JP2004002348A - 小型化されたニフェジピン有核錠剤 - Google Patents

小型化されたニフェジピン有核錠剤 Download PDF

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Abstract

【課題】服用に適したサイズに小型化された1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤、及びこれにさらに第2医薬成分含有速放部を圧縮被覆してなるニフェジピンと第2医薬成分との合剤を提供すること。
【解決手段】ニフェジピン及び親水性ゲル形成性高分子物質からなる芯部において、親水性ゲル形成性高分子物質の量を減らすと同時に崩壊抑制作用物質を配合することにより、ニフェジピンの溶出に影響を与えることなく芯部を小型化し、これにニフェジピン、親水性ゲル形成性高分子物質及び崩壊抑制作用物質からなる外殻部を圧縮被覆して、小型化された1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤を得る。さらに、この錠剤の少なくとも一部を被覆するように第2医薬成分含有速放部を圧縮被覆して、ニフェジピンと第2医薬成分との合剤とする。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術】
本発明は小型化された1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤並びに該錠剤を用いた第2医薬成分との合剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】
発明者らは先に1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤を開発し、特許文献1に開示した。該ニフェジピン含有有核錠剤(商品名:アダラートCR錠)は現在日本で高血圧症患者に広く臨床使用されている。しかしながら、該有核錠剤は、圧縮被覆有核錠剤固有の特徴としてややサイズが大きい(直径約9mm、厚さ約5.5mm、体積約310mm)ため、高齢者や嚥下障害のある患者にとって必ずしも服用しやすいとは言えず、小型化が望まれている。
【0003】
また、上記有核錠剤を処方されている高血圧症患者のうち、およそ半数は他の降圧薬の併用投与を受けていると推定されている。実際、IMSの統計(2001年)によれば、アダラートCR錠とエナラプリル、リシノプリル等のアンジオテンシン変換酵素阻害薬との併用率は約15%、カンデサルタン、バルサルタン等のアンジオテンシンII受容体拮抗薬との併用率は約20%にのぼる。このように併用が多い理由は、▲1▼それぞれの降圧薬の単剤療法で満足できる降圧・血圧維持が得られない患者が少なくないこと、▲2▼降圧薬の単剤療法で十分に満足できる降圧・血圧維持を得ようとすると投与量を増やさざるを得ず、副作用発現の危険が増大すること、▲3▼作用機序の異なる降圧薬を複数低用量で組み合わせた併用療法の方が安全と考えられること、などである。
【0004】
こうした併用療法の場合、錠剤サイズが大きめの上記ニフェジピン含有有核錠剤に加えて、少なくとももう1種類の薬剤を服用することとなり、患者の負担はさらに増大するため、ニフェジピン含有有核錠剤の小型化のニーズは併用療法において特に高い。そして、1日1回投与型のニフェジピン含有有核錠剤を十分に小型化することができれば、ニフェジピンと上記の如き第2医薬成分とを1剤にまとめていわゆる合剤とすることも可能となり、患者の身体的負担の軽減に大きく寄与することが期待される。
【0005】
圧縮被覆による有核錠剤の場合、そのサイズは芯部サイズに依存するため(通常、芯部に被覆される外殻部の厚さは最低でも錠剤の直径方向に1.5mm、側面方向に1.2mm程度必要)、小型化のためには、まず、芯部を小型化する必要がある。一方、患者にとって望ましい最終錠剤サイズは直径7〜8mm、厚さ4〜5mm程度と見積もられることから、芯部のサイズはできれば直径4mm、厚さ2mm程度に留めることが求められる。そのうえ、小型化するといえども、1日1回投与型のニフェジピン製剤としての有効性・安全性を保証するためには、市販のニフェジピン有核錠剤のニフェジピン溶出特性と異なるものであってはならず、これをそのまま維持している必要がある。
【0006】
特許文献1の有核錠剤の芯部では、ニフェジピンを種々の粘度の親水性ゲル形成性高分子物質と組合わせ、又はこれに適宜賦形剤等他の添加物を加えるなどしてニフェジピンの溶出が制御されているが、その小型化のためには、配合される親水性ゲル形成性高分子物質その他の添加物(例えば乳糖など)を極力控えることが必要である。常法に従い、適当な粘度の親水性ゲル形成性高分子物質を選択しもしくは組合わせ又は他の添加物の配合量を少なくするなどにより、芯部に求められる溶出特性を維持したままそのサイズを上記目標まで小型化することは十分に可能であった。しかし、これに外殻部を圧縮被覆して完成錠剤とし、その溶出を調べたところ、局方溶出試験第2法(シンカー使用)では所期の溶出特性を達成できたものの、局方崩壊試験装置法では溶出の後半(約3〜4時間後)に急速なニフェジピンの溶出が見られるとともにその再現性が悪く、1日1回投与型有核錠剤として不適であった。この原因は、小型化された芯部が長時間の溶出試験中に脆弱となり、所期のニフェジピンの溶出特性を発揮せずに崩壊してしまったためと考えられ、特許文献1に記載のニフェジピンと親水性ゲル形成性高分子物質からなる芯部を使用する限り、芯部の小型化と完成錠剤のニフェジピン溶出特性維持の両立は困難であると結論された。
【特許文献1】特許第3,220,373号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者らは、特許文献1に記載された1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤の小型化について鋭意検討した結果、今回、芯部への親水性ゲル形成性高分子物質の配合量を少なくする代わりに、従来外殻部にのみ配合すべきものと考えられていた「崩壊抑制作用性物質」を芯部にも配合すると、意外にも、ニフェジピンの溶出に影響を与えることなく芯部を小型化することができることを発見し、該芯部に従来と同様の外殻部を圧縮被覆することにより、体積比で従来の有核錠剤の約50%に小型化された1日1回投与型ニフェジピン含有有核錠剤を得ることに成功し、本発明を完成した。
【0008】
かくして、本発明は、ニフェジピン8〜80重量%、親水性ゲル形成性高分子物質15〜80重量%、並びにニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにマトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる崩壊抑制作用物質2〜30重量%を含有するニフェジピンの溶出が遅延化された芯部と、該芯部上に圧縮被覆することにより形成される、ニフェジピン5〜50重量%、親水性ゲル形成性高分子物質30〜90重量%、並びにニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにマトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる崩壊抑制作用物質5〜50重量%を含有する外殻部とからなるニフェジピン含有有核錠剤であって、該錠剤からのニフェジピンの溶出率が、
(a)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験において、
2時間後10〜40%、
4時間後30〜65%、
6時間後55%以上
であり、そして
(b)日本薬局方の崩壊試験法による溶出試験において、
3時間後20〜45%、
4時間後30〜65%
であることを特徴とするニフェジピン含有有核錠剤を提供するものである。
【0009】
本発明の小型化されたニフェジピン有核錠剤は、特許文献1に記載の芯部とそれを被覆する外殻部とから構成される有核錠剤における芯部にさらに崩壊抑制作用物質を配合することに最大の特徴を有するものであり、この点を除けば、使用できる各配合成分は基本的には特許文献1に記載のものをそのまま使用することができ、その製造方法も基本的にはそのまま使用することができる。
【0010】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のニフェジピン有核錠剤の芯部は、ニフェジピン、親水性ゲル形成性高分子物質及び崩壊抑制作用物質の3成分を必須成分として含有するものである。
【0012】
芯部に使用されるニフェジピンの性状は特に制限されるものではなく、通常、沈降法又はレーザー回折散乱式粒度分布測定において、メディアン径が1〜30μm程度、又はガス吸着法による測定で比表面積が0.5〜10m/g程度の微粉砕されたニフェジピン結晶が好適に使用される。また、ポリビニルピロリドン等と共に非晶質化又は固溶体化して粉砕したニフェジピン、一旦有機溶媒に溶解した後軽質無水ケイ酸等の多孔質物質に吸着させたニフェジピン等も使用することができる。
【0013】
芯部におけるニフェジピンの含有率は、芯部の重量を基準にして、8〜80重量%、好ましくは10〜70重量%、さらに好ましくは12〜65重量%の範囲内とすることができる。
【0014】
芯部に使用される親水性ゲル形成性高分子物質としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体やポリビニルアルコール等が挙げられる。中でも、HPC又はHPMCが好ましい。これらの親水性ゲル形成性高分子物質は単独で又は複数組み合わせて使用することができ、また、異なる粘度グレードの親水性ゲル形成性高分子物質を複数組み合わせて使用してもよい。
【0015】
これらの親水性ゲル形成性高分子物質の配合量は、芯部の重量を基準にして、15〜80重量%、好ましくは25〜70重量%、より好ましくは30〜65重量%の範囲内とすることができる。
