第に軟化し、粘性の高いゲル状の物質へと変化し、さらに混酸溶液に溶解して液体状にし、ガラス繊維等強化繊維を不溶解物として残し、固液分離によって各成分を完全に分離することに成功した。この分解、溶解に基づいた液状化操作は、該混酸溶液を水の沸点以下好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは30〜50℃ぐらいの温度に維持する程度で充分であり、極めて簡単な装置、操作で実施できた。前示温度条件は、50℃以上の高温になると、臭素ないしは臭化水素ガスが激しく発生し、環境を損ないまた、FRPの分解、溶解効率を低下させる。以上、記載したように本発明のFRP処理の条件は、総じて穏やかであり、且つシンプルといえる。
【0013】
この混酸は、硝酸溶液と臭化水素酸溶液をそれぞれ求め、これを混合することによって調製する。両酸を混合すると、褐色化し、これを加熱していくと45〜50°程度になると激しく赤褐色のガスを発生し始める。このガス発生反応は、温度に依存し、温度が高いほど激しく、それ以下の温度域では、ガスの発生は認められるがそれほど激しくない。ただし、FRP(この実験においては、エポキシ樹脂を使用した)投入直後は、赤褐色のガスが発生し、攪拌によってこのガス化現象はやや加速され、激しいが、時間の経過と共に、ガスの発生は次第に弱まっていき、やがて発生しなくなる。
【0014】
この樹脂の溶解操作において供せられる混酸は、各酸の配合割合、濃度、及び樹脂に対する混酸の使用量等がそれぞれ適正な範囲にあることが必要であることは後述するが、各酸の配合割合、濃度が適正に設定されている場合であってもその使用量が少ないと、溶解しない場合がある。すなわち、樹脂の溶解のためには、その供せられる混酸の条件は、前記何れの要件を欠いても困難であり、投入樹脂に対する混酸の使用量についても配慮し、充分に多く使用することが、必要である。この使用量が少ないと、混酸溶液は、樹脂の膨潤にのみ消費され、あたかも樹脂に吸収されてしまう。すなわち、樹脂を溶解するまでには至らず、樹脂の見かけの体積と重量の増加がもたらされ、これによりやや柔らかくする程度にすぎず、強化繊維との固液分離操作は、達成することができない。
【0015】
この混酸使用量の多寡による膨潤化現象は、硝酸単独の場合において特に顕著であることが後述する実験は明らかにしている。
すなわち、樹脂を溶解し、液状化するためには、混酸の配合割合、濃度、使用量について配慮し、これらの条件を最適に設定することが必要である。これらの関係は、処理する樹脂の種類や、密度、繊維の含有率等の状態により異なり、一律に規定することはできない。これらについては、予め実験等により決定しておくことが必要である。
【0016】
上記溶解操作に必要な諸条件が決定され、樹脂の分解、溶解操作が開始されると、先ず赤褐色のガスが発生し、初期には強く、次第に時間の経過と共に弱まってくることは前述したとおりであるが、樹脂の溶解現象もほぼ時間の経過と共に進み、充分に溶解したところで、撹拌を止め、生成する液体状生成物を静置すると、この液体状生成物は比重差により2層に分層する。この混酸溶液に基づく液体状生成物が得られるまでの一連の反応については、その反応機構は必ずしも明確ではないが、樹脂成分例えばエポキシ樹脂は、おそらく硝酸によって酸化されて分解し、生成する低分子化生成物が混酸溶液に溶解され、液状化していくプロセスが生じているものと考えられる。その詳細な反応メカニズムについて、今後の研究に待つところ大である。何れにしても、これまでは処理が困難とされてきたFRPを、特定の2つの無機酸に基づく混酸溶液を調製し、この混酸溶液によって処理することにより、樹脂成分とガラス繊維等強化繊維とを固液分離できる程度に溶解、液状化させることに成功したことは、確たる事実であり、後述する実施例等からも明らかである。
【0017】
【発明の実施の態様】
本発明の実施の態様を以下、図面及び実施例に基づいて説明する。
図1は、本発明の廃FRPの処理方法を実施する装置の概略を示す図である。
