JP2004002122A - 窒化ケイ素粉末の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属シリコン粉末原料、又は金属シリコン粉末と窒化ケイ素粉末との混合原料を、窒化性ガス雰囲気下の窒化炉にバッチ又は連続して供給する窒化ケイ素粉末の製造方法において、上記金属シリコン粉末が、抵抗率0.4Ω・cm以上のp型単結晶シリコン屑及び/又は抵抗率0.1Ω・cm以上のn型単結晶シリコン屑であり、上記窒化性ガス雰囲気は、窒化炉から排出したガスから金属成分を減少させると共に、消費された窒化成分を添加して所定濃度に調整し、それを窒化炉に循環させながら形成されたものであることを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化ケイ素粉末の製造方法、詳しくは太陽電池用多結晶シリコン製造用離型材として好適な高純度窒化ケイ素粉末を量産化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽電池用の多結晶シリコンの鋳造は、黒鉛製鋳型の内表面に、窒化ケイ素粉末をポリビニルアルコール水溶液等でスラリー化した離型材を塗布して行われる(例えば、特開平7−206419号公報、特開平9−175809号公報)。最表面の離型材は、シリコン融液に一部巻き込まれたり、不純物が溶け込んだりして、太陽電池の発電効率が低下する恐れがある。そこで、高価ではあるが、純度が高い四塩化ケイ素法で製造された窒化ケイ素粉末が用いられ、安価な金属シリコンの直接窒化法による窒化ケイ素粉末は利用されていない。そのため、シリコン基板が高価となり、住宅用の民生分野での普及は十分に進まない一因となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人は、先に、金属シリコンの直接窒化法による高純度窒化ケイ素粉末の製造方法について、3B、5B(窒素を含まず)族元素の合計が100μg/g以下、7B族元素の合計が50μg/g以下、平均粒子径が10〜20μmである金属シリコン粉末原料を、窒素又は窒素とアンモニアを含む窒素分圧30KPa以上の雰囲気下、温度を漸次高め、平均反応速度2.0%/hr以下で、しかも温度1300℃迄における累積反応率を85%以上にして窒化させ、得られた窒化ケイ素インゴットを粉砕することを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造方法を提案した(特願2001−307169号)。これによって、高純度化を達成できたが、上記離型材の用途とするには、数10μg/g以上に存在するFe、Al、Ca、Mg等のような金属不純物と、p型、n型半導体のドープ剤であるB、P、Asとが十分に除去されていないことが未解決であった。
【0004】
本発明の目的は、これらの不純物含有量を著しく少なくし、上記離型材として好適な高純度窒化ケイ素粉末を、量産化が容易で安価な金属シリコンの直接窒化法によって製造することである。本発明の目的は、特定の単結晶シリコン屑を原料とし、窒化反応にあずかった排出ガスから、上記金属成分を可及的に除去するとともに、窒化成分を加除して所定濃度に調整された窒化性ガスを循環させることによって達成することができる。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、金属シリコン粉末原料、又は金属シリコン粉末と窒化ケイ素粉末との混合原料を、窒化性ガス雰囲気下の窒化炉にバッチ又は連続して供給する窒化ケイ素粉末の製造方法において、上記金属シリコン粉末が、抵抗率0.4Ω・cm以上のp型単結晶シリコン屑及び/又は抵抗率0.1Ω・cm以上のn型単結晶シリコン屑であり、上記窒化性ガス雰囲気は、窒化炉から排出したガスから金属成分を減少させると共に、消費された窒化成分を添加して所定濃度に調整し、それを窒化炉に循環させながら形成されたものであることを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造方法である。