【0016】
本発明に従い芯部に使用される崩壊抑制作用物質は、ニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにpH非依存性マトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる物質であって、芯部に適度の強度を与え、もって消化管のような機械的刺激の強い環境下での安定な崩壊を可能ならしめるものであり、これを芯部に配合することによりニフェジピンの溶出特性に変化をきたさずに親水性ゲル形成性高分子物質その他の添加物の配合量を少なくでき、結果的に芯部の体積を約50%まで小型化することが可能となる。
【0017】
芯部に配合される崩壊抑制作用物質としては、特許文献1に記載の有核錠剤において外殻部に使用されているものと同じものを単独で又は複数組み合わせて使用することができる。それらの例としては、徐放性製剤の基剤やフィルムとして通常使用されるpH非依存性の特定の水不溶性高分子が挙げられ、好ましくは、水不溶性のメタクリレートコポリマーを使用することができる。なかでも、下記式(I)、(II)及び(III)で示される3つの繰返し単位よりなるアクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体(以下、「アミノアルキルメタクリレート共重合体」という)が特に好ましい。
【0018】
【化1】
Figure 2004002348
【0019】
上記アミノアルキルメタクリレート共重合体としては、上記式(I)、(II)及び(III)の繰返し単位の重量比(I)/(II)/(III)が1/2/0.1〜0.2であるものが好ましく、また、粘度が約1〜約4センチストークスの範囲内にあるものが好ましい。そのようなアミノアルキルメタクリレート共重合体は市販されており、オイドラギット(Eudragit)RS又はRLなる商品名[ドイツ、レーム・ファーマ社(Roehm Pharma GmbH)製]で入手することができる。
【0020】
芯部に配合される崩壊抑制作用物質は、芯部の重量を基準にして、2〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは8〜20重量%の範囲内とすることができる。
【0021】
また、ニフェジピン結晶の濡れを改善したり、芯部内への水や胃腸管液の浸透を促して、芯部からのニフェジピンの溶出を促進するために、芯部には界面活性剤を配合するのが好ましい。配合しうる界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート20、ラウリル硫酸ナトリウム、各種のショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を適宜選択、組み合わせて使用してもよい。これらの界面活性剤の配合量は、芯部の重量を基準として、通常、0.03〜3重量%、好ましくは0.05〜2重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0022】
また、芯部には必要に応じて流動化剤を配合することができ、配合しうる流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの流動化剤の配合量は、芯部の重量を基準にして、通常、0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0023】
芯部にはまた必要に応じて滑沢剤を配合することができ、配合しうる滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウム、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられる。これらの滑沢剤の配合量は、芯部の重量を基準にして、通常、0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0024】
さらに、芯部には、場合により、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、アルファデンプン、デキストリン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン類、乳糖、白糖、ぶどう糖、マンニトール、ソルビトール等の糖類、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等の無機塩類、パラフィン、ワックス、高級脂肪酸等の油脂類、セルロース類等の賦形剤;デンプン類、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、架橋ポリビニルピロリドン等の崩壊剤;各種の食用色素等や三二酸化鉄等の着色剤(顔料);などの医薬品添加物を配合することができる。
【0025】
しかしながら、芯部の小型のためには、これら医薬品添加物の配合量は必要最小限にとどめることが望ましいことは言うまでもない。
【0026】
芯部の最終的組成は、該芯部と同一組成の錠剤からのニフェジピンの溶出率が、日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用しない溶出試験(以下、「局方第2法溶出試験(シンカー不使用)」という)において、一般に、45分後20〜70%、好ましくは25〜65%、より好ましくは30〜60%、2時間後65%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは75%以上となるように調節することが望ましい。
【0027】
ここで、局方第2法溶出試験(シンカー不使用)は、下記の条件下で実施されたものである。
【0028】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝
液900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分75回転。
なお、上記溶出試験に用いる芯部と同一組成の錠剤としては、有核錠剤の芯部の打錠条件と同じ条件下で打錠することによって調製されたものを使用する。
【0029】
一方、上記芯部の表面に圧縮被覆により形成される外殻部は、芯部と同様に、ニフェジピン及び親水性ゲル形成性高分子物質、さらにニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにpH非依存性のマトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる崩壊抑制作用物質を必須成分として含有し、さらに必要に応じて、界面活性剤、流動化剤、滑沢剤及びその他の医薬品添加物を含有するものである。
【0030】
外殻部におけるこれらニフェジピン、親水性ゲル形成性高分子物質、崩壊抑制作用物質、界面活性剤、流動化剤、滑沢剤及びその他の医薬品添加物としては、いずれも、芯部に用いるものとして前記したものの中から同一又は異なるものを適宜選択して使用することができる。
【0031】
外殻部におけるニフェジピンの含有率は、外殻部の重量を基準にして、5〜50重量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%の範囲内とすることができ、親水性ゲル形成性高分子物質の配合量は、外殻部の重量を基準にして、30〜90重量%、好ましくは45〜85重量%、さらに好ましくは55〜75重量%の範囲内とすることができ、そして崩壊抑制作用物質の配合量は、外殻部の重量を基準にして、5〜50重量%、好ましくは7.5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%の範囲内とすることができる。
【0032】
また、ニフェジピン結晶の濡れを改善したり、錠剤内部への水や胃腸管液の浸透を促してニフェジピンの溶出を促進するために、外殻部には界面活性剤を配合することが好ましい。その配合量は、外殻部の重量を基準にして、通常、0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0033】
外殻部に流動化剤を配合する場合、その配合量は、外殻部の重量を基準にして、通常、0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0034】
外殻部に滑沢剤を配合する場合、その配合量は、外殻部の重量を基準にして、通常、0.02〜2重量%、好ましくは0.05〜1重量%、より好ましくは0.1〜0.5重量%の範囲内とすることができる。
【0035】
さらに、外殻部には、上記成分のほか、必要に応じて、芯部と同様の種々の医薬品添加物を配合することができる。
【0036】
外殻部の最終的な組成は、該外殻部と同一組成の錠剤からのニフェジピンの溶出率が、
(a)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験(以下、「局方第2法溶出試験(シンカー使用)」という)において、
2時間後20〜50%、好ましくは25〜45%、より好ましくは30〜40%、
4時間後40〜90%、好ましくは45〜85%、より好ましくは50〜80%、
6時間後75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上であり、そして
(b)日本薬局方の崩壊試験法による溶出試験(以下、「局方崩壊試験装置法」という)において、
3時間後30〜60%、好ましくは35〜55%、より好ましくは40〜50%、
4時間後40〜90%、好ましくは45〜85%、より好ましくは50〜80%
となるように調節することが望ましい。
【0037】
本明細書において、局方第2法溶出試験(シンカー使用)は下記の条件下で実施されたものである。