廃FRPを混酸で処理する処理装置Sは、排気装置1を備えたドラフトチャンバー2と、このチャンバー内に設置された溶解槽4、溶解槽4を最適反応温度に調整保持するウォータバス恒温槽3から構成されている。溶解槽4には、処理液体となる硝酸水溶液と臭化水素酸水溶液を供するパイプP、Pが付設され、また、処理後の液体を回収するためのパイプPが付設されている。溶解槽4には、処理する原料FRPを投入するフィーダ6、及び処理後の不溶解残渣である繊維を回収するためのマジックハンド7等の取り出し手段、撹拌装置(図示外)が付設されている。
なお、該マジックハンド等の取り出し手段では分離できない細かな不溶解残渣については、液状化された樹脂・プラスチックをPから抜き取る際に、適宜のメッシュのスクリーンを通すことによって分離する。
【0018】
先ず、溶解槽4にパイプP、Pを介して硝酸水溶液と臭化水素酸水溶液とを所定混合比で装入し、これを最適温度例えば30〜50℃に加温、維持し、処理原料FRPを投入する。その際、FRPは極力粉砕した方が溶解処理をする上からは好ましい。ただし、この粉砕処理は、必ずしも発明の本旨ではなく、投入する樹脂の大きさは任意の大きさに設定し、実施すればよい。粉砕によって、溶解操作はスムーズに実施しうるが、繊維強化された樹脂の粉砕は、容易ではなく、コストがかかること、加えて粉砕によって回収される繊維も細かくなり、溶解操作終了後の分離回収工程が厄介になると言った不都合も生じる。したがって、実際に投入する場合はこれらのことを考慮に入れた上で、適宜の大きさに粉砕することが肝要である。
【0019】
投入後、先ず前記したようにガスの発生を伴う樹脂の分解反応が生じ、赤褐色のガスが激しく発生するが、次第にガスの発生が弱まり、分解反応が収まり、数時間後には、固体状のFRPは液状化し、その中に混入されていた強化繊維は、溶解されずに不溶解残渣としてそのまま残り、液体状生成物の中から簡単に分離することができる。分離された繊維は、マジックハンド等の取り出し手段7によって取り出され、繊維処理槽5に移され、そこで付着した液体などの不純物はハイドロサルファイトナトリウム(Na)によって還元処理され、除去される。また、この工程では、さらに有機溶媒(例えばアセトン)によって処理することにより、混酸による溶解処理によっては溶解、分離せず繊維に付着してくる樹脂成分についても、この段階で完全に取り除くことが出来、好ましい。
【0020】
一方、液状化されたエポキシ樹脂等の成分は、パイプPにより別の貯蔵タンク(図示外)に回収される。その回収された液状化されたエポキシ樹脂成分は、一部は、酸を含み、あるいは酸により変質されてはいるが、その組成は油状成分、樹脂成分から構成されていることは明らかであり、これを本発明処理施設内の貯蔵タンクに一時ストックしておいてから、各地の処理施設において、脱臭素処理工程に付してから、例えば石油精製コンビナートにおける熱分解反応炉や、炭化水素改質プラント等により再処理し、オレフィンガス等のような化学原料ガスとして再利用を図るための原料として使用する等が考えられる。勿論、従来技術のように、工業炉における燃料として、使用することもできる。
【0021】
何れにしても、本発明により、これまでのように、プラスチック成分の最終的利用工程までをも考慮に入れ、これによって処理工程全体が固定され、柔軟な態様をとることが困難であった従来法に比し、本発明は、プラスチック成分を液状化して、貯蔵し、前記(0020)に記載した利用形態も含め任意の利用態様へと使用されるシステムを採ることが可能となったことは、それ自体極めて大きな成果であり、社会的に大きな意義を有する、といえる。
また、FRPを構成するもう一つのガラス繊維等強化繊維も、本発明によって、外部環境へ飛散、分散するようなこともなくほぼ完全に回収され、従来法と同様例えば窯業原料として使用することができる。
なお、本発明の液体状にする溶解反応に際して、臭素ないしは臭化水素を含んだガスが特に操作開始初期に発生するが、これは、ドラフトチャンバーに付設された排気装置によって、図示外の吸収塔あるいは吸収タンクに集められ、吸収塔内で水滴と気液接触され、あるいは、吸収タンク内の水にバブリングし、捕集され、臭素回収工程に付されるか、あるいは臭素の色がなくなるまで還元処理した後、中和して廃棄される。
【0022】
以上述べたように、本発明の処理手段は、これまでの処理方法に比し、非常に簡単であること、ほとんど公害発生の虞がないこと、と言った特徴を備えており、極めて独自な発想に基づいたものであり、しかも有効な方法であるといえる。