【0006】
この場合において、窒化炉に供給する窒化性ガスは、1μm以上の浮遊粒子濃度が50個/リットル以下、水素ガス及び/又はアンモニアガス5〜50体積%、窒素ガス50〜95体積%を含むものあることが好ましい。また、窒化ケイ素粉末が、10μg/g以上に存在する金属不純物の合計量が100μg/g以下、B、P、Asの合計が10μg/g以下であり、その用途が太陽電池用多結晶シリコン製造用離型材であることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳しく本発明について説明する。
【0008】
本発明で使用される金属シリコン粉末は、抵抗率0.4Ω・cm以上のp型単結晶シリコン屑及び/又は抵抗率0.1Ω・cm以上のn型単結晶シリコン屑である。これを用いることによって、10μg/g以上に存在する金属不純物の合計量が100μg/g以下、B、P、Asの合計量が10μg/g以下である高純度窒化ケイ素粉末を製造することができる。抵抗率が0.4Ω・cm未満のp型単結晶シリコン屑には、通常、Bが少なくとも数μg/g存在し、また抵抗率が0.1Ω・cm未満のn型単結晶シリコン屑には、P又はAsが少なくとも数μg/g存在しているので、製造される窒化ケイ素粉末には、B、P及びAsの合計量が10μg/g以上となり、また10μg/g以上に存在する金属不純物の合計量が100μg/g以上となる恐れがある。10μg/g以上に存在する金属不純物は、Fe、Al、Ca、Mg等であることが多い。
【0009】
金属シリコン粉末の粒度は、窒化の容易さから平均粒径が20μm以下、最大粒径が200μm以下であることが好ましい。このような粒度は、単結晶シリコン屑をジョークラッシャー等の粗砕機で粉砕後、窒化ケイ素でライニングされた振動ミル等で微粉砕した後、分級してから脱鉄機を通すか、脱鉄機を通してから分級することによって調整することができる。
【0010】
金属シリコン粉末は、そのまま窒化に供してもよいが、反応熱を緩和するために、本発明で製造されたような、高純度を有する窒化ケイ素粉末と混合することが好ましい。その割合は、金属シリコン粉末原料100部(質量部、以下同じ)に対し窒化ケイ素粉末50部以下(0を含む)である。
【0011】
金属シリコン粉末原料、又は金属シリコン粉末と高純度窒化ケイ素粉末との混合原料(以下、両者を「窒化原料」ともいう。)は、窒化ケイ素、炭化珪素等のセラミックス容器に充填するか、又は金型成形等によって成形してから窒化に供される。
【0012】
本発明で重要なことは、窒化炉に供給する窒化性ガスは、窒化炉から排出したガスを成分調整しながら循環使用することである。成分調整には、10μg/g以上に存在する金属不純物や、B、P及びAsのドープ剤等の金属浮遊粒子を減少(除去も含む。以下同じ)させ、水素及び/又はアンモニアと窒素との構成比率を調整することを含んでいる。前者は、フィルターを通すことによって、また後者は、水素、アンモニア、窒素を添加又は減少させることによって行われる。
【0013】
窒化性ガスは、水素及び/又はアンモニアを含む窒素ガスであり、具体的には、水素及び/又はアンモニアガス5〜50体積%、好ましくは10〜40体積%、窒素50〜95体積%であることが好ましい。水素及び/又はアンモニアが5体積%未満であるか、窒素が95体積%をこえると、高純度の窒化ケイ素粉末は得られ難くなる。また、水素及び/又はアンモニアが50体積%超であるか、又は窒素が50体積%未満であると、窒化反応が遅くなり、生産性が低下する。このような水素及び/又はアンモニアによる純化効果を十分に引き出させるには、窒化温度の最高を1450℃以上、特に1500〜1550℃にすることが好ましい。
【0014】