【0038】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝液900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分100回転
・シンカーの固定位置:試験液の液面と撹拌翼の上端との中間で且つ容器壁から10mm離れた位置に、線径1.0mm以下の耐酸性針金で固定。
【0039】
また、局方崩壊試験装置法は、下記の条件下で実施されたものである。
【0040】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝液900ml
・温 度:37℃
・補助盤使用。
【0041】
なお、上記溶出試験に用いる外殻部と同一組成の錠剤は、有核錠剤の打錠条件と同じ条件下で、ただし、芯部を用いることなく、打錠することによって調製されたものを使用する。
【0042】
以上に述べた芯部と外殻部とからなる有核錠剤は、例えば、それ自体既知の方法で芯部となる内核錠をつくり、次いで、有核打錠機(プレスコーター)を用いて該内核錠を前述した組成の外殻部で被覆することにより製造することができる。その際の打錠条件は厳密に制限されるものではなく、最終錠剤に望まれる溶出特性等に応じて変えることができるが、通常、芯部内核錠の打錠圧は100〜1000kgf程度が適当であり、また有核錠の打錠圧は500〜2000kgf程度が適当である。
【0043】
かくして、本発明によれば、特許文献1に記載の有核錠剤よりも芯部を小型化することができ、芯部の直径は2.5〜4.8mm、好ましくは3〜4.7mm、より好ましくは3.5〜4.5mmの範囲内に、また、芯部の厚さは1.0〜2.5mm、好ましくは1.3〜2.2mm、より好ましくは1.5〜2.0mmの範囲内にすることができる。そしてこれに外殻部を圧縮被覆(打錠)して製した有核錠剤(裸錠)は、一般に、直径を4.5〜8.5mm、好ましくは5.0〜8mm以下、より好ましくは5.5〜7.5mmの範囲内にすることができ、また、厚さは3.5〜5.5mm、好ましくは3.8〜5.2mm、より好ましくは4.0〜5.0mmの範囲内にすることができる。
【0044】
上記芯部には外殻部で被覆するに先立ち、薄いフィルムコーティングを施してもよい。該フィルムコーティング基剤としては、例えば、HPC、HPMC、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系水溶性コーティング基剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系腸溶性コーティング基剤;メタアクリル酸コポリマー、セラック等その他の腸溶性フィルムコーティング基剤などが挙げられる。
【0045】
上記のようにして製造される有核錠剤は、有核錠剤に成形した後にさらに外側に少なくとも1層の遮光性のフィルムコーティングを設けてもよい。そのような遮光性のフィルムコーティングとしては、例えば、三二酸化鉄及び/又は酸化チタン等の遮光剤を適量配合したセルロース系水溶性コーティングが挙げられる。該セルロース系水溶性コーティングとしては、中でも、造膜性の点でHPMCを用いるのが好適であり、20℃における2%水溶液の粘度が100cp以下、特に15cp以下のHPMCが特に好適である。これらのフィルムコーティング基剤には、必要に応じてポリエチレングリコール等の可塑剤を添加することができる。
【0046】
このようにして調製される本発明のニフェジピン有核錠剤は、小型化されているにもかかわらず、特許文献1に開示されている1日1回投与型のニフェジピン有核錠剤と同等のニフェジピンの溶出特性を発揮する。すなわち、本発明の小型化されたニフェジピン有核錠剤からのニフェジピンの溶出率は、
(a)局方第2法(シンカー使用)溶出試験において、
2時間後10〜40%、好ましくは15〜35%、より好ましくは20〜29%、
4時間後30〜65%、好ましくは35〜60%、より好ましくは39〜56%、
6時間後55%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上であり、そして
(b)局方崩壊試験装置法において、
3時間後20〜45%、好ましくは25〜40%、より好ましくは28〜35%、
4時間後30〜65%、好ましくは35〜60%、より好ましくは40〜55%
である。
【0047】
本発明のニフェジピン含有有核錠剤は、ニフェジピンの有効血中濃度を長時間(少なくとも24時間)にわたって持続させることができるだけでなく、小型化されているので、従来の市販品に比べて患者の嚥下・服用が極めて容易である。
【0048】
また、本発明により提供されるニフェジピン含有有核錠剤は、前記のとおり小型化することができるので、該ニフェジピン含有有核錠剤上に第2医薬成分を含有する速放部を設けて、ニフェジピンと第2医薬成分との合剤とすることができる。かくして、本発明によれば、以上に述べたニフェジピン含有有核錠剤に、その少なくとも一部表面が露出するようにして、第2医薬成分を含有する速放部が部分的に圧縮被覆されてなることを特徴とする錠剤(以下、合剤という)が提供される。
【0049】
本発明の合剤は、本発明の小型化されたニフェジピン含有有核錠剤と第2医薬成分を含有する速放部とからなる錠剤であって、該ニフェジピン含有有核錠剤の上面、底面及び側面の3面のうちの少なくとも一面を外部に露出させて該速放部が配置された構成からなる。
【0050】
このような錠剤としては、具体的には、上記小型化されたニフェジピン含有有核錠剤をベースとして、その上、下面いずれか片面もしくは両面に速放部を圧縮被覆した単純な平行二層もしくは三層錠、又は上記小型化されたニフェジピン含有有核錠剤を芯とし、その底面及び側面が第2医薬成分含有の速放部で包囲され且つ該有核錠剤の上面が該速放部の上面に実質的に同心状に露出するよう圧縮した錠剤(別名“bull’s eye tablet”)を挙げることができる。なお、上記小型化されたニフェジピン含有有核錠剤を芯として、この全面を第2医薬成分含有の速放部で圧縮被覆して有核3重錠とすることもできるが、そうするとサイズが大きくなりすぎて患者の利便を害する可能性がある。
【0051】
本発明の合剤に使用しうる第2医薬成分としては、ニフェジピンとの間で有害な相互作用のない薬物であって、速溶性が求められ、かつ1日1回経口投与型のものであれば特に制限されないが、ニフェジピンと併用されたときに互いに相乗的に作用する薬剤が望ましい。
そのような第2医薬成分としては、例えば、カンデサルタン・シレキセチル、ロサルタン・カリウム、バルサルタン、オルメサルタン・メドキソミル、テルミサルタン及びイルベサルタンよりなる群から選ばれるアンジオテンシンII受容体拮抗薬;マレイン酸エナラプリル、リシノプリル、シラザプリル及び塩酸デラプリルよりなる群から選ばれるアンジオテンシン変換酵素阻害薬が挙げられる。なかでも、カンデサルタン・シレキセチル及びマレイン酸エナラプリルは、その用量が少なく速放部の体積を小さくすることができるので、本発明の小型化されたニフェジピン有核錠剤との組合わせに特に好適である。
また、緩除な降圧効果を有するために降圧薬として古くから使用されている利尿薬も第2医薬成分として用いることができる。この目的のために使用される利尿薬としては、例えば、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ポリチアジド、メチクロチアジド、ペンフルチジド、クロロチアジド、シクロチアジド、フルメチアジド、ベンズチアジド、ベンドロフルメチアジドなどのサイアザイド系利尿薬;アセタゾラミド、アゾセミド、エタクリン酸、エタクリン酸ナトリウム、キネサゾン、クロフェナミド、クロルタリドン、スピロノラクトン、トリアムテレン、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド、メトラゾン、メフルシド、アミロライド、インダパミド、チクリナフェン、トリパミド、トルセミド、メチクラン、アミノフィリンなどの非サイアザイド系利尿薬が挙げられる。
【0052】
本発明の合剤に使用される第2医薬成分の配合量は、該第2医薬成分の用法用量、成形性、嵩密度などに依存するが、通常、150mg以下、好ましくは120mg以下、より好ましくは100mg以下、さらにより好ましくは80mg以下である。
【0053】
第2医薬成分を含有する速放部には、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、滑沢剤などの必要な医薬品添加物が配合される。これら医薬品添加物としては、上記小型化されたニフェジピン含有有核錠剤について前記したものと同様のものを使用することができる。速放部の特徴は、服用後、胃内で短い時間内に崩壊して第2医薬成分を放出することである。このため、崩壊剤、結合剤、界面活性剤、滑沢剤などの必要な医薬品添加物を適宜選択し又はこれらを組み合わせて速放部の組成を決定する。速放部での第2医薬成分の含有率は、第2医薬成分の用量、物理化学的性質、特に溶解性やぬれ性などを勘案して決定することができる。
【0054】
速放部からの第2医薬成分の溶出率は、日本薬局方の溶出試験第2法による溶出試験(50rpm)において、1時間後80%以上になるよう製剤設計することが望ましい。ここで、局方第2法による溶出試験(50rpm)とは、下記の条件下で実施されたものである。
【0055】
・試験液:ポルソルベート80を0.3%含有する精製水900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分50回転。
【0056】
本発明の小型化されたニフェジピン含有有核錠剤と第2医薬成分含有の速放部との接合には、上記小型化されたニフェジピン含有有核錠剤の製造に用いた有核打錠機(プレスコーター)と同一又は類似の打錠機を使用することができる。市販の機械をそのまま用いてもよいし、改造して用いてもよい。打錠は、具体的には、例えば、以下に述べる3つの方法のいずれかによって行なうことができ、使用する有核打錠機(プレスコーター)の性能に合わせて適宜選択すればよい。