現段階では反応時間が、やや長い時間を要することが、問題であるといえるが、これについても、今後、FRPを混酸溶液に投入接触させる際に、粉末化する等の処理をすることにより、反応効率を向上すること、あるいは分解反応や、液状化改質反応を助ける触媒の開発をすることによりさらに短縮することは十分に可能である。現段階では、研究はまだ緒についたばかりで、その詳細なメカニズム等は不明ではあるが、これまでの実験に基づいた研究によって、エポキシ樹脂をはじめ各種樹脂を、硝酸と臭化水素酸という二つの特定の酸を混合して用いることにより、溶解し液状化することに成功したものであり、本発明のこの特有な処理手段とそれによる特有な知見は、従来方法とは全く異なる簡単な操作、装置により液体状にすることに成功したものであり、その意義は極めて大きいと言える。
【0023】
(実施例)
本発明を以下に記載する樹脂・プラスチック溶解実験による実施例、添付した図面、表に基づいて説明する。
本実施例では、FRPの樹脂成分として専らエポキシ樹脂が使用されている場合のモデルに基づき、エポキシ樹脂が特定の二つの酸よりなる混酸水溶液に溶解することを明らかにすることに努めた。そのため、強化繊維が使用されていない、エポキシ樹脂試料片によって溶解確認実験をした。
【0024】
まず、エポキシ樹脂試料片と、該試料片を溶解する硝酸溶液と臭化水素酸溶液の混酸溶液をそれぞれ用意し、エポキシ樹脂試料片(固体)を混酸溶液に投入し、その固体分の重量変化を経時的に測定した。与えられた最初の試験片の重量が、減っている場合は、その減少分が混酸水溶液によって分解し、溶液中に溶解し、固液分離できる程度に液体状にしたことを示している。データによっては、減量せず、むしろ逆に増加しているものも存在しているが、これは、樹脂固体が酸によって膨潤し、酸溶液を取り込んだ結果、見かけの重量が増加したものであることを示している。なお、減量も増加もしない場合、これは実験において使用した酸に対しては安定であることを意味するものであることはいうまでもない。
【0025】
(使用したエポキシ樹脂試料片の調整);
実験に使用したエポキシ樹脂試料片は、主剤;エピコート828(ジャパン エポキシレジン株式会社製エポキシ樹脂 商品名)(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂)、硬化剤;カヤハードMCD(日本化薬株式会社製エポキシ樹脂硬化剤 商品名)(酸無水物系硬化剤)、硬化促進剤;エピキュアEMI24(ジャパン エポキシ レジン株式会社製エポキシ樹脂硬化促進剤 商品名)〔2−エチル−4(5)メチルイミダゾール〕を100:90:1の重量比に配合し、混合し、各辺が8×8×6mm〜9×9×6mmの略立方体に成形し、100℃2時間、2℃/分で25分、150℃で4時間加熱硬化し、比重:1.21の試料片を調整した。
【0026】
(使用する酸溶液の調整);
実験で使用する硝酸溶液、臭化水素酸溶液及びこれらの混酸溶液は、以下のように5種類を調製した。
▲1▼硝酸溶液(70%)    →16mol/l
▲2▼臭化水素酸(49%)   →9.0mol/l
▲3▼硝酸:臭化水素酸=15ml:15ml   →1:0.57 モル比
▲4▼硝酸:臭化水素酸=12ml:18ml   →1:0.86  〃
▲5▼硝酸:臭化水素酸=10ml:20ml   →1:1.15  〃
【0027】
(溶解実験:20℃);
まず、以上用意した各酸の水溶液を20℃に設定し、その中に上記エポキシ樹脂試料片を投入し、所定時間ごとに液中の固体試料片の重量を測定した。
その結果は、表1、表2及び図2に示すとおりであった。なお、図2において、M0は、溶解処理実験前の樹脂の重量であり、Mは、溶解実験中又は実験後に残存する樹脂の重量を意味している(これは、次の図3〜5においても同様である)。
(i)20℃硝酸単独の処理実験の結果、樹脂はゆっくりと酸水溶液を吸収してみかけの重量を増大し、体積の膨潤を示した。表1は、その間の樹脂の見かけの重量変化を示している。すなわち、樹脂は、相当な時間(1440分間)をかけてゆっくりと見かけの重量を増やし、2880分で重量変化はほぼ平衡に達し、以下、その後7200分間経過後においても、その状態のままであった。