本発明で循環される窒化性ガスには、1μm以上の浮遊粒子濃度が50個/リットル以下にまで減少されていることが好ましい。この浮遊粒子の主な構成成分は、窒化炉を構成しているFe等や、断熱材を構成しているAl、Ca、Mg等の金属酸化物であり、通常、1000個/リットルの濃度で含有している。このような窒化雰囲気下で高純度金属シリコン粉末原料(単結晶シリコン屑)を窒化しても、得られた窒化ケイ素粉末の純度はあまり向上しない。
【0015】
窒化炉から排出されたガスから上記金属成分を減少させ、1μm以上の浮遊粒子濃度を50個/リットル以下に減少するには、窒化炉とブロワーとの間にフィルターを設ければよい。ブロワーは、窒化炉から排出ガスを吸引し、成分調整を行った後は窒化炉に供給できるガス循環機能を有するものが好適となる。フィルターは、できるだけ窒化炉の入口に近づけて設置することが好ましい。フィルターの材質は、循環ガス温度とろ過面積の圧力損失を考慮して決定される。例示すれば、200℃以上の耐熱性を有する延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレン、ガラス繊維が挙げられ、耐熱性の低いポリエステル、ポリプロピレン、アクリル等の材質の場合は、熱交換器等で循環ガス温度を下げる必要がある。圧力損失は、300mmAq以下、好ましくは200mmAq以下、また目開きは、1μm未満の粒子でもトラップできるようにフィルターが設計されていることが好ましい。
【0016】
浮遊粒子の測定法は、フィルターを通過した後の窒化性ガスについて、例えばクリーンルームの清浄度を測定するときに用いられるパーティクルカウンターによって測定することができる。本発明で規制する浮遊粒子の大きさを1μm以上としたのは、高純度化を行う際の窒化性ガスの浮遊粒子の大きさは、この大きさの粒子を規制すれば十分であることを多くの実験で確認したこと、及び測定精度の観点からである。
【0017】
窒化性ガス中の水素及び/又はアンモニアと窒素ガスの濃度調整は、上記金属成分を減少させる前、減少させた後、又は両方で行われる。たとえば、循環ガスラインのガス濃度をガスクロマトグラフでモニタリングしながら、各ガスをマスフローコントローラーによって所定の濃度になるよう適宜供給又は停止して行う。
【0018】
窒化炉としては、箱型バッチ炉、プッシャー式連続炉等が用いられる。連続炉である場合、窒化性ガスの供給は、窒化原料の供給方向と同一方向(並流)でもよく、反対方向(向流)でもよいが、反応性及び高純度化の点から、反対方向であることが好ましい。窒化原料を窒化炉内に充填し昇温するに際しては系内を窒素置換し、また窒化後の冷却も窒素雰囲気で行うことが望ましい。
【0019】
窒化反応を終えた生成物は、塊状物(インゴット)であるので、窒化ケイ素粉末にするには粉砕が必要である。その一例をあげれば、粉砕の粗砕は、ハイマンガン鋼製のジョークラッシャー、中砕は、アルミナ製、好ましくは窒化ケイ素製ロールのWロールクラッシャーで行い、微粉砕は、窒化ケイ素製のライニング及びボールを用いた振動ミルである。また、各機器を接続している配管類は、ウレタン等の非金属製材料としておき、最終的には分級機等で所定の粒径に調整される。
【0020】
本発明の製造方法によれば、B、P、Asの合計不純物量が10μg/g以下で、10μg/g以上存在する金属不純物の合計量が100μg/g以下の窒化ケイ素粉末が製造される。このような窒化ケイ素粉末の用途は、半導体に関する離型材や焼結体原料であるが、特に多結晶シリコン製造用離型材として好適である。すなわち、鋳造されるシリコンにp型固有抵抗を付与する場合には、例えばBを2×1016atoms/cm3程度が添加されるが、離型剤の窒化ケイ素粉末にB、P、Asの合計不純物量が10μg/gをこえていると、鋳造時にこれらがシリコンに混入し、p型、n型固有抵抗を発現することができなくなる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に本発明を説明する。
【0022】
実施例1