(1) 本発明のニフェジピン含有有核錠剤の直径と同じか、あるいはわずかに大きめ(+0.05〜0.2mm程度)の直径を有する臼と杵をセットした有核打錠機(プレスコーター)を準備し、速放部用打錠末を臼の中に充填し、その上にニフェジピン含有有核錠剤を載せ、第2充填のないまま臼の中で圧縮成形する方法。
【0057】
この方法では、ニフェジピン含有有核錠剤の底面のみに第2医薬成分を含有した速放部が層状に接合され、ニフェジピン含有有核錠剤の上面と側面が外部に露出した状態の錠剤が得られる。この方法は、第2医薬成分の用量が十分に少量の場合(例えば10mg以下)で、速放部を小型に設計できる場合に、特に有用である。
(2) 本発明のニフェジピン含有有核錠剤の直径と同じか、あるいはわずかに大きめ(+0.05〜0.2mm程度)の直径を有する臼と杵をセットした有核打錠機(プレスコーター)を準備し、速放部用打錠末を臼の中に充填し、その上にニフェジピン含有有核錠剤を載せ、さらに速放部用打錠末を充填して、臼の中で圧縮成形する方法。
【0058】
この方法では、ニフェジピン含有有核錠剤の上面と底面に第2医薬成分含有速放部が層状に接合され、ニフェジピン含有有核錠剤の側面のみが外部に露出した状態の錠剤が得られる。この方法は、第2医薬成分の用量が十分に少量の場合(例えば10mg以下)で、速放部を小型に設計できる場合に、特に有用である。(3) 本発明のニフェジピン含有有核錠剤よりも大きいサイズ(通常、直径が+2.4mm以上のもの;円形でも楕円でも可)の臼と杵をセットした有核打錠機(プレスコーター)を準備し、速放部用打錠末を臼の中に充填し、その上にニフェジピン含有有核錠剤を載せ、第2充填のないまま臼の中で圧縮成形する方法。
【0059】
この方法では、ニフェジピン含有有核錠剤の底面と側面に第2医薬成分含有速放部が凹状に接合され、実質的にニフェジピン含有有核錠剤の上面のみが速放部の上面に同心状に露出した状態の錠剤が得られる。この方法は、第2医薬成分の用量による制約を受けにく、柔軟に合剤を製剤設計できるという利点を有するので、より多くの種類の第2医薬成分を対象にすることができ、最も広範囲に利用可能な方法である。
【0060】
上記(1)〜(3)いずれの場合も、ニフェジピン含有有核錠剤と第2医薬成分含有速放部との良好な接合を得るために、ニフェジピン含有有核錠剤にあらかじめフィルムコーティングすることを避けるのが望ましい。
【0061】
圧縮被覆(プレスコーティング)のための打錠圧は、ニフェジピン含有有核錠剤を実質的に破壊しない限度の圧力範囲で、速放部が適切な硬度や崩壊性を示すように調節すればよい。通常、プレスコーティングに要する打錠圧は500〜2000kgf程度とすることができる。
【0062】
また、最終合剤のサイズは、大きいと、特に高齢の患者にとっては嚥下が困難になる場合があるので、患者が無理なく嚥下できるようなサイズに設計することが望まれる。円形錠の場合、最終錠剤の直径は、通常、12mm以下、好ましくは10mm以下、より好ましくは9.5mm以下とし、錠剤の厚さは、通常、6mm以下、好ましくは5.8mm以下、より好ましくは5.6mm以下の範囲内にする。速放部を大きくせざるを得ない場合には、オブロング型、オーバル(楕円)型にし且つ短径を9mm程度に設計することが望ましい。
【0063】
本発明の小型化されたニフェジピン含有有核錠剤と第2医薬成分含有速放部からなる合剤は、必要に応じて、通常のフィルムコーティングを施すことができる。フィルムコーティングの組成は、前述の小型化されたニフェジピン含有有核錠剤に用いるものと同様のものが挙げられる。
【0064】
上記のように製造される、ニフェジピン含有有核錠剤と第2医薬成分を含有する速放部とからなる合剤は、ヒトに経口投与されると、まず速放部が速やかに崩壊し、第2医薬成分が溶出される。続いて、ニフェジピン含有有核錠剤からは(特許文献1記載のとおり)ニフェジピンが安定に溶出し、24時間にわたって有効血中濃度を維持する。
【0065】
【実施例】
以下、本発明の好ましい態様を実施例及び比較例によって更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例に使用したHPCッL及びHPCッMは、それぞれ日本曹達(株)製のヒドロキシプロピルセルロース、粘度6.0〜10.0cp(2%水溶液、20℃)及び日本曹達(株)製のヒドロキシプロピルセルロース、粘度150〜400cp(2%水溶液、20℃)である。また、HPMCとしては、信越化学工業(株)製の各種粘度グレードのヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いた。「オイドラギットRLPO」はアクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体に対するドイツ、レーム・ファーマ社の商品名である。
【0066】
実施例1
1錠中にニフェジピンを15重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     150.0g(15.00%)
HPMC2910、3cP     264.4g(26.44%)
HPC−L             340.0g(34.00%)
オイドラギットRLPO      240.0g(24.00%)
ポリソルベート80           1.2g( 0.12%)
三二酸化鉄(赤色)           0.4g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸            2.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        2.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにステアリン酸マグネシウムを加えて混合した後、ロータリープレス(打錠機)を用いて打錠圧400kgfで打錠し、1錠中ニフェジピンを3.75mg含有する重量25mgの内核錠(直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0067】
ニフェジピンを5.2重量%含有する外殻部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)      125g( 5.208%)
HPC−L              884g(36.833%)
HPC−M              900g(37.500%)
オイドラギットRLPO        480g(20.000%)
ポリソルベート80            3g( 0.125%)
軽質無水ケイ酸              4g( 0.167%)
ステアリン酸マグネシウム         4g( 0.167%)
ステアリン酸マグネシウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、外殻部用打錠末とした。直径7mmの臼と7mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)を用い、前記内核錠と外殻部用打錠末120mgとを打錠圧1,000kgfにて打錠し、1錠中ニフェジピンを10mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製した。
【0068】
さらに、この有核錠剤の表面に、次の組成を有する遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0069】
1錠当りのフィルムコーティングの組成:
HPMC2910(15cP)    3.6mg(60.000%)
ポリエチレングリコール4000   1.2mg(20.000%)
三二酸化鉄(赤色)          0.1mg( 1.667%)
三二酸化鉄(黄色)          0.2mg( 3.333%)
酸化チタン              0.9mg(15.000%)
【0070】
実施例2
1錠中にニフェジピンを15重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)      75.0g(15.00%)
HPMC2910、3cP     179.0g(35.80%)
HPMC2906、4000cP  119.4g(23.88%)
HPC−L             24.4g( 4.88%)
オイドラギットRLPO       100.0g(20.00%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを3.75mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0071】
この内核錠に、実施例1と同じ組成の外殻部用打錠末120mgを同様に圧縮被覆して1錠中ニフェジピンを10mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製し、さらに同じく遮光性のフィルムコーティングを施して、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0072】
比較例1
1錠中にニフェジピンを15重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)      75.0g(15.00%)
HPMC2910、3cP     239.0g(47.80%)
HPMC2906、4000cP  159.4g(31.88%)
HPC−L              24.4g( 4.88%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを3.75mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0073】