なお、20℃に設定した理由は、室温が約23℃における室内ウォータバスを介して設置された溶解槽の温度を想定したものである。
【0028】
【表1】
Figure 2004002580
【0029】
(ii)これに対し、混酸20℃の場合、樹脂は次第に分解し、溶解し液状化していくことが確認された(表2)。そして、硝酸と臭化水素酸のモル比(硝酸:臭化水素酸)1:0.57の場合、与えられた処理時間内(1440分間)では、樹脂の溶解率が一番高かった。
すなわち、硝酸:臭化水素酸のモル比が、1:0.57の混酸の場合、1440分間処理後の樹脂の溶解率は、(0.58−0.10)×100/0.58=82.7%であった。
硝酸と臭化水素酸のモル比(硝酸:臭化水素酸)が1:0.86の混酸の場合、溶解率は、(0.57−0.13)×100/0.57=77.2%であった。
また、硝酸:臭化水素酸のモル比が1:1.15の混酸の場合、溶解率は、(0.57−0.18)×100/0.57=68.4%を示し、相対的に硝酸のモル比が高い方が、溶解性がよいことを示している(表2)。
【0030】
【表2】
Figure 2004002580
【0031】
表1、表2及び図2から、硝酸単独では、樹脂の膨潤による軟質化が生じたが、いわゆる溶解による液状化までには至らなかったが、混酸の場合には、溶解性を示し、充分に時間をかけさえすれば相当量の樹脂を溶解することが可能であることが分かった。この場合、硝酸と臭化水素酸の配合割合によって、溶解率は異なり、臭化水素が多くても効果はなく、そこには、硝酸と臭化水素酸との混合モル比を、適宜の範囲に設定すべきことを明らかにしている。
【0032】
(溶解実験:30〜60℃);
次に、以上用意した各酸の溶液を30℃、40℃、50℃及び60℃に設定し、実験方法1と同じ様にエポキシ樹脂の分解、溶解実験を行った。その結果は、表3〜6、及び図3〜5に示すとおりであった。
(I)表3は、30℃における実験結果を示している。これによると、30℃では何れの混酸の場合にも、1440分間処理した後、樹脂の溶解率は、100%に達し、20℃の場合に較べて、溶解速度が速くなったことが明らかとなった。
そしてこの温度条件の場合にも、20℃の場合と同様、硝酸に対する臭化水素酸のモル比(硝酸:臭化水素酸)が、1:0.57の場合が、樹脂の溶解性が1番高い値を示し、それより臭化水素酸のモル比が高くなると溶解率が低下する傾向を示している(表3)。
【0033】
【表3】
Figure 2004002580
【0034】
(II)表4は、40℃における実験結果を示している。40℃では何れの混合モル比の混酸も、樹脂は240分間の処理によって100%溶解し、単純に100%溶解に達する要処理時間に基づいて比較すると、30℃の場合に比し6分の1に短縮された。そして、この場合も、硝酸に対する臭化水素酸のモル比(硝酸:臭化水素酸)が、1:0.57の場合が、樹脂の溶解性が1番高い値を示し、それより臭化水素酸のモル比が高くなると溶解率が低下する傾向を示している。
【0035】
【表4】
Figure 2004002580
【0036】
(III)表5は50℃における混酸による実験結果と、硝酸(70%)単独、及び臭化水素酸(49%)単独による実験結果を示している。これによれば、混酸は、何れの混合モル比の場合も、60分までは40℃における溶解率よりも良いもしくは同等の性能を示すものの、それ以降では40℃における溶解率よりも相当に低下し、ほとんど溶解されないもしくは膨潤する傾向にある。そして最終的には、40℃では、240分間の処理によって何れの混合モル比の混酸も樹脂を100%溶解したのに対し、50℃では240分間処理した結果は、一番溶解率の高いもの(硝酸:臭化水素酸のモル比が、1:057の場合)でも、(0.53−0.34)×100/0.53=35.8%しか溶解しなかった。
硝酸単独の実験では、処理後直ちに(30分後)樹脂は、見かけの重量が増え、20℃の場合と同様膨潤した。但し、その増加速度は20℃の場合よりもはるかに速く樹脂に作用していることを明らかしている。これに対して、臭化水素酸溶液は単独では、樹脂は、全く変化が認められなかった。