抵抗率が0.8Ω・cm以上で選別されたp型単結晶シリコン屑を、ハイマンガン鋼製のジョークラッシャーで粗砕し、次いでアルミナ製のWロールクラッシャーで中砕した後、篩い目が0.5mmの振動篩いで分級した。さらに、窒化ケイ素製のボール及び窒化ケイ素製のライニングを施した振動ミルで粉砕した後、このもの100部に対し、10部の窒化ケイ素粉末(Fe、Al、Ca、Mg、B、P、Asの合計が100μg/g以下、平均粒径1μm)を混合し、脱鉄器を通し、最終的に篩い目が150μmの振動篩いを通して、窒化原料を調製した。
【0023】
この窒化原料を窒化ケイ素製容器に充填して窒化炉(内容積6m3)に入れ、窒化性ガスを循環(循環量20Nm3/hr)させながら窒化した。窒化炉は、Mo製の発熱体、アルミナ製の断熱材を主体とした箱型バッチ炉である。
【0024】
窒化性ガスの循環は、窒化炉のガス排出側の一面に均等間隔に設けられた6カ所の排出口からガスを排出させ(用いた排出管はステンレス製で水冷構造である)、それを一つのラインに集合させ、ブロワーの前に設置されたフィルター(ジャパンゴアテックス社製商品名「ゴアテックス」:ろ過面積1m2)を通過させて金属成分を減少させた。その直後に、循環ガスラインの各ガス濃度をガスクロマトグラフで測定しながら、マスフローコントローラーで各ガスを適宜供給又は停止し、水素ガス20体積%、アルゴンガス5体積%、窒素ガス75体積%に調整した。なお、窒化性ガス中の1μm以上の浮遊粒子濃度は20個/リットルである。
【0025】
浮遊粒子の測定は、フィルター通過後のガスをパーティクルカウンター(柴田科学器械工業株式会社製「PCK−3010A型」)を用い、1μm以上の粒子について測定した。測定は、炉内温度が1250℃、1300℃、1350℃、1400℃の各温度で5分間にわたって測定しその平均値を求めた。その結果を表1に示す。
【0026】
窒化は、窒化原料を窒化炉に投入した後、炉内酸素濃度が100μg/g以下になるまで窒素ガスで置換した後、窒素を流しながら100℃/hrの昇温速度で炉内温度1200℃まで昇温した。1200℃に達した後、水素ガス20体積%、アルゴンガス5体積%、窒素ガス75体積%からなる窒化性ガスに切り換え、昇温速度10℃/hrで昇温を開始し、炉内温度1250℃で40時間、1300℃で10時間、1350℃で10時間、1400℃で10時間、1450℃で5時間保持した後、冷却することによって行った。
【0027】
得られた窒化ケイ素インゴットをハイマンガン鋼製のジョークラッシャーで粗砕し、次いでアルミナ製のWロールクラッシャーで中砕した後、篩い目が0.5mmの振動篩いで分級した。さらに、窒化ケイ素製のボール及び窒化ケイ素製のライニングを施した振動ミルで粉砕した後、窒化ケイ素製のライニングを施した気流分級機でトップ粒子径が5μmになるように分級し、脱鉄器で除鉄して、窒化ケイ素粉末を製造した。
【0028】
実施例2
抵抗率が0.4Ω・cm以上で選別されたp型単結晶シリコン屑を用いたこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0029】
実施例3
抵抗率が0.4Ω・cm以上のp型単結晶シリコン屑と抵抗率0.1Ω・cm以上のn型単結晶シリコン屑を1:1(質量比)で混合したシリコン屑を用いたこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0030】
実施例4
水素ガスの代わりにアンモニアガスを流したこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0031】
実施例5
窒化性ガスの構成を、水素ガス40体積%、アルゴンガス5体積%、窒素ガス55%としたこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0032】
実施例6
窒化性ガスの構成を、水素ガス2体積%、アルゴンガス5体積%、窒素ガス93%としたこと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0033】