この内核錠に、実施例1と同じ組成の外殻部用打錠末120mgを同様に圧縮被覆して1錠中ニフェジピンを10mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製し、さらに同じく遮光性のフィルムコーティングを施して、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0074】
実施例3
1錠中にニフェジピンを30重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     300.0g(30.00%)
HPMC2910、3cP     249.6g(24.96%)
HPC−L             284.0g(28.40%)
オイドラギットRLPO       160.0g(16.00%)
ポリソルベート80           2.0g( 0.20%)
三二酸化鉄(赤色)           0.4g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             2.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        2.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを7.5mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0075】
ニフェジピンを10.4重量%含有する外殻部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)       250g(10.416%)
HPC−L              792g(33.000%)
HPC−M              860g(35.833%)
オイドラギットRLPO        480g(20.000%)
ポリソルベート80           10g( 0.417%)
軽質無水ケイ酸              4g( 0.167%)
ステアリン酸マグネシウム         4g( 0.167%)
実施例1と同様の方法により、上記組成の外殻部用打錠末を調製した。前記内核錠とこの外殻部用打錠末120mgとを実施例1と同様に打錠し、1錠中ニフェジピンを20mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製した。
【0076】
さらに、この有核錠剤の表面に、次の組成を有する遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0077】
1錠当りのフィルムコーティングの組成:
HPMC2910(15cP)   3.60mg(60.0%)
ポリエチレングリコール4000  1.20mg(20.0%)
三二酸化鉄(赤色)         0.24mg( 4.0%)
酸化チタン             0.96mg(16.0%)
【0078】
実施例4
1錠中にニフェジピンを30重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     150.0g(30.00%)
HPMC2910、3cP     146.0g(29.20%)
HPMC2906、4000cP   97.4g(19.48%)
HPC−L              24.4g( 4.88%)
オイドラギットRLPO        80.0g(16.00%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例3と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを7.5mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0079】
これに実施例3と同じ組成の外殻部用打錠末120mgを圧縮被覆して1錠中ニフェジピンを20mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製し、さらに実施例3と同様の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0080】
比較例2
1錠中にニフェジピンを30重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     150.0g(30.00%)
HPMC2910、3cP     194.0g(38.80%)
HPMC2906、4000cP  129.4g(25.88%)
HPC−L              24.4g( 4.88%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例3と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを7.5mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0081】
これに実施例3と同じ組成の外殻部用打錠末120mgを圧縮被覆して1錠中ニフェジピンを20mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製し、さらに実施例3と同様の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0082】
実施例5
1錠中にニフェジピン60重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     300.0g(60.00%)
HPMC2910、3cP      71.8g(14.36%)
HPC−L              84.0g(16.80%)
オイドラギットRLPO        40.0g( 8.00%)
ポリソルベート80           2.0g( 0.40%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを15mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0083】
ニフェジピンを20.8重量%含有する外殻部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)      500g(20.833%)
HPC−L              702g(29.250%)
HPC−M              700g(29.167%)
オイドラギットRLPO        480g(20.000%)
ポリソルベート80           10g( 0.417%)
軽質無水ケイ酸              4g( 0.167%)
ステアリン酸マグネシウム         4g( 0.167%)
実施例1と同様の方法により、上記組成の外殻部用打錠末を調製した。前記内核錠とこの外殻部用打錠末120mgとを実施例1と同様に打錠し、1錠中ニフェジピンを40mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製した。
【0084】
さらに、この有核錠剤の表面に、実施例3と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0085】
実施例6
1錠中にニフェジピンを60重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     300.0g(60.00%)
HPMC2910、3cP      59.4g(11.88%)
HPMC2906、4000cp   70.0g(14.00%)
HPC−L              24.4g( 4.88%)
オイドラギットRLPO        44.0g( 8.80%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを15mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0086】
この内核錠と実施例5と同じ外殻部用の打錠末120mgとを、実施例1と同様に打錠し、1錠中ニフェジピンを40mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製した。さらに、この有核錠剤の表面に、実施例3と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0087】
比較例3
1錠中にニフェジピンを60重量%含有する芯部の組成:
ニフェジピン(微粉砕結晶)     300.0g(60.00%)
HPMC2910、3cP      79.4g(15.88%)
HPMC2906、4000cP   94.0g(18.80%)
HPC−L              24.4g( 4.88%)
三二酸化鉄(赤色)           0.2g( 0.04%)
軽質無水ケイ酸             1.0g( 0.20%)
ステアリン酸マグネシウム        1.0g( 0.20%)
実施例1と同様の方法により、上記原料をもとに1錠中ニフェジピンを15mg含有する内核錠(重量25mg、直径4mm、厚さ1.8mm)を作製した。この内核錠を局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で評価したところ、45分後に約45%、2時間後には100%のニフェジピンが溶出していた。
【0088】
この内核錠と実施例5と同じ組成の外殻部用の打錠末120mgとを、実施例1と同様に打錠し、1錠中ニフェジピンを40mg含有する重量145mgの有核錠(直径7mm、厚さ4.2mm)を作製した。さらに、この有核錠剤の表面に、実施例3と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量151mg、体積約150mmの錠剤を得た(市販品の体積の約48%)。