【0037】
【表5】
Figure 2004002580
【0038】
(IV)そして、表6は、60℃における混酸による実験を示している。これによれば、180分間処理時間内に、僅かに増減が認められ、それ以下の温度領域における実験に比し、溶解率は全く期待できず、実験を180分間で中止した。
【0039】
【表6】
Figure 2004002580
【0040】
以上、実験2によるデータによれば、3種類の混合モル比の混酸による樹脂の溶解率は、極めて温度依存性があること、樹脂の該混酸による溶解率は、30℃を超え、50℃未満の間の温度領域にピークが存していること、現に示されている温度条件の中では、40℃が一番高いことを明らかにしている。
【0041】
(溶解実験:モル比/40℃)
以上は、各酸による樹脂の溶解率に与える温度の影響に関する調査結果であるが、次に混酸のモル比による影響について、最も溶解率の高かった40℃の温度条件の下で実験を行い、調査した。
混酸の水溶液は、以下、(a)〜(h)の都合8種のモル比の混酸を用意した。
(a)硝酸:臭化水素酸=5ml:25ml    →モル比 1:2.85
(b)硝酸:臭化水素酸=7.5ml:22.5ml→モル比 1:1.71
(c)硝酸:臭化水素酸=10ml:20ml   →モル比 1:1.15
(d)硝酸:臭化水素酸=12ml:18ml   →モル比 1:0.86
(e)硝酸:臭化水素酸=15ml:15ml   →モル比 1:0.57
(f)硝酸:臭化水素酸=20ml:10ml   →モル比 1:0.29
(g)硝酸:臭化水素酸=22.5ml:7.5ml→モル比 1:0.19
(h)硝酸:臭化水素酸=25ml:5ml    →モル比 1:0.11
【0042】
その実験結果は、表7に示す。これによると、混酸のモル比は、硝酸:臭化水素酸が1:0.3〜2程度の範囲が実質的に利用可能なモル比範囲であると考えられる。
【0043】
【表7】
Figure 2004002580
【0044】
次に、前記混酸のフッ素樹脂に対する影響について調査した。その結果は表8に示すとおりであった。これによると、フッ素樹脂は、混酸に対しては、全く反応せず安定であることが確認された。この知見は本件発明を実施する上において重大な意味、意義を含んでいる。すなわち、本発明は、これを実行する場合の溶解槽の設定条件は、当然ながら混酸に対して侵されない材料によって設計しなければならないが、上記実験は、フッ素樹脂をライニングした溶解槽を使用することができることを意味し、装置の材料設計の上でも極めて普通に入手し得るもので設計することができ、極めて有利であることが確認された。
【0045】
【表8】
Figure 2004002580
【0046】
なお、(0011)においても、触れたように、本発明は、前記実施例に開示したエポキシ樹脂の処理例に限定するものではない。例えば窓、ドア等に使用されているアクリル樹脂系等の透明樹脂板等をも対象として含み得、これを処理対象から排除するものではない。すなわち、アクリル樹脂については、硝酸と臭化水素酸の各水溶液を混合した混酸による20℃の溶解実験によると、エポキシ樹脂の場合と同じように膨潤し、高粘度のゴム状を呈することが明らかとなった。その結果、溶解性を示す重量の減少については、確認するまでには至らず、むしろ見かけの重量が増える傾向を示すものの、処理前の硬質な状態と比較すると、処理後のものは軟質化し、未溶解部分から充分に削ぎ落とすことが出来る程度に軟化することが確認できた。現段階では、この樹脂の場合、実験条件は、あくまでも基礎的な20℃における溶解実験の段階であり、したがって、液状化条件について十分に精査するにまでは至っていないが、液状化に至る中間段階の軟質化が認められたことから、これをエポキシ樹脂と同じように液状化することは十分に可能であるとの感触は得ることができたものと思料する。