比較例1〜4
窒化性ガスの循環においてフィルターを介さない(比較例1)、窒化性ガスを循環させない(比較例2)、抵抗率が0.4Ω・cm未満のp型単結晶シリコン屑を用いた(比較例3)、エルケム社製シリコン「HQシルグレン」を用いた(比較例4)、こと以外は、実施例1と同様にして窒化ケイ素粉末を製造した。
【0034】
得られた窒化ケイ素粉末について、蛍光X線分光法にて検出された金属元素について、原子吸光光度計にて定量分析を行った。また、B、P、Asについても原子吸光光度計で定量分析を行った。10μg/g以上検出された元素とその合計量及びB、P、Asの合計量を表1に示す。
【0035】
ついで、窒化ケイ素粉末の多結晶シリコン製造用離型材としての性能評価を行った。5質量%ポリビニルアルコール水溶液をバインダーとし、約5000cPの粘度になるように窒化ケイ素粉末を添加してスラリーを調整した。シリコン鋳造用の鋳型には、シリカ系ポリビニルアルコール水溶液スラリーを第1層に、第2層には上記シリカ系スラリーと窒化ケイ素スラリーを等質量比で混合したスラリーを予め塗布した黒鉛製容器を用いた。この黒鉛製鋳型に、塗布厚みが0.3mmになるように上記窒化ケイ素スラリーを塗布し120℃で乾燥した。
【0036】
この鋳型に抵抗率1Ω・cmのp型半導体となるように調整されたシリコンを約10kg充填し、Ar雰囲気中、黒鉛ヒーターにて1500℃で加熱した。2時間保持した後、0.8mm/minの凝固速度で凝固させ、冷却後固化したシリコンインゴットを鋳型から取り出した後、インゴット付着物を切削し、シリコンインゴットをスライス加工して抵抗率を測定した。抵抗率の合否判定により歩留まりを調べた。それらの結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1より、本発明で製造された窒化ケイ素粉末は、10μg/g以上存在する金属不純物の合計量が100μg/g以下、B、P、Asの合計不純物量が10μg/g以下と高純度であることがわかる。また、本発明で製造された窒化ケイ素粉末を多結晶シリコン製造用離型材として用いると、得られるシリコンインゴットの歩留まりが90%以上と優れる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、10μg/g以上に存在するFe、Al、Ca、Mg等のような金属不純物と、p型、n型半導体のドープ剤であるB、P、Asとの不純物含有量を著しく少なくし、多結晶シリコン製造用離型材として好適な高純度の窒化ケイ素粉末を、量産化の容易な金属シリコンの直接窒化法によって製造することができる。
Claims (3)
- 金属シリコン粉末原料、又は金属シリコン粉末と窒化ケイ素粉末との混合原料を、窒化性ガス雰囲気下の窒化炉にバッチ又は連続して供給する窒化ケイ素粉末の製造方法において、上記金属シリコン粉末が、抵抗率0.4Ω・cm以上のp型単結晶シリコン屑及び/又は抵抗率0.1Ω・cm以上のn型単結晶シリコン屑であり、上記窒化性ガス雰囲気は、窒化炉から排出したガスから金属成分を減少させると共に、消費された窒化成分を添加して所定濃度に調整し、それを窒化炉に循環させながら形成されたものであることを特徴とする窒化ケイ素粉末の製造方法。
- 窒化炉に供給する窒化性ガスは、1μm以上の浮遊粒子濃度が50個/リットル以下、水素ガス及び/又はアンモニアガス5〜50体積%、窒素ガス50〜95体積%を含むものあることを特徴とする請求項1記載の窒化ケイ素粉末の製造方法。
- 窒化ケイ素粉末が、10μg/g以上に存在する金属不純物の合計量が100μg/g以下、B、P、Asの合計が10μg/g以下であり、その用途が太陽電池用多結晶シリコン製造用離型材であることを特徴とする請求項1又は2記載の窒化ケイ素粉末の製造方法。
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