【0089】
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm)の体積はいずれも約150mmであり、市販品(直径約9mm)の体積(約310mm)の約48%であった。
【0090】
試験例
実施例1〜6及び比較例1〜3で得られたニフェジピン含有有核錠剤の溶出性を2種類の溶出試験法、すなわち局方第2法溶出試験(シンカー使用)と局方崩壊試験装置法で比較検討した。なお、比較標準品として市販のアダラートCR錠10mg、20mg又は40mg(バイエル薬品株式会社)を用いた。
局方第2法溶出試験(シンカー使用)は以下の条件下で実施されたものである。
【0091】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝液900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分100回転
・シンカーの固定位置:試験液の液面と撹拌翼の上端との中間で且つ容器壁から10mm離れた位置に、線径1.0mm以下の耐酸性針金で固定。
また、局方崩壊試験装置法は、下記の条件下で実施されたものである。
【0092】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝液900ml
・温 度:37℃
・補助盤使用。
局方第2法溶出試験(シンカー使用)の結果:
実施例1〜6及び比較例1〜3の各有核錠はいずれも対応する市販のニフェジピン有核錠剤(アダラートCR錠10mg、20mg、40mg)とほぼ同一の溶出パターンを示した(図1、3、5参照)。
局方崩壊試験装置法による溶出試験の結果:
実施例1〜6の有核錠はいずれも対応する市販のニフェジピン有核錠剤とほぼ同一の溶出パターンを示したが、比較例1〜3の有核錠はいずれも対応する市販のニフェジピン有核錠剤に比べて溶出後半(3時間以降)部分の溶出がかなり速かった(図2、4、6参照)。
【0093】
以上の試験結果から、崩壊抑制作用物質を芯部に含有することの有用性が示された。
【0094】
実施例7
ロサルタン・カリウム50mgを含有する速放部の組成:
ロサルタン・カリウム         150.0g(27.778%)
乳糖                 127.8g(23.667%)
結晶セルロース            108.0g(20.000%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 135.0g(25.000%)
ラウリル硫酸ナトリウム          1.2g( 0.222%)
HPMC29106mm/s     12.0g( 2.222%)
軽質無水ケイ酸              3.0g( 0.556%)
ステアリン酸マグネシウム         3.0g( 0.556%)
ステアリン酸マグネシウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、打錠末とした。この打錠末180mgを、直径9.5mmの臼と9.5mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,500kgfで打錠した。得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤の上面が外殻の表面に同心状に露出しており、重量325mg、直径9.5mm、厚さ5.4mmであった。さらに、この錠剤の表面に、次の組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量335mgの錠剤を得た。
【0095】
1錠当りのフィルムコーティングの組成:
HPMC2910(15cP)   6.00mg(60.0%)
ポリエチレングリコール4000  2.00mg(20.0%)
三二酸化鉄(赤色)         0.15mg( 1.5%)
三二酸化鉄(黄色)         0.25mg( 2.5%)
酸化チタン             1.60mg(16.0%)
この錠剤はニフェジピンを20mg及びロサルタン・カリウムを50mg含有し、その直径は9.6mm、厚さは5.5mm、そして体積は約320mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)とほぼ同等であり、服用可能な大きさであった。
【0096】
実施例8
バルサルタン80mgを含有する速放部の組成:
バルサルタン             160g(40.0%)
結晶セルロース             60g(15.0%)
D−マンニトール            60g(15.0%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース  60g(15.0%)
クロスポビドン             40g(10.0%)
ラウリル硫酸ナトリウム          2g( 0.5%)
軽質無水ケイ酸              6g( 1.5%)
フマル酸ステアリルナトリウム      12g( 3.0%)
フマル酸ステアリルナトリウムの一部を含む上記原料を均一に混合し、ローラーコンパクター(フロイント産業製)とロールグラニューレーター(日本ロールグラニューレーター製)を用いて乾式造粒・整粒した。これに残りのフマル酸ステアリルナトリウムを加えて混合し、打錠末とした。この打錠末200mgを、直径10mmの臼と10mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,800kgfで打錠した。
【0097】
得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤の上面が外殻の表面に同心状に露出しており、重量345mg、直径10mm、厚さ5.6mmであった。これにさらに実施例7と同様の遮光性フィルムコーティングを施し、総重量355mgの錠剤を得た。この錠剤はニフェジピンを20mg及びバルサルタンを80mg含有し、直径は10.1mm、厚さは5.7mm、そして体積は約360mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)に比べてもわずか15%程度の増大であり、服用可能な大きさであった。
【0098】
実施例9
カンデサルタン・シレキシル8mgを含有する速放部の組成:
カンデサルタン・シレキシル      16.0g( 5.33%)
乳糖                 97.4g(32.47%)
結晶セルロース           120.0g(40.00%)
ラウリル硫酸ナトリウム         0.6g( 0.20%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 45.0g(15.00%)
Ac−Di−Sol          15.0g( 5.00%)
軽質無水ケイ酸             3.0g( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウム      3.0g( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、打錠末とした。この打錠末150mgを、直径9mmの臼と9mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,500kgfで打錠した。
【0099】
得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤の上面が外殻の表面に同心状に露出しており、重量295mg、直径9mm、厚さ5.3mmであった。これにさらに次の組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量304mgの錠剤を得た。
【0100】
1錠当りのフィルムコーティングの組成:
HPMC2910(15cP)   5.40mg(60.0%)
ポリエチレングリコール4000  1.80mg(20.0%)
三二酸化鉄(赤色)         0.17mg( 1.9%)
三二酸化鉄(黄色)         0.19mg( 2.1%)
酸化チタン             1.4mg (16.0%)
この錠剤はニフェジピンを20mg及びカンデサルタン・シレキシルを8mg含有し、直径は9.1mm、厚さは5.4mm、そして体積は約290mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約9割であり、十分に服用可能な大きさであった。
【0101】
実施例10
カンデサルタン・シレキシルの含有率が10重量%である速放部の組成:
カンデサルタン・シレキシル       40g(10.00%)
乳糖                 111g(27.75%)
結晶セルロース            160g(40.00%)
ラウリル硫酸ナトリウム          1g( 0.25%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース  60g(15.00%)
Ac−Di−Sol           20g( 5.00%)
軽質無水ケイ酸              4g( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウム       4g( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、速放部用打錠末とした。この打錠末40mgを、直径7mmの臼と7mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた単発打錠機(KorschEK−0)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,000kgfで打錠した。