すなわち、エポキシ樹脂以外についてもエポキシ樹脂と同様、硝酸と臭化水素酸との混酸に基づいて、溶解させることは充分可能であることを示している。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、前述した従来技術に較べると、非常に操作および装置が簡単で、FRPを構成している高密度エポキシ樹脂成分と、補強強化している繊維成分とをそれぞれ容易に分離、回収でき、専ら熱的処理に委ねられてきた従来のリサイクル法に比して安いエネルギーコストで済み、低コストでリサイクルが可能であり、社会的貢献度は非常に高いと言える。本発明においては、樹脂成分についてもこれを液体状にして回収し、これを中間製品としてストックし、(0020)、(0021)に記載したような利用形態に基づく意義を有するものであるから、これまでの処理技術のように、最終工程までをも負担するシステムから開放され、広く有効利用を働きかける本システムは、むしろその有効利用の促進に寄与し、リサイクルの観点から優れているといえる。
また、強化繊維についても、その分離プロセスは、基本的には、固液分離法により、これまでの熱的処理による方法に比し、飛散等による二次公害発生源となるようなこともなくほぼ完全に分離、回収することが出来、高い回収率を期待できることも本発明の優れた作用効果である、と言える。総じて、極めて低コストのリサイクルが可能となり、社会的貢献度は非常に高いといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する溶解装置の概要図。
【図2】20℃における各種配合割合の酸水溶液によるエポキシ樹脂の経時的重量変化を表した時間−重量曲線図。
【図3】30℃〜60℃(HNO3:HBr=1:1)における酸水溶液によるエポキシ樹脂の経時的重量変化を表した時間−重量曲線図。
【図4】30℃〜60℃(HNO3:HBr=2:3)における酸水溶液によるエポキシ樹脂の経時的重量変化を表した時間−重量曲線図。
【図5】30℃〜60℃(HNO3:HBr=1:2)における酸水溶液によるエポキシ樹脂の経時的重量変化を表した時間−重量曲線図。

Claims (9)

  1. ガラス繊維等強化繊維を含んでなる繊維強化型廃プラスチック製品(以下、廃FRPという。)の処理方法において、廃FRPを硝酸と臭化水素酸との混酸溶液中に投入し、プラスチック成分を混酸溶液に溶解して液状化し、次いで、液状化した生成物から強化繊維を分離し、回収することを特徴とする廃FRPの処理方法。
  2. 該廃FRPを硝酸と臭化水素酸との混酸に投入するに際して、廃プラスチックは予め粗粉砕処理しておくことを特徴とする請求項1記載の廃FRPの処理方法。
  3. 該プラスチック成分を混酸溶液に溶解処理する工程が、室温〜60℃、好ましくは30℃〜50℃の温度範囲において行われることを特徴とする請求項1又は2記載の廃FRPの処理方法。
  4. 混酸の割合を、硝酸:臭化水素酸=1:0.3〜2(モル比)の範囲に設定したことを特徴とする請求項1ないし3の何れか1項に記載の廃FRPの処理方法。
  5. ガラス繊維等強化繊維は分離後、洗浄液で洗浄し、回収することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の廃FRPの処理方法。
  6. ガラス繊維等強化繊維を含んでなる繊維強化型廃プラスチック製品(廃FRP)を液状化処理し、プラスチック成分と強化繊維とに分離し、回収する廃FRP処理装置において、FRPを溶解する溶解槽と、溶解槽へ処理する廃FRPを供給・投入するフィーダと、廃FRPを溶解処理する硝酸と臭化水素酸の各水溶液を溶解槽に供給するパイプと、溶解処理終了後に処理液を抜き取る処理液抜き取りパイプとを備え、溶解処理後にガラス繊維等強化繊維を回収する手段とを備えてなることを特徴とする廃FRPの処理装置。
  7. 前記廃FRPを溶解する溶解槽は、溶解槽の温度を制御調節する温度制御ユニットを備えていることを特徴とする請求項6記載の廃FRPの処理装置。
  8. 該溶解槽の温度の調節ユニットがウォータバスであることを特徴とする請求項7記載の廃FRPの処理装置。
  9. 前記溶解槽を含む廃FRP処理装置が、ドラフトチャンバー内に設定され、溶解槽において発生するガスが排気ファン、ダクトを介してドラフトチャンバー外に設置された排ガス処理装置に接続され、無害化処理されることを特徴とする請求項6記載の廃FRPの処理装置。
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