【0102】
得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤部分と速放部が見かけ上平行に2層となっており、重量185mg、直径7mm、厚さ4.8mmであった。これにさらに次のような組成を有する遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量192mgの錠剤を得た。
【0103】
1錠当りのフィルムコーティングの組成:
HPMC2910(15cP)   4.20mg(60%)
ポリエチレングリコール4000  1.40mg(20%)
三二酸化鉄(赤色)         0.14mg( 2%)
三二酸化鉄(黄色)         0.14mg( 2%)
酸化チタン             1.12mg(16%)
この錠剤はニフェジピンを20mg及びカンデサルタン・シレキシルを4mg含有し、直径は7.1mm、厚さは4.9mm、そして体積は約170mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約55%であり、無理なく嚥下できる大きさであった。
【0104】
実施例11
実施例10で得た錠剤(但し、フィルムコーティングの前)において、さらに同じ打錠末40mgを上から充填し、打錠圧1,500kgfで打錠した。得られた錠剤は、見かけ上ニフェジピン含有有核錠剤の上下両面を第2医薬成分含有速放部が挟んだ3層となっており、重量225mg、直径7mm、厚さ5.4mmであった。これにさらに実施例10と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量232mgの錠剤を得た。
【0105】
この錠剤はニフェジピンを20mg及びカンデサルタン・シレキシルを8mg含有し、直径は7.1mm、厚さは5.5mm、また体積は196.2mmと、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約63%であり、十分に服用可能な大きさであった。
【0106】
実施例12
直径7.5mmの臼と7.5mmφ11mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)を用い、実施例1と同様の方法で、1錠中にニフェジピンを10mg含有する有核錠剤(重量:145mg、直径:7.5mm、厚さ:3.8mm)を調製し、さらに、このニフェジピン含有有核錠剤の底面に、実施例10と同じ速溶部用打錠末40mgを同様に層状にプレスコーティング(圧縮成形)した。
【0107】
得られた2層錠剤は、重量185mg、直径7.5mm、厚さ4.3mmであった。これにさらに実施例10と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量192mgの錠剤を得た。
【0108】
この錠剤はニフェジピンを10mg及びカンデサルタン・シレキシルを4mg含有し、直径は7.6mm、厚さは4.4mm、そして体積は約170mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約55%であり、高齢の患者にも無理なく嚥下できる大きさであった。
【0109】
実施例13
メフルシド12.5mgを含有する速放部の組成:
メフルシド              25.0g ( 8.33%)
乳糖                 88.4g (29.47%)
結晶セルロース           120.0g (40.00%)
ラウリル硫酸ナトリウム         0.6g ( 0.20%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 45.0g (15.00%)
Ac−Di−Sol               15.0g ( 5.00%)
軽質無水ケイ酸             3.0g ( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウム      3.0g ( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにフマル酸ステアリルナトリウムを加えて混合し、打錠末とした。
【0110】
この打錠末150mgを、直径9mmの臼と9mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,500 kgfで打錠した。
得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤の上面が外殻の表面に同心状に露出しており、重量295mg、直径9mm、厚さ5.3mmであった。これにさらに実施例10と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量304mgの錠剤を得た。
この錠剤はニフェジピンを20mg及びメフルシドを12.5mg含有し、直径は9.1mm、厚さは5.4mm、そして体積は約290 mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約9割であり、十分に服用可能な大きさであった。
【0111】
実施例14
ヒドロクロロチアジド12.5mgを含有する速放部の組成:
ヒドロクロロチアジド        25.0g ( 8.33%)
乳糖                 88.4g (29.47%)
結晶セルロース           120.0g (40.00%)
ラウリル硫酸ナトリウム         0.6g ( 0.20%)
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 45.0g (15.00%)
Ac−Di−Sol              15.0g ( 5.00%)
軽質無水ケイ酸            3.0g ( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウム      3.0g ( 1.00%)
フマル酸ステアリルナトリウムを除く上記原料を均一に混合し造粒後、乾燥し、整粒した。これにフマル酸ステアリルナトリウムを加えて混合し、打錠末とした。
【0112】
この打錠末150mgを、直径9mmの臼と9mmφ10mmRの上杵・下杵を取り付けた有核打錠機(菊水クリーンプレスコレクト18DC)の臼に充填し、その上に実施例3のニフェジピン含有有核錠剤(直径7mm;但し、フィルムコーティングなし)を載置して、打錠圧1,500 kgfで打錠した。
【0113】
得られた錠剤は、ニフェジピン含有有核錠剤の上面が外殻の表面に同心状に露出しており、重量295mg、直径9mm、厚さ5.3mmであった。これにさらに実施例10と同じ組成の遮光性のフィルムコーティングを施し、総重量304mgの錠剤を得た。
【0114】
この錠剤はニフェジピンを20m、そしてまた体積は約290 mmであって、ニフェジピン単剤の市販品(アダラートCR錠)の約9割であり、十分に服用可能な大きさであった。
【0115】
実施例7〜9で得た錠剤の溶出性を以下の局方第2法による溶出試験(50rpm)と局方第2法溶出試験(シンカー使用)の2通りの溶出試験法で比較検討した。
(1)局方第2法による溶出試験(50rpm)とは、下記の条件下で実施されるもので、錠剤からの第2医薬成分の溶出性を調べるための溶出試験条件である。
【0116】
・試験液:ポルソルベート80を0.3%含有する精製水900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分50回転。
(2)局方第2法溶出試験(シンカー使用)は以下の条件下で実施されるもので、錠剤からのニフェジピンの溶出性を調べるための溶出試験条件である。
【0117】
・試験液:ラウリル硫酸ナトリウムを1%含有するpH6.8のリン酸緩衝液900ml
・温 度:37℃
・回転数:毎分100回転
・シンカーの固定位置:試験液の液面と撹拌翼の上端との中間で且つ容器壁
から10mm離れた位置に、線径1.0mm以下の耐酸性針金で固定。
局方第2法による溶出試験(50rpm)の結果:
実施例7で得た錠剤からのロサルタン・カリウムの溶出性は市販のニューロタン錠50mg(萬有製薬株式会社製)とほぼ同等であり(図7参照)、実施例8で得た錠剤からのバルサルタンの溶出性は市販のディオバン錠80mg(ノバルティスファーマ株式会社)とほぼ同等であり(図9参照)、実施例9で得た錠剤からのカンデサルタン・シレキシルの溶出性は市販のブロプレス錠8mg(武田薬品工業株式会社)とほぼ同等であった(図11参照)。
局方第2法溶出試験(シンカー使用)の結果:
実施例7〜9で得た錠剤からのニフェジピンの溶出性は市販のアダラートCR錠20mg(バイエル薬品株式会社)と同等であった(図8、図10、図12参照)。
【0118】
以上の結果から、本発明のニフェジピン有核錠剤錠剤は第2医薬成分との合剤にも有用であることが示された。
【0119】
【発明の効果】
本発明によりニフェジピン含有有核錠の芯部を小型化することに成功した結果、ニフェジピン含有有核錠としての体積が、従来品(市販品)に比べ体積比で最大約50%小さくなり、単品での服薬の便宜性が高まった。さらに、本発明の小型化されたニフェジピン含有有核錠剤を用いることにより、従来ニフェジピンと併用投与されることの多かったアンジオテンシンII受容体拮抗薬やアンジオテンシン変換酵素阻害薬、利尿薬等の第2医薬成分を、それぞれの生物学的同等性を維持しつつ1剤にまとめ、かつ経口投与に適した大きさとしたニフェジピンとこれら第2医薬成分との合剤を簡便に提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】アダラートCR錠10mg(市販品)を標準製剤とし、実施例1、実施例2及び比較例1で得た有核錠剤の溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図2】アダラートCR錠10mg(市販品)を標準製剤とし、実施例1、実施例2及び比較例1で得た有核錠剤の溶出パターンを局方崩壊試験装置法で比較検討した結果を示すグラフ。
【図3】アダラートCR錠20mg(市販品)を標準製剤とし、実施例3、実施例4及び比較例2で得られた有核錠剤の溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図4】アダラートCR錠20mg(市販品)を標準製剤とし、実施例3、実施例4及び比較例2で得られた有核錠剤の溶出パターンを局方崩壊試験装置法で比較検討した結果を示すグラフ。
【図5】アダラートCR錠40mg(市販品)を標準製剤とし、実施例5、実施例6及び比較例3で得られた有核錠剤の溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図6】アダラートCR錠40mg(市販品)を標準製剤とし、実施例5、実施例6及び比較例3で得た有核錠剤の溶出パターンを局方崩壊試験装置法で比較検討した結果を示すグラフ。
【図7】ニューロタン錠50mg(市販品)を標準製剤とし、実施例7で得た錠剤からのロサルタン・カリウムの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図8】アダラートCR錠20mg(市販品)を標準製剤とし、実施例7で得られた錠剤からのニフェジピンの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図9】ディオバン錠80mg(市販品)を標準製剤とし、実施例8で得た錠剤からのバルサルタンの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図10】アダラートCR錠20mg(市販品)を標準製剤とし、実施例8で得られた錠剤からのニフェジピンの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図11】ブロプレス錠8mg(市販品)を標準製剤とし、実施例9で得た錠剤からのカンデサルタン・シレキシルの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー不使用)で比較検討した結果を示すグラフ。
【図12】アダラートCR錠20mg(市販品)を標準製剤とし、実施例9で得られた錠剤からのニフェジピンの溶出パターンを局方第2法溶出試験(シンカー使用)で比較検討した結果を示すグラフ。

Claims (21)

  1. ニフェジピン8〜80重量%、親水性ゲル形成性高分子物質15〜80重量%、並びにニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにマトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる崩壊抑制作用物質2〜30重量%を含有するニフェジピンの溶出が遅延化された芯部と、該芯部上に圧縮被覆することにより形成される、ニフェジピン5〜50重量%、親水性ゲル形成性高分子物質30〜90重量%、並びにニフェジピン及び該親水性ゲル形成性高分子物質とともにマトリックスを形成する水不溶性高分子よりなる崩壊抑制作用物質5〜50重量%を含有する外殻部とからなるニフェジピン含有有核錠剤であって、該錠剤からのニフェジピンの溶出率が、
    (a)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験において、
    2時間後10〜40%、
    4時間後30〜65%、
    6時間後55%以上
    であり、そして
    (b)日本薬局方の崩壊試験法による溶出試験において、
    3時間後20〜45%、
    4時間後30〜65%
    であることを特徴とするニフェジピン含有有核錠剤。
  2. 芯部におけるニフェジピンの含有率が芯部の重量を基準にして、10〜70重量%の範囲内である請求項1に記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  3. 親水性ゲル形成性高分子物質が、ヒドロキシプロピルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースである請求項1又は2に記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  4. 芯部における親水性ゲル形成性高分子物質の含有率が、芯部の重量を基準にして、25〜70重量%である請求項1〜3のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  5. 崩壊抑制作用物質がアクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチル共重合体である請求項1〜4のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  6. 芯部における崩壊抑制作用物質の含有率が、芯部の重量を基準にして、5〜25重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  7. 芯部及び/又は外殻部が界面活性剤をさらに含有する請求項1〜6のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  8. 芯部の直径が2.5〜4.8mmであり且つ厚さが1.0〜2.5mmである請求項1〜7のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  9. 芯部の組成が、該芯部と同一組成の錠剤からのニフェジピンの溶出率が、日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用しない溶出試験において、
    45分後20〜70%、
    2時間後65%以上
    となるようなものである請求項1〜8のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  10. 外殻部におけるニフェジピンの含有率が、外殻部の重量を基準にして、5〜40重量%の範囲内である請求項1〜9のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  11. 外殻部における親水性ゲル形成性高分子物質の含有率が、外殻部の重量を基準にして、45〜85重量%である請求項1〜10のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  12. 外殻部における崩壊抑制作用物質の含有率が、外殻部の重量を基準にして、7.5〜40重量%である請求項1〜11のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  13. 外殻部の組成が、該外殻部と同一組成の錠剤からのニフェジピンの溶出率が、
    (a)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験において、
    2時間後20〜50%、
    4時間後40〜90%、
    6時間後75%以上、
    となり、そして
    (b)日本薬局方の崩壊試験法による溶出試験において、
    3時間後30〜60%、
    4時間後40〜90%、
    となるようなものである請求項1〜12のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  14. 裸錠の状態で、直径が4.5〜8.5mmであり且つ厚さが3.5〜5.5mmである請求項1〜13のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  15. 錠剤からのニフェジピンの溶出率が、
    (a)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験において、
    2時間後15〜35%、
    4時間後35〜60%、
    6時間後60%以上、
    であり、そして
    (b)日本薬局方の溶出試験第2法によるシンカーを使用する溶出試験において、
    3時間後25〜40%、
    4時間後35〜60%、
    である請求項1〜14のいずれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤。
  16. 請求項1〜15のいづれかに記載のニフェジピン含有有核錠剤に、該有核錠剤の少なくとも一部表面が露出するようにして、第2医薬成分を含有する速溶部が部分的に圧縮被覆されてなることを特徴とする錠剤。
  17. ニフェジピン含有有核錠剤の上面、底面及び側面の3面のうちの少なくとも一面を外部に露出させて速放部が配置された構成からなる請求項16に記載の錠剤。
  18. 第2医薬成分がアンジオテンシンII受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬又は利尿薬である請求項16又は17に記載の錠剤。
  19. 第2医薬成分がカンデサルタン・シレキセチル又はマレイン酸エナラプリルある請求項16〜18のいずれかに記載の錠剤。
  20. 第2医薬成分を含有する速放部からの第2医薬成分の溶出率が、日本薬局方の溶出試験第2法による溶出試験において、1時間後80%以上である請求項16〜19のいずれかに記載の錠剤。
  21. 錠剤の直径が12mm以下であり且つ厚さが6mm以下である請求項16〜20のいずれかに記載の錠剤。